神奈川区版【4月24日(木)号】
南神大寺小(上)と松本中(下)

南神大寺小 松本中 通級指導教室を新設 市教委、来春指導開始へ

 横浜市教育委員会は、発達障害など特別な支援を必要とする児童生徒が利用する「通級指導教室」(通称「通級」)を、神奈川区内の2校に新設すると発表した。設置されるのは南神大寺小学校と松本中学校で、指導開始は来年4月以降の予定。

 通級指導教室は、発達障害など特別な支援が必要な児童生徒が、普段は通常の学級に在籍しながら、科目学習とは異なる個々の状況に応じた困難の改善・克服を目指す指導を個別に受ける場。

 各学校の個別支援学級とは異なり、普段は一般学級で授業を受けつつ、それとは別に定期的に通級へ通う。利用を希望する場合は、横浜市特別支援教育総合センターでの教育相談が必要となる。

10年間で利用者1・8倍

 今回の新設は「第4期横浜市教育振興基本計画」に基づき、利用ニーズの増加に対応するため決定された。市教委によると、通級の利用者は年々増加傾向にあるという。2012年度からの10年間で約1・8倍に増え、2023年度は2758人だった。

 これまで市内の通級は小学校16校、中学校4校だったが、入級希望者の増加に伴い1校あたりの受け入れ人数も拡大。指導時間の確保が難しい状況となっていた。

 両校に設置されるのは、情緒障害や学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などのある児童生徒を対象に、他者との関わり方や集団生活への適応などを学ぶ通称「まなびの支援教室」。

 南神大寺小学校の教室は神奈川区全域および港北区の一部小学校に通う児童が対象。松本中学校の教室は鶴見区、神奈川区、港北区の中学校に通う生徒が対象となる。

 新設校の選定にあたっては、現在通級を利用している児童生徒が多い学校の状況や、対象地域からの通学の利便性、学校内の空き教室の状況などが総合的に考慮された。

 これまで神奈川区内には「まなびの支援教室」はなく、児童生徒は近隣の西区や港北区、青葉区の学校に通っていた。現在、通級を利用している児童生徒は来年度以降、従来の教室か新設校に通うかを選択できる。

受入れへ教室改修

 両校では設置に伴い、今年秋以降に教室の改修工事を行い、通級指導に適した教室を整備する。具体的には1対1またはグループ指導用に仕切りを変更。南神大寺小では通学に同伴する保護者の待機スペースを確保するほか、教室とは別に体を動かすプレイルームを設ける予定。

相談員が書類作成などを補助

横浜市 「お悔やみ窓口」全区設置へ 秋から、遺族の手続き補助

 亡くなった人の区役所での手続きについて、横浜市は遺族の負担軽減を目的に、申請書作成の補助や案内などを行う専用窓口「お悔やみ窓口」を今年秋に全区設置することを決めた。現在、設置に向けて場所等の調整を行っているほか、4月から必要な手続きを1冊にまとめたハンドブックの配布も始めた。

 亡くなった人の区役所での手続きは、戸籍課での世帯主変更申請や保険年金課の介護保険の資格喪失など、個々のケースで異なり多岐にわたる。

 同窓口では、利用予約時の情報から必要な手続きを区役所側で調べて申請書を用意。窓口では書類作成を補助するほか、申請書提出の各課の窓口を案内する。

 同窓口は大分県別府市が先駆的に導入。国が2020年にガイドラインを作成したこともあり、全国で設置が進む。20ある政令指定都市では10市以上で実施。相模原市は昨年7月に、川崎市では同10月に設置した。

 横浜市では、昨年1月からモデル実施として鶴見区と瀬谷区で窓口を設置。平日1日4組の予約枠で試行してきた。

 この1年間での試行でそれぞれの区の死亡者数に対する利用率は鶴見区が11%、瀬谷区が20%。市の担当者は「利用率が低いとの指摘もあるが、一方で予約枠は5割程度で稼働している。必要な手続きをまとめたハンドブックを見てご自身で手続きする方も多かった」と分析する。また、利用者のアンケートでは「利用して良かった」と回答した人の割合が98%以上と高く、「求められているのは確か。全区実施にあたり周知にも力を入れたい」とする。

 横浜市会で3年前から窓口の設置を呼びかけてきたある市議は「遺族の負担軽減のためにもっと早く設置すべきだった。利用率の課題はあるが、利用者の満足度は高い。安心して相談できる場として、各区役所での設置場所など今後を見守っていきたい」と話す。

 市は全区での窓口設置に向けた場所等の調整を進めているほか、モデル実施でも好評だった「お悔やみハンドブック」の各区での配布を4月から始めた。

神奈川警察署の新署長に就任した 太田 広明さん 新浦島町在住 56歳

署員の融和で街守る

 ○…3月21日付で神奈川警察署長に着任した。神奈川区は、警察学校時代の研修で初めて現場の空気に触れた思い出の地。反町交番で初めての当直を経験してから「まさか30数年後に署長として戻ってくるとは」と感慨深げだ。「古くからの漁師町、住宅街、農家、そしてポートサイド地区のような新しい街並みと多様な色がある街。警察活動に理解があり、協力的な方が多いという印象」と語る。

 ○…着任時、約300人の署員に話したのは「署員相互の融和」の重要性。「私たちは県民、区民の皆さんや街を訪れる人のために、安全を守る仕事をしなければいけません。それには署が一つのチームとして動かなければ、皆さんに対して良い仕事はできない」と訴えた。管内では特殊詐欺をはじめとする犯罪被害、交通事故が増加傾向にあるが、パトロールなど「見える活動、見せる活動」を通じて署の活動をアピールしていきたいと意気込む。

 ○…戸塚区出身。高校生の頃、交通量の多い道路を渡れずにいた障害者を優しく誘導する警官の姿に憧れ、県警に入職。県警本部や機動隊、警察庁出向、三崎署長など、多様な部署・役職を経験してきた。前任のサイバーセキュリティ対策本部では本部長として、デジタル捜査能力の向上や県民へ啓発活動を指揮した。「スマホやネットが不可欠な現代、デジタル捜査能力の向上は必須。だが、足で稼ぐ地道な捜査も警察の根幹。両者を融合させることが重要」と力を込める。

 ○…「誘惑に負けそうになる」と本音をもらすのが、官舎への帰宅途中に立ち並ぶ家系ラーメン店。機動隊時代によく立ち寄った六角家では「固め・濃いめ・多め」だった注文も、今は身体を考え「薄め・少なめ」に。

パフォーマンスの様子

「ヤミ市」今年もスタート 六角橋商店街

 六角橋商店街の名物イベント「六角橋商店街ヤミ市」が今年も4月19日から始まった。8月を除く10月までの毎月第3土曜日に開催。これまで「ドッキリヤミ市場」として親しまれていたが、今年から名称を改めた。

 「狭くて昭和レトロ感あふれる商店街のコンプレックスをそのまま名物にできないか」と1997年から始まった同イベント。会場では商店街の各店舗が店頭で飲食物を販売。名物の商店街特製焼きそばや冷やしキュウリなどを手に商店街を回る人の姿が見られた。食品館あおば裏駐車場の特設会場をはじめ、商店街の各スポットではジャズライブやダンスなど様々なパフォーマンスが行われ、老若男女が食べ物や酒を片手にパフォーマンスを楽しんでいた。

イベント支える神大生

 ヤミ市を下支えしているのが、学生ボランティアの存在。六角橋にキャンパスがある神奈川大学の学祭「神大フェスタ」の実行委員会メンバーがボランテイアとして会場の誘導や売り子、ゴミの分別呼びかけなどを行っている。19日は40人近くの学生がボランティアを務めた。

 1年生の時から参加しているという神大フェスタ実行委員長の松尾柚良さん(3年)は「商店街の人やお客さんが差し入れをしてくれたり、裏方として楽しめる部分もある。様々なトラブルに臨機応変に対応する経験は、神大フェスタの運営にも活かせていると思う」と話した。
10曲を演奏した

六角橋ケアプラ 大正琴で春奏でる まちの仲間の音楽会

 六角橋地域ケアプラザで4月19日、登録団体による「まちの仲間の音楽会」が開かれた。

 この催しは、同館に貸館登録している団体らに発表の場を提供するため定期的に実施されているもの。今回は大正琴サークル秋桜花(あきか)の演奏会。10年ほど前に結成され、メンバーの平均年齢は約80歳。月に一度同館で練習をしているほか、地域のお楽しみ会や福祉施設などで演奏を披露している。

 この日は演奏メンバー5人がお揃いのピンク半被を羽織り、『春が来た』『さくら変奏曲』『きよしのズンドコ節』など10曲を披露。緊張した面持ちながらも心を込めて大正琴を奏でた。

 代表の池田ミツエさんは「人前での演奏は恥ずかしいですが、皆さんが演奏を聴いて喜んでくださるならうれしい」と話した。

 来場者は演奏に合わせて口ずさんだり、時にはプロジェクターの不調を手伝ったりと、会場全体が一体となり文字通り「まちの仲間」として共に演奏会を盛り上げた。

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ベネフィット・ステーション内「ゆかいな子育て塾」

六角橋のまぁはす ベネフィット・ワンと提携 子育てアプリ 福利厚生に

 神奈川区六角橋の合同会社まぁはすが、福利厚生サービス大手「ベネフィット・ワン」と業務提携した。同社の子育て支援アプリ「ゆかいな子育て塾」が、4月1日からベネフィット・ワンの福利厚生サービス内で利用可能となった。

 共働き家庭の増加で仕事と育児の両立に悩む親が増える中、今回の提携に至ったという。アプリは1日3分のプログラムで、親の心のケアや、子どもの健全な成長を支援することを目的としている。

 まぁはすは「業務提携により、より多くの働く親御さんへ子育てサポートを提供し、働き方改革やキャリア女性支援に貢献したい」としている。
顔より大きいタケノコを掘り当て喜ぶ子ども

菅田でタケノコ掘り 地区センターが企画

 菅田東町の竹林で4月12日、菅田地区センター主催のタケノコ掘りが行われ、地域住民ら約30人が参加した。地元住民が場所を提供し3年前から行われているが、今回初めて親子で参加できるように、平日から土曜日に開催日が変更された。

 参加者は菅田東町自治会の松下久雄会長から竹の生育などについて説明を受け、その後30分ほどかけてタケノコ掘りに挑戦した。掘り出すのに苦労している家族には松下会長が掘り方を教えながら手伝った。松下会長が手際よく掘り出す様子に、参加者からは驚きの声が上がっていた。初めて参加したという女の子は掘り当てたタケノコを見ながら「断面ってこうなっているんだ」と興味津々の様子だった。

 採れたタケノコは参加者全員に均等に分けられた。子ども2人と参加した女性は「さっそくタケノコご飯と煮物にして味わいます」と話した。

年代別ボウリング大会 5月18日、ハマボール

 第30回横浜市民年代別ボウリング競技大会が5月18日(日)、西区北幸のハマボールで開催される。主催は(公財)横浜市スポーツ協会。

 対象は横浜市内在住・在勤・在学者。5月1日時点の満年齢に基づき、男女別に各部門(59歳以下、69歳以下、70歳以上、80歳以上10ピンハンデ)に分かれ、個人戦4ゲームで競う。当日は午後1時集合。

 参加費は3500円。申し込みは氏名、性別、参加部門、電話番号を横浜市ボウリング協会事務局【FAX】045・491・0682へ。締切は5月11日(日)。

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輸血用血液製剤 安定供給への支障に懸念 需要急増で供給量最高に

 神奈川県赤十字血液センター(港北区)はこのほど、県内における2024年度の輸血用血液製剤の供給量が過去最高だと発表した。現状、医療機関からの需要は急増しているが、県内だけでは必要な献血者数を確保できていない。同センターでは、特に若年層の献血者数減少が課題で、さらに少子高齢化が進むと将来の安定供給に支障をきたす恐れがあるとし、輸血経験者が出演する動画を公開する等、献血の普及、啓発を図っている。

 同センターによると、特に赤血球製剤の供給量が増えており、10年度は38万747単位だったが24年度は43万8484単位になり、15年間で15%増(1単位=200ミリリットル)。

 供給量増加の背景には、高齢化やコロナ禍以降の手術件数の増加、在宅医療での使用量増加など複数の要因が重なっている。輸血は、年齢と共に罹患率が高くなるがん等の病気やけがの治療のために行われる。

 血液中のすべての成分を献血する「全血献血」の献血者数は、24年度は22万1457人で前年度比で3124人増、過去最高を記録した。しかし、県内の全血献血だけでは対応が困難で、関東甲信越ブロック内で調整して供給している。

若年層の献血者減少

 少子高齢化で全国的に献血可能人口が減少している。10代から30代の協力者数はこの約10年間で33%減。県内では1日950人の献血協力が必要とされているが、同センターでは、今後さらに少子高齢化が進むと将来の安定供給に支障をきたすと危惧しており、若い世代への普及、啓発が重要な課題としている。

動画で普及、啓発

 同センターは献血が誰かの命につながっていることを伝えるために、動画「LIFE GOES ON#5献血がくれた『たからもの』」を公開している。

 出演したのは、輸血経験のあるミユキさん(40代)。動画では自身の経験などを語っている。ミユキさんは30歳の時、倦怠感や脱力感で最寄りのバス停から自宅まで歩けなくなった。肝臓の機能が低下し、意識障害などの症状が現れる「劇症肝炎」と診断され、医師から「明日の命もわからない」と告げられたが、48人分の輸血で救われた。その後、出産を経験し元気に生活している。

 動画に出演し「献血は、あなたの大切な人を助けられるかもしれません。元気を分け合い、優しさが広がる世界であってほしい」と期待を寄せた。

描き下ろしの案内ハガキ

六角橋あけ/たて 絵本の原画展 5月4日まで

 六角橋商店街の雑貨店・貸しスペース「switch boxあけ/たて」=六角橋1の7の21=2階で、絵本作家の葉若としやさんの原画展「はちのこしょうてんがい」が5月4日(日)まで開かれている。営業時間は午後1時から6時まで。月曜・火曜定休。

 会場では商店街を舞台とした表題作の、優しい色彩の水彩画で描かれたどこか懐かしい、あたたかなタッチの原画18点や、主人公の人形が展示されている。そのほか、同時開催として古玩具・骨董店「ベビヰドヲル」によるレトロおもちゃの展示販売もある。

 詳細はあけ/たて【電話】045・402・1215へ。

イベントでホットドックを作る池田さん

教員・池田さん 子どもの挑戦 食で後押し キッチンカー購入へCF

 横浜市立小学校で教員や副校長の経験があり、現在は都内の小学校で非常勤講師やまちづくりに関わる活動をしている池田孝さん(48)が、キッチンカーをベースに子どもたちの「やってみたい」ことを実現させるためのクラウドファンディング(CF)に挑戦している。キッチンカーでのホットドッグ販売に子どもに関わってもらうことを目指し、車の購入資金の一部となる150万円を目標にしている。

「やってみたい」を応援

 池田さんは教員として子どもと向き合う中、児童が何かをやってみたいと思っても、周囲に受け止める大人がいなかったり、環境が整っていないことで、あきらめてしまう光景を数多く見聞きしてきたという。「その結果、やってみたいという思いさえ浮かばなくなってしまう」と指摘する。25年の教員生活の中で「『やってみたい』を実現した子どもは、大きな満足感や幸福感を感じていた」と力説する。

料理で笑顔広げる

 子どもの思いを実現に移せる環境づくりが必要だと考える中、過去に行った手作り料理を子どもと一緒に食べるイベントでの経験を思い出した。「料理を手に取った人が笑顔になり、その場にいた人の中に温かい空気が広がるのを感じた」と振り返る。

 「食」が生み出す幸福感と子どもの挑戦を後押しする環境をキッチンカーを使って全国に広めようと、CFで車の購入資金の一部となる150万円を集めることにした。3月11日に始め、4月21日時点で約130万円が集まっている。

 キッチンカーでは、ホットドックや野菜スープの販売を計画。子どもにメニューを考えてもらったり、一緒に販売を行うことを想定しており、すでに今後のイベント出店も決まっている。

 池田さんは「キッチンカーなら全国、どこへでも行ける」としており、震災の被災地での活動も視野に入れている。CFは5月11日まで。
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報告を行う萩さん

「核廃絶へ歩み止めない」 「高校生大使」が活動報告

 核兵器廃絶や平和な世界の実現を目指して活動している高校生らの活動報告会が4月20日、神奈川県高等学校教育会館=西区=で行われた。

 報告したのは、「高校生平和大使」として約1年間活動してきた青葉区在住でフェリス女学院高校=中区=3年の萩有彩さん(17)ら。「高校生平和大使」は、全国の平和活動団体が1998年から国連に派遣しているもの。県内では県立高校の教職員らによる派遣委員会が2005年から生徒を送っている。

国連軍縮本部を訪問

 萩さんらは昨年7月に駅頭などで核兵器廃絶などを目指す署名活動を実施。萩さんは全国の他の平和大使とともに、8月にスイス・ジュネーブの国連軍縮本部を訪れ、全国から集まった9万6428筆の署名を届けた。

 スイスでは、軍縮会議日本政府代表部の市川とみ子大使と面会。「核兵器のない世界」がゴールである点は平和大使も日本政府も一致しているが、政府は核兵器禁止条約に署名・批准しない方針を崩していない。面会時に平和大使は「批准はしなくても、締約国会議にオブザーバー参加し、日本政府の姿勢を示すべきでは」と市川大使に質問したが、「オブザーバー参加も核保有国を巻き込んでいない時点で無意味で、核兵器に反対する国と依存する国の溝が深まるだけ」との回答があったという。

 萩さんは「日本政府の断固たる姿勢に、自分たちの活動の意義を問い直した」と振り返りつつ、「異なる意見を持つ相手と話す時は、意見の背景を理解し、同意はできないが理解はできるという状態こそが対話の第一歩となる」と面会で得たものも大きかったとした。

 ほかにも、11月に長崎県・対馬で韓国の高校生と「日本軍『慰安婦』」について意見交換を行ったことも報告した。

 萩さんは「核兵器廃絶は達成しなければいけない未来で、活動の歩みを止めてはいけない」と話し、「高校生や若い人の活動が大人へのプレッシャーになる」と今後も世界平和を目指した活動を続けていくとした。

春風感じる大花壇 里山ガーデンフェスタ 5月6日まで

 大花壇で春の息吹を感じてみては―。

 里山ガーデン(旭区上白根町・よこはま動物園ズーラシア隣接)を期間限定で公開する祭典「里山ガーデンフェスタ」が、5月6日(火・休)まで開催されている。午前9時30分から午後4時まで。

 今回のテーマは「はるかぜの丘」。市内最大級という1万平方メートルの大花壇で、ネモフィラやラナンキュラスなど約110品種、20万本の花を楽しむことができる。

 同イベントについての問い合わせはNTTハローダイヤル【電話】050・5548・8686へ。

園児が花植え

 地元の子どもたちも、ガーデンフェスタに花を添えた。

 里山ガーデンの近くにあるひかりが丘保育園の園児約30人が3月21日、里山ガーデンの「ウェルカムガーデン」にパンジーやネモフィラなど花の苗を植えた。

 一般社団法人横浜市造園協会の職員から指導を受けて、土に穴を掘り、苗を植えていった。”一仕事”を終えた園児たちは「頑張って4個植えた」「膝が痛かった」などと感想を述べていた。

 同園の池田美奈子園長は「GREEN×EXPO 2027」(園芸博)の開催を念頭に、「園児たちに身近なところから園芸博を意識してほしいと思い、花植えに参加した。今日体験したことが、大人になって生きてくるのでは」と語った。

憲法の源流を考える 4月28日、県民センター

 「2025憲法を考える5・3県民集会」が4月28日(月)、かながわ県民センター2Fホール=神奈川区鶴屋町=で開催される。かながわ憲法フォーラムが主催。午後6時30分開会(開場は15分前)。申し込みは不要で資料代が500円。

 「生活の場から憲法を考える」をキーワードに、年2回の県民集会を開いている同フォーラム。今回は、東京都立大学で憲法学を専攻する木村草太教授を講師に招き、講演を行う。

 主な著書として『平等なき平等条項論』や『憲法の急所』などがある木村教授の講演テーマは「憲法の源流」。憲法の家族規定や学校に関する権利規定、平和主義の規定がなぜ生まれたのかをさかのぼり、現在どういう意味がある規定なのかを考える。また、高校生平和大使からの「アピール」もある。(問)かながわ憲法フォーラム【メール】kanagawa.kenpo.forum@gmail.com
日本伝統の和装を体験

5月4日〜6日 きものフェス シルクセンターで

 GW恒例の「きものフェス」が5月4日(日)〜6日(火)にシルクセンター(山下公園前)で行われる。10時〜17時半(6日は〜16時)。入場無料。

 プロが目利きした「リユースきもの」が市場価格の80〜95%引きで販売されるほか、「きもの何でも相談会」を開催。

 5・6日の「きもの撮影会」では七五三や十三参、振袖、小紋、紬、袴、男性用きものなどを用意。レンタル・着付け込で一律7千円の格安で体験できる。家族の記念や卒業式の前撮りにも人気だ。30日までに要予約【電話】03・5875・8812(平日10〜17時)。

撮影会に招待

 家族1組を5月6日13時30分〜の撮影会に招待。4月27日まで件名に「きもの撮影会応募」、氏名、住所、年齢、連絡先を記しnaka-nishi@townnews.co.jpへ。

松葉杖を使う乗客を避難誘導する係員

京急 鉄道テロに備えて訓練 警察・消防と連携確認

 鉄道を狙ったテロ行為に対応するための京浜急行による訓練が4月22日、京急神奈川新町駅構内で行われた。

 京急によるテロ対策訓練は2007年から行われ、19回目。今回は、昨年7月にフランス高速鉄道で発生した爆発物によるテロや、今年8月下旬にパシフィコ横浜で開催されるアフリカ開発会議などを踏まえて実施。京急のほか、神奈川警察署や神奈川消防署も協力し、見学者を含めて245人が参加した。

 訓練は新子安駅〜子安駅間の鉄塔付近で通信器具箱が燃え、消火活動後に不審物を発見したという想定で進められた。京急側は線路を巡回していた係員からの連絡を受けて列車を非常停止させ、負傷した乗客への対応や避難誘導を実施。消防は消火活動を行い、その後に発見された不審物は警察の爆発物処理隊が対応するなど、一連の流れを確認した。

 訓練を見守った神奈川警察署の太田広明署長は「関係各所が連携することの重要性を確認できた。アフリカ開発会議へ向け、警備体制の課題を整理していきたい」と話し、神奈川消防署の城田裕司署長は「訓練で気が付いたことをメモに残し、会社として集約してほしい」と京急に要望した。京急電鉄の竹谷英樹鉄道本部長は「テロ対策の意識、知識、技術を向上させ、異常時でも万全の態勢で対応できるようにしたい」と述べた。

燃料高騰で苦境の中小運送業を支援 横浜市が10万円交付へ 申請受付中

 ガソリン価格の高騰などを受け、横浜市は市内の中小貨物運送事業者を対象に、支援金10万円を交付する事業を始め、4月15日から受付を行っている。

インフラ支える

 地域経済を支える社会インフラである物流業界は、燃料費高騰や人手不足の影響を受けており、市は新制度で支援する。

 支援金の交付対象は、資本金3億円以下か従業員300人以下で、一般貨物自動車運送事業か特定貨物自動車運送事業の許可を受けた法人・個人。市内に営業所があることなどが条件。

 支援金額は1事業者あたり10万円で、申請受付は7月31日までだが、予算の範囲を超えた場合は期間内でも受付が終了する。申請には、交付申請書、自動車検査証記録事項の写し、市が進める「脱炭素取組宣言」の確認書などが必要。申請後2〜3週間で交付決定通知が届き、その後、請求書の提出から約30日で指定口座に支援金が振り込まれる仕組み。

 問い合わせは、受付事務局コールセンター【電話】045・912・2560(午前9時から午後5時、土日祝日除く)。

山中市長(中央)に公演をPRする松永選手(右)と小林選手(左)

フィギュアスケートのイベント主催者に感謝状 児童福祉施設の子ども400人をリハ招待で

 フィギュアスケートのアイスショー「プリンスアイスワールド横浜公演」が4月26日(土)から30日(水)まで、KOSE新横浜スケートセンターで開催される。同公演を主催する株式会社テレビ神奈川などが25日に行われる前日リハーサルに横浜市内の児童福祉施設の子ども約400人を招待することから、山中竹春市長から関係者に感謝状などが手渡された。

 プリンスアイスワールドは1978年に誕生した日本初のアイスショーで、毎年全国各地で開催。フィギュアスケートとミュージカルを組み合わせたもので、プロフィギュアスケーターが華麗で力強く繊細なスケーティングを披露する。主催者は例年、前日リハーサルに児童福祉施設の子どもを招待している。

 18日、同公演の主催関係者のほか、出演する松永幸貴恵選手と小林宏一選手が横浜市庁舎を訪問し、山中市長から感謝状などを受け取った。松永選手は「横浜から公演が始まり、良い意味で緊張感がある。子どもたちに『明日から頑張ろう』と思ってもらえるような非日常空間を届けたい」と抱負を語り、小林選手は「今からわくわくしている。芝居で子どもたちを笑わせることができたらうれしい」と話した。

世界大会のコースの一部を走る© Shinji KAWATA Japan Triathlon Media

トライアスロン世界大会のコースを親子で走る 5月17日、横浜市が参加者募集

 横浜市は「世界トライアスロン横浜大会」の第15回記念企画として、5月17日(土)に親子向けの「ファミリーFUNラン」を行う。

 横浜大会は2009年に始まり、5月17日、18日に行われる2025年大会で15回目を迎える。15回を記念し、未来を担う子どもに世界大会を身近に感じてもらおうと、初めてランニング企画を行う。

 コースは横浜大会の一部である、ホテルニューグランド前から赤レンガ倉庫までの約1.25Km。対象は小学生とその保護者。定員は100組200人。参加費1組4000円(オリジナルTシャツ付き)。5月6日まで専用申込サイト(Peatix)で受け付け。大会情報は公式サイトで。

「エコエコかながわ」実行委員の皆さんと

No.32 区長の人・まち探訪

環境問題を考えるエコエコかながわ

 神奈川区生涯学習講座「エコエコかながわ」の皆さんの活動にお邪魔しました。

 令和5年に行った区主催の環境講座に参加した人の中から、有志で集まったメンバーが運営委員会を立ち上げて活動しています。幅広い世代に環境問題を身近に感じてもらおうと、神奈川区版の「環境かるた」を作ることを目指しています。

 中心となる運営委員は40代〜80代と年代が幅広いのが特長です。この日の会議でもメンバーから廃油のリサイクルや食品ロスを減らすためのアイデアが出ていました。

 環境問題を考える一歩となる「環境かるた」の完成は神奈川区制100周年の令和9年の予定で、今から楽しみです。

子育て応援コラム22 「国語力」を伸ばそう!

 ニュースを見聞きして、「この子が大きくなる頃、どんな世界になるのだろう...」「うちの子には、どんな力が必要なの?」「本当にこの子の将来の役に立つことって、何?」と、悩んでしまうことはありませんか?

 AIの進化によって目まぐるしく社会が変わる。だからこそ、ちょっぴり不安を感じてしまう。何しろ、工場での生産ラインから、病院での診断や手術、さらには教育現場まで、気がつけば私たちの身近なところで、大きな変化が起きているのですから―。

 働き方も、社会で求められる能力も、どんどん変わってきていますね。 

 「いい大学に入って、大企業に就職すれば一生安泰」なんて、私たちが信じていた物語は、すでに過去のものです。

 そこで、今回は、どんなに時代であろうとも、お子さんがこれからの社会を力強く生きていく上で、宝物のような「力」をご紹介します。

 それが「国語力」!

 もちろん、ここで言う「国語力」は、学校のテストの点数ではありません。相手の話をじっくりと聞いて、その言葉の奥にある気持ちや意味を想像してみる力。自分の心の中にある思いや考えを、相手に分かりやすい言葉でしっかりと伝える力。そして、自分とは違う意見や価値観に触れた時に、「そういう考え方もある」と相手を尊重し、一緒に何か新しいことを生み出していく力など。

 そうした力が、「国語力」にはあります。人と深く繋がり、生涯にわたって学び続け、未来を自分の手で切り拓いていくための、本当に大切な土台「生き抜く力」そのものだと言えるかもしれません。

 嬉しいことに、このお子さんの未来を輝かせる「国語力」は、特別な教材や塾に通わなくても、お家で、簡単に楽しみながら育むことができるのです。次回、その方法をお知らせします。