中原区版【4月25日(金)号】

「子どもの権利」意識調査 自己肯定感は過去最高 川崎市が結果公表

 川崎市は「川崎市子どもの権利に関する実態・意識調査」の結果をまとめ、4月16日に公表した。9回目の今回、「川崎市子どもの権利に関する条例」の認知度が全体的に前回の調査より下がった一方で、子どもの自己肯定感を示す数値は過去最高だった。

 市では「子どもの権利」の状況を確認するため、ほぼ3年に1度の頻度で実態・意識調査を実施。今回は昨年9月〜10月に、市内居住の10歳〜17歳の「子ども」2100人(回収率39%)、18歳以上の「大人」900人(同44%)、市立施設などの「職員」500人(同73・8%)を対象に実施した。

 調査結果は、市の「子どもの権利条例」について「名前も内容も知っている」「名前だけ知っている」と答えた人は、子ども49%(前回59・7%)、大人33・1%(同42・3%)、市職員91・3%(同97・9%)と、全対象で下回った。

自分が「好き」約8割

 「家で気持ちを大人に話せているか」を子どもに尋ねたところ、82・9%が「できている」と回答した一方で、16・5%が「できていない」と回答。できていない理由は「どのように話していいか分からない」が41・5%と最多で、「大人が話を聞いてくれない」は11・1%だった。

 子どもたちが困った時に「相談したい」と思う相手を尋ねた設問(複数回答)では、「親」が77%、「友達」が62・1%、「学校の先生」が26・1%だった。児童相談所などの専門機関に「相談したいと思うか」の設問では、「思う」40・4%に対し「思わない」が46・9%。相談しようと思う対象は、全世代で「知っている人」の割合が多く、中学・高校生はチャットやSNSなど対面以外の方法への希望が高かった。

 「自分が好きか」を尋ねる設問では、「好き」「だいたい好き」と答えた子どもは計76・8%で、この設問を調査に入れた2011年以降では最も高かった。「周囲の大人から大切にされていると思うか」の設問では、「そう思う」「だいたいそう思う」の合計が95・4%で、やはり質問項目に入れ始めた11年以降で最高となった。

 市の担当者は、「子どもの権利条例」の認知度の低下について「選択肢の内容を変更したことが影響した可能性はある」とする一方で、自己肯定感の上昇に関しては「条例の概念が浸透した結果ではないか」と話した。

(左から)福田市長、町田瑠唯選手、宮澤選手、テーブスHC

富士通レッドウェーブ ファンに感謝捧げる リーグ、皇后杯優勝を報告

 女子プロバスケットボールWリーグを2年連続で制した富士通レッドウェーブは4月18日、ラゾーナ川崎プラザルーファ広場(幸区)で優勝報告会を開いた。BTテーブスヘッドコーチや選手らが参加し、会場に訪れた多くのファンと喜びを分かち合った。

 2024―25シーズンから2部制となったWリーグ。レッドウェーブは、8チームで競われる1部プレミアリーグに所属し、レギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフセミファイナルに進出。シーズン4位のENEOSサンフラワーズを下し、ファイナルでは同2位のデンソーアイリスと対戦。1勝2敗と後がない状況から4戦目、5戦目を勝利し、2年連続3回目の優勝を決めた。昨年12月には皇后杯も制しており、2冠を達成した。

 優勝報告会で福田紀彦川崎市長は「昨年、次は連覇をとお願いしたが実行するのは難しい。しっかり勝ち切ったことを誇りに思う」と選手を称えた。川崎市市制101年を迎えたことに触れ、「新しい川崎をつくる年。新たなスタートに花を添えてくれた。次はさらなる高みを目指して、3連覇をみんなで後押しして勝ちに行きましょう」とエールを送った。

 チームの平松浩樹顧問は、リーグ戦、プレーオフの激闘を振り返り、「タフな試合が続く中で頑張れたのも皆さんの応援の力。来年もまたここに戻ってきたい。地元川崎に愛され、誇りに思ってもらえるよう努力し続けるチームでありたい」とファンに感謝の気持ちを伝えた。

 今回の2連覇、2冠を祝し、川崎市からスポーツ特別賞が贈られた。テーブスヘッドコーチは「大変光栄。チームの目標だった皇后杯優勝、リーグ連覇を達成し、特別なシーズンだった。多くの困難な時期もあったが選手たちが粘り強く戦い抜いた。引き続き応援を」と呼び掛けた。キャプテンの宮澤夕貴選手は優勝が決まった瞬間を振り返り、「シーズン中、苦しいときもあったが、スタッフも含めたこのチームで優勝できてうれしかった」と声を弾ませた。地域やファンへ「今までやってきてこういう結果を出せたのは、支えてくださるファンの方々や川崎市民のおかげ。恩返ししていきたい」と感謝の言葉を述べた。

 会場を訪れた埼玉在住のファンは「選手がケガをしてもみんなでステップアップして頑張っていた。2連覇、2冠はうれしい」と喜んだ。

第41回全国都市緑化かわさきフェアの植物調達実務統括部長を務めた 江口 政喜さん 千葉県在住 55歳

園芸文化を持続可能に

 ○…かわさき緑化フェアの順調な進行に欠かせない重要な職務を、「裏方」として遂行した。秋開催と春開催を通して全会場を彩った花々は約500種類、計約38万株。その花苗を神奈川県内外から調達し、等々力緑地会場に隣接するバックヤードで適切に管理し、展示やイベントのタイミングに合わせて移動する業務を担う「緑化フェア植物調達協議会」の屋台骨を支えていた。

 ○…本業は千葉県の園芸農家だが、前職の園芸専門商社時代の縁で、昨年5月に市側から「手伝ってほしい」と声が掛かった。調達協議会の主要メンバーは市内の造園業者たちだったが、500種類もの花苗を調達して管理し、会場設営の膨大な工程に合わせて運ぶ作業は、誰しも初めてのこと。自身も当初は「できるのか」と不安だったが、商社時代の知見をもとに、生産者と現場をつなぐ「通訳兼作戦参謀」の心意気で奮闘した。

 ○…商社時代は、多様な園芸植物を求める小売店関係者を連れて海外のメーカーや生産者を訪ねる仕事だった。在勤24年間で海外出張は40回を数え、ヨーロッパやアフリカ地区の園芸事情に精通。だが次第に「もっと手触りのある仕事をしたい」と考えるようになり、50歳になったタイミングで退職。尊敬する先輩園芸家の「植物を作る者はエコロジストたれ」という言葉を胸に、園芸農家として起業した。

 ○…目指すのは、自然の摂理にあらがわない園芸文化を育てることだという。「日本の園芸文化は『一年草』が中心。でも植物は育っていくものなので、上手に管理すれば毎年のように花を咲かせる。そういう情報と技術を広めたい」。思いを形にすべく3年前に始めた「多年草ガーデンコンテスト」も、順調に育っているそうだ。

ハーモニカ演奏の祭典 4月26日、エポック

 エポックなかはら(上小田中)大ホールで4月26日(土)、「第24回川崎ハーモニカ音楽祭」が開催される。開演は午後0時30分(開場正午)から、午後5時終演予定。入場無料。主催は、川崎ハーモニカ協会。

 川崎市だけでなく、神奈川県内、東京都、千葉県、埼玉県から総勢160人以上が参加する同音楽祭。初心者からベテラン、トッププレイヤーまでが出演し、編成もソロからオーケストラまでと様々。約50曲もの演奏を聴くことできる。ジャンルは、昭和の名曲が中心で『上を向いて歩こう』『人生のメリーゴーランド』などが披露される予定。過去に、世界ハーモニカチャンピオンになった町田明夫さんと、トリオの「ハーモニカ・ライナーズ」の特別出演も企画されている。

 問い合わせは同事務局【電話】044・767・0244(小山隆さん)。

國富さん(右)と伊藤さん

グリーフケアあかり 活動内容を拡大へ 死別後の心の支援

 大切な人との死別などによる心身の苦痛「グリーフ」を抱える人に寄り添う活動を川崎市内で行っている「グリーフケアカフェあかりmāmā」。看護師の國富多香子さんと傾聴カウンセラーの伊藤れいこさんが立ち上げ、市の助成を受けながらボランティアで活動を行っている。

 4月からは悲しみを抱える者同士で静かに気持ちを語り合う「わかちあいの会」の場を増やし、個別カウンセリングもスタート。2人ともグリーフの経験者で、日本グリーフ専門士協会の会員として、多くの人と向き合ってきた経験を生かし、参加者の思いや悩みに寄り添う。かわさき市民活動センターなどで行う「わかちあいの会」は毎月1回(1日2回)の開催に。オンラインで実施する同会については、「ペットロス」などのテーマを設けている。

 新しく始めた申込制の個別カウンセリングは、隔月開催で当事者の心の内に耳を傾ける(約30分間)。悲しみから少しの間だけでも意識をそらすことを目的に、"五感で感じる"ワークショツプ「癒しの時間」は、5月24日(土)はパステルアート、7月19日(土)は「初めてのお線香作り」、9月20日(土)が「やさしいマインドフルネス」を予定。

 「グリーフの要因も、家族や親しい友人だったり、別れ方も人それぞれ。対象がペットということも。初めてでも安心して参加できるよう配慮しています」と、一人ひとりと向き合う。

 詳細はホームページ(https://griefcare-mama.hp.peraichi.com)。問合せはメールgrief.mama@gmail.comで。

家族を悲しませないために (一財)中原交通安全協会(地域交通安全活動推進委員協議会)鹿島 義久 会長

 交通ルールは誰かのためではなく、みんなのためにあります。あなたが交通事故に遭って悲しむのは家族や周囲の人たちです。事故に遭ってから気づくのでは遅すぎます。自転車は便利な乗り物。一人ひとりが交通ルールを守ることで、みんなが幸せになれます。

 人口が増え、若い人たちも多い中原区。子どもたちは大人の行動を見ています。自転車に乗るときは、まずは大人が見本を見せることが大切です。我々、交通安全協会としてはこれからも交通ルールを守ってもらうよう、啓発活動を強化していきたいと思います。

安全への意識を高め交通事故ゼロに! 中原安全運転管理者会平田 眞 会長

 安全運転管理者会は、地域の交通安全秩序の確立に寄与することを目的に、所属する事業所の社員の安全運行を監督、指導する立場にあります。交通安全意識を高め、事故防止を図るため、社員の体調観察、事故発生時の原因究明、違反者報告義務、酒気帯び検査の実施等が任務です。

 区内の事業所へ通勤する人の中には自転車を利用する人も多いと思います。今後は交通事故を減らすため、SNSなどでも情報を発信し、横断歩道の手前での左右確認、自転車専用通行帯の走行などを徹底し、交通事故ゼロを呼び掛けます。

肉料理が等々力に大集結 5月2日から5日間

 厳選された肉料理が集まるイベント「肉祭2025in等々力緑地」が5月2日(金)から6日(火・祝)まで、等々力緑地で開催される。午前10時から午後6時。雨天決行、荒天中止。

 同実行委員会が主催する等々力緑地のゴールデンウイーク恒例となった同イベント。ステーキや串焼き、ハンバーガーといった厳選された肉料理だけでなく、クラフトビールやスイーツなど30店舗が集結する。

 会場には、子どもたちに人気のエアー遊具、キックターゲット、バスケットボールのナインフープスで遊べるキッズエリアもあり。

 5日(月・祝)には、特設ステージで子どもたちによる「ダンスコンテスト」も開催。U―12、U―18の2カテゴリーで子どもたちがダンスを競い合う。King&Princeの振付も手がけるATSUSHIと、今大注目のダンサーARU SAKURADAの2人が審査員を務める。

 イベントの詳細は、とどろきパーク(株)の公式ウェブサイト。

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「一人ひとりの心掛けが交通事故をなくす」と菅署長

交通安全・防犯特集〜中原警察署・菅署長 STOP危険運転 ルールを守ることが、自分の命を守る! 安全への意識と、盗ませない環境づくりを

 比較的平坦な土地が広がり、自転車利用者の多い中原区。今年も自転車が関係する事故が増え続け、盗難事件も県下で高い水準にある。今回、中原警察署の菅健司署長に交通安全と防犯の観点から事故防止や犯罪抑制に向けた取り組みについて聞いた。

【交通安全について】

 ――中原警察署ではここ数年、自転車事故防止の取り組みに力を入れていますね。

 「朝夕の駅周辺は、車ばかりでなく、自転車も数多く走っています。通勤や通学に利用される方から小さな子どもを乗せた保護者など、自転車を利用する人が多いのが中原区の特徴です。人口が26万人を超えて今も増え続けていること、狭い一方通行や見通しの悪い道路が多い地区であることも事故が多い原因と考えられます。暖かく過ごしやすい季節を迎え、4月からの新生活が始まった今の時期は出掛ける機会も増えます。自転車事故が減れば、交通事故全体の件数の減少にもつながりますので、自転車の事故防止対策は重要な課題といえます」

 ――今年の区内の人身事故は、4月16日時点で128件発生(前年同時期と比べ21件増)し、そのうち自転車が関係する事故は58件(同18件増)と増えています。

 「残念ながら、全体の45・3%を自転車関係の事故が占めています。県下54署中、ワースト。年齢別では65歳以上が14件と最多で、時間帯別では午後2時から6時が21件と多くなっています。路線別では一般の市道が39件と最も多く、次いで中原街道、南武沿線道路となっています。地区では上小田中地区が10件、木月地区が7件、下小田中地区が6件と続きます。事故を抑止するには、自転車利用者のモラルを向上させることが鍵を握ると考えています」

【防犯活動について】

 ――自転車盗の発生件数も多い中原区。盗まれないために注意するべき点を教えてください。

 「啓発活動の効果もあり、4月15日時点で自転車盗発生件数は102件と前年同期と比べ15件減少しています。被害の傾向としては、マンション駐輪場での被害が多く、被害の約半数が無施錠。ワイヤー錠をかけていても窃取されています。短時間での駐輪でも必ず施錠し、馬蹄錠とチェーン錠の『ダブルロック』を励行しています」

【まとめとして】

 ――今後はどのような取り組みを行っていくのでしょうか。

 「自転車の交通事故は、利用者のルール違反や安全不確認が多く見られます。悪質な運転は取り締まりを強化するとともに、自転車を利用する方がルールを守って安全に走行できるよう、自転車マナーの向上に努めてまいります。自転車盗難防止については、あらゆる機会を通じて、市民の皆さまに防犯意識の向上を繰り返し呼び掛けてまいります」

サイズ選びが大切

 自転車の安全な利用を促し、防犯登録の普及に力を入れる神奈川県自転車商協同組合。中原支部には区内の13の自転車店が加盟している。サイクルショップナカハラ(上小田中)代表の白井友次さんは「特にお子さんの場合はサイズ選びが大切。身長に合った自転車に乗ることが安全にもつながる」と話す。

 事故を避けるためには、事前に確認し、危険なルートを走らないこと。防犯に関しては長めのチェーンロックなど、盗むことをためらわせる工夫を呼び掛ける。

中原交通児童指導員 「交通ルール守って」 子どもの声で街頭啓発

 中原警察署から委嘱され、この春から小学生13人で活動する「交通安全児童指導員」。4月10日にJR武蔵小杉駅北口で行った自転車マナーアップキャンペーンでは関係団体が啓発物を配布し、児童の声による街頭での啓発活動も実施した。

 自転車の交通マナーをテーマに実施した「中原区地域デザイン会議」の中でアイデアとしてあがった「子どもの声を使用した街頭啓発」を取り入れ、同指導員が協力して自転車の押し歩きを促す音声を使用した。今後も、さまざまなキャンペーンで継続して呼び掛けていくという。

ゴルフ場がドッグランに 4月29日 体験型イベント

 多摩川河川敷にあるショートゴルフコース「多摩川ゴルフ倶楽部」で愛犬と一緒に楽しめる体験型イベントが、4月29日(火・祝)に開催される。午後1時から4時。入場無料。

 ゴルフ場がドッグランとなり、おやつボールをクラブで打って愛犬が取りに行って戻ってこれたら商品がもらえるゲームなどを実施。マルシェやキッチンカーも多数。

 ドッグランの利用は別料金。問い合わせは同実行委員会【電話】044・411・6227。

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芝の上を走り回る子どもたち

初めてのラグビー体験 幼児ら30人が等々力で

 「ラグビーやろうぜ!」をキャッチフレーズに、基本的なプレーを楽しむ「初めてのラグビー体験会」が4月20日、等々力補助陸上競技場で行われた。主催は中原区を拠点に活動する川崎市ラグビースクール。

 ラグビーの楽しさを伝え、ボールを追って仲間と協力し合う競技の魅力を知ってもらうことを目的に開催している同体験会。幼児から中学生までの子どもたち約30人が参加し、芝のグラウンドの上を走り回り、楕円(だえん)のボールを使って、パスやランなど基本のルールを覚え、簡単なゲームを楽しんだ。

 ほとんどの参加者はラグビーボールに触れることが初めてで、不規則に弾むボールに苦戦しながらも笑顔が絶えなかった。副校長の伊藤克実さんは「多くの方に面白さを実感してもらえてよかった。ラグビーを始める子どもたちが増えて、競技が盛り上がってほしい」と期待を込めた。

 今後もスクールの練習日には参加無料で随時体験を受け付ける。詳細は同スクールのウェブサイト(https://kcrs1975.net/cms/)で確認を。

自転車盗難を防ぐため防犯への意識を変えて 中原防犯協会尾木 孫三郎 会長

 区内で増え続ける自転車の盗難を防ぐためには、防犯への意識を変えることが重要です。盗ませないために、自分たちができることは、盗もうと思わせるような安易なスキをつくらないこと。常日頃から防犯を強く意識することで、犯罪を生み出さない環境づくりが大切になります。

 「すぐに戻るから」「鍵をかけるのが面倒だ」など、ちょっとした心のスキが犯罪につながります。自転車は個人の財産と同じ。自分の貴重な財産を守るという思いで、ダブルロックなどで防犯対策に取り組んでほしいと思います。

市産業振興会館内の市中小企業サポートセンター

トランプ関税に対応 特別経営相談窓口を開設

 米国による一連の関税措置がもたらす影響を考慮し、川崎市は市内の中小企業向けの「特別経営相談窓口」を開設中だ。

 米国のトランプ政権が日本を含む各国の輸入品に対して関税の引き上げ措置を明言していることを受け、市は4月4日、市内の中小企業等への影響が懸念されるとして、川崎市信用保証協会などと連携のうえ、市内5カ所に中小企業診断士などが常駐する「特別経営相談窓口」を開設した。

 融資に関する相談窓口は、川崎市経済労働局経営支援部金融課(川崎市産業振興会館5階、【電話】044・544・1846)と川崎市経済労働局経営支援部中小企業溝口事務所(てくのかわさき3階、【電話】044・812・1112)。経営に関する相談窓口は、川崎市中小企業サポートセンター(川崎市産業振興会館7階、【電話】044・548・4141)。信用保証に関する相談窓口は、川崎市信用保証協会企業支援課(川崎区日進町1の66、【電話】044・211・0501、川崎・幸・中原区対象)と同協会北支所企業支援課(かながわサイエンスパーク西棟407号、【電話】044・850・0055、高津・宮前・多摩・麻生区対象)。いずれも窓口対応が可能だが、事前連絡が必要。

遺構を調査する渡辺さん(右、明治大学平和教育登戸研究所資料館所蔵)

元教員の渡辺さんに聞く 「学習運動」今に根付く 登戸研究所資料館15年

 明治大学平和教育登戸研究所資料館(多摩区)は2010年の開館から今年で15周年を迎えた。秘密戦研究施設「旧日本陸軍登戸研究所」の歴史を伝える貴重な施設だが、その史実の発見と継承には、川崎市民の力が大きな役割を果たした。同資料館の展示専門委員で法政二高の元教員、渡辺賢二さん(81)の証言の後編をお送りする。

市内に多数の元所員

 川崎市が1985年度から進めた「平和教育学級」は、計千人以上が参加した市民講座だった。渡辺さんが率いた「中原平和教育学級」は、明大生田キャンパス界隈に現存した「登戸研究所」に注目した。

 88年3月。生田キャンパス正門付近の「動物慰霊碑」の見学会で、渡辺さんは初見の高齢男性に目が留まった。「失礼ながら元所員では」と尋ねると、男性は「そうです」。研究所の工場で働いた井上三郎さん(故人)だった。こう教えてくれた。「所内のことは墓場まで持っていけと言われていたので、街で元所員と顔を合わせても、お互い声もかけなかった。だが終戦から40年近く過ぎ、元所員で『登研会』を作った」

 井上さんらが発起人となり、82年に「登研会」が発足。封印された時を語り合う「同窓会」だった。渡辺さんは「人生の一部を失ったようで苦しかった」という井上さんの言葉を覚えている。

 井上さんは「登研会」の名簿を渡辺さんに託した。名簿に記載された元所員278人のうち、99人が川崎市民だった。この結果に「平和教育学級」に参加していた高校生が「アンケートを送ろう」と提案。仕事内容などを尋ねる質問を記載したアンケートを作成し、市教委の協力を得て市内の99人に送ったところ、27人から回答があった。

 そして回答者の一人、小林コトさん(故人)から、約900枚に及ぶ内部文書の複写が提供された。小林さんは15歳から所内でタイピストとして勤務し、文書の複写を保管して終戦時に持ち出していた。研究所の記録は防衛庁(現防衛省)にも残らなかったほど貴重な資料だ。渡辺さんは「毒物の購入伝票や毒物兵器を持参した出張記録、所員が業務で致命傷を負った記録もあった。本格的な調査につながる大きな手掛かりだった」。

約1万筆の署名

 89年には「中原平和教育学級」の取り組みを著書『私の街から戦争が見えた』として発表し、メディアの注目を集めた。だが翌90年、明治大学が研究所の遺構のうち旧本館の取り壊しを発表。保存を求める市民の声に押され、市は旧本館を撮影のうえ川崎市平和館での記録保存を決めたものの、林立していた遺構は徐々に姿を消した。

 やがて「登研会」も声をあげ、2006年には「平和教育学級」の参加者を中心に遺構保存を求める「川崎市民の会」が発足。07年には遺構保存と資料展示施設の設置を求める9803筆の署名が集まり、請願書とともに市議会に提出した。

 なぜ約1万もの署名が集まったのか。「市民の会」共同代表を務めた渡辺さんは「学習の力です」と笑みを見せる。保存を求める上で、頻繁に見学会を開いたそうだ。「毎回、何百人もの市民が集まった。政治運動ではなく歴史を継承する学習運動だったからこそ、浸透したのだと思う」

 市民の「学習運動」の先に、現在の「資料館」がある。渡辺さんは言う。「まれにみる運動だった。あの力は今も根付いていると思う」

県高校野球春季大会 大師が桐光学園に大金星 監督「選手の成長に感動」

 大師高校(川崎区)野球部が、神奈川県高校野球春季大会2回戦で、強豪の桐光学園(麻生区)を破る大金星を挙げた。3回戦で横浜隼人に敗れたが、11人というコンパクトなチームが、常勝校相手にひるまず打線をつなげ、大きな1勝を手中にした。

 4月6日の等々力球場(中原区)。桐光学園に勝利した瞬間、大師高校野球部の選手と女子マネージャーの12人は、歓喜のあまりグラウンドを飛び跳ねた。相手は春夏あわせて5回の全国大会出場経験がある強豪校。園田雄介監督(30)は、「勝てる可能性はゼロではないとは思ったが、相手との力の差は、50回戦って1回勝てるかどうか。その1回が今回だった」と驚きを語る。

 「上位打線がカギと考えていた」という監督の言葉通り、3回に1番の佐藤優人選手が2塁打を放って先制した。続く4回にも1塁に走者が出た場面で6番の菅野樹選手が長打を放ち、追加点をもぎ取った。エースの大竹倖太郎投手は5回に1点を失うも、桐光打線に被安打5と好投した。

少ない人数でも

 今大会を前に、監督は思い切って打順を変更した。主将の佐藤を4番から1番に上げ、主砲のプレッシャーから解放する一方で「思い切り振ってこい」と送り出した。「最も振れる打者が1番に立つことで、相手に『このチームは振ってくるぞ』と警戒させるのが狙いだった」という。佐藤選手も「地区予選では打てていなかったが、(桐光学園戦で)監督に『気楽にいけ』と言われ、思い切れた」と笑顔を見せる。

 同校の前監督は、今春の選抜大会を制した横浜高校野球部のコーチ・小山内一平さんだ。園田監督は昨春にチームを引き継いだ際、「自分に何ができるか」を考えた結果、選手と丁寧にコミュニケーションを重ね、話しやすい関係性を構築することに決めた。去年の春季大会は選手9人、今年は11人と人数が少ないチームだが、「人数が少ないことはメリットも多い。技術的な悩みや人間的な課題など、一人一人と共有して一緒に考えていきたい」と語る。

 春季大会3回戦は横浜隼人に3-7で敗れたが、11安打を放ち、9回にも得点するなど粘りを見せた。夏に向け、佐藤選手は「春の経験を忘れず、もう一段先に進めるようにしたい」と抱負を語る。

 園田監督は「注目された経験のない選手たちが、まじめに練習した成果を大会で出せたことがうれしい。野球が大好きな選手たちの成長を間近で見て、高校生の力に日々、感動している」と話していた。

GO!GO!!フロンターレ

横浜FC戦ハイカロリー祭りを開催

 川崎フロンターレは、5月14日(水)に行われる2025明治安田J1リーグ横浜FC戦(午後7時キックオフ)で、「ハイカロリー祭り」を開催(「フロンターレ牧場」も同時開催)。

 同イベントではお腹いっぱい食べられるデカ盛りグルメが勢ぞろいする。エネルギーをチャージして試合を応援し、摂取したカロリーを消費しよう。

 来場者には同試合限定の「くいしんぼうユニフォーム」を全員にプレゼント(ビジター席除く)。同イベントに関連した、オーバーオールがモチーフのデザインだ。試合には食レポでおなじみの石塚英彦さんがゲストとして来場し、始球式を務める。限定デザインのユニフォームを可愛く着こなして、試合とイベントを堪能しよう。

 同クラブは同日よりホーム4連戦。残り3戦の日程は以下の通り。▽18日(日)セレッソ大阪戦▽21日(水)浦和レッズ戦▽25日(日)ガンバ大阪戦

 詳細は同クラブ【電話】0570・000・565。