神奈川区版【5月1日(木)号】
かなーちえ「赤ちゃんプログラム」の様子

「子育て悩みの受け皿に」 かなーちえ施設長に聞く

 5月5日のこどもの日を前に、本紙では神奈川区地域子育て支援拠点「かなーちえ」の東田信子施設長に、施設の利用状況について話を聞いた。東田施設長は「子育ては困ったり悩んだりして当然。その受け皿に、かなーちえがなれれば」と話す。

地域子育て支援拠点

 地域子育て支援拠点は、就学前の子どもとその保護者が遊び、交流するスペースの提供、子育て相談、子育て情報の提供などを行う拠点。利用登録のうえ、無料で利用できる。悩みごとや困りごとについて、各区の地域子育て支援拠点の専任スタッフ「横浜子育てパートナー」が相談者に必要な情報を調べたり、適切な支援機関を紹介している。地域で子育て支援に関わる人への研修会なども実施している。

 神奈川区には東神奈川の「かなーちえ」と入江・新子安の「かなーちえサテライト」があり、いずれもNPO法人親がめが横浜市から受託して運営している。このほか沢渡、羽沢で「出張ひろば」も行っている。拠点では自由に遊べるスペースのほか、初めて子育てする親を対象にした「はじめまして♪赤ちゃんプログラム」などの各プログラムも開いている。

0〜2歳児利用が中心

 かなーちえによると、2024年度の施設利用者数(子どもおよび親など)は、複数回利用も含めて延べ2万1817人。サテライトや出張ひろばも含めると延べ4万人以上に利用されている。かなーちえが今年1〜2月に実施したアンケ―トでは、3〜4割が週1回以上利用している。

 一方で子どもの年間利用者は8割以上が0〜2歳児。幼稚園が始まる3歳以上になると、人数が半分以下になっている。

 東田施設長は「『大きくなると(他の小さい子に配慮して)過ごしづらい』という声を頂くこともあるが、0〜1歳児の親に『少し先の姿』を見てもらうことは親の安心にもつながる」と話す。今年度は施設や近隣の公園などでの遊びや交流の場「2、3歳児集まれ」に力を入れていきたいという。「いろいろな人と触れ合うことができるのが、かなーちえの特徴。ぜひ保育園や幼稚園に行くようになっても来てほしい」と呼びかける。

「本音の相談」の場に

 利用者からは最近、子どもの食事や預け先、家庭内での子育て役割分担に関する相談や、子どもの発達に関する悩みが寄せられるという。「ネットから様々な情報が得られる中で、我が子と比較して悩む人が多い」と東田施設長。

 「『子育てで頼る人が周りに誰もいない』という人が25%という横浜市の調査もある。子育ては『困って当然、悩んで当然』。本音で相談ができる場所としての受け皿として、かなーちえが機能できれば」と話す。

 「かなーちえ」「かなーちえサテライト」ともに、開館時間は火曜から土曜の午前9時30分から午後3時30分まで。詳細はかなーちえ【電話】045・441・3901へ。
新任役員研修会の様子(昨年)

市P連、全国組織から退会 組織の改善見込めず

 横浜市立の小・中・高・特別支援学校のPTAで構成される「横浜市PTA連絡協議会」(市P連/東隆幸会長)は3月末で全国組織「日本PTA全国協議会」(日P)から退会した。日Pは不明瞭な経理処理や不適切な運営をめぐり内閣府から勧告を受けており、退会は「改善が見込めなかったため」としている。

 日Pは都道府県や政令市のPTA協議会で構成される。元役員の逮捕やずさんな運営体制などを理由に昨年12月、内閣府から勧告を受け、組織改編が求められている。

 市P連は当初、「政府や関係機関に現場の要望を伝える全国組織は必要」と考え、1年半以上前から関東ブロックの他の協議会と臨時総会などで問題提起や、責任の所在を明らかにするための日P役員解任要求を働きかけてきた。だが改善の姿勢は見られず、「加盟継続は難しい」と判断。1月の理事会決議で「日Pからの退会」を可決。それに伴う書面による臨時総会(WEB評決方式)で、出席票667人のうち承認561票を得て、3月末で退会した。

 日Pへの加盟で、これまで会費約230万円のほか、大会分担協力金など年間200〜300万円が経費としてかかっていた。ほとんどの事業は市P連自主企画のため、退会による実質的な影響はないとしている。

 時代の変化に伴い、市P連や区P連からの退会や解散を選ぶPTAは増加傾向にある。それでも現在、約95%の学校が市P連に加盟するという。市P連は、日Pからの退会で、PTA離れが加速するのではと危惧する。

 市P連は「少しずつでも魅力ある組織に」との思いで、23年度に「在り方検討委員会」を立ち上げ。その意義や目的を根本から話し合い、今後の事業方針を検討した。24年度は「改革推進委員会」として、具体的な取り組みに着手。これまでHPや研修会で周知してきた活動の意義や任意団体・任意加入である旨などを記した「PTAハンドブック」を作成。5月に行う学校PTA役員向けの研修会から活用する。東会長は「PTA活動は一度無くしたら復活は難しい。持続可能な内容に変えながら、子どもたちを温かくサポートしていければ」と話した。

4月1日付で神奈川消防署長に就任した 城田 裕司さん 横須賀市在住 53歳

仕事の信条は「潔さ」

 ○…消防署長は自身初めての役職。着任の際、署員に伝えたのは「理想を現実にしてほしい」。「こうなればいいな」で終わらせず、そのためにはどうしたらいいか考え、独りよがりにならずに挑戦する姿勢の大切さを説いた。自身の理想は「『安全・安心な街だ』と実感してもらえる神奈川区の実現」。自助・共助の備えを呼び掛けつつ、「何が起きても区民の方を守れる消防署にしたい」と意気込む。

 ○…消防の仕事を志した原点は学生時代。コーチを務めていたバドミントンクラブで小学生が負傷した際、適切な応急処置ができず無力感を覚えた。「不安にさせない救急の知識と技術を身につけたい」。その強い思いが消防の道へと導いた。「より大きな街で多様な経験を積み、自身を成長させたい」と横浜市消防局を志望し、1995年、消防署員としての第一歩を踏み出した。奇しくも初任地は神奈川消防署だった。

 ○…消防人生のスタートを切った神奈川消防署を離れた後は、本局の指導課や指令センター、人事課、企画課など幅広い部署で経験を積んだ。様々な経験を通して揺るぎないものとなった仕事への信条は「潔さ」。「間違いがあってはいけない仕事ですが、それでも間違えることはある。その時、ごまかすのではなく、けじめをつけて次に活かす。そうしたことをしっかり認められる職場にしたい」

 ○…着任早々の卓上に唯一ある私物が、三国志の日めくりカレンダー。好きな武将は蜀で劉備を支え、長坂坡の戦いで劉備の幼子・阿斗を救った趙雲。「主君から言われたことを忠実にやり遂げ、部下との接し方などもすごくクリーンで嘘偽りない。そんな生き方の潔さにあこがれますね」と熱く語った。

代表の牧野さん

サイト開設1周年 不登校ナビ HANASOW

 神奈川区・港北区を中心に地域の不登校の家庭向け情報を発信するサイト「HANASOW(ハナソウ) よこはま不登校ナビ」(https://hanasow-yokohama.org/)が4月で開設から1年を迎えた。「不登校の親と子どもの孤立を減らす」との思いから、当事者に届く情報提供をめざしている。

 HANASOWは不登校や学校に行きづらい子の親の会「はなまといる」と親子の居場所「SOW」の2団体が運営。代表の牧野直美さんは不登校を選択した子を持つ当事者で、神奈川区地域づくり大学校の受講生。SOWの副代表としても活動している。居場所活動を行うなかで、当事者に届く情報が少ないことから、「地域の不登校情報を手に取りやすい形で発信することで、不登校に悩む親子に少しでも安心を届けたい」とサイトを立ち上げた。

 サイトではこどもの気持ち/親の気持ち/学校のこと/講演会・勉強会/居場所情報の5つのテーマに分けて情報を発信。インスタグラム(@hanasow.yokohama)でも入学式、運動会、夏休みなど時期に合わせた当事者ならではの経験談や役立つ情報を発信している。3月には市内で居場所作りを行う団体代表を迎え講演会も主催。当事者以外の地域の人たちも多く参加した。

 「当事者が選択肢を増やすには情報が必要。迷った時に見てもらえるよう認知度を上げていきたい」と牧野さん。サイトに関する問い合わせはHANASOW【メール】hanasow.yokohama@gmail.comへ。

周辺で見られる生き物などが紹介されている

イッツア砂田川ールド 地元小学生が案内板

 こいのぼりの掲揚で有名な菅田地区の砂田川合流橋付近にこのほど、地元小学生が作成した案内板がお目見えした。

 これは、昨年度の菅田の丘小学校4年3組が作成したもの。同学級では昨年度、地域の魅力発信と健康増進を目的に、「菅田砂田川ールドマップ」と銘打ったウォーキングマップや、アオサギやタガメ、コイなど川の付近で見られる生き物のイラスト集を授業の一環で作成した。

 これに携わった砂田川水辺愛護会の田中揚子会長を通じて今回、神奈川土木事務所の協力のもとこれらのマップやイラストが案内板として4月中旬、同所に設置された。

マップ配布も

 5月3日(土)午前10時〜正午に同所で開催される砂田川鯉のぼり祭りでは「砂田川ールドマップ」の配布も行われる。マップは所要時間ごとに複数のウォーキングコースが紹介され、児童たちイチオシのルート内スポットなどが紹介されている。

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過去のパレードの様子

国際色豊かに行進 3日、国際仮装行列

 横浜の大型連休の風物詩「ザよこはまパレード(国際仮装行列)」が5月3日(祝)に行われる。主催は横浜商工会議所などの実行委員会。

 63団体、約2800人の行進の列は、マリンタワーそばを午前10時45分に出発。馬車道、イセザキ・モールなどを進み、コースを鮮やかに彩る。吹奏楽やマーチングバンドのほか、イセザキ・モールや崎陽軒、ありあけなどから計5台のフロートが出る。各国の民族衣装を披露する「国際交流パレード」もあり。

 観光情報サイト「アットヨコハマ」ではパレードと連携したデジタルスタンプラリーを実施。コース沿道にある17カ所のスポットを回遊してスタンプを集めると、個数に応じてホテル利用券などが当たる抽選に参加できる。

 パレードは荒天中止。開催可否は【電話】050・3665・9938(当日午前7時〜午後3時)。

にぎわう会場(神奈川区社会福祉協議会提供)

雨天順延でも盛況 大口七島交流まつり

 大口七島地区の地域交流まつりが4月20日に大口公園で開催された。主催は同地区連合町内会、同地区社会福祉協議会が協賛。

 当初は一週間前に開催予定だったが、雨のためこの日に順延。それでも地区内の各町会が飲食などの模擬店を出店した。このほか、フリーマーケットや地域の障害者施設「わーくぴあ」「おおぐち工房」「もくもく」も一緒に出店。三角くじの抽選会も行われた。

サイトのトップページ

自殺防ぐ知識をWEBで 市がポータルサイト開設

 横浜市がこのほど、自殺対策ゲートキーパーポータルサイト「つむぎ」を開設した。

 ゲートキーパーは、自殺の危険を示すサインに気づき、悩みを聞くなど適切な対応で自殺を防ぐ役割を果たす人のことで、全国で育成が進められている。特別な資格は必要なく、個々の立場でできることから進んで行動してもらうことを目指している。横浜市では、2019年から23年までの累計で2万1569人が養成講座を受講した。

 今回のサイトでは、ゲートキーパーとしての知識を学び、悩んでいる人を支援するためのスキルを身につける養成研修をWEBで受けることができる。4つのレッスンで15分ほどで受講でき、修了証も発行される。より詳細な知識を学びたい人向けに関連サイトも紹介している。

 その他にも、本人や周囲が相談できる窓口を検索できたり、ゲートキーパーに関する情報なども掲載。市は今後さらに掲載情報や機能拡充を図っていきたいとしている。

(問)市健康福祉局【電話】045・671・4455

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ポポロ(右)と母親のたんぽぽ=同園提供

金沢動物園 コアラの展示を再開 赤ちゃん「ポポロ」も登場

 金沢動物園=金沢区釜利谷東=は4月15日から、コアラの展示を約半年ぶりに再開。2024年11月に出袋した赤ちゃん「ポポロ」の展示も開始した。

 同園では昨年、コアラ舎で空調設備などの更新工事を実施。コアラを別の獣舎に移す必要があり、10月から展示を休止していた。工事によって老朽化していた空調設備が一新されたほか、コアラ用の止まり木や動物観察用の映像機器も更新。来園者がコアラを観察しやすいように、止まり木は以前より高くなるように設置された。

来年で来園40周年

 ポポロは昨年4月に誕生し、11月16日に出袋が確認されたオスの赤ちゃん。愛称は父親のコロンと母親のたんぽぽにちなんだ4案から、今年2月にホームページやSNSで投票を行って決定。全体で約5万票が集まり、ポポロに決まった。

 飼育担当者の賀曽利亜紀さんによるとポポロは展示にも慣れてきた様子で、母親から離れて過ごす場面も多くなっているという。賀曽利さんは「ストレスに弱い動物なので、静かに見守っていただければ。ゆっくり見るなら平日や雨の日がおすすめです」と話す。

 コアラの飼育施設は同園を含めて国内で7園館。同園では5頭を飼育し、来年で来園40周年となる。

企画展のメインチラシ

横浜人形の家で企画展 「魔法少女の軌跡」 6月29日まで

 横浜人形の家で企画展「魔法少女の軌跡」が開催中。6月29日(日)まで。

 同展では、日本のアニメーションにおいて一大ジャンルを確立した「魔法少女」をテーマに、そのキャラクターたちが各時代の視聴者たちをどのように勇気づけ、社会に影響を与えてきたのか、おもちゃやフィギュアと共に約60年の軌跡を振り返るほか、ステッキやコンパクトなどコレクターの収集品も約100点一挙大公開。高田明美氏による「クリィミーマミ」の原画や創作人形展示、ワークショップも実施。詳細はHPで。高校生以上1200円。小中学生600円。月曜、5月7日休み。(問)【電話】045・671・9361

5組10人招待

 ハガキに〒住所、氏名、年齢、感想を記入し〒231-0033中区長者町2の5の14タウンニュース社「人形の家」係へ。5月15日必着。

社会福祉チャリティー 「新日」が八王子で大会 5月18日、読者20人を招待

 「新日本プロレス 八王子市スポーツ振興社会福祉チャリティー」が5月18日(日)午後5時から、エスフォルタアリーナ八王子で開催される。主催は(株)創。高橋ヒロム選手など新日本プロレス所属の人気選手が出場予定。

 本紙では読者20人に招待券をプレゼント。チケットは1人1枚。希望者はハガキに八王子大会観覧希望・住所・名前・年齢・職業を明記し、〒250-0034神奈川県小田原市板橋881の26(株)創 TN八王子大会読者プレゼント係へ。5月8日(木)当日消印有効。

 問い合せは(株)創【電話】0465・23・0905。

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横浜市 図書取次拠点増設へ 地区センター等で検討

 横浜市の今年度予算で新たに図書サービスへのアクセス性の向上に1500万円が計上された。地区センター等身近な施設との連携による新たな図書取次拠点の設置に向け、物流への影響等を調査・検討する。

 現在市内で図書取次サービスを実施している場所は12カ所。市の統計によると、2021年度の図書取次サービスの利用者数は24万6030人、貸出冊数は40万6236冊、返却冊数は62万71冊、22年度は29万8368人、貸出52万6779冊、返却78万943冊、23年は30万977人、貸出53万9212冊、返却79万6048冊。いずれも前の年より増加している。

来年度以降の予定

 人口当たりの図書館の数が少ないとの意見から、より図書サービスにアクセスしやすい環境を作る目的で実施。滞在できる身近な施設として地区センター等が候補として挙げられている。拠点の数や規模、立地などは、予算などの状況をふまえ調査・検討を進める。市の担当者によると、増設等に取り掛かるのは来年度以降の予定。

 昨年3月には市民や有識者の意見を取り入れながら図書館の方針を定めた「横浜市図書館ビジョン」が発行された。また今年3月29日からは、ららぽーと横浜=都筑区=で新たな図書取次所「つづきの本ばこ」が開設されるなど、図書サービスのアクセス性向上への取り組みが進んでいる。

 取次所では、オンラインで予約した市立図書館の図書の貸出・返却などができる。貸出期間は2週間、1人10冊まで(予約は6冊)。

 市の担当者は「市民の皆様が普段利用している施設でサービスが受けられるよう準備を進めている。取次拠点に実際に足を運び図書を手に取ることで、知識の海におぼれていただきたい」と話す。

「困り事があれば相談を」と森川隊長

鉄道警察隊 「痴漢・盗撮許さない気運を」 森川大隊長インタビュー

 日々多くの人々が行き交う駅や列車内の利用者の安全を最前線で守る神奈川県警察鉄道警察隊。痴漢・盗撮をはじめとする犯罪の抑止・検挙、鉄道事業者との連携など、多岐にわたる活動について、約80人の隊員を束ねる森川大隊長に話を聞いた。

 ―主な任務は。

 「鉄道施設や列車内を私服や制服で警戒警備しています。横浜駅東口に本隊があるほか、分駐所が新横浜駅、川崎駅、小田原駅、海老名駅にあります。隊員は交代制で24時間、各種犯罪に目を光らせています」

 ―どのような事案が多いのでしょうか。

 「昨年の同隊の検挙数は473件。そのうち痴漢・盗撮は約半数を占めています。その他に、不正乗車やすり、駐輪場での自転車盗などの犯罪が多目立ちます」

 ―春は痴漢や盗撮が増えると聞きます。

 「新入学・新入社シーズンは電車利用に慣れていない人も多く、被害が増える傾向にあります。小型カメラをバッグに仕込む、傘の先端にピンカメラを付けるなど、手口も巧妙化しています」

 ―被害に遭わないため、また遭ったらどうすればよいのでしょうか。

 「エスカレーター乗車時や列車内では周囲をよく見て警戒を。また、被害を目撃したら『大丈夫ですか』と声をかけたり、情報提供をお願いします。本隊には、電車内痴漢等迷惑行為相談所を24時間体制で開設、女性隊員も常駐しています。列車内や駅で困ったことがあればご相談ください。また、電話(【電話】045・461・0110)でも受け付けています。社会全体で痴漢・盗撮を許さない、という気運を高めていきましょう」

 ―各鉄道事業者との連携もされていますね。

 「横浜駅では地震発生時に津波の被害が予測されます。鉄道事業者と連携して避難訓練を行ったり、犯罪や事故の共有、痴漢・盗撮防止対策を進めています」

 ―任務にあたり大切にしていることは。

 「被害者の無念を晴らせるのは我々しかいません。誰のための何のための組織なのか、考えて任務にあたるよう、日々隊員に伝えています」

横浜市民「週1回以上スポーツ」は53% 意識調査、微増も目標と差

 横浜市は2024年度の市民スポーツ意識調査の結果を4月23日に公表した。この中で週1回以上スポーツをしている人は53・0%で23年度から上昇したものの、市が26年度の達成目標としている70%には依然として差があることが分かった。

 調査は毎年実施しており、今回は18歳以上の約2千人からインターネットで回答を得た。

 調査結果によると、週1回以上のスポーツ実施率は20年度の64・5%をピークに23年度まで3年続けて減少し、半数を割り込んだが、やや上昇した。また、1年に1回以上の実施率は79・7%で、23年度から4・9ポイント増加したが、26年度目標の「100%に近づける」には差がある。

 30〜40代の働く世代・子育て世代の週1回以上の実施率は48・4%で、全体平均より低い。この傾向は過去の調査でも同様で、市は「成人全体の実施率向上には、この世代が運動しやすい環境整備が引き続き重要」としている。

 運動不足を感じている市民は77・8%で、23年度から6・5ポイント増加。一方、健康だと感じている市民は62・3%で、0・3ポイントの微増にとどまった。

 市内でのスポーツイベントを直接観戦したのは、35・9%で目標の30%を超えた。このことから、市は「スポーツが好きな層が実際に『する』『みる』『ささえる』活動に取り組めるような働きかけが重要」としている。また、「運動不足を感じて運動を実施した層が継続できるよう、運動・スポーツが健康に与える効果についての理解を高めていくことが必要」と分析している。

過去の留学の様子(市提供)

横浜市 高校生の長期留学支援を拡充 最大150万円補助 5月から申請受付開始

 横浜市は、高校生の留学を支援する補助金の申請受付を5月1日に始める。今年度から長期留学への補助金額を増額するなどし、世界を目指す高校生を後押ししていく。

 支援の対象は市内在住・在学の高校生。留学先への航空運賃や授業料などが補助対象となる。90日以上1年以下の長期留学については、補助上限額を昨年度までの40万円から150万円へ大幅に拡充した。市は「物価高が続いていることや費用面を理由に、留学へのハードルの高さを感じている人を支援するため」と増額の理由を説明している。昨年度は24人が審査を通過し、アメリカやカナダなどに渡航した。

 今年度から新たに、上限額20万円の14日以上90日未満の短期留学に対する補助制度を設けた。市は「留学期間についてのアンケートで、3カ月以内を望む声が半数を超えたため」としている。

 定員は長期留学が40人程度、短期留学が60人程度。申請は5月31日まで。6月中に書類による一次選考と面接による二次選考が行われる。対象者は7月中旬に決まる。

 応募方法の詳細は、市のサイトで。問い合わせは国際局政策総務課【電話】045・671・4700。

プレゼントされる限定ステッカーのイメージ

横浜開港月間に「パウ・パトロール」 パレード参加やステッカープレゼント

 横浜市は人気アニメ「パウ・パトロール」のキャラクターがイベントに参加するなどの企画「パウっと開港月間×横浜市」を5月3日から6月2日まで行う。

5月3日、キャラクター参加

 5月3日の「ザよこはまパレード」では、午前10時45分スタートの「キッズパレード」に子どもに人気のチェイスやマーシャルが参加。山下公園前から万国橋交差点までを行進する。

 期間中のイベントを紹介するA3判二つ折のマップを用意。5万部を横浜駅や桜木町駅の観光案内所、市内商業・観光施設などで配布。市内18区役所では4月30日に配布を始める。

 5月24日から6月2日までの10日間は、8種類の限定ステッカーがプレゼントされるキャンペーンを実施。MARK ISみなとみらい、横浜赤レンガ倉庫、横浜中華街などの160以上の対象店舗で指定の商品やサービスを購入した人に、横浜オリジナルデザインのステッカーがプレゼントされる。

 市は昨年6月、横浜市観光協会とともにパウ・パトロール製作委員会と連携協定を結び、都心臨海部を巡るスタンプラリーを開催。10万以上が参加し、市内回遊につながったとしている。

 「パウっと開港月間×横浜市」の詳細情報は特設サイト(https://www.welcome.city.yokohama.jp/hottopics/pawpatrol/)で順次更新される。

「ふるさと生活」を使った横浜市のふるさと納税サイト

横浜市 ふるさと納税の独自サイト開設 使い道、事業紹介に焦点

 横浜市は、ふるさと納税の寄付の使い道や事業紹介に焦点を当てた独自のサイト(https://yokohama.furusato-seikatsu.jp/)を4月1日に開設した。

 新しいサイトは、株式会社ワークシー=福岡市=が運営する自治体交流ファンサイト「ふるさと生活」を活用したもの。横浜市を含めた19自治体が登録されている。

 サイトでは寄付の活用先事業や取組状況を画像を使って紹介。寄付申込受付やクレジットカードによるオンライン決済機能も備わっているほか、返礼品なしの寄付のみにも対応する。市は「横浜市を身近に感じてもらい、全国の皆様から応援していただくことを目指している」としている。

 市は現在、12のふるさと納税ポータルサイトで返礼品を紹介。中区伊勢佐木町で100年続く茶屋「川本屋茶舗」の自家製スイーツなど、新しい返礼品も加わっている。

金子豊貴男氏

参院選 社民が金子氏擁立へ 75歳、元相模原市議

 社民党は夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を擁立することを決めた。

 金子氏は1991年から2023年まで相模原市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。4月25日の会見で「日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの帰路に立たされている。平和なくして福祉、文化はない」と述べた。

連合神奈川の林会長(右)の掛け声に合わせ、「団結ガンバロウ」と拳を突き上げる黒岩知事や山中市長ら

連合神奈川が臨港パークでメーデー 賃上げへ団結誓う

 神奈川県内最大の労働組織「連合神奈川」(林克己会長)による「第96回かながわ中央メーデー」が4月26日、西区の臨港パークで行われ、産業別の労働組合などが集まった。

 林会長はあいさつで「昨年を上回る賃上げが進んでいる一方で、産業間の格差も広がっている」と現状を説明。「持続的な賃上げを実現するには、中小企業を含むすべての企業で適正な価格転嫁が進むかどうかにかかっている」と今後の見通しを示した。

 式典には黒岩祐治知事や山中竹春市長のほか、連合が支援する立憲民主党と国民民主党の国会議員や地方議員、公明党や社民党の議員も参加した。

過去のパレードの様子

2800人が歩く「ザよこはまパレード」 5月3日、国際仮装行列

 横浜の大型連休の風物詩「ザよこはまパレード(国際仮装行列)」が5月3日(祝)に行われる。主催は横浜商工会議所などの実行委員会。

 63団体、約2800人の行進の列は、マリンタワーそばを午前10時45分に出発。馬車道、イセザキ・モールなどを進み、コースを鮮やかに彩る。吹奏楽やマーチングバンドのほか、イセザキ・モールや崎陽軒、ありあけなどからのフロートも注目される。

デジタルスタンプラリーも

 観光情報サイト「アットヨコハマ」ではパレードと連携したデジタルスタンプラリーを実施。コース沿道にある17カ所のスポットを回遊してスタンプを集めると、個数に応じてホテル利用券などが当たる抽選に参加できる。

 パレードは荒天中止。開催可否は【電話】050・3665・9938(当日午前7時〜午後3時)。

イベントのキービジュアル TM & (C)Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved

みなとみらいで今年も「スター・ウォーズ」イベント 4月26日から

 人気シリーズ「スター・ウォーズ」のイベント「STAR WARS DAY YOKOHAMA MINATOMIRAI 2025」が4月26日から5月6日までみなとみらい周辺で開催される。

 イベントは昨年初めて開催され、大型連休中に約200万人が来場した。スター・ウォーズの名ゼリフ「May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを)」の語呂合わせにちなみ、5月4日は「スター・ウォーズの日」とされている。この日を含む大型連休期間、ランドマークプラザやMARK ISみなとみらいを中心に、みなとみらいエリア全体がスター・ウォーズの世界に染まる。

 ランドマークプラザでは、18日から20日に幕張メッセで行われた「スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン2025」向けに制作された浮世絵アートやレゴブロックで作られたスタチュー、模型愛好家による精巧なモデルキットの展示が行われる。

 MARK ISみなとみらいには、レゴブロックで再現したミレニアム・ファルコンのコックピットなどのフォトスポットが登場。5月5日には、家族で楽しめるドロイド塗り絵体験も実施される。隣接するグランモール公園でも、主要キャラクターに扮するファンが集まるフォトスポットが登場する。

 問い合わせはランドマークプラザ【電話】045・222・5015、MARK ISみなとみらい【電話】045・224・0650。

利用者同士の会話も弾む

新コーナー 地域カフェで一杯 #1 カフェおおぐち

 神奈川区内には様々な団体が運営する「地域カフェ」--住民同士のコミュニケーションの場があります。本紙記者が一杯頂きながらお話をお聞きします。



 大口通商店街の事務所がある「おおぐちコミュニティセンター」で毎月最終火曜日を中心に開催の「カフェおおぐち」。地域の活性化を目的に7年ほど前から始まった。運営は大口通第二町内会と大口シニアクラブ大寿会。「買い物の途中やトイレを借りるついでに利用頂いています。一人暮らしの高齢者も多いので、コーヒーを飲んで話をして、楽しい気持ちで過ごしてくれれば」とスタッフの安藤節子さん。