神奈川区版【5月8日(木)号】
のぼり旗を持つ神奈川警察署員

防犯協会 のぼり旗を自治会配布 「闇バイト」など注意喚起

 神奈川区防犯協会(石渡祥男会長)はこのほど、区内の全自治会町内会に防犯注意喚起用ののぼり旗を配布した。特殊詐欺や自転車盗難といった従来のパターンに加え、「闇バイト」や「ロマンス詐欺」といった今どきの啓発文言を冠した旗も含まれている。

 全国各地にある防犯協会は、警察署の管轄区域を単位として”地域の防犯”を目的に組織化された団体。神奈川区防犯協会では21連合自治会町内会の会長が常任理事に名を連ね「地域安全のつどい」を主催するほか、各地域で独自の防犯活動を行っている。

 今回、同協会では地域の日々の防犯活動に役立ててもらおうと、のぼり旗の配布を決定。神奈川警察署生活安全課とも協議し、のぼり旗の文言は「特殊詐欺」「自転車盗難」「投資詐欺」「闇バイト」「ロマンス詐欺」の5パターンに。それぞれ2本ずつ、計10本が4月上旬までに全自治会町内会に配布された。

 区内でも春や秋に多発する自転車盗難や、依然として発生が続く特殊詐欺への警戒を呼び掛ける旗はこれまでもあったが、地域によっては経年劣化で破損しているところもあったという。加えて近年は投資詐欺や闇バイトなど、若い世代が被害者や加害者となる犯罪も多発していることから、幅広い啓発を目的にこれらの旗が用意された。

地域活動での活用を

 すでに地域によっては街なかに掲出されているところもあるが、同協会によると、マンションの自治会など「設置場所に困る」といった意見もあったという。

 同協会では「設置だけではなく、パトロールや地域の祭りでの掲出など、日々の地域活動の中で役立ててもらえれば」と配布の意図を説明する。「コロナ禍以降、地域での防犯活動がなかなか元通りにできていない地域も多い。協会として、地区の活動に必要なものとして配布した」と活用に期待した。

ログハウス風の室内を案内する糸岡会長

羽沢東ヶ丘自治会 住民待望の会館完成 「皆の厚意詰まった」空間

 これまで自前の会館がなかった羽沢東ヶ丘自治会(糸岡清一会長)にこの春、悲願の自治会館が完成した。ログハウス調でロフト付きの会館は、住民や近隣自治会の協力のもと「皆の厚意が詰まった」空間となっている。

 羽沢町と三枚町にまたがり、約180世帯が加入する同自治会。これまで専用施設がなく、近隣団地の集会場や自治会役員の家などを借りて活動してきた。

 東日本大震災を機に、災害時の拠点や地域コミュニティの場として自前の会館の必要性が高まり、自治会館建設に向けた資金の積立を始めた。

 設置の可能性を探る中で、環状2号線の三枚町交差点近くにある神奈川土木事務所が資材置き場として使用していた土地を借りられることになり、計画が具体化。「隣接する上三枚町自治会のエリア内でしたが、快く設置に同意いただきました」と糸岡会長。国や市の補助金も活用し、建設を進めた。

 計画途中には、新型コロナウイルスの影響による中断や資材の高騰、業者変更といった困難にも見舞われたが、地域住民の熱意で乗り越え、3月末までに完成を迎えた。

ログハウス調

 約45坪の建物はログハウス風。ロフトや天窓などもあり、ぬくもりのある雰囲気だ。「事務所らしくない、使ってみたくなるような会館にしたかった」という思いが込められている。

 完成した会館を見て、糸岡会長は「夢のようで、何も言うことはない。苦労もあったが、多くの人の協力のおかげ。本当にホッとした」と喜びを語る。

 建設にあたっては、住民の力が随所に発揮された。入口を飾るのは廃材を活用した手作りの看板や階段。館内の備品も、多くが住民や他の自治会からの寄付、リサイクルショップでの購入品だ。「お金がないから知恵を出す。自分たちで手を加えると愛着も湧く」と糸岡会長は話す。

 今後は、若手住民も含む運営委員会が中心となり、多世代が気軽に集える活用方法を検討していく。「建てて終わりではなく、ここからがスタート。みんなが使いたくなるような、地域に開かれた拠点にしていきたい」と意気込んでいる。

イベントのチラシ

横浜市場 味覚フェス 5月10・11日 山内ふ頭

 横浜市中央卸売市場=山内町=に隣接する山内ふ頭で「横浜市場場外マルシェ 春の味覚フェス」が5月10日(土)・11日(日)に開催される。時間は午前10時から午後4時まで。入場無料。

 2022年度から同市場の卸売業者、仲卸業者などで構成される「横浜市場プロモーション委員会」が主催者となり、「横浜市場場外マルシェ」と題して、年間を通じて様々な食のイベントを実施している。

 会場では市場直送の食材を使ったグルメが味わえるほか、飲食・物販ブースが多数出店する。

 来場者投票で人気店を決める「市場めしグランプリ」も実施され、投票者には抽選でマグロや果物の詰め合わせなどが当たる。各日先着200人への市場名物プレゼント(10時10分から配布)や、海のSDGsを学べる「横浜産コンブの足湯体験」、会場全体に設置されたクイズパネルをめぐる謎解きラリーなどの親子向けイベントも。お笑いコンビ「横浜ヨコハマ」がMCを務めるステージライブも予定されている。

 10日は午前8時から10時まで、中央卸売市場水産仲卸棟の一般開放も行われ、マグロの解体ショー(8時30分から)などが楽しめる。

 2日間とも横浜駅東口からの無料シャトルバスが運行する。市営バス利用の場合は48系統「中央市場前」下車。イベントの問い合わせは事務局【電話】045・459・3337へ。

イベントのチラシ

区役所で地場野菜販売 花苗販売や相談会も

 神奈川区役所は5月12日(月)、「かながわ野菜市」を開催する。会場は区役所本館地下1階の機能訓練室。時間は午前11時30分から午後1時30分まで(売り切れ次第終了)。JA横浜メルカートかながわと、神奈川区食生活等改善推進員会(ヘルスメイト)が協力する。

 当日は、区内の畑で採れた新鮮な野菜や花苗を販売する。購入者先着150人には、繰り返し使うことができてエコな「みつろうラップ」が進呈される。

 会場ではこのほか、野菜レシピ集や区内直売所マップの配布、農家による花の育て方相談、ヘルスメイトによる野菜の計量体験も行われる。来場の際はマイバッグの持参を呼びかけている。

 詳細は区役所区政推進課【電話】045・411・7027へ。

昨年の様子

幼稚園選びの参考に 5月17日 公会堂でフェア

 公益社団法人横浜市幼稚園協会神奈川支部(永井洋一支部長)は5月17日(土)、「神奈川区 幼稚園フェア」を神奈川公会堂=富家町1の3=で開催する。午前10時から正午まで。参加無料。

 同フェアは、毎年10月中旬に各園の願書配布が始まることから、その前に時間的余裕を持ちながら保護者に幼稚園選びをしてほしいと行っているもの。区内幼稚園協会加盟園の幼稚園・認定こども園の11園が参加予定。2026年度に入園を希望する保護者に向け各園がブースを設け、スタッフが個別相談に応じる。

 当日は臨床心理士の鈴木由美子さんによる子育て相談コーナーや、保育コンシェルジュによる就園相談コーナーも。フェアの問い合わせは、銀嶺幼稚園【電話】045・421・0808へ。

子どもの「預かり手」募集 子育てサポートシステム

 地域の中で「子どもを預けたい人」(利用会員)と「預かり手」(提供会員)をつなぐことで、地域ぐるみの子育て支援を目指す「横浜子育てサポートシステム 神奈川区支部」(神奈川区地域子育て支援拠点かなーちえ内)。主に幼稚園・保育園や習い事への送迎時などに多く利用されている。利用登録にはかなーちえなどで定期開催されている入会説明会への参加(要事前申込み)が必要だ。

 かなーちえの日程は5月16日(金)と24日(土)が午後4時〜、28日(水)が午前10時〜。6月は12日(木)が午前10時〜、21日(土)と25日(水)が午後4時〜。かなーちえサテライト=入江=でも5月14日(水)午後1時に開催。申し込み・問い合わせは事務局【電話】045・441・7708

改札の目の前に設置されている

反町駅前 ふれあいサロンが15周年 住民らがボランティア運営

 東急東横線反町駅の改札前にある地域交流施設「反町駅前ふれあいサロン」が4月で開設15年を迎えた。東横線の地下化に伴い生まれた施設は、「まちのみんなの居場所ステーション」として親しまれている。

 同施設は2010年4月13日、「良いサロンの日」の語呂合わせの日にオープン。東横線線路の地下化に伴い「東横フラワー緑道」が線路跡地に整備される中で、トイレなどの休憩場所として設置された。併せて地域の人たちが会議やイベントで利用でき、障害者が働く「ふれあいショップ」として地域作業所で制作した自主製品の展示や販売の場としての機能も備えている。

 「まちのみんなの居場所ステーション」を掲げ、近隣住民、町内会、区民活動団体の有志がボランティアで運営している。開館時間は基本、午前10時から午後5時30分までで、毎週水曜日は神奈川区障害者地域作業所連絡会が自主製品を販売。夜間や土日は貸切利用も行っている。

 また今年度からは、金曜日は「Swing♪Friday」として音楽会を開催。特に第2金曜日は「親子ふらっと広場」として、子ども連れでの参加を歓迎している。横浜18区をイメージしたキャラクター「Yocco18」の神奈川区モチーフ・青木めんかの等身大パネルもサロンの名物だ。

記念の花曼荼羅展

 15周年を記念し、近隣住民や町内会、地域作業所や施設利用者が作成した「花曼荼羅展」も開催された。一人ひとり異なる絵柄の曼荼羅が施設内外に飾られた。

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會田瑞樹さん かなっくホール卒業公演 北原白秋訳詩に作曲

 横浜市神奈川区民文化センター「かなっくホール」のレジデントアーティストを務めた打楽器奏者で作曲家の會田瑞樹さん=写真=が、かなっくホール卒業記念として詩人・北原白秋の訳詩集『まざあ・ぐうす』全編に作曲した「世俗歌集《北原白秋のまざあ・ぐうす》」の世界初演を5月10日(土)、11日(日)に同館で行う。両日とも午後2時開演(開場30分前)。

 今年生誕140年を迎えた北原白秋を記念し、白秋が日本で初めて一冊の本として紹介した英国の伝承童謡集『まざあ・ぐうす』の訳詩全120篇に、會田さんが作曲。4時間にわたる作品となる。公演では、活版印刷された原書の文字をスクリーンに投影する映像演出も取り入れられる。

 ソプラノやテノール、バイオリン、ピアノなど多彩な演奏家が出演。會田さんが打楽器演奏と音楽総監督を務める。チケットは3千円(3歳以上入場可、未就学児は膝上鑑賞無料)で、かなっくホールチケットデスク(【電話】045・440・1219)などで販売。問い合わせは公演事務局【電話】080・6008・1297へ。

親子でホタル観賞 申込受付中

 神奈川区青少年指導員協議会は区役所との共催で、親子向け「ホタル観察のタベ」を6月13日(金)午後7時15分から緑区の県立四季の森公園で開催する。神奈川区内在住・在学の小中学生と保護者が対象で定員100人(抽選)。参加費1人100円(当日支払い、未就学児無料)。雨天時は6月20日(金)に順延。

 希望者は5月23日(金)必着で、参加申込フォームから申し込む必要がある。問い合わせは区役所地域振興課青少年担当【電話】045・411・7093へ。

グランプリに輝いたチワワの「天」

横浜ベイクォーター 新たなマスコット犬誕生 2200の投票の中で

 横浜駅東口すぐの商業施設「横浜ベイクォーター」でこのほど、新たなマスコット犬が誕生した。マスコット犬はチワワの「天(てん)」。同施設が主催する「第19回マスコット犬コンテスト」により、グランプリに輝いたことで選ばれた。

 同コンテストで書類選考を勝ち進んだ50頭に対しての一般投票が4月5日から13日まで開催され、計2220票の投票の中から「天」がグランプリを勝ち取った。

 ペットと一緒に楽しめる買い物や散歩を提案している同施設。今まで選ばれたマスコット犬は18頭にのぼる。

 今後1年間「天」は、同施設が開催するイベントに登壇するほか、公式SNSでペット連れの来場者に呼びかける投稿に登場するなど、同施設のPRのために活動する。第20回も開催予定。

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活動するメンバー

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 6月22日(日)、8月17日(日)、9月21日(日)によこはまユース横浜市青少年育成センター(関内ホール地下2階)で行われる集合研修で、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。別日に個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは6月15日(日)まで。受講料3千円。事前説明会は6月1日(日)、よこはまユースで午後2時から。同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と参加を呼びかける。

 問い合わせは【電話】050・3577・5829(横崎さん)。サイト(https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

インタビューに答える山中竹春市長

山中市長インタビュー 暮らしやすい環境創出 あらゆる世代に配慮

 本紙では2025年度のスタートにあたり、山中竹春横浜市長にインタビューを行った。山中市長は「あらゆる世代の皆様が暮らしやすい環境づくり」のため、地域交通の拡充など4つの柱を重点施策に掲げた。GREEN×EXPO 2027(国際園芸博覧会)については地球規模の課題解決に向けた横浜の取組を世界に発信したいと意欲を語った。一方、任期満了に伴う市長選への出馬については、市政運営に専念する姿勢を強調し、明言を避けた。



 新年度予算について山中市長は「任期4年間の総仕上げ」と位置づけ、「あらゆる世代の皆様が暮らしやすい環境づくりを加速させたい」と思いを語った。

 中でも「地域交通の拡充」、「防犯」、「防災」、「子育て支援」を4つの柱として重点施策に掲げた。

4つの柱

 地域交通の拡充については、日常生活での移動のしやすさに向けた取組として、バス停や駅まで一定以上の距離がある「交通空白地」の解消、敬老パスの利用範囲の拡大を進めるとした。

 防犯対策では、「全国でさまざまな犯罪が増えている」点を危惧。自治会町内会に対し新たに緊急補助を行い、防犯カメラの設置などへの支援を強化していくと語った。

 防災対策では、「避難所となる小中学校の体育館への空調設置やトイレ洋式化の完了に向け、トップスピードで取り組む」方針を示した。

 また、「避難所の備蓄品を大幅に充実させる」と語り、飲食料の備蓄量を大きく増やすほか、福祉避難所では、介護食としての流動食やきざみ食を新たに備蓄するとした。さらに、プライバシー確保のためのパーティション、簡易ベッド、衛生用品など、これまで備蓄していなかった品目を配備する。

 子育て支援では、商業施設などでの短時間預かり、公共施設などでの一時預かり、24時間365日の預かりなど、どのような場面でも預けやすい体制を整備。

 また、昨年、放課後キッズクラブ・児童クラブで実施した夏休み期間中の昼食提供が「好評だった」ことから、冬休み、春休みにも実施する。

 さらに、サービス向上のため4月にリニューアルが始まった中央図書館や野毛山動物園に続き、市内の動物園や図書館についても「横浜の財産であるので、生まれ変わらせたい」と意欲を語った。

 来年度から始まる中学校での全員給食では、生徒の意見を取り入れたメニュー開発や有名レストランとのタイアップなども進め、満足度の一層の向上につなげていく。

横浜から世界へ発信

 開幕まで2年を切ったGREEN×EXPO 2027について、「横浜市が目指す『持続可能なグリーン社会の実現』のためのロードマップ上に位置付けている」と語る山中市長。こうした取組に共感する企業や団体から、多くの出展や寄附の申し出がある現状に触れ、「温暖化など地球規模の環境課題解決に向けたアクションを横浜から発信し、盛り上げていきたい」と熱を込めた。

残りの任期に全力

 7月20日告示、8月3日投開票に決まった市長選については、「市民の皆様から託された残りの任期で、しっかり成果をお返しすることに全力を注ぐ」と述べ、出馬についての明言は避けた。

県内の教育事情を説明する浅葉代表

進路の悩みを解説 放課後デイ代表が講演

 広域通信制高校と提携し、全日通学型のサポート校・大成学園や放課後等デイサービスの「カナガク自立支援学習センター」「子育て支援 和美」を鶴屋町や東神奈川など約35拠点で運営する、日本教育指導協会(浅葉孝己代表)は、「発達障がい児・不登校生の進路を考える会」をパシフィコ横浜で4月26日に開催した。

 発達障がいや不登校などで悩む生徒や保護者にどのような進路があるのかを伝えることを目的に、同社が定期的に実施しているもの。当日は20組近くが参加した。

 会では同社が運営している各施設で実施している学習療育の紹介や、発達障がいや不登校の生徒が中学校卒業以降に直面する子どもの進路選択を巡る神奈川県内の現状、県が進めているインクルーシブ教育に対する見解などが浅葉代表から語られた。また、専門のスタッフが相談者からの個別相談に応じた。

エス山本繊維加工は破格の値段でタオルを販売

区内の逸品ずらり 反町駅前で物産展

 反町駅前ふれあいサロン=桐畑=で、毎月第4土曜日に区内の名産品などを販売する「かながわ宿ブランド物産展」が開かれている。

 かながわ宿ブランドは、横浜商工会議所北部支部のブランド共創委員会が認定する食品や物品の総称。これまでに20社以上が認定を受けており、「地元にもこんなに良い商品がたくさんあるんだと、地域の人たちに知ってもらうきっかけになれば」と区内の事業者有志が10年以上前からふれあいサロンで販売会を始めた。

 今年度初回となった4月26日は岩井の胡麻油、エス山本繊維加工、ガトーよこはま、earth&Y合同会社などが参加。タオルやチーズケーキ、ハンドクリームなどを求めて客が訪れていた。初期から出店している岩井の胡麻油の担当者は「最近はリピートで大きなサイズの商品を買っていかれる方が多いです」と話した。

 今月は24日に開催。午前10時から午後3時。

睡眠や余暇の時間と「時間貧困」の関係

働く子育て世代の「時間貧困」 横浜市立大学 幸福感低い傾向に

 横浜市立大学はこのほど、働く世代が感じる「時間が足りない」という感覚、いわゆる「時間貧困」が、幸福感や精神的な健康、仕事への満足度などと深く関連しているとする調査結果を発表した。この研究は、同大医学部看護学科老年看護学の三浦武助教や同大学院国際マネジメント研究科の原広司准教授らの研究グループが、横浜市在住で子育て中の1万世帯を対象とする大規模調査アンケート「ハマスタディ」の一環として実施。1979人の回答を分析した。

「時間足りない」子どもにも影響

 その結果、時間貧困を強く感じている人ほど、睡眠時間や余暇時間が短い傾向にあり、育児・家事時間が長いことが明らかになった。具体的には、平日の睡眠時間が7時間、または余暇時間が3時間を下回ると、時間が足りないと強く感じる傾向がみられた。

 仕事や家事・育児に追われることによる睡眠時間の減少や心理的負担などは、個人の心身の健康だけでなく、子どもにも影響を及ぼす可能性があることがこれまでの研究でも指摘されている。

 また、今回の研究で、時間貧困を定量的に測定できる国際的な指標「主観的時間貧困尺度」の日本語版を開発。「これまで可視化が難しかった時間の使い方や日常生活における負担感を定量的に把握することが可能となり、今後の働き方や子育て支援、地域支援策を検討する上で活用されることが期待される」と同研究グループ。今後も関連する調査・分析を継続するとしている。

横浜LC 「盲導犬への理解を」 18日、チャリティーコンサート

 視覚障害者や盲導犬(アイメイト)を支援するチャリティーコンサートが5月18日(日)、横浜みなとみらい大ホールで行われる。横浜ライオンズクラブ(LC)主催。

 国内外で活躍する若手音楽家、ピアノの實川風(じつかわ かおる)さんとヴィオラの田原綾子さんによる至極のデュオリサイタル。ショパン『革命のエチュード』やリスト『愛の夢』、ピアソラ『ル・グラン・タンゴ』など、多彩な名曲の演奏に耳を傾けながら、盲導犬についての理解を深める。

 13時半開演(12時50分開場)。全席指定3500円。収益金の一部をアイメイト協会に寄付。(問)【電話】045・319・6721(平日10時〜17時)

横浜市、NHK契約漏れで受信料未払い333件 テレビ、公用車カーナビなど

 横浜市は5月2日、区や局で使用するテレビや公用車のカーナビなどで、NHKとの放送受信契約を結んでいない設備が333件あったと発表した。全国の自治体でNHKの受信契約漏れが報じられたことを受け、市が同様の案件がないか、全庁的に調査した結果、判明したもの。

 未契約の期間は、2006年度から24年度まで。内訳は、地上波放送が受信できるテレビが108件、衛星放送が受信できるテレビが35件、NHKが受信可能なワンセグ携帯が21件、車載カーナビが169件。区局別では、消防局が88件と最も多かった。

 市によると、毎年度NHK受信料の支払いのために、設備の台数調査を行っているが、報告漏れがあったことが原因だという。今後、未契約の設備はNHK横浜放送局と協議を進め、支払い事務を進めるとしている。

 再発防止策として、NHKの受信設備が不要の場合には、設備更新時に仕様書にその旨を明記することや調査手法を見直し、契約漏れが発生しないようにすることを挙げている。

 市総務局は「適正な事務処理がされず市民の皆さまの信頼を損ねることとなり、深くお詫び申し上げます」とコメントしている。

親子と走る高橋尚子さん

高橋尚子さんや吉田沙保里さんらが親子とふれあう 日産スタジアムで「JA全農チビリンピック」

 「こどもの日」の5月5日、五輪金メダリストらと親子がスポーツを楽しむイベント「JA全農チビリンピック2025」が日産スタジアム=港北区=で行われた。

 イベントは日刊スポーツホールディングスと横浜市スポーツ協会が主催。全国農業協同組合連合会(JA全農)が特別協賛し、今回で47回目。

 会場には、JA全農所属の卓球の石川佳純さんやマラソンの高橋尚子さん、レスリングのアニマル浜口さんと浜口京子さん親子、吉田沙保里さん、サッカーの中村憲剛さんがゲストとして参加。

 親子でスタジアムと周辺を走るマラソンには高橋さんや吉田さんも参加。高橋さんはゴールではハイタッチをしながらランナーを出迎えるなどしていた。ほかにも、ゲストが玉入れやくす玉割りにも参加し、親子とふれあった。

 同イベントに19回目の参加となった高橋さんは「子どもが楽しそうな笑顔を見せてくれるのが一番うれしい。この中からいずれ日の丸をつける選手が出てほしい」と期待した。初参加の中村さんは子どもたちへのメッセージとして、「自分の可能性にふたをしないでほしい」と語り、チャレンジすることの重要性を訴えていた。

 スタジアムの外ではJA全農によるブースが展開され、農産物が販売されたほか、ゲストによる餅つきもあり、にぎわいを見せた。

5月3日の発表会で特別仕様のナンバープレートを手にする(左から)河村事務総長、高橋副大臣、山中市長

園芸博仕様のナンバープレート デザイン発表 6月から申込受付

 2027年に行われる「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)の開催を記念した特別仕様のナンバープレートのデザインが、5月3日にパシフィコ横浜で開催された「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2025」の中で発表された。

 ナンバープレートは園芸博の機運醸成を図ろうと、主催する公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会がデザインしたもので、ロゴマークがあしらわれている。

 申込受付は6月9日に始まり、交付は7月14日から2027年11月30日まで。申し込みは、専用サイト(https://www.kibou-number.jp/)から行うことができる。料金は5月下旬に同サイトで公表される予定。新車・中古車の購入時だけでなく、現在所有している車両の車検時にも、番号を変更することなく交換が可能。「フルカラー版」と「モノトーン版」の2種類が用意されており、フルカラー版の申し込みには1千円以上の寄付が必要となる。寄付金は、園芸博の開催に関連した交通サービスの充実などに充てられる。

 3日の発表会には、高橋克法国土交通副大臣、同協会の河村正人事務総長、横浜市の山中竹春市長が出席。高橋副大臣は「多くの人に付けていただき、『走る広告塔』となれば」と期待を寄せ、山中市長は「市の公用車もこのナンバープレートに切り替えていきたい」と述べた。

「パウ・パトロール」のキャラクター「チェイス」(右)と「マーシャル」

初夏の陽気 「ザよこはまパレード」に38万人 「パウ・パトロール」のキャラも登場

 横浜の大型連休の恒例行事「ザよこはまパレード(国際仮装行列)」が5月3日に行われ、63団体、約3千人が山下公園前や赤レンガ倉庫前などを練り歩いた。全長3.4Kmのコースには、主催者発表で約38万人の観客が詰めかけた。

 前半の「キッズパレード」には、人気アニメ「パウ・パトロール」のキャラクター「チェイス」や「マーシャル」らがオープンカーなどに乗って登場し、沿道の子どもたちに手を振って笑顔を誘った。

 各部門の受賞団体は次の通り。【スーパーパレード フロートの部】▽はまっパレ大賞…崎陽軒▽準はまっパレ大賞…イセザキ・モール、ありあけ【スーパーパレード 徒歩の部】▽はまっパレ大賞…ヨコハマリトルメジャレッツ/ザ ヨコハマスカウツ Drum & Bugle Corps▽準はまっパレ大賞…青山学院横浜英和中学高等学校/綾北 “Mercury winds”、洋光台バトン/神奈川県立湘南台高等学校吹奏楽部White Shooting Stars【キッズパレードの部】▽はまっパレ大賞…ヨコハマチキージャズ/横浜市ジュニアマーチングバンドBay Wind▽準はまっパレ大賞…DANCE STUDIO GROW UP、SWEET BAMBI'S/横浜市立下野庭小学校マーチングバンド【ローズパフォーマンス コカ・コーラ ボトラーズジャパン賞】一般財団法人民族衣裳文化普及協会

大会のポスター

プロレスリング・ノア 5月11日に埼玉・所沢大会 10組20人を招待

 プロレス団体「プロレスリング・ノア」が5月11日(土)午後2時から、埼玉県所沢市のところざわサクラタウン ジャパンパビリオンホールAで大会を行う。

 3日に両国国技館で行われた大会では、OZAWA選手がGHCヘビー級王座を防衛、清宮海斗選手が次期挑戦者に名乗りを上げるなど、今後の展開から目が離せない。

 同団体は子どもたちにプロレスの魅力を知ってもらおうと、一部大会で小中学生の観戦を無料としており、この大会も無料となる。入場方法の詳細は団体のサイト(https://www.noah.co.jp/)で確認できる。

 大会に読者10組20人を招待。メールに〒住所、氏名、年齢、電話番号、NOAH選手への応援メッセージを明記し、件名を「NOAH所沢」として編集室(yoko-d@townnews.co.jp)まで。5月7日(水)着分有効。当選者にはメールで連絡。

横浜市 カスハラ対策の基本方針策定 区役所8割が経験 「組織として毅然と対応」

 横浜市は4月30日、職員が理不尽な要求や迷惑行為を受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の対策基本方針を策定したと発表した。この中で、職員に対する不当な要求や人格否定などの言動に組織として毅然と対応する姿勢を明確にした。

 カスハラが社会問題化する中、市は昨年度から対策を検討してきた。昨年12月から今年1月に行った実態調査では、市全体の770課のうち72%にあたる553課がカスハラがあったと回答。区役所では88%(205課)、局では65%(348課)の部署がカスハラ被害を報告している。対応時間は、区では30分以上60分未満が49%(101課)と最も多い一方、局では60分以上の対応が45%(127課)と最も多かった。

9割が精神的な攻撃

 職員が受けたカスハラの内容は、区では「継続的、執拗な言動」や「威圧的・差別的な言動」、「脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言など」がいずれも9割を超えた。ほかにも「SNS等での誹謗中傷」や「暴行、傷害などの身体的な攻撃」も3割前後あった。

ガム吐きかけ、SNSに顔写真

 具体例として、「制度上対応できないと説明した途端に激高して机を叩き、ガムを吐きかけられた」「SNSに職員の氏名とともに写真を投稿された」「女性職員の説明では納得できないと男性職員への交代を強要された」などが挙げられている。こうした行為により「その後の対応が怖くなった」と回答した職員は、区でカスハラがあったと回答した課の職員全体の15%だった。

 対策基本方針は基本的な考え方を「職員の人権や就業環境を脅かす言動に対し組織として毅然と対応する」と示し、カスハラを「要求内容が妥当性を欠く」、「要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なもので、職員の就業環境が害されるもの」と定義。カスハラが疑われる言動があった際には、組織として事実把握し、悪質な場合は警察への通報や法的な対応を行うことを記した。

 具体策として、ケース別の対応方法を整理したマニュアルを策定したほか、研修や相談体制の整備を進めるとしている。

横浜大会の「スイムポンツーン」 © Shinji KAWATA Japan Triathlon Media

世界トライアスロン横浜大会15回記念 子どもたちが稚魚放流 5月18日、参加者募集中

 世界トライアスロン横浜大会(5月17日、18日開催)に合わせ、5月18日、山下公園=中区=で小中学生を対象にしたスイム飛込用浮桟橋ウォークと稚魚放流イベントが行われる。

 2009年に始まった横浜大会が15回目を迎えることを記念した企画。参加者は選手がスタート時に使用する「スイムポンツーン」と呼ばれる浮桟橋の上を歩き、その場所から稚魚を放流する。15回の大会開催を通じてきれいになった海への感謝と、将来に向けてきれいな海を残していきたいという思いを込めて行う。

 実施は午前11時40分から約30分間。対象は小学生から中学生までで、参加費無料。参加者には大会オリジナルグッズがプレゼントされる。保護者の同伴も可能で、車いすでの参加にも対応する。定員は50人で、5月12日まで専用申込ページ(https://peatix.com/event/4397336/view)で先着順に受け付ける。大会情報は公式サイトで。