港南区・栄区版【10月23日(木)号】
各教室を案内する森理事長(中央)

学びの多様化学校 森学園が庄戸に1月開校 小中一貫 県内で初

 栄区内で幼保連携型認定こども園などを運営する学校法人森学園(森美佐子理事長)はこのほど、庄戸に小中一貫の学びの多様化学校(※)「横浜きりん学園」を来年1月に開校することを発表した。16日、同学園で教育関係者らを招いた学校説明会が行われた。

不登校の受け皿に

 横浜きりん学園は閉校した旧・市立庄戸中学校跡地を利用し2026年に開校する。同学園は文部科学省指定の学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)であり、小中一貫9年間の「義務教育学校」として、普通学校が定める基準と同じ授業時間を確保している。

 横浜市内や神奈川県内にも多様化学校は設置されているが、小中一貫で学べるのは同学園が県内で初となる。不登校児童生徒は増加傾向にあり、登校ができない、難しい子どもの受け皿となることが期待される。

 16日に実施された学校説明会と内覧会には、市内学校関係者や市教育員会職員、不登校支援グループなど約20人が参加。校長を務める森理事長が、カリキュラムと学習環境の紹介、教室案内などを行った。

 総合的な学習の時間を充実させ、学びの土台として校内の「食育菜園」での活動を重視し、教科横断型の探求学習に力を入れて取り組むことが発表された。また、小・中の6・3制ではなく、一貫校の特色を生かし4・3・2制で学びを深めていく。森理事長は「菜園での『玉ねぎ』の栽培一つで、理科の要素やレポートをまとめる国語の要素、生産地を学ぶ社会の要素などさまざまな学びがある。教育課程を柔軟に工夫できるのは強み」と説明した。

 同学園では前期課程(1〜6年生)6学級235人、後期課程(7〜9年生)6学級120人の受け入れが可能だが、次年度4月時点で35人程度の人数を想定している。現在、保護者向けのオンライン説明会などを実施中。ホームページ等で確認が可能。

75歳以上市内高齢者 免許返納が4割増 敬老パス施策が影響か

 横浜市内における75歳以上の高齢者による運転免許証の自主返納件数が、今年8月末までの暫定値で昨年1年間合計の1・4倍以上に増加していることがわかった。横浜市が今年度から、75歳以上の自主返納者に敬老パスを3年間無料交付する事業を始めた影響があるとみられる。

 神奈川県警察によると、横浜市内における75歳以上の返納件数は2019年の8848件をピークとして、2023年には5424件まで4年連続で減少していた。しかし、2024年は5712件と増加に転じ、今年は8月末までの暫定値で8316件で、統計開始以降最多を更新するのは確実な状況だ。

無料申請約6300人

 この背景にあるとみられるのが、横浜市が今年度から始めた敬老パスに関する新制度。今年4月1日以降に75歳以上で運転免許証を自主返納した人に3年間敬老パスを無料交付するもので、制度開始から9月3日までの申請数が約6300人だったことが横浜市への取材で分かった。

 敬老パスは、70歳以上の市民を対象に、市営・民営バスや市営地下鉄などで利用できる乗車証。今年10月からは一部の地域交通も半額程度で利用できるようになった。

 パスは10月1日を基準日として有効期間は1年間。世帯所得等に応じて無料から最大2万500円の負担金がある。昨年度の交付者数は約40万人で、交付率は51%。今年度導入された3年間無償化制度は返納日から次の10月1日を基準として、3年間無料交付となる。

 所管の健康福祉局は過去の返納者数の平均から年間申請者を7千人と想定していた。担当者によると、基準日の10月1日に向けて申請増が見込まれることから「想定よりは多くなっているという認識」だという。一方で申請数の上限は設けず、条件さえ満たせば無償交付の対象と説明した。

第57回横浜詩人会賞を受賞した 氏家 篤子さん 港南台在住 75歳

抱く不安を詩に託す

 ○…今年の4月に初の詩集「あいまいな場所」を刊行。横浜詩人会賞に選ばれた。受賞の知らせを聞いた時のことを「数日前まで入院していたこともあり、選考に残っていたことも忘れていた」とおどける。今の心境を「5年前にも詩集を出そうと思ったが、夫との死別などが重なり、一度諦めた。今回は形にできて良かった」と笑顔を見せた。

 ○…今作の原風景となったのは鶴見区の工業地帯。30年ほど前、公共施設で勤務するなかで「曖昧な場所」という印象を抱いた。「工業地帯なのに海沿いに公園や森がある」「海と陸で分かれているが、埋め立て地なので元は海だったこと」などが感じられる要素とした。今作に収録されている『切通しの通学路』の中には「この切通しの通学路は 誰が通っても 入り口も出口もない 吹き抜け」という一節があり、平易な言葉を使いながら”曖昧さ”を表現している。

 ○…横浜に転居する22歳までを愛知県で過ごす。学生時代を「ちょうど安保闘争が盛んな頃で、世界が揺れていた。この頃から未来や世の中に対して不安感を抱くことがあった」と振り返る。また、「作品には若かりし頃の記憶が反映されている」と時代に与えられた影響を口にする。

 ○…執筆を継続するなか、共に詩を書く友人から「形にしないのはもったいない」と説得され、1年前から詩集の制作に取り掛かった。10年ほど前の作品も多く掲載されているが、「以前と今の感覚が違うことに気づいた」とし、半年間を加筆・修正に費やした。「完成はしたが物足りない。上手くなりたいし、もっと選びたい作品もあった」と悔しがりながら笑う。今後も飽くなき向上心のまま、自身の感情を詩に託し続ける。

本郷ふじやま公園 竹細工教室の参加者募集

 栄区の本郷ふじやま公園で11月24日(月)、竹細工教室が開催される。応募期限は11月7(金)。募集は9人。参加費100円。

 申し込みは往復はがきに、教室名、氏名(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号を書いて本郷ふじやま公園(〒247─0009栄区鍛冶ヶ谷1の20)へ。

岩村教授の講演

市民団体 さかえ横浜会議 凝縮系核融合など学ぶ

 地域住民や企業、団体など、さまざまな特性を持った人材が集まる異業種交流の場、さかえ横浜会議は10月11日、「水素とナノ金属で発生するフュージョンエネルギー(凝縮系核融合) 最近の進展と今後の社会への影響」と題した講演会をあーすぷらざ映像ホールで開催した。同会議を組織した発起人は横浜市会議員の輿石且子さん。

 当日は横浜市大客員教授の岩村康弘さんが講師を務め、従来の核融合と凝縮系核融合の違い、利点などを説明した。岩村教授は放射線がほとんど出ない安全性などに触れ「今後も研究開発の継続が必要である」と力強く語った。

田谷町内会 芋煮を食べて地域交流 26日 千秀センター

 栄区の千秀センター公園広場で10月26日(日)、「第25回 田谷・ふれあい広場」が開催される。主催は田谷町内会。

 同イベントは毎年、秋に開催される田谷町内会の恒例行事。地域住民の親睦を深めることを目的としている。

 当日は美味しい芋煮を食べることができる。また、千秀小学校の和太鼓クラブとダンスクラブによるパフォーマンス、野菜の即売、ビンゴゲーム、健康測定なども行われる予定。

 時間は午前9時30分から、午後3時30分まで。

八景島で遊んで学ぼう 小学生親子25組を招待

 小学生を対象にした「ディスカバリーチャンネル・アニマルプラネットPresents 横浜・八景島シーパラダイス 1日限りのスペシャル体験」が11月29日(土)に開催される。ディスカバリー・ジャパン(株)主催、湘南ケーブルネットワーク(株)と横浜・八景島シーパラダイスの協力のもと、小学生と保護者25組50人を招待する。

 当日は八景島を周遊する「Paradise CruiseII」乗船(午後2時〜2時30分)、海の環境を体感する「東京湾ワンダーウォッチャーズ」(2時50分〜3時30分)を予定。ワンデーパス付きで自由時間は島内で過ごす。

 参加対象は小学1〜6年生とその保護者(1組2人)。希望者は湘南ケーブルネットワーク(株)のホームページ内の専用バナーからイベント特設サイトにアクセスし応募する。11月9日(日)締切。当選者には11月中旬までに当選メールが届く。

(問)横浜・八景島シーパラダイス「ディスカバリーキッズデー」事務局【電話】090・3044・2575(10時〜18時受付)

俳優・森次晃嗣さんに聞く 「ウルトラセブンは分身」 シニアに熱いメッセージ

 ウルトラマンシリーズは来年、放送開始から60周年の節目を迎える。数ある名作の中でも誉れ高いのが「ウルトラセブン」だ。主役のモロボシ・ダンを演じた俳優、森次晃嗣さん(82)=藤沢市在住=に、当時の思い出や年齢を重ねても元気に過ごす秘訣を聞いた。

 --「セブン」撮影当時の思い出は。

 「高校卒業と同時に、文字通りかばん一つで北海道から上京し、ジャズ喫茶などで住み込みで働いた。オーディションを勝ち抜いてモロボシ・ダン役を射止めたのは24歳の時。撮影には毎日始発で藤沢の自宅を出て、成城学園前のスタジオまで通った。40度の熱があっても撮影したことも。過酷なスケジュールで、よく1年やれたと思う。特に心に残っているのは、海底人が人間の海底開発に抗議して攻撃してくる『ノンマルトの使者』。実はもともと地球に住んでいたのは海底人の方で、ダンも地球人がしたことに苦悩する。ウルトラセブンは戦争もテーマに置く、社会派ドラマだった。怪獣もエレキングやキングジョーなど魅力があったから、人気があるんじゃないかな」

 --ウルトラセブン=モロボシ・ダンは、森次さんにとってどのような存在ですか。

 「もはや分身と言える存在だと思う。色んな役を演じてきたけれど、やっぱりモロボシ・ダンなんだ」

 --他のウルトラマン役を演じた俳優とも交流があるとか。

 「昨年、同じ藤沢に住む、つるの剛士さん(ウルトラマンダイナ役)から『今日暇ですか』と電話があってね。彼の自宅に行ったら高野八誠さん(『ウルトラマンガイア』ウルトラマンアグル=藤宮博也役)とか若いウルトラマンも何人かいて。お酒を飲んで、話をして、元気をもらったよ」

 --「セブン」の後も、時代劇から現代劇までさまざまな役を演じてきました。長く活躍できた秘訣は。

 「60代に入ってからは、若くはないけれどおじいちゃんでもない、難しい役どころが多くなった。でも挑戦することを大事にしていたので、もらった役は全力で取り組んできた。70代に入り、流石に体力の衰えを感じるようになって、海までの散歩を日課にしていた。振り返ると好きなことをやってこられたと思う。でも、まだまだファンのみんなに元気な所を見せていかないとね」

 --現在は藤沢で飲食店「ジョリー・シャポー」を経営されています。

 「以前は店でシャンソンを歌ったりもしていた。今はほとんど娘に任せているけれど、今も年に数回はファンミーティングを開いている。ファンの皆さんが、こんなに長くセブンを大切に思ってくれてありがたい」

 --ファンからサインを求められた際、色紙には必ず「正義」「勇気」「希望」と書くとか。

 「正義を貫くには勇気がいる。勇気があれば希望が生まれる。この言葉を生涯大事にしている」

 --最後に読者にメッセージをお願いします。

 「いつ何が起きるか分からないからね。若い人に力をもらって、一緒に楽しくいきいきと生きていきましょう」

山中市長、高市内閣に物価高対策や子育て支援策を期待 新政権発足でコメント

 横浜市の山中竹春市長は10月21日、高市内閣の発足を受けてコメントを発表した。

 山中市長は、日本が直面する課題の解決に迅速に取り組むという高市首相の決意が打ち出された内閣だと評価し、期待感を示した。また、自民党と連立を組むことになった日本維新の会が主張する「副首都構想」に関連し、「多様な大都市制度に関する国民的議論の推進を期待している」とした。

 山中市長のコメントは次の通り。

 「日本が直面する課題の解決に迅速に取り組むという、高市総理の決意が打ち出された内閣だと期待しています。高市総理におかれましては、「暮らしの安全安心の確保」と「強い経済の実現」に向けて、物価高対策やさらなる子育て支援施策の充実など、地方の声を踏まえた実効性ある取組を進めていただくことを期待しています。また、副首都構想を含む多様な大都市制度に関する国民的議論の推進を期待しています。横浜市では、1年半後に「GREEN×EXPO 2027」の開催を控えています。大阪・関西万博に続く我が国の万博の成功に向け、国とホストシティの横浜市との一層強固な連携をお願いいたします。

(株)キクシマ(港南区) 住民と起震車体験

 港南区港南台の総合建設業の(株)キクシマ(菊嶋秀生代表取締役)は10月14日、近隣住民らを招いた起震車体験会を実施した。

 同社は災害時に地域を可能な範囲で手助けする「こうなん災害時協働隊」として、災害時協力事業所に登録している。登録事業所第2号であり、菊嶋社長は「防災意識の向上を目的に、近隣住民にも地震体験をしてほしい」との思いで近隣住民にも声をかけた。

 起震車による地震体験では、関東大震災や阪神・淡路大震災での揺れを同社社員、近隣住民らが体感した。参加した女性は「震度7は怖かった」と話した。

イベントのチラシ

上大岡駅東口商店会 26日にハロウィーン 午前11時から開始

 上大岡駅東口商店会(大塚かず美会長)主催の「上大岡ハロウィン ㏌上大岡駅東口商店会」が10月26日(日)、ネオマイム上大岡1階エリア(上大岡西1丁目5の1)で開催される。会場は京浜急行「上大岡駅」から徒歩約2分の好立地。

 午前11時から午後5時までの予定。小雨決行、荒天中止となる。当日は仮装大会やじゃんけん大会など横浜DeNAベイスターズグッズや商品券がもらえる企画も満載。また、大道芸や音楽演奏、ダンスなどの「エンタメステージ」もあり。そのほか、フェイスペイントや軽食販売の出店も並ぶ。周辺商業施設らとの合同企画も予定されており、同駅周辺の活性化も目的となっている。

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チラシを手に持つ本間会長

丸山台いちょう坂商店街 店舗巡り菓子ゲット 10月25日午前10時から

 市営地下鉄「上永谷駅」周辺に位置する丸山台いちょう坂商店街(本間泰輔会長)は10月25日(土)、「ハロウィーンイベント」を同商店街加盟店舗で開催する。

 丸山台1丁目から4丁目の約40店舗が参加。交差点「丸山台中学校前」から上永谷駅方面の商店街メインストリートを中心に、上永谷駅前地域ケアプラザ周辺や丸山台公園方面の店舗で午前10時から午後1時まで菓子を配布する。各店舗、菓子が無くなり次第終了。一部店舗は午前10時半から配布する。菓子をもらえる対象は小学生まで。

 「回遊して欲しい」

 ハロウィーン企画を立ち上げたのは2015年の10月。本間会長らを中心に当時の若手商店主らが「ホコテンとハロウィーンを丸山台の中心イベントにしたい」と開催を続けてきた。コロナ禍で実施しない年もあったが、10月下旬の企画として丸山台エリアに根付いてきた。

 本間会長は「商店街加盟店舗は100店あります。参加は約40店ですが、多くのお店を巡って、商店街を回遊してほしい。仮装しての参加ももちろん大歓迎ですのでご家族で楽しんでください」と参加を促す。

横浜市役所(資料写真)

元水道局職員 工事で撤去の廃材を転売 在職時の行為で退職金不支給

 横浜市水道局は在職中に窃盗行為を行った元職員を免職相当として、退職手当を全額不支給にしたことを10月17日に発表した。

 元職員は技能職員として三ツ境水道事務所=瀬谷区=に在籍していたが、昨年10月から今年3月の定年退職までの間に計6回、水道工事で撤去した廃材を無断で持ち出した。知人を通じて廃材をリサイクル業者に転売し、合計8万1650円を得ていたという。

 4月に同事務所から瀬谷警察署に被害届が提出され、元職員は7月25日に送検された。転売で得た金額は全額、水道局に返納されている。

 市は元職員について、免職相当と判断し、退職手当を全額不支給とした。

 水道局は17日付で、居酒屋に職員を呼び出し、暴言などのパワハラを行った50代の職員を停職3カ月、職場の女性トイレに侵入し、スマートフォンで動画を撮影した20代の職員を停職6カ月の懲戒処分にしたことを同時に発表した。

 これらの不祥事に水道局は「公務員としてあるまじき行為であり、市民の信頼回復に向けて再発防止に取り組む」とコメントしている。

横浜市役所(資料写真)

横浜市職員 月給1.3万円引き上げへ 人事委員会が勧告

 横浜市人事委員会は10月15日、2025年度の市職員給与について、月例給を平均1万3469円引き上げる勧告を行った。

 今年4月時点で規模100人以上の民間企業の給与は41万8549円で市職員は40万5080円だった。差額の1万3469円(3.33%)を埋めるために引き上げを勧告した。差額が3%を超えたのは、1991年以来34年ぶり。

 30歳代までの職員を中心に、全体を引き上げる。特別給(ボーナス)は0.05カ月分引き上げ、4.65カ月とする。

 勧告通りに改定されると、職員の平均年収(平均41.1歳)は現行の665万7千円から690万1千円へ24万4千円増加する。行政、消防、教育、医療職員を合わせた影響額は約80億3千万円に上る見込みだ。

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