宮前区版【11月21日(金)号】
(上)聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院の母性病棟(下)clinic WIZの加久院長と、助産師の菊本さん

低体重児などに提供 「ドナーミルク」市内でも 川崎病院が使用施設に

 低体重で生まれた赤ちゃんのための「ドナーミルク」を使用できる施設として、今年10月に川崎市立川崎病院(川崎区)が「日本財団母乳バンク」に登録された。市内の使用施設は聖マリアンナ医科大学病院(宮前区)に次ぐ2施設目。一方でドナーミルクを集める「登録施設」はまだ1施設と、市内での運用は始まったばかりだ。

 ドナーミルクは、早産などで1500g未満の低体重で生まれた赤ちゃんに対し、母親の母乳が出なかったり、出産の影響で身体に負荷をかけられない場合、ドナーから寄付されたミルクを提供する制度だ。必要以上に母乳が出るドナーが搾乳したものを細菌検査などを経て冷凍保管し、新生児集中治療室(NICU)の要請に応じて、赤ちゃんに提供する。

聖マリ病院で40人

 国内には「日本財団母乳バンク」と「日本母乳バンク協会」の2つの団体があり、ドナーの窓口になる「登録施設」と、赤ちゃんにミルクを提供する「使用施設」がそれぞれ登録されている。

 聖マリアンナ医科大学病院では1500g未満で生まれる乳児が年間50人前後おり、2019年に市内初の使用施設に。23年1月から25年6月末までのドナーミルク利用者数は40人だった。利用者は増加傾向にあり、25年上半期に1500g未満で生まれた子どもの7割以上がドナーミルクを利用した。

 同院の新生児科部長・総合周産期母子医療センター長の北東功教授は「小さく生まれたお子さんに早期に母乳を与えることで、病気を発症しにくくなる。母体の負担も軽減できる大切な制度」と語る。しかし今のところ医療保険の適用外のため、ミルクの提供を受ける「母乳バンク協会」に支払う会費を同院が負担する。こうした医療機関の負担を軽減するべく、東京都では今年度から、使用施設と登録施設に対する助成事業を始めた。北東教授は「同様の支援が広がれば、病院としても制度を使いやすくなる」と語る。

「制度知って欲しい」

 一方、市内の登録施設は「clinic WIZ のぼりと・ゆうえん小児科」(以下clinic WIZ、多摩区)ただ一つ。「clinic WIZ」は今年4月から「登録施設」となり、ドナー希望者への説明や血液検査などを、助産師の菊本登萌さんと協力して実施している。新生児専門医である加久翔太朗院長は「集中治療が必要な新生児のためにできる支援を考えた。将来的には登録施設が地域に根付くことが理想。まずは制度を知ってもらいたい」。
全国出場を決め帽子を空に投げる選手(上)齋藤区長を表敬した選手ら(下)

花の台フラワーズ 27年ぶり全国大会へ 少年野球の頂点目指す

 少年野球チーム・花の台フラワーズ(多田井龍太郎監督)が、11月22日(土)に愛知県で開幕する「オールジャパンベースボールリーグ小等部全国大会」に出場する。同チームが全国大会に出場するのは27年ぶり。選手らは「優勝を目指す」と意気込んでいる。

 3月から始まった神奈川県予選を勝ち抜き、全国大会への出場を決めた。予選には78チームが出場し12ブロックに分かれて予選リーグを戦った。同チームはリーグ戦を5戦全勝で勝ち抜けると、8チームによるトーナメント戦に出場。全国大会出場の切符をかけた決勝戦では、横浜市の駒岡ジュニアーズと緊迫した投手戦を繰り広げ、1対0で接戦を制した。

 チームを支えたのは、2人のエース、堀江隼さん(土橋小6年)と木村龍之介さん(同)。特に堀江さんは173cmの長身から投げ下ろす速球を武器にチームをけん引。「守り勝つ野球」が快進撃の原動力となった。

 多田井監督によると、全国大会に出場したのは1998年の夏の大会以来。今大会は初出場となるが全国の舞台は27年ぶりとなる。「実力はあるチームなので、全国が決まってほっとしている。選手たちが良く戦ってくれた」といい、「チームを引っ張ってきた6年生は最後の大会。優勝して有終の美を飾りたい」と抱負を語った。

区長からエール

 選手らは16日、宮前区役所を訪れ、齋藤正孝区長に全国大会出場を報告。選手は「1戦1戦全力で良い成績が残せるように頑張りたい」と活躍を誓い、齋藤区長は「日頃の練習の成果を発揮しつつ、野球を楽しむことも忘れずに試合に臨んでほしい」と選手たちにエールを送った。同チームは、あす22日、兵庫県代表の89モンスターズと初戦を迎える。

 また体験会が12月7日に宮前平小で開かれる。

12年ぶりに新たな市消防音楽隊の隊長に就任した 井坂 好希さん 麻生区在住 38歳

市民の日常に消防の存在を

 ○…川崎市消防音楽隊の新隊長に今年4月に就任した。隊長交代は12年ぶり。「広報する音楽隊」を目指し、SNSでの発信など新たな取り組みに挑戦している。今夏には市立井田病院(中原区)で音楽隊として初の院内コンサートを開催。ベッドのまま鑑賞した患者もいた。病院との調整役を担っただけに「楽しんでいただけてよかった」と笑みを見せる。

 ○…18歳で消防隊に入隊し、一度は退職して大学卒業後に再入隊した。異色の経歴の理由は「命の尊さに何度も触れたので」。2歳の時に心肺停止となり、父の蘇生で助かった。大学時代は親友の死に直面。祖母は脳の手術直後に死亡した。再入団後は市内各地で救急の任務にあたり、多数の死者が出た2015年の簡易宿泊所火災では救命の順序を決める「トリアージ」を担当。つらい任務でも、「命は『あって当然』ではないもの」と、現場で最善を尽くすことに集中してきた。

 ○…音楽隊には7年前に志願。音楽経験はゼロだったが、救急任務にあたる中で、「広報」の重要性を痛感したという。「例えば我々は救急車の適正利用を訴えているけれど、多くの市民が市内の救急車の台数を知らない。消防の情報を、伝えていきたい」。市民と触れ合う機会の多い音楽隊が、最適と考えた。

 ○…音楽隊は配属後に初めて楽器を触る隊員も多い。自身も人生で初めてトランペットに触れ、プロの指導者に師事して基礎から学んだ。宿直明けには、カラオケボックスで次の勤務まで練習した。「音楽は難しい」と苦笑するが、目指すのは「至高の音」ではない。「市民の日常に消防の存在を根付かせることで、防災意識や適切な救急利用につながる。音楽隊がその一翼を担えるよう、全力を注ぎたい」
納税表彰の授彰者ら

納税の功労者を表彰 川崎北税務署

 川崎北税務署(水沼仁志署長)は11月13日、中原区内のホテルで今年度の納税表彰式を開催した。毎年、国税申告や納税等の高揚に貢献のあった人や税務行政の推進に功績のあった人や学校を表彰しており、今年は14人と1校に、表彰状や感謝状が贈られた。また中学生の税についての作文の表彰もあり2人が受賞した。このほか国税庁長官表彰を受けた萩原ひとみさん(川崎北納税貯蓄組合総連合会会長)と、東京国税局長表彰を受けた亀ケ谷修さん(公益社団法人川崎北法人会監事)の紹介も行われた。

 納税表彰者は次の通り(順不同・敬称略)。

税務署長表彰

▽成川武司(川崎北青色申告会ブロック役員)▽長間弘一(同)▽仁上洋一郎(公益社団法人川崎北法人会理事)▽目代健次(同)▽板橋忠彦(同)▽畑健資(川崎小売酒販組合理事)

署長感謝状

▽萩原伊織(川崎北納税貯蓄組合総連合会会長副会長)▽佐藤美和子(川崎北青色申告会ブロック役員)▽宮崎英夫(同)▽杉山茂(公益社団法人川崎北法人会理事)▽小島由美子(同)▽有澤絵満(川崎北間税会理事)■租税教育推進校等▽川崎市立西梶ヶ谷小学校
委嘱式を終え敬礼するベッキーさん

宮前区出身ベッキーさん 故郷で一日消防署長 住宅防火呼びかけ

 宮前区出身のタレント・ベッキーさんが11月16日、 宮前消防署の一日消防署長を務め、住宅火災の予防を訴えた。

 自宅ではガス栓の締め忘れや、コンセントのホコリの掃除に気を配っているというベッキーさん。委嘱式で「生まれ育った故郷への恩返しのつもりで引き受けた。火災による被害を減らすための大切なメッセージを届けたい」と抱負を語った。その後、消防フェアに集まった区民と「〇×クイズ大会」を実施。ベッキーさんは住宅防火をテーマにした15問を出題し、最後まで残った正解者10組に景品を贈呈するなど交流を深めた。

 かつて消防隊の役を演じたベッキーさんに指導経験のある飯田康行宮前消防署長は「ご縁を感じる。広報活動を通じて火災による被害を一件でも減らしていきたい」と述べた。

 宮前消防署は秋の火災予防週間(11月9日〜15日)に合わせ、ベッキーさんを起用した火災予防ポスターを合計1300枚作成し、区内の公共施設や駅舎、学校などに掲出していた。
五十嵐校長(左)にスタンプをもらう児童

白幡台小 学校内をアドベンチャー 児童 チームワーク学ぶ

田中陽希さんがゲスト

 白幡台小学校(五十嵐忍校長)で11月14日、自然を舞台にチームでチェックポイントを通過しながらゴールを目指す「アドベンチャーレース」を模したイベントが行われた。プロアドベンチャーレーサー・田中陽希さんがゲストで訪れ、競技の紹介やチームワークの大切さを児童たちに伝えた。

 同校PTA(柳瀬勇会長)が主催した。この日は約140人の児童が参加。田中さんは男女混合のチームで行うレースについて説明しながら、子どもたちに、イベントを通じて「チームワークについて考えてみよう」と呼びかけた。

 児童は1〜6年生までが混ざった4〜5人のチームを組み、地図を見ながら校内に設置されたチェックポイントを巡りスタンプを集めた。中には校庭にあるうんていを渡る、校長先生を見つけるといった、得点がアップするポイントもあり、制限時間30分で高得点狙っていた。児童からは、「違う学年と一緒にできて楽しかった」「協力できた」といった声が聞かれた。

 田中さんは最後に、「同じチームでも違っていて当たり前。だからこそ面白く、難しく、目標を達成したときの喜びも大きくなる。勇気を出してチャレンジしよう」と力強く呼びかけ、イベントを締めくくった。
玉入れを楽しむ参加者

6年ぶり笑顔集う 宮前区老連スポーツ大会

 宮前区老人クラブ連合会(河野明敏会長)のスポーツ大会が11月8日、6年ぶりに開催された。会場となった富士見台小学校の校庭には、多くの来賓のほか、22の単位クラブから約400人の参加者が集った。

 「玉入れ」「借り物競争」「ボール送り競争」「地区対抗大玉運び」など、多彩な競技を実施。高齢者福祉授業の一環で交流のあった富士見台小学校の3年生から、応援メッセージが寄せられたほか、児童たちが作成したイラストやメッセージ入りの黄色い万国旗も壁に飾られるなど、思いがけない「おもてなし」が大会を彩った。河野会長は「例年になく身も心も爽やかな大会となりうれしい」と話した。

鷺沼駅前 景観計画特定地区に指定 再開発を機に

 川崎市は11月13日、再開発が進む鷺沼駅前地区を新たに「景観計画特定地区」に指定したと発表した。市内では7地区目となる。

 鷺沼駅前の再開発事業が行われる地域を指定し、建築物などのよりよい景観誘導を進めることが目的。これにより、建築などを行う場合は、届け出が必要となり、基準に適合しない場合には、変更命令や罰則が可能となる。

 この指定にあたり、市は市民の意見を踏まえて案を作成し、2024年に都市景観審議会、25年にパブリックコメントを実施し手続きを進めてきた。

 指定された景観形成方針には基本目標が3つあり、【1】「にぎわいや温かみ」を感じ、コミュニティが育まれる街なみづくり【2】「安らぎや誇り」を感じ、住み続けたくなる街まみづくり【3】「自然や地形」を感じ、歩いて楽しい街なみづくり―を目指すことが掲げられている。

 特に、外観の色彩については、親しみやすく温かみのある街なみとするためアースカラーを基調とし、高さ45mを基準に高層部は空になじむ落ち着いた色彩を、中低層部は開放的なデザインと暖色系を基調とする基準が設けられている。また、建築物のデザインについても、シルエットに配慮した質の高い形態・意匠とするとともに、落ち着きのあるデザインとするとしている。

 川崎市は今後、この指定に基づき、事業進捗に応じてよりよい景観形成に向けた誘導を進めていくとしている。

秋の褒章・叙勲 宮前区からは4人

 2025年秋の褒章と叙勲、危険業務従事者叙勲が11月3日付で内閣府から発令された。

 宮前区からは叙勲3人、危険業務従事者叙勲1人の計4人が受章した。

 社会の各分野における優れた行いや業績のある者に記章を授与する褒章。一方、叙勲は国家や社会に対して功労が認められる人に贈られる勲章だ。公務などに長年にわたり従事し、成績を挙げた人が対象の「瑞宝章」と、功績の内容に着目し顕著な功績を挙げた人が対象の「旭日章」がある。

 宮前区内の受章者は以下の通り(褒章・叙勲名称、氏名、発令時点の年齢、経歴、功績功労概要)。敬称略。五十音順。

叙勲

■瑞宝小綬章▽梶浦充成(74)、元関東運輸局海上安全環境部首席海事技術専門官、国土交通行政事務功労▽亀井隆徳(70)、元九州鉱山保安監督部長、経済産業行政事務功労

■瑞宝単光章▽与田好子(80)、元各種統計調査員、統計調査功労

危険業務従事者叙勲

■瑞宝双光章▽泉高治(61)、元2等陸佐、防衛功労

 市内からは今回、褒章3人、叙勲29人、危険業務従事者叙勲12人の合計44人が選ばれている。
優勝した末長クラブのメンバー

末長クラブ15年ぶりV 全川崎選抜野球大会

 川崎野球協会が主催する「全川崎選抜野球大会」が11月3日、等々力球場などで行われ、宮前区のシルバー・リーグ野球愛好会代表の末長クラブが優勝した。主管は同実行委員会。

 同大会は、アマチュアの社会人を対象とした川崎市内各区の連盟・リーグを勝ち上がった代表と前年度優勝チームの7チームで争われ、今年で49回を迎えた。

 初戦から激戦を勝ち上がった、末長クラブと川崎平和野球連盟代表(川崎区)のJOB NEXTで決勝が行われ、先制された末長クラブが猛打で逆転し、10対3で勝利を収め、2010年以来の優勝を決めた。

 末長クラブの川野孝監督は「今年県大会に出場でき力がついた。来年2連覇を目指したい」と抱負を語った。最優秀賞選手には同クラブの佐藤快さん、敢闘賞にはJOB NEXTの石川純一さんが選ばれた。

地元の旬を探訪 25日 東有馬

 東有馬地区の農家や野菜販売所を巡る「農家めぐりウォーキング」が、11月25日(火)に行われる。主催は富士見プラザ地域包括支援センター。

 当日は午前9時15分に「ブックオフ川崎東有馬店前」へ集合。地域を散策しながら新鮮な野菜の購入などを楽しみ、11時30分頃に終了する予定だ(小雨決行)。

 参加費は無料。主催者は「買い物用にエコバッグと、飲み物の持参を」と呼びかけている。

 問い合わせは同センタ【電話】044・740・2883。
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シニア向けスマホ教室 受講者を募集中

 来年1月から麻生市民交流館やまゆり(麻生区)で「シニア向けスマホ教室」が開催される。川崎市と認定NPO法人かわさき創造プロジェクトが主催する。

 対象は、スマホの操作に意欲のある市内在住、在勤、在学のいずれかで40歳以上の人。iPhoneコースは1月9日から1月30日までの毎週金曜、全4回。Androidコースは2月20日から3月13日までの毎週金曜、全4回(2月12日(木)に事前講座)。各コース2千円(資料代)、午前10時から正午で12人(応募多数の場合、抽選)。

 申し込みは、氏名、住所、年齢、電話番号、希望コース、スマホ歴を記載の上、往復はがきは、〒210-8577川崎市川崎区宮本町1番地川崎市健康福祉局高齢者在宅サービス課。12月16日(火)消印有効。抽選結果は、返信用はがきで通達。二次元コードでも受付。(問)【電話】044・200・2638

親子の楽しみ満載 12月7日 福祉フェス

 「みやまえ福祉フェスティバル」が12月7日(日)、宮前市民館と市民館前広場で開かれる。午前10時から午後2時30分。主催は同実行委員会と宮前区社会福祉協議会。

 「福祉でつながる地域の輪」をスローガンに区内の福祉団体らが、体験会や発表などを行う。

 広場内ステージでは、メロコス体操(午前10時10分〜)、大道芸(10時30分〜)、福祉バザー(正午〜)など、市民館内では、1階大会議室で親子リトミック(10時15分〜)、フルートピアノ演奏会(午後0時20分〜)、2階では、パネル・作品展示、バルーンアート、健康元気度チェック、4階では、手話体験コーナー、親子で楽しむワークショップ、昔遊びコーナーなど催しが盛りだくさん。

 広場では区内障害者施設・作業所などの製品販売、模擬店や縁日も開かれる。

 問い合わせは、宮前区社会福祉協議会【電話】044・856・5500。

初山・本遠寺の歴史辿る 12月20日、1月11日 史跡めぐり

 川崎市市民ミュージアムは、宮前区初山地域の歴史や文化財に触れるまち歩きイベント「史跡めぐり 宮前区初山地域と本遠寺」を、12月と来年1月に開催する。現在、同館では参加者を募集している。

 同館の学芸員が同行し、参加者はイヤホンガイドで解説を聞きながら、初山第2公園から本遠寺までの約1・3Kmを歩く。コースには、地域信仰の歴史を伝える十王堂(閻魔堂)や庚申塔、2カ所の馬頭観音といった史跡が含まれており、古くからの初山地域の姿をしのぶことができる。

 ゴールの本遠寺は、大正時代に川崎市内で初めてとなる私設図書館が開設された場所としても知られ、かつては地域の学習拠点としての役割も担っていた。イベントでは、本堂で同寺住職の町田順文氏と学芸員の谷拓馬氏が講師を務める。寺の由緒に加え、宮前区における江戸時代から戦後にかけての教育事情についての講座が行われるほか、境内の見学も予定されている。

 開催日は12月20日(土)と来年1月11日(日)で、時間は午前9時30分から正午まで。内容は両日とも同じ。荒天時は翌日に順延となる。定員は各回15人で、応募多数の場合は抽選を行う。参加費は500円(イヤホンガイド代含む)。

 申込みは同館ウェブサイトの専用フォーム、または往復ハガキにて。受付期間は12月8日(月)午後4時まで(ハガキは締切日必着)。詳細や問い合わせは、川崎市市民ミュージアム【電話】044・712・2800。
福田市長に要望書を手渡す議員団

宮前区議員団 福田市長に予算要望 防災減災など27項目

 宮前区選出市議会議員団は11月11日、2026年度の市の予算編成に対する要望書を福田市長へ提出した。

 今年は「緊急要望事項」として13項目、「重要要望事項」として14項目に分けて要望。防災減災対策について「宮前6号線(特に野川工区)をはじめ、令和7年9月11日の大雨被害を踏まえた原因分析及び浸水対策の強化」、鷺沼駅前再整備について「工事中の安全対策強化」「動線変更などの周知の徹底」、また「宮前区役所食堂機能の再開等に向けた検討の推進」を新規に追加した。

 その他、市議らは区内商店街のデジタル化等の支援、地域包括システムを支えるための区役所の体制整備、横浜高速鉄道3号線の延伸事業に伴うまちづくり及び交通アクセスの整備推進、障害者(児)施設の拡充、相談機能の充実など、多岐にわたり要望した。
(上)カマカさんと野橋さん(下)教室の子どもたちの演技

フラダンス講師・野橋さん ハワイのフラ大会で優勝 「次世代のために挑戦」

 フラダンス教室「Yukino Hula Studio LINOHANA」 (宮前区)を主宰する野橋潔乃さん(44)が、今年9月に米国のハワイで開かれたフラダンスの大会「カウアイ・モキハナ・フェスティバル」に出場し、フィオハナ部門で優勝した。「次世代のために」と挑戦した舞台で、「まさかの連続」だったという。

 同フェスティバルは、ハワイ文化の継承を目的に1985年からカウアイ島で開催されてきた。2020年には予選大会「カウアイ・モキハナ・フェスティバルジャパン」 が始まり、国内各地を会場に続いている。

 野橋さんは10年ほど前にフラダンスに出合い、20年に独立し、3つの拠点を持つ「LINOHANA」を開業した。野橋さんの方針で、ただ踊りを覚えるのではなくハワイの文化を学び、曲や動きの意味について理解してもらっている。

 野橋さん自身も技術を磨くため「クムフラ」(フラの師匠)に師事。現在も年に3〜4度、ハワイ在住の「クムフラ」であるカマカ・クコナさんを訪ねて踊りをチェックしてもらい、逆にカマカさんを日本に招いて教室のメンバーも指導してもらった。

 大会に向け、カマカさんの教え子たちでメンバーを組み、猛特訓。「挑戦のつもりで予選にのぞんだ」(野橋さん)ところ、まさかの優勝で本大会へ。本大会ではエントリー時に演目の解釈や歴史背景などに関するレポートなどを提出するが、こうした部分も高く評価され、最高賞を受賞した。

 野橋さんは「教室では特に次世代育成に力を入れているので、若いメンバーがいつか世界に挑戦する時のために、経験を積むことが目標だった。『まさか』の連続だったけれど、この貴重な経験を、教室の学びに生かしたい」と語る。

 「LINOHANA」は12月6日(土)、国際交流センター(中原区)で「フラダンスで文化交流」に出演する。問い合わせは教室【電話】080・4434・7901。

サックスが彩るXmas 鷺沼教会でコンサート

 鷺沼キリスト教会(馬絹2の8の39)で12月7日(日)、クリスマスコンサートが開かれる。午後1時から2時30分まで。入場無料。

 サックス奏者の宮里隆太郎さんが曲を披露する。主催する同教会の風間亮太牧師は「少し早いクリスマスですが、サックスの音色とともに素敵な歌を楽しんでください」と来場を呼びかけている。

 事前予約不要で入場無料。宗派を問わず誰でも参加できる。問い合わせは同教会【電話】044・855・3261。

南平台 地元農園が即売会 11月23日 Nマルシェ

 地元農園の新鮮野菜を販売する「Nマルシェ」が11月23日(日)、南平台集会所前で開かれる。午後1時から。売り切れ次第終了。雨天の場合は同所洋室で開催する。

 区内の山田農園が出店し旬の野菜を直売する。

 この催しは、コロナ禍で地域のイベントが減少する中、同所運営委員会が、地域の活性化と住民同士の顔の見える菅家作りを目的に、今年6月に初開催した。好評を受け今回が2回目。

 問い合わせは同会【電話】0050・3702・8006。
選手会会長の安藤駿介選手と副会長の大関友翔選手

GO!GO!!フロンターレ

選手会が慈善オークション

 川崎フロンターレの選手会は、ベトナムの児童養護施設や小児病棟の子どもたちを支援するプロジェクトを始動した。資金を募るためのチャリティーオークションを、11月30日(日)まで開催している。

 同クラブは2013年の親善試合をきっかけにベトナムとの交流を深め、21年にはビンズン省にサッカースクールを開設。今回の企画は、クリスマスに選手たちが水色のサンタクロースに扮し、小児病棟を訪れて子どもたちに笑顔を届けてきた社会貢献活動「ブルーサンタ」を、海を越えてベトナムにも広げようというもの。現地での経済格差や孤児の増加といった課題に対し、選手たちが「自分たちにできることはないか」と発案したという。

 オークションには全選手が参加し、スパイクなどを出品。収益はサッカーシューズや文房具などの購入費や輸送費に充てられ、現地の子どもたちにプレゼントとして届けられる。

 選手会会長のGK・安藤駿介選手は「選手とファン・サポーターが一体となって取り組むプロジェクト。温かい活動にしていきたい」と話している。入札は特設サイト「スポオク」から。

画像は川崎フロンターレ