さがみはら南区版【11月27日(木)号】
新記録を樹立した芝田さん

県中学駅伝 芝田さん(麻溝台中)、区間新 鵜野森中女子は準優勝

 神奈川県中学校駅伝競走大会が11月1日、横浜市で行われた。区内では麻溝台中学校の芝田力さん(3年)が1区で17大会ぶりに区間新記録を樹立。鵜野森中学校女子が準優勝を果たし、関東大会へ出場する。

 同大会は県の中学校総合体育大会の一環。主催は神奈川県教育委員会など。男女別で行われ、地区大会で勝ち抜いた県内のチームが襷をつないだ。

17大会ぶり更新

 麻溝台中学校の芝田力さんは1区(3Km)で8分43秒の快走を見せ区間新記録を収めた。同区で記録が更新されたのは17大会ぶり。

 1区のこれまでの区間記録は8分55秒。芝田さんの自己ベストから「区間新記録を出すことは可能」だった。

 ただ、8月の全国大会で3位に入賞して以来、記録が出ず不調が続いていた。駅伝大会でも「区間賞が取れれば」という気持ちで挑んだ。

 今回の区間新の理由について「自分の得意なラスト勝負に持ち込めたこと」と芝田さんは話す。レース中、常に2番手に付き余裕を持てたことも奏功した。ラスト200mで勝負をかけ、勝利を確信したのは10m。「負けたくない」気持ちが後押し、ライバルの西中(秦野市)の選手との接戦を1秒差で制した。

 手元の時計を見て区間新記録を実感し、驚いたという。夢は「勝負にこだわって世界大会に出場すること」と話した。

 芝田さんは昨年も全国大会に出場するなど、市内でも注目されている選手だ。同中陸上競技部顧問の林陸斗さんによれば「特に1500mを4分切っている選手は少ない」という。

 現在、同部に籍を置いているが、週のほとんどを市内のクラブチームに所属して練習している。

関東で雪辱誓う

 鵜野森中学校女子は42分13秒で昨年に続き、準優勝を果たした。

 チームのキャプテンを務める地頭方(ぢとほう)爽(さやか)さん(3年)は「今年は優勝を目指していたので悔しい」と率直な思いを話し、「ただ、昨年より全員が成長して走りきることができた」と振り返った。今回は走者5人中、4人が昨年大会の経験者。同じコースではないが、昨年よりチームで1分近くタイムを縮めている。

 2区の佐久間和奏さん(3年)は6分59秒で区間賞を達成した。「(調整中から)あまり自信はなかったけど、とにかく離されないよう、いい順位で次の結衣さんにつなごうと全力で走った」と振り返った。3区走者の安田結衣さん(3年)は惜しくも2秒差で区間3位に。「絶対に区間賞を取るという目標を掲げていたので悔しかった。1秒、1秒の大切さを改めて実感できたので関東では生かしていきたい」と雪辱を誓った。

 アンカーを任された高木亜弥(あみ)さん(3年)は「悔しかった」と一言。「みんなと頑張った練習を思い出して、応援を力にできた走りはできた」と自身の走りを称えた。

 同校は11月30日に渋川市総合公園瑞穂建設スタジアムで開催される関東大会へ出場する。

こども医療費 27年春から助成拡充 18歳まで実質無償に

 相模原市は11月12日、2027年4月から「こども医療費助成制度」の所得制限と一部負担金を撤廃する方針を発表した。これにより、市内の18歳までの小児医療費が実質無償化されることになる。

 市内の現行制度では助成対象は0歳から高校生世代(18歳到達後の年度末)まで。高校生世代には所得制限があり、中学生以上は一部負担金を設けている。

 市の子育て給付課によると25年4月時点で約8万4千人が助成対象で、新たに対象となる想定人数は高校生世代までの所得制限撤廃により約4600人、一部負担金の撤廃により約3万2千人(27年度の将来人口推計をもとに算出)。新たに必要となる予算額は年間約2億3千万円と見通している。

近隣市の動向

 本村賢太郎市長は同日の記者会見で、「本来は国が統一制度を創設すべき」という従来からの考えを述べた上で、「『子育てするなら相模原』というスローガンを掲げる市として、子育て世帯の負担軽減や近隣市の動向などを踏まえながら議論を重ねてきた」と話した。

 同課も「近隣の川崎市や横浜市の拡充の動きに加え、市議会からの緊急要望や請願が迅速な決定を後押しした」と背景を説明した。開始時期について市長は「各方面での調整が付けば早めることも考える」とした。

財源と削減効果

 今回の拡充に伴う一般財源の増額は、県の補助金対象外で全額が市の持ち出しとなる。一方で、これまで毎年行っていた所得制限に関する資格審査が不要になるため、業務委託費や人件費を含め、「年間で約1300万円の事務費が削減できる見込み」と同課は試算している。

年間約2・3万円の負担軽減

 新制度で特に影響が大きいのは、所得制限の対象となっていた高校生世代の子どもがいる世帯である。同課の試算では、高校生世代の家庭は年間で約2万3千円の負担が軽減される。

 また、自己負担が完全になくなることで、「コンビニ受診」など、不要不急の受診が増えることを懸念する声もある。市は「今後、新しい医療証を交付する際などに、適正な医療機関のかかり方について改めて市民に啓発活動を行っていく」方針とした。

ディンプルアート普及協会の会長を務める 岩本 李菜さん 緑区在住 38歳

煌めくアートで未来を創る

 ○…6月にアリオ橋本で初めての作品展&SDGsフェスを開催した。「皆が楽しそうで私もうれしかった。無事に終わりほっとしています」と笑顔。廃材でできた透明絵の具ディンプルアートカラーを使った作品はステンドグラスのようにキラキラと輝く。イベントには3日間で約1000人が訪れ、大成功を収めた。「作品を作ることが地球を守ることにもつながる。もっと多くの人に知ってほしい」。代表として普及に力を注ぐ。

 ○…町屋出身。和泉短大を卒業後、幼稚園教諭に。学生時代は吹奏楽部に所属し、アートとは無縁だった。結婚前に「何かしたい」と訪れた留学センターで偶然居合わせた人からチョークアートの話を聞き「美しさに惹かれ、英語も話せないのにオーストラリアへ飛び立った」。技術を習得し帰国後、教室を開講。10年ほどが経った頃、生徒から「面白いものを見つけた」とディンプルアートを知る。「輝きや透明感が衝撃的で。こんなに素敵なアートがあるんだと感動した」。即、開発者の元を訪れ、公認インストラクターとなった。

 ○…休日には家族5人で山や川へ繰り出す。「最近のお気に入りは宮ヶ瀬。犬も一緒にね」と微笑む。子どもが大好きだが、仕事も大好き。「仕事が楽しくて、ほかに趣味はないな。死ぬその日まで働いていたい」

 ○…昨年、アート体験を通じてSDGsに出会う「ITOCHU SDGs STUDIO DOME」に作品を展示すると広くメディアで扱われ、注目を浴びた。「このアートには子どもたちの心を変える力もある。教育機関にもっと広めたい」。そして「子どもが幸せになるにはママが幸せにならなければいけない。ママが社会的に活躍できる場もつくっていければ」。凛とした表情で語った。
子どもと一緒に芋を掘る笹井一愛選手=クラブ提供

ノジマステラ 練習場の芋収穫 地域協働事業2年目に

 女子サッカープロチーム・ノジマステラ神奈川相模原の練習場(新戸)の一角で育てたサツマイモの収穫が11月16日に行われ、選手や近隣にある相模原南児童ホーム(新戸)の児童生徒、地元農家らが参加した。

 これは使われていない練習場を活用し、食育や地域交流の場を作る取り組み。同クラブと同施設、市内を拠点とする焼き芋販売店「かわしまやきいもストア」との協働事業で昨年から行われている。

 畑面積を2倍にして挑んだ今年は107・58kgの「シルクスイート」を収穫した。参加した中学1年生の女子生徒は「選手と一緒に掘れたのが良かった」と笑顔を見せた。同クラブの築地育選手は「多くの人の手が加わり、時間と労力をかけてやっと収穫できた。この経験はサッカーにも通じることで、改めて生活の中で感謝の気持ちを忘れないよう感じた」と語った。

 収穫した芋はリーグ後半戦の試合会場で焼き芋として販売する予定。
サン・エールさがみはら内のオギノパンカフェに貼付されたステッカー。クーポンはオギノパンでも使用できる

あじさいメイツ ステッカーを目印に 物価高対策のクーポン

 公益財団法人相模原市勤労者福祉サービスセンター(あじさいメイツ)が発行するyell(エール)クーポン。利用可能店舗を示すステッカーが完成し、今秋から各店舗で目にするようになった。

 主に市内企業の福利厚生サービスを提供するあじさいメイツ。8月1日時点で1439事業所、約2万人が加入する。このクーポンは、コロナ禍に感染症拡大の影響で集客が減るなど地元商店の経済状況が厳しくなる中で事業所や買い物の支援などを目的に2020年度から発行。現在は物価高対策として継続している。

 これまで、クーポンの利用可能な店舗を示すツールはポスターだったが、「大きくて貼れないので小さくしてほしい」という要望を受け、新たにステッカーを作成した。ステッカーの大きさは横8×縦5センチメートル。なお、クーポンは会員向けに年4回発行する会報誌に掲載されている。あじさいメイツの担当者は、「新しいステッカーを目印にぜひ利用していただければ」と話す。

 詳細、問い合わせはあじさいメイツ【電話】042・775・5505。
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贈呈式の様子(右が秋山さん)

学校生活に生かして 地元スーパーがベルマーク贈呈

 オーケー株式会社古淵店とキリンビバレッジ株式会社の担当者が11月6日、大野台中央小学校(大野台)を訪れベルマークの贈呈を行った。

 同社では「未来を担う子どもたちのために」と積極的にベルマーク贈呈を行っている。同社が提供したベルマーク回収箱をオーケー古淵店店内に1年間設置。約1640gが集まった。贈呈先を迷っていたところ、従業員に卒業生や親族がいるなど縁のある同小に決まった。

 同店店長の秋山裕一さんは「キリンさんの協力で、たくさん集まった。学校生活に役立てて欲しい」と話した。

 同小を代表して福祉委員会の児童が贈呈式に参加。ベルマークで購入するものは基本的に児童たちで決めているという。委員長の半谷優征さん(6年)「たくさんもらって嬉しい。ボールや黒板消しクリーナーなどに使いたい」と感謝を述べた。
児童たちに教える岩本さん

人物風土記関連 楽しく熱心にディンプル 岩本さん、若松小で授業

 ディンプルアート普及協会の会長を務める岩本李菜さん=人物風土記で紹介=が11月20日、若松小学校(若松)の4年生を対象に授業を行った。

 ディンプルアートは、自動車の廃材から生まれた透明の絵の具である「ディンプルアートカラー」で描かれたアート。ガラスの廃材を再利用することから、SDGsの観点からも注目されている。

 児童たちにとって初めてのディンプルアート。キリンやペンギンなどの下絵は市内のパラリンアーティスト、大橋美沙さんのものを使用した。慎重に絵の具を使いながら思い思いに描いていた。

 「最初は絵の具が服に付かないか怖かった。やっているうちに絵の具もすぐ乾いて、手も汚さずに楽しめるのは便利だと思った」と児童は楽しげに話した。

 岩本さんは「教えるのが楽しい。児童の皆さんもコツをつかみながら上手に取り組んでくれて嬉しい」と話した。
歩車分離式となった上磯部交差点

上磯部交差点、歩車分離式に 区内6カ所目 死亡事故機に

 上磯部交差点の信号機が歩車分離式に変わり、10月17日から併用開始している。区内の歩車分離式信号機は6カ所目。

 同所は県道46号線につながるT字路の交差点。下り坂から交差点に進入するため、車両のスピードが出やすく、昨年11月には自転車と大型車の衝突死亡事故が発生。地域からは交通事故の危険個所として危惧されていた。新磯小学校PTA会長を務める太田翔平さんは「小学校や中学校の通学路にもなっている。子どもたちの安全安心のために、運転者にも注意を払ってもらえれば」と語った。

大野台小 思い引継ぎ、森を守る 地元ボラ、プロ選手と下刈作業

 大野台小学校の6年生が11月6日、木もれびの森(南区大野台)で苗木の成長を助ける下刈を行った=写真。

 相模原市のホームタウンチームに所属するプロスポーツ選手らとともに地元ボランティアの指導を受けながら作業を行い、森の整備や環境保全について学びながら交流を深めた。

 木もれびの森には同校の卒業生がドングリから数年かけて育てた苗木が植えられている。昨年の「緑の祭典かながわ未来の森づくり2024」開催時に植えられたもので、この日は6年生約70人が先輩たちの活動を引き継いで作業に挑戦。SC相模原、三菱重工ダイナボアーズの選手らとともに、苗木の周りの草や小さな木を鎌や剪定バサミで丁寧に刈り取った。

 授業の終わりには「きれいな森を守るために整備してくれている方たちの大変さがよく分かった」「みんな真剣に取り組めていてよかった」と感想を話した。

「また来てね」

 指導を担当したのは、森を管理する地元団体「NPO法人相模原こもれび(平野和夫理事長)」と「木もれびの森の花と木々を守る会(ここももの会/杉山信義代表)」。一つひとつの作業の目的やコツ、木々の名前や特徴などを丁寧に説明し、森を守る活動への思いを伝えた。

 平野理事長は「大人になってこの経験を思い出してもらえたら。30、40年後、一緒に活動できたらうれしい」とコメント。杉山代表は「森で遊べるイベントも開催しているのでぜひ遊びに来てほしい。また森へ来てください」と児童に呼びかけていた。

御歌集を詠む 11月29日

 「『ゆふすげ』を詠もう!」と題した講演が11月29日(土)、ユニコムプラザさがみはら(相模大野)で開催される。主催は市民企画さがみはら。

 今年1月に上皇后の御歌466首を掲載した歌集「ゆふすげ」を基に楽しむ。講師は相模原市民短歌会会長の山田真也さん。13時30分から。参加費5百円。先着50人。同歌集持参がお勧め。(問)山田さん【電話】090・4709・5585。

糖尿病と目の話 12月6日にオンライン講座

 大和市と相模原市南区にある、かねしろ内科クリニック(金城瑞樹理事長)のオンライン健康講座「やまと糖尿病を知る会」が12月6日(土)に開催される。午後2時30分から4時まで。

 今回は「見える毎日のために〜糖尿病と目のおはなし〜」がテーマ。金城理事長や同クリニックの國分孝道眼科医、佐藤亜希菜理学療法士が見る力を守るポイント、目の病気や予防策としての眼科受診の必要性などを分かりやすく解説する。

 目の疲れや視力の低下が気になる人やその家族などが対象。参加希望者は同クリニックのLINEへ「糖尿病を知る会 参加希望」と送信するか、専用フォームで申し込みを。後日、詳細が案内される。(問)やまと糖尿病を知る会担当【電話】090・1270・6221
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講座の様子。中央の白いシャツを着た人が岩崎さん

歌唱、運動「音遊び」盛況

 南区麻溝台の市立市民健康文化センターで11月17日、緑区在住の作曲家で鍵盤奏者のジミー岩崎さんによる「音遊び」講座が開かれた。

 同センターが地元講師を招き継続的に実施している文化講座の一環で、今回は爆風スランプや諸星和己さんらのサポートで活躍する岩崎さんが登場。約20人が参加し、1時間半にわたり歌唱を中心とした「音遊び」を楽しんだ。

 講座では、岩崎さんの伴奏に合わせて「上を向いて歩こう」「翼をください」などの馴染みの曲を歌ったほか、「ふるさと」の輪唱にも挑戦。さらに「ドレミの歌」では、音階に合わせて手を動かすエクササイズも取り入れ、岩崎さんが「上手にできるまで終わりませんよ」と笑いを誘う場面もあった。最後は「また逢う日まで」の合唱で会場が一体となり、盛況のうちに幕を閉じた。

 普段は全国各地で活動する岩崎さんは、地元での開催について「今年一番楽しみにしていた」と笑顔を見せ、「声を出す、喉を動かすことは体に良いので、今後も歌ってほしい」と呼びかけた。参加者からは「5歳若返った気分」などの声が寄せられた。

けんぶんで文化講座 気分はアナウンサー 12月2日 参加者募集中

現役パーソナリティー話し方など指導

 南区麻溝台の相模原市立市民健康文化センター(通称・けんぶん)で12月2日(火)、地元FM放送局「FM HOT839」(83・9メガヘルツ)の現役パーソナリティーによるアナウンス講座が開かれる。時間は午前10時から11時30分まで。参加者募集中。

 講師を務めるのは、株式会社エフエムさがみの代表取締役でもある平岩夏木さん=写真(本人提供)。番組出演やナレーションなどで培った技術をもとに、話し方の基礎や発声、自己紹介や曲紹介といった実践的なアナウンス手法を指導する。当日は参加者の声を録音し、後日、番組内で放送する企画も予定されている。

 「話すことが苦手」「アナウンサーの話し方を学びたい」という人をはじめ、ラジオ番組に出演してみたい人や、自分の好きな曲を紹介してみたい人など、幅広い層を対象とする。

合計800円

 参加費500円(資料代300円)。定員は20人で、先着順。問い合わせ、申し込みは同施設【電話】042・747・3776。

「福田村事件」を上映 12月19日 南市民ホール

 関東大震災100年の節目に公開された作品、「福田村事件」の上映会が12月19日(金)、相模原南市民ホールで開催される=チラシ画像。

 NPO法人ここずっとが主催する「ここdeシネマ」の24回目。同作品は、関東大震災直後、混乱の中で朝鮮人に間違えられた日本人の薬売り一行が、日本の自警団によって虐殺された史実を基にしている。同団体の田嶋いづみさんは「実力ある俳優陣に支えられた見ごたえある作品。歴史の中で意図的に置き去りにされてきたこの事件を若い感性で感じ取っていただきたい」と話す。

 上映開始時間は昼の部午後2時、夜の部6時30分。18歳以下・障害者の介護者は無料。一般1000円。チケットぴあ(Pコード555―599)などで購入。当日精算も可。問合せは【携帯電話】090・1603・0686、田嶋さんへ。
一面広がるコスモスを楽しむ参加者

両手いっぱいにコスモス 麻溝公園で摘み取り体験

 相模原麻溝公園で11月15日、「コスモスの花 摘み取り体験」が行われた。

 同園の芝生広場にある「でいらぼっちの足あと花だん」に植えられたコスモス。1000本以上の赤やピンク、白などの彩りの花が咲いた。

 同イベントは昨年に続き2回目の開催。「公園の新しい魅力づくり」を目的としている。

 先着100人の中、開始前から長蛇の列ができていた。参加者は1人10本という制限に対し、どの花が良いか吟味しながら摘み取っていた。「偶然公園に来てイベントを知った。コスモスを育てたことがないので、苗を多めに採ってこれからも楽しみたい」と話した。

相模原市が火葬場の時間延長など補正予算案を市議会に提出 深刻化する「火葬待ち」解消へ

 火葬需要の高まりによって生じる冬の「火葬待ち」の長期化に対応するため、相模原市は市営斎場(南区)の利用時間を延長する補正予算案を市議会に提出した。市議会12月定例会で採決されると、2026年1月から火葬場の利用時間が午後5時までから午後6時までに1時間延長される。

冬季は平均1週間以上の「待ち」

 相模原市では例年1月から3月にかけて死亡者数が増加し、火葬場の利用が集中する傾向にある。市の発表によると、昨シーズンの「火葬待ち」の待機日数は1月、2月が9.4日、3月は7.4日と、いずれも1週間以上。市の斎場準備課の担当者は「この数字は平均なので、もっとお待ちいただく場合も出ているかと思います」と話す。

 こうした状況を改善するため、市は火葬場の利用時間延長の方針を固めた。延長期間は26年から3年間。延長時期は毎年1月から3月まで。この1時間の延長措置により、3か月間でおよそ340件の火葬枠を拡大できると見込まれている。補正予算案には、増加する人件費を含む指定管理料として3244万4千円が盛り込まれた。

背景にある人口動態と将来の課題

 今回の時間延長は、短期間で待機日数を減らすための応急的な対策であるが、同課が発表した人口動態の推計によると、今後も火葬需要が高まると見込まれる。

 65歳以上人口は20年の18万9,716人から増加を続け、46年には25万1,463人でピークを迎えると予測されており、以降も市内で高齢者の占める割合も増加していくとされる。この高齢者人口の増加は、長期的に火葬需要を高める要因となる。

 市営斎場では火葬炉の長寿命化改修が28年度から30年度にかけて予定されており、期間中は火葬枠の確保がさらに難しくなることが懸念される。

 市は今回の火葬時間延長による混雑緩和効果を検証しつつ、将来の需要と施設の維持管理を両立させるための検討を進めていく方針である。

長期的な対策としての新斎場整備

 安定的な火葬体制を確立すべく、市は新斎場整備事業も進めている。新斎場の最終候補地を津久井地域の「青山」に決定。現在、施設整備にあたっての基本計画の策定が進められている。

川柳募集

 タウンニュース相模原支社では毎月月末号に掲載される「タケシの万能川柳」の川柳を募集しています。投句いただいた作品は毎日新聞「仲畑流万能川柳」などでおなじみの水野タケシさんが選句します。応募方法は画像内に。