さがみはら南区版【12月4日(木)号】
参加を呼び掛ける出頭さん(左)と松田さん。背後の空に花火が打ち揚がる。

全国一斉 還暦、赤い花火で祝う 12月5日 相模大野でも

 還暦を全国一斉に花火で祝う―。12月5日が「還暦花火の日」として日本記念日協会の記念日に登録されたことを受け、相模大野中央公園で「還暦花火inさがみはら2025」が開催される。還暦を「赤」で祝う風習から、赤い花火60発が冬空を彩る。

 これは全国77事業所が参加し、38都道府県で同日同時刻に赤い花火60発を打ち揚げる「還暦花火の日プロジェクト」の一環。玩具花火業者などが実行委員会を立ち上げ、全国の煙火店や自治体に参加を呼びかけている。

「まるで自分」

 相模原の開催実施に手を挙げたのは緑区の煙火業者、相模煙火店を営む出頭義紀さん(69)だ。

 出頭さんが大会本部から還暦花火参加の打診を受けたのは3月。還暦を迎える人に『これからの人生を楽しもう』というメッセージを届けるイベント趣旨に、「まるで自分のことを言われたように感じた」と賛同した。

 元中学校の教員を務めていた出頭さんが煙火業者としてスタートしたのは定年退職後。妻の実家が営んでいたことがきっかけ。出頭さんは「新しいことに挑戦するのが好きなので」と語る。

 同店は大会主催者から依頼を受け、仕入れた花火の受け渡しや打ち揚げを業務としている。「イベント主催の経験がない」という出頭さんが協力を求めたのが相模台中学校時代の教え子の松田峰由紀さん(47)だ。9月に実行委員会を立ち上げて動き出した。松田さんは「花火を揚げるだけでは面白くない。みんなが集まれ、楽しめるイベントにしたかった」と話す。

 会場を相模大野中央公園に、打ち揚げ場所を大野南中学校とした。会場にはキッチンカーが出店し「温かい1品」をメニューで提供してもらう予定だ。出頭さんは「冬は空気が澄んでいるため、花火の音がいい。花火の色と音と匂いを会場に来て感じてもらえれば」と呼びかけた。

7時打ち揚げ

 会場は午後4時から8時30分ごろまで、キッチンカーや地元団体によるステージ、各種団体のブースが出店する予定。

 花火の打ち揚げは全国一斉に午後7時から行われる。赤い花火60発を10秒に1発ずつ10分間、最大で4号玉が揚がる。後半は相模原独自企画として、さらに90発の花火をを打ち揚げる予定。参加は全世代誰でも可能。

相模原市ごみ分別 来年10月から大幅変更 背景に最終処分場問題

 相模原市は11月12日、来年10月からごみ収集の分別収集体制を市内全域で変更すると発表した。脱炭素社会と循環型社会の実現を目指した取り組みで、現在「一般ごみ」として回収している「製品プラスチック」や一部の「紙類」を資源化するため分別区分を見直す。さらに発火リスクが懸念される「リチウムイオン電池等」の安全な回収体制を拡充する。

減量・資源化促進

 来秋から変更されるのは大きく3点で、ごみ減量化・資源化の推進と回収時の安全性確保を目的としている。

 現在「一般ごみ」として回収しているプラスチック製の保存容器やバケツなど、長辺50センチメートル未満の「製品プラスチック」について、「プラ製容器包装」と一括し「プラスチックの日」に資源として収集を開始する。これによりプラスチック類の資源化を大幅に推進したい考え。

 紙製の容器包装や雑誌・雑がみ等に加え、現在一般ごみとなっている感熱紙や写真、シュレッダーごみなどの「紙類」をまとめて「ミックスペーパー」として収集。プラ同様に資源化を推し進める。

あと12年で「満杯」

 市が分別・資源化を進め家庭ごみを減量する背景には「12年後には満杯になる」とされる一般廃棄物最終処分場「シゲンジャーパーク」の存在がある。12年後とは、ごみの減量化・資源化の取り組みが現状通りに進んだ場合の予測値。現在「次期一般廃棄物最終処分場」の整備計画が進み候補地が絞られている段階だが、ごみのさらなる減量に努め、処分場の延命化を図る必要がある。

リチウム電池等「有害ごみ」として

 近年、社会問題となっている小型充電式電池による発火事故。市資源循環推進課によると昨年度は回収時に3件、処理施設で1件の発火が確認された。今年度も10月末までに1件、事案が報告されている。全て初期消火を施し、幸いにも大事には至らなかった。

 現在は拠点回収のみとなっている「リチウムイオン電池等」は、来秋から乾電池や水銀体温計などと合わせ「有害ごみ」としてごみ・資源集積場所で収集を開始する。「有害ごみ」の収集日が週に1度設けられることになる。ペットボトルは

 現況、「容器包装プラ」の収集日に回収されているが、プラ類の資源拡大に伴い回収日を変更。有害ごみの回収日に合わせて収集する。

 市は今回の収集品目の変更について「分ければ資源、混ぜれば危険」をスローガンに掲げ、ごみの減量化・資源化の推進に繋げたいとしている。来年4月以降、市内各地区で住民向けの説明会を開催する予定。広報やホームページなどを通じ周知啓発を行う方針だ。

相模原市教育委員会教育長に10月1日付で就任した 細川 恵さん 田名在住 62歳

経験重ねても学び続ける

 ○…就任に際し、「あらゆる立場の人との対話を通じて自他を思いやる教育を進めたい」と心境を語る。豊富な経験から「自分は恵まれている」と話す一方で、常に教育に関する情報収集を欠かさない。中学校の校長時代には若手教員から「社会人になってこんなに学べるとは思わなかった」と感謝されたと懐かしむ。「行政の事務職出身でないため、行政としての在り方を改めて学んでいきたい」

 ○…生まれも育ちも相模原。県立相模原高校、東京女子体育短期大学を経て1984年に教職に就いた。これまで5つの中学校と1つの小学校で勤務し、学校教育課長や学校教育部長として教育行政にも携わってきた。忘れられない出来事として、校長退任式で教室に代わる学びの場で過ごす生徒から多くのメッセージが寄せられたことを挙げる。「当事者と向き合い、それぞれが抱える背景に寄り添うことを心がけた」。長年の経験が教えてくれたのは、経験だけに頼らず学び続ける姿勢の大切さだった。

 ○…プライベートは「のんびりしている」。オンとオフの切り替えがはっきりしており、休日は自宅で3匹の愛犬と戯れる時間が一番の楽しみ。教壇での凛とした姿とのギャップから、「家での姿が想像できない」と言われることもあった。教員時代には、休みの日に保護者や子どもたちとすれ違っても「全然気づかれなかったんですよ」と、少し照れくさそうに笑う。

 ○…教育現場にも働き方改革が進められる中、誰よりも現場を知っているからこそ「先生たちの誇り」を重要視する。「いろいろな業務を縮減するだけでなく、先生たちの『子どもたちのために』という気持ちに寄り添った改革をめざしていきたい」

幻想的な庭園に

 相模原公園(下溝3277)で12月5日(金)から7日(日)までの3日間、噴水広場のライトアップが行われる。

音楽で演出 

 6日(土)には相模原弥栄高校吹奏楽部、7日(日)にはハンドベルチーム「ベルガモット」のライブも開催され、幻想的な庭園の夜を盛り上げる。

 午後4時30分から7時まで。雨天中止。

 問合せは相模原公園管理事務所【電話】042・778・1653へ。

観光写真コンテスト

 相模原の魅力的な瞬間を切り取った作品を募集する「観光写真コンテスト」が12月25日(木)まで開催されている=画像。

 主催は(公社)相模原市観光協会。観光の視点から地域の魅力を広くPRすることが目的。審査基準にも「見た人が市に対して興味・関心を持つ作品であるか」が大きく関わる。受賞者には最大5万円の賞金と特産品を進呈する。(問)同協会【電話】042・704・9046
挨拶をする竹村会長

55年を55人で 相模原南RC記念式典

 相模原南ロータリークラブが11月8日、レンブラントホテル東京町田で「創立50・55周年記念式典・祝賀会」を行った。

 1970年に相模原ロータリークラブをスポンサーとして創立。現在、こども食堂の支援や幼児のサッカー教室などを積極的に行っている。

 「55周年を55人で」と式典に向け、会員増強を掲げてきた。7月時点で53人だったが、式典の日を無事に55人で迎えた。

 長寿会員の祝いも行われ現在、唯一のチャーターメンバーである黒河内三郎さん(102)が登壇。ロータリーを知らなかったという創立当時のエピソードに始まり「職業奉仕を知ることができて良かった」と話した。

 竹村克二会長は「50周年はコロナ禍で中止になってしまったため、55周年の式典を無事に行うことができて良かった。これからも会員一同仲良く奉仕に励み、60周年は60人で迎えられたら」と話した。

 記念事業として、相模原看護専門学校への寄贈や保護猫活動団体のたんぽぽの里などへの寄付が行われた。近隣のクラブや友好クラブである金沢北ロータリークラブと鹿屋西ロータリークラブなど多くの来賓も訪れ、55周年を賑やかに飾った。
告知チラシ

入場無料 プロサッカー指導者 森保一監督が相模原市で講演 12月23日、市民会館ホールで

 相模原市は、プロサッカー指導者である森保一(はじめ)監督を招き、講演会「夢を信じる強さ〜挑戦の先にある未来〜」を12月23日(火)、相模原市民会館ホール(中央区中央)で開催する。

テーマは「夢」と「挑戦」

 ワールドカップ優勝を目標に日本代表の指揮を執る森保監督が、相模原市のホームタウンチーム「ノジマステラ神奈川相模原」の笹井一愛(ちなり)選手と対談する形で、「夢を持つこと」や「挑戦すること」の大切さについて語る。

元チームメイトの呼び掛けに応じて

 森保監督は現役時代、日本代表で中盤の守備の要として活躍。引退後はサンフレッチェ広島の監督としてチームをJ1リーグで3度の優勝に導き 、2018年から日本代表監督を務めている。

 今回の講演会は、森保監督とサンフレッチェ広島でチームメイトだった元プロサッカー選手、小島光顕氏からの呼び掛けに応える形で実現した。小島氏は現在、相模原市で株式会社KOJIMA SPORTS(南区下溝)の代表取締役として、フットサルコートの運営やサッカー教室の経営など、地域の子どもたちの育成に力を注いでいる。

 笹井選手は2024年U-20女子ワールドカップに日本代表として出場した。先天性難聴のため右耳は全く聞こえず、わずかに聞こえる左耳に補聴器を付けてプレーする。

12月4日から専用フォームで受付

 入場無料。講演会は午後6時30分から8時まで(開場午後5時30分 )。定員1000人(申込順)。申込受付は12月4日(木)午前0時から専用フォーム(下記にリンクあり)で開始。定員に達し次第受付を終了。1回の申し込みで2名まで受け付け可能。

 詳しくは市シティプロモーション戦略課【電話】042-769-9808。
市長から盾を贈られた小谷さん(右)

「活躍で冬季競技の周知へ」 区内出身、小谷さん表敬訪問

 カーリング女子日本代表の小谷優奈さん(加茂川啓明電機株式会社)が11月15日、本村賢太郎市長を表敬訪問した。

 小谷さんは北海道を拠点とするチーム「フォルティウス」に所属し、カナダで12月6日(日本時間)から始まる世界最終予選で、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックの出場権を争う。

 小谷さんは桜台小学校、麻溝台中学校出身。当日は小学校時代の校長でもある竹内祥子さんも同席し、「土曜は練習で行事に出られず、みんなで『頑張って』と応援したのを思い出す」と話した。

 市長は「市から冬季競技で活躍する選手が出るのは嬉しい。是非、オリンピアンになってまた来て欲しい」と激励した。

 小谷さんは「相模原市で冬季競技を広めるのは難しい。自分がオリンピックに出場し活躍することで、結果を残せることを伝えたい」と意気込んだ。

参加無料 相模原市が初心者向けスケートボード教室を開催 12月13日、相模原スポーツ・レクリエーションパークで

 アーバンスポーツの推進を目指し、相模原市は初心者向けの「スケートボード教室」を12月13日(土)に相模原スポーツ・レクリエーションパーク(中央区小山)内スケートボードエリアで開催する。

 これに先立ち、市は東方商事仲介合同会社からスケートボードのセクション(トリックをするために利用する造形物や障害物)の寄贈を受けており、当日には感謝状贈呈セレモニーも行われる。

 教室では、これからスケートボードを始めたい人やレベルアップに挑戦したい人を対象に、正しい乗り方・降り方、滑り方(プッシュ)、操作して回る方法、ジャンプ(オーリー)、セクションの楽しみ方などが指導される。 午前10時30分から正午まで。雨天の場合は市役所で感謝状贈呈セレモニーのみの開催となる。講師を務める市スケートボード協会の内田耕平会長は「スケボーに親しむ良いきっかけになれば」と話している。

 対象は5歳以上で定員20人。未就学児や低学年の子どもは保護者の付き添いが必要。参加費は無料で、スケートボードやヘルメット、プロテクターなどの無料貸出物品も用意される。

 参加希望者は12月8日まで(月)に申込フォームから申し込む(下記にリンクあり)。応募者多数の場合は抽選。

 問い合わせ市スポーツ推進課【電話】042-769-9245。

谷口台小吹奏楽 振替公演が決定 12月6日、同小体育館で

 谷口台小学校吹奏楽団が「ありがとうコンサート 相模原から全国へ 響け!谷口台Sound」と題した公演を12月6日(土)、同校体育館で開催する=画像。

 10月25日に新潟県で行われた「第44回全日本小学生バンドフェスティバル」で銀賞を受賞した同団が応援で送り出してくれた地域に向け、感謝を込めて演奏する。曲目は同大会で演奏した「第六の幸福をもたらす宿」や「ワタリドリ」など。同コンサートは11月に開催予定だったが、インフルエンザ流行により、延期となっていた。

 午前10時45分開場、11時開演。入場無料。駐車場や駐輪場はない。室内履きと靴を入れるビニール袋が必要。「ご来場お待ちしています」。
10月に市庁舎で行われた壮行会での桐生選手

相模原市在住の桐生聖明選手、デフリンピックで銀メダル獲得 男子サッカー競技で

 聴覚に障害のあるアスリートのための国際総合スポーツ競技大会「東京2025デフリンピック」が11月15日から26日まで開催され、サッカー競技(男子)において、相模原市在住の桐生聖明選手が銀メダルを獲得した。

 桐生選手(35歳)は1989年12月25日生まれのディフェンダー(DF)で、生まれつき感音性難聴という障害がある。大和市出身で大和南高校を卒業後、Develoop YAMATO FCを経て、現在はレプロ東京に所属。

 19歳で日本代表に初選出されて以来、2009年、2013年、2017年のデフリンピックに出場しており、今回が4度目の出場だった。

男子・女子ともに銀メダル

 サッカー競技は、11月14日から25日まで福島県のJヴィレッジで開催され、日本代表は25日の決勝でトルコ代表と対戦。1―2で惜敗し準優勝となった。女子サッカーの日本代表も米国に0―4で敗れ銀メダルだった。

本村市長から祝福コメント

 相模原市の本村賢太郎市長は11月25日、コメントを発表した。市長は「誠におめでとうございます」と祝福。「トルコとの決勝戦では、日本チームが何度も相手のコーナーキックなどのピンチを乗り越え、約2000人の観客を大いに沸かせた」と決勝戦を振り返り、「100周年という記念すべき大会での桐生選手の活躍は、デフスポーツへの理解を広げる」と今後のさらなる活躍に期待を寄せている。
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相模原市立保育園の「紙おむつ等定額利用サービス」導入効果は 子育てしやすい環境へ

 相模原市は11月1日から市立保育園・認定こども園で株式会社Comfy(東京都文京区)が提供する「紙おむつ等定額利用サービス」をスタートした。保護者が紙おむつやおしり拭きを園に持ち込む手間を解消するもので、「子育てするなら相模原」を掲げる市の施策の一つ。

紙おむつのサブスク

 市立保育園等では保護者が紙おむつとおしりふきを持参することになっているが、このサービスでは定額料金を支払うことで枚数の制限なく利用できる。

 利用料金は月額で通常プラン2280円、トイトレ(トイレトレーニング)プラン1240円(ともに税込み)。トイトレプランは原則2歳の誕生日を迎えた園児から自動的に適用される。初月は無料。

保護者の負担軽減へ

 導入から一カ月が経過した市立相模原保育園(中央区)を取材した。

 サービスを利用中のある保護者は「思っていたより安かった」と評価。記名や持ち込みの手間はもちろん、「園に何枚ストックがあるか、数えなくて済む」とメリットを挙げ、「本当にありがたい」と笑顔を見せた。

園側の負担増加せず

 一方、園では補充が必要な園児に対して行っている「残りわずかです」といった声かけや、保護者がおむつを忘れた際の貸し借り対応も、サービス加入園児については不要となった。

 利用状況の確認や利用の申し込みもデジタルで管理されており、石井弘子園長は「納品や在庫管理は業者がやってくれるので負担は特に増えていない」と話す。

利用状況と今後の展望

 市内24園でおむつ利用の主な対象となる0〜2歳児の加入率は、サービス開始直後の11月1日時点で38.0%で、11月26日時点では42.9%に増加。

 加入率は園によって幅があり、最も高い串川東部保育園(緑区)で100%(4人)、相武台保育園(南区)で75.0%(15人)が利用する一方、陽光台保育園(中央区)では13.0%(3人)となっている。

 石井園長は「利用率が5割を超えると、現場の煩雑さがさらに解消されるだろう。今後もサービスを通じて、保護者の方々の子育て負担軽減に貢献していきたい」と語った。