宮前区版【8月30日(金)号】
研修を受ける参加者

認知症支援チームオレンジ 「土橋カフェ」が第1号 区、先進的取り組みを評価

 認知症サポーターが中心となり認知症の人やその家族に必要な支援をつなぐ取り組みで、国が整備を進める「チームオレンジ」。宮前区は8月7日、区内第1号として「土橋カフェ」を認定した。チームで応える仕組みを通じて、認知症の人が安心して暮らし続けられる地域づくりを目指す。

 認定を受けた「土橋カフェ」は、2013年に発足。高齢者や認知症の人、家族らが気軽に集える交流の場として、町内会、民生委員、老人クラブらが協力。毎月1回、茶飲み会のほか、疾病予防や生活に役立つ講話、楽器演奏会、運動プログラムなどを行っている。全国に先駆けて「認知症カフェ」として活動をはじめ、患者や関係者らがお互いに理解する場づくりに取り組んでいる。

 チームオレンジは国が推進する認知症対策の一つ。25年までに全市町村で整備することが掲げられている。宮前区は、長年地域で活動しているに同団体にチームオレンジの役割も担ってもらいたいと打診。7日に行われたイベントで、チームについての説明や意見交換などを行い、発足という運びとなった。

 まとめ役を務めている老門泰三さんは「チームオレンジの説明を聞き、参加者の皆さんが認知症サポーターを含めたチームの一員という意識を強めたと感じる」といい、「今後も病気への偏見をなくし助け合いの社会づくりに貢献していきたい」と意気込みを語った。
「専用横断管」に排水ホースを接続する訓練

川崎市 教訓生かし台風対策 内水氾濫への「備え徹底」

 8月16日に関東に接近した台風7号では、川崎市内で大きな被害は確認されなかった。甚大な被害をもたらした2019年10月の通称「令和元年東日本台風」からまもなく5年。市は対策を練り直し、「有事」に備えた態勢を整えてきた。

 台風7号は強い勢力のまま本州接近が予測されたため、気象庁も早くから厳重警戒を呼び掛けていた。市では「東日本台風」の反省から新たに構築した「総合防災情報システム」を使い、全庁的に準備を進めたという。

 この「システム」では、源流エリアも含めた多摩川の状況や、パトロール中の職員から寄せられる情報に加え、避難所の開設状況や避難所ごとの避難者数などの情報を集約し、全庁で共有できる。市民に対しても、必要な情報を速やかに発信できるという。

 市が全庁的な防災態勢に入ったのは15日午後3時。「災害警戒本部」が設置され、避難所開設を伴う「3号動員」態勢に。通常は災害の危険度を示す「警戒レベル3」段階の態勢だが、前倒しの対応だった。担当者は「明るいうちに避難して頂けるようにとの判断だった」。5年前は市民への情報発信が手薄だったが、今回はSNSやメールに加え、地域の自主防災組織に配備した受信機に向け、こまめに情報を発信したという。

 午後6時半には市内計177カ所で避難所を開設し、「高齢者等避難」を発令。学校の場合は体育館の開放が通例だが、熱中症対策の観点から冷房が使える教室を開放。最終的に全域で最大計83人が避難した。市の担当者は「情報の取り方や庁内のやりとりなど、5年前の反省から改善された点は多い」と振り返る。一方、福田紀彦市長は26日の会見で「情報の流し方など十分ではなかった」と課題を口にした。

業者と合同訓練も

 市が「東日本台風」で突き付けられた最大の課題は、街の排水能力がパンクした状態の「内水氾濫」への対策の不備だった。当時は市街地に降雨があったことから雨水を多摩川へ排出する「排水樋管ゲート」を開放し続けたため、水位が上昇した多摩川への雨水排出が難しくなるとともに川の水が市内へ逆流。市街地の浸水被害が発生した。

 そのため市は「排水樋管」の運用を見直し、ゲートの開閉を完全に電動化。具体的には、事実上の「水路」である樋管内の水位や川の水位を測る観測機器を設置し、計器からの情報を集めながら開閉を行える「遠隔操作」へと変更した。

 浸水時に街から川へ水を逃すための排水ポンプ車も4台導入。ポンプ車の力を最大限、活用するため、排水ポンプ専用のマンホールを市内5か所の「ゲート」付近に開設。通行止めにすることなく多摩川へとホースを渡せる「横断管」を多摩川沿線道路の下に通すなど、必要な土木工事を進め、協力事業者などによる合同訓練も重ねた。

 16日は事前に調整のうえ、排水ポンプ車の稼働に対応する約70人が待機した。今回は実践には至らなかったが、担当者は「適切に対処できるよう最大限の備えをした。今後も気を引き締めて対応する」と話している。

馬絹神社の氏子会会長に就任した 村木 健一さん 馬絹在住 76歳

氏子300人超の舵取り役

 ○…初詣や節分祭など、馬絹地域の氏神様を支える300人超のまとめ役を担う。「責任感が必要。受けたからには、いいかげんなことはできない」と決意を語る。各地から多くの担ぎ手が参加する秋祭りには、思い入れがある。御用車に乗せられた神輿を本来の形に復活させようと、約50年前に青年会を発足。「初代会長として、30人の仲間たちと江戸前の神輿を披露したよ」と昨日のことのように語る。

 ○…江戸時代から続く家系。造園業を営む会社の2代目だ。高校生のころから家業を手伝い、造園の世界にのめり込んでいった。大学卒業後に入社。40代後半で社長となった。「どうしたらお客様の要望に応えられるかを考えている。バブルのころは今の2倍は働いたが、まったく苦にならなかった」と振り返る。

 ○…3人の子ども、7人の孫に恵まれた。皆が集まる盆や正月は、にぎやかそのものだ。宮崎中時代の担任が校長として戻ってきた際、娘のためにPTA会長となった。「どんなに忙しくても、家族との会話の時間は大切にした」と家庭的な一面も。3代目も育ちつつある。「自分も自由に生きてきた。好きなようにやってもらいたい」と目を細める。毎月1日と15日の参拝を欠かさず、「願掛けのようなもの。お参りしないと気持ちが悪い」。決めたことはやり抜く性格だ。

 ○…馬絹神社では、新年飾りのしめ縄は、境内の簡易水田で育てた藁を使用して手作りする。「継続することで伝統行事の担い手を育てていきたい」と意義を語る。伝統を守る一方で、時代に即した改革にも取り組む方針。「負担のかかる運営方法から脱却しないとなり手がいなくなってしまう」と警鐘を鳴らす。課題解決に向け、仲間たちと歩みを進める。

2連覇を達成した「ミル・クレール」のメンバー(右)とペアの2人

ユニサイクルのがわ 一輪車競技で全国2連覇 ペアでも部門優勝

 宮前区内の一輪車チーム「ユニサイクルのがわ」が、8月4日に群馬県高崎市で開かれた全日本一輪車競技大会のグループ演技で、総合優勝に輝き2連覇を達成した。ペア演技でも中学生の部で優勝を飾り、こちらも連覇となった。

 総合優勝を飾ったのは、10〜18人の部・クラスLに出場した「ミル・クレール」の10人。「アラビアン」をテーマに、音楽に合わせ多様な技と独創的な振り付けを披露した。ミスはあったが、後ろ向きに足を上げて回転する技では、10人が揃って12回転するなど息の合った演技で高得点を重ねた。

 リーダーの緒方伽暖(かのん)さんは「メンバー全員がそろって練習する機会が少なかったが、本番でしっかりと気持ちを一つに良い演技ができた。2連覇を達成できてうれしい」と喜びを語った。

 ペア演技で優勝した大前寿々菜さん(中3)と澤田莉乃さん(中2)は、「フラメンコ」をテーマに高い技術力が評価された。大前さんと澤田さんは「2連覇のプレッシャーがあり不安だったが、難しい技も成功し、いい演技ができた」と笑顔で語った。

バッタ探しに夢中な児童ら

虫網片手に散策 水沢の森で昆虫観察会

 水沢の森で8月17日、恒例となっている「夏の夜の昆虫観察会」が行われた。

 観察会には、稗原小や菅生小の児童など子ども24人と、スタッフとしてボランティアグループ「水沢森人の会」の約20人が参加。草むらに入れば飛び交うバッタやイナゴ、雑木林の樹液に集まる甲虫やハチ、夕暮れの空を飛ぶトンボやコウモリ、暗くなった森で木に登るセミの幼虫など、子どもたちは虫網を手に、森の生きものを探しまわった。日没後は、小さな竹あかりが並んだ竹林遊歩道を眺めながら、月明かりを頼りに帰路に就いた。

 水沢の森は、間伐手入れされた竹林、下草刈りされた雑木林、水路、ススキ原などの里山風景が、同会によって保全されている。星野善一代表は「自然の変化に気づくのは、経験があるからこそ。その経験の一つになればうれしい」と話す。

参加団体の施設に貼られるポスター

フリースクール関係者ら 居場所の情報サイト開設 「夏休み明け」対策で

 夏休みが終わり、学校に行けなくなる子どもたちのために、NPO法人多様な学びプロジェクト(高津区)など全国のフリースクール関係者がタッグを組み、特設サイト「#学校ムリでもここあるよ」を8月19日に開設した。学校や自宅以外で安心して過ごせる「居場所」の情報を集めたものだ。川崎市内でも順次、居場所の情報を掲載する。9月9日まで。

 子どもたちが学校に行きづらくなるタイミングの一つに「夏休み明け」がある。そのため2019年、全国のフリースクール関係者が連携し、フリースクールやカフェ、子ども食堂といった学校と自宅以外の「居場所」の情報を集めた特設サイト「#学校ムリでもここあるよ」を、期間限定で開設。毎年、子どもたちの夏休みが終わる8月下旬から9月初めにかけて続けてきた。

 6年目の今年は「多様な学びプロジェクト」が主催し、「#学校ムリでもここあるよキャンペーン実行委員会」の共催。サイトでは全国のリアルな「居場所」が検索できるほか、近場に見つからない場合の相談窓口も紹介。これまでに「居場所」を利用した子どもたちの声も多数掲載し、子どもの心のSOSに寄り添う情報を集めた。

 学校に居場所を見いだせず不登校の状況にある子どもは全国の傾向と同様、川崎市でも増えており、22年度の調査で小学生1144人、中学生1672人。5年間で小学生が714人、中学生が430人増えている。

 実行委員会事務局の高橋利道さんは「毎年、子どもたちの自死が増えるのが、夏休み明けのこの季節。学校に行けなくても『自分にも行ける場所があるんだ』と思ってもらうことがまず先決」と話している。

 サイトに関する問い合わせは事務局へ(【メール】info@cocoaru.org)。

あいさつに立つ織田会長=提供

立憲民主党 政令市の課題、国政へ 協議会設立 県3市議団中核で

 全国の政令指定都市の立憲民主党に所属する市議約130人が政令市特有の政策課題を情報共有し、連携強化を図ろうと、「政令指定都市政策協議会」を立ち上げた。8月20日に憲政記念館(東京都千代田区)で行われた設立総会では、国から地方への税源や権限委譲に向けた改革に取り組み、党本部へ継続的に要請・要望活動を行うアピール文を採択した。

 会長に就任した織田勝久川崎市議は、「政令市は地域の政治経済の中心でエンジンの役割を果たしている」と指摘。一方で「高い税負担でありながらも、それに見合ったサービスが受けられていない。6月に成立した改正地方自治法に政令市の役割がない」と述べ、是正に向けた取り組みが必要と訴える。

 織田会長は一昨年、泉健太代表との意見交換を通じ、党の国政課題に据えるためにもネットワーク化が必要との思いを深めたという。神奈川から始めようと、今年3月には川崎、横浜、相模原の市議団「政令指定都市政策連絡会」を発足。協議会は県内3市議団が中核となってとりまとめ設立した。

 今後は、情報交換を図りながらテーマごとに部会を立ち上げ、政策課題について提言する予定。

市長(右)に活動報告する濱野さん(中央)と神領さん

2023年度「キララ賞」 ホームレス支援で受賞 「CoE」代表ら活動報告

 国際交流や福祉などさまざまな分野で神奈川県内の若者の活躍をたたえる2023年度の「キララ賞(かながわ若者生き活(い)き大賞)」に、川崎市内でホームレス支援を続ける「CoE」の9人が選ばれた。代表の濱野怜さん(24)と副代表の神領龍生さん(22)が8月23日、福田紀彦市長に受賞を報告した。

 「キララ賞」は生活クラブ生協神奈川と福祉クラブ生協の共催。市内関係者の受賞は今回で8団体目となる。

 「CoE(こえ)」は、濱野さんが2021年に大学3年生で始めたホームレス支援団体。毎週木曜日の夜、炊飯器を乗せたリアカーを引いてホームレスを訪ね歩き、その場でおむすびを握り、味噌汁などを提供して談笑し、信頼関係を築いてきた。ホームレス本人の意向を確認して自立支援センターなどにもつなげ、最終的には「路上生活者ゼロ」を目指している。

 濱野さんは市議会議員選挙の手伝いをする中で、深夜にホームレスが倒れる現場に遭遇。何もせずにいると別のホームレスに「目の前の困った人も助けられないのか」と批判を受け猛省し、その年の大晦日に活動を始めた。神領さんは川崎駅付近のゴミ拾い活動中に濱野さんと出会い、「自分自身の冷たさに気が付いた」という。

 濱野さんは報告の中で「ホームレス支援も若者の力で楽しく、明るく解決できたらと思う」。福田市長は「『前向きに解決』というアプローチがうれしい。若い人たちの具体的で継続的な行動の価値は、とても大きい」と称賛していた。

服を着たまま浮く児童

水難事故から身を守れ メガロスで着衣泳教室

 水に入る機会が増える夏休みに合わせ、スポーツクラブ・メガロス鷺沼で8月20日、着衣水泳教室が行われた。

 普段は泳げる人も服を着た状態では思うように泳ぐことは難しいもの。同クラブは子どもたちに着衣での対応を学んでもらおうと、プロのコーチによるレッスンを企画。当日は近隣小学校の1年生から4年生までの23人が参加した。

 「着衣泳は、『泳』という漢字を書くが泳ぎではない。水辺の事故や水害から自身の命を守る方法だ」という説明を受けた児童たち。服を着たままプールに入り、「浮いて待て」「助けに行かない」などのアドバイスを受けながら、川や海に転落した際の受け身の取り方や浮き方、呼吸確保の方法などを教わった。

 参加した児童は「服を着て泳ぐのが難しくてびっくりした」「海に遊びに行く自信になった」と感想を述べた。

 支配人の勇上良輔さんは「服を着てプールに入ることで普段との違いを感じてもらえたのではないか。正しい知識をもって、海やプールを楽しんでほしい」と話した。

「なつの風」を披露した子どもたち

太鼓ミーティング 12団体の「魂」響く OB布施さん凱旋出演

 24回目となった「響け!みやまえ太鼓ミーティング」が8月24日、宮前市民館大ホールと市民広場で開催された。

 川崎市制100周年である2024年のテーマは「響き合う魂-川崎の未来に笑顔の花を咲かせよう!」。地域で活躍する12の太鼓団体が演奏を行った。

 保育園児の荒馬踊りと、宮崎中美術部の部員が描いた「宮前ねぷた」のコラボも実現。プロゲストとして「和太鼓 志多ら」が招かれ、布施洸芽さんがメンバーの一員として凱旋出演した。布施さんは10代のころに同イベントの実行委員を務め、「なつの風」を作曲。12団体の子どもたちは垣根を超えて同曲を練習、舞台でワークショップの成果を披露した。

 宮前区内には、江戸時代から続く祭囃子や獅子舞などの伝統行事が残る。同イベントは、太鼓や笛の魅力を次世代に継承しようと1999年にスタートした。

多くの人が参加する散策ツアー

観光ガイドの会 下半期ツアー参加者募集

 宮前区観光ガイドの会(小川清会長)が、ツアー下半期(10〜3月)の参加者を募っている。

 ▽10月8日禅師丸柿ふるさと「飛地旧岡上村」を散策する▽11月12日橘処理センター・史跡橘樹歴史公園を散策▽12月13日黒川炭の窯めぐり▽2月11日白梅・花室の里たずねて▽3月11日多摩よこやまの道をあるく―の全5回。それぞれ5、6Kmを歩くコース。午前9時集合、午後0時30分解散。全コース参加を原則とし、資料・保険料含む3500円。定員は40人(抽選)。締め切りは9月7日(土)。

 申し込み・問い合わせは同会事務局・山部さん【携帯電話】090・3134・3870。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
<営業アシスタント募集>東急田園都市線江田駅近く・内勤業務 タウンニュースの新しい部署で働きませんか
<営業アシスタント募集>東急田園都市線江田駅近く・内勤業務 タウンニュースの新しい部署で働きませんか
神奈川県全域・東京多摩地域で地域情報紙を発行している「株式会社タウンニュース社」(本社・横浜市青葉区荏田西)本社内営業推進部で、グッズ販売の営業アシスタントを募... (続きを読む)

障害者らが「第九」披露 9月11日にコンサート

 「しあわせを呼ぶコンサート」が9月11日(水)、宮前市民館大ホールで開催される。午後1時30分開演(正午開場)。入場無料で先着800人。

 「ベートーベンの『第九』を原語で歌いたい」という障害者施設の利用者の思いをきっかけに始まったコンサート。

 22回目となる今年は、区内11カ所の障害者施設、作業所の利用者が、「第九」や「いのちの歌」などを合唱。ゲスト歌手がオペラ曲を披露するステージや、客席合唱ステージも予定する。

 問い合わせは区地域振興課【電話】044・856・3134。

フロンタウンさぎぬま 体を数字で見える化 9月1日 健康測定会

 川崎フロンターレが運営するフロンタウンさぎぬま(土橋)で9月1日(日)、宮前区民限定の健康測定会が行われる。

 簡単な測定で、体を数字で見える化し、健康状態を把握してもらおと企画。筋肉量、体脂肪量を測定する「体成分分析測定」、超音波で測定し同年齢の骨密度と比較を行う「超音波骨密度測定」、老化の原因となる老化物質を測定する「体内糖化測定」が行える。1測定300円だが、3測定セットで600円となる。

 時間は午前9時30分〜午後4時30分(最終受付4時)。 事前予約制。申し込みは、直接または【電話】044・854・0210(受付時間午前10時から午後8時まで)。

転ばない体作り 9月9日 向丘出張所

 転倒予防のための運動を学ぶ講座「高齢者のための簡単エクササイズ」が9月9日(月)、宮前区役所向丘出張所2階会議室で開かれる。午前10時から11時。参加は無料で予約不要。

 講座の内容は、転倒の原因など講義で学んだ後に、転倒予防のための運動を行う。介護予防運動指導員の中村明寛さんが講師を務める。

 参加希望者は当日会場へ。動きやすい服装で、飲み物は持参する。問い合わせは鎌田クリニック・内田さん【電話】044・870・8081(受付時間午前9時から午後4時、平日・土曜)。

コラム㊿専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 『先生の海外医療ボランティアについて教えてください』(番外編)

 今年の夏に、インドネシアの東にある東ティモールに医療ボランティアに行ってきました。東ティモールは四国と同じくらいの面積に人口134万人が暮らし、2002年に独立したアジアで一番新しい国です。僕の所属するNPO団体NAROMANは、東ティモールの子どもの栄養事業と眼科医療支援を行っています。僕は18年、19年と眼科診療に参加し、コロナ禍を経て今回が5年ぶりとなりました。

 今回は首都ディリでの診療に加え、バザルテテとアスマヌという山間部にも訪れました。屈折のスクリーニングと診察を行い、症状によって老眼鏡の提供や国立病院への受診をアドバイス等、3日間で計161人を診療しました。国立病院を見学し現地の眼科医とディスカッションも行いました。東ティモールには眼科専門医が不足し、十分な医療が受けられない現状があります。現地の方に少しでも喜んでもらえたなら嬉しく思います。

 検査や治療を当たり前に受けられる日本の環境に感謝し、医師として医療を提供していかねばと感じるよい機会となりました。現地でご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

■たまプラーザやまぐち眼科/青葉区新石川3の14の14/【電話】045・913・0333/https://tamaplaza-eyeclinic.com