藤沢版【10月4日(金)号】
現行の市指定収集袋

藤沢市 ごみ袋をレジ袋に プラ削減へデザイン刷新

 プラスチックごみの削減に向け、藤沢市は市指定収集袋(ごみ袋)をレジ袋の代替えとして使ってもらう取り組みを始める。買い物に出掛けた際、エコバッグを忘れた、または持っていない市民がごみ袋を利用しやすいように、注意書きを極力減らし、企業広告を掲載するなど、デザインを刷新。一枚一枚にバーコードを印字し、会計時の手間もなくす。ばら売りに協力する店舗の拡大を図り、年内に販売する計画だ。

 9月20日の市議会定例会で、井上裕介市議の一般質問に市が答えた。

 2020年7月のレジ袋有料化以降、外出時にエコバッグを持参する人は増えた。しかし、つい忘れてしまい、商品を一度入れるためだけに数円を支払うことが、ストレスになる人もいる。

 生活必需品として欠かせないごみ袋。全国的にみると、レジ袋の代わりにばら売りする自治体も出てきた。自宅に持ち帰った後に、通常のごみ袋として利用できる。

 市指定収集袋の取り扱い店は423店舗あるが、ばら売りに協力する店はローソン S藤沢市役所、ダイエー藤沢店・湘南台店の3カ所のみ(10月2日時点)。設置スペースの確保や一枚ごとにバーコードの印字がないため、会計時に金額の読み込みに時間が掛かることなどが課題だった。

広告印字で財源確保 

 そこで市は、ごみ袋の本体にバーコードを印字するほか、「ごみ」と大書された袋を腕にぶら下げながら、市内を歩くことに抵抗を感じる人を考慮し、洒落たデザインに変更する予定だという。

 また、多くの人々が目にする機会があることから、「広報ふじさわ」でごみ袋に広告を掲載する事業者を募集。すでに1社から申し込みがあり、年間約100万円の収入を見込んでいる。

 新たなごみ袋は、11月ごろから製造開始。流通管理を担う藤沢商工会議所の協力を仰ぎ、ばら売り取り扱い店を広げる。

 環境事業センター担当者は「市民が使いたくなるごみ袋にし、プラごみ削減と環境負荷の軽減を推進していく」とした。

不妊先進医療費に助成 市が10月から最大5万円

 不妊症の治療を受けている人の経済的な負担を軽減するため藤沢市が10月1日から、不妊治療費の先進医療分の助成を開始した。医療保険適用の不妊治療と先進医療を併用することなどが条件で、助成金額は1回の治療費の10分の7で最大5万円。

 体外受精や顕微授精等の一般的な不妊治療は2022年4月から保険適用の対象となったが、「子宮内膜刺激術(SEET法)」や「タイムラプス」など、先進的な医療技術の治療を行う人も多い。

 これら先進医療は、一定の基準を満たした施設で保険診療との併用が可能となっているが、医療保険の適用は認められていない。自由診療のため医療機関によって異なるが、料金が10万円を超える例もあり、治療に取り組む人の経済的な負担となっている。

 市では、この負担を軽減するため新たに「藤沢市不妊治療費(先進医療分)助成事業」を開始。対象者は、「申請日時点で夫婦の両方または一方が藤沢市民であること」や「治療開始日及び助成金申請日時点で事実婚関係にあること」などの条件を満たす人で、24年4月1日以降に終了した、医療保険適用の不妊治療と併用した先進医療にかかる費用を助成する。

 厚生労働省の承認を受けて先進医療を実施している医療機関は神奈川県内で23カ所あり、藤沢市内には3カ所ある。

 担当の市健康づくり課では、先進医療を併用する実績や医療機関への調査などから、今年度560件ほどの申請を見込んでいる。同様の助成については、近隣自治体では鎌倉市や大和市、横須賀市などでも行われているという。同課では「経済的な負担を軽減することで、治療の選択肢が広がる。お子様を望む方の助けになれば」と話す。詳しくは同課【電話】0466・50・3522。

健康セミナー「生活習慣から考えるアンチエイジング」で講師を務める 渡辺 光博さん 遠藤在住 58歳

より良い世界を切り開く

 ○…慶應義塾大学大学院の名物教授として、多くのメディアに出演してきた。「全ての疾患の根幹には老化がある」と語り、18日には藤沢商工会議所主催の講演会で健康長寿の秘訣を解説する。健康に関する研究を続ける理由は「いい世の中になってほしい」という願いから。健康を呼びかけることは、そんな思いを実現する手段の一つだ。

 ○…バックパッカーとして世界各国を旅した経験が、自身の柱を築いた。中高生のころから日本中を野宿で巡ることが好きで、大学生になると「地球の裏側を見てみたい」と異国の地であるペルーへ向かった。紛争地での旅は、度重なるゲリラから逃げ惑う日々だった。その後、途上国や辺境にある地域も断続的に渡り歩き、「皆が、死ぬ時に寿命を全うしたなと思える世の中にしたい」と考えるようになった。

 ○…人生で没頭してきたことは多岐にわたる中で、特に情熱を注いだのがスキー。スピード感に魅了され、学生時代にゲレンデに住み込みで働きながら特訓した。放浪の旅や研究の傍ら、少ない練習量で速度を出す滑走法を独自に研究し、プロとして大会にも出場してきた。今春には、スキーを通じて交流があった登山家、三浦雄一郎さんを思い出深い青森県の八甲田山に連れて行こうと、車椅子でも登れるように山岳ガイドの手を借りながら仲間と整備。世界でも例がないというゲレンデを作り上げた。

 ○…「誰かが道を切り開けば、みんな後に続く。道を切り開くのが自分の役目」を信条に、これまで健康やインクルーシブな社会の実現のほか、より良い世界のためにさまざまな分野の先陣を切ってきた。「人生総まとめの時期。経験を総動員して、自分にしかできない方法で人の役に立ちたい」と襟を正した。

刈り取った稲を稲架(はさ)掛けする参加者たち

丸山谷戸に実りの秋 援農クラブや児童が稲刈り

 藤沢三大谷戸の一つで、県の「里地里山保全等地域」に選定されている石川丸山谷戸(天神町)の棚田で先月28日、稲刈りが行われた。十数枚の棚田を保全・管理している「丸山谷戸援農クラブ」のメンバーや地元の児童クラブの小学生とその保護者、大学生など約100人が参加。蒸し暑さが残る中、鎌を手に黒米が実った稲を刈り取り、汗を流した。

 稲を束ね、穂先を下向きにして竹竿に掛ける「稲架(はさ)掛け」の作業も実施。もみの水分量を調整するために半月ほど天日で干した後、脱穀する予定だという。

 同クラブ代表の樋口弘之さんは「今はコンバインで稲を刈ったそばから脱穀し、機械で乾燥するのが主流になったが、昔ながらの方法で収穫している。いもち病の心配があったが、今年もまずまずの出来」と話す。

 同クラブは2005年に設立。大型ごみが不法投棄されるなど荒れ果てていた丸山谷戸の美化活動に取り組み、休耕田を復元。うるち米と黒米を栽培している。

加藤なを子氏

衆院選 加藤氏が立候補へ 共産党が独自擁立

 日本共産党神奈川県委員会が1日、次期衆議院選挙に向けて公認候補予定者を発表した。神奈川12区(藤沢市・寒川町)では新人の加藤なを子氏(66)が立候補を予定している(2日起稿)。

 加藤氏は過去に藤沢市議3期、神奈川県議1期を務め、現在は共産党12区国政対策委員長、党県委員。主な政策として「災害に強いまちづくり」や「9条をいかし軍備に頼らない平和外交」などを訴える。

名店ビル前で冊子を手にする増田さん

カオスな新冊子「名店シンブン」発刊 第一号イラストは安齋肇さん

 藤沢駅南口に立地する商業ビル「フジサワ名店ビル」が先月末、新冊子「名店シンブン」を発刊した。表表紙に奇抜なゾウを描いたのは、かつて藤沢市民だったイラストレーターの安齋肇さん。新聞折り込みや周辺店舗などで配布され、今話題を呼んでいる。

 2027年夏をめどに閉館予定の名店ビル。運営会社で取締役を務める増田隆一郎さんは「”藤沢の台所”として地元の人々に親しまれてきた建物の記録を残したかった。また市内に移住し、ビルに一度も訪れたことのない若い世代が目を引く冊子を手に取ることで、来店に結びつけば」と製作の意図を明かす。

 コンセプトは「カオス」。タブロイド誌「OFF SEASON」を手掛ける佐野崇さんが編集人となり、毎回異なるアーティストが表表紙と見開きをデザインするほか、「名店ジンブツ」「名店トリビア」「だから、名店ビル」といった連載、フォトグラファーで「サーフィン界のレジェンド」ともいわれる横山泰介さんが撮影した店主などを通し、名店ビルの魅力を余すことなく紹介する。裏表紙には元プロサーファーで写真家、ライターなどマルチに活動する船木三秀さんが「追憶のフジサワ」と銘打ったコラムを執筆。全9号の発刊を計画中だ。

 発行人として増田さんは「最強メンバーで、ローカル色を色濃く出した。配架先から『もうなくなったよ』とうれしい反応も。たくさんの人々に面白がってほしい」と笑顔で呼び掛けた。

 次回発刊は12月予定。

目を引く装いで、こだわりの看板メニュー「北海道浅利バターラーメン」を差し出す麦わら大将さん

「ラーメン朝太郎」 麦わら大将さん 「へいお待ち!」狂える一杯 現役大学生が”朝ラー”店主に

 長後商店街で2日、現役大学生店長の麦わら大将さん(21・善行在住)が切り盛りするラーメン店「ラーメン朝太郎」がオープンした。営業時間は朝限定で、ラーメンと卵かけごはんを提供する“朝ラー”専門店。一風変わったスタイルで、商店街に新たな風を吹き込む。

 「小学生のころから経営者になりたかった」と語る麦わら大将さん。その意志は固く、経営者を多数輩出しているという理由から慶応大学に進学。地元の北海道から単身、善行に乗り込んだ。

 回転率が良く、コアなファンの獲得が期待できるラーメン店の開業を模索していた中、福岡県の人気店「脂うどん箱太郎」店主が出演する動画に感銘を受け、すぐに弟子入りを志願。テレビ電話を通じて、経営ノウハウを学んだ。麦わら帽子に割烹着姿という独自のいでたちや朝ラーのアイデアは、師匠直伝のブランディングだ。

 店舗は商店街の活性化を目的に、学生団体が設立したカフェ。運営会社に直談判して経営を引き継ぎ、朝だけのラーメン店にリニューアルした。

 看板メニューの一つが「北海道浅利バターラーメン」。利尻昆布やニボシ、カツオで取った出汁に、チャーシュー、味玉、アサリを炒めたバターをトッピングした自信作。目指したのは朝からでも食べやすく、中毒性がある「狂える味」。一部の食材は、同商店街で仕入れて完成させた。「今まで食べたラーメンの中で一番おいしい」と自身も胸を張る。

 渾身の一杯は午前7時から11時まで、1日40食の限定販売。「今後、朝だけで1日100杯売り上げるような行列のできる人気店になれば」

 店舗の住所は、長後707の1。

湘南私学が大集合 あす、ミナパークで進学相談会

 中学・高校受験を控える生徒や保護者らが私立学校を選ぶ際に参考になる「第25回 湘南私学進学相談会」があす5日(土)、藤沢商工会館ミナパーク(藤沢607の1)で開かれる。湘南私学進学相談実行委員会の主催。

 湘南エリアに校舎を構える15校がそれぞれブースを設置。学校の様子や入試の傾向・対策など最新の情報を知ることができる。同館1階で受付、会場は5・6階。

 学校名は次の通り(順不同)。▽アレセイア湘南中学校・高等学校▽鎌倉女子大学中等部・高等部▽鵠沼高等学校▽聖和学院中学校・高等学校▽藤嶺学園藤沢中学校・高等学校▽柏木学園高等学校▽旭丘高等学校▽湘南工科大学附属高等学校▽鎌倉学園中学校・高等学校▽北鎌倉女子学園中学校・高等学校▽日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校▽相洋中学校・高等学校▽藤沢翔陵高等学校▽平塚学園高等学校▽聖園女学院。

 詳細は同事務局【電話】0466・86・0829。

応募はこちらから

健康で長生きするために 18日 ミナパークで講演会

 藤沢商工会館ミナパークで10月18日(金)、健康サポートセミナー「生活習慣から考えるアンチエイジング」が開催される。場所は同施設6階多目的ホール。時間は午後6時からで参加費は無料。藤沢商工会議所の文化サービス業部会が主催する。

 講師を務めるのは、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授の渡辺光博さん=人物風土記で紹介。渡辺さんはヘルスサイエンス、アンチエイジング、代謝疾患、栄養医学、予防医学を専門分野としており、著書に『Dr.クロワッサン おなかが凹む胆汁酸ダイエット』などがある。

 セミナー当日は健康で長生きするための秘訣やダイエット、老いない、疲れない生き方などについて解説する。

 定員は先着120人。参加希望者は15日(火)までに申込用紙を藤沢商工会議所までFAXするか、専用ウェブページから申し込む。【FAX】0466・27・8664。

県赤十字血液センター 献血協力10社に感謝状

 県赤十字血液センター(大久保理恵所長・横浜市)は先月25日、4月に行われた大相撲藤沢場所(最上重夫勧進元)と連携した献血キャンペーンに貢献した10社に感謝状を贈った=写真。

 キャンペーンでは過去最高のおよそ29万ミリリットルの献血が集まった。同センターで行われた贈呈式であいさつに立った大久保所長は「全国最大規模の献血への協力に感謝」と述べるとともに、「人の命を救う、笑顔を取り戻す献血への協力を」と訴えた。

 同キャンペーンを主導し、日本赤十字社常任理事でもある最上氏は、少子高齢化が進みより献血者の減少が見込まれることを示し、現在の年齢制限の見直しなどの必要性を唱えた。

 表彰を受けた事業者は以下の通り。(株)スリーヒロ▽(社福)県央福祉会▽東京海上ミレア少額短期保険(株)▽ヤマテック(株)▽(株)稲木左官工業▽(株)ファミリー・ホール▽(株)東華軒▽クリナップ(株)藤沢営業所▽(株)エムケーハウス▽(株)きらぼし銀行藤沢支店兼湘南台支店

昨年開催の様子(提供)

海さくらイベント 「PIG FES」開催 5日 片瀬東浜海岸

 片瀬東浜海岸であす10月5日(土)、ごみ拾いイベント「PIG FES 2024」が開催される。NPO法人海さくらと公益財団法人日本財団ボランティアセンターが主催。午前11時から午後3時まで。参加無料。

 「PIG」は包摂的なビーチを目指す「Peaceful Inclusive-beach Goals」の略称。「NO BORDER ONE MIND」をテーマに、砂浜に車椅子でも通行できるバリアフリーロードを設け、ビーチクリーンを行い海のごみを拾った後、障害者スポーツや、誰でもできるワークショップ、ライブなどが楽しめる。昨年から始まった。

 当日は約45分間のビーチクリーンの後、正午から各参加団体による、食用廃油が原料のキャンドル作りやポリバケツの太鼓作り、砂でアートを作成するワークショップなどの会場が設けられる。また、デフビーチバレーボール、ビーチ相撲、デフラグビー、SUP(スタンドアップパドルボード)などのスポーツを体験できる。

 ライブは今年からの開催。TUBEの角野秀行さんや元プリンセスプリンセスの富田京子さん、タレントのミッツ・マングローブさんなどが出演するほか、湘南ドルフィンズ・マーチングバンドや石川県の輪島吹奏楽団などが演奏する。

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「ぼくの名前つけて」 オットセイ、えのすい募集

 新江ノ島水族館が、今年6月に誕生したミナミアメリカオットセイ(オス)=写真(提供)=の愛称を募集している。

 母親は「アポロ」、父親は「ムサシ」。同館によると赤ちゃんの体重は誕生時の約3倍に増え、ムサシに顔つきが似てきたという。同館担当者は「素敵な愛称をつけて」と呼び掛けている。

 募集は27日(日)まで。館内に設置の二次元コードをスマートフォンで読み込むか、専用の応募用紙で申し込む。命名者1人には、同館の年間パスポートとオットセイのぬいぐるみが贈られる。愛称は12月1日(日)、同館ホームページと館内で発表される。問い合わせは同館【電話】0466・29・9960。

忌憚なく意見を述べる生徒(右)

滝の沢中コミュニティ・スクール 生徒の声、学校運営に反映

 地域住民や保護者、学識経験者らによる協議会を各校に設置し、地域と連携した学校運営に取り組む「コミュニティ・スクール」が9月12日、滝の沢中学校で開かれた。委員は大人たちだが、今回は生徒会本部役員6人も参加。生徒目線で学校の魅力や改善点などを話し合った。

 同校では今年度、生徒に自分事として学校運営について考えてもらおうと、交流会を催したり、委員に伝えたいことを紙に書いて投函する意見箱を設置したりするなど、委員と生徒との垣根をなくす活動を進めてきた。

 この日は、委員から生徒に質問を投げかけた。「滝の沢中のすばらしいところ」について生徒は「新しいことに挑戦できる」「当たり前のことを当たり前にできる」「今後さらに伸ばしていきたいところ」は「積極的に意見を言う」「施設改善」「行事の活性化」などと回答。逆に進路に向けたやる気の上げ方といった生徒の質問に、普段接する教諭とは違った視点で委員が助言を送った。

 出席委員の一人は「学校の主役は子ども。大人が聞く耳を持ち、生の声をより良い学校のために生かしたい」と話した。

神奈川県選挙管理委員会の衆議院議員小選挙区別選挙人名簿登録者数と在外登録者数より試算

本紙が試算 「1票の格差」県内で1.5倍に 次期衆院選

 衆院選が現時点で実施された場合、神奈川県内の「1票の格差」は最大1・5倍となることがわかった。タウンニュース社が県選挙管理委員会の9月2日時点の衆議院議員小選挙区別選挙人名簿登録者数と在外登録者数を基に試算した。

 解散・総選挙の時期に注目が集まるが、次の衆院選は全国的な「1票の格差」を是正する「10増10減」の新たな区割りとなり、神奈川県は2増の20区で実施される。

 「1票の格差」は、選挙区によって有権者の数が違うため、議員1人を選ぶ票の価値に差が生じる問題のこと。

 県内で最も登録者数が多いのは15区(平塚市、茅ヶ崎市、大磯町)の45万3601人。最も少ないのは7区(横浜市港北区)の29万9595人で、「1票の格差」は最大で1・51倍となる。言い換えると県内では7区の1票が最も重いといえる。藤沢市を含む12区は41万1836人で1・1倍だった。

前回より格差拡大

 前回2021年の選挙で「1票の格差」を有権者数で試算したところ、旧15区(平塚市、茅ヶ崎市、大磯町、二宮町)と旧4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)間で1・42倍だった。試算上、新区割りで県内格差は広がることになる。

【選挙人名簿登録者と有権者】「選挙人名簿登録者数」は、選挙人名簿に登録されているすべての人の数。この記事では国外に在住する「在外登録者数」も含めて試算した。「有権者数」は、選挙人名簿登録者のうち、投票当日にその選挙で実際に投票ができる人を抽出し、失権者、基準日以降の死亡者など投票できない人を除いた数。

スーパーキッズ部門を制したOOPS !NF!N!TY‼

躍動感ある演技で魅了 ダンスサミットに42チーム

 小学生から25歳以下までのダンサーが参加する「湘南ダンスサミットvol.10」が先月29日、湘南台文化センター市民シアターホールで行われた。学年別に順位を争うコンテスト部門に28チーム、順位を決めず作品を披露するショーケース部門に14チームと、市内外から過去最多のチームが出場し、それぞれ個性が光る演技を見せた。

 「もう一度見たい」が評価の基準となるコンテスト部門ではプロのダンサーらが審査。そのうちキッズ部門(小学3年以下)では猫をモチーフにした作品を披露した「cotton candy」、ジュニア部門(中学生以下)では唯一無二の世界観で会場を魅了した「LaFLR」、ユース部門(25歳以下)では息の合った演技が高く評価された「OOPS!!」が優勝に輝いた。

 スーパーキッズ部門(小学6年以下)では最多16チームを制し、「OOPS !NF!N!TY!!」が優勝。観客の声援で決めるオーディエンス賞と個人に贈られるMVPも併せて受賞した。メンバーの背を階段に見立てて駆け上る振り付けなどを取り入れて明るくパフォーマンスし、見る人を楽しませた。メンバーは「会心の演技ができた。入賞できるのではと思ったけれど、優勝できてうれしい」と喜びを語った。

開幕戦の初日、2m越えの巨体から素早いボールさばきを見せるマイケル・ヒューズ選手

湘南ユナイテッドBC 熱戦に「手ごたえ」 開幕戦は1勝1敗

 藤沢、茅ヶ崎、寒川を拠点に活動する「湘南ユナイテッドBC」のB3リーグホーム開幕戦が先月27日と28日に開催された。横浜エクセレンスと対戦し、初日は70対64で勝利した。

 秩父宮記念体育館で行われた初戦には、地元のブースターを含む1176人が試合を見守った。

 試合は第1クォーターから19対14とわずかにリード。続く第2クォーターでは2点差に詰められ、途中追う展開になる場面もあった。会場が熱気と緊張感に包まれる中で両者一歩も譲らず、第3クォーター終了時には47対47と同点に。最終第4クォーターでは23点を獲る粘りのプレーで相手の猛追をかわし、70対64で接戦を制した。

 この日のチーム最多得点を獲得したのは、今年7月に加入した石井智大選手(25)。シューティングガード(SG)としてスタメン起用され、3ポイントやシュートなどで得点を量産。結果18点で、今試合MVP選手に選ばれた。試合後、石井選手は「点を取るという自分の役割を果たせて良かった」と喜びを爆発させた。

 また、同じく今夏加入のマイケル・ヒューズ選手(26)もセンターとしてゴール下を支配。2m越えの巨体から繰り出す俊敏なプレーで相手を翻弄し、リバウンドは両チーム合わせて最多の16回、フリースローも100%の成功率で、チームに大きく貢献した。

 初戦後、堀田剛司ヘッドコーチは終盤の展開を振り返り、「相手の点を抑えられ、昨年越えの手ごたえを感じた」とした上で、「市民の応援なしでは成り立たない。結果で恩返ししていきたい」と意気込みを語った。

 ただ翌日には、同チームに59対78で大敗。今後の勝敗が注目される。

 次回ホーム戦は10月25日(金)と26日(土)、秋葉台文化体育館で徳島ガンバロウズと対戦する。

「経産の部」優勝を果たした乳用牛「ブレ」(提供)

今年の畜産共進会 牛・鶏卵の入賞者決まる 9農家が品質競う

 藤沢市畜産会は先月13日と18日、73回目となる「畜産共進会」を開催し、同会所属の畜産農家9農家が参加した。共進会は乳用牛や肉用牛、鶏卵などの品質を競い合う品評会となる。

 入賞は7農家。肉用牛の部は2農家出品し、(株)湘南ファームがグランドチャンピオン(GC)、(有)湘北商事が優等賞となった。鶏卵の部は2農家出品のうち、(有)金子養鶏場が優等賞に輝いた。

 乳用牛は「経産の部」と「未経産の部」に分けて審査され、「経産の部」は長谷川勇輔さんがGCと乳房賞、須田裕さんが優等賞を受賞。「未経産の部」は和田悟さんがGC、伊澤英雄さんが優等賞となった。

 乳用牛の部のGCは、10月27日(日)に開催される県大会に出場する。今回受賞した長谷川さんは過去2回連続で県優勝(農林水産大臣賞)を果たしており、今年は3連覇がかかっている。

 審査では、前後の乳房の付き方と体格が評価基準となり、前乳房は腹部との角度の大きさを計られ、より腹部に付着している乳房は耐久性に優れているという。後乳房は付け根が上部にあり、垂れた形などを問われる。腰部の骨格はより広ければ安産型として評価の対象となる。

 優勝した乳牛は「ロングバレーブレイクオブエリザベス」(愛称・ブレ)、6歳。扇風機や断熱材などで暑さ対策をし、病気やケガを防ぐことで「長命連産」な牛を育てることができたという。「この地区はレベルが高く、1番になれてとても嬉しい」と話した。

 現在、牛乳は県内各地の学校給食などに採用されている。10月6日(日)に宮原で開催される「ふじさわ畜産ふれあいまつり」では、長谷川さんの育てた牛を見ることができる。

最優秀選手賞のトロフィーを手にする秋田さん

学童水泳 秋田さんが3種目で1位 最優秀選手賞も獲得

 横浜市で先月8日に行われた「第34回神奈川県学童学年別水泳競技大会」で、片瀬小学校6年の秋田菜々子さんが3種目で1位を獲得し、最優秀選手賞に選ばれた。

 県内の小学生スイマーが集う同大会。秋田さんは50m自由形、50m背泳ぎ、200mリレーに出場した。

 最も得意な50m自由形は予選1位、50m背泳ぎも3位で予選を通過し、体が温まった決勝戦では自由形で28秒29、背泳ぎで31秒97の好タイムを記録。実力を発揮して栄光を掴んだ。同日に行われたリレーでも、疲れをみせずチームの勝利に貢献した。

 個人で優勝した2種目では、タイムが標準記録を越えたことから2025年3月のジュニアオリンピックに出場する。

 水泳を習っていた姉の影響で幼稚園の頃から泳ぎ始めた秋田さん。スイミングクラブのコーチの目に止まり、大会へ参加するようになった。

 同大会には1年生の頃から出場し、各種目で何度も上位を記録していたが、優勝は初めて。小学生最後の大会での好成績に「とてもうれしい」と満面の笑み。

 ジュニアオリンピックも過去3度出場しているが、入賞の経験はない。今後行われる予選会で100mや200mの標準記録を突破するため、週5日、2時間程の練習でフォームの見直しにも取り組んでいる。秋田さんは「まだまだ上の人はたくさんいるので、これを機に、さらに上を目指したい」と、向上心をみなぎらせる。

理学療法士が奏でるギターに合わせて熱唱する来客者たち

グラス片手に認知症知る スナックが交流の場?

 酒を飲みながら認知症の理解を深めるユニークなイベントが先月26日、藤沢駅南口の一角に店を構える「イノベーションスナックみらぼ」で行われた。その名も「オレンジスナック未楽歩」。認知症の有無に関わらず、「未来を楽しく歩きたい」を掲げた催しは、盛況のうちに幕を閉じた。

 南藤沢に事業所を置く不動産業の(株)セットが2022年7月、レンタルオフィス1階部分に開設した同店。さまざまな職種の人材が「日替わりママ」として、来客者たちの話し相手になる。

 その一人が、鵠沼海岸在住の原島隆行さん。コロナ禍をきっかけに、横浜市で福祉業界に携わってきた自身の経験を地域住民に広く知ってもらおうと、1年半ほど前からカウンターに立つ。

 原島さんは、普段の仕事の中で違和感を覚えていた。外出促進や他人との会話を通じ、認知症の進行を遅らせるために設ける認知症カフェは、一般的に昼間に行われることが多く、足を運ぶ人の大半は女性。男性は少なく、カフェになじみのない層に参加してもらうことが課題だった。

 そこで認知症の当事者や家族たちが情報交換や交流を深める場になればと、9月の「認知症月間」に合わせ、今回の企画を考案した。認知症啓発テーマカラーであるオレンジの風船やぬいぐるみを店内に装飾。そろいのジャケットを着た協力者が、客を出迎えた。

 午後7時の開店と同時に、うわさを聞きつけた介護関係者や市職員、大学生らで満席に。原島さんによる認知症の座談会の後、理学療法士が弾くギターに合わせ、皆が懐かしい曲を歌った。来店した認知症地域支援推進員は「行政ができることは限られている。影響力のある新たな取り組み」と期待感をにじませた。

 原島さんは「認知症支援の当たり前に一石を投じ、認知症の人が気軽に訪れる場にしたい」と今後も定期的に開催していきたい意向を示した。
全国出場を決めた川合選手(右)と滝沢選手

国スポボウリング少年男子 片瀬海岸拠点、2選手が出場 「優勝狙う」意気込み語る

 佐賀市で10月7日(月)から開催される国民スポーツ大会(旧・国体)ボウリング競技の少年男子の部県代表に、江の島ボウリングセンターを拠点とする滝沢樹選手(片瀬中3年)と川合亜門選手(旭丘高校3年)が出場する。川合さんは昨年に続き2度目、滝沢さんは初の国体挑戦となる。

 県内での選考は4月6日、13日、20日に行われ、15人の実力者が2枠を巡り競いあった。滝沢選手は1日目から1347点という好成績で首位に立ち、その後も安定したプレーで他の選手との差を開いていった。川合選手は1日目に4位と出遅れたが、残りの2日間では1200点台をキープし2位に浮上、代表選手の枠を勝ち取った。

 両選手が県代表として臨んだ7月13日、14日の関東ブロック大会では、1都7県中4チームが全国に進むことができる。1日目の個人戦で川合選手が1297点で全体の3位、滝沢選手が1237点で8位となった。「県チームには、8位の選手までが1ポイント加算されるため、8位以内になんとか入りたくて頑張った」と滝沢選手は振り返った。2日目の団体戦は3位に入り、全体4位で全国への切符を手にした。

 「中学3年生で国スポに進めたことがとても嬉しい」と滝沢選手。両選手は年の差があり、安定感が持ち味の滝沢選手に、川合選手が経験を元にしたアドバイスで支えながら協力し合った。

 全国に臨む上で、事前に公表されているレーンのオイルパターンなどの会場のコンディションや、ボールとの相性、ピンを倒す順番などを研究しているという。「進路を正しく投げ、スコアを200点以上に留めることが大事」とする。

 全国に向け「優勝を狙う」とし「有力な県に関東で勝つことができたので、望みは十分にある」と意気込みを語った。

日本インカレで華麗な跳躍を見せた宮田さん=左写真=、自己ベストを記録した今年4月の東京選手権で表彰台に立った(いずれも提供)

辻堂太平台 宮田さん 「もっと高く」 日本インカレ走り高跳びで5位

 辻堂太平台在住で日本大学大学院1年の宮田風(つぐる)さんが、9月22日に川崎市の等々力陸上競技場で開かれた日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)の男子走り高跳びに出場した。エントリーした31人のうち、宮田さんは2m10の記録で5位入賞を果たした。

 辻堂小6年の時、市内の体育大会で優勝したことが自信につながり、湘洋中陸上部で本格的に競技を始めた。自身の身長を超える高さを跳躍すると、ますます面白味を感じた。東京高校に進学後は元日本記録保持者の醍醐直幸さんから指導を受け、インターハイに出場。日大に入ってからも記録を更新し続け、今年4月には自己ベストとなる2m18をマークした。

 今大会の結果に満足いかない様子の宮田さん。「より客観的に自分を見ないと」と空中動作の確認や筋力トレーニングを怠らない。「学生の枠にとらわれず、好成績を収めたい。目指すは五輪」と決意を新たにした。

「地球の歩き方湘南・江の島」の表紙

観光情報を一冊に 地球の歩き方湘南・江の島

 観光情報冊子「地球の歩き方湘南・江の島」が10月1日から配布されている。藤沢市と市観光協会が発行したもので、旅行ガイドブックを手掛ける(株)地球の歩き方が制作を担当。市内のグルメや見所、お土産などをまとめた一冊となっている。

 昨年度まで発行していた情報冊子「湘南江の島Walker」をリニューアルした。江の島や片瀬、辻堂を中心に観光情報を掲載するほか、歴史的建造物、宿泊での旅行プランなども紹介している。

 配布は無料で、配架場所は藤沢市観光センターや片瀬江の島観光案内所、市観光課、各市民センター等。発行部数は9万5千部で、B5判オールカラー24ページ。冊子について詳しくは市観光協会【電話】0466・55・4141。

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

9月24日▽市議会本会議

9月25日▽中山副市長▽市議会本会議▽片瀬地区敬老会

9月26日▽第49期桐原工業団地労働組合連絡協議会市長懇談会▽辻堂地区敬老会▽議案質疑答弁理事者調整▽片瀬地区敬老会▽協同組合藤沢市建設資源リサイクルセンターからみどり基金への寄付受領▽中華人民共和国成立75周年レセプション(千代田区)

9月27日▽市議会本会議▽決算特別委員会▽市民ギャラリー▽2024‐2025シーズン湘南ユナイテッドBC開幕戦