さがみはら緑区版【11月7日(木)号】
受賞した各団体の代表者ら

SDGsアワード (株)イノウエが最優秀賞 1企業・4団体が受賞

 相模原市内の企業や団体によるSDGsの達成につながる優れた取り組みを表彰する「さがみはらSDGsアワード2024」の授賞式が10月24日に中央区の産業会館で開催され、鳥屋でゴムひも・手芸用組みひもの製造販売をする株式会社イノウエ(井上毅代表取締役社長)が最高位の相模原市長賞を受賞した。

 今年で4回目となる同アワード。公益社団法人相模原青年会議所、同津久井青年会議所、相模原市により開催されている。今年は市内から22の応募があり、5団体が表彰を受けた。

 株式会社イノウエは、地域の伝統工芸である津久井の組みひもを年間で1万6000キロメートル生産している。そのうち廃棄される112キロメートルを、地域の高齢者や体の不自由な人の手で商品化する取り組みが評価された。さらに、商品は地元の鳥居原ふれあいの館で販売している。「相模原らしい循環型社会の取り組みであり、健康予防や活躍の場の提供など、複数のゴールにつながる取り組みである」と評価された。

 受賞に井上毅社長は「過分な賞をいただき大変うれしく思う。当社は7割が女性。そして地域の方々、障害者施設の方々にも内職をしていただき助けられている。地域の皆さんと共存していき、今後もこのような活動を続けていければ」と笑顔を見せた。

優秀賞

 優秀賞には、NPO法人さがみはら子どもの居場所サミットが選ばれた。同団体は子ども食堂や無料学習支援団体の連携強化と子どもたちの居場所づくりを促進。イベントも開催している。「民間のプラットフォームとして仕組みを構築していることは力強く感じる。市内に面的な広がりが伺えることは特筆すべき」と評された。佐竹輝子運営委員長は、「これまで子ども食堂を開催してきたが、このままでは高齢化で運営できなくなると思い、横のつながりが必要と考えた。末永く続くように活動を広げていく」と話した。

協働賞

 協働賞は、福祉と環境を考えるボランティアグループ青い鳥。同団体は使わなくなった衣類等をバックやポーチ、洋服などにアップサイクルして販売。収益を福祉団体や被災地支援に寄付してきた。「多くの市民、団体を巻き込んでいる点は協働賞にふさわしい」と評価された。前川好子代表は「関わってくれたみんなの受賞だと思う。使わなくなった衣類を提供してくれる方、それで作る方、買ってくれる方などすべての皆さまのおかげ」と喜んだ。

審査委員特別賞

 審査委員特別賞は橋本小学校とNPO法人ぴあっとが受賞した。

 橋本小はアワード初の2年連続2度目の受賞。児童が手掛けた「相模原つめこみ弁当」づくりが評価された。地域の協力を得て、相模原産の食材で弁当をつくり、容器や箸には津久井産材を使用した。6年の鎌田まなみさんは「お米を自分たちで作ったり、お弁当づくりはとても時間が掛かった。受賞はびっくりとうれしいが混ざり合っている」と思いを口にした。

 ぴあっとは、発達特性の理解促進のための出前授業の実施や発達支援発表会の開催など、こどもの発達支援に関する活動を展開している。五十嵐舞子代表理事は「子どもの発達の味方を増やすをモットーに活動している。多様な子どもたちにとってより住みやすい相模原にしていきたい」と前を見つめた。

 アワードを振り返り、本村賢太郎市長は「SDGsは行政だけでは前に進めない。民間や団体が参加して、一人一人が活動することでどんどん幅が広がっていく。今後も取り組みを深めていければ」と思いを述べた。

市25年度予算編成 増収見込み過去最大 市税収入80億円増

 相模原市は、2025年度予算編成方針を10月15日に公表し、市税の予算見込額が24年度から80億円増え歳入全体で224億円の増加が見込まれることを明らかにした。扶助費増加などで収支は8億円の財源不足とした。

新戦略を踏まえ

 相模原市の財政状況については、20年10月時点の推計で21年度からの7年間で約816億円の歳出超過が見込まれていた。市は緊急に行財政構造改革を進めるため、21年4月に「相模原市行財政構造改革プラン」を策定。市税収入が堅調に推移する中、プランに位置付けた取り組みが着実に進められたことで財政健全化目標の早期達成が見込まれるとして、今年8月に期間を前倒して今年度末にプランを終了することを発表した。

 今回の予算編成方針は、持続可能な都市経営を推進するための戦略として策定予定の「(仮称)さがみはら都市経営戦略」や24年3月に策定された「相模原市総合計画推進プログラム」を踏まえて編成された。

扶助費など増

 発表によると、25年度の歳入全体は24年度の当初予算額3415億円よりも224億円増の3639億円を見込む。市税の予算見込額は1422億円で80億円の増加。そのうち個人市民税は652億円で55億円の増加を見込む。法人市民税については横ばいで60億円の見込みとしている。

 一方、歳出全体は3647億円として、24年度当初予算の3415億円よりも232億円の増加を見込む。内訳を見ると、人件費は824億円で24年度当初予算よりも20億円の増加。扶助費の予算見込額は89億円増加の1160億円。また改修・更新の時期を迎える公共施設の長寿命化事業に係る予算は71億円増加の180億円。法令改正などに伴う必然的な増減や今般の物価高騰に対応する経費として1013億円を見込んでいる。

 歳入歳出の全体では、約8億円の財源不足が生じる見込み。不足分については、今後の予算編成作業の中で精査し、収支均衡を図るとしている。

第8回つくい湖湖上祭(11月17日開催)の実行委員長を務める 大浜 直樹さん 上野原市在住 41歳

愛を胸に「感動をつくる」

 ○…今年のテーマは「無限の可能性∞〜未来へ繋ぐ想い」。8回目と無限(∞)を掛け合わせた。「津久井の自然やまち、リニアなど可能性ある地域の魅力を未来へつなげたい」と意気込む。今回は初のスポーツイベントを企画。サッカーゴルフ、スラックラインなど、これからのスポーツを体験できる。「津久井から将来の五輪選手が生まれたら」。そんな思いを企画に込める。

 ○…「実行委員長はやりたくてもできるものではない」と前委員長の打診を快く引き受けた。実行委員会を今年4月に立ち上げ準備は順調に進む。しかし、人事には相当苦労した。「自分には人望がない」と心が折れそうになったが、60人のメンバー一人一人に熱心にお願いするなど、最終的には完璧な布陣が整った。それぞれがアイデアを持ち寄り、「精力的に活動してくれている」と感謝する。

 ○…藤野で生まれ育ち地元の学校に通った。現在はプラスチックの製造加工会社で主に製造を任されている。地域活動に理解のある会社で、社長の誘いを受け32歳で津久井JCに入会。副理事長を務めるなど仕事と地域活動を両立させてきた。一方で、休みの日は妻、娘とドライブに出掛けるなど家族サービスも忘れない。湖上祭ではステージで愛娘がフラダンスを踊ると言い、「楽しみですね」と笑顔を見せる。

 ○…「人は心の動く瞬間や感動の分だけ人生が幸せになる」。その言葉の通り、湖上祭では「たくさんの感動をつくりたい」と準備を進める。「祭りを作り上げる姿を子どもたちに見てもらうことが、地域の育成につながる」と話すと、「それが地域を良くすること」と続ける。好きな言葉は「愛」。地域への愛を胸にイベントの成功へ向け奔走する。

認知症を学ぶ 11月19日、30日 あじさい会館

 認知症の人への接し方やサポート方法を学ぶ「住みやすい街づくりのためのボランティア養成講座」が11月19日(火)と30日(土)、あじさい会館(中央区富士見6の1の20)で開催される。主催は認定NPO法人相模原ボランティア協会。

 全2回講座。19日は「薬いらずの心理療法」と言われる回想法について。「今」を「覚えられない」認知症の人の昔の記憶に焦点を当てる。30日は地域包括支援センターの役割と認知症の予防と接し方について。

 午後2時から。資料代1千円。先着70人。申し込みは上記二次元コードから。
あいさつする中里代表理事組合長

地域と共に強い「絆」を築く JA神奈川つくい、65周年のつどい

 今年で創立65周年を迎えた神奈川つくい農業協同組合(JA神奈川つくい)が10月30日、津久井中央公民館で記念のつどいを開き組合員ら約200人が会場に集まった。

6JA合併に言及

 まず、中里州克代表理事組合長が登壇。感謝の言葉を述べた後、この5年間を振り返った。

 コロナ禍に関して「イベントが全て中止となり、人と人とのつながりが希薄化してしまうと危惧したが、昨年5月から少しずつ社会経済は活気を取り戻してきた」と安堵の表情を見せた。

 鳥獣被害対策の一つとして食酢を使った「ヤマビル駆除」の実証実験を県や市と連携して行い、一定の効果が確認できたので広報誌などを通じ情報提供したことを報告。

 「6JA合併」については「研究会は今年7月に解散したが、できるだけ早い時期での合併を実現したい」と述べた。そして最後に、「組合員と役職員、地域が共に手を携えて強い『絆』を築いていく」と誓った。

 続いて八木芳弘専務理事が、1959(昭和34)年の創立当初からの経過を報告した。

未病改善講演も

 その後、神奈川県厚生農業協同組合連合会代表理事理事長で相模原協同病院名誉院長の高野靖悟氏による特別講演「未病を克服しよう〜生き生き、長生きのために〜」が行われた。

 緑区の医療や介護の現状や未来の需要予測、健康寿命を延ばすために「未病の改善が重要」と説くと、会場にはうなずく人やメモを取る人の姿も見られた。

 その後、未病改善ポイントの1つ、「運動習慣」のため、座ったままで気軽にできる「アイまスキま体操」をJA神奈川県厚生連保健福祉センターの保健師らが披露。来場者は講師の動きに合わせて体を動かしていた。

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市民やファンを前にV2を報告する中谷選手

中谷潤人王者 Ⅴ2を市民に報告 井上尚弥戦に前向き発言

 区内在住でプロボクシングWBC世界バンタム級王者の中谷潤人選手が11月2日、緑区合同庁舎で2度目の防衛戦成功の報告会を行った。市民やファンらを前にさらなる活躍を誓った。

 報告会は中谷選手を「ホームタウンアスリート」として認定している相模原市の主催。10月14日に東京・有明アリーナで行われた2度目の防衛戦に6回TKO勝ちしたことを本村賢太郎市長らに報告した。会場には1階ロビーから2階へ続く階段までごった返すほどの市民やファンらが詰めかけた。

 中谷選手は「防衛を無事に成功できたのは皆さんの応援のおかげ。ありがとうございます」とあいさつ。ファンから次戦について聞かれると、「決まっていないが、大きな目標としてはパウンド・フォー・パウンド(PFP)1位を目指している。それにつながるようないいファイトをしたい」と話した。

 抽選で選ばれたファンには直筆サインをプレゼントし、一緒に撮影するなど気さくに応じる場面もあった。

 報告会終了後には報道陣の取材に応じ、「たくさんの人に集まっていただきいいエネルギーをもらえた。励みになる」と振り返り、注目されている井上尚弥選手との対戦について聞かれると、「期待をすごく感じる。引き続き強さを求めてやっていけば、そこにつながると思う」と前向きな考えを示した。

アゴラ秋号の表紙

原発被害者訴訟の現状は アゴラ秋号 発売中

 市民がつくる相模原の総合雑誌「季刊アゴラ」の秋号がこのほど発売された。

 巻頭記事では東京電力福島第一原発事故の被害者による訴訟の現状を「福島原発かながわ訴訟原告団」の団長、村田弘さんが報告している。2022年6月17日に最高裁第2小法廷が国の責任を否定した「6・17判決」以降、12の高裁、地裁が国の責任を否定しており、村田さんは「司法の劣化」と指摘する。編集責任者の山田広美さんは「地震の多い日本で国は原発を動かそうとしているが、事故のことを思い出してほしい」と話す。

 そのほか、相模原のPFAS汚染問題や中止された津久井農場計画、重度障害者等福祉手当の廃止、相模ダムなどについて掲載している。

 定価500円(税込)。中村書店(中央区)などで取り扱い。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・7908・6978。

精神科訪問看護を考える みんなねっとブロック大会

 精神疾患当事者への訪問支援・対応について専門家の話を聞く「みんなねっと2024年度関東ブロック大会」が、11月14日(木)に川崎市高津市民館で開催される。午前10時半〜午後4時半。主催は全国精神保健福祉会連合会など。参加無料。

 当日は講演、パネルディスカッション、質疑応答もあり。参加希望者は件名に「関東ブロック大会参加申込み」、【1】名前【2】ふりがな【3】区分(家族・当事者・行政・医療・福祉・学生・一般)【4】地域を明記の上、【メール】jinkaren@forest.ocn.ne.jpへ申込みを。

最期まで笑って在宅 講演会 参加者募集

 在宅医療・介護連携講演会「最期まで家で笑って生きたいあなたへ〜なんとめでたいご臨終〜」が11月23日(祝)、あじさい会館(中央区)で開かれる。入場無料。主催する相模原市は現在、参加者を募集している。

 講師は医学博士で日本在宅ホスピス協会の小笠原文雄会長。在宅看取り2000人の経験から「朗らかに生きて、清らかに旅立ち、笑顔で見送ってもらえる在宅医療」について話す。午後2時半〜4時半。定員は320人。(問)在宅医療・介護連携支援センター【電話】042・769・9250。オンラインLIVE配信もある。

講師の浜田氏

公文書館 市制70年を振り返る 11月23日 記念講演会

 相模原市立公文書館(久保沢1の3の1)で11月23日(土・祝)、開館10周年記念講演会「衛星都市から政令指定都市へ―相模原市の70年―」が行われる。午後2時開演(1時30分開場)、4時終演予定。入場無料。

 現在同館で12月20日(金)まで開催中の企画展「市制施行70周年 飛躍する相模原市」にあわせて実施される講演会。

 桜美林大学リベラルアーツ学群教授の浜田弘明氏が講師となり、70年にわたる相模原市の歩みを振り返る。浜田氏は元市立博物館の市史担当学芸員で市史続編の生みの親と言われる人物。1954(昭和29)年の市制施行から、工場誘致条例の制定、人口急増の課題、中核市移行から政令指定都市移行など、興味深い話が聞けそうだ。

 定員50人。希望者は同館へ電話またはメールで申し込む。

 申し込み・問い合わせは同館【電話】042・783・8053。または、【メール】k.koubunsho.qv@city.sagamihara.kanagawa.jp。

アーカイブ公開

 「誰もが、いつでも、どこでも」、市が保有する歴史的公文書や文化財などの知的資源である資料の検索や閲覧がウェブ上で可能となるデジタルアーカイブの構築に取り組む同館。市制70周年記念日の11月20日(水)には、第一次の公開を予定。

講師の永野さん

子育てや生きるヒントを ソレイユさがみで講演会

 ソレイユさがみ(橋本6の2の1 イオン橋本店6階)で11月16日(土)、子育て講演会「ことばよりも語るもの」が行われる。セミナールーム1で午前10時から正午まで。相模原市主催。

 人形劇団・ひぽぽたあむ代表、絵本の会・むつみ塾主宰、人形劇俳優、役者、演出、脚本と多岐にわたり活躍する、永野むつみさんが講師。子育てや人育て、生きること、アートのことなど、さまざまなテーマをユーモアたっぷりに語る。子育て中の人や、今何かに悩んでいる人は気軽に足を運んでみては。

 参加無料。定員50人。保育あり(2歳以上の未就学児・要予約・無料)。

 申し込み・問い合わせはソレイユさがみ【電話】042・775・1775。

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開花したカワラノギクを観賞する児童

カワラノギク 今年は少な目 湘南小で観賞会 「咲いていて安心した」

 市立湘南小学校(篠原潤子校長)でカワラノギクの花見会が10月28日、学校近くの相模川河川敷にある圃場で開催された。

 当日は児童のほかに、カラワノギクの維持管理に努めているボランティアや地域住民が観賞に訪れた。総合的な学習の時間で学びを深めている3、4年生が中心となって会を進行していった。

 昨年は圃場一面に満開の花が見られたが、今年は猛暑の影響などで開花が遅く、花も少ない様子。児童らは花が密集している場所を見つけて記念撮影をするなど、観賞を楽しんだ。6年の小野瀬美莉杏さんは「きれいに咲いているだけでうれしい」、中里維吹さんは「数は少ないけど、咲いていて安心した」などと感想を話していた。児童とともに2001年から維持管理に努めるカワラノギクを守る会の長谷川兌(とおる)会長は「子どもたちがカワラノギクを調べることで、絶滅危惧種について詳しくなるのは良いこと。将来にわたって関わりを持ってくれたらうれしい」と話した。

 カワラノギクはキク目キク科の可変二年草。夏を2回、冬を1回越えると開花する。全長は60〜100cmほど。相模川、鬼怒川など一部地域に生息しており、絶滅危惧種に指定されている。

自らの仕事について説明する高橋さん(上)と森久保さん

「努力」の大切さを説く 藤野中で職業講話

 藤野中学校で10月24日、「職業講話」が行われ、日連出身のネイリスト・森久保千里さんと、名倉の巨大オブジェ「緑のラブレター」の作者・高橋政行さんが登壇した。

 地域で働く人たちに、仕事に必要な資格ややりがいなどを聞くことで、職業意識を高めるのが目的。総合的な学習の時間の一環として、例年実施されている。

 まず、同校の卒業生でもある森久保さんが、中学時代を振り返りながら自己紹介。ネイル世界大会で優勝するまでの道のりや、苦労話などを披露した。森久保さんは自らの技術向上のために大会に挑戦し続けたこと、最近はアスリートネイルに力を入れていることなどを説明し、「努力した分だけ自信を手に入れられる。夢はかなう」と生徒たちに呼び掛けた。

 牧野在住でアートワークを約50年続ける高橋さんは「絵がうまくても仕事にはならない。人と同じことをしても評価されない」と、芸術を仕事にする難しさを伝え、「仕事は一つ一つ丁寧に。努力を続ければ、必ずいつか花開く」と説いた。

 2人の話を聞いた生徒からは「良い経験になった。進路学習に役立てたい」「爪が生活に支障を来すこと、普段見ている作品の作者が高橋さんと知って感動した」などの感想が述べられた。

 講話を終え、森久保さんは「自分を信じて未来へ一歩踏み出す皆さんの可能性を応援しています」、高橋さんは「厳しさも含め、リアルを伝えられたと思う。皆さんの刺激になれば」とそれぞれ語った。

第50回衆議院議員総選挙 神奈川14区 選挙戦振り返り

10月15日公示、27日投開票で行われた衆院選。神奈川14区は小選挙区で赤間氏、比例で長友氏が当選した。両氏を含め出馬した5氏の選挙戦を振り返る。

逆風はね返す6選目自民・赤間二郎氏

 27日、午後8時のNHKの出口調査の速報では長友氏に差をつけられていた。しかし、結果は赤間氏に軍配が上がった。区割りの変更があったが中央区のほか、新たに選挙区となった愛川町、清川村でも最多の得票数だった。「政治とカネ」の問題で逆風が吹き荒れる厳しい選挙戦となったが、最終日の26日には小泉進次郎選対委員長が応援に駆け付け、橋本駅前で支持を訴えた。

 「超短期決戦の中で、区割りによる新しい選挙区の中で結果を出すことができたのは皆さまのご信用をお借りできたから。改めて初心に立って働いていく」と決意を述べた。

比例で初当選「感謝しかない」立憲・長友克洋氏

 3年前の衆院選では赤間氏との一騎打ちに1万8924票差で敗れた。本紙の取材に「痛恨の極み」と繰り返してきた。「選挙は百かゼロ。頑張ったかどうかではない」と言い聞かせるように話してきた。不退転の覚悟で臨んだ選挙戦。野田佳彦代表、岡田克也常任顧問が来相し、一部では「長友優勢」という声も聞こえたが、またしても結果は非情だった。

 しかし、今回は比例での初当選が決まった。前述の言葉に続けるように「どんな結果であっても仕事をする場面、議席を頂いたので、それには感謝しかない。しっかり仕事で返していく」と覚悟を口にした。

2氏に割って入れず維新・熊坂崇徳氏

 JC主催の公開討論会では最も訴えたい政策に「減税」を挙げ、「給料をもらっても半分は税金になる。消費税、所得税、法人税を減税し経済発展を」と選挙戦を通して訴えてきた。

 愛川町議だったことから地元での得票を伸ばした。それでも自民、立憲の候補者には及ばず。選挙戦では相模原市内で演説する姿が多く見られたが、2氏に割って入ることはできなかった。「2強に比べ知名度でかなわなかった。結果をしっかりと受け止めたい」と振り返った。

投票率の低さに落胆参政・先沖仁志氏

 一貫して訴えてきたのは「国民の政治参加」。その答えともいえる選挙だったが「投票率が低かったことが残念」と落胆する。その一方で「目標だった南関東の比例で1議席取れたのは最低限の結果」と続ける。

 政治不振が高まる中で、「だからといって投票に行かないとますます政治が悪くなる」という思いを訴えたが、支持は伸びなかった。「政治、選挙に関心を持っていただけるよう、引き続き頑張っていきたい」

「力が及ばなかった」共産・中村圭氏

 選挙戦の争点の1つとなった「政治とカネ」。スクープしたのは共産党の「しんぶん赤旗」だった。街頭ではその話題に触れつつも、物価高対策、最低賃金の底上げ、中小企業支援、基礎年金の引き上げなどしっかり政策を訴えてきた。それだけに「結果は悔しい」とこぼす。「私の力が及ばなかった。これから支持者を増やすことと、議員ではないが公約の実現のために、いろいろな方と力を合わせて頑張りたい」と前を向いた。

市内産の農産品ズラリ 11月10日 農業まつり

 淵野辺公園(中央区弥栄3の1の6)で11月10日(日)、相模原市産の農畜産物を楽しめる「第60回相模原市農業まつり」が開催される。午前9時15分から午後2時30分まで。雨天決行・荒天中止。主催は相模原市農業まつり実行委員会と相模原市。

 60回目を迎える恒例の農業まつり。新鮮な野菜や果物、手作りハム、花、漬物などが販売される。乳牛や鶏卵、柿などを品評する共進会も開催され、会場では乳搾りの体験もできる。その他、市制施行70周年を記念したイベントや、市内の小学生による総合学習の成果発表、つかんだピンポン玉の色で当たる卵の数が決まる「Happyたまごチャレンジ」などさまざまなイベントが予定されている。

 イベントの開催を前に市の担当者は「市内産の良いものをもっと知ってほしい」と来場を呼び掛けている。

 詳細、問い合わせは市農政課【電話】042・769・8239。