町田版【11月14日(木)号】

闇バイト強盗 警戒促す 町田署「自宅に入れないで」

 首都圏で闇バイトによる強盗事件の発生が相次いでいる。町田市に隣接する横浜市青葉区でも発生するなか、町田警察署は市内での発生も充分にあり得るとして警戒を強めている。同署生活安全課担当者は「押し売りなどで自宅に入ったり、家族構成や預金残高について聞いてくる電話には注意が必要」と呼び掛ける。

 闇バイトによる強盗事件は今年8月以降、首都圏各地で被害が報告されている。先月は青葉区でも関連する強盗殺人事件が発生し、町田署担当者は「特に高齢者や一人暮らしの女性が狙われやすい傾向にあるが、『お金をもっている』と思われてしまえばどんな人も狙われる恐れがある。注意してもらいたい」と警戒を強める。

 高額な報酬と引き換えに犯罪行為にあたる人を募集する闇バイト。SNSやインターネット掲示板などに「短時間で高収入が得られる」などの甘い言葉で誘い出され、犯罪とは知らずに応募した若者が詐欺の受け子や出し子、強盗の実行犯として犯罪に加担してしまうケースが後を絶たない状況だ。 

 ターゲットにする家を探す手段として多いのはリフォーム業者や不用品買い取り業者を装った押し売り訪問。屋根やガス、水道、電気の点検や「近くで工事をするのであいさつに来た」という口実で、自宅に入ろうとする事例が報告されている。また、市の職員・警察・行政・銀行の担当者を装った電話で、家族構成や預金残高、金銭の保管状況について確認し、狙いを定めてくるケースも多発しているという。

 同署担当者は「なによりも自宅に入れないことが大切。なかには必要ではないのに断り切れず受け入れてしまう人も少なくない。意思表示を徹底してほしい」と話す。

不審な時は110番 

 同署担当者は「大体の場合、窓を割って侵入する。ガラスが剥き出しの場所をなるべく少なくするなど、侵入しにくい環境にするよう意識が大切」と話す。具体的な対策としては、夜は雨戸を閉めること、二重ロック、面格子、防犯フィルムの取り付けが上げられる。加えて、「現場を下見にくる可能性もあるため、不審な人物を見かけたら110番してほしい」としている。データでは侵入にかかる時間が5分を超えると窃盗犯の約7割が諦める傾向にあるという。

 警視庁では近隣の犯罪発生状況などを把握できるスマートフォンアプリ「デジポリス」を開設し、防犯に関する情報を掲載した「防犯テキスト」を配布、ホームページ上で公開するなどの防犯に関する情報提供も行っている。

突然の湧水、気泡に戸惑い 小野路町 「リニア影響」の声

 小野路町で先月、民家の玄関先に水がわき出し、気泡が発生。周辺地域ではその原因を「リニア中央新幹線の工事によるものでは」とする声が挙がっている。リニアについて考える地元団体は工事を進めるJR東海に対して、「原因究明、情報公開を」と訴えている(11月11日起稿)。

先月22日に

 原因究明にあたる地域住民らで構成される「リニア中央新幹線を考える町田の会」によると、小野路の民家で水がわき出し、気泡が発生したのは10月22日。住民が発見し、町田市の水道課に調査を依頼したところ、水道水ではないことが判明。原因を探るなか、町田の会メンバーが現地で気泡を採取し気体を酸素濃度計で計測すると、その他の場所でおよそ20%だった数値が1・0%になったという。24日には、湧き水は止まり気泡を確認することはできなくなったものの、町田の会はリニアの工事に採用されている気泡式シールド工法と呼ばれる方法によって引き起こった可能性が高いとみているという。

 町田の会は「気泡が地表から漏れ出した後、道路の陥没事故が起こった事例がある。JR東海には原因究明、情報公開を求める申し入れ書を提出した。地域住民が納得するまでシールド工法を進めるシールドマシンを再稼働させないことも求めている」と話す。

「酸欠空気」注意

 一方で、酸素がほとんど含まれていない状態の空気がトイレや浴室などの閉鎖空間にたまると危険なことから、町田の会では地域住民らに対して注意喚起していく考えという。「現場周辺住民からは不安の声が聞かれている。町田市には不安解消に努めてもらいたい」

 町田市内のリニアに関するトンネル工事は能ケ谷―小野路町―上小山田町および相模原市との境界に至る約10キロの区間で行われている。

故郷である石川県の復興支援コンサートで今月、琴の演奏を行う 川田 昭美さん 原町田在住

音楽で地元の力に

 ○…小山ヶ丘で行われる石川県の復興支援を目的としたコンサート。ジャズグループに名を連ね、琴の奏者として舞台に上がる。元日に起きた能登半島の地震。故郷のために何かしなくてはと模索するなか、市内で同じ思いでいる人と出会い、意気投合。開催に結びついた。「素晴らしい文化と伝統がある石川を知ってもらいたい。音楽で少しでも地元の力になれれば」

 ○…琴に触れて約60年。1つの楽器を極めるなか、コンピュータミュージックにも強い関心を抱いてきた。琴などの日本に伝わる古典楽器は「素晴らしい」と感じる一方、一般受けするものではないという思いから、パソコン上で和洋古今を融合させ生み出す音色をもって音楽をより多くの人が楽しめるものにしたいと考えている。机上でアレンジを加える時間はライフワークの1つになっている。

 ○…生まれ育ったのは伝統と近代が交わるまち金沢。「だからこそ、音楽の融合に関心をもったのかも。私の感性は金沢で培われた。環境にめぐまれていたと思います」。石川の魅力は食、文化、自然--と尽きないが、美しい景観が震災の影響を受けていることに胸を痛める。「流されてしまった砂浜の話を聞くと悲しい」

 ○…偶然の出会いに導かれ、この場にいると実感する毎日だ。ふらっと立ち寄ったジャズ喫茶で「重鎮」と呼ばれるドラマーと出会ったことが、今回演奏を共にするグループに加わるきっかけとなった。それぞれの楽器の良さを生かすべく未だ試行錯誤の日々だが、自分にしかできない新境地への挑戦と捉える。「和と西洋音楽が交わり、化学反応を起こす瞬間を作りたい」。それが故郷に元気を灯すと信じている。

【平岩はるな】福島県出身。昭和音楽大学音楽学部声楽学科卒業。中学3年生から声楽を学び、現在は藤原歌劇団に所属し活動している。

オペラ「ラ・ボエーム」出演歌手インタビュー 「歌の良さ、知ってもらいたい」

 市内でボイトレ講師として働く若手オペラ歌手・平岩はるなさんが、クリスマスに行われる町田イタリア歌劇団主催のオペラ「ラ・ボエーム」に出演する。公演前にインタビューを行った。

――オペラを始めたきっかけは 

 「3才からバイオリンを始め、小4から地元・福島のオーケストラに在籍していました。その活動のなかで、演奏を飛び越えて声を届けるオペラに圧倒されました。以来、オペラ歌手を目指すようになりました」

――役柄と見どころは

 「19世紀パリを舞台に、若き芸術家たちの貧しくも自由な生活を描いたオペラ。私が演じるムゼッタは、チャーミングで自分に正直に生きる芯のある女性です。明るく跳ねるような音楽が特徴的なので、皆さんを魅了できたらと思います。切ないですが、四幕最後のシーンが見どころです」

――公演への意気込みを

 「オペラは究極の音楽の原点。高貴なイメージを持たれがちですが、より身近に感じてもらえるよう、お客様に寄り添えたらと思います。『歌っていいな』って思ってもらえる機会になればうれしいです」

市役所 あすまで 「小中学生の税」作品展示

 「税を考える週間」(11月17日(日)まで)に合わせ現在、町田市役所1階のみんなの広場で税をテーマにした市内小中学生の作品が展示されている=写真。小学生の絵はがき、書道のほか、中学生の作文、標語のおよそ200点で、各校の選りすぐり作品という。

 選出に関わった町田税務署の工藤誠署長は「キャッシュレスやインボイスなどに関する作品があった。児童生徒たちが税について考えてくれてうれしい」と話している。展示はあす15日(金)まで。午前8時30分から午後5時の間、観覧することができる。

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昭和音楽大学
子どもの発達 相談を
0歳から小2保護者対象
0歳から小学2年の子どもをもつ保護者対象の「音楽とこころの発達相談室 ムジカ・バンビーノ」が11月23日(土)、同校南校舎3階音楽療法室で開催される。同大地域連... (続きを読む)
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相模原市 市制施行70周年 農村から大都市に
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相模原市は2024年11月20日、市制施行70周年を迎える。1954(昭和29)年に相模原町から相模原市が誕生し、2010(平成22)年には政令指定都市に移行。... (続きを読む)

関東大震災後の悲劇考える 22日 市民フォーラムで 

 「歴史を記憶し、悲劇を繰り返さないために」――と題した映画上映、講演会が11月22日(金)、原町田の町田市民フォーラム3Fホールで開催される=写真。

 関東大震災後に起こったとする朝鮮人虐殺に関する映画「隠された爪痕」の上映。町田市立自由民権資料館主査、大学教授などを歴任し、著書に「関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く」がある新井勝紘さんの講演会が開かれるもので、午後6時開場。6時30分から映画上映、7時30分より講演会。全席自由で入場料は千円。

 申し込みはメールで名前、電話番号を連絡のうえ、【メール】machida.eiga@gmail.comまで。

コンサートのチラシをもつ川田さん

人物関連 石川県支援コンサート 24日 小山ヶ丘で開催

 小山ヶ丘のギャラリーカフェ「アルル。」が11月24日(日)、能登半島地震で被害を受けた石川県を支援するコンサートを開く。石川県出身のアーティストらを招き、イベントによる収益は寄付する計画という。

 企画した同店プロデューサーで石川県出身の杉浦美代子さんは「地元に関係する人たちを応援したい。小さな気持ちが集まれば大きなものになると考えています」と話す。コンサート終了後には「能登の現状を聞く会」と題した懇親会も予定され、石川県産のお酒やつまみを味わいながら能登の復興についての話を聞くことができる。

 同じく石川県出身で当日、琴の演奏を行う川田昭美さん=人物風土記で紹介=は「このコンサートを機に、石川県の現状に少しでも関心を持ってもらいたいです。来てくれた人にも楽しんでもらいたい」と話す。

 コンサートは午後2時から3時30分までを予定(1時30分開場)。懇親会は4時20分受付開始で6時に終了予定。定員は各40人で、入場料は各4千円。コンサートのみ、懇親会のみでの参加も可能で、両方参加する場合は共通券7千円となる。

 問い合わせは同ギャラリー【電話】042・705・5096へ。

出演する児玉氏

シャンソン堪能するひと時 28日 森野で

 食事と共に本格的なシャンソンを堪能するひと時「まほろ座シャンソニエ パリス デ タイム」が11月28日(木)、森野のまほろ座で開かれる。

 「パリ発のシャンソン」として、唄い継がれてきた名曲からフレンチポップスまでが楽しめる時間で、今回は園まなみ、児玉正浩両氏らが出演。ピアノは原英彦氏、ギターは並木健司氏が担当する。

 開演時間は午後6時30分(開場は5時30分)、料金は税込4千円(先着順自由席)。問い合わせは(株)ベネフレックス【電話】042・722・3861。または、メール【メール】group@alllife.co.jpまで。

学生主導に盛り上り 桜美林大・町田キャンパス

 桜美林大学町田キャンパス(常盤町)で先ごろ、2日間にわたって「学祭」が開かれた。名称が「桜李祭」と改められた今回は人気声優の梶裕貴さんによるトークショーやお笑いライブなどに多くの人が集まる一方、学生主導の企画が会場を盛り上げた。

 老若男女が立ち寄った各グループの模擬店のほか、軽音楽部やダンスなどのステージ=写真=に来場した学生らは熱狂。キャンパス内に歓声がこだました。フィナーレは恒例の花火の打ち上げ。夜空に舞う花火を楽しみながら、終焉を惜しむ学生らの姿がみられた。

ステージに登場した杉山さん

ビストロ祭 賑わい見せる 木曽・山崎団地で先月開催

 木曽団地名店会と山崎団地名店会主催の「ハロウィンビストロ祭り」が先月末に開催された。

 会場となった商店街にはキッチンカーや出店が登場し、過ごしやすい季節のなか、親子連れが楽しむ姿が見られた。

 一方、祭りを盛り上げたのはステージショー。今回2回目の出演となるズンバ講師の杉山直子さんは、ハロウィン仕様の衣装に身を包み、有名曲からラテンの音楽に合わせた演目を披露。会場は盛り上がりを見せた。

 杉山さんは「幅広い年代の人に楽しんでもらうことができた。少しでもズンバを知ってもらえたら嬉しい」と話した。

平岩さん

町田イタリア歌劇団第43回本公演 オペラ「ラ・ボエーム」全曲上演

 オペラの作曲家G.プッチーニ没後100年だった今年。その締めくくりとしてクリスマスが物語の名作「ラ・ボエーム」の原語上映(日本語字幕付き)が12月24日(火)と25日(水)に行われる。

 お針子ミミ役には藤原歌劇団ソプラノ渡部史子さん、宮川典子さん、その恋人ロドルフォには藤原歌劇団若手テノールの逸材・堀越俊成さんとプッチーニを愛してやまない実力者・加藤康之さん。ムゼッタには美声の持ち主・若手ソプラノ若田瞳さん、藤原歌劇団の平岩はるなさん、その恋人マルチェッロには美声バリトンの新井健士さん、藤原歌劇団を担う若手のエース市川宥一郎さん他、豪華キャストが登壇する。「『ラ・ボエーム』の鑑賞でクリスマスイブとクリスマスをご一緒に過ごしませんか。お早めのご予約をお待ちしております」と主催者。

 両日共に午後1時開演(12時30分開場)。チケット各3千円。会場は町田市民フォーラム3階ホール。予約は柴田さん【携帯電話】090・1734・8116。

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公演のロゴ

玉川大学 舞踊学科の集大成 来月、4回公演

 玉川大学芸術学部が12月4日(水)から 12月7日(土)の4日間、秋学期舞踊公演『Performing Body 2024』を上演する。会場は玉川大学3号館演劇スタジオ。

 同学部の演劇・舞踊学科(旧/パフォーミング・アーツ学科)に通う4年生の集大成となる舞台。学科名が変わった今年だからこそ、これまでの軌跡と共に新たなスタートを切る公演にしたいとの思いを込め、テーマを「0(ゼロ)」にしたという。7人の学生振付家が創作した6作品と国際的バレエダンサーの堀内充氏による作品など、全7作品が上演される。日本舞踊、コンテンポラリージャズなど、多彩なジャンルが集結した公演だ。美術や照明、音響、映像、衣装メイク、舞台監督、制作など全て学生が担う。

 各日午後6時30分開演の全4回公演で、上演時間は130分を予定。入場無料・全席自由(要予約)。チケットは「teket」からWEB予約、または電話予約【電話】042・739・8492(平日午後3時30分から6時まで)。(問)同学部【電話】042・739・8092。

おやGAOフェスのチラシ

小山ヶ丘でイベント 24日 テクノパークで

 小山・小山ヶ丘のふれあいイベント「第2回おやGAOフェス」が11月24日(日)、まちだテクノパーク(小山ヶ丘)で開催される。

 当日は、射的・輪投げやメタバースプレイスポットも設けられるなど子どもたちが遊び、無料で体験できる空間が設けられるほか、ワークショップ、飲食店など、60店舗を超える店舗が並ぶ予定という。

 昨年初めて開催された「おやGAOフェス」。今回の第2回開催に向けてイベントのロゴマークを募集してきたといい、今回は近隣の小学校に通う女子児童の作品が採用されたという。実行委員会の菅野英昭さんは「そのロゴマークはレモンイエローのTシャツを着たスタッフの胸に貼られる予定。今年も来年のロゴマークを募集する。多くの方にアイデアをお寄せいただければ」と呼び掛けている。

 イベントは午前9時30分から午後4時まで。駐車場がないため、公共交通機関を利用とのこと(多摩境駅から徒歩10分)。荒天中止。問合せは菅野さん【電話】042・798・5105へ。

公明党 都議選公認に村松氏 新人 来夏に向け

 公明党は来夏に行われる東京都議会議員選挙の公認を公表。町田市では都議を6期務めた小磯善彦氏の後任として、新人の村松俊孝氏=写真=を擁立している。

 村松氏は中央大学二部を卒業後、日本語学校や会社勤務を経て、2018年に町田市議会議員に初当選。現在2期目で、市議会の総務常任委員長を務めている。党の都本部政策局次長、46歳。