小野路町で先月、民家の玄関先に水がわき出し、気泡が発生。周辺地域ではその原因を「リニア中央新幹線の工事によるものでは」とする声が挙がっている。リニアについて考える地元団体は工事を進めるJR東海に対して、「原因究明、情報公開を」と訴えている(11月11日起稿)。
先月22日に
原因究明にあたる地域住民らで構成される「リニア中央新幹線を考える町田の会」によると、小野路の民家で水がわき出し、気泡が発生したのは10月22日。住民が発見し、町田市の水道課に調査を依頼したところ、水道水ではないことが判明。原因を探るなか、町田の会メンバーが現地で気泡を採取し気体を酸素濃度計で計測すると、その他の場所でおよそ20%だった数値が1・0%になったという。24日には、湧き水は止まり気泡を確認することはできなくなったものの、町田の会はリニアの工事に採用されている気泡式シールド工法と呼ばれる方法によって引き起こった可能性が高いとみているという。
町田の会は「気泡が地表から漏れ出した後、道路の陥没事故が起こった事例がある。JR東海には原因究明、情報公開を求める申し入れ書を提出した。地域住民が納得するまでシールド工法を進めるシールドマシンを再稼働させないことも求めている」と話す。
「酸欠空気」注意
一方で、酸素がほとんど含まれていない状態の空気がトイレや浴室などの閉鎖空間にたまると危険なことから、町田の会では地域住民らに対して注意喚起していく考えという。「現場周辺住民からは不安の声が聞かれている。町田市には不安解消に努めてもらいたい」
町田市内のリニアに関するトンネル工事は能ケ谷―小野路町―上小山田町および相模原市との境界に至る約10キロの区間で行われている。
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