神奈川区版【12月5日(木)号】
表彰状を手に笑顔の甘粕さん

甘粕宏和さん 指揮者の国際大会で2位 神大吹奏楽部を指導

 神奈川大学吹奏楽部で指揮者を務める甘粕宏和さんが11月にイタリアで行われた指揮者の国際コンテストで2位に輝いた。各国の指揮者28人による3日間のコンペティション。甘粕さんは「ライバルであり音楽仲間との時間は貴重な経験になった。今後もまだまだ成長していきたい」と振り返った。

イタリア・シチリア島で

 イタリア・シチリア島のモディカで行われた「第3回フレデリック・フェネル国際吹奏楽指揮コンクール」は、映像による事前審査を通過した28人が出場。7人4グループの1次審査、8人での準決勝、3人での決勝と3日間開催される。事前に伝えられた候補曲の中から抽選で当日の課題曲が決定され、指定時間内で楽団とのリハーサルや演奏を実施。指揮の技術に加え、リーダーシップなどが総合的に評価される。

 甘粕さんは2021年にポーランドの国際大会で優勝。それ以来のコンクール出場となった。演奏を担う楽団は現地イタリアの演奏家。日本語はもちろん英語もあまり伝わらない中、顔の表情やジェスチャーでメンバーたちをまとめ良質な演奏を引き出した。「極論を言えば、プロの音楽家なら指揮者不在でも演奏は成立する」と話し、「指揮者として、自分だからこそ表現できる音楽性を示せるかが重要」と指揮の世界の魅力を語る。

 スペインと中国の指揮者との決勝審査では、劇場に一般客を招待しての演奏会も開催。コンクールでありながらも互いに協力し合いより良い音楽を共に作り上げた。結果は惜しくも2位となり、「もちろん悔しさはある」と話す甘粕さん。しかし、「参加者や審査員と過ごした3日間でたくさんの学びや刺激もあった。自分もまだまだ成長していきたい」と充実した表情を見せる。

 現在は、昨年から指揮者を務める神奈川大学吹奏楽部との新春定期演奏会に向けて準備を進める。「本場で体験したイタリアの楽曲も披露する。100人近い全部員での迫力の演奏を楽しんでもらいたい」と話す。

区役所 「窓口カスハラ」対応苦慮 職員要望も体制未整備

 企業や店舗が客から理不尽な要求や迷惑行為を受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となる中、横浜市の区役所窓口でも来庁者からのハラスメントが起き、難しい対応を迫られることもある。職員からカスハラ対策を求める声が出ているが、体制は未整備で具体的な検討には至っていない。

謝罪要求やSNS投稿

 区役所窓口でのカスハラについて、市市民局は「カスハラの定義が明確ではないため、件数は把握していない」とするが、来庁者対応が多い戸籍課や保険年金課などの窓口で迷惑行為が起きやすいという。来庁者が過度に謝罪を求めたり、職員や家族へ危害を加えることをほのめかすことがあるという。SNSに職員の名前や広報物に使われていた顔写真が投稿される例も見られる。

 過去に区役所に勤務していたある職員は「窓口で業務と関連が薄い件で持論を数時間話す人がいた。話を遮ったり、別の部署に回すと余計に時間がかかるため、最後まで話を聞くしかなかった」と対応の難しさを語る。

 同局によると、職員への暴力や脅迫が疑われる場合には、専門部署が対応する仕組みがあるが、カスハラに特化したマニュアルや庁内で事例を共有する体制は確立されていないという。

 窓口担当職員からカスハラ対策を求める声があることに加え、市人事委員会も10月、「職員保護の観点から組織として具体的な対策の検討が必要」との報告を出した。

他自治体では録音も

 他の自治体では、電話の通話を録音したり、話し合いが長時間になった場合は対応を打ち切るところもある。同局は、これらの例を把握し、対策の必要性は感じつつも、「具体的に検討するには至っていない」という。

 市は職員が市民の声に耳を傾ける「広聴マインド」を重視しており、カスハラ対策との兼ね合いが難しい。対策について同局は「市民の理解なくしては進められない」としており、「正しい知識のもとで適切に対応できるように努める」と、まずは窓口サービスの向上を図っていく方針だ。

神奈川消防団の副団長で、令和6年秋の褒章で藍綬褒章を受章した 落合 繁さん 六角橋在住 69歳

父親譲りの職人気質

 ○…地元の先輩の誘いを受け、1996年に神奈川消防団第7分団に入団した。六角橋の商店街や白幡のマンションでの火災が起きた際には、最前線で放水活動を続けた。「いつ起きてもおかしくないという危機感を常に持ちながら」と、28年間地域の安全と安心を守ってきた。

 ○…本業は(有)落合タイル工業所の二代目。子どもの頃から現場で父の手伝いをしていた。当時を知る顧客からは、69歳となった今でも「しげるちゃんと呼ばれているよ」と微笑む。現場では父と子ではなく、職人と親方。「綺麗にできて当たり前」が口癖の父は人一倍厳しく、敷いたタイルをすべて剥がされたこともあった。それでも毎日現場での学びを日記に書留め、休日には車庫で練習を繰り返し努力を重ねてきた。結局父から直接褒められることはなかったというが、仲間内には『うちの息子はよくやっている』と認めてくれていた。「当時は悔しかったが、厳しい指導のおかげで今がある。身体が続く限りは生涯現役でいたいね」

 ○…六角橋で生まれ育った。中学では野球部、高校ではバドミントン部で汗を流した。消防団加入と同時期に、地元の総鎮守杉山大神の神輿世話人会にも入会。今春からは会長に就任した。副団長との二刀流は多忙を極めるが、そんな日々の癒しは可愛い5人の孫たち。公園でのキャッチボールなど「休みの日には、時間があればいつも遊んでいるよ」と優しい祖父の表情を見せる。

 ○…皇居での受章式は夫婦で出席した。「家のことは任せっきりだった」と長年自身と家族を支えてくれたのは、ほかの誰でもなく妻。「めったにない経験をさせてあげられて嬉しい。少しは恩返しになったかな」と白い歯をこぼす。

山中市長 再選出馬は「考えられる状況ではない」

 横浜市の山中竹春市長は12月4日の定例会見で来年夏の市長選への立候補について、「残された任期をしっかりやることだけを考えている。今は出馬を考えられる状況ではない」と述べた。

 山中市長の後援会が11月25日に発足し、同日に行われた集会に約1千人(主催者発表)が集まったことに関しては、「会を開いてくれたことは大変ありがたく思っている。残りの任期をしっかり頑張れというメッセージだと思っている」と感想を語った。

赤・黄・緑と色とりどりの葉に囲まれる反町公園=11月29日撮影

秋深まる反町公園 イチョウの黄葉ピーク

 秋の深まりから冬へと日に日に進んでいく今日この頃。神奈川区役所に隣接する反町公園では、木々が赤や黄色に色づいている。

 11月29日の昼間に同所を訪れると、公園中央のイチョウの葉はすっかり黄色に。秋晴れの空のもと赤・黄・緑と色とりどりの風景が広がる園内では、楽器を演奏する人やウォーキングする人などが滞在していた。

 横浜地方気象台のホームページによると、横浜でイチョウの黄葉が観測された平年値は11月30日。最も早かったのは1969年の10月20日、最も遅かったのは2004年の12月10日だった。

コンサートのチラシ

「フィガロの結婚」など上演 37回目のワーグナー祭

 (一社)横浜音楽文化協会が1月10日(金)、「ヨコハマ・ワーグナー祭 新春わくわくモーツァルト」を横浜みなとみらいホールで行う。午後6時30分開演(6時開場)。

 明治初期の横浜に洋楽の種をまいた音楽家、クリスチャン・ワーグナーの功績を称え毎年開催しており、37回目となる。今年はこだわりの室内楽や歌劇「フィガロの結婚」をハイライトでお届け。チケットは全席自由一般3千円。申し込みは同ホールチケットセンター【電話】045・682・2000へ。

読者プレゼント

 同コンサートに読者3組6人を招待。応募はハガキに〒住所・氏名・年齢・電話番号を明記の上、〒231―0033中区長者町2の5の14―2Fタウンニュース「ワーグナー祭」係へ。12月21日(土)必着。当選者の発表は発送をもって。

注文したランチを食べる児童

変わる私学の昼食タイム 配達弁当で保護者の負担軽減も

 文部科学省の「令和3年度学校給食実施状況等調査」によると、私立学校の給食実施率は小学校で約45%、中学校で約12%。弁当の学校が多数派だが、女性の社会進出が進み共働き世帯が増加する中、給食のない私立の小中学校で新たな選択をする動きがある。

 精華小学校=沢渡=は今年9月中旬から、弁当を学校に届けてくれるスクールランチを導入した。注文はスマートフォン専用のアプリで、当日の朝7時まで受け付けてくれる。「学校説明会などで毎年のように質問にあがるのが、お弁当について。『毎日作るのは大変』という声は多かった」と広報を担当する大谷駿介教諭は話す。そこで、スクールランチを導入できないかと業者を探し始めたという。運営は取り違えなどがないよう、手渡しやチェックなど教員の負担はあるが、「細かいところは試行錯誤しながら改善していきたい」という。

 弁当を作っているのは、中区にある仕出し店「うお時」だ。ある学校から昨年末に相談を受け、5月から学校向けの配達弁当を開始。すでに4校から注文を受けるようになった。コンセプトは「あえてプロっぽくない弁当」。渡邉清高代表は「お母さんが作るような温かみのあるものを目指している」と話す。毎月テーマを決め、見た目もかわいらしく仕上げている。

 メニューにも左右されるが全校児童480人いる中で、平均して100人前後が注文するという。大谷教諭は「ここまで人気になるとは。毎日ではなく必要な時に注文でき、味も美味しいと好評です」と話した。

J1昇格を祝い、笑顔を見せる鈴木区長(左)と片原社長

横浜FC J1昇格を報告 区長表敬訪問

 サッカーJ2リーグを今季2位で終えた横浜FCの片原大示郎代表取締役社長COOが11月21日、神奈川区役所を訪問し、鈴木茂久区長にJ1昇格を報告した。

 三ツ沢西町のニッパツ三ツ沢球技場をホームに戦う横浜FC。今季は20試合連続無敗というクラブ記録を更新するなどしてシーズンを通して好調を維持し、1年でのJ1復帰を達成した。

 ホームの三ツ沢でのシーズン終盤の神奈川区民DAYでは、特別チケット1000枚が完売。本拠地平均で7000人近くの来場者数を記録した。片原社長は「ホームで昇格を決めたかった」と悔しさを口にしながらも、「(最終節の)山口での試合には約800人のサポーターが来てくれた。J1への切符を獲得できたことはよかった」と安堵の表情でJ1昇格を報告した。

 「チャレンジはもう始まっている」と早くも新シーズンへと照準を定める。片原社長は、「三ツ沢に多くのサポーターが集うことでチームの強さにもつながる。地域の皆様とともに横浜FCがあってよかったと言っていただけるチームにしたい」と思いを語った。

メダルを手に笑顔の落合さん

神奈川消防団 落合副団長が藍綬褒章 長年の勤続が評価

 令和6年秋の褒章が内閣府から発表された。神奈川区からは、神奈川消防団で副団長を務める落合繁さん=人物風土記で紹介=が消防功績で藍綬褒章を受章した。

 褒章は、社会の各分野における優れた行いや業績のある人に記章を授与するもの。春と秋の2回行われ、今秋は812人が受章した。神奈川県内からは42人、横浜市内からは17人が選ばれた。

 消防功績での表彰は、直近20年間での出動数や出動率で高い水準を記録し、消防活動での功労が特に顕著な人に贈られる。落合さんは、1996年に神奈川消防団第7分団に入団。28年間、地域の消防活動に尽力し、現在は消防団本部で副団長を務める。11月14日には皇居で表彰を受け、「長年頑張ってきたことへのご褒美かな。自分の名前を推してくれた仲間たちに感謝したい」と笑顔で振り返った。

射的に挑戦する小学生

子安台 いちょう祭り盛況 模擬店やゲームなど出店

 子安台いちょう祭りが11月23日、子安台第二公園で開かれた。子安台自治会が主催し、子ども会、周辺中学校生徒会のほか、地域交流拠点の子安の丘みんなの家と鶴見大学の有志学生が協力。

 会場では自治会による焼きそばやうどんの模擬店や、みんなの家による射的などのミニゲームコーナーが出店し、多世代でにぎわった。防災体験や健康チェックのブースも登場した。

 顔の見える関係づくりに取り組もうと2014年に復活し、コロナ禍を挟んで毎年行われているイベント。子安台自治会の古谷栄寿会長は「地域にとっては年に一度のお楽しみ。子どもたちも多く集まってくれて良かった」と話した。

作文の表彰式の様子

書道と作文で税考える 小中学生を表彰

 神奈川税務署(金子彰宏署長)で11月25日と26日、小学生の「税の書道展」と中学生の「税についての作文」の表彰式が行われた。前者は同署と6つの関係民間団体による共催。後者は同署と神奈川納税貯蓄組合連合会によるもの。同署管内の神奈川区と港北区の児童生徒を対象に、税への関心や理解を深め、正しい税の知識をもってもらおうと開催されている。

 書道作品は33校から693点が集まった。神奈川税務署長賞3点のうち三ツ沢小の村上玲那さん(6年)と雅治さん(4年)は姉弟で受賞。玲那さんは「4年の時も署長賞で、昨年は受賞できなかったから嬉しい」と振り返った。

 作文では16校から1736編が寄せられた。同署長を受賞した栗田谷中の中西紗柚妃さん(3年)は、「おじいちゃんに話を聞いて年金について書いた。受賞できて嬉しい」と話した。

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取り付けを行ったメンバー(上)とライトアップの様子

神之木地区 イルミの光で地域照らす 住民と京浜電設(株)が協力

 今年も残すこところあと1カ月。各所でもクリスマスの装いが目立つようになるなか、神之木地区センター前の街路樹にもイルミネーションの光が灯っている。

 設置を行ったのは、地域住民有志と京浜電設株式会社の社員。昨年までは、近隣小中学校のPTA仲間だった住民らがライトアップを行っていた。しかし機材の老朽化もあり、今年6月に同所の花壇整備を一緒に行った京浜電設に協力を打診。横浜市の啓発イベントなどでも電気設備を担う同社が快諾して実現した。同社はこれまでも町内会と連携した防災活動や地域の美化活動を実践しており、「地域あっての会社。力になれることがあれば喜んで協力したい」と担当者は話す。

 電飾の設置は11月30日に行われた。当日は2人の社員が中心となり、手慣れた手つきで木にコードを括り付けていった。「去年は3時間近くかかったのにさすがプロ」と参加者のひとり白石洋子さんは同社の協力に感謝。「地域に彩りを添えるだけでなく、明かりは防犯にも役に立つ」と話した。同日夜には、街行く人々がイルミネーションを楽しみ、スマホで写真を撮る姿も見られた。

 ライトアップは来年2月中旬頃までを予定。毎日午後4時から11時までライトアップされる。

ペットボトルでできた金魚すくいを楽しむ園児

神奈川小6年2組 児童がお祭りを開催 園児や高齢者を招待

 神奈川小学校6年2組は、11月12日と25日、「ハッピーグリーン祭り」を開催した。

 総合学習の一環で、児童たちが企画したもの。コロナ禍もあり地域との交流の機会が減っていた中で、「これから神奈川小に入学してくる子どもたちや、日頃からお世話になっている地域の高齢者に感謝を伝えたい」と祭りの開催を決めた。2日間で近隣の保育園7園から来年度入学する5歳児を招待。また、神奈川地区民生委員・児童委員協議会の協力も得て、地域住民も来校した。

 体育館で行われた祭りには、様々な”出店”が登場。手作りの射的、輪投げや福引き、魚釣りなどのコーナーが用意された。折り紙やキャラクターの塗り絵などの景品も用意されており、参加者はスタンプラリー形式で各コーナーを巡った。

プラごみリサイクルも

 イベント名の「グリーン」には、エコの意味が込められている。クラスで企画を考える際に、祭りとエコの2案が浮上。そこで児童たちは「どちらも一緒にやってみよう」と、エコの要素を取り入れた祭りとなった。学校近辺の美化活動や各家庭から出たペットボトルなどを、ボウリングのピンや金魚すくいの魚として再利用。ゴミの分別について調べたグループは、分別クイズのコーナーも企画した。

 そのほか、昔遊びのコーナーも用意され、児童や園児はけん玉やお手玉に挑戦。手慣れた手つきの高齢者に教えてもらいながら、交流を深めていた。園児たちは、「好きなキャラクターの塗り絵が当たった」「射的で的を倒せて嬉しい」とにっこり。地域から参加した女性も「自分が小さい頃の昔に戻ったようで、とても楽しい祭りだった」と振り返った。

 最後は、6年生によるソーラン節のパフォーマンスで大団円。体育館には大きな拍手の音が響いた。イベントを企画した児童たちは「準備や考えるのは大変だったけど、笑顔を見ることができて嬉しかった」と充実した表情を見せた。

(前列左から)吉藤局長と鈴木区長ら

納税奨励表彰 税啓発への貢献称える 吉藤郵便局長が受賞

 神奈川区役所で11月28日、「令和6年度 横浜市納税奨励表彰」神奈川区長表彰式が開催された。

 これは、納税奨励やその他納税に関し、他の模範となる功績があったと認められる人を、市内18区ごとに表彰するもの。今年度の神奈川区からは、神奈川・港北間税会からの推薦で、横浜西神奈川郵便局の吉藤朋久局長が表彰された。

 神奈川区内の郵便局では、税に関する標語ポスターを掲示するなど、日頃の窓口業務も含めて税の啓発活動に取り組んでいる。当日は、鈴木茂久区長から表彰状が贈呈された。吉藤局長は、「郵便局は、地域の御用聞き。困りごとなどがあれば、気軽に立ち寄ってもらいたい」と地域貢献への思いを口にした。

イギリス館など7カ所を回った

洋館巡り友だち作り 鶴屋町本部の放課後デイ

 (株)日本教育指導協会(浅葉孝己代表取締役)=鶴屋町(横浜本部)=が運営する大成学園と放課後等デイサービス「カナガク自立支援学習センター」「子育て支援和美」に通う児童・生徒が11月23日、横浜山手西洋館を巡るイベントを実施した。当日は小学生から高校生まで約300人が参加した。

 横浜開港の歴史と深くかかわり、外国人居留地だった山手エリアの洋館巡りを通して地元の歴史を学びつつ、グループ行動を通じて友人作りやコミュニケーションを深めてほしいと同社が企画。当日はグループに分かれ、山手111番館やエリスマン邸、外交官の家など7つの洋館を巡りスタンプを集めた。

ポスターに使用された「ハイエナの女王」と作家の奥津大希さん

神奈川県の障がい者作品展に約6千人来場 横浜赤レンガ倉庫で「ともいきアート展」

 神奈川県が主催する「第1回かながわともいきアート展〜生きること、表現すること〜」が11月15日から24日まで横浜赤レンガ倉庫で行われ、県内外から約6000人が来場した。

 障がい者アートを「ともいきアート」と称し、県内各地で展示を行ってきた県が、その魅力をもっと多くの人に伝えたいと開催。今回の大型展示では県内在住、在勤、在学、通所する障がい者から募集した作品123点と県内の障害福祉サービス事業所6団体の招待作品77点、合わせて200点を展示。作家らがワークショップを開くなど、来場者は作者の個性と魅力が表現された作品ひとつひとつに足を止め、感嘆の声を上げていた。

 受賞作品、受賞者は次の通り。敬称略。▽大賞…「 不滅の国」 萌木さく▽準大賞…「TUKI 」川戸由紀▽神奈川県知事賞… 「冬の空」ベイ▽審査委員特別賞…「乱暴にやさしく。」 助六(中津川浩章委員)、「 無題 」MAKI(加藤弘子委員)、「顏」 RUKA(小林涼子委員)、「LOVE COLLEAGUES(あいするなかまたち)」 ミモ・ザ・シータ(セインカミュ委員)▽オーディエンス賞…「猫のパズル コアラ」ねもとおさむ▽かながわ地方創生SDGs賞 …「ちから」 渡邉真理▽ともいき賞… 「元気」 佐野仁美、「まきしまきしまきし」 川又悠生、「縫う」 田中努、「大好き」 川村遼亮、「歯医者さん」 小山翔平

生物指標を用いた水質評価結果と下水道普及率の変化(市資料から)

横浜の河川水質調査 50年目で初の全地点高評価 背景に下水道普及、市民意識変化

 横浜市が行う川に生息する生物調査に基づく河川水質評価の結果が11月28日に発表され、調査を行った全41地点で「大変きれい」と「きれい」の評価となった。全地点の高評価は1973年の調査開始以来初めて。

 この「河川生物相調査」は、河川の水質調査を目的にほぼ3〜4年ごとに実施。市内を流れる鶴見川、帷子川、大岡川、境川、宮川、侍従川の6水系41地点を夏冬に調査していて、確認された生物から河川の水質を評価するため、魚類、底生動物、付着藻類、水草などの生物指標を定めている。今回発表されたのは2022年冬季、23年の夏季調査分。

 1984年調査時のデータを現在の指標で評価すると、河川の水質は「大変きれい」と「きれい」が31%だった。水質は徐々に改善され、今回初めて全調査地点で「大変きれい」と「きれい」が100%となった。

 調査を行う市環境科学研究所は「水質が改善したのは、現在ほぼ100%となっている下水道の普及が大きく影響している」と分析し、「市民や事業者の環境に対する意識が変化し、不法投棄や工場排水の垂れ流しなどが減ったことも大きい」としている。

初確認の生物も

 今回の調査では、サヨリやキチヌといった魚類7種、底生動物8種、付着藻類22種が初めて確認された。

 同研究所は「今後も市民の方々に、人間と自然の関係を自分ごととして考えてもらえるよう、啓発活動を行っていきたい」と話している。

定期演奏会のチラシ

神奈川大学吹奏楽部「第59回定期演奏会」が1月7日(火)、横浜みなとみらいホールで開催 100余人の全部員による迫力の演奏 チケット発売中

 神奈川大学吹奏楽部は1月7日(火)、「第59回定期演奏会」を開催する。会場は、横浜みなとみらいホール(大ホール)。18時半(17時45分開場)。

 11月に行われた全日本吹奏楽コンクール・大学の部で銀賞を受賞した同部。同公演は、4年生を含む現在の部員たちによる最後の演奏の舞台となる。当日は、100人余りの全部員が出演し、迫力の演奏を届ける。

 20年以上にわたり同部を指導し、昨年からは指揮者を務める甘粕宏和さんは、「今年度のメンバーの集大成となる。成長した姿と演奏を楽しみに足を運んでほしい」と話す。

 当日は、バレエ音楽『アパラチアの春』(A.コープランド)、フェスティバル・ヴァリエーション(C.T.スミス)、交響詩『ローマの祭』(O.レスピーギ)などを演奏する(プログラム等は変更になる場合あり)。

 チケットは全席指定。SS席(2500円)、S席(2000円)、A席(1500円)、B席(1000円)。購入は専用サイト(https://t.co/30NT4Lqsmp)へ。問い合わせは、【電話】045-481-2989(留守電対応)か【メール】hpkusb@gmail.comへ。

沿道を埋め尽くした人の中を進む選手らを乗せたオープンバス

ベイスターズ 歓喜のパレード 日本一を30万人祝福 ファンも参加し1.5Km行進

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームとファンが祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日に行われ、約30万人(主催者発表)が選手らを祝福した。

 三浦大輔監督や選手、コーチらを乗せたパレード用のオープンカーと「横浜日本一」の文字とともにラッピングされた3台のオープンバスは、多くのファンが見守る中、午前10時30分に横浜ハンマーヘッドを出発。横浜スタジアムそばの日本大通りまでの約1.5Kmを1時間かけて進んだ。

 オープンカーには三浦監督や南場智子オーナー、牧秀悟選手、青葉区出身の大貫晋一投手らが乗り込み、三浦監督は時折、席から立ち上がって手を振っていた。

 ゴール地点であいさつした牧選手は「パレードができて良かった。来年はリーグ優勝してパレードをやろう」と語り、三浦監督も「この景色が見られて最高。ファンから『ありがとう』の言葉をもらって感動した。来年は優勝し、もう一度日本一になって盛大に喜びを分かち合いたい」とファンに感謝した上で2年連続日本一を目標に掲げた。

 選手らが乗ったバスの後には、クラウドファンディングに参加したファンが歩いて行進し、参加型のパレードとなった。桑原将志選手のファンだという南区から来た小学3年生の男児は「選手を近くで見られて良かった。桑原選手は大きかった」と興奮気味に話していた。

産業功労者6人と山中市長(右から4人目)、上野会頭(同5人目)

横浜の経済発展に貢献した産業功労者6人を表彰

 市内経済の活性化や産業分野で地域活動に貢献した市内事業主をたたえる「横浜市産業功労者」の表彰式が11月26日に市庁舎で行われ、6人が表彰された。

 今年度の受賞者は、梱包資材販売業の北川商事=中区=の北川剛司代表取締役社長、種子や苗木などを生産・販売するサカタのタネ=都筑区=の坂田宏代表取締役社長、物流事業を展開する丸全昭和運輸=中区=の野口正剛相談役、債権管理回収を行う山田債権回収管理総合事務所=西区=の山田晃久代表取締役、地域活性化に貢献した妙蓮寺=港北区=の山本玄征代表役員、各種情報システムの設計・開発を手掛けるクロステック=港北区=の渡邉安好代表取締役会長の6人。受賞者に山中竹春市長から表彰状が手渡された。

 北川氏は、商店街支援に取り組み、「元町 クラフトマンシップ・ストリート」の地域ブランディング形成に尽力。伊勢佐木交通安全協会副会長や伊勢佐木防犯協会常任理事として、地域社会の安全に貢献した。

 坂田氏は、公益財団法人サカタ財団を設立し、学生への奨学金助成事業に取り組んだ。流通業界に関する講演会や、市内商業取引の促進を目的とした商談会を開催するなど、地域商業の振興・発展に貢献した。

 野口氏は、横浜商工会議所副会頭として商工業の改善発達に尽力するとともに、総務委員会委員長として政策の審議立案に取り組んだほか、横浜市開港記念会館100周年の記念事業でも地域振興・発展に尽力した。

 山田氏は、不動産や債権をはじめ、事業経営で起こる複雑な問題に対するワンストップサービスの提供に尽力したほか、中小企業のIT化、海外販路開拓、外国人材の雇用や中小企業の海外事業展開の推進に努めた。

 山本氏は、寺院の活動のほか、商店街と連携して境内でラジオ体操やジャズコンサートを開催するなど、地域活性化に尽力。観光産業に関する講演会や他都市との交流事業に取り組み、地域振興・発展に貢献した。

 渡邉氏は、産学連携事業「横浜インターンシップ制度」の拡充に努めたほか、中小企業のIT化推進を目的としたイベント「よこはまITフェア」の開催に寄与するなど、地域商工業の振興・発展に大きく貢献した。

150年・100年企業表彰も

 功労者の表彰式と併せて創業から150年、100年を迎えた同会議所の会員企業の顕彰式も行われ、上野孝会頭から各企業の代表者に表彰状が手渡された。

 受賞企業は次の通り。▽150年…ホンマ=中区=▽100年…トシダ=西区=、柳田エンジニアリング=南区=、かもめパン=南区=、電商会=中区=、ニップン横浜工場=神奈川区=、まるこ家具店=港南区=、東亜リアルエステート=鶴見区=、栗田園=中区=、豊商会=西区=、旭平硝子加工=鶴見区=、タテヨコ=瀬谷区=、ロイヤルホール=中区=。