港北区版【12月19日(木)号】
岸根高校演劇部のメンバー

岸根高校演劇部 2年連続「関東」へ 全員で行けるところまで

 岸根高等学校演劇部は、来年1月12日(日)・13日(月)に横浜で開催される第60回関東高等学校演劇研究大会への出場を決めた。11月に行われた県大会で最優秀賞を受賞し、2年連続で関東大会出場の切符を手に入れた。

 大会で披露するのは、顧問と部員でイチから作り上げたオリジナル作品、題名は『MKW48』。一見某アイドルグループを想像するが、あらすじは、将来に漠然とした不安を感じる主人公「わたし」の前に、少し未来の様々な世界線で生きる18人の「わたし」達が現れ…という青春SF作品だ。

 「関東大会に行けるとわかったとき、正直驚きました」と副部長の長谷川壌さん(2年)。直近の4年間で、今回を含め3回関東大会に出場している同校だが、県大会の日に1人欠員が出ることが発覚。急遽役を振り分け、「関東大会は全員で出るぞ」という気持ちで本番に臨んだ。大会演技後、審査員からの総評には「全員が自分の役を愛し、一人ひとりが役を生きている」とあり、実際に演じていて本当に楽しい、と部員たちは満面の笑みで口を揃える。

 作品について、古賀日桜里さん(3年)と村上晴彦さん(1年)は、「会場にいる人たちと同じ時間を共有し、少しでも気持ちが楽になってくれたら」「少しの選択の違いで未来が変わる。未来の広大さを知ってほしい」とそれぞれの思いを語る。

 部長の杉本穂奈美さん(2年)は「全員で楽しみ、伝えて、行けるところまで行きたい」と真っすぐな瞳で関東大会への意気込みを語った。

作品の前で感謝状を受け取る渡部さん(右)

横浜デジタルアーツ TICAD9のロゴに選定 外務省から作者に感謝状

 学校法人岩崎学園横浜デジタルアーツ専門学校(新横浜)の渡部菜都美さんの作品が、「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」のロゴマークに選定された。12月9日には外務省アフリカ部長の堀内俊彦さんから感謝状が贈呈された。作品はTICAD9のPRなどに活用される。

 TICADはアフリカの開発をテーマとする国際会議。直面している課題やビジネスを増やす方法、気候変動、科学技術の使用法などについても話し合う。第9回は2025年8月20日から22日まで横浜で開催される。

 ロゴは、認知拡大を目的に初の一般公募で募集。国際連合開発計画などの共催者も審査を行い、3段階審査を経て選ばれた。

こだわりの碧色

 渡部さんは締切の1週間前に応募。その期間に制作し、採用予定の連絡を受けてから、2週間かけて修正を重ねた。作品は、碧色のアフリカ大陸の中に”9”がデザインされている。採用理由は、「わかりやすくて、色味や数字の配置などが斬新なところ」と話す堀内さん。

 渡部さん自身、形と色にこだわって制作。第7回の時のロゴから着想が浮かび、「シンプルで使いやすいものを」と、フォントとのバランスを調整しながら曲線と角のメリハリをつけた。色は横浜の海の「青」とアフリカの国の多くが国旗に使用している「緑」をイメージ。「アフリカの国旗を調べて、(アフリカは)派手な色が好きだと思ったので、明るい色にした」

 渡部さんは、市が募集するロゴマークには応募したことがあったが、国レベルは初の挑戦。採用を聞き、「とにかく驚いた。アフリカについて知ってもらえる機会になれば嬉しい」と表情を緩めた。堀内さんは、「素敵なロゴをありがとうございます。大事に使わせていただく」とした。

武相高校出身、神奈川の「よしもと住みます芸人」で、県の非常勤職員として街を盛り上げる アホマイルド坂本さん(本名:坂本 雅仁) 中区在住 46歳

ひと味加え地元を盛り上げ

 ○…2014年に地元出身芸人を集めたライブが関内で始まったことを契機に県内の活動が増えた。「やっぱり地元はいい。仕事できてうれしい」とにっこり。16年に吉本興業の「住みます芸人」、17年から県の非常勤職員を務める。県公式のYouTubeチャンネル「かなチャンTⅤ」の動画の企画構成やイベントのMCなどを行う。

 ○…港南区出身。小2から港南警察署で柔道を習う。1日警察署長を務めたときは「感慨深かった。道場の狭さに驚いた」と振り返る。高校まで柔道一筋。武相高校2年のインターハイ県予選では井上康生さんと対戦。「27秒で負けました」と今では話のネタに。ウケる気持ちよさを覚えたのは高校時代。合宿の打ち上げで同級生の元相方とネタをし先輩が喜んでくれた。専門学校へ進学したが、先に笑いの道に進んだその相方の姿を見るうちに羨ましくなり卒業の年からライブに出演。気づいたら芸人に。

 ○…私生活では小1と2歳の子の父親。「イベントは土日が多い。保育園への送り迎えは自分の仕事」。親子水入らずの時間だ。「やりたいことはなんでもやらせてあげたい」と目尻を下げる。また、食べることが好きで、中でもナポリタンには目がない。おすすめは中区のセンターグリル。商店街の仕事も多く、合間に喫茶店の洋食を食べることが楽しみ。

 ○…「部活帰りに道着を背負って仲間と花火を見た臨港パークは思い出の地。上大岡のアカフーパークは今もふらっと行く、落ち着く場所です」と地元のエピソードは尽きない。12月13日にはそごう横浜前で行われた県警のイベントMCを務めた。「横浜以外のエリアにも活動を広げたい。すでに盛り上がっている神奈川だけど、自分がもうひと味加えたいですね」

荒山さんが描いた番組タイトルや番組中で使われるイラスト(港北ふるさとテレビ局 提供)

鶴見川舟運の謎に迫る 元日から放送

 ケーブルテレビ局・YOUテレビによる、横浜の歴史や文化に潜んだ謎を解き明かす番組、横浜ミストリーで「鶴見川舟運物語〜河岸がつなげた流域のくらし〜」が1月1日から放送される。番組では、鶴見川の舟運の歴史や謎を紐解く。港北区を愛する映像制作プロ集団「港北ふるさとテレビ局」の伊藤幸晴さんが企画を持ち込み、取材・撮影などを行った。ナレーションは港北区在住の広瀬未来さん、番組に挿入されるイラストは大倉山在住の荒山智奈美さんによるもの。

 鶴見川は、町田市から鶴見区の河口で東京湾に注ぐ一級河川。かつては、大雨が降ると洪水になり「暴れ川」と呼ばれていた。しかし、農産物や水産物に恵みをもたらしたほか、川の流れに乗せて舟で物を運ぶ「舟運」として活用され、物流の大動脈の役割を担っていた。1955年以降に改修され現在に至る。

 「鶴見川舟運復活プロジェクト」の活動で、自作の舟で遡上検証実験を実施。さまざまな関係者と連携し、伊藤さんは「撮影や調査など大変なこともあったが真実を発掘する作業はやりがいがある」と振り返り、「地域の歴史を知り地元をもっと好きになってもらえれば」と話す。2025年1月中、YOUテレビ、イッツコム、J:COMなどで放映予定。時間などの詳細は各局HPから確認を。

簡易トイレの使い方を学ぶ参加者ら

菊名北町町内会 簡易トイレで減災訓練 「いざ」に備えて体験

 菊名北町町内会(長井貞道会長)は12月14日、菊名町公園で「クリーン大作戦・自主防災訓練」を実施した。参加者らは、清掃活動と発災時に使用する簡易トイレを体験。公園清掃は毎年行っており、簡易トイレの体験は初めての開催。同公園が一時避難場所であることの認知向上と、有事の際に対応できるようにすることを目的としている。子どもから高齢者まで約85人が参加した。簡易トイレ体験では、水を尿に見立てて行われた。

 同町内会副会長で今回の実行委員長の本岡廣子さんは「いつ被災するかわからない。発災時に自分たちで行動できるようになれば」と話した。

新春演芸会のチラシ

新春演芸会で初笑い 1月13日 菊名コミハで

 菊名コミュニティハウス(菊名4の4の1)で1月13日(月)、「コミハ亭 新春演芸会」が開催される。午後1時30分から午後3時まで。定員30人(当日正午から整理券配布開始。来館先着順で決定)。観覧無料。募集対象は、誰でも可。

 今回で5回目と毎年恒例になっている同演芸会。内容はマジック、落語、音曲、講談と4種類の大衆演芸が披露される。

 「笑う門には福来る。というように、新しい年を晴れやかに、楽しく笑って過ごして欲しい」と同コミュニティハウス担当者。

 問合せは、菊名コミュニティハウス【電話】045・401・4964へ。

昨年末、警備巡回したメンバーら

綱島一番会 防犯と火の用心 夜のまちを警備巡回

 綱島商店会の若手グループで構成される綱島一番会(大屋智久会長)では、毎年恒例の綱島地区歳末夜間警備を12月26日(木)から29日(日)まで実施する。

 昨年50周年を迎えた歴史ある同会。年末の夜警は、初期から40年以上継続して行っている活動だ。拍子木と懐中電灯を手に、火の取り扱いの注意喚起と防犯パトロールを兼ねて、綱島東・西の地域を巡回する。

 一般参加者も募集中。「温かい飲み物と軽食を用意しています。ぜひご参加ください」と同会。当日は、綱島商店会連合会事務所(綱島西2の7の6)に午後9時30分に集合。参加の連絡、問合せは同事務所【電話】045・531・0828へ。

基本の動きを児童らに伝える伊坂さん(左)

箕輪小 児童らバレエ体験 芸術に触れ心豊かに

 箕輪小学校で12月13日、4年生を対象にバレエの出前授業が開かれた。同校では、コロナ禍で芸術に触れる機会が減り、保護者から芸術の授業実施の要望の声があったという。2022年度に開校した近隣のバレエスタジオ「プティパフォーミングアーツ」(伊坂文月代表)が、同年度から講師を務め、児童らが芸術に触れる機会を提供している。

 授業では、バレエの歴史や鑑賞、基本動作の体験などが行われた。講師の話や踊りに集中する児童が見られたほか、クイズ形式で展開される場面では、勢いよく挙手する姿もあった。同スタジオでは、他ジャンルのダンスも教えており、ヒップホップの体験も実施された。フィギュアスケートを習っている児童は、「バレエとフィギュアには似ているところがあって、ジャンプや回転など自分でもやってみたいと思った」と感想を口にした。

 伊坂さんは「バレエ・ダンスを通じて心が豊かになってほしい」と児童らに言葉を送り、「次世代にこの世界を伝えていきたい」とした。

出演する横浜市消防音楽隊

横浜みなとみらいホールで「避難訓練コンサート」 2月17日、5年ぶりに復活へ

 観客を実際に招いた形でコンサート中に行う避難訓練が横浜みなとみらいホール=西区=で2025年2月17日(月)に行われる。コンサート中に地震が発生したことを想定した訓練で、来場者、演奏者、ホールスタッフが協働して行う。

 訓練は同ホールが「避難訓練をもっとリアルに、観客を入れて行う」という趣旨で2007年に横浜市消防音楽隊の協力のもと始まった。今回はホールの大規模改修工事による休館期間を経て、5年ぶりの開催。

演奏中に地震が発生

 当日、同音楽隊によるコンサートの途中に地震が発生する想定だが、来場者は何曲目で起きるかは知らされない。地震発生後はホールスタッフの誘導によって避難を行う。実際のコンサートで地震が起こった場合と同様に、来場者だけではなく、出演者の避難誘導も行う。訓練終了後は、再びコンサートを楽しむことができる。

 コンサートは無料だが、公演チラシを入場口で提示する必要がある(スマートフォン等の画面提示も可)。定員は先着500人程度で、未就学児は入場不可。車いすを利用する場合は、横浜みなとみらいホールチケットセンター(【電話】045-682-2000)に電話で申し込む必要がある。

 午前10時開場、10時30分開演、正午終了予定。 問い合わせは同ホール【電話】045-682-2020。

港北警察署管内 部品ねらい15件、自転車盗6件のほか、車上ねらい、自動車盗、オートバイ盗など発生 2024年12月1日〜12月8日の犯罪発生件数

 港北警察署は12月10日、同署管内における2024年12月1日から12月8日までの犯罪発生件数を発表した。

 それによると、部品ねらいが15件、自転車盗6件のほか、車上ねらい、自動車盗、オートバイ盗が発生し、不審者情報も1件寄せられた。

 部品ねらいでは、15件のうち14件は新吉田東で発生した。11月22日午後3時から12月8日午前0時10分の間に、自宅駐車場や月極駐車場、路上に軽自動車を駐車していたところ、ナンバープレートを窃取された。

 もう1件は師岡町で12月4日午後7時30分から8時30分、商業施設駐輪場内に駐輪していた自転車から部品が盗まれた。 

 自転車盗6件のうち、無施錠で被害に遭ったのは2件だった。発生地区は日吉、綱島西、錦が丘、新羽町、菊名、綱島東だった。

 車上ねらいは新吉田町で12月3日午後7時から12月4日午前9時に発生。駐車場内に車両を駐車していたところ、車内からタイヤを盗まれた。

 自動車盗は12月5日午後4時から12月6日午前9時30分に大豆戸町の月極駐車場内で、また、オートバイ盗は12月5日午後9時から12月6日午前7時40分に、高田東の自宅駐車場内で発生した。

 不審者情報は篠原町から寄せられた。12月1日、女性が知らない男から声をかけられる事案だった。

 

 

まつりでクッキーを販売する2組の児童ら

北綱島小 地域のつながり創出 クラスごとに児童企画

 北綱島小学校(月橋準弥校長)6年生は、総合的な学習の時間で「顔の見える地域づくり」を目的に授業を展開している。児童と地域、また、地域同士のつながりを深めることで、平時だけでなく有事の時にも助け合える関係性の構築を目指すもの。クラスごとに内容を考え、地域の人にインタビューを行うなどしながら企画している。

ボッチャで交流

 1組は「ボッチャで顔の見える地域をつくろうプロジェクト」と題して、イベントを計画中だ。ボッチャは目標球を狙ってボールを投げ、自チームのボールを目標球により近づけて競うスポーツ。年齢、性別、障害の有無に関わらず競い合える。地域と関わるイベントを運営することで地域の一員としての自覚を持ち、まちづくりに貢献しようとすることが狙いだという。

 隣接する特別支援学校ともボッチャで交流した。地域の人を招いてのイベントも行われる予定。

北綱クッキー開発

 2組は、自主製品の製造・販売などを行う四季菜館(綱島西)の協力を得ながら「北綱クッキー」を開発した。下線で「つながり」を表現、読み方によって、「きたつな」「きたなつ(北綱懐かしい)」になるようにデザインするなど工夫されている。値段設定を行い商品化したクッキーは、11月のふるさと港北ふれあいまつり等で販売した。

 同クラスの東星成さんは「声掛けして買ってくれた時は嬉しかった」と振り返り、「地域の人が接してくれるか不安だったけど優しく対応してくれた。印象で決めつけるのではなく、”できる”と信じて実行することが大切だと感じた」と力強く話した。

ニュースポーツを考案

 3組は12月11日に、「Newスポーツフェスティバル」を企画して開催。他学級や地域の人を招いて行われた。誰もが楽しめると言われている「ニュースポーツ」の種目であるナインゴール(9つの的を射抜く競技)を元に、オリジナルの競技を編み出した。ルールなどは、港北スポーツセンターの職員がサポート。児童らは的のデザインも考え、庭の設計などを行う(株)スコップ(都筑区)が制作した。

 3組の伊藤颯真さんは「老若男女関係なく楽しめるように考えて、的などの制作にかかるコスト面も意識した。イベント開催できて達成感を覚えた」と笑みを浮かべた。

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懐かしの「冬うた」を皆で 1月20日 日吉本町で歌声広場

 日吉本町地域ケアプラザで1月20日(月)、幼い頃に歌った「懐かしいうた」を参加者全員で歌う「〜あの日の歌を今日ここで〜歌声広場 ふるさと」が開催される。

 第4回目となる同イベント。1月開催の今回は、多くの人が知っている童謡をはじめ、懐かしくあたたかい「冬のうた」を沢山集めている。当日のイベント進行とピアノ演奏は、日吉本町に本社を構える株式会社 山響楽器店の山本香子氏が務める。

 時間は、午後1時から午後2時30分まで。対象は、日吉地区在住の人優先で、誰でも参加可。定員40人(先着順、事前申し込み制)。参加費無料。事前申し込みは、12月25日(水)午前10時から、左記二次元コード、または、同地域ケアプラザ【電話】045・566・0360へ。

ユニフォームを着用した子どもと度会選手(中)、山崎選手(右)(球団提供)

ベイスターズ山崎選手・度会選手 みなと赤十字病院で子どもと交流 球団が39カ所にキッズユニフォーム寄贈

 横浜DeNAベイスターズの山崎康晃選手と度会隆輝選手が12月12日、市立みなと赤十字病院=中区=を訪問し、小児病棟に入院する子どもたち約10人にユニフォームを手渡し、リハビリテーション室で交流を行った。

 ベイスターズは、球場に足を運ぶのが難しい子どもに野球を身近に感じてもらおうと、同病院のほか、福祉施設や病院計39カ所にキッズユニフォームを寄贈した。

 同病院を訪れた山崎選手は「応援してくれている人たちに勇気とエネルギーを与えられるよう頑張りたい」と語り、度会選手は「子どもたちが頑張る姿を見て、自分ももっと頑張らないといけないと思った」とコメントした。

 ユニフォームを受け取った10歳の男子小学生は「選手はいい人たちでうれしかった」と笑顔を見せ、12歳の女子小学生は「山崎選手に応援してもらったので、退院後はバスケットボールを頑張りたい」と語った。

 同日、京山将弥選手、東妻純平選手、蓮選手が障害福祉施設「みどりの家」=緑区=を訪問。施設利用者約30人と野球体験や写真撮影などで交流した。

 京山選手は「野球を通してふれあうことができて良い経験になった。活躍する姿を見せたい」と述べ、利用者の男性は「選手が来てくれてとても楽しかった。来年も頑張ってください」と日本一に輝いた選手たちにエールを送った。

開所した新横浜駅前交番

10年ぶり 元の場所で開所 新横浜駅前交番

 環状2号線、新横浜駅入口交差点の円形歩道橋そばで建設工事が進んでいた港北警察署新横浜駅前交番が12月9日に開所した。

 同交番は昨年開通した相鉄・東急新横浜線および新駅を建設する関係で、工事が始まった2014年に移転し、約10年間、新横浜駅前西広場で仮設運用されてきた。新駅開業に伴い、もとあった場所に戻った形だ。

 新横浜駅は新幹線が停まるターミナル駅で駅前地域は繁華街。また幹線道路脇ということもあり、扱う業務内容は多岐にわたる。さまざまな場所からも見えるよう、建物の屋上部分には目立つ「KOBAN」のサイン看板が取り付けられた。同署地域担当次長の木村剛さんは「地域に安心を与える新しいシンボルになれれば」と話す。新横浜町内会の金子清隆会長は「繁華街の中にあり、犯罪抑止や防犯上、良い場所だと思う。交通事故にもすぐ対応してもらえる」と期待する。

子ども向けの動画(市提供)

地震火災のリスク 市が動画で啓発 子ども向けも製作

 横浜市はこのほど、地震に伴う火災の被害やリスク、対策を伝える動画を製作し、市の公式You Tubeチャンネルなどで公開を始めた。

 大地震が発生した場合、市では木造密集地域を中心に、地震に伴う火災被害が最も大きいと想定されている。動画は地震火災を自分事として捉えてもらうことを目的に、子ども向けと大人向けの2種類を作った。

 子ども向けは、キャラクターとクイズを楽しみながら防災を知ることができる内容。大人向けは、躍動感あるドキュメント調で、過去の災害事例や個人でできる対策を紹介している。

 動画は市の公式YouTubeチャンネルや市民防災センターで公開されている。今後、製作した都市整備局は防災イベントや民間企業と連携した広報活動の場、学校の出前授業などで放映していく予定。キャラクターを使ったグッズ作成も検討している。

 同局防災まちづくり推進課の米森勝行課長は「大地震の直後は市民の関心も高いが、それが継続できていないと感じている。今回の動画やキャラクターによって、若い世代や多くの方が地震火災に関心を持ってもらえれば」としている。

イベント広場に特設された「わくわくアイスワールド」

元五輪選手の技披露 トレッサ 特設アイスリンクで

 元フィギュアスケート五輪代表選手のパフォーマンスを間近に見られる――。師岡町の商業施設、トレッサ横浜南棟1階イベント広場で12月21日(土)、「小塚崇彦プレゼンツ キッズスケーターパフォーマンス」が開催される。午前11時からと午後1時からの2回(各回約15分)。観覧無料。

 プロスケーターの小塚崇彦さんが、子どもたちと一緒にスケーティングパフォーマンスを披露する。小塚さんはバンクーバー五輪代表で、高橋大輔さんや織田信成さんらとしのぎを削り、世界選手権等数多くの大会で結果を残したのち、2016年にフィギュアスケート選手を引退した。

 「日頃よりご利用いただく皆様に感謝を込め、またアイススケートの楽しさを知ってもらうための企画です」と担当者。

神奈川県青少年交響楽団

神奈川県青少年交響楽団が12月22日に県立音楽堂で演奏会

 公益財団法人神奈川県青少年交響楽団による演奏会が12月22日(日)午後1時30分から県立音楽堂で行われる。

 同楽団は音楽を愛する青少年を育てようと、1957年に「朝日ジュニアオーケストラ横浜教室」の名で誕生。72年に財団法人となり、現在の名称に。2013年に公益財団法人になった。演奏会を年2回行う。

 今回はベートーベンの「交響曲第7番」やザイツの「バイオリン協奏曲5番」などを演奏する。公募で集まった児童による演奏もあり。指揮は戸塚克郎さん、松本博樹さん。

 入場無料。問い合わせは同楽団【電話】045・324・1840。

日本ナポリタン学会会長 田中健介さん【プロフィール】1976年戸塚区生まれ。その後、南区や中区で育つ。2009年から「日本ナポリタン学会」の会長としてナポリタンの面白さを発信。ライターとしても活動し、著書に「麺食力―めんくいりょく」(ビズ・アップロード)。「はま太郎」(星羊社)、Yahoo!ニュースエキスパートなどへの寄稿も多数。大のベイスターズファン。

横浜「注目の人」インタビュー 日本ナポリタン学会会長・田中健介さん「横浜からナポリタンを通して洋食文化が広がった」

 横浜が発祥の地と言われる「ナポリタン」。横浜のソウルフードを愛する市民団体「日本ナポリタン学会」の会長を務める田中健介さんが2024年7月、ナポリタンの歴史や地域的な広がり方などをまとめた著書「ナポリタンの不思議」(マイナビ新書)を発行した。会の活動やナポリタンと横浜の関係などについて話を聞いた。

◇ ◇ ◇

――まず日本ナポリタン学会の活動について教えてください。

「横浜発祥のナポリタンを食文化として再認識し、横浜から元気な日本をつくっていくことを目指して2009年に設立したものです。現在の会員は約40人で、ナポリタンが好きなことはもちろん、横浜が好きという人が多いです。愛着を持ってナポリタンを提供している洋食店や喫茶店などを認定する取り組みも行っています」

――今回、ナポリタンに関する本を書こうと思ったきっかけは。

「2023年11月に出版社の方から学術的なものを書かないかと話がありました。それを受けて、ナポリタンにまつわる自分の見解を示せればと思い、取材を始めました」

――ホテルや洋食店、喫茶店などを取材し、どんなことが分かりましたか。

「ナポリタンはホテルニューグランドで誕生しましたが、そこで修業を積んだ人が独立して店を開き、ナポリタンがアレンジされていることが分かりました。ナポリタンの広がりは洋食文化の広がりとも重なります」

――ナポリタンを取り巻く今の状況をどう見ていますか。

「バブル期のグルメブームで本格的なイタリア料理を求める流れがあり、日本式のスパゲティ料理が影を潜めました。その中で2013年にカゴメが『日本一のナポリタン決定戦』として『ナポリタンスタジアム』というイベントを始めました。それ以降、ナポリタンをメインにして勝負する飲食店が増え、ナポリタン専門のチェーン店『パンチョ』(スパゲッティーのパンチョ)が全国的な存在になりました。一方、いわゆる『街の喫茶店』が大きく減り、いいナポリタンを出す店が少なくなったとも感じています。古くからあるナポリタンが消えつつある状況は寂しいです」

――飲食店が後継者不足で閉店する話をよく聞きます。

「後継者不足は深刻です。それでも『地元に愛された喫茶店を残したい』と20代の方が立ち上がって受け継いだ京急鶴見駅そばの『山百合』のような例もあり、いろいろな形で店が残り続けています」

――田中さんが好きなナポリタンはどのようなものですか。

「やはり、よく炒めたものですね。少し焦げ付いた感じでケチャップの旨味が出た感じが良いです」

――横浜全体に対して、どのような印象を持っていますか。

「以前は『ランドマークが見えないと、横浜じゃない』と思っていましたが、今では横浜全体が好きです。南区の中村橋から磯子区の八幡橋あたりの風景は何とも言えない魅力があります」

――今後の目標を教えてください。

「横浜の全区から認定店を出せるようにしたいです。また、全国各地にナポリタンがあり、その一部しか探っていませんが、その土地の魅力をナポリタンを通じて知る面白さを含めて提案していきたいです」