中区・西区・南区版【2月6日(木)号】
根岸森林公園内に現存する旧根岸競馬場一等馬見所=市提供

市歴史的建造物 旧一等馬見所を認定 保存活用に向け、耐震化へ

 横浜市は1月22日、国内初の洋式競馬場の観覧施設「旧根岸競馬場一等馬見所(うまみしょ)」=中区根岸台=を市認定歴史的建造物に指定した。保存活用のため耐震化を計画し、来年度予算案に設計費を計上。現在、建物敷地内は立ち入り禁止だが、山中竹春市長は「市民にも公開するべき」との見解を示し、歴史的建造物ならではの魅力を生かした活用に意欲を示した。

 旧根岸競馬場は1866年に開設。観覧施設である一等馬見所は1929年、関東大震災で崩壊した馬見所に代わり建設された。鉄骨鉄筋コンクリート造りの7階建てで、延べ床面積は約5千平方メートル。米国建築家J・H・モーガンが設計し、高さ約30メートルの3つ並んだ塔が特徴的だ。並んでいた二等馬見所は老朽化のため、1988年に解体され、現存する国内最古の競馬場建築となっている。2009年、経済産業省から近代化産業遺産の認定を受けた。

 開港の地・横浜の近代の歴史を証明している点や後の競馬場建築に多大な影響を与えた建築史的価値、その特徴のある景観が評価された。

 市は築100年となる2029年に合わせ、耐震化などを完了させたい意向。一等馬見所を含んだ根岸森林公園との一体的なまちづくりを進め、当時の雰囲気が味わえるような、多世代で楽しめる建造物を目指すという。

 市認定歴史的建造物は、専門家の調査から特に価値があると判断され、適切な保全活用計画が作成されたものが認定される。本件含め104件が認定されている。

横浜市予算案 防災、子育て支援に重点 2年連続プラス編成

 横浜市は1月27日、2025年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は前年度比3・6%増の1兆9844億円で、2年連続の増加となった。24年に4年ぶりの人口増、さらに20代から40代の社会増減が過去20年で最大のプラスになったことをうけ、引き続き子育て支援を強化するとともに、防災・減災対策にも注力し、「人にやさしいまち」を目指すとした。

 横浜市中期計画の最終年度にあたる25年度。山中竹春市長は27日の記者会見で、「もっと『人を惹きつけるまち』へ」をキャッチフレーズに、市民要請の高かった地震対策、子育て支援、地域交通の拡充を核とした予算編成であると説明した。

 能登半島地震を契機とした新たな防災・減災対策には、今後5カ年で960億円を投じる計画。発災前の備えとして、木造密集対策地域での感震ブレーカーと家具転倒防止器具の設置の全額補助等に2億8000万円、また1億2000万円をかけ、旧耐震建築物の除去や新耐震グレーゾーン住宅に対して新たな耐震補助を行う。避難所環境の向上には、小中学校のトイレや全ての公園トイレの洋式化に24億200万円、小中学校の体育館への空調整備に14億7400万円を計上した。

 子育て支援対策として、自治体では全国初となる短時間預かりの新設に取り組む。商業施設等などに常設し、預けやすさと安心の両立を図るため認証制度と補助制度の検討を進め、25年度のモデル実施、26年度の創設を目指す。また子育て応援アプリのパマトコの拡充には4億7000万円を計上し、利用者を妊娠・未就学期(約18万人)から学齢期(約45万人)まで大幅に拡大する。

 地域の総合的な移動サービスの実現には合計7億円を計上。公共交通圏域外への地域交通導入や、敬老パスの地域交通への適用等で誰もが暮らしやすいまちづくりを目指す。

データ駆使し財源創出

 市は、中期計画に掲げた全ての施策と事業を対象に、データに基づいて施策の質の向上と、事業の創造・転換を検討するデータドリブンプロジェクトを進める。それにより介護関連事業の会計整理等を実施するなど17件7億円の財源を創出。事業の見直しによる歳出削減や広告料収入などの歳入確保と合わせて172億円の財源を創出する。

 市税収入は前年度比7・1%増の過去最高額9459億円。好調な雇用情勢などにより、納税者数や給与所得、企業収益の増、定額減税の終了等による増収も見込む。

 予算案は28日に開会した第1回市会定例会で審議される。

横浜春節祭公式グルメ大使、横浜中華街公式グルメ大使を務めるグルメプレゼンター はっしーさん(本名:橋本陽(あきら)) 中区在住 42歳

食で横浜を、日本を元気に

 ○…「市内各所に設置されたランタンを巡りながら、食べ歩きも楽しんでほしい」。1月から始まった横浜春節祭のグルメ大使を務め、街の魅力とおすすめの店を紹介している。一昨年には横浜中華街初のグルメ大使に就任。大手広告代理店で数々の食イベントを手がけた経験を生かし、企画のプロデュースやキャスティングも行っている。

 ○…青葉区出身。体育会系で中高大と慶応義塾で柔道に打ち込んだ。ターニングポイントは新入社員時代の挫折。友人との食事で元気を取り戻し、「美味しいごはんは人を無条件に応援してくれるパワーがある」と実感した。日々の外食を綴ったブログを始めたところ、月間200万アクセスを記録。”日本一のグルメブロガー”として、TVなどのメディアにも出演するように。2020年に独立し、現在はSNSやメディアを中心に活動の幅を広げる。

 ○…朝のウォーキングがストレス発散。定番は赤レンガから山下公園を抜けて元町までの港沿いのコース。「食がライフワーク」というだけに、目的は歩いた先の朝ごはん。元町ならこの店、関内なら…とグルメネタは尽きない。中でも好物は肉と米。唯一好んで食べないのが意外にもクロワッサン。「あの食感がなんとも…」と苦笑い。現在、毎日同じ物を食べて研究する自主企画「100日焼鳥生活」中。

 ○…「グルメプレゼンター」を名乗り、「自分の生の声で伝えていく」が信念。総務省の地域力創造アドバイザーも務める。「横浜にはまだ知られていない、世界に誇れるポテンシャルがある」ともどかしさを口に。「横浜野菜のブランディングもしたい」など、次々とアイデアが溢れ出す。「食を通じて横浜を、横浜を通じて日本を元気にしていきたい」

マスコットが描かれた投票証明書(市選管提供)

南区市議補選 新デザインの投票証明書に「みなっち」などマスコットキャラ 市選管、「栞」で啓発も

 南区選出の遊佐大輔氏(自民党)が辞職したことに伴う市会議員補欠選挙(2月9日投開票)の啓発のため、市選挙管理委員会が新たな取り組みを進めている。

 投票日や期日前投票の案内を記した栞を作成し、南区役所や南図書館、区内の高校図書室に計5千枚配架した。栞の表面には南区選挙のマスコット「まねっきー」、裏面に市選挙のマスコット「イコットJr.」が描かれている。

 投票所で投票後に申し出るともらえる投票証明書は、南区のマスコットキャラクター「みなっち」が描かれたものなど、カラーで縦型の4種類を計2万枚用意。従来の横型で色の付いた用紙に文字が黒色で印刷されたシンプルなデザインから一新された。すでに期日前投票を行い、みなっちバージョンの証明書を受け取った男性は「明るいイメージだと感じた」と話した。

 市選管によると、新デザインの証明書は今回の補選での評判を踏まえ、今後も採用するかを判断するという。

優勝報告を行う主将の田中選手

青山学院大、箱根駅伝連覇を報告選手、監督らで黒岩知事を表敬訪問

 神奈川県内の相模原キャンパスを拠点とする青山学院大学の陸上競技部らが、1月27日に神奈川県庁を訪れ、1月2日、3日に開催された「第101回東京箱根間往復大学駅伝競走」で2年連続8度目の総合優勝を果たしたことを黒岩祐治知事に報告した。青山学院大学からは、この日、同大学の主将の田中 悠登選手ら4人、また稲積宏誠学長や原 晋監督らコーチ陣5人が来庁し、優勝報告を行った。田中選手は、「やるべきことはやってきた。当日の不安点は、体調不良などで自分たちの本来の力が出せないこと。気負いせず、いつも通り走れるようチームワークを高めることを意識した」と当日を振り返った。また原監督は「やはり怖かったのは、感染症などで選手が出場できないこと。しっかりと体調管理を行ってきたことが、優勝につながった。また選手たちが気持ちよく走れるよう尽力してくれた道路交通整備の関係者にも感謝を申し上げます」と話した。

 黒岩知事は、「今年も釘付けになって応援。特に5区での追い上げは、感動した」と伝えた。61歳の頃から、フルマラソンに挑戦している経験も交え「復路からの安定の走りも、胸が熱くなった」と改めて優勝を称えた。

 報告会には、選手らが競技に集中できるよう白バイなどでレースを先導した神奈川県警や道路整備で尽力した神奈川県建設業協会なども参加。県関係者は、激戦の裏には「こうした大会の環境作りに尽力してくれている人があってこそ」という思いを伝え、感謝の言葉を述べた。

3連覇に向けて

 青山学院大学の駅伝関係者らは、1月26日にもキャンパスのある相模原で優勝パレードにも参加。会場には約4万人が集まった。参加した選手らは「応援してくれる人達と会えただけでなく、おめでとうという沢山の声がうれしかった」また「全日本を負けた後だったので、箱根駅伝の優勝は、サポーターと1つになったことで勝ち取れたものだと思います」と地元への感謝の言葉を示し、パレードを振り返った。

 稲積学長は「2003年、相模原キャンパスに拠点を移した時には、グランドもなく、練習環境の整備にも苦労した。翌年に原監督を迎えて、そこから今回に至るまでの輝かしい成績を収めることができ、監督を始め、関係者らに大変感謝している」と熱い思いを話した。最後に原監督は「監督を始めて、今年で21年目となります。最近は、若手コーチの後進育成なども意識し始めました。何より来年の箱根駅伝ですが、現状は5位と予想。ここから原メソッドを用いて、3連覇に向けて、また頑張っていきます」と次大会へに向けて想いを口にした。

 なお報告会に参加した選手は、主将 田中悠登選手(4年・箱根駅伝9区)、 寮長 若林宏樹選手(4年・箱根駅伝5区)、野村昭夢選手(4年・箱根駅伝6区)、黒田朝日選手(3年・箱根駅伝2区)。

石碑や植栽と共にライトアップされた吉田橋

関内・関外地区 吉田橋、回遊性向上へ 美化装飾で魅力アップ

 関内地区と関外地区を結ぶ吉田橋で、周辺商店街や街づくり団体からなる官民連携組織「関内・関外地区活性化協議会」が、エリアの回遊性向上に向けた取組を強化している。

 吉田橋を境に関内は馬車道側、関外は伊勢佐木町側を指す。周辺にオフィスビルや商業施設が立ち並び、各エリアの結節点として重要な場所となっている。一方、どの街の管理にも属さないことから近年は土木事務所が年2回、植栽のせん定を行うのみで、落書きやごみの散乱など、環境の悪化が指摘されていた。

 こうした状況を改善し橋の魅力を高めて来街を促すため、同協議会の回遊性向上部会では、清掃活動やイルミネーション装飾(1月29日〜3月19日)を実施。夜間の視認性向上や歩行者の安全確保につなげるほか、「吉田橋関門跡」の石碑をライトアップすることで、橋の歴史的価値を改めて認知してもらう狙いだ。期間中は、エリア内の携帯電話やクレジットカードの利用データを基に来街者数を比較検証し、回遊性向上に向けた取組に活用するという。

 同部会リーダーの山下大輔さんは、「吉田橋は関内地区と関外地区の大切な結節点。街に訪れてもらえるよう地元団体や行政、企業と三位一体となって取り組んでいきたい」と話している。

根岸森林公園で梅まつり

 根岸森林公園=中区根岸台=で2月8日(土)・9日(日)、「梅まつり」が開催される。午前10時〜午後3時。

 同園には約70種類280本あまりの梅があり、横浜有数の名所となっている。当日は梅林入口付近で囃子と獅子舞の披露や梅まつりマルシェなどが行われる。問い合わせは同園【電話】045・641・9185。

甲子園での勝利を目指す選手

クラファンで支援募る 横浜清陵高、センバツ出場で

 3月18日から兵庫県の甲子園球場で開催される春のセンバツ高校野球大会に、南区の県立横浜清陵高校が21世紀枠で出場を決めた。同校は「未知なる夢舞台に挑戦する選手たちに安心して試合に挑んでほしい」との思いから、学校に特化したクラウドファンディングサイト「Yellz(エールズ)」で支援を募っている。

 クラファンでは、県立高ということもあり経費や環境面が十分でない中、保護者の負担を軽減し、チームが大会に集中して参加できるような環境整備を目指す。目標金額は2千万円で、1000円から寄付ができる。まずは選手たちのサポートが最優先だが、在校生の応援参加費補助にもつなげたい考えだ。詳細・寄付は「Yellz 横浜清陵」で検索を。

 地元のドンドン商店会協同組合は、入口アーチに横断幕を掲げる予定。若山光晴理事長は「何ができるか考えながら、応援していく」と話した。

わたしのお家 社会とつながり自立支援 女性のための施設が開設

 女性のための自立支援施設「わたしのお家」が1月23日、横浜市内に開設された。従来の支援施設は、DV被害者が多く「身を隠す」「安全を確保する」ことを第一に考え、外出やスマートフォンの所持を規制してきた。新設された施設は、昨年4月に施行された女性支援新法のもと、「社会と繋がりながらケアできる」、日本でも珍しい施設になっている。

 南区に本拠を構える社会福祉法人久良岐母子福祉会が、神奈川県から委託を受けて運営する。

 対象者は日常生活・社会生活の中で困難な問題を抱えてる女性で、身体・生命の危険がなく、所在を隠す必要がない人。県内全域から受け入れる。市内在住者は、各区の福祉保健センターが相談窓口となる。

 同施設はアパート1棟から成り、各利用者に1Kの部屋が無償で提供される。支援内容は、自立支援(約6カ月)と食費や生活必需消耗品なども支給される一時保護(約2週間)。同施設スタッフや女性相談支援員と一緒に話し合いながら、これからの生活の計画を立てていく。同施設の田代安昭マネージャーは「これまでの支援から漏れていた様々なすき間を埋める可能性がある場所。一人ひとりと向き合い、できることから一緒に考えていきたい」と話した。

飛躍願い集う 各団体新年会 vol.4

横浜南法人会

 南、港南、磯子、金沢の4区から会員や関係者ら約150人が参加。新入会員の紹介などを行い、懇親を深めた。木田哲朗会長は「会員同士の情報交換などを通じて経営のヒントを得て、皆で難局を乗り切っていくような活動をしていきたい」と語った。(1月28日、ロイヤルホールヨコハマ)

野毛地区

 野毛地区街づくり会の平出揚治会長は「野毛は逆境に強い街。交通の利便性の復活は今後に期待したい」と話した。野毛地区振興事業協同組合の田井昌伸理事長は、野毛大道芸50回記念と客引きの条例改正に触れ「安心して来られる街づくり」を誓った。(1月29日、ブリーズベイホテル)

横浜中華街発展会

 関係者ら約430人が参加。園児による龍舞や地元の団体が獅子舞を披露し、会場を沸かせた。進藤さわと理事長は、ハレの日を中華街で過ごしてもらう企画や「美食の街」イメージの向上を重点強化指針とし、「地域との連携を深め、街を盛り上げていきたい」と抱負を語った。(1月29日、ローズホテル横浜)

出展する押し花作品『Spring!』=伊藤梢さん作

西区文化協会 多ジャンルの作品披露 11日から MMギャラリーで

 西区文化協会の「創作展」が、2月11日(火)から17日(月)まで、みなとみらいギャラリー(クイーンズスクエア横浜 クイーンモール2階)で開催される。午前11時(初日午後1時)から午後6時(最終日4時)まで。無料。

 同協会は、区民の文化を裾野から広げ、振興促進することを目的に活動する。油彩画や水彩画、似顔絵、書、切り絵、押し花、写真など、多種多様な分野の作品が並ぶ。

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スカイガーデンからの眺望を学ぶ生徒

西区老松中 ランドマークで職場体験 接客のやりがい学ぶ

 西区の老松中学校の2年生4人は、1月28日から30日まで、横浜ランドマークタワーとランドマークプラザで職場体験を行った。

 69階展望フロア「スカイガーデン」では、客の出迎えや見送り、眺望の案内などの接客を体験。「日本最高速のエレベーターでご案内です」など施設の特徴を伝えながら来場客をもてなした。

 生徒は「大きな声と笑顔を意識した。楽しませる接客を学んだ」「今後来た時には、働く人の姿に目を向けられると思う」と話した。別日にはインフォメーションカウンターと防災センターの業務も体験した。

 地域貢献活動に力を入れる同施設が老松中の職場体験を受け入れるのは今年で3回目。SDGsの目標の1つ「質の高い教育をみんなに」に基づき行っている。担当者は「仕事の様子や職員・スタッフの工夫や思いに触れ、社会が成り立つ仕組みや『働く』ことヘの職業観を醸成することを期待している」と話した。

リーフレットなども設置

地域包括ケアのパネル展 24日まで 中央図書館で

 「地域包括ケアシステムを知ろう」をテーマにしたパネル展が、中央図書館=西区老松町=で2月24日(月・祝)まで行われている。

 地域包括ケアシステムとは、高齢者の誰もが住み慣れた街で、人生の最後まで自分らしく暮らしていけるような支援が一体的に提供される体制のこと。展示では、在宅療養やフレイル予防などを解説。公園愛護会やこども食堂など、地域とつながり、健康維持や介護予防にもなる活動を紹介する。認知症とその対応についてのパネルと図書館の司書がセレクトした関連本も展示される。

イベントの詳細を明記したチラシ

「大人も子どもも知っておきたい食物アレルギー対策」3月15日(土) 横浜市開港記念会館で講演会相談会も同時開催

 公益財団法人日本アレルギー協会関東支部神奈川地区は、「第31回神奈川県アレルギー週間講演会・患者相談会」を3月15日(土)に横浜市開港記念会館1号室(横浜市中区本町1-6-6)で開催する。

 イベントは、2部制。午後1時30分からの1部では、日本アレルギー学会理事長で、国立病院機構相模原病院臨床研究センター長を務める海老澤元宏医師が登壇。「大人も子どもも知っておきたい食物アレルギー対策」に関して講演を行う。今回のイベントの協力団体「NPO法人アレルギーを考える母の会」によれば、海老澤医師は、学校や保育所のアレルギー疾患への取り組み推進において、文部科学省や厚生労働省などで中心的な役割を任っているという。

 また午後2時15分から行われる2部では、同病院の医師らによる相談会も開催。治療を受けているが、好転せず悩んでいる人、アレルギーで困っている事など、さまざまな質問に関して相談が可能となっている。

2月20日は、「アレルギーの日」

 2月20日は、1995年よりアレルギーの日と選定されており、毎年2月17日から23日は、「アレルギー週間」として、全国で講演などさまざまな催しが開催されている。

 主催関係者は「喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症に関して、正しい知識を得る機会はなかなかありません。子どもだけでなく、特に大人の方には、食物アレルギーに関して知識を深めて欲しい」と話し、参加を募っている。

 参加費無料、事前申し込み不要。イベントは、13時30分から16時を予定。2部の相談会は、当日受付順。詳しくは、https://www.jaanet.org/week/week_2025.htmlまで。

優勝した屏風ヶ浦選抜・龍の選手ら

少年野球 屏風ヶ浦選抜・龍が優勝 横浜南リトルシニア主催の大会で

 南区を中心に活動する中学生の硬式野球チーム・横浜南リトルシニア主催の「横浜南シニア杯選抜の部」の決勝戦が1月26日、洋光台南公園で行われ、屏風ヶ浦選抜・龍(磯子区)が6対3でオール西(西区)を下し優勝した。屏風ヶ浦選抜のキャプテン、塚田悠介さんは、「試合前から雰囲気が良かったので、その雰囲気のままプレーできた」と喜びを表した。

 同大会は横浜南シニアが市内の小学6年生を対象に、「野球を楽しんでもらう事」を目的として29年続いている。今期は16チームが参加して昨年11月からトーナメント戦を実施してきた。同シニアの北井茂会長は「沢山のチームのご理解とご協力をいただき無事に終了できたことに感謝いたします」とコメントした。

上野 孝 会頭

年頭所感 「Y★X」(横浜トランスフォーメーション)で新たな変革へ挑戦 横浜商工会議所会頭 上野 孝

 これまでの3年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症は再拡大の振れを伴いながら収束に向かい、徐々に経済社会活動の正常化が進んだと考えております。

 わが国経済は今、停滞から成長への転換点を迎えております。この好機にデフレマインドを完全に払拭し、自己変革によりイノベーションに果敢に挑戦して、持続的な「成長型経済」を実現することが急務です。しかしながら、地域の経済と雇用を支える中小企業は自助努力をはるかに超えた厳しい経営環境に立たされております。

 厳しい時期だからこそ、地域に密着し企業とともに活動する商工会議所の出番であり、その社会的な存在意義と使命が問われております。こうした認識から、私は今期の活動を進めていくにあたり「三つの基本目標」を設定いたしました。

 一番目は「GREEN×EXPO 2027の会員一丸となった開催支援と横浜の新たな飛躍を目指して」です。この催しは国家プロジェクトであり、横浜で初めて開催される国際博覧会です。開催効果が横浜全体に波及するよう、会員一丸となって開催協力・支援してまいります。さらに、跡地活用の推進等を通じて市内全域の活性化にも繋げていきたいと考えます。二番目は「人口減少に立ち向かう横浜の革新と飛躍を目指して」です。横浜商工会議所も、企業経営や街づくり等における諸課題や施策等を検討・提案することによって、横浜全体の新たな飛躍につなげていきたいと考えております。三番目が「経営基盤の強化を図るDX・GX・CXの先駆的推進を目指して」です。社会的課題の克服にチャレンジする中小企業を全国的にも先駆的に支援していこうという取組みでございます。

 そして、全体を包括するキャッチフレーズとして『横浜トランスフォーメーション(Y★Ⅹ:ワイエックス)の推進による新たな変革への挑戦』を設定いたしました。

 この三つの基本目標を達成するため、「六つの基本政策」、【1】「物価高騰や人手不足等による倒産の防止や事業継続のための(中小企業に対する)伴走型経営支援の強化」【2】「中小・中堅企業の成長段階に応じたきめ細かな経営支援の強化」【3】「GREEN×EXPO 2027の開催に向けた協力体制の強化」【4】「人口減少問題と企業経営の諸課題に関する施策検討と支援事業の展開」【5】「DX・CX推進やSDGs、カーボンニュートラル実現に向けた取組への支援強化」【6】「稼げる都市・横浜の創造を目指した多様な都市開発の推進、交流人口の拡大、観光産業の振興等による賑わいの醸成」を掲げています。

 このように、三つの基本目標とそれを達成するための六つの基本政策を展開することによって、『Y★Ⅹの推進による新たな変革への挑戦』を進めてまいります。
(以上、要旨。見出しは本紙)

参加無料 知っておきたい、令和の相続 2月20日、新横浜でセミナー

 近年大きな変革があった相続税・贈与税制-。相続税に特化したランドマーク税理士法人では、その内容と令和7年の税制改正についての特別セミナーを、2月20日(木)に開催。午後2時から3時まで。セミナーテーマは『令和7年度税制改正と不動産の相続問題』。

 「相続税についての理解を深め、早めの対策を進めていきましょう」と講師の清田幸佑さん。終了後、希望者には個別相談も(要予約)。

 参加無料。会場は同社新横浜セミナールーム(新横浜駅1分)。申込・問合せは【電話】03・6269・9996まで。

「ヨコハマeアンケート」新規メンバーを募集 市政に市民の声を生かす目的

 横浜市はインターネットを通して市政に関するアンケートに答える「ヨコハマeアンケート」の2025年度新規メンバーを募集している。

 市はアンケートの回答結果を事業の企画や効果測定、改善に役立てている。今年度は、防犯や都市農業、青少年の地域活動拠点づくり事業、熱中症に関するアンケートが実施された。

 募集対象は25年4月1日時点で市内在住・在勤・在学の15歳以上で、インターネットと電子メールが利用可能な人。 アンケートは月2回程度の実施で期間は1年間。

 メンバーには、対象施設の入場料金割引や市政情報などを掲載したメールマガジン配信などの特典がある。

 応募は3月11日(火)までに市サイトの「ヨコハマeアンケート メンバー募集」ページの応募フォームから行う。問い合わせは、市民局広聴相談課ヨコハマe アンケート担当【電話】045・671・2333。

鬼に豆を投げる氏子

お三の宮日枝神社 鬼退治で福を呼ぶ

 「横浜開拓の守護神」ともいわれるお三の宮日枝神社=南区山王町=で2月2日、恒例の節分祭追儺式が行われた。祭典の後に行われた豆撒きには、氏子崇敬者約30人が参加。あらゆる諸悪の根源とされる赤鬼に「鬼は外、福は内」と掛け声をかけながら豆を投げつけ、退散させた。寒空の下、近隣住民らも集まり、迫力ある鬼の風貌と豆撒きの様子を楽しんでいた。

 同神社の権禰宜の本道友里さんは「悪いものを払って福を招き、健康で幸せな春を迎えられるように、との願いが込められた節分祭が無事に終わりほっとしている。この伝統行事が先々まで続いてほしい」と話した。

南区市議補選 候補者4人にアンケート タウンニュース社企画 山中市政の評価、物価高対策など聞く

 南区選出の遊佐大輔氏(自民党)が辞職したことに伴う市会議員補欠選挙(2月9日投開票)に立候補した立憲民主党新人の佐藤啓治氏(42)、日本維新の会新人の小西大貴氏(31)、共産党元職の荒木由美子氏(65)、国民民主党新人の熊本千尋氏(30)(届出順)の4人に対し、タウンニュース社はアンケート調査を行った。

 質問は▽当選後、最初に取り組みたい施策▽山中市政の評価▽物価高騰対策▽子育て世代への支援策▽南区の課題と解決への施策―の5問。4人の回答は以下の通り(紹介は届出順。原則として候補者の回答に基づいて掲載しています)。

◆設問1 当選後、あなたが最初に取り組みたい施策を具体的に1つ教えてください。

【佐藤啓治氏】敬老パス75歳以上の無償化の実現など、地域交通の課題解決に取り組みたい。

【小西大貴氏】ムダな税金をゼロにする。公認会計士・税理士として、私たちが頑張って働いた給料から徴収されている税金の使われ道について、専門家の知見からつぶさに、しっかりとチェックしていきます。

【荒木由美子氏】山坂が多い地域で、堀ノ内・蒔田・中里・別所・六ツ川などの地域を回るコミュニティバスを実現する。

【熊本千尋氏】24時間保育や義務教育までの子どもを夜間預かれるシステム作り。共働きで宿泊勤務や夜勤を伴う仕事をしている人たちの助けになりたい。近くに両親や頼れる人がいないと仕事が続けられなくなる現状があるため、ライフスタイルが変わってもやりたい仕事が続けられるまちづくりを目指したいと思います。

◆設問2−1 現在の山中市政について、あなたが評価できる施策1つあげ、その理由を教えてください。

【佐藤啓治氏】子育て施策 理由...令和8年度からの中学校給食の全員実施、中学3年生までの小児医療費無償化等、子育て施策の充実により、若い世代・子育て世代の流入につながり、人口増をもたらしたため。

【小西大貴氏】医療・福祉については一定程度評価できる。中学生まで一律に医療費ゼロとするなど、子育て世帯としては非常に助かっている。一方で、出産費用ゼロと謳っているが、各病院の出産費用が不透明であり、実際には手出しが必要となっている。

【荒木由美子氏】小児医療費無料化を所得制限なしで15歳まで拡充したこと。所得にかかわらず、制限をなくしたことが評価できる。

【熊本千尋氏】パパの育児休暇取得率の向上、家事・育児促進事業 理由...女性活躍推進がされる中、まだまだ育児や家事の負担は女性の比率が多い。その中で男性が育児に参加しやすい環境を作ることは女性活躍推進にも繋がると思うから。仕事、育児、家事と女性の負担が多すぎる。

◆設問2−2 現在の山中市政について、あなたが評価できない施策1つあげ、その理由を教えてください。

【佐藤啓治氏】100%ではないが、マニフェストを着実に実現してきており、全体的に評価している。

【小西大貴氏】財政改革を断行する決意が感じられない。長期財政推計における一般会計の収支不足は2065年に2,000億円へ迫る想定であるものの、市長が取りやめたIRに代わる財源確保策が未だに示されていない。市民税に依存する税収構造を打破し、多極分散型社会における一極を横浜市が担えるよう成長戦略を明確に描くべき。

【荒木由美子氏】中学校給食をデリバリー方式にしたこと。できたての給食が食べられる自校調理方式が一番良い。

【熊本千尋氏】敬老パスの0 理由...元鉄道従事員としてこれで電車やバスで働く人たちの設備環境や待遇面での環境が整っていれば良いが、そうではない現状から高齢者ばかりを優遇して、働く現役世代を苦しめることは違うと思う。今後高齢者が増えていくのに将来性がない政策だと思う。

◆設問3 物価の高騰が続いています。横浜市として市民・事業者に向けてどのような施策が必要か、あなたの考えを教えてください。

【佐藤啓治氏】食料品の消費税0%、燃料価格(電気・ガス料金)の高騰対策拡充、緊急地域経済対策と生活支援の拡充。

【小西大貴氏】短期的な施策、中長期的な施策を両輪で進める必要がある。トリガーとなる価格水準を予め設定し、迅速に補助を行う。中長期的には、物価高を上回る手取り額の増加が必要。

【荒木由美子氏】市の収入が増えた分を還元するために、国民健康保険料の引き下げ・介護保険料の減免措置の拡充に充てる。

【熊本千尋氏】会社に勤務する労働者という立場だけでは厳しい。これからはAIにはできない自分の価値を売っていくことが大切である。ただ補助金を出すのではなく、将来性のあるノウハウを提供できることに税金を使いたい。

◆設問4 横浜市は「子育てしたいまち」を目指していますが、あなたが考える子育て世代への支援策を教えてください。

【佐藤啓治氏】給食費および小児医療費18歳までの無償化と所得制限の撤廃、義務教育費の軽減と学びの格差の是正、子育て手続きのオンライン化推進。

【小西大貴氏】出産から巣立ち後のキャリア支援まで、行政として包括的にサポートする必要がある。また、出産費用について、無痛分娩や夜間休日加算が算定の基礎に含まれておらず、市の9万円助成では不十分なケースが見られるなど、より一層、安心して子育てのできる環境づくりが必要。

【荒木由美子氏】学校給食費の無償化と保育料の負担軽減。安心してこどもを預けられる環境のさらなる向上を図る。

【熊本千尋氏】インフラや不規則な頑張りで働く子育て世代を支援したい。24時間保育の拡充や、義務教育までのこどもたちを夜間も見守れる体制を作っていきたい。

◆設問5 南区の課題を1つあげ、その課題解決へ向けてどのような施策が必要か、あなたの考えを教えてください。

【佐藤啓治氏】災害対策の強化(がけ地対策、土砂警戒区域の点検・修繕など安全確保、狭隘道路の電柱地中化や緊急輸送路の確保)。

【小西大貴氏】人口密度が横浜市トップ。街路が狭いからこそ、これからは街の余白を豊かにすることが重要。他の区民と同様にみどり税を納めているが、緑が極めて少ない区となっており、不公平感がある。緑のある公園の魅力化、桜並木などの街路樹を一層充実させ、経済的にも精神的にも豊かな環境を整備する。

【荒木由美子氏】木造住宅が密集し、崖地の多い清水ケ丘・三春台・庚台など緊急車両が入らない地域への防災対策の強化に力を入れる。

【熊本千尋氏】南区は坂道も多くまた高齢者が多いため、地域交通の充実をスピード感を持って進めていきたいです。山の上の団地まで小さいバスを走らせてほしいという声を聞きました。また、病院へ行く途中の坂道で転んでしまい一人で起き上がれなくなっていたところを助けたこともあります。気軽にお手軽に乗れる交通手段を増やす。

南区市議補欠選挙に立候補した4人

南区市議補選始まる 元職・新人4人の争い 2月9日投開票、各氏の訴え紹介

 南区選出の遊佐大輔氏(自民党)が辞職したことに伴う市会議員補欠選挙が1月31日に告示され、4人が立候補した。2月9日の投開票まで9日間の選挙戦が始まった。

 立候補したのは届出順に立憲民主党新人の佐藤啓治氏(42)、日本維新の会新人の小西大貴氏(31)、共産党元職の荒木由美子氏(65)、国民民主党新人の熊本千尋氏(30)。

 各候補の選挙戦初日の演説内容を紹介する。(紹介は届出順)

立民・佐藤啓治氏

 「父が群馬県の町議会議員で、住民からさまざまな要望を受けて対応し、感謝されているのを見てきた。自分は20代の時に井土ケ谷に住んでいた。地域の問題、困りごとを解決したい」(井土ケ谷交差点付近)

維新・小西大貴氏

 「公認会計士、税理士として税金の無駄をチェックし、市の財政を立て直したい。市民はみどり税を払っているのに南区は緑被率が低い。精神的にも経済的にも豊かにしていきたい」(弘明寺商店街そば)

共産・荒木由美子氏

 「2年前の市議選で落選してから、生活相談活動を続けてきた。物価高で商店街では閉店が相次ぎ、何も手立てができていない。南区で30年間活動してきた。議会に戻れるように走り抜く」(通町の選挙事務所前)

国民・熊本千尋氏

 「政治の世界は未経験でゼロからのスタートだが、ここに立っているのは皆さんのおかげ。介護士のとしての経験を生かし、高齢者・障害者福祉にしっかりと向き合って充実させたい」(横浜橋通商店街そば)

グランプリ作品の「Miyajima,s Deer 宮島の鹿」(シハブ・アルファヒームアラブ首長国連邦大使館特命全権大使作)

外交官撮影の写真一堂に 横浜赤レンガ倉庫で2月5日から

 「にっぽん─大使たちの視線2024」と銘打つ写真展が2月5日(水)から9日(日)まで、横浜赤レンガ倉庫1号館2階で開催される。

 テーマは「Inspiring Japan」で42の国と地域から62人の外交官の作品を展示。外交官が独自の視点で捉えた一枚が並ぶ。8月に横浜で開催される第9回アフリカ開発会議(TICAD9)に向けた取り組みとして、アフリカにゆかりのある絵本作家・沢田としきさんの原画作品なども披露される。

 午前11時(5日は午後1時)から午後6時まで。入場無料。詳細は横浜市国際局グローバルネットワーク推進課アフリカ中東担当【電話】045・671・4719へ。

高円宮妃久子さま ご寵愛の人形展示

 「にっぽん─大使たちの視線」写真展実行委員会の名誉総裁を務められている高円宮妃久子さまがご寵愛されている人形2体を2月4日(火)まで横浜市庁舎3階に展示している。

 平日のみ。午前10時から午後4時(4日は2時)まで。詳細は横浜市にぎわいスポーツ文化局観光振興・DMO地域連携課【電話】045・671・3940へ。

南区市議補選 元職・新人 4人の争いか 1月31日告示、2月9日投開票

 昨年12月に南区選出の遊佐大輔氏(自民)が辞職したことに伴う市会議員補欠選挙が1月31日告示、2月9日投開票の日程で行われる。本紙の調べでは1月30日までに、共産党元職の荒木由美子氏(65)、立憲民主党新人の佐藤啓治氏(42)、日本維新の会新人の小西大貴氏(31)、国民民主党新人の熊本千尋氏(30)の4人が立候補の意思を表明している。遊佐氏の突然の辞職に批判が多かったこともあり、自民党は候補擁立を断念している。(30日起稿)

共産・荒木由美子氏

 荒木氏は横浜市出身。市立保育園勤務を経て、1995年の市議選で初当選、通算6期。2023年の市議選は次点で落選。落選後も区民の声を聞く活動を続けていたとし、「物価高で生活に苦しんでいる人の声を議会に届けたい」という。

立民・佐藤啓治氏

 佐藤氏は群馬県出身で営業代行会社を経営。20代のころに南区で生活していたという。物価、子育て、福祉に関する政策を柱とし、子育てについては「7歳の娘を育てる子育て当事者として、給食の無償化を訴えていきたい」としている。

維新・小西大貴氏

 小西氏は熊本市出身。銀行員を経て、23年に公認会計士・税理士事務所を開所している。会計士としてのキャリアを生かし、「市の支出をチェックし、カットできる部分はカットし、必要なところに予算を付けていく」と訴える。

国民・熊本千尋氏

 熊本氏は横須賀市出身。23年まで東京メトロで車掌や運転士を務めた後、国民民主党の市議事務所に勤務。並行して訪問介護の仕事もしている。「夜間保育や一時預かりなどの子育て支援策や介護に関する政策を進めたい」としている。

 1月17日にあった立候補予定者説明会には、自民党を含めて9陣営が参加したが、自民党や無所属で出馬を検討していた陣営は立候補を見送る見込み。

崖の上ぎりぎりにある保土ケ谷礫層

本牧 気まぐれ歴史散歩 87  『保土ケ谷礫層』

 八聖殿が建つ八王子の丘から間門までの、もとの海岸線には高さ20m程度の崖が4つ連なっています。本牧市民公園にある崖は現在も地層が観察できる横浜市内でも貴重な場所です。この崖は海食崖(かいしょくがい)といい、万年単位で浪の浸食を受けて出来たとされています。崖の中腹には縞模様のように凸凹の礫層(小石で出来た地層)があります。この礫層はおよそ100万〜200万年前に形成されたもの...とのことです。

 本牧の崖には、頭頂部のやや下にも凸凹の礫層があります。これは保土ケ谷礫層と呼ばれ、保土ケ谷区の陣ケ下渓谷から繋がっているそうです。約50万年かけて相模川が多摩川方面から現在の茅ヶ崎市・平塚市の市境へと流路を変えていく過程で、本牧あたりが河口となった17・18万年に堆積したもの...と考えられているそうです。

 もちろん、現在の日本列島の形となるずっと前の話であり、気が遠くなるような太古の話となります。また凸凹部分は不整合面と呼ばれ、地上で風化した地表が海底に沈み、その上に新たな土砂が積もることで保存された凸凹面です。不整合面が2つあるということは、この崖は少なくとも2回は海底に沈み、現在を含め3回地表に現れたということになります。計り知れない地球の歴史には、ただただ驚くばかりです。

 このまま、この崖の下を歩いていきたいと思います。

(文/横浜市八聖殿館長 相澤竜次)