青葉区版【2月13日(木)号】
取材に応じた花岡さん(中央)と(株)八洋の担当者ら。左はオリジナルラッピングの自動販売機

青葉消防団 充足率100%を達成 官民一体で地域の安全守る

 青葉消防団(廣田豊彦団長/定員485人)がこのほど、団員充足率100%を達成した。横浜市では神奈川区、西区、港南区に続き4区目の達成。青葉消防署は、自動販売機事業を展開する(株)八洋(東京都)と共同で、自動販売機を活用した消防団員募集広報に取り組んでおり、同署は「日々の声かけなど団員の努力に加え、官民一体で協力してきた。その成果が実ったのでは」としている。

 昨年1月、能登半島地震での活躍もあり、地域防災における重要性が再認識されている消防団。一方で、全国的な担い手不足、団員の高齢化が課題となっている。

 青葉区も同様の課題を抱えており、昨年入団した花岡隼人さん(39)によると、「力仕事のため若者が多いイメージだったが、多くが50代、60代。もちろん鍛えられたベテランの方々だが、若手も増えてくれるとうれしい」という。

 そんな現状を受け、同署は昨年9月から(株)八洋と連携し、自販機の外装や広告パネルを活用した団員募集広報を行ってきた。現在、消防団オリジナルラッピングの自販機は区内に2台あり、さらに数台設置予定。団員募集ポスターは、同社が扱う区内約190台の屋外設置自販機全てに掲示されている。

 昨年4月1日時点の充足率93・8%から、短期間での目標達成を受け、「行政だけではやりにくい取り組みを、民間との共創事業という形で実現できた。地域で『自販機見たよ』という声もあり、効果が出ているのでは」と同署担当者。同社法人営業部の田中堅課長は「市民への恩返しも含め、長期的に消防団を知るきっかけ作りに貢献できれば」と話していた。

 消防団は地域の行事への参加も多く、団員や近隣住民に顔を覚えて気にかけてもらえるなど、地域参加のきっかけにもなる。「若者や新しく引っ越してきた方こそ消防団に入ってほしい」と花岡さんは話していた。

最優秀賞に選ばれた1班の発表

元石川高 高校生が地域課題解決案 防災テーマにプレゼン

 元石川高校2年生が取り組む学校設定科目「アントレプレナーシップ」(アントレ)の最終発表会が2月7日、アートフォーラムあざみ野で開催され、4グループの生徒が今期のテーマである青葉区の防災プランについて発表した。

 アントレとは「起業家精神」の意。同科目は生徒の課題発見能力やリーダーシップを培うため、2017年度から開講された。生徒たちは企業や団体、自治体から提示された課題について話し合い、解決策を提案する。

 今年度は気象予報士で防災士の片山美紀さん(NPO法人SoELa)が、災害現場で起こる「報道」「防災意識」「避難所」の3つの問題を提示。生徒たちは調べ学習や青葉消防署などへの取材を通し、実現可能なプランを模索した。

 当日の発表では、生徒たちはSNSや動画を活用して防災に役立つ知識を伝えたり、子ども連れや女性、病人に配慮した避難所の運営計画を立てるなど、高校生ならではの柔軟な発想を披露していた。

子どもを通して祖父母に伝える

 最優秀賞に選ばれた1班は、子どもや高齢者の防災意識向上について、親しみやすい啓発動画や、子どもが祖父母に学んだ事を伝えることで防災意識が定着するとプレゼン。メンバーの青木駿典さん、宇津木佐菜雫さん、石崎心菜さん、安士光太郎さんらは「作成した動画を児童に見せ、アンケートによる統計も交え説得力を持たせた。学んだプレゼン力を大学受験などで生かしていきたい」と話した。

 審査を行った同法人の郷原正理事は「円グラフの作りなどまだまだ改善できる部分もあるが、総合点で勝った。一人が目立つのではなく、全体としての統一感がある良いプレゼンだった」と講評した。

横浜春節祭公式グルメ大使、横浜中華街公式グルメ大使を務めるグルメプレゼンター はっしーさん(本名:橋本陽(あきら)) 青葉区出身 42歳

食で横浜を、日本を元気に

 ○…「市内各所に設置されたランタンを巡りながら、食べ歩きも楽しんでほしい」。1月から始まった横浜春節祭のグルメ大使を務め、街の魅力とおすすめの店を紹介している。一昨年には横浜中華街初のグルメ大使に就任。大手広告代理店で数々の食イベントを手がけた経験を生かし、企画のプロデュースやキャスティングも行っている。

 ○…青葉区出身。体育会系で中高大と慶応義塾で柔道に打ち込んだ。ターニングポイントは新入社員時代の挫折。友人との食事で元気を取り戻し、「美味しいごはんは人を無条件に応援してくれるパワーがある」と実感した。日々の外食を綴ったブログを始めたところ、月間200万アクセスを記録。”日本一のグルメブロガー”として、TVなどのメディアにも出演するように。2020年に独立し、現在はSNSやメディアを中心に活動の幅を広げる。

 ○…朝のウォーキングがストレス発散。定番は赤レンガから山下公園を抜けて元町までの港沿いのコース。「食がライフワーク」と言うだけに、目的は歩いた先の朝ごはん。元町ならこの店、関内なら…とグルメネタは尽きない。中でも好物は肉と米。唯一好んで食べないのが意外にもクロワッサン。「あの食感がなんとも…」と苦笑い。現在、毎日同じ物を食べて研究する自主企画「100日焼鳥生活」中。

 ○…「グルメプレゼンター」を名乗り、「自分の生の声で伝えていく」が信念。総務省の地域力創造アドバイザーも務める。「横浜にはまだ知られていない、世界に誇れるポテンシャルがある」ともどかしさを口に。「横浜野菜のブランディングもしたい」など、次々とアイデアが溢れ出す。「食を通じて横浜を、横浜を通じて日本を元気にしていきたい」

子どもたちに模型の解説をする野田さん(左)

鴨志田町野田友幸さん 手作り模型を展示 若草台地区センター

 若草台地区センターで2月26日(水)まで、「宝の持ち腐れ展示会」を開催中。太平洋戦争で活躍した駆逐艦「雪風」他、潜水艦2隻の手作りのオールアルミ模型(100分の1スケール)を展示。時間は午前9時から午後8時30分。観覧無料。

 制作者の野田友幸さん(78)は、鴨志田町在住の元建築士。当時の図面や写真を基に、図面作成から制作まで自ら手掛けており、「構造や時代背景を理解して作るところに、既製の模型を組み立てるのとはまた違った面白さがある」と語る。ごく小さなパーツまで全て写真などからサイズを測り、アルミ缶などを延ばして制作。飛行機格納筒や機銃はもちろん、手すりや床板など細部まで忠実に再現したという。

 15日(土)と22日(土)の2時から4時は、野田さんが来館。実際の資料や図面を見ながら、模型の解説や制作秘話、あまり知られていない軍艦の構造などの話が聞ける。

 8月には、駆逐艦「雪風」の勇姿を描いた映画『雪風 YUKIKAZE』が全国公開予定。「今、注目されている『雪風』に加え、2隻の潜水艦も日本を守った素晴らしい軍艦。ぜひ見に来て」と野田さん。

植樹に参加したメンバー

美しが丘公園に桜植樹 基金で約5年ぶり

 地元住民や商店街、商業施設などがともに活動し、たまプラーザの地域活性化を目指す団体「we love tamaplaza project」が1月27日、美しが丘公園で桜の植樹を行った。

 この取組は、「桜をたまプラーザのシンボルにしたい」との思いから同団体が2011年から行っているもの。

 毎年春に開催している桜フェスティバルで桜基金(募金)を募り、一定の額が貯まる度に同取り組みを行ってきた。前回は20年2月に植樹しており、今回は約5年ぶりの実施となる。

 現在までに植えられた桜は河津桜などをはじめ10品種30本以上に及ぶという。今回植えられたのは、「陽光」という品種で公園内に2本植樹された。

 美しが丘連合自治会の辺見真智子会長は「近隣に住む子どもたちの思い出を育む場所として今後も大事にしていければ」と話していた。

フリマ出店者募集 たまプラーザ 桜まつり

 美しが丘公園で3月22日(土)と23日(日)に行われるたまプラーザ桜フェスティバルのフィナーレイベント「桜まつり」のフリーマーケット出店者を募集している。

 昨年の桜まつりで、ユリノキ通り沿いを会場に初めて実施され、イベントを彩ったフリーマーケット。今年も会場は変わらず、募集条件は地元で2日間出店できる人が優先。22日は午前10時から午後6時まで、23日は5時30分まで。出店費用は1日5000円(1区画2m×2m)。飲食物の販売は禁止。終了後は清掃活動に参加を。悪天候の場合中止。

 申し込みは左の二次元コードから。イベント概要・出店規約を確認の上、2月20日(木)までに申し込みを。問い合わせは、たまプラーザ商店会【メール】tentou@happy.email.ne.jp

地域活動のヒント学ぶ 27日 まち活フォーラム

 まち活フォーラム「団体活動って、地域活動って、楽しい!」が2月27日(木)午前10時から正午まで、青葉区役所で開かれる。NPO法人夢・コミュニティー・ネットワークの時任和子さんが講師を務め、活動のヒントなどを学ぶ。無料。申込は20日(木)まで。(問)区民活動支援センター【電話】045・978・3327

恩田連合自治会 地域の安全・安心願い 児童・生徒のポスター表彰

 恩田連合自治会(久保田実会長)主催の「第8回交通安全・詐欺防止対策標語ポスターコンクール」の表彰式が2月8日、恩田地域ケアプラザで行われた=写真。

 同コンクールは「交通安全や詐欺抑止をより身近に意識することで被害を減らせたら」という思いから、同連合自治会で自主的に取り組んでいるもの。近隣の小学校4校と中学校2校の児童生徒が対象で、今年は108作品の応募があった。

 表彰式には青葉警察署の伊藤博之副署長や青葉交通安全協会の工藤明会長も出席。伊藤副署長は「交通安全や詐欺防止を願う気持ちが伝わってきた。皆さんのおかげで詐欺・交通事故減少につながっている」と話した。

 表彰者は以下の通り。敬称略。【青葉警察署長賞】深澤美結(田奈小6年)【青葉交通安全協会会長賞】芦田和花(のどか)(田奈小6年)【恩田連合自治会会長賞】木村心晴(こはる)(あかね台中1年)【優秀賞】安田衣都葉(いとは)(榎が丘小2年)、柳晴斗(田奈小2年)、真野瑛玲奈(桂小3年)、西方れい(恩田小4年)

暮らしの中の「再利用」 3月4日 まち活カフェ+

 ゲストスピーカーの話を聞きながら学び、交流する「まち活カフェ+」が3月4日(火)、青葉区区民活動支援センター(区役所1階)で開かれる。午前10時から正午まで。

 当日はNPO法人森ノオトの齋藤由美子さんが講師を務め、布や手芸用品などを再利用し新たな価値を与える「アップサイクル」についてワークショップを行う。

 定員20人。参加費500円(材料費込み)。はさみ持参。2月20日(木)締切。申し込みは同センター【電話】045・978・3327へ。

あいさつする小島氏

小島県議 新春の集いで意気込み 「安倍先生の意思を継ぐ」

 小島健一神奈川県議会議員の新春の集い2025が2月8日、新横浜プリンスホテルで行われ、後援会関係者や議員、支持者など約250人が訪れた。

 当日は安倍晋三元首相の外交スピーチライターを務めた谷口智彦氏がゲストスピーカーとして登壇。「いまの日本・安倍総理だったらどう見たか」と題して、約1時間にわたり講演を行った。

 その後、小島氏もあいさつに立ち「引き続き、『ブレない、こびない、投げ出さない』この思いで、安倍先生の意思を継いで、しっかりとこれからも日本を守るために頑張っていきたい」と、意気込みを語った。

 会場では食事のほか、コーラスやダンス、小島氏本人による詩吟の披露もあった。

横浜オールスターズ 2度目のチア世界一へ 「手足の先まで美しく」

 青葉区桜台と中区を拠点にするチアリーディングチーム「横浜オールスターズ/DOLPHIN STARS」(長谷裕子代表)=写真=がこのほど、小学生11人から成るユース編成で、来年4月にアメリカ・フロリダ州タンパで開催される世界大会「The Youth SUMMIT」の出場権を得た。初出場・初優勝の栄光に輝いた2019年の同大会から、6年の時を経て2度目の挑戦。再び世界一になるべく、練習に励んでいる。

 世界中から同年代の実力者が集う同大会。サブキャプテンの加藤結寧さん(小5)は「日本にはない海外のすごさを学びたい」と話す。練習では全員で息を合わせ、手足の先まで揃うよう意識しているそう。キャプテンの相澤菜々子さん(同)は「チアは人を応援するもの。見る人を元気にすることを考えながらパフォーマンスしたい」と意気込みを語った。長谷代表は「チームの強みは日本人らしい美しさとシンクロ性。彼女たちらしい演技で世界一を目指す」と話していた。

 同チームは、もえぎ野地域ケアプラザで2月8日に行われた「地域ふれあい会」にも出演。息の合った華やかな演技で、観客に笑顔を届けた。

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卒業制作展のチラシ

横浜美術大で卒業制作展 16日まで、3月に学外展も

 2024年度横浜美術大学卒業制作展の学内展が2月16日(日)まで、同大学構内(鴨志田町1204)で開かれる。午前10時から午後5時まで(最終日は4時まで)。

 15日(土)と16日(日)は各展示室で作品を制作した学生本人によるギャラリートークタイムを実施(午後2時から4時まで)。本館2階会議室1では同日午前10時から進路相談会も併催する。公共交通機関での来場を。

 また、東京都美術館で3月2日(日)から6日(木)まで学外展を開催。学内・学外展ともに、問い合わせは同大学学務課【電話】045・963・4069。

緑税務署 確定申告、17日から オンライン申告を推奨

 2024年分の確定申告が2月17日(月)に開始される。申告と納付の期限は、所得税・贈与税等が3月17日(月)まで、個人事業者の消費税等は3月31日(月)まで。

 緑税務署は自宅などからオンラインで申告できる「e―Tax」を推奨している。国税庁のサイト「確定申告書等作成コーナー」から利用を。

 諸事情でe―Taxを利用できない人は、緑税務署(青葉区市ケ尾町22の3/青葉・緑・都筑区対象)に2月17日から3月17日まで開設される申告書作成会場で受付・相談できる。入場整理券が必要で、LINEアプリの国税庁公式アカウントを「友だち追加」の上、申し込む。整理券は当日配布も有。受付は平日午前8時30分から午後4時(3月2日(日)のみ例外で開場)。早目に締め切る場合有。同署駐車場は期間中使用不可。(問)同署【電話】045・972・7771

脱炭素向け意見交換会

 青葉区の脱炭素化に向けた企画として、2月15日(土)、16日(日)に意見交換会などが実施される。参加無料。横浜あおば脱炭素社会しみんの会主催。

 15日はスプラス青葉台(青葉台)で午後2時から4時30分まで、「川崎市・横浜市(青葉区)における脱炭素交通戦略」をテーマに、自治体職員を囲みながら意見交換を行う。

 16日はあおばコミュニティ・テラス(市ケ尾)で午後2時から3時30分まで、「生ごみのゆくえ〜」と題して区資源局職員からの解説とたい肥についての意見交換を実施する。

 問い合わせは環境政策対話研究所【電話】044・387・0116。

あおばの魅力探る 3月2日から区民講座

 青葉区区民企画運営講座「あおばを愛する人と青葉の魅力を探ろう‼Part2」が3月に3回にわたって開催される。原則全回参加。

 テーマごとに、日程、会場が変わる。【1】青葉の自然を学び探ろう‼/3月2日(日)/藤が丘地区センター【2】青葉の歴史を学び探ろう‼/8日(土)/青葉区役所【3】青葉の魅力をアートでカタチにしよう‼/22日(土)/横浜美術大学――。時間は各日午前10時から正午。各回とも動きやすい服装で。

 参加費300円。定員20人。2月20日(木)締切。(問)区地域振興課【電話】045・978・2295

横浜市、下水道管緊急点検で路面下空洞2カ所を発見 埋め戻し完了 八潮市の陥没事故受け

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、横浜市は管理する下水道管の緊急点検を2月3日から5日に実施し、その結果を10日に発表した。

 点検は水再生センターへ流入する内径2m以上の汚水幹線と合流幹線の24本。水再生センター直近のマンホールから下水道管内部を目視で点検するとともに、管が布設されている道路表面も点検した。加えて、対象の下水道管が布設されている道路の下に空洞がないか、電磁波地中レーダー方式で調査した。

 その結果、下水道管の点検では緊急対応を要する異常は見つからなかった。空洞調査では、港北区新吉田町と神奈川区入江2丁目の2カ所で緊急対応が必要な空洞を発見。原因は点検した下水道管に起因するものではなかったが、2月10日までに埋戻し作業を終えた。

 市は定期的に行う目視点検やテレビカメラを使った下水道管内部の調査を続けていくという。

2種類のバスケ教室 2月15日、桐蔭横浜大学

 障害の有無に関わらず参加できるバスケットボール教室「第1回みんなでバスケットボール2025」が2月15日(土)、桐蔭横浜大学の大学体育館で行われる。時間は午前10時から正午まで。

 同教室には、肢体不自由、知的障害、発達障害、精神障害など、障害があっても、小中高校生であれば誰でも参加可能だ。車いすバスケ体験教室と立位バスケ教室のどちらかを選択して参加を。当日は東京2020パラリンピックに出場した選手も来場予定となっている。

 定員30人。参加費は500円(保険料も含む)。申し込みは下記URLから。

 

加藤悠院長

「緑内障とは?」 コラム【43】 悠先生のちょっと気になる目のはなし

 健康意識の高まりから人間ドックを受ける人が増える中、緑内障の疑いを指摘され、受診される方が多くいます。また、「緑内障を治療中だけど飲んではいけない薬があると言われた」という方もいらっしゃいます。

 そもそも緑内障とはなんなのでしょうか。眼科的には眼圧の関係する病気を全て緑内障と呼んでおり、これが話を分かりにくくしています。

 一般的に皆さんがイメージする緑内障は、点眼治療を毎日行う「開放隅角緑内障」というものです。隅角とは眼の中の水の排水路のようなもので、緑内障にはこれが開放しているものと閉塞しているものと2つあります。開放隅角緑内障の多くは、眼圧が正常な状態でも体質的に眼の奥の視神経が障害を受けて視野障害をきたします。そのため、まずは点眼で現在よりも眼圧を下げなければいけません。

 一方で「閉塞隅角緑内障」は慢性的に眼圧が上昇している方もいれば、発作的に眼圧が上昇する方もいます。慢性的な眼圧上昇に対しては点眼で眼圧を下げますが、発作的に眼圧上昇を起こす方はその予防が重要です。発作は散瞳といって瞳孔が広がってくると起きやすくなりますので、そうした副反応のある薬の内服を避けます。

 また、レーザー治療や白内障手術が発作の予防にもなるのです。

 市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)

アマビエ挟み紙と1月限定御朱印

御朱印探訪【3】 毎月変わる限定御朱印も魅力の栄区上郷町・横浜御嶽神社 記者の参拝レポート

 御朱印(ごしゅいん)とは、神社や寺を参拝した証として押印される印章印影のこと。参拝の記録として集める人も少なくない中、タウンニュース記者が横浜市内の寺社で入手できる御朱印を紹介する「御朱印探訪」。3回目は栄区上郷町にある横浜御嶽(おんたけ)神社を訪れた。

 JR港南台駅、大船駅からバスに揺られること約20分。中島バス停で下車し、すぐ横にある急坂を上がれば目的地、横浜御嶽神社だ。

横浜市内で唯一、木曽御嶽山の神々を祀る

 石段を数段上がると石造りの鳥居があり、その先右手に手水舎が備えられている。手水のすぐ先には、不動明王と稲荷社が。少し変わっているのは、手前に小さな池があり、その奥に二つの社がある点だ。

 「この神社がお祀りしている木曽御嶽山では、滝の下に不動様が祀られているので、それを模しているんです」。そう教えてくれたのは、禰宜(ねぎ)の森沙緒莉さんだ。

 横浜御嶽神社は創建1903(明治36)年と言われている。森さんによると、初代先達の森巳之助(みのすけ)氏はこの地の農家に生まれ、幼少期から信心が篤く、木曽御嶽山で修行。天台寺門教会で法名を授かったのち、生家のある横浜へ戻って自宅で護摩行を続けていたという。

 詳しく書かれた文書が残っているわけではないので、と前置きしたうえで森さんは「明治36年より前に木曽御嶽神社から御分霊されて、巳之助さんの自宅内に創建したと言われています」と話す。 

木曽の山に帰った信者は霊神に

 森さんに案内されて本殿へ。一般の参拝では内部まで入れないが、病気平癒や厄除けなどの各種祈祷は本殿内で行われる。御嶽神社の御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、国常立尊(くにとこたちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の三柱で、総称して「御嶽大神」として祀っている。

 「他の神社ではあまりないのですが」と森さんが教えてくれたのが、内殿左側に設けられた霊神碑(れいじんひ)だ。木曽御嶽神社の信仰において、御嶽山に信仰を尽くした行者や信者は亡くなると木曽の山に帰るとされていて、その後、その魂を霊神として内殿に祀るのだという。

 「この場所で信仰された方々、約40人の霊神がいま、霊神碑に祀られていると記録が残っています」と森さん。

病気平癒を願う人々が訪れる神社

 そんな横浜御嶽神社では定番の3種(御嶽神社、不動明王、稲荷神社)のほかに月替わりの御朱印を授与していて、動植物や雪だるま、花火など、季節感が伝わるデザインになっている。使用する判も御嶽神社のオリジナルだ。

 「よく参拝にいらっしゃる方の励みになれば」と、森さんが月替わり御朱印を始めたのは7〜8年前。その後、コロナ禍があり、御朱印帳に挟む「挟み紙」に疫病退散の伝承がある妖怪、アマビエを描くようになった。コロナ禍が落ち着いた今でも、「健康祈願、病気平癒を願って当社へいらっしゃる方が多いので」アマビエの挟み紙を続けている。ひな祭りや端午などの節句や祭事に合わせた限定御朱印を用意することもあるそう。

 「毎月変わる御朱印を楽しみにしてくださる方も少なくないので、以前と同じような絵柄にならないよう、気を配っています」と森さん。

 御朱印は書き置きが基本だが、公式SNS(Facebook、Instagram、X)で書き入れ対応ができる日を公開しているので、直書きをしてほしい場合はSNSをチェックしてほしい。

■栄区上郷町1314

【電話】045-891-4457

▽参拝は午前8時ごろから日没まで。御朱印授与は午前10時から午後4時

▽御朱印授与1枚500円。初詣限定の切り絵御朱印1500円(なくなり次第終了)