大和版【2月28日(金)号】
概要を説明する古谷田市長=20日・大和市役所

大和市予算案 「つながり創出」に重点 一般会計は9年連続増

 古谷田力市長は20日、2025年度の当初予算案を発表した。一般会計は、物価上昇や人件費高騰による扶助費などの増加により、前年度より72億5300万円増の944億3300万円(8・3%増)で、9年連続の増額、過去最大の規模となった。今年4月からスタートする新総合計画の元年度予算案は、25日に開会した市議会定例会に上程された。

歳入

 市税収入は、前年度比18億6800万円増(5・0%増)の395億8500万円を見込んだ。個人市民税は、24年度に実施された定額減税がおおむね終了したことや、給与所得の増加により、14億8620万円増(9・1%増)の178億100万円で過去最大に。法人市民税は企業業績が好調と見込んで、1億3800万円増(8・5%増)の17億5600万円となった。

 繰入金は5645万円減(2・0%減)の27億9953万円。「市の貯金」といわれる財政調整基金から25億円を繰り入れた。24年度末の残高は約41億円。25年度末には30億円程度となる見通し。

歳出

 人事院勧告に基づく給与改定による人件費の増加、児童手当制度の拡充などにより、人件費や扶助費などの義務的経費が38億2374万円増(7・5%増)の548億4326万円で過去最大となった。

 古谷田市長は、今年4月からスタートする第10次大和市総合計画の基本構想で「みんながつながる健幸都市やまと」を将来都市像に掲げた。

 「つながりの創出」にむけた主な新規事業では、自治会に対し新たな補助金を創設する事業費に1425万円を計上した。公設の放課後児童クラブにパソコンやインターネット環境を整備するDX推進事業には1987万円を盛り込んだ。支援員の業務負担を軽減し、より多くの時間を児童との関わりに充てるのが狙いだ。

 27年に横浜市瀬谷区・旭区にまたがる旧上瀬谷通信施設で開かれる「国際園芸博覧会」(花博)を見据えた新たなイベントの開催には、403万円を計上した。

 大和駅東側プロムナードやシリウスでアニメや漫画、ゲームなど海外でも人気のコンテンツを題材にしたイベントを想定する。街のにぎわい創出に加え、海外からのインバウンド需要も取り込みたい考え。

 ほかにも、中学校の体育館に空調を新たに設置する事業に3億3704万円、物価高騰の影響を受けても安定した学校給食を提供するため、24年度に続いて食材料費の一部を補助する事業に2億1426万円を計上した。25年5月号から「広報やまと」を全戸配布する事業には、2091万円が充てられた。

60事業を見直し

 厳しい財政状況を受けて、市では新年度の予算編成に先がけて24年度の当初予算をベースとして全事業を精査した。昨年5月〜12月にかけおよそ800事業について目的や効果、費用などを検証した。

 これにより60事業が見直しの対象となり、24年度の当初予算比で2億5600万円を縮減した。

 見直しの対象となった主な事業は、中学校少人数指導の見直し(約4960万円)、夏季の学校プールの開放とりやめ(約2260万円)、「やまとニュース」を25年5月に廃止(約1740万円)、コミュニティバスの年末年始の運休(約470万円)、本庁舎の土日開庁を見直し、26年2月から土曜日は隔週開庁、日曜日は全面閉庁(約410万円)など。

 定例記者会見で古谷田市長は「各部所に事業の見直しを徹底的に促した。厳しい財政状況の中でも『つながり』を意識して予算を配分できたのでは」と話した。

受賞作品を手にする朋恵さん(左)と父・肇さん

山口朋恵さん応募の作品 高校総体のポスターに 278作品から選ばれる

 2027年度に神奈川県・東京都・千葉県・山梨県の4都県を会場に開催される全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の「総合ポスター図案」の選考結果がこのほど発表された。開催都県の中高生から278点の応募があり、上草柳在住の山口朋恵さん(18)=県立白山高等学校・美術科3年=の作品が最高位に選ばれた。

 受賞した作品は、インターハイで予定されている競技を戦うアスリートの姿を、色鮮やかな背景に浮かぶ真白い円形が囲む構図。円を用いた理由について、朋恵さんは「試合に挑む選手たちを支える指導者や仲間、家族の存在。そんな人のつながりを表現したかった」と話す。スポーツが平和の祭典であることにもふれ、「円形は平和の和(輪)でもあると思った」と続けた。

 筆や画用紙を用いず、タブレット端末とイラスト制作アプリ、タッチペンを使って作画を進めた。構想から完成まで、およそ2週間。278作品からの最高位に「高校生活の最後で心からうれしい受賞になった」と笑顔で振り返る。

 朋恵さんは、小学生のころ美大に通う姉の後をよく付いていった。絵が好きになったのも「姉の影響だった」といい、光丘中学校を卒業後は、白山高校(横浜市緑区)の美術科に進んだ。

 本格的に絵を学んだのは高校からだったが、持ち前の勤勉さで努力を続け、県高等学校美術展の平面絵画部門で入賞するなど腕を磨いていった。

 4月からは女子美術大学に進学する。イラストレーターやアニメーターを目指し、大学では「さまざまな技法を学びたい」と意気込む。

父の支援に感謝

 「自分のことのようにうれしい」と喜ぶのは、父・肇さん(57)。少年時代に「宇宙戦艦ヤマト」や「マジンガーZ」にあこがれ、絵を描くのが趣味だったという肇さんは一時期、絵を描く仕事を志したこともあった。自身と同じ目標に向かう愛娘を前に「できるだけのサポートを続けたい」と目を細める。

 朋恵さんは「絵具一つとっても決して安くはない。どんな時も支えてくれた父ちゃんには感謝でいっぱい」と、創作を通して家族や周囲に恩返しをしていくつもりだ。

 受賞作品は、大会ポスターとしてあらゆる場面で使用され、インターハイを盛り上げる。

第36回「外国人留学生による日本語スピーチコンテスト」で入賞した カルキ・ビニタさん 桜森在住 26歳

夢に向かってひたむきに

 ○…柏木実業専門学校に通う外国人留学生およそ210人の代表として、「外国人留学生による日本語スピーチコンテスト」に出場した。「人前で話すのは得意じゃないけどチャレンジしたいと思った」と笑顔を見せる。アルバイトを通して経験した日本の「お一人様」文化についてスピーチを披露。各校の予選を勝ち抜いた16人の中で「NHK横浜放送局長賞」を受賞した。

 ○…海外留学を考えたのは高校生の時。ネパールで就職先を探すのは困難で、「海外の方が給与も良く、会計の仕事で活躍できるのでは」と考えたことがきっかけだった。留学先に日本を選んだのは「大好きなアニメが盛んな国に行ってみたいと思った」からだという。母国で大学を卒業。働きながら日本語を学び、2022年の5月に海を渡った。「来日してすぐに、日本人の礼儀正しさに驚いた」と当時の印象を語る。

 ○…昼間は留学生として資格取得に励む傍ら、夜は飲食店のアルバイトに汗を流す。「『ありがとう』と言ってもらえることがうれしい」と働く楽しさを話す。収入は学費や生活費のほか、故郷への仕送りに充てている。忙しい生活の中でのリフレッシュ法は、同郷の留学生と食事に行くこと。母国の味や日本のラーメンを楽しみながらも、つねに両親を想い、再会を心待ちにしている。

 ○…留学してからの約3年間で簿記やエクセルなど10個以上の資格を取得してきた。「これからは資格の勉強はもちろん、独学で英語力も高めていきたい」と意気込む。卒業後は日本の大学院への進学も視野に入れながら、母国と日本で学んだことを活かせる会計や経理の仕事に就くことが目標だ。「『自立した女性』を目指して頑張ります」と前を見据える。

春のうららかコンサート イトーヨーカドーで

 イトーヨーカドー大和鶴間店の2階催事スペースで3月20日(木)、「春のうららかちょこっとコンサート」が開催される。

 同イベントは毎年春ごろに実施している、やまと芸術文化ホールとFMやまと、J:COMとのコラボコンサートだ。

 当日は2部制で、午後2時からはヴァイオリニストでFMやまとの現役ラジオパーソナリティを務める宇野未祐紀さんと、ピアニストの吉田敦さんが出演する。

 午後4時からは、市内で活躍する女性4人のサクソフォーンカルテット「ハッピー☆マッキーSAXカルテット」が演奏を披露する。参加無料で、申し込み不要。(問)やまと芸術文化ホール【電話】046・259・7591

子ども食堂で笑顔 約30人が参加

 地域家族しんちゃんハウス西鶴間(館合みち子理事長)で2月23日、子ども食堂が開催され、地域住民ら約30人が参加した=写真。

 子ども食堂で振る舞われたメニューには、市内在住の男性から寄付された米が使用された。

 館合理事長は「ありがたい寄付のおかげで子ども食堂や放課後児童クラブの給食の提供が続けられている。本当に助かっている」と感謝を述べていた。

決勝トーナメント進出を目標に練習に励む選手たち

関東大会も心一つに 引地台中女子卓球部

 引地台中学校の女子卓球部(菊地敬幸顧問/部員数14人)がこのほど、「県中学生卓球大会」に出場し、3位に入賞した。同部は3月15日・16日に栃木県で開催される「関東中学校選抜卓球大会」への出場権を得た。

 関東大会を目標の一つに掲げていた女子卓球部は現在、1年生4人と2年生10人で活動している。ほとんどが中学から卓球を始めた選手といい、週に5〜6回の練習で技術を磨いてきた。

 県大会では全国大会の常連校である星槎国際に敗れるも、3位決定戦で光丘との「大和対決」を制した。チームについて房川愛結部長(2年)は「個性的な選手がそろっていますが、『チームのために勝つ』を合言葉に団結して練習に取り組んでいます」と話す。

 主力の一人である高橋香帆さん(2年)によると、1年の秋ごろから「関東大会を目指そう」と同級生たちでモチベーションを上げてきた。

 関東大会は4チームによる予選リーグから始まる。「上位2チームに入り、決勝トーナメント進出が目標」と高橋さん。

 菊地顧問は「持ち前の団結力で関東でも心一つに頑張ってほしい」と選手にエールを送った。

 関東大会には市内から光丘中(女子)、南林間中(男子)も出場する。

式典の様子

64人・3団体に栄誉 大和市教育委員会表彰

 大和市教育委員会(藤井明教育長)は23日、「令和6年度市教育委員会表彰式」を開催した。今年度は、青少年の健全育成に貢献した人や、スポーツ大会や文化、芸術のコンクールなどで優秀な成績を収めた64人・3団体が表彰された。

 受賞者は次の通り(敬称略・順不同※1人掲載不可)。

【功労表彰】▽赤池彰子、田代光正、蜂須賀善明、西原武宏、徳田平十郎、下田かよ子、大矢昭広、足立修一、大平香、末廣松子、菅野清明、岡本昌也、柳沼治彦、森隆行、新沼隆、伊藤正樹、山口健一、斉藤博子、小山和男、小菅信一、浅見美穂、三山稔、美山良夫、中村信介、杉原守、佐藤明生、山下昇、寺村善生、宮内聡、中村清、井上浩一、新川祐二、鹿山恵子、淵上宗男、松島信行、北友介、田辺理恵、瀧澤誠、菊池慎二、三瓶由美、大竹論

【功績表彰】▽朝倉奈菜羽、泉琥太朗、青木陽哉、會田万桜、杉崎心遥、鎌田岬、林優光、鈴木楓香、宮崎敏行、大野太郎、木元光子、田部風子、田口彩希、鈴木弘子、西川裕翔、鴫原蓮、千葉香、田村将遡、小金澤広人、原田怜、畑山穂果、江川萌恵、大和ファルコン(実年)、大和ホワイトガールズ、大和スピリタス

およそ450人が来場 湘南水彩スケッチ会

 湘南や横浜を拠点に活動する「湘南水彩スケッチ会」(池田利範代表)が25日まで、渋谷学習センター1階ギャラリーで水彩画展を開催した=写真。7日間でおよそ450人が来場し、展示されている作品を鑑賞した。

 池田代表は「会員の皆さんも協力してくれて、最高の出来になった。また来年も開催したい」と話していた。

感謝状を手にする成田支店長と目録を受け取った石川病院長

横浜幸銀信用組合 市立病院に30万円寄付 体動センサー購入へ

 横浜幸銀信用組合がこのほど、大和市立病院(石川雅彦病院長)に30万円を寄付した。これを受け18日、同院で寄贈式が行われた。

 寄贈式には、同組合大和支店の成田隆行支店長が出席し、石川病院長に目録を手渡した。

 これに対し、石川病院長から成田支店長には感謝の言葉とともに感謝状が贈呈された。

 同組合では、2020年から「こどもの未来プロジェクト」と銘打った取り組みを進めている。「子どもの貧困解消」「次世代の育成サポート」「環境の改善とクリーンな社会の構築」という3本柱で活動を展開。昨年度は地域の病院など28施設へ寄付を行っている。

 同院によると、今回の寄付は新生児や乳幼児の体の変化を知らせる「体動センサー」の購入に充てるという。

 成田支店長は「(寄付は)子どもたちの医療充実を目指した活動でもあり、引き続き取り組んでまいりたい」と話した。

実際に生徒が楽器を吹いて体験

「雅楽を身近に感じた」 下福田中学校

 大和市立下福田中学校(竹中崇校長)でこのほど、「大和市雅楽協会」の会長を務める松永耕作さんが訪問し、雅楽の授業を実施した。

 同授業は学校側から松永さんに依頼があり実現したもので、1年生を対象に開催された。当日は、龍笛や篳篥などの管楽器の説明とともに、実際に生徒の前で演奏を披露。生徒たちは目の前で奏でられる音色に真剣に耳を傾けた。

 参加した岩崎暁美さん(13)は「雅楽を身近に感じることができ、勉強になりました」と笑顔を見せた。松永さんは「各楽器の音色を聴くと新鮮らしく目が輝いており、当時の雅楽を届けられて良かった」と話した。

「やせ」を見直す 女性の健康週間に

 若い世代を中心とした女性の健康を応援する、第5回「やまとヘルス&ビューティーフェア2025」(主催/大和市)が3月1日(土)、シリウス4・6階で開かれる。午前10時〜午後4時。

 厚生労働省の調査によると、20代女性の5人に1人が「やせ」の状態で、市内では15〜39歳女性のおよそ6300人が該当するという。

 この催しは「やせていることが良い」という価値観を見直すことをテーマに、3月1日〜8日の「女性の健康週間」に合わせて行われる。当日は健康度測定やストレッチ体操、ハンドケア、各種展示などを予定。

 (問)市健康づくり推進課【電話】046・260・5804

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
挨拶する児浦会長

会長に児浦氏 大和稲門会

 早稲田大学の同窓生らによる「大和稲門会」の第32回定時総会が22日、北京飯店で開催された。

 総会では2024年度の事業報告や決算報告、25年度の事業計画案、予算案などが審議され、原案通り可決された。

 新会長には児浦義文氏(80)が新たに着任し、新役員体制も発表された。児浦会長は「年齢もあるが1期2年をまずはしっかり頑張りたい」と意気込みを語った。

無料案内所で声かけをする署員ら

客引き行為に「ノー」 大和署が夜間パトロール

 大和警察署(森田仁志署長)や県警本部の署員らが21日、夜間のパトロールを実施し、大和駅周辺を巡回しながら客引き行為の禁止などを呼びかけた。

 昨年12月24日に「県迷惑行為防止条例」の一部を改正する条例が公布され、今年5月1日から施行される。

 これにより、5月からは、居酒屋やカラオケ店による客引き行為のほか、通行人に声をかける誘引、客待ち行為などの規制が強化される。

 この日のパトロールは午後8時から実施された。この時間には、プロムナードで歩行者に声をかける飲食店の関係者とみられる人の姿も多く、署員らは条例改正について記されたチラシを配りながら、客引き行為などの自粛を呼びかけた。

伝承あそびや歌などを通じて交流した

世代間交流、温かく 園児が高齢者施設を訪問

 下鶴間にある「大和山王幼稚園」の年長児およそ30人が13日、グループホーム「花物語やまと」(下鶴間)を訪れ、施設を利用する高齢者らと束の間の交流を楽しんだ。

 同園の小倉賢人副園長(39)によると、園児が同施設を訪問するのは、今回が初めて。園側から訪問を打診したところ、施設側がこれを快諾し、世代間交流が実現した。

 この日、施設を訪れた子どもたちは、季節の歌を一緒に歌ったり、カルタやお手玉などの伝承あそびを楽しんだ。最後は園児たちと施設を利用する人たちが握手を交わし「再会」を約束した。

 小倉副園長は「中には涙を流して喜んでくださる方もいらした。子どもたちの声に親身に耳を傾けていただき、感謝です」と話した。
表彰楯を持つカルキ・ビニタさん

留学生スピーチで受賞 カルキ・ビニタさん

 柏木実業専門学校(桐野輝久校長)の情報ビジネス科に在籍する留学生カルキ・ビニタさん(1年)がこのほど、関内ホールで開かれた「外国人留学生による日本語スピーチコンテスト」に出場し、NHK横浜放送局長賞を受賞した。

 今回で36回目を迎えた同コンテストは、留学生が考えていることや将来の夢などを日本語で発表し、異文化理解を深めることを目的としている。

 カルキさんはアルバイトでの経験を通して感じた日本の「お一人様」文化についてスピーチを披露。「人前で話す良い経験になりました。受賞できてうれしかったです」と笑顔で話していた。

脳トレピアノレッスン 2日間の無料体験

 ウイスタリア音楽院大和駅前教室で、3月13日(木)と21日(金)にシニア向け「脳トレピアノコース」の無料体験レッスンを開催する。

  このコースは、脳の活性化を促し、健康寿命を延ばして生きいきとした生活を送ることを目的としている。

 午前10時30分〜、午前11時30分〜の2部制。45分間のレッスンで 脳トレに効果的な独自のメソッドを用いたレッスンを体験できる。 ピアノが初めての人や経験者にも、個々のレベルに合わせた丁寧な指導を行う。

 予約制。参加希望者は電話で申し込みを。問い合わせは同音楽院【フリーダイヤル】0120・410・978へ。