足柄版【3月22日(土)号】
苗木を持参する参加者

南足柄市 どんぐり育て丸太の森へ 市民12世帯の苗木70本

 カーボンニュートラルの実現に向けた取組を行う南足柄市は、市民が約2年間育てたどんぐりの苗木をこのほど、足柄森林公園丸太の森に植樹した。

 南足柄市は2022年6月「ゼロカーボンシティ宣言」を表明した。23年のキックオフフォーラム、48事業者とのパートナーシップ協定、25年1月の市役所内に啓発空間のオープンなどを行っている。

 気候変動を自分事として意識させ、未来の森林づくりにつなげることを目指した「みんなで育てようどんぐりポット」事業は22年12月、公募で集まった市民に市内で採れたどんぐり50ポットを配布。それぞれの家庭に持ち帰り、2年間育成してもらっていた。

 今回無事に約30cm〜80cmほどに育った苗木約70本を、3月16日に足柄市足柄森林公園丸太の森に苗を植樹する予定だったが、雨で中止に。12世帯約20人が市役所に育てた苗木を持参した。苗木は後日、職員が丸太の森に植樹した。持参した参加者は「落ち葉をしくなど冬場の寒さ対策に気を遣いました」「子どもと一緒に育てられれば楽しそうだと思い応募しました」などと話していた。

 市産業振興課の担当者は「大切に育てていただいたことに感謝いたします」話した。

EVパッカー車を前に加藤社長(右)山神町長

あしがら環境保全 開成町補助金でEV車 町内運行で脱炭素をPR

 あしがら環境保全(株)(南足柄市狩野/加藤誠一代表取締役)は、開成町中小企業GX戦略設備導入補助金を活用してEVパッカー車を導入。3月14日、開成町役場で出発式を行った。

 開成町のごみ収集委託業者である「あしがら環境保全(株)」。屋上に設置した太陽光パネルの電力を活用したリサイクルプラントの稼働とEVトラック1台を1月から、運行している。同社は現在10台のごみ収集「パッカー車」を運行するが、新たにEV車を導入した。同社によると、プラスチックごみの回収から運搬、中間処理までの一連の流れを太陽光を使用した自然エネルギーで行うのは、日本で初めて取り組み。

 購入費は約1600万円。約半額を開成町の補助金を活用しているため、EVパッカー車は基本開成町で運行される。町担当者は「車体には町のキャラクターあじさいちゃんがデザインされ、町内を走行するので脱炭素へのPR効果にもつながる」と期待する。

災害時、蓄電池に

 同社は開成町と南足柄市と「災害時における太陽光発電設備による非常用電源としての活用に関する協定」を1月10日に締結。災害時に地域のEV車に急速充電器を開放し、リサイクルプラントを災害廃棄物回収・処理などの業務に関する活動拠点とすることを取り決めている。

 今回、災害時に町内の避難所で電気が必要になった場合、EVパッカー車を蓄電池として利用できることが加えられ、新たに協定が締結された。出発式で山神裕町長は「脱酸素を進めるには企業の協力が不可欠。補助金を通じて協力を呼び掛けていますが、こうして有効に使っていただき感謝しています」と挨拶した。

 加藤社長は「取り組みは、開成町をはじめ地域が進めるカーボンニュートラルへの第一歩となるのでは」と話した。

松田町・寄村合併70周年記念事業準備委員会の副委員長を務める 市村 清さん 松田町松田惣領在住 69歳

町民の記憶に残る1年に

 ○…松田町と寄村が合併して4月1日に70周年を迎える。昨年8月に記念事業の準備委員会を立ち上げ、これまで5回の会議を行い、テーマ『ツナガル○○』・ロゴの決定、芋焼酎の開発などさまざまなことを決めてきた。6月14日(土)には記念式典が生涯学習センターで行われる。「松田と寄は地理的な問題もあり、まだまだ交流が活発とはいえません。70周年を機に、一緒に参加できるレガシー的なものを残せれば」と強調する。

 ○…2014年に店屋場自治会の役員に就き、地域活動に携わってきた。準備委員会には、松田町自治会連絡協議会の副会長を務めていた関係で、町からの要請を受けて入った。「70年は私と同じ学年になりますので何か縁を感じます」と委員長の町長を支える大役も前向きにとらえる。「委員会メンバーはみんな積極的。記憶に残る1年にしようと意見を出し合っています」

 ○…ゴルフ、ツーリング、料理と趣味は多彩だが、一番といえるのがギター。いわゆるフォークソング世代で、吉田拓郎、泉谷しげるなどを弾き、結婚式などでその腕前を披露したことも。最近はシンガーソングライターの優里や5人組ロックバンドのノーベルブライトがお気に入りで聴いている。ギターを弾く機会が減ったが、「来年、地元の桜まつりで久しぶりにやってみたいね」と話す。

 ○…小田原市生まれ。小田急電鉄の電気関係の技術師として勤務した。息子が生まれたのを機に、1989年に松田町に引っ越してきた。現在は妻と2人暮らしだが、息子、娘夫妻が近隣に住み、3人の孫がよく遊びにくる。「孫といる時間が一番楽しい時間です。可愛くて仕方ありませんね」と笑い、優しいおじいちゃんの姿をみせた。

満開の桜のもと微笑む関係者

南足柄市、キリンに感謝状 一の堰ハラネ寄付に対し

 南足柄市はキリンビール(株)からの「一ノ堰ハラネ」の桜保全活動に対する寄付に対し、3月14日に感謝状を贈呈した。

 キリンビール(株)は、2024年から同社のビール「晴れ風」の売上の一部を日本の風物詩の保全・継承に支援する「晴れ風ACTION」を行う。南足柄市が応募し、一ノ堰ハラネの桜保全活動が選定され、85万6486円の寄付が行われている。寄付は草刈りや枯枝の剪定による環境整備などに活用される。

 桜の開花時期に合わせ桜の下で贈呈式が開催。キリンビール(株)から横浜支社の佐藤俊雄支社長ら3人が現地を訪れ、加藤修平市長、管理する市民団体「春めき桜を育てる会」の山本征史代表、市観光協会の高橋弘子会長らが出席した。加藤市長は「桜の保全にはお金が必要で、寄付はまさに救世主。末永く愛されるよう取り組んできたい」と感謝を述べ、佐藤支社長は「神奈川県はキリンビール創業の地。県内のこうした素晴らしい桜の保全に貢献できるのはうれしい」と話した。

真剣に話を聞く生徒

吉田島高生、選挙を学ぶ 開成町選管が特別授業

 開成町選挙管理委員会は3月14日、県立吉田島高等学校で「高校生の政治参加」と題した特別授業を実施した。

 町選管は、2016年に選挙権年齢が18歳に引き下げられたことを機に、若年層の関心を高めるため3年生を対象に同様の授業を行っている。今回は、より早い段階から政治参加の意識を高めてもらおうと、これから18歳となる2年生111人を対象に実施した。

 この日は町選管の山口哲也書記長らが講師を務め、制度や投票方法、課題などについて説明した。山口書記長は「難しく感じるかもしれませんが、自分たちの生活について考えてみてください。7月には参議院議員選挙が予定されていますのでぜひとも投票を行って下さい」と話した。

 生徒からは「選挙の仕組みがよく分かった」「これからの社会について考える良い機会になった」「選挙が身近に感じられた」などの声が聞かれた。

表彰式の出席者ら

横溝千鶴子教育表彰 スポーツで活躍の6人へ

 南足柄市は3月15日、教育・文化・スポーツの分野で優れた成績を収めた個人や団体等を表彰する「南足柄市横溝千鶴子教育表彰」の表彰式を行った。同賞は南足柄市出身の故横溝千鶴子氏から10億円の寄付を受けたことから、2008年に基金をが設立されて始まったもの。

 今年度は個人6人に表彰状と賞金が授与された。受賞者は次の通り(敬称略、カッコ内は表彰事由)。

南足柄市横溝千鶴子教育表彰(個人表彰)▼柏木初夏(JOCジュニアオリンピックカップ第20回都道府県対抗全日本中学生女子ソフトボール大会優勝)▼白川結菜(同)▼菊川瑞歩(同)▼古屋愛杏(第24回全日本少年少女空手道選手権大会小学1年生女子組手競技優勝)▼安藤雄哉(全国高校総体テニス男子団体優勝)▼武内俊秀(第78回国民スポーツ大会アーチェリー競技会少年男子団体優勝)

著書を紹介する草門さん

二宮尊徳関連本を出版 松田の草門隆さんが共著で

 松田町在住の草門隆さんはこのほど、二宮尊徳翁の異色の門弟「安居院庄七」を紹介した著書『安居院庄七と鷲山恭平』を出版した。

 松田町文化財保護委員で、国際二宮尊徳思想学会会員の草門さん。著書は二宮尊徳の会の地福進一さん(藤沢市)と共著という形をとった。

 安居院庄七は、秦野出身、江戸末期に遠州で報徳の教えを伝え、全国展開される報徳社運動の基盤を作った人物。鷲山恭平さん(大日本報徳社副社長)は、その偉大さを後世に残そうと伝記を著述している。草門さんは地図なども担当、絵とともにわかりやすく書かれ、子どもから大人まで楽しめる。カラー、A4版144ページ。

 著書は地福氏がクラウドファンディングを利用して監修、関係市町の公立図書館や小中学校に寄贈されている。購読希望の方は送料込みで1500円で郵送してくれる。

 (問)地福進一さん【電話】090・1103・8413、草門隆さん【電話】090・2331・3456
色鮮やかなチューリップ=過去

チューリップ祭り 3月30日 中部公民館

 姉妹都市のティルブルグ市があるオランダのPRを目的とした「チューリップ祭り&国際ひろば」が3月30日(日)、南足柄市の中部公民館で開かれる。午前10時から午後3時。主催は南足柄市姉妹都市交流協会。

 チューリップポットの無料配布や、オランダ衣装試着体験、日本語教室、世界の踊りと音楽などが行われる。「ライブスチームを走らせる会」によるミニSLの乗車体験も同時開催。(問)同協会事務局【電話】0465・73・8018

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ロンちゃん横に設置された自販機と山神町長(右)ら

開成町 防カメ付き自販機設置 ロンちゃん横で見守り

 開成町は、開成駅前第2公園に展示されているロマンスカー3100形(愛称ロンちゃん)がデザインされた「みまもり自動販売機」(防犯カメラ機能付き自動販売機)を公園内に設置。3月15日に行われた「ロンちゃんまつり」で、除幕式が行われた。ロマンスカーラッピングの自動販売機が駅構外に設置されるのは、全国で初めて。

 2024年2月に当時の開成南小学校の6年生が「これからの開成町に向けたまちづくりへのアイデア」発表会で提案した内容をもとに実施したもの。同様の自販機は開成駅前公園に続き、町内2カ所目となる。

 設置は相模ベンディング(株)、キリンビバレッジ(株)、小田急電鉄(株)の協力を得て行われた。売上げの一部は公園のロンちゃんの維持管理に役立てられるという。

 除幕式で山神裕町長は「防犯カメラは監視という側面もあり、賛否両論があると思いますが、子どもたちが多く遊ぶ公園にあると、安心も大きいと思います。今後も町民の安心できるまちづくりを進めていきたい」と話した。

授業にはよいしょくんも参加した

未来のまちづくりを学習 南足柄小3年生

 南足柄小学校の3年生が3月5日、市職員を招き「私たちの市のあゆみ」の授業を行った。

 授業では、職員が市総合計画について解説。その後、児童がグループごとに考えた「緑がたくさんの公園」「不審者を映し出す防犯スクリーンを大雄山ヴェルミの壁に設置」など、まちづくりのアイデアを発表した。

 授業後、児童からは「人口数が大事なことがわかった」「工場誘致は市税が入るからよい」「今まで知らなかった市のいいところが知れた」などの声が聞かれていた。市担当者は「市の現状や課題について学び、未来のまちづくりについて考える貴重な機会となりました。子どものアイデアが今後の市の発展に繋がれば」と話した。

桜まつりで整備運行

 山北町鉄道公園に保存されている蒸気機関車D5270の整備運行が3月30日(日)に実施される(荒天除き雨天決行)。

 時間は【1】午後0時40分頃からと【2】午後2時50分頃からの計2回。なお、運行時間は整備状況により前後する場合有。

 当日は「やまきた桜まつり」の開催日で、鉄道公園と健康福祉センターで太鼓の演奏や各種イベントなどもあり。

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南足柄の桜と小川を歩く

 桜並木と小川の景色に癒される「森と水の公園」ウォーキングが3月27日(木)に開催される。主催者の南足柄げんきサポーターの会は、参加者を募集している。

 午前10時に岩原公民館に集合。八幡神社〜あしがらユートピア農園〜オリーブ畑経由〜森と水の公園〜西念時〜午後2時に岩原公民館で解散予定。全行程約6Km。参加無料。飲み物、昼食、レジャーシートを要持参。希望者は当日集合場所へ。雨天中止。

 問い合わせは、南足柄市健康づくり課【電話】0465・74・2517。

 

山北ジュニアコーラスミニコン

 子どもたちが1年間がんばって練習してきた成果を発表する「第23回山北ジュニアコーラスミニコンサート」が3月23日(日)、山北町立生涯学習センター多目的ホールで開催される。午後2時開演。

 山崎美恵子代表の指導のもと、毎週土曜日に練習を行う会。コンサートでは、ミュージカル「太陽のうた」より、「ぜんぶ」、「1年生になったら」などを発表する。入場無料。申込不要、直接会場へ。問い合わせは、山北町立生涯学習センター【電話】0465・75・3131。