藤沢版【3月21日(金)号】
市役所で披露されたアナックさんの宮廷舞踊

バリ交流機運向上へ 市役所でフェア 宮廷舞踊も

 藤沢市役所9階の市民フロアで12日、「江の島×バリ島フェア」が開かれた。仕掛けたのは江の島で17回のバリイベントを開いている長谷川亜美さん。次年度からバリ州バドゥン県との協力関係を築きたい市も、その第一歩として手応えを感じた様子だ。

 同フェアの山場となったのは、宮廷舞踊を継承する現地で人気の若手舞踊家アナック・アグン・グデ・イスワラ・マンデラさんのミニステージ。きらびやかな衣装に身を包んだアナックさんの華やかな舞が始まると会場を埋め尽くすほどの市民が集まった。終了後には、見学に訪れていた鈴木恒夫市長が急きょあいさつ。舞踊への感動と交流促進に向けて「歴史、文化に触れてほしい」などと話した。

 このイベントは2025年度に市が目指すインドネシア共和国のバリ州バドゥン県との交流事業に関連する。同事業は文化、観光イベントの開催支援や、観光資源の相互情報発信、人的交流プログラムに関する支援の3つの分野で協力覚書の締結を目指している。

 きっかけとなったのが、長谷川さんが代表を務める実行委員会が開催しているイベント「江の島バリサンセット」。長谷川さんが発案し、2005年から始まり、17回を数える昨年は、2日間で1万2千人が来場する人気企画に育った。同事業は、イベント開催前の長谷川さんの同国への留学や、これまでの開催に関わる人脈が同県と藤沢市の関係性を深め、協力覚書に向けた動きにつながっている。

 また、バドゥン県と江の島は半島に寺社があり、龍と亀の伝説があり、芸能の神をまつっているといった共通項もあるという。「文化交流でお互いの魅力を知って高めあうまちづくりができれば。遊行の盆踊りがバリで見られる日も」と長谷川さんは期待を込めた。

市役所で防災手帳を手にする子どもたちと関係者

自分だけの防災手帳贈呈 辻堂青少年会館が市へ

 辻堂青少年会館で防災を学ぶ子どもたちが12日、独自に考案した「こども防災手帳」500部を藤沢市に贈呈した。身近な地域を調べて自分だけのオリジナル防災手帳を作ることができるもので、市役所で鈴木恒夫市長に「ぜひ使ってください」と直接手渡した。

 同館では2018年から、辻堂地区防災協議会の指導を受けて小中学生を対象に「助かる命を助けるために!チームレスキュー」と題して防災を学ぶ活動を行っている。普段見慣れている地域を防災の視点で歩き、地震や洪水などを想定しながら危険な場所を確認。消火栓や安全な場所などもチェックし、これらの情報から自分だけの防災ノートを作成している。レスキュー隊員として参加した石崎可夢偉さん(13)は「洪水を意識して、水の動きを重視して調べた」と話す。

 身近な危険や災害などを調べてまとめる活動により多くの人に取り組んでもらえるように、22年から湘南工科大学の協力を得て自分で作れる防災手帳の作成を開始した。手帳では、道を描きやすい升目を付け、「自分の家」「避難場所」「病院」などのシールを添付するなど作りやすさに配慮した。また、災害用ダイヤルの使い方や、防災備品の記入欄もある。広げるとA4サイズで、折りたたむとポケットに入る大きさになる。

 この手帳を広く活用してもらおうと同館では500部を市に寄贈。式典ではレスキュー隊員から鈴木市長に手帳が手渡され、鈴木市長は「子ども目線の防災を学ばせていただく」とし、隊員の描いた地図を見て「ここは線路沿いのところだね」とこたえる様子も見られた。活動に協力した同協議会の小川雄二郎会長は「ぜひ市のホームページからもダウンロードできるようにしていただけたら」と呼び掛ける。

キャリア40年以上、コミュニティーFMレディオ湘南の現役DJ 在津 紀元さん 鵠沼在住 85歳

遊びこそ一生懸命に

 ○…今年の3月22日は、日本でラジオ放送が始まって100年目。85歳ながらレディオ湘南など40年以上に渡り、現役DJとして活躍する。年齢を感じさせない凛とした佇まい。「ラジオマイクに向かって喋るときはリスナーと会話しているように」とコツを語り、「いつも真剣勝負」と覚悟を話す。番組のメインは音楽。「自分の楽しみを聴いている人にも分け与えたい」と約5千枚の自分のコレクションから選び届けている。

 ○…中学生の頃、高校受験ラジオ講座を聴き始め、深夜放送から流れてくるジャズなどの洋楽にはまった。そして大好きな音楽に華を添えるDJたちに憧れるようになった。大学卒業後はコピーライターとして広告業界に入り、レコード会社のイベントの企画構成や演出などに携わった。その経験で培った企画力は、DJとしての番組運営にも生かされている。

 ○…風向きが変わったのは43歳のころ。当時流行していたミニFM局を、辻堂新町の自宅で家族と開局した。憧れというよりは、親子の遊びの一つだったが、これが長いキャリアの始まりだ。一人で担当するようになるも「遊びこそ一生懸命にやる」と継続。それが話題を呼び各種メディアに取り上げられ、96年に開局したレディオ湘南に誘われた。放送局が遊行通りにあったころは「生放送中に道行く人を飛び入り参加させるなど、いろんなことをした」と笑う。一生懸命な「遊び」の放送は、そこでも名物となった。

 ○…最近は音楽だけでなく、認知症予防に関する情報も専門医を交えて発信。往年の名曲を流すのもリスナーの「脳の活性化」が目的だ。目標は「最高齢のラジオDJとしてギネス世界記録に認定されること」。まだまだここは通過点だ。

作品の一部(提供)

湘南西脇画廊 ものづくり2人展

 県内で活動する作家の2人展が、湘南西脇画廊(鵠沼松が岡4の17の15)で開かれている。30日(日)まで。観覧無料。

 江戸時代から受け継がれた寄木細工の新たな形を提案するのが太田憲さん。現代の暮らしになじむ、アートを感じさせる独創性の高い作品を生み出す。藍染作家の山下庸介さんは、花鳥風月をモチーフにした絵画的な作品を制作。伝統ある世界を自由な発想で広げる。

 午前11時から午後6時。水・木曜休廊。問い合わせは同画廊【電話】0466・22・5792。

『海の詩』を磨く生徒ら

銅像がピカピカに 藤沢翔陵校生が清掃

 藤沢翔陵高校の生徒らが12日、片瀬漁港市民交流広場のブロンズ像『海の詩』を磨いた。

 市アートスペースが主催する「まちの彫刻ピカピカプロジェクト」の一環。市民や学校と協働して、市内の屋外彫刻のメンテナンス作業を行いながら、作品や作者についての理解を深めていく目的で行われている。

 当日は雨の中、講師を務めた「彫刻みまもり隊みつばち」代表の高嶋直人さんの指導のもと、銅像を磨きながら質感を確認した後、高圧洗浄や洗剤とブラシを使用し、水をかけて作品のきめ細やかな輪郭を鑑賞。作業の中で作品に触れることに「楽しい」という声が漏れ出た。

 自ら志望して参加した生徒の一人は「自分で掃除してみることで、いろんな部分で作り込まれていることがよくわかった。普段公園で見かける銅像にもこれから気をかけていきたい」と感想を述べた。

講師の話を聞く児童ら(提供)

藤沢中央LC 薬物の危険性教える 日大藤沢小6年生参加

 藤沢中央ライオンズクラブ(藤沢中央LC・芳村健会長)が先月26日に、日本大学藤沢小学校で薬物乱用防止教室を開催した。

 同LCの青少年育成活動の一環。卒業を控えた6年生約50人が参加した。同LC会員が標本を用いて大麻や覚醒剤などを例示し、啓発動画を交えながら危険性を解説。「一度でも使ったら将来の夢が叶えられなくなる。勇気を持って断り、自分自身を大切にして」と強調し、断る際に両親や教師に相談するように促した。

 会場には薬物乱用防止啓発パネルを展示し、児童らは真剣に鑑賞していた。

新しいアートボードに色塗りをする児童

天神小 2代目思い出ボード完成 地域有志が協力

 市立天神小学校(和智 砂奈美校長)に6日、全児童の思い出となる2代目の「アートボード」が生まれた。

 初代アートボードは、1987年に校庭に設置された縦3・2メートル、横6メートルの木製看板。卒業生それぞれが描いた絵に彩られ、児童の思い出の風景の一つとなっていた。

 しかし老朽化が進んだことや体育倉庫の新設で撤去が決定。これを惜しんだ和智校長が学校運営に関わる地域の有志らと相談し、発起人会を結成、2代目の設置を決めたという。

 2代目は縦2メートル、横4メートル、経年劣化に強いコンクリート製。地元建設業の(株)湘南営繕協会(最上重夫社長)の協力を得て耐震性を考えた頑丈な作りにした。表面には500のマス目があり、2月に全児童が色を塗った。

 参加した児童からは「色々な模様に塗って楽しかった」「前のはなくなったけど、新しい思い出ができそう」などの声が挙がっていた。

募金活動の様子

大船渡へ支援を LC5クラブ協力

 藤沢市内の5つのライオンズクラブ(LC)が15日、湘南モールフィルで岩手県大船渡市への災害義援金の募金活動を行った。

 この日は、藤沢LC、藤沢湘南LC、藤沢中央LC、藤沢ライフLC、藤沢アクティLCから合計15人程が参加。来店者に「大船渡市での大規模山林火災の被災地に支援をお願いします」と呼びかけ、声を聞いた人が募金に協力していた。

 集まった浄財は、災害義援金として大船渡市役所へ送金されるという。地域をまとめる金森行雄ゾーン・チェアパーソンは「被害を聞いて何かできないかとの声がメンバーからあがり、急遽活動を決めたが、多くのクラブから参加してもらえた。ライオンズの奉仕の力を感じた」と話した。

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ウチダダンス湘南 視覚障害者に社交ダンスを

 視覚障害者のための社交ダンス講習会が30日(日)、ウチダ☆ダンススタジオ湘南(藤沢115FTビル3階/エレベーター有)で行われる。参加無料。時間は午後0時45分から2時。

 講師を務めるのは内田智之さん、みどりさん。「視覚に障害があっても社交ダンスは楽しめます。安心して踊れるよう指導します」と2人は参加を呼び掛けている。

 対象は視覚障害者、その家族、ガイド。ダンス初心者でも参加可。

 事前予約制。申し込み・問い合わせは同スタジオ【電話】0466・22・5803(予約受付は平日午後1時〜6時)。

車両イメージ(市提供)

災害時 キャンピングカーを配備 藤沢市が協定

 市と(一社)日本RⅤ協会(荒木賢治会長)が12日、「災害時におけるキャンピングカーの提供に関する協定」を締結した。同協会との締結は県内自治体で初となる。

 災害時の避難所で、身体的に特殊な事情を抱えた人のプライバシーを守る場所としてキャンピングカーを利用する。各販売業者の加盟する同協会と協定を結ぶことで、より多くの車両の提供が期待される。

 締結式に登場したモデル車両は、内部に空調や給排水器、ベッド4人分などが配置され、7人ほどが利用できる見込みだという。

 災害ボランティアの宿泊場所としても利用される。市は「災害時に提供される台数は被害状況に応じて変化するが、この協定を機に同車両を利用できるという認識が広まれば」としている。

廣瀬氏の講演に耳を傾ける参加者

市内RC ワンチームとなるには ラグビー元日本代表講演

 藤沢市内を拠点に活動する奉仕団体の国際ロータリー第2780地区第3グループが15日、藤沢商工会館ミナパークでインターシティミーティングを開催した。基調講演では、元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗氏が登壇し、強い組織づくりについて語った。

 この日は、同グループの10クラブから会員が参加した。講演のテーマは「ワンチームで強い組織づくり」。廣瀬氏は日本代表のキャプテンを務めた時に「各自のチームの事を優先する選手も多いなか、バラバラな気持ちをいかにまとめていくか」を考え、ニックネームで呼び合う雰囲気作りや、2人1組となることで自由な意見を言いやすいバディ制度、試合に出場できない選手にも居場所や役割を持たせることの重要性を説いた。

 また、「目的と目標の違い」をあげ、「日本代表の目的は、皆に憧れられる存在になること、勝利や優勝はそのための目標」とし、目標よりも目的を重視することがチームの士気を高め、気持ちを一つにする大切な要素であると訴え、ワンチームとなるために「何のためにがんばっているのかを意識して」と語った。

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22・23日見学会 介護ヘルパー・デイサービス併設の安心な住まい

 サービス付高齢者向け住宅「ウィズリビングへいあん亀井野」(亀井野3286)が3月22日(土)と23日(日)の2日間、試食付き見学会を開催する。事前予約制、各日午前10時〜午後3時。

 ホテル・レストラン部門口コミランキング神奈川エリア第1位のシェフが料理を監修。モデルルームを用意し、安心と安全に配慮した充実の設備やサービスを公開する。「ご来場の際は感染対策にご協力を」と担当者。小田急線「善行駅」往復の送迎バスあり。

 申し込み・詳細は【電話】0466・90・0180(担当/大津・山口)

朗読と琵琶コンサート 会場は遊行寺本殿

 杉山和一総検校記念イベント「朗読と琵琶で描く〜見えない世界を観る〜」が5月11日(日)、遊行寺(西富1の8の1)の本殿で開かれる。

 NHKテレビラジオでナレーションを務めるなど番組に多数出演する橘由貴さんが朗読を、日本琵琶コンクールで優勝経験のある藤沢市邦楽協会名誉顧問の森中志水さんが琵琶を演奏する。

 演目は第一部『杉山検校』『雪女(小泉八雲作)』、第二部『平家物語(冒頭)』『耳なし芳一(小泉八雲作)』。

 開場午後1時30分、開演午後2時。入場料4500円。椅子席、全席自由。希望者は遊行寺コンサート実行委員会【携帯電話】080・5818・0070、またはメール(yupura6010@gmail.com)などで申し込む。

片瀬こま職人の杉下さん

片瀬こま大会あす開催 職人に聞く魅力

 片瀬地区で生産されている「片瀬こま」の大会があす3月22日(土)に、片瀬漁港内芝生広場で開催される。

 片瀬こまは、椿の幹でできた本体と樫の心棒からなり、麻の縄を巻いて回す。他の木ごまよりも重量があり、「ガツン」と迫力のある対決が行われることから「喧嘩ごま」とも呼ばれる。伊豆大島から採れた椿、樫は船のオール、麻は漁師の網と、漁村ならではの素材で作られる片瀬こま。「海の方から採れるもので作るこまは世界的にも珍しいのでは」と大会を主催する片瀬こま保存会の杉下由輝会長は話す。

 大会ははたき禁止の長回しによるトーナメント戦。保存会が用意したこまや「マイ片瀬こま」で競い合う。未就学児と80代が火花を散らすこともあり、「地域や世代の異なる人をつなぐことが片瀬こまの最大の魅力」という。

 杉下会長は、現在唯一の片瀬こま職人だ。故・熊野安正さんに弟子入りし、こまの生産に携わってきた。今でも伊豆大島に通い、まっすぐな幹の椿を探してこまの材料とする。こまの生産は、削ることだけでなく材料の確保も含めた時間と労力が必要だ。山から担ぎ降ろし、2か月ほど置き、輪切りにして自然乾燥させ、持って帰る。1個作るのに半年から1年かかる。現在は新規注文の受付を停止している。「大会を通じ、作る方にも関心を持ってもらえればうれしい」と話す。

 勝利のコツは、「紐を濡らし、こまを強く巻き取ること。放った際に勢いが出る」。雨天時は片瀬しおさいセンター体育室。優勝者には特製の金の片瀬こまが贈られる。当日受付9時半から。定員200人で年齢制限なし。参加費300円。

Gakuさんが届けるサウンドで体を揺らす参加者

市役所がクラブに?

 市役所5階屋上庭園で14日、風景と食、音楽を組み合わせたイベントが行われた。

 公共空間を実験的に活用する市のトライアル・サウンディングの一環。2023年11月に続く第2弾で、イノベーションスナックみらぼ((株)セット)とSHONAN BALEARICが主催した。夕陽が沈む情景をスペイン・イビサ島で生まれたリゾート音楽で演出し、アルコール類や湘南の黒松をテーマにした食品も提供。参加者はリラックスした時間を楽しんでいた。

 DJを務めたGaku Nagashimaさんは「観光客が宿泊するきっかけになるなど、夜間の経済活動につながる場として今後も続けたい」と展望を語った。

駅頭でチラシを配った児童

「姉妹都市を知って」 大越小6年生が駅頭PR

 市立大越小学校(後藤智子校長)の6年3組の児童32人は13日、小田急線の藤沢から湘南台間の5駅で姉妹都市のPRチラシを配布した。

 この活動は、同クラスの総合的な学習の時間で1年間取り組んできた仕上げとして実施した。

 姉妹都市をテーマにするきっかけを作った小榎珠梨さん(12)と支援した水野結仁さん(同)は、「なりたい自分を目指す中、身近な海外、姉妹都市を通して世界を知れたらと思った」と動機を語る。

 その後、姉妹都市の市民団体との交流などで学びを深める中、駅頭で250人に行ったアンケートで、認知度が20%しかいないという事実に直面。クラスで協力してPRチラシを作り、藤沢駅から湘南台駅の間の5駅で鉄道利用者らに配布することを決めた。

 当日、チラシを受け取った人は「姉妹都市という存在は知らなかった」と話したほか、北海道で公務員をしていたという男性は「子どものころからのこの活動は姉妹都市との交流促進につながる。偉い」と賛辞を送った。

 藤沢市の姉妹友好都市は大韓民国保寧市など5都市ある。都市間で交流事業等を実施している。

ポーズを決める亀井さん(左)と宮本さん

へらずぐち 目指すは「テッペン」 ”母ちゃん”2人がラップコン決勝進出

 社会や学校、家族、ビジネスシーンに対して思うこと、訴えたいこと、日常で感じることをラップで表現する「ココロラップコンテスト」が23日(日)、逗子文化プラザさざなみホールで開かれる。市内で活動するラップユニット「へらずぐち」が応募108組の中から予選通過を果たし、決勝進出。”母ちゃん”2人のリアルな声をステージから届ける。

 コンテストに出場するのは、コーヒー店を営む亀井里美さん(45歳・菖蒲沢在住)と環境教育事業に携わる宮本陽子さん(40歳・辻堂在住)。

 亀井さんは子どもとの散歩ついでに海岸清掃を10年ほど続けたが、ごみは増える一方だった。元小学校教諭の宮本さんは児童に環境問題の現状を教えようとした時、壁にぶち当たった。「根本的な解決を図るためには目の前にある課題を一から学ぶ必要がある」と感じた2人は2021年の夏、NPOが主催する環境活動家の養成講座を受講。すぐに打ち解けた。

 社会に投げ掛けたい問題を分かりやすく、簡潔に多くの人へ発信する方法を模索する中で、ラップという手段に行き着き、翌22年の秋にユニットを結成。「尽きてもまたあふれ出す言葉。他人から厄介だと思われても言いたい」という意味でへらずぐち(減らず口)と名乗ることにした。亀井さんは「リリック」(歌詞)を、宮本さんは雰囲気や情熱、気合などを表す「バイブス」を担当。「磁石で言えばN極とS極。落ち込んだり、励ましたり、お互いに表と裏を回転している感じ」と宮本さん。亀井さんも「ほど良い距離感」と関係性を明かす。

 脱炭素化や気候変動対策の推進を求めて活動する市民団体「#5年後も本当に住みやすい街大賞1位とるぞ藤沢プロジェクト」でも共に活動し、「藤沢のミライどんな街にしたい?」をテーマに市民が困り事をラップにした動画を鈴木恒夫市長に視聴してもらうなど、環境保全にまつわる取り組みも進めてきた。

 大舞台で伝えたいことは「大人は楽しい、社会は楽しい」(宮本さん)、「皆誰かの子ども。地球の反対側でも。そう思う人が増えれば世界は優しくなれる。愛です」(亀井さん)とし、目指すは「絶対優勝」。顔を見合わせた2人が笑った。

絶妙な角度でサンドバックに拳を入れる小林さん

秋葉台小4年・小林さん ジュニア空手で全日本制覇

 秋葉台小学校4年の小林玲雄さんが1日、横浜武道館で行われた第4回極真全日本ジュニアファイナルカップに出場し、組手小学4年生男子軽量の部で優勝した。突きや蹴りといった直接打撃制(フルコンタクト)の試合。黄金に輝く大きなトロフィーを掲げる小林さんの表情は誇らしげだ。

 ビルの3階に矢沢永吉のBGMが響く。茅ヶ崎市浜竹にある「空手道 波空会」。K―1ファーター、伊澤波人さんが代表を務める道場だ。

 ドドドドン――。ヘッドガードを装着した子どもたちが組手の稽古をする中で、ひときわ鋭い打撃を放つ小林さん。小学1年の時に2つ年上の兄と道場を見学し、選手の熱さに魅かれて空手を始めた。以降競技にのめり込み、ここで週に3回ほど鍛錬を積んでいる。

 元来蹴りが得意な選手だが、今は「相手に効く突き」に磨きをかけており、サンドバッグを叩く迫力ある姿は大人顔負け。指導者として小林さんの成長ぶりを見守ってきた伊澤さんは「彼にはキラリと光るセンスがある。のみ込みも早い」と教え子を褒めたたえる。

 練習後にお菓子をもらい、あどけない表情を見せる少年ではあるが、厳しいプロの世界で活躍する那須川天心選手に憧れ、日々動画を視聴しながら格闘技の研究にも余念がない。「将来有名になりたい」。志は高い。

会場に並ぶ手作りの灯籠たち

湘南大庭から平和の願い キャンドルナイト

 東日本大震災の被災地に思いを寄せ、災害や戦争のない世界を祈る「3・11への祈りキャンドルナイト2025」が11日、二番構公園(大庭)で開催された。牛乳パックを使った手作り灯籠約2500個が並び、参加者らが平和への思いをはせた。

 国内に大きな爪痕を残した東日本大震災の記憶を風化させず、平和の尊さを未来へつなぐイベントとしてNPO法人ぐるんとびーが主催し、今年で4回目。この日はあいにくの雨天だったが、会場には多くの手作り灯籠が並び、夕暮れが周辺を包む頃に点灯されると公園全体が幻想的な空間に。キッチンカーによる販売や音楽演奏、被災地の石巻市をつないでの通話なども行われた。同法人の富樫里美さんは「震災から14年が経ちましたが、学ぶべきことを風化させず、伝えていきたい」と話す。

私の好きな絵本 市民ギャラリーで作品展

 子どもたちがお気に入りの絵本を題材にした絵画作品が並ぶ「第4回わたしのすきな絵本展」が3月30日(日)まで、藤沢市民ギャラリー(南藤沢21の1)で開催されている。午前10時から午後7時(日曜は5時まで)。入場無料。

 市内在住・在園・在学の3歳から12歳までの子どもたちが、自由にのびのびと描いた水彩・クレヨン・色鉛筆・貼り絵などの作品456点を展示する。なお、20日(木)は午前10時30分から入選作品の授賞式が行われる。展示について詳しくは同ギャラリー【電話】0466・26・5133。

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

3月10日▽所用外出

3月11日▽自衛消防訓練▽両副市長▽藤沢市立白浜養護学校高等部卒業式▽百歳訪問▽市民ギャラリー

3月12日▽辞令交付▽両副市長▽藤沢警察署島村雅夫署長▽藤沢北警察署仲戸川博幸署長▽中山副市長▽村岡中学校卒業式▽音楽のまちづくりロビーコンサート▽日本RV協会との災害時におけるキャンピングカーの提供に関する協定締結式▽辻堂青少年会館から子ども防災手帳贈呈式▽江の島×バリ島FAIR

3月13日▽決裁

3月14日▽三菱UFJ銀行堀田善久藤沢支店長ら▽百歳訪問▽本庁舎におけるトライアル・サウンディング事業視察