鶴見区版【4月3日(木)号】
渡り初め式でテープカットする関係者たち

鶴見川人道橋が開通 要望から10年、地元の悲願叶う

 江ケ崎・矢向地区と上末吉地区を繋ぐ「鶴見川人道橋」が3月27日に開通した。以前にあった水管橋が撤去され、地元が新たな人道橋を要望してから10年。開通式典であいさつに立った江ヶ崎町内会の黒川治宣会長は「皆さんのご尽力で地域の悲願が叶ったことに本当に感謝したい」と語った。

 鶴見川人道橋は、鶴見川の末吉橋と新鶴見橋のほぼ中間に位置する。

 かつてこの地には、川崎市が1954年に設置した水管橋があった。その点検用通路が住民に開放され、生活道として60年以上利用されてきた。

 しかし、2011年に川崎市が老朽化や耐震性の問題から同橋の撤去を発表。この水管橋が無くなると対岸に渡るには迂回するしかないが末吉橋と新鶴見橋の間隔が約1・5Kmと広く、地元では存続を求める運動が行われた。

 そして、15年に江ケ崎や矢向、上末吉地区の住民が横浜市に人道橋新設を要望。当時は上流の末吉橋の架け替え工事も予定されていて難しいとされたが、地元の熱意もあって18年に事業方針が決定し、21年から工事に着手してきた。

生活利便性の向上に期待

 今回完成した人道橋は橋梁延長113・9m、幅員4mの自転車者歩行者専用橋。以前の水管橋は幅員1mほどしかなかったが、幅員も広がっり、アクセスしやすいように両岸にスロープも整備された。人道橋の完成によって最寄り駅までの移動時間の短縮などによる生活利便性の向上や、広域避難場所の三ツ池公園への避難時間短縮等による防災機能の向上などが期待されている。

 開通式典には地元住民や市、工事関係者のほか、多数の来賓が参加。テープカットとくす玉開披で開通を祝った。

 その後に行われた「渡り初め式」では、地元住民らが橋を渡り、橋の様子や鶴見川の景色を楽しんだ。黒川会長は「要望から10年。地元の悲願がようやく叶った。要望書提出はもちろん、橋を架ける場所の選定などで矢向、上末吉、江ケ崎地区が一致団結できて本当に良かった。この橋が両岸地域の更なる交流の“架け橋”となることを願います」と笑顔で語った。

相談員が書類作成などを補助

横浜市 「お悔やみ窓口」全区設置へ 秋から、遺族の手続き補助

 亡くなった人の区役所での手続きについて、横浜市は遺族の負担軽減を目的に、申請書作成の補助や案内などを行う専用窓口「お悔やみ窓口」を今年秋に全区設置することを決めた。現在、設置に向けて場所等の調整を行っているほか、4月から必要な手続きを1冊にまとめたハンドブックの配布も始めた。

 亡くなった人の区役所での手続きは、戸籍課での世帯主変更申請や保険年金課の介護保険の資格喪失など、個々のケースで異なり多岐にわたる。

 同窓口では、利用予約時の情報から必要な手続きを区役所側で調べて申請書を用意。窓口では書類作成を補助するほか、申請書提出の各課の窓口を案内する。

 同窓口は大分県別府市が先駆的に導入。国が2020年にガイドラインを作成したこともあり、全国で設置が進む。20ある政令指定都市では10市以上で実施。相模原市は昨年7月に、川崎市では同10月に設置した。

 横浜市では、昨年1月からモデル実施として鶴見区と瀬谷区で窓口を設置。平日1日4組の予約枠で試行してきた。

 この1年間での試行でそれぞれの区の死亡者数に対する利用率は鶴見区が11%、瀬谷区が20%。市の担当者は「利用率が低いとの指摘もあるが、一方で予約枠は5割程度で稼働している。必要な手続きをまとめたハンドブックを見てご自身で手続きする方も多かった」と分析する。また、利用者のアンケートでは「利用して良かった」と回答した人の割合が98%以上と高く、「求められているのは確か。全区実施にあたり周知にも力を入れたい」とする。

 横浜市会で3年前から窓口の設置を呼びかけてきたある市議は「遺族の負担軽減のためにもっと早く設置すべきだった。利用率の課題はあるが、利用者の満足度は高い。安心して相談できる場として、各区役所での設置場所など今後を見守っていきたい」と話す。

 市は全区での窓口設置に向けた場所等の調整を進めているほか、モデル実施でも好評だった「お悔やみハンドブック」の各区での配布を4月から始めた。

東京地方税理士会鶴見支部の支部長に就任した 前田 征之さん 鶴見中央在勤 50歳

正しい税の情報届けたい

 ○…区内の税理士が所属する東京地方税理士会鶴見支部の舵取り役をこの4月から務める。同支部の現在の会員数は127人。小中学校での租税教室や商店街での無料相談会など支部の取組みは多岐に渡る。「初めての支部長ですが、中途半端は嫌いなので、やれることは徹底してやりたい。税について正しい情報を伝え、地域に貢献していきたい」と語る。

 ○…福岡県出身。税理士の仕事を知ったのは中学2年の頃。税理士の叔父から「お前もなるか」と言われたことで将来の夢の1つに入り、「学校でなりたい職業を提出する時には『医師、政治家、税理士』と書いた」と振り返る。大学では経営学を学びながら、叔父が営む区内の松江税務会計の事務所で入力作業などを手伝うアルバイトをしてきた。「大学で学んだことで活きているのは簿記くらいですかね」と笑う。27歳で税理士の資格を取ったが、叔父のもとではなく、様々な会計事務所で知識と経験を積み、18年前に鶴見の地に戻ってきた。

 ○…確定申告の時期を乗り越え、仕事もひと段落。毎年年末になると「そろそろだな」と緊張感が増してくるのだとか。日頃から多忙な分、休日をどう過ごすかを大切にしていて、先々2年間で何をするかを前もって決めている。直近では「いろいろな方と会う機会も増えてきたので下手なままではいられない」とゴルフの腕を磨くのにも注力したと笑う。

 ○…昨今は市民の税金に対する関心も高まり、相談会では相続の話もよく受ける。また、租税教室でも関心を持つ子どもが増えたそうで、「税について関心を持ってもらうのは本当に大切なこと。今後も支部として公共施設で相談会を開くなど、活動の幅を広げていきたい」と語った。

ごみ拾いに精を出す参加者たち

鶴見川をきれいに 有志約80人が清掃活動

 区民有志や企業の社員らが鶴見川沿いの桜並木周辺の清掃活動を行う「第25回鶴見川クリーンキャンペーン」が3月22日、鶴見橋から潮鶴橋間と、市場中学校前の遊歩道周辺で行われた。

 この清掃活動は、鶴見川周辺環境の向上や区の商工業の発展などを進める鶴見川桜・緑化実行委員会が主催したもの。

 当日は約80人が参加。参加者たちはトングとごみ袋を手に清掃を開始。それぞれのルートを歩きながらごみを拾い、最終的にごみ袋12袋分を収集した。参加者の1人、(株)松尾工務店の保崎昭知さんは「地域で建設業を営む企業として、少しでも地域のお役に立てれば。今後も地域に寄り添った活動を続けていきたい」と語った。

横浜鶴見西LCの関係者と渋谷区長

ディスプレイ寄贈に感謝状 区が横浜鶴見西LCに

 鶴見区は3月26日、区に大型ディスプレイを寄贈した横浜鶴見西ライオンズクラブ(田中準二会長)に感謝状を贈呈した。

 今回の寄贈は、同クラブが昨年創立40周年を迎えたことを記念して行ったもの。ディスプレイの大きさは50型で、区役所3階の高齢・障害支援課のロビーに設置。区内イベントの知らせや啓発用動画の放映などの情報発信に活用されている。

 感謝状の贈呈式で渋谷治雄区長は「健康づくりやイベント情報などを区民に広く伝えることができ、大変ありがたい」と感謝を述べ、田中会長は「区役所利用者の利便性向上につながれば。今後も地域に根差した奉仕活動を続けていきたい」と語った。

ミュージカルを披露する児童たち

鶴見小学校旧5年3組 「豊かな海を守るために」 ミュージカルで環境保全をPR

 鶴見小学校旧5年3組の児童がこのほど、西区の京急ミュージアムでツルスイミュージカル「僕たちの愛」を披露した。

 これは、同校5年生が2021年から毎年、鶴見川の環境美化や生態系の情報発信などに取り組む環境保全活動「レッツ ツルスイ大作戦」の一環で行ったもの。

 今回は、これまでの生態調査や展示だけでなく、より多くの人に鶴見川について知ってもらおうとミュージカルに挑戦。劇団四季の元脚本家の協力を得て、児童が脚本原案を作成。魅力と課題を伝えるための稽古に励む一方で、公演記念として市場大和町の「Aliceのパン工房 スリーオーブン」の協力のもと、オリジナルのパン作りにも挑戦した。

 そして、上演にあたっては区内に多くの駅がある京浜急行電鉄(株)に相談。西区高島にある同社のミュージアムで発表できることになったほか、生麦駅構内でミュージカルのPRやツルスイの活動成果などを展示した。

ごみになりきり熱演

 ミュージカルは鶴見川の源流から湧き出た水が海まで旅する中で、ごみ問題を通して川や生き物など自然への愛に気づき環境問題を考える物語。

 児童たちが不法投棄されたごみや水中の生物に扮し、「ごみから出るマイクロプラスチックは魚に悪い影響がある」など豊かな海を守るためにどうしたらよいか観客に訴えかけた。

 会場には多くの観客や関係者が集まり、児童たちの熱意ある演技に大きな拍手が送られた。参加した児童の1人は「このミュージカルを見て、一人でも多くの人が環境問題に関心を持ってくれたら」と笑顔で語り、京急電鉄の高辻優介さんは「児童ならではの面白い視点で海の大切さを知ることができた。今後も協力できることがあれば力になりたい」と話した。

鶴見・あいねっと 地域活動の参加50代16% 区民2千人にアンケート

 鶴見区はこのほど、区地域福祉保健計画「鶴見・あいねっと」に関わる区民アンケート調査結果を公表した。

 同計画は2004年から横浜市が推進する取組で、誰もが安心して暮らせる地域づくりを目指し、身近な支えあいの仕組みづくりを進めているもの。5年間で1期とし、今年度は第4期の最終年度となっている。

 アンケートは26年度からの第5期の策定に先立ち、昨年8月から9月にかけて実施。区内在住の外国籍を含む満18歳以上で無作為抽出した男女2000人に依頼。うち800人から回答を得た。全36問で、地域の情報を得る方法や地域活動の参加状況などを問うた。

 主な結果として、年代ごとの地域活動への参加状況では、50代が最も低い16%で、20代以下、30代は30%以上で70代、80代以上とほぼ同水準となった。この結果に対し区の担当者は「地域での祭りなどに参加する若い世代が多く、働き盛りとも言える50代が低くなった」と分析。近所の人とどの程度の付き合いをしているかの問いでは、「困った時に相談や助け合いができる」、「顔を見ればあいさつをする」など8割以上が近所付き合いがあると回答した。

 また、今回新設した「新型コロナウイルス感染症の感染拡大前よりも一層大切と思うようになったことは」の問いには約5割が「健康な心身の大切さ」と回答。担当者は「コロナ禍を経て助け合いの意識や近所付き合いも変わってきている。次期計画策定の参考にさせていただき、皆様に地域活動のヒントなども示せれば」とした。

三ツ池公園内のソメイヨシノ=3月29日撮影

三ツ池の桜、見頃迎える 16日まで「さくらまつり」

 日本の「さくらの名所100選」にも選ばれている県立三ツ池公園で、4月16日まで「さくらまつり」が行われている。

 園内にはソメイヨシノやヤマザクラなど、約1000本、70種類が植えられ、毎春の満開時季には区内外から1日で7万人以上が来園するほどのにぎわいを見せる。

 4日までは平日もキッチンカーが出店しており、土曜・日曜には通常よりも多い5台ほどが出店し、桜とグルメの両方を楽しめる。

 同園によると、池の周りに生えるソメイヨシノは3月25日頃から開花し始め、担当者は「4月の初週、週末頃に見頃を迎え、翌週には桜吹雪になるのでは」と話している。3月末には気温が上下したこともあり、長く桜を楽しめる可能性もあるという。

 期間中は臨時駐車場も設けられるが、混雑が予想されるため、同園では公共交通機関の利用を呼びかけている。

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駒岡地区連合会■加入数:約6400世帯■自治会町内会数:4

鶴見区の連合自治会・町内会を紹介します Vol.15 私のまちの連合会長 駒岡地区連合会  大塚 祥司 会長

 港北区との区境に位置する駒岡地区連合会は4自治会町内会、約6400世帯からなる地区。

 平坦な地形が多いことから昔は米作りなど農業で栄えた地域。「大塚」や「小山」など同性の苗字が多いことから、苗字とは違った屋号で呼び合っていた時代もあったという。「私は酒屋でした。今は無いですが、他の地域とは違っていて面白いでしょう」と大塚会長。緑豊かでのどかな農村も現在は閑静な住宅街に変わったが、まちの雰囲気は残っているという。「のどかな部分はもちろん、落ち着いた雰囲気は変わらない。新しく引っ越してきた人も多いので、地域活動もより活発に行っていきたい」と意気込みを語る。

 連合会での行事はコロナ禍で多くが止まってしまったが、現在は子どもたちに人気だった盆踊りやカラオケ大会を復活させ、恒例行事として実施している。また、地域防災拠点の駒岡小学校で行う防災訓練では、地域内にある鶴見支援学校の児童生徒を招いて一緒に訓練するなど誰もが安心して住めるまちを目指している。大塚会長は「何かが起きても地域全体で支えることができるよう、日頃から顔の見える関係づくりも行っていきたい」と笑顔で話した。

宝蔵館で春季展示 「くらべてみれば」

 曹洞宗大本山總持寺の宝蔵館「嫡々庵」で、春季展示「くらべてみれば」が開かれている。5月31日まで。

 總持寺内にあり、同寺所有の文化財などを一般公開する同館。今回は、「ガンダーラと江戸の如来」「釈迦三尊の旧と新」など、比べてみると一層の面白さを発見できる作品の数々を展示する。

 また、ギャラリートークも2回実施。4月26日は「禅僧と墨蹟」、5月24日「唐九郎と宇助」。いずれも午後2時から30分間、予約不要。

 展示は午前10時から午後4時30分。入館料一般300円、学生200円(タウンニュース紙面持参で無料に)。毎週木・金定休(4月10日、11日は開館)。(問)同館【電話】045・581・6065

済生会横浜市東部病院=市提供

夕方の小児急病に対応 東部病院で4月から外来設置

 横浜市は4月1日から、済生会横浜市東部病院=鶴見区=と横浜労災病院=港北区=で、急病の小児のための夕方の外来診療を開始した。

 横浜市によると、救急相談センター(#7119)の小児に関する医療機関案内の入電件数は午後6時から8時にかけてピークを迎えるなど、小児医療のニーズは夕方時間帯に高まる。しかし、この時間帯は診療を終えている診療所等が多く、市内3カ所の夜間急病センターも診療開始前で、急病の小児医療体制の狭間となっている。

 そこで市は今回、この医療ニーズ検証のために小児人口の比較的多い北東部地域をモデル実施として選び、済生会横浜市東部病院と横浜労災病院での設置を決めた。

 診療は小児科のみ。時間は平日・土曜の午後6時から8時(日曜・祝日は4時から8時)まで。東部病院での受付は事前に代表電話(【電話】045・576・3000)に連絡のうえ、救命救急センター入口へ。※救急医療機関のため、緊急性のない受診の場合は時間外選定療養費の負担が必要。

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過去の花まつりの様子

区仏教会 釈迦の誕生祝う花まつり 矢向の正樂寺で5日

 区内32寺院から成る鶴見区仏教会(白石隆弘会長)の「花まつり」が4月5日、正樂寺=矢向3の6の23=で開かれる。

 花まつりは釈迦の誕生を祝い、花御堂で甘茶をかけて祝う仏教行事。

 今回は法話と花まつりの法要の一般見学が可能で、甘茶をかける花御堂も用意される。

 法話は午後2時から、法要は2時40分から。白石会長は「年に1度の機会となりますので、ぜひ多くの方にお越しいただければ」と呼び掛けている。

 駐車場がないため公共交通機関の利用を。雨天決行。(問)同寺【電話】045・573・1831

プラごみ 鶴見区も4月から変更 プラ製品も資源に

 横浜市では昨年10月から、温室効果ガスの排出削減を目的に、市内9区で先行して、プラスチックごみの出し方を変更してきた。この4月からは鶴見区も含め、全市で実施されることになる。

 横浜市は、2003年に「横浜G30プラン」を策定して分別収集品目を拡大。ごみの減量やリサイクルを推進してきた。現在はプラスチックごみをできる限り出さない取組に重点を置いた「ヨコハマプラ5・3(ごみ)計画」を策定。横浜市役所の事業活動で排出される温室効果ガスのうち、ごみ処理によるものが約4割を占めており、燃やしているごみの中にプラスチックが多く含まれていることから、ルール変更に踏み切った形だ。

 変更後は、プラスチックのみでできている製品がプラスチック資源として出せるようになる。ただ、広げると50cm以上になるものや、厚みがあって固いまな板などは対象外になっているので注意が必要だ。これは、プラスチック資源をリサイクルする過程で使用する機械が故障する原因になる可能性があるからだという。汚れが付いたプラスチックは、固形物が残らない程度に水で軽くすすぐなどすれば、プラスチック資源として出すことができる。

 出し方に迷った場合は「横浜市 プラスチック資源 出し方」で検索を。

リラのいえ支援コンサート 9日にサルビアホールで

 サルビアホールで4月9日、「リラのいえ チャリティーコンサート」が開かれる。

 アルト歌手の城守香さんが出演。曲目は「この道」「川の流れのように」などオペラや日本の歌曲などを幅広く披露。午後2時開演。チケットは全席自由4500円。(問)事務局・鳥谷さん【携帯電話】090・2253・4370

特選「聖なる夜の出港」=市提供

横浜港と客船の美 4月22日まで 大さん橋に写真作品

 横浜市は「横浜港客船フォトコンテスト2024」の入賞作品を4月22日まで、横浜港大さん橋国際客船ターミナル(中区海岸通)に展示している。午前9時から午後9時30分まで(最終日は午前中のみ)。

 同コンテストは市が客船や港に親しんでもらおうと、2004年から実施。今回は「横浜港とクルーズ客船」がテーマで、24年に撮影された客船の写真が対象。応募総数113点の中から港の魅力が伝わる写真として、特選、準特選(2点)、横浜市港湾局長賞、横浜港振興協会会長賞、佳作(3点)の8作品が入賞した。

 展示会場には、異なる季節や時間により、さまざまな客船と港の調和をとらえた力作が勢ぞろい。また、24年以降の初入港船の記念楯や横浜港とゆかりのある客船の模型の展示もあるなど、例年に比べて開催規模を広げている。

 鑑賞無料。会場は入退場自由。展示に関する問い合わせは同国際客船ターミナル【電話】045・211・2304へ。

千葉修平氏

参院選 維新が千葉氏擁立へ 52歳、喫煙対策など訴える

 日本維新の会は夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に参議院議員秘書の千葉修平氏(52)を擁立することを決めた。

 千葉氏は八王子市議を1期務め、2003年から松沢成文知事(当時)の秘書となり、松沢氏が参議院議員に転身後も秘書を務める。本紙の取材に「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

横浜市 防犯カメラなど配布 459カ所の地域防災拠点に

 横浜市の今年度予算が3月25日の市会で可決成立。全ての地域防災拠点への簡易防犯カメラと防犯ブザーの配布に2100万円が計上された。市が定める459カ所に簡易防犯カメラ2台と防犯ブザー10個を配布する予定だ。

 市が進める「誰もが安心して避難生活を送れる環境改善」の取組の1つ。災害発生時の避難所生活での防犯対策強化を目的としている。

 市の担当者は「各拠点で行う訓練で配布物品の設置場所や活用方法を考えてもらい、日頃から防犯意識を高めてもらいたい」と話す。

山中市長(左)に宣誓を行う職員

新職員746人が新たな一歩 横浜市採用式

 4月から横浜市の職員となった人の「採用式」が1日に関内ホール=中区=で行われた。

 採用されたのは事務職、技術職、医療技術職、技能職の計746人。式では4人の代表が山中竹春市長から辞令を受け取った。

 代表で宣誓を行った女性職員は「横浜市民の奉仕者であることを認識し、誠実かつ公正に良心に従って職務を執行することを誓います」と述べた。山中市長は「これから皆さんと働けることにワクワクしている」と期待を込めたメッセージを送った。

横浜市会議事堂(資料写真)

横浜市長選立候補表明の高橋徳美市議が自民会派離団

 横浜市長選挙(7月20日告示、8月3日投開票)への立候補を表明した金沢区選出の高橋徳美市議が3月31日付で自由民主党横浜市会議員団を離団したことが発表された。

 また、同日付で港南区選出の山田桂一郎市議が日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会を離団し、保土ケ谷区選出の関嵩史市議とともに新しい会派「地域政党よこはま」を結成したことも発表された。

 これらの動きに伴う横浜市会の会派構成は次の通り。▽自由民主党33▽公明党15▽立憲民主党12▽日本維新の会・無所属の会7▽日本共産党5▽民主フォーラム5▽地域政党よこはま2▽無所属7

政治の場「男女平等と感じる」1割 市民意識調査で明らかに

 横浜市が実施した男女共同参画に関する市民意識調査の結果が3月28日に発表され、政治の場で男女の地位が「平等」と感じている人の割合が1割にとどまることなどが明らかになった。

 調査は市内の18歳以上を対象に昨年9月から10月にかけて実施し、1667人から回答を得た。

 男女の地位の平等感について、▽家庭生活▽就職活動▽職場▽学校教育▽地域活動▽政治▽法律・制度▽社会通念・習慣・しきたり―の8項目を聞いたところ、学校教育では「完全に平等になっている」と「ほぼ平等になっている」と回答した人が合わせて53・3%で最も高かった。それに対し、政治では10・1%と最も低く、「男性の方が優遇されている」と「どちらかといえば男性の方が優遇されている」を合わせた回答は75・6%だった。

「らしさ」期待 女性6割

 日常生活での男女の役割期待に関する質問では、回答者全体の7割以上が「『女/男らしさ』を言われたり期待されたりした経験がある」と回答した。この経験に対し、女性の62・8%、男性の40・5%が不都合さや不快感、生きづらさを感じるとしている。

家事分担 理想と現実乖離

 家事・育児・介護の分担割合の理想については、男女ともに回答者の約5割が「あなたと配偶者等が同じ割合」と回答した。しかし、実際の分担割合は、女性の39・0%が「自分が8〜9割」を担っていると回答。対照的に男性は最多が「自分が1〜2割」の40・2%で、理想と現実の間に大きな乖離があることが明らかになった。

 共働き世帯の平日の家事・育児・介護に費やす時間も、夫の平均時間が2時間26分であるのに対し、妻の平均時間は5時間25分と、妻の方が約3時間長い。

 男女共同参画社会の実現に向けて、市が取り組むべきことを聞いたところ、「保育所や小学生の放課後の居場所などの整備」、「離職した女性の再就職を支援する取組」、「柔軟な働き方や仕事と育児・介護の両立支援に向けた企業への働きかけ」がともに6割を超えた。

横浜市長選 7月20日告示、8月3日投開票

 任期満了に伴う横浜市長選挙の日程が7月20日告示、8月3日投開票に決定した。3月28日の市選挙管理委員会で決まった。

 公職選挙法により、任期満了日の前日から30日以内に選挙を行う必要があり、投票日は期間中の日曜日の8月3日、10日、17日、24日の中で検討されていた。お盆の時期と重なることや8月20日〜22日にアフリカ開発会議が市内で開かれることなどを考慮し、日程を決めた。

 告示の7月20日は参議院選挙の投票日になる可能性がある。異なる選挙の投開票と告示が同日になるのは法的には問題はないが、その場合、投票所入口から半径300m以内では選挙カーによる街頭演説を行えないなどの制限がある。

にぎわう会場

交流物産展で東北・北関東の魅力を発信 横浜市庁舎にぎわう

 横浜市と再生可能エネルギー(再エネ)の創出や利用拡大などを目的とした連携協定を締結している東北・北関東の自治体の名産品を販売する交流物産展が3月13、14日に横浜市役所1階アトリウムで行われた。

 市は脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環として、2019年2月に再エネ資源を豊富に有する東北12市町村と連携協定を締結。その後に茨城県神栖市と締結して東北地方から裾野を広げ、現在17市町村と協定を結んでいる。

 横浜市内では、現在約130事業者が連携協定で得られた再エネを活用。電気代の一部を地域活性化資金として連携先の自治体に還元している。自治体間の交流促進を図ろうと、昨年初めて交流物産展を実施。好評を博し、今年も開催する運びとなった。

 今年の交流物産展には青森、岩手、秋田、福島、茨城の12市町村が参加。野菜やワインのほか、岩手県九戸村の非公認マスコットキャラクター・キングオブチキンの関連グッズなどが販売された。市内在住の40代女性は「独自性のある商品ばかりで楽しかった」と感想を述べた。

 

パーティーで市長選への意欲を語る高橋氏

横浜市長選 市議の高橋徳美氏が出馬へ 市会議長の鈴木氏も意欲示す

 任期満了に伴う今夏の横浜市長選挙に横浜市会議員の高橋徳美氏(56)が立候補する意向を表明した。3月27日に行われた自身の政治資金パーティーで明らかにした。高橋氏は25日に自民党市議団に離団届を提出。6月中旬に市議を辞職し、市長選には無所属で出馬する方向。金沢区では市議補欠選挙が行われる見通し。

 高橋氏は出馬を決めた理由に山中竹春市長の市政運営への不満や閉塞感を挙げ、2026年度から中学校で始まる全員給食について「安全で温かい食事を与えたい」と述べ、一部の学校は自校で調理する方式にすべきだと主張した。また、27年の国際園芸博覧会を契機に「50年後の横浜をつくりたい」と語った。

 高橋氏は会社員、参議院議員秘書を経て、2011年に金沢区選挙区で初当選。現在4期目。市会運営委員会の委員長などを務める。

 市長選への立候補表明は(株)つま正会長の小山正武氏(76)に続いて2人目。山中市長は態度を明確にしていない。

 同日、市会議長の鈴木太郎氏(58)が記者向けの定例会報告の場で「市長選に意欲を持っている。そのことは自民党に伝えてある」と述べ、今後、党の対応を踏まえて立候補を判断する意向を示した。

認知症について語る蝶野さん(中央左)と中島さん(同右)

プロレスラー・蝶野正洋さんが認知症啓発イベント参加「相手を思いやる気持ちを」

 認知症について考えてもらうための横浜市によるイベントが3月26日、市役所1階アトリウムで行われ、プロレスラーの蝶野正洋さんらが参加した。

 蝶野さんは市が作成した認知症に関する動画に出演している。この日は動画で若年性認知症の当事者として紹介されている中島輔(たすく)さんと蝶野さんらの対談が行われ、約300人が熱心に耳を傾けた。

「症状、状況は人それぞれ」

 対談に先立ち、中島さんは普段通っているデイサービスの仲間と行っているバンド活動の成果として歌を披露。これを見た蝶野さんは「今までは認知症と聞くと、徘徊などのイメージが先行していたが、症状や状況は人それぞれ違うということが分かった」と述べた。さらに、「プロレスラーの先輩には、自分の言いたいことばかり話して、会話のキャッチボールが成り立たない人もいる」とユーモアを交えて会場を沸かせた後、「認知症に関する正しい情報を得て、相手を思いやる気持ちを大切にしたい」と語った。

 中島さんが通う若年性認知症の支援に特化した介護サービス事業所を運営するGrASP株式会社の山崎健一さんは「認知症の方が活躍でき、周りの人に支えられる環境を作りたい」と述べ、そのためには社会全体の正しい理解が不可欠だと訴えた。

 蝶野さんらが出演する啓発動画は今後、公開される予定。