さがみはら緑区版【4月10日(木)号】
出発式で発表された名称「わかば号」

若葉台地区 グリスロが本格運行 移動手段の確保に喜ぶ声

 城山の若葉台地区で移動手段の確保のために実証運行を行ってきたグリーンスローモビリティ(グリスロ)が4月1日から本格運行を開始した。移動手段の確保に住民からは喜びの声が上がる一方で、関係者は高齢化による継続性について危機感を抱く。

 グリスロとは、時速20キロメートル未満で公道を走る電動車を活用した小型移動サービスのこと。若葉台地区は、住民の高齢化、坂道が多い地理的条件により、身近な移動手段の確保が課題となっており、グリスロの導入へ向け2023年度から実証運行を行ってきた。

 運行主体は地域住民らで組織されるグリスロ若葉台の会(林和博代表)。車両はバスタイプで乗車人数はドライバーを含めて最大8人。運行便は【1】定期便と【2】臨時便の2種。【1】は毎週火曜と土曜の午前中に2便、買い物便として近隣のスーパーまでを往復。【2】は自治会でのサークル活動や朝市の際に運行する。乗車できるのは主に若葉台の在住者で運賃は無料。地域内に設置される停留所から乗降する。車両に関する保険や点検に掛かる費用は市が負担。ドライバーは住民が担当する。

 3月30日には、出発式が津久井湖城山公園水の苑地で開催された。式ではテープカットが行われたほか、車両の名称が「わかば号」になったことが発表された。

根付く活動に

 本格運行が始まり、林代表は「当初の目的である交通不便の解消に向け本格運行は住民も大変喜んでおり、移動による新しい地域コミュニティも生まれている。今後は若葉台だけではなく、城山地区全体への展開も模索できると思う」と話す。

 一方で地域住民の高齢化が解消されたわけではなく、運行の継続は課題の一つ。「将来的な担い手の問題がある。運行体制を整えてしっかり根付く活動にしないといけない。また、ドライバーなど協力してくれる人にいつまでも無償というわけにはいかない。謝礼を渡せる体制にするためにも住民と話し合って体制を考えていきたい」と今後の展望を述べた。
※『生成AI』とは、テキスト、画像、音声などを自律的に生成できるAI技術の総称

県内市町村 生成AI 約6割が利用 本紙調査 「業務の時短に効果」

 人工知能(AI)を用いて文章や画像を作成する生成AIが世界的に普及する中、業務に導入する自治体が増えてきている。神奈川県内33市町村のうち、導入済が12市町村、実証実験中を合わせ6割近い19市町村で生成AIを利用していることが、タウンニュース社の独自アンケート調査で明らかになった。

 同調査では1月1日現在の生成AIの導入状況や活用事例、効果、課題などについて県内の33市町村に聞いた。導入済と回答したのは36・3%にあたる12市町村。実証実験中を合わせると19市町村(57・5%)が生成AIを利用していた。

議事録要約などに活用

 利用する全ての自治体が「効果があった」と回答。具体的には「業務の時間短縮」をほぼ全ての自治体が挙げた。

 活用事例として多かったのは「あいさつ文案の作成」「議事録の要約」「企画文書の作成」「アイデア出し」など。さらに、「市長の動画・音声生成AIを使い『市長アバター』を作成し、英語で行政情報や観光情報を発信する」(横須賀市)、「ビッグデータを使った数値予測や行動最適化」(横浜市)、「Excel関数、VBAなどのコードの生成」(平塚市)などもあった。

 課題は、セキュリティー面や生成AIが作成した内容の正確性などに対する懸念のほか、生成AIを使いこなす人材育成や技術上がった習得など、「使う側」の問題が多く挙がった。

 未導入の自治体で「検討中」と回答したのは8自治体で、うち3自治体は導入を予定していた。実証実験はしたものの導入には至らなかったのは2自治体。そのうちの1つ大磯町は、「有効なものだとは思っているが、一般的なリスクを鑑みた。事業者の提案をもらいつつ、検討は継続していく」とした。

4自治体「予定なし」

 残る4自治体が検討も導入予定もなかった。

 未導入の自治体はいずれも「業務効率が上がる便利な技術」という認識はある一方で、「導入費用」「セキュリティー」「技術面」「利用規約の策定」「専門知識を持つ職員がいない」などをハードルと捉えていた。

相模原市では

 導入について実証実験中の相模原市では、「議会想定問答文案の作成、文書の校正、アイデア出し」に効果があったと市DX推進課が回答。業務の時間短縮が見られた一方で、「コストに見合う使用方法、業務範囲の拡大、職員の活用力の育成」を課題に挙げた。今後、用途を広げる計画があるかという問いに対しては「現在検討中」と回答した。

相模原北警察署の第15代署長に3月21日付で就任した 山口 富司さん 相模原市在住 59歳

地域の頼れる存在に

 ○…「困っている人を助けるというのが警察の根底にはある。社会はデジタル化が進むが、最後は人の力。署員同士助け合っていこう」。着任のあいさつで署員にはそう呼び掛けた。組織として対話を重要視する。「話をしないと始まらないし、問題は解決しないから」と説く。若い警察官にも積極的に声を掛けている。「褒めたり、小さなきっかけで若い警察官は成長できる。それを目の当たりにした時はうれしい」と笑顔を見せる。

 ○…おじが警察の駐在だった。そのため小さい頃から身近で警察官の仕事を見てきた。地域の人が頼りにしたり、話をしに来るのを見て、物心がつく頃から「自分も警察官に」と思うようになった。警察官として最初の配属は相模原南署。警察人生は「交通畑を歩んできた」と振り返る。特に高速隊の時に東名高速道路で起きた大型トラックと乗用車の衝突事故は記憶に残っている。飲酒運転が原因で「酒を飲んで運転する行為は許されない」と口調を強める。

 ○…秦野市で生まれ育った。小中学校では、生徒会長を務めるも「お調子者だった」と照れ笑い。趣味は自転車で散歩のようにプラプラするポタリング。「これから自転車で管内を回りたい」とにっこり。家ではミニチュアダックスフンドにぞっこんだったが、官舎生活となりしばらくは離れ離れに。「これまで毎日会ってたからね。寂しいね」と肩を落とす。

 ○…管内では自転車関連の事故が増えている。「身近な乗り物だけに気を付けてほしい」と注意を促す。特殊詐欺については「市民の見抜く力が抑止力となる」と続ける。そして、「警察署は地域の頼れる存在でなければならない。市民のために何をすべきなのかを考えながらやっていきたい」と力を込めた。

チャンピオンベルトを持って入場した中谷選手

ボクシング中谷潤人選手 3度目の防衛を報告 市民に向け「感謝!感謝!」

 市内在住でWBC世界バンタム級王者の中谷潤人選手が3月29日、3度目の防衛成功を果たした報告会に登場した。会場となった市役所本庁舎本館1階ロビーには市内外から約200人のファンが集まった。

 中谷選手は2月24日に行われた防衛戦で同級6位のダビド・クエジャル選手と対戦した。試合は第3ラウンドに中谷選手がダウンを奪いKOで勝利。3度目の王座防衛を達成し、自身の無敗記録を30に伸ばした。

 試合を振り返り中谷選手は「節目となる30戦目に勝利を収めることができた。皆さんの熱い応援のおかげ」と日頃の感謝を口にした。自身の愛称を「愛の拳士」から「ビッグバン」に変更したことに対し「試合で発揮できて一安心」と笑顔を見せた。ホームタウンアスリートとして相模原市に対する思いを問われ「応援してくれているのがよく見えている。皆さんの思いを背負って爆発させている」と話した。

 報告会には本村賢太郎市長も出席。中谷選手へ「これからも50戦、60戦と積み重ねて無敵のボクサーとして頑張ってほしい」とさらなる活躍に期待した。

 中谷選手の次戦は未定。相模原での試合も「機会があればやりたい」と前向きな姿勢を見せた。

起震車体験などを通じて防災術などを学んだ

サバCAN 体験通じ「いざ」へ備える 親子連れら防災術学ぶ

 災害時に役立つ知識をキャンプやゲームを通じて学ぶイベント「サバCAN〜キャンプ×ドローン+防災〜」が3月15・16日にさがみ湖MORIMORIドローンフィールド相模湖(若柳)で催された。親子連れらが参加し、楽しみながら防災術を学んだ。

 会場では「ソーラーや蓄電池の基礎知識」「簡易トイレの進化と必要性」「避難生活の選択肢」など6つのテーマについて専門家が講演したほか、ブースでは防災に関するワークショップも開かれた。

 悪天候により予定していたプログラムが実施できなかったが、事務局の足立有希子さんは「実際の災害は予想外のことばかり。臨機応変な対応が必要とされるのでその点ではとてもよい経験になった」と話した。

ドローン体験も

 会場内では防災に関する8つの企業、団体が参加。ドローンラウンジジュピター(中央区)は災害用ドローンを展示した。小型ドローンを使ったゲームコーナーを展開し、参加者は操作を楽しんだ。

 株式会社トイファクトリー(岐阜県)は災害発生時の活躍が期待される車両「MARUMOBI」の展示を行った。車内に脱着可能な機能を兼ね備えていることが特徴で、災害時にはトイレや炊き出しの拠点にすることができるという。

 そのほか、地震体験車などが設置され、参加者は体験を通じて防災への心構えを新たにした。

大きな拍手とともに迎えたオープニング

盛大にキックオフ アリオで区制15周年祝う

 今年、区制15周年を迎えた緑区。施行日の4月1日には、アリオ橋本で「緑区15一会(いちごいちえ)だいすきみどりく♡PARTY」が開かれた。

 緑区魅力づくり事業実行委員会が、区民と共に15周年の幕開けを祝おうと企画したもの。

 椎橋薫区長が「多くの方々がこのイベントを盛り上げてくれている。今日は一日楽しんでください」と来場者に呼び掛けると、大きな拍手と共に会がスタート。ステージでは鼓志團や城山町祭囃子連絡協議会、Studio Beat Linkが盛大なパフォーマンスを披露した。橋本小学校『緑区15周年をお祝いし隊』や、司会を務めたRUUさんの歌唱時には、会場から手拍子が起きていた。

 あいさつに駆け付けた本村賢太郎市長は「区民の皆さんと顔の見える関係を築いていき、今後も相模原の素晴らしい魅力を発信していきたい」と述べた。

「上九沢談地まつり」開催 4月13日 午前11時から

 上九沢団地管理組合主催による「第三回上九沢談地まつり」が4月13日(日)、同団地の中央広場で開催される。午前11時〜午後3時。小雨決行。

 買い物困難者を救うため野菜の移動販売やキッチンカーの誘致など、さまざまな事業を実施する同組合。この祭りも地域を盛り上げるために企画された。

 弁当や総菜のキッチンカーや移動販売が並ぶほか、健康や生活相談、福祉用具展示ブースも登場。一心&相武明神太鼓鼓志團による演舞や、大沢ひょっとこ笑福会が演芸を披露し、祭りを盛り上げる。同組合の吉澤肇理事長は「地域の夏祭りなどが消滅する今、この祭りを地域の祭りにしたい。ぜひ気軽に足をお運びください」と話す。

 (問)つどや【電話】080・1072・1411。

隅々まで丁寧に作業した=同組合提供

塗装協同組合 遊具が「ピカピカ」 区内7カ所で塗り替え

 市内を中心とした64社で構成される相模原塗装協同組合はこのほど、区内7カ所の公園で塗装の剥がれが目立つ遊具のペンキの塗り直しを行った。

 同組合は「相模原の街をきれいに美しくしたい」という思いのもと、無償で遊具の塗り直し活動に取り組んでいる。今回は、これまで緑区での活動機会が少なかったため、川坂公園のうんていや若葉台カタクリ公園のブランコなどを8人で塗り直した。

 同組合青年部会長の田中潤さんは「移動が多く塗料の渇きが悪い時期で大変だったが、とてもやりがいがあり、満足のいく活動となった」と話した。

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童謡・唱歌を歌おう 4月19日 杜のホールはしもと

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベント「みんなで歌おうイン相模原」が4月19日(土)、杜のホールはしもと(JR橋本駅北口)8階多目的室で開催される。午後2時45分開場、3時開始。主催は、童謡唱歌を歌う会レモン。

 指導は大沢洋子さん(玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒)、伴奏は大貫眞里さん(武蔵野音楽大学ピアノ科卒)。会費は1千円(会場費/当日払い)。「必要な方はマスクをお持ちください。体調がすぐれない場合は、参加をお控えください」と話している。

 申込み・問い合わせは同会【携帯電話】090・9396・7295。

ランドセルカバーを手にする各安協の会長と関係者ら

ランドセルカバー贈呈 安協とダイナボアーズが連携

 市内4つの交通安全協会と地元ラグビーチーム三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)がこのほど、新1年生の交通安全を願い、ランドセルカバーを相模原市に贈呈した。

 カバーの贈呈は安協が毎年実施している取り組みの1つで、今年は相模原DBが費用の一部を負担し、4900人への配布をサポートした。贈呈したランドセルカバーには相模原DBのマスコットキャラクター「ダイボ君」が描かれ、親しみやすいデザインになっている。

 相模原安協の田所豊会長は「カバーを見て安全運転に協力してもらえれば」と呼び掛けると、相模原DBの石井晃ゼネラルマネージャーは「地域に貢献できることがうれしい。今後も地域の課題解決に向けて、私たちにできることから取り組んでいきたい」と意欲を示した。

満開の桜まつり

 52回目となる相模原市民桜まつりが4月5日、6日の2日間、市役所さくら通りを主会場に開かれた。界隈の桜は満開の状態で、多くの人が通りを埋め尽くした=写真。

 出店で買い求めた「祭り飯」を味わう人、ステージイベントを楽しむ人、賑わいの様子や桜のトンネルを撮影する人、思い思いに本格的な春の訪れを楽しんだ。八木貴弘実行委員長は「多くの市民に楽しんでいただき、新しい思い出の1ページを皆さんと作ることができた」と話した。

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参加を呼び掛ける竹川さん

一般社団法人はてなボックス 音楽で社会とのつながりを 「不登校楽団」始動 6月の練習へ団員募集

 教育の力でさまざまな地域課題に取り組む一般社団法人はてなボックス(齋藤茂樹代表)は4月から「不登校楽団プロジェクト」をスタートした。不登校の子どもたちの新たな居場所を作るとともに、音楽を通して社会とのつながりや達成感を感じてもらいたいと企画。6月の初練習に向けて団員募集や企業への協賛の働きかけに動き出した。

 不登校の子や保護者の悩みとして、学校に行かないことによる社会との分離がある。今回の企画のプロデューサーを務める竹川耕一郎さんは、過去に谷口台小(南区)、共和小(中央区)で教員経験があり、現在も講師として学校教育に携わっている。その中で、不登校の悩みを解決できないかと考えていたところ、不登校楽団のアイデアが持ち上がったという。「音楽は2人いれば合奏ができ、スポーツのように人数制限もない。練習すると向上心が湧き、発表会など人前で演奏することにつながる。社会とのつながりもできる」とその魅力に自信を持つ。

 楽団では、リモートでの練習を毎週行い、対面での全体練習を月に1回予定している。来年3月にはホールでの演奏会を視野に入れる。楽器は相模原吹奏楽連盟と連携し、使わなくなった楽器を借り受けての使用も考えている。吹奏楽は一般的に演奏場所や高価な楽器の購入などで始めるのにハードルが高いとされるが、「それらの負担を感じずに、楽しくできる方法を考えて準備を進めている」と竹川さんは意気込みを話す。

心温かくなる場所に

 現在、団員を募集中。対象は、相模原市在住の小学生から高校生まで。不登校や不登校だった子、もしくは活動に興味がある人は参加可能。30人程度の応募を見込んでいる。竹川さんは「退屈している子、時間を持て余している子にぜひ来てもらえたら。何をしたらいいか分からないという保護者の方も、ぜひ問い合わせてほしい」と力を込める。「演奏技術を上げる楽団ではなく、音楽を通じて社会性を学び心を育む。仲間を大切に思ったり、みんなで認め合い、心が温かくなるような場所を目指したい」と見据える。

フリーで携わる

 竹川さんは、小3の時にトランペットを始めた。小中高と吹奏楽部で演奏し大学時代は楽器から距離を置くものの、教師として市内の小学校に赴任すると、吹奏楽部の顧問として後進の育成に励んだ。共和小では、県吹奏楽コンクールの最高賞に当たる「朝日新聞社賞」の受賞経験もある。また、クラス担任として不登校の児童とも向き合ってきた。「子どもが学校に来られない理由はさまざまだが、不登校の児童にとって学校に行くだけがベストではないのではないか。別の方法や居場所もある」と話す。

 現在はフリーの教員として、不登校の子どもたちを集めたオンラインスクールやイベントも手掛け、不登校の子や、その保護者と交流を図っている。「子どものキラキラした表情を見るために、頑張っていきたい」

 不登校楽団についての問い合わせは同法人【電話】050・1809・4548。
昨年の様子(実行委員会提供)

里山の自然を分かち合う 4月26・27日 しのばら園芸市

 里山の恵みを暮らしに取り入れることを提案する「しのばら園芸市」が4月26日(土)・27日(日)の2日間、篠原地区(牧野2591周辺)で開催される。午前10時から午後4時まで。

 中山間地域の資源活用をテーマに、昨年初開催されたイベント。今年も里山の豊富な自然素材を活かした炭製品や木工品、雑貨などの販売ブース、季節の味覚を楽しめる飲食の出店、シュロ編みの皿づくりや素焼き鉢と寄せ植えなどのワークショップが楽しめる。

 担当者は「自然を分かち合う里山マルシェです。篠原の山に囲まれた広場で自然と触れ合いながら、これからの暮らしや里山との付き合い方をゆるやかに考えてみませんか」と、来場を呼び掛けている。

 詳細はインスタグラム(https://www.instagram.com/shinobara_engeiichi/)で随時発信中。問い合わせは実行委員会の矢田さん(ボタニカン)info@botanican.jpへ。

防犯情報Xで発信 相模原北警察署

 相模原北警察署(山口富司署長)は、管内の防犯情報などをXで発信している。

 「現在、厚生労働省の職員を騙った詐欺の電話が掛かってきています」などの特殊詐欺の入電情報や対策などを発信中。山口署長は「より管内の皆さまに広めて発信していきたい。ぜひチェックしていただければ」と呼び掛ける。

 同署の公式アカウントは@sagakita_police。

相模原市の延焼シミュレーターで延焼阻止線を設置した場合の出火後12時間の予想(市提供)

相模原市、全国初の延焼シミュレーター整備 3D都市モデルでよりリアルな予測可能に

 相模原市は3月の市長の定例記者会見で、新たな延焼シミュレーターを整備したことを発表した。このシミュレーターは市街地と山間部をシームレスにつないだ延焼の予測を可能にするもので、市によると「全国の自治体としては初」という。運用開始は2025年8月頃の予定で、将来的には全国の自治体でも使えるようにできるという。

 市ではこれまで2D(平面)でのシミュレーションは行っていたが、今回新たに整備されたシミュレーターは、国土交通省が主導するプロジェクト「PLATEAU(プラトー)」の3D都市モデルを活用したもの。地形、建物の高さ、構造などの情報を基に仮想空間上で立体的に街を再現したモデルデータに、植生や天候、風向きなどの情報を追加することで、より現実に即した延焼予測を可能にする。

消防隊配置や避難経路の確保を効率的に

 具体例として提供された資料では、火災の拡大を防ぐために設ける延焼阻止線(消防隊のホースラインのこと)を設定した場合としない場合の延焼シミュレーションの結果が示されている。それによると、延焼阻止線を設定しない場合、火災発生から12時間後には広範囲に延焼することが予測されているが、延焼阻止線を設定することで、延焼を食い止めることが可能になることが提示されている。

 どこに、どの程度の延焼阻止線を配置すればいいのかを予測できるようになることで、災害時には被害予測や必要な部隊数の決定、住民の避難経路確保などに役立ち、より効果的な災害活動につなげることが可能になる。また、市民が参加する自主防災訓練などでの指導にも活用される予定だ。

相模原市観光ガイドブックがリニューアル キャンプ、サイクリング情報、エリア別観光プランも

 相模原市観光ガイドブックが今春リニューアルされ、市民および観光客向けの新たな情報源として発行された。このガイドブックは相模原市の魅力を余すところなく伝えることを目指し、観光の楽しみ方を一冊にまとめたものである。

 今回のリニューアルでは「キャンプ」や「サイクリング」といった、相模原市が誇るアウトドアアクティビティに焦点を当てた特集ページを拡充。緑区、中央区、南区のエリア別に構成し直したため、テーマ別だけでなく各エリアの魅力を知ることができる。

 掲載内容も充実しており、「グルメ」「お土産」「キャンプ」「スポーツ」など、おすすめのコンテンツが計8つ紹介されている。地図ページも拡充され、各施設の所在地が視覚的に把握しやすくなった。

 仕様はA5判、フルカラー全44ページ(表紙、裏表紙含む)。発行部数2万部。市役所、各区役所、まちづくりセンター、観光協会などで配布されているほか、ホテルやキャンプ場などの宿泊施設、一部の掲載店舗、市内鉄道駅での配布も予定されている。

 PDF形式の電子版ガイドブックも用意されており、相模原市公式ホームページからダウンロードが可能。問い合わせは市観光政策課【電話】042-769-8236。

植物の育て方を学ぶ 北の丘センター「寄せ植え教室」

 植物の育て方を学べる「春の寄せ植え教室」が4月18日(金)、LCA国際小学校北の丘センター(下九沢2071の1)で開催される。午前10時30分から正午まで。

 例年、この時季に実施されている人気の文化教室。今回はペチュニアをメインに鉢へ寄せ植えする。定員は24人(申込順)。参加費は2500円(当日受付)。使い捨て手袋(手の汚れないもの)と、持ち帰り用の袋(レジ袋M〜Lサイズ程度)は各自で持参。

 希望者は、4月5日(土)以降に電話または直接同センターの窓口で申し込む。問い合わせ・申し込みは、同センター【電話】042・773・5570。

犬の吠えは何かの訴え

動物愛護推進員のアドバイス【4】 「ワンワン」吠える犬の鳴き声

 犬の鳴き声には沢山のバリエーションがあり、よく耳にする「ワンワン」だけでも防衛・遊戯・あいさつ・寂しさなどの意味があるため、犬にとって無駄な吠えは1つもありません。しかし、環境省によると犬の鳴き声は100デシベルにも達するため、人社会では騒音となり、災害時、避難所での犬の吠えは飼い主だけの課題とは言い切れません。

 犬の吠え予防には、犬の飼い主がすべき対策と、飼い主ではない人が注意すべきことがあります。その中で最も重要なポイントをご理解いただき、みんなで犬の吠えへの対策をすることが課題解決の糸口になります。

 まず、犬が吠えた時、多くの飼い主は叱って止めさせようとします。しかしながら、吠える頻度が逆に増えるなどの副作用が伴うためお勧めできません。飼い主がすべき対策は、子犬の時期に将来的な警戒吠えの予防に徹すること(見知らぬ人からご褒美をもらったり環境音を聞かせて馴らすなど)。そして、成犬の場合は学習が絡んでいるため問題行動に詳しい専門家に相談し、吠えている理由に合った対策を考えることです。

 一方、飼い主でない人の注意点は、犬の目を「ジッー」っと見つめないことです。犬好きな人は、コミュニケーションを取るために犬の目を見ながら近づき、犬嫌いな人は恐怖心から動きを止めて凝視する行動が犬の警戒吠えを助長するからです。    ※M・H

この連載では動物愛護推進員(動物愛護や適正飼養の普及啓発等を行う市が委嘱するボランティア)が各テーマでお話しします