旭区・瀬谷区版【4月17日(木)号】
主演の船ヶ山さん(左)と宮里さん

サンハートで上映会 地域の魅力、フィルムに 旭区出身俳優が主演

 「地元の魅力を知ってほしい」――。そんな思いも込められた映画「鉛筆と消しごむ」の上映会が、サンハートで4月5日に行われた。主演の一人を旭区出身の俳優が務め、旭・瀬谷区の新聞店や飲食店もロケ地として使われた、地域色いっぱいの作品だ。

 主演は旭区出身の船ヶ山哲さんと、元AKB48で現在は俳優、モデルとして活動する宮里莉羅さんだ。船ヶ山さん演じる経堂淳平は、過去に暴力事件を起こした男性で、宮里さん演じる間口灯愛は、大学受験に失敗し未来を諦めた女性。偶然出会った2人が、未来のために過去の過ちと向き合う物語となっている。

 主題歌は、船ヶ山さんの「パラドックスの嘘」。脚本は同曲から着想を得て作られた。

 上映会には170人以上が足を運んだ。上映後には舞台挨拶も行われ、船ヶ山さんらが登壇した。「幼少期を過ごした地元での撮影で、懐かしさも感じながら向き合えた作品だった。より多くの人に見てもらえたら」と語った。

「日常が輝いている」

 「知り合いの店などに声をかけて、ロケ先を探した。大変だった」。そう語るのは、ボランティアとして制作に携わった、東希望が丘在住の竹村美紀子さん。制作会社に勤務する知人から、新聞販売店とレストランをロケ地として使用したいと依頼を受けた。

 見つけたのが、「ASA三ツ境北部、鶴ヶ峰北部」と「タイレストラン サワディーカ」だった。新聞店は経堂の元勤め先、サワディーカは経堂と間口が訪れた飲食店として登場。昨年11月に撮影された。

 竹村さんは「みなさん快く協力してくれた。自分としても、地域のいろいろな人と会えて刺激になった」と振り返る。

 作品の完成にあたって竹村さんは、「いつも過ごしている日常が、映画になって輝いているように感じる。横浜には中心部だけでなくこんな魅力的な地域があると、知ってもらえたら」と思いを語った。

ステッカーを貼る委託事業者

市立公園 全面禁煙に 受動喫煙対策として

 横浜市は受動喫煙対策の一環として、4月1日から市内全ての市立公園を禁煙とした。横浜市公園条例によるもの。多世代の憩いの場である公園を誰もが安心して利用できる環境に整え、市民の健康増進などを図る。

 市内には2724カ所(2024年3月末時点)の市立公園がある。市は公園での喫煙に関するアンケート調査を23年夏に実施。「喫煙で迷惑と感じたことがあるか」の問いに対し、「よくある」「たまにある」と答えた人は全体の約6割だった。

 この結果を受け、市は23年10月14日から11月19日にかけて市内5カ所の公園で禁煙を試行。試行前と試行中のある2日間の公園の喫煙者数を比較し、天王町駅前公園=保土ケ谷区=では、30人から2人に減少するなどの効果が見られた。その後も公園の禁煙化を望む市民の声が多かったことから、市公園条例の禁止行為に「喫煙をすること」の項目を追加し、市立公園を全面禁煙とした。

約250カ所を巡回

 条例では、たばこ事業法上の製造たばこ(紙巻たばこや加熱式たばこ)が禁止の対象。公園での喫煙は5万円以下の過料となる。市は「禁煙にご理解いただければ、その場で過料を徴収することはない」と方針を示す。

 市民や土木事務所職員の意見をもとに、喫煙が多く見られる約250カ所の公園を巡回の対象に。市の委託業者が2人1組の4班に分かれて巡回し、繁華街などの人通りの多い地域にある公園を重点的に行う。公園周辺での喫煙について、市は「喫煙を控えるようにお願いをする」という。

 公園の禁煙化に否定的な市民の声もある。市内在勤の男性(47)は「喫煙場所が限られる中、公園まで全面禁煙になるのは困る」と肩を落とす。市の担当者は「健康増進法などを踏まえ、受動喫煙対策を進める必要がある。誰もが安心・安全に公園を使えるようご理解いただきたい」と話す。

 市は公園内に禁煙を呼び掛けるステッカーを設置。ステッカーには、公園の利用ルールなどに関する相談を受け付ける専用窓口の電話番号などが記載されている。

3月21日付で瀬谷警察署の第40代署長に就任した 木暮 勝さん 瀬谷区二ツ橋町在勤 55歳

「当事者目線」で街を守る

 ○…葉山署副署長や科学捜査研究所長などを経て初の署長職。瀬谷区の治安維持という重責に、「やる気がみなぎります」と語気を強める。着任時、署員に呼びかけたのは「当事者目線」だ。「もし、相手が自分の家族や大切な人だったら何をしてもらいたいか」。多忙な日々の業務のなかでも、大切な人から相談を受けていると考え、一つ一つ丁寧に対応することが、満足いく結果につながると信じている。

 ○…「警察は近寄りがたい存在だった」という高校3年時に担任から、神奈川県警を勧められて現在の道へ。職務を重ねるなか、住民の安全のために活動し、感謝される仕事を天職と感じるようになった。これまでに、警察署の鑑識係や県警本部刑事部の機動鑑識係に配属されるなど、各階級で主に鑑識を担当。殺人や強盗など凶悪事件の現場では、被害者や遺族の無念を晴らすべく、指紋や足跡(そくせき)、DNAなど犯人を浮上させる証拠を丹念に追いかけた。「人の供述は変化するが、客観証拠は動かない」が信条。

 ○…瀬谷区は幼少期に阿久和地区に住んでいたこともあり、縁ぶかい街。趣味は30年ほど続けているという家庭菜園と、愛犬2匹との散歩。今は区内に単身赴任中のため、「しばらくは封印。愛犬は家に帰っても見向きもしなくなって」と困ったように笑う。

 ○…旧上瀬谷通信施設で開かれる「GREEN×EXPO 2027」の開幕まで2年を切った。エキスポ終了後は、テーマパークや大型公園の整備も計画されている。区の発展に期待する一方、「住民の生活を守ることが何より大事」とも。多くの人が集まれば、トラブルや事故が起こる可能性も必然と高まる。区が住みやすい街であり続けるよう、交通安全や治安維持に全力を尽くす。

実行委員長の後藤さん

希望ヶ丘駅商店街 子どもメインのフェス 20日 小島よしお登場

 旭区の希望ヶ丘駅商店街で4月20日(日)、「2025 春フェス」が開催される。主催は希望が丘商店会。午前10時から午後7時。雨天決行、荒天中止。

 毎年春の恒例行事である、通称「キボフェス」。毎回1万人以上の人で賑わう。今回は、地元店舗など25店舗がブースを出展。飲食物などを販売する。

 有名芸人も、フェスを盛り上げる。「そんなの関係ねぇ」で知られる小島よしおさんが、スペシャルゲストとして午後5時30分頃から30分ほどネタを披露する。優先席先着350人。午後3時から、フェスの本部で整理券を配布する。対象は中学生以下。

 熱戦が繰り広げられる「2025 カートレースキボフェスグランプリ」も開催。先着18チームの参加を受け付け、上位チームには豪華賞品も用意される。エントリーは午前11時からで、午後1時30分開始。参加費1チーム400円。

 ゲーム機などが当たる無料抽選会(正午開始)も実施。相鉄バスの車両を用いたキッズスペースも設けられ、家族連れなど幅広い年代が楽しめる。

 同フェスの実行委員長を務める後藤佑輝さんは、「大人だけでなく、幅広い年齢の人に喜んでもらえるイベントにできるように工夫した。子どもメインのお祭りにしたいという思いがあった」と話す。

 フェスに向けて「希望が丘に行ってみたい、住んでみたいと思ってもらえるようなイベントにしたい」と意気込む。

感謝状を受け取った丹羽さん(左)と木暮署長

瀬谷警察署 区内丹羽さんに感謝状 女性の自死を制止

 瀬谷警察署(木暮勝署長)は4月3日、区内の歩道橋から飛び降りようとしている若い女性を制止し、人命救助に貢献したとして、阿久和東在住の丹羽芳幸さん(36)に感謝状を授与した。

 事件が発生したのは3月下旬。若い女性が、高さ4m以上ある歩道橋から飛び降りようとしていたところに、丹羽さんが下を車で通りがかった。「見て見ぬふりはできない」と車を近くに置き、歩道橋へ引き返した。

 通報を受けて駆け付けていた警察官と丹羽さんが女性に近づくと、大声で叫び抵抗。近所の人も説得を試みる状況だった。女性が身を投げ出しそうになった瞬間を、警察官と丹羽さんが抑え、救い出した。感謝状を受け取った丹羽さんは、「光栄なこと。私の7人いる子どもにも話したい」と述べた。木暮署長は「自らの危険を顧みずに救助してくれた。とっさに行動できる人は少ない」と感謝を伝えた。

 丹羽さんは、区内の横浜相原病院で勤務する看護師。事件や事故に遭った人やその関係者に接する機会が多かったという。「飛び降りようとした本人からしたら余計なお世話かもしれない。それでも悲しむ周りの人たちのことを想像したら、止めない訳にはいかなかった」と振り返る。

 加えて「子どもには、困っている人や悲しんでいる人がいたら声をかけてと言っている。自分が見過ごしたら説得力がないと思った」と語った。

それぞれの衣装で踊りに挑戦※提供写真

旭区若葉台 踊りで国際交流 霧が丘のインド人らと

 インド舞踊とフラダンスを通じて国際交流を図ろうという催しが3月29日、旭区若葉台のわかばダイバーシティスペースWakkaで開かれ、約60人が来場した。

 この催しは、若葉台小中学校協働活動推進本部(磯本桂太郎代表)と認定NPO法人若葉台(白岩正明理事長)の主催。若葉台から近い緑区霧が丘に暮らすインド人と交流を深めながら、国際感覚を身に付けようと企画された。同地区には800人ほどのインド人が暮らしており、インターナショナルスクールもあるという。

 当日は民族衣装を着たインド人が伝統舞踊とダンスで会場を盛り上げると、地域のフラダンスグループ「レイアロハ」もパフォーマンスを披露。お互いの衣装を交換して踊る時間もあり、観客は盛り上がりを見せていた。磯本代表は「定員を超える来場があり、立ち見客も出ました」と手ごたえを感じた様子で、「今後も継続していければ」と展望を話した。
学校生活の目標を話した新入生の大川さん

二俣川高校 「社会の役に立つ人に」 学科改編後初の入学式

 2025年度の学科改編に伴い名称変更された「県立二俣川高等学校」(旧/二俣川看護福祉高等学校)の入学式が4月8日に開かれ、新入生156人が新たなスタートを切った。

 昨年度までは看護科と福祉科で構成されていた同校。学科改編により今年度の1年生は、看護・医療・保健などの専門分野も学べる普通科3クラスと、福祉科1クラスで構成される。

 入学式で鈴木恭子校長は、同校が長年培ってきたという「看護」「福祉」「奉仕」の3つの心について触れ、「他者を尊重し思いやり、一緒に成し遂げていく心を育んでください」と呼びかけた。新入生代表の大川優雫(ゆうな)さんは、超高齢化社会で医療や介護の従事者が慢性的に不足しているとして、「正しい知識を学生のうちに身に付けて、社会の役に立てる人になりたい」と力強く話した。

横浜市が中小企業を支援する助成金の募集開始

 横浜市は市内中小企業の競争力強化と成長・発展を支援するため、新たな技術開発や製品開発、販路開拓に取り組む企業を対象とした2つの支援制度の募集を始めた。

 「中小企業新技術・新製品開発促進助成金」は、新技術や新製品の研究開発にかかる経費を助成。応用研究や試作品の商品化開発などが対象で、助成限度額は1千万円、助成率は対象経費の2分の1となっている。

 「販路開拓支援事業」は、優れた商品を持つ事業者を認定し、販路開拓を多角的に支援するもの。市の行政現場での試用や、展示会出展費などへの助成(上限15万円、助成率3分の2)、工業技術見本市「テクニカルショウヨコハマ」への無料出展などが提供される。

 いずれの制度の申請も市担当者と事前相談が必要。相談は「中小企業―」が5月30日、「販路開拓―」は5月23日まで。問い合わせは市経済局ものづくり支援課【電話】045・671・2567。

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県警察音楽隊と共演

ゴジラやキングダム出演の田中美央さん 事故防止や詐欺撲滅を訴える 横浜市旭区の一日警察署長に

 「春の全国交通安全運動・特殊詐欺撲滅キャンペーン」が4月5日に横浜市旭区の旭公会堂で行われ、映画やテレビで活躍する俳優の田中美央(みおう)さんが旭警察署の一日署長に就任。交通事故や特殊詐欺から身を守る方法を来場者に呼びかけた。

 大河ドラマ「おんな城主 直虎」や映画「キングダム」シリーズに出演した田中さん。「ゴジラ-1.0」で討伐作戦を指揮する駆逐艦の元艦長を演じていたことや、その人柄などから、同署では「一日署長にぴったりの人物」と就任を打診したという。

 田中さんは、署員から特殊詐欺の手口や被害額を聞くと、「とんでもない輩が増えている」と驚いた様子。被害に遭わない対策として、留守番電話の設定や国際電話の停止などを、署員とともに来場者に訴えた。交通安全対策については、旭区でバイク事故が多く発生していることから、衝撃から運転手を守るエアージャケットも体験した。

 トークショーもあり、オーディションや撮影の裏側などを紹介。「ゴジラ-1.0」がアカデミー賞を獲得した時のエピソードとして、スマートフォンで中継を見ていたところ、川沿いで倒れていた老婦人に遭遇し、「救急車を呼んでいたら、いつのまにか受賞していました」などと振り返った。

 千葉県から訪れたというファンの女性は「田中さんの人柄がとても伝わりました。特殊詐欺を防ぐ迷惑電話防止機器なども知ることができて良かった」と話した。

 

専門学芸員が鑑賞ポイント紹介 「大河」が面白くなる浮世絵講座 5月15日 横浜市瀬谷区の阿久和地区センター

 喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝などを見出だした、版元・蔦屋重三郎の生涯を描く、今年のNHKの大河ドラマ。この講座に参加すれば、もっと楽しく、面白くなるかも--。

 横浜市瀬谷区の阿久和地区センターの中会議室で5月15日(木)、江戸時代に隆盛を極めた「浮世絵」について学べる講座が開かれる。午前10時〜11時半。定員20人。対象は成人で参加無料。

 当日は、藤沢市藤澤浮世絵館の学芸員が浮世絵の歴史や成り立ち、鑑賞ポイントなどを分かりやすく紹介する。

 申込方法は、【1】往復はがきで郵送(講座名・氏名・住所・電話番号・年齢明記)【2】返信用はがき持参で直接受付【3】同センターのホームページ上の応募フォームで。4月25日(金)必着。

 5月5日(祝)を過ぎても当落の通知が届かない場合は同センター【電話】045・365・9072へ。そのほかの問合せも同。

北さんの描いたイラスト

相鉄線南万騎が原駅近く みなまきラボで展示 年賀はがきイラストで遅めの花見を楽しもう 4月26、27日 ワークショップも

 年賀状を彩った、春の風景を楽しんでみては――。

 相鉄線南万騎が原駅から徒歩2分のみなまきラボ=横浜市旭区柏町127 相鉄ライフ南まきが原内=で4月26日(土)と27日(日)、地元郵便局の局員が描き、今年の年賀はがきに採用されたイラストや、地元有志による作品の展示が行われる。観覧無料。主催はぽすくま友の会。

 年賀はがきに採用されたイラストは、横浜万騎が原郵便局勤務の北瑛理奈さんが描いた「山下公園のしだれ桜とみなとみらい」。ランドマークタワーなどの建物をバックに、満開のしだれ桜が描かれている。

 また合わせて、ビーズを使って自分だけのボールペン作りができるワークショップも開催される。参加費200円。予約不要。

 両日とも午前11時から午後3時。問い合わせは万騎が原郵便局【電話】045・361・9558。

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モウソウチク 文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより183

 瀬谷区内の竹林はほとんどがモウソウチクで、高さは20mにもなる。節の輪は一つで、下側にロウ状の粉がついて白く見える。この点で節の輪が二重のマダケやハチクと見分けることができる。

 江戸時代に中国から入ってきた。病気の母親のために、寒中にタケノコを掘ってきたという、孝行息子「孟宗」が語源という。

 タケノコは太く大きく、黒褐色のまだら模様に剛毛の生えた皮に包まれている。料理法は言うまでもないだろう。季節を味わう繊維質に富む低カロリー食品である。

 タケは建築材や各種生活用品などに広く利用されてきた。近年需要が減り、海外からの輸入品が増えたため、放置竹林が問題となっている。

 モウソウチクは60数年に一度開花すると云われているが、一斉開花はせず竹林の一部分が開花する種類で竹林全体が枯れることはない。

 竹林にはスッポンタケやツマミタケ、キヌガサタケ等のスッポンタケ科のキノコが発生する。これからの季節に竹林をチェックしていれば、珍奇な姿のキノコを発見出来るかも知れない。