宮前区版【5月9日(金)号】
昨年参加した川崎北高校吹奏楽部

みやまえJAM 市民館28団体が一堂に  17、18日イベント

 宮前市民館を拠点とするさまざまな団体の活動の成果を発表する祭典「みやまえJAM2025」が5月17日(土)と18日(日)の両日、同館で開催される。洗足学園音楽大学によるオペラの上演も予定されている。

 みやまえJAMは、「じゃんじゃん(J)、あつまって(A)、まなびあう(M)」を合言葉に、市民公開講座参加者たちの発表の場としてスタートした。現在は、宮前市民館を拠点とするサークルが一堂に会する交流の場としても定着している。宮前市民サークル連絡会(高橋智彦代表)が主催し、今年が23回目。

 今回は、新たに「津軽三味線を楽しむ会haru」「多摩川野焼き土器づくりの会」を加えた28団体・約500人が参加する。会場となる宮前市民館大ホールでは、17日11時50分〜開会式が行われ、18日午後4時30分の閉会式まで、フラダンスや、朗読、合唱、筝曲団体などが出演する。

 ギャラリーでは午前10時から午後4時まで、「円空仏彫刻の会」「宮前絵手紙の会」「着物メイク」の活動を紹介。会議室などでは似顔絵や書道体験なども企画されている。

 広場では17日午前10時から午後3時まで、ベーカリーや炊き込みご飯、クッキーなどを販売。18日11時からは太極拳も披露される予定だ。

洗足音大生がオペラ

 大ホールでは洗足学園音楽大学の学生によるオペラ『コジ・ファン・トゥッテ』の公演も行われる。日本語上演のハイライト版。開演は午後4時30分〜(開場4時)。入場は無料。また、会場では、能登半島震災復興支援への募金も実施する。

 高橋代表は「参加者には継続してきた活動の成果を発揮してほしい。このイベントを多くの人に知ってもらい、若い人たちにも参加してもらいたい」と期待を寄せる。

 詳細・問い合わせは同館【電話】044・888・3911。

(左から)吉田社長、佐藤理事長、斎藤さん、陸前高田市の佐々木市長 (C)川崎フロンターレ

市内在住大学生 子ども食堂へ「米」寄贈 CFで資金 復興支援も

 川崎市内在住の大学1年生・斎藤愛桜さん(18)がこのほど、クラウドファンディング(CF)を活用して、市内の子ども食堂に岩手県陸前高田市のブランド米「たかたのゆめ」200kgを寄贈した。今回の企画には、NPO法人かわさきこども食堂ネットワーク、川崎フロンターレが協力。斎藤さんは「子どもたちに安心して食事を楽しんでもらえる居場所を、これからも応援していきたい」と話した。

 斎藤さんがCFを開始したのは高校3年生だった昨年9月。将来、児童福祉に携わりたいと考えていた斎藤さんは、子ども食堂に関心を持ち、子どもたちへ食の支援を希望していたことから、こども食堂ネットワークに相談。その際、被災地の復興支援も視野に入れ、現地の米の寄贈を考えていた。相談を受けた同ネットワークの佐藤由加里理事長は、日頃支援してもらっているフロンターレに協力を仰いだ。フレンドシップ協定を結ぶ陸前高田市のブランド米「たかたのゆめ」と、購入先をフロンターレから紹介してもらい、今回の企画が実現した。

 CFは2カ月間実施。目標金額10万円に対し、17万円が集まった。斎藤さんは「母校の在校生が地域のボランティア活動で集めたお金を寄付してくれた。皆さんの温かい気持ちがプロジェクトを後押ししてくれて、感謝している」と振り返る。

 購入した「たかたのゆめ」200kgは、同ネットワークを通じて、中原区内で子ども食堂を運営している任意団体8カ所に寄贈された。企画が実現したことに対し、斎藤さんは「思いに賛同してくれた皆さんのおかげ。子ども食堂をこれからも応援していきたい。今回の企画を通じて、社会課題に対して自分にできることがあることを実感した。学びや行動を大切にし、少しずつ進んでいきたい」と抱負を語った。

協力者も称賛

 4月20日にUとどろきスタジアムで行われた記者会見には、佐藤理事長、陸前高田市の佐々木拓市長、フロンターレの吉田明宏社長も同席。佐々木市長は「素晴らしい企画に参加でき、感謝している」と話し、吉田社長は「自ら行動を起こし、広い視点を持った情熱に感銘を受けた。今後の活躍に期待したい」と斎藤さんへエールを送った。佐藤理事長は「こども食堂は運用資金の調達に苦慮している。斎藤さんの思い、行動に感謝している」と話した。

宮前警察署長として地域を守る 永田 高訓さん 神木本町在住 53歳

心構えは見逃しより空振り

 ○…川崎は警察官として第一歩を踏み出した思い出の地だ。川崎駅前の交番に勤務し、「自分に務まるだろうか」と不安を感じながらスタートを切った約30年前。時は流れ、この4月から宮前署で初めて署長を務めることになった。「川崎市で署長となることは、何か縁を感じる」と感慨深げに語り、「区民の安心・安全を守りたい。その責務を果たしていきたい」と、志は今も昔も変わらない。

 ○…進路を決める高校生や大学生の頃に、警察官という職業に興味を持った。「地域や人のために力になれる仕事がしたい」と決意。警察組織の縁の下の力持ちと言われる警務・総務、人々の近くで平穏な暮らしを守る生活安全などの部署を歩んできた。「見逃し三振ではなく、空振り三振」というのが心構えのひとつだ。積極的にチャレンジすれば、期待する結果は必ずついてくると信じる。

 ○…警察官として転機となった出来事がある。相模原警察署に努めていた頃、当直中に少年による恐喝事件が発生した。経験が浅かったため、同じ当直だった先輩の支援を受けたのだが、その先輩の働きぶりに驚いた。「無駄が無く的確な判断力でテキパキと仕事をこなしていく。自分もそうなりたい」。当時の記憶は心の片隅にいつも意識している。署長となり署員には、「時の大切さ」を伝えている。「特に若い署員には、時間は有限であること、仕事でもプライベートでも有効に使ってほしい」

 ○…忙しい毎日を送る中、休日は、地域を知る上でも区内を散策している。「坂道が多くて、しかも勾配が急で驚いている」というのが第一印象。「皆さんがお勧めするおいしい料理店や甘味処などもめぐってみたい」と表情を緩めた。

美味しい人生味わおう 自分史づくりと調理実習

 宮前市民館成人教室事業「美味しい人生を味わうために〜これからにつなげる自分史」が5月27日〜6月24日の火曜日、全5回で開催される。時間は午前10時から正午。

 自分史活用アドバイザーの田和真由美さんと料理研究家で食育アドバイザーの吉永順子さんを講師に、初回から4回までは自分史づくり、最終回は調理実習を行う。

 対象は概ね40歳以下の先着20人。材料費500円。保育あり。申し込みは直接、【電話】044・888・3911、ウェブサイト。

向丘出張所 近所で新たな出会いを 5月18日 つながるサンデー

 地域交流イベント「向丘つながるサンデー2025」が5月18日(日)、向丘出張所で開催される。

 向丘地区連合自治会(石川閣会長)が主催。同地区が一帯となり、住民同士の出会いや交流を創出し、地域を盛り上げることが目的。

 当日は、地域団体やボランティアによるミニコンサート、アートワークショップ、スポーツ体験、屋台、マルシェなどが企画されている。担当者は「あなたも気になる企画に参加して、向丘のつながりの輪を広げてみませんか」と参加を呼びかけている。

 時間は午前10時から午後2時まで。詳細は区ウェブサイトで。問い合わせは向丘出張所【電話】044・866・6461。

開催告知のチラシ

川崎市役所展望ロビーで 「リトルベビーを知って」 5月12日から18日

 体重2500g未満で生まれたリトルベビー(低出生体重児)の写真展「リトルベビーととも に歩む社会〜小さな命と家族を知る〜」が5月12日(月)〜18日(日)、川崎市役所スカイデッキ(展望ロビー)で開催される。主催は神奈川県でリトルベビーとその家族への支援活動を行う、NPO法人pena(坂上彩理事長)。

 リトルベビーの写真や小さなオムツ、370gのウェイトベア、『かながわリトルベビーハンドブック』など約100点を展示。坂上さんは「リトルベビーについて多くの方に知っていただき、同じ立場の家族がつながり、支え合える場づくりのきっかけにしたい」と語る。入場無料。午前9時〜午後9時。初日は午後1時から。

第96回メーデー川崎地区大会 さらなる賃上げ要求

 川崎地域連合(渡部堅三議長)による労働者の祭典「メーデー」の第96回川崎地区大会が4月26日、富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)で行われた。

 当日は65団体、2075人(主催者発表)が参加。式典では渡部議長があいさつ。昨年の春闘での成果を強調し、「引き続き賃上げを求めていきたい」と意気込んだ。トランプ関税の影響にも触れながら、「国には国民第一の政策を要求したい」と力強く語った。

 式典前には市役所本庁舎から同スタジアムまでデモ行進が行われた=写真。参加者は「ワーク・ライフ・バランスを実現しよう」などとシュプレヒコールを上げた。

野川神明社 参道にこいのぼり57匹

 野川神明神社(石川正人宮司)は、端午の節句に合わせ、境内の参道にこいのぼりを飾り付けた=写真。初めての試みで、参道の両脇約9mにわたり、こいのぼりの間を通り抜け出来るようにした。

 野川地区には新たに移り住む人も多く、子育て世代も増えていることから、「子どもたちの立身出世を願うとともに、神社を知らない人たちにも足を運ぶ機会に」と氏子らが企画した。

 こいのぼりは、地域住民から使わなくなったものを募集したもので、奉納した33人から57匹が飾られた。

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インタビューに応えるふじたさん

戦後80年 戦禍の記憶【2】 麻生区在住 ふじた あさやさん(91) 「手のひら返し」に憤り覚え 「自分事として見つめる体験を」

 たった一夜で、家が、人が、まちが、なくなった――。

 東京都生まれ。国民学校(小学)5年生だった1944年の初夏から、学童疎開が始まっていたが、体調を崩し伊豆から帰京を余儀なくされていた。東京では、度重なる空襲に怯え、睡眠不足が続く毎日。「皆、段々とまいっていくのが目に見えた」

 そんな日々の中、東京大空襲が起こった。1945年3月10日の真夜中。今までは数百m上空を飛んでいた爆撃機が、初めて数十mの超低空から爆弾を落とした。操縦士の顔が見えるほどの近さだった。「何丁目の角から何丁目の間に何発、と正確に落としていく。それはもう正確に」。射程距離が狭まったことで、米軍機は的確に被害を与えていった。

 「僕は上野不忍池の方に逃げた。無駄だから、池には焼夷弾を落とさないだろう」。不忍池の周りにあった防空壕に入り、時々顔を出して様子をうかがった。まちが焼けていくだけだった。その光景はまさに火の海。一夜にして9万5千人が亡くなった。「軍事的なものはない場所。人々がこれだけ死ねば音を上げるだろう、というものだったのでは」

 凄惨な光景を目の当たりにしてもなお、我が国が勝利を手にする日がやってくると思っていた。なぜか。日本は勝つと「教えられていた」からだ。

 それが、負けた。

 日本はポツダム宣言を受け入れ、戦争は終わった。

 敗戦後、学校では手のひらを返したように、教科書に記された文章を濃くすった墨で塗りつぶすよう指示された。戦意を鼓舞し、軍国主義を賛美する文言ばかりだった。「今消したところは教わらなかったことにしてほしい」。担任の言葉に、激しい憤りを覚えた。「だましやがって。覚えてろ!」。心の中で叫んだ。

 当時感じた教育への不信感は、演劇にまい進し、劇作家として活動をする今もなお、自身の表現の根となっている。「教育は信じるものではなく、考え始めるきっかけに過ぎない」。その思いで多くの児童向け作品を手がけてきた。「自分だったらどうしようと考え、自分事として見つめられる。そういう疑似体験をさせる演劇は、本当の意味で教育だ」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。
牧舎に立つ福田さん

「川崎市畜産まつり」開催 酪農にも物価高の影響 5月18日農業フェスタも

 59回目となる「川崎市畜産まつり」が5月18日(日)、等々力緑地(中原区)で開催される。ポニーの乗馬体験やウサギなどのふれあい体験といった企画がもりだくさんだが、畜産業界にも物価高騰の影響は及び、業者は「なんとか踏ん張っている状況」という。

 市内唯一の酪農家である福田努さん(70)が経営する「福田牧場」は、高津区新作の住宅地の中にあり、乳牛12頭とヤギ30匹、ヒツジ16匹などを飼育している。18日の「畜産まつり」にはウサギやポニーなど、同牧場が市内の幼稚園や保育園、小学校で毎年250回ほど開催する「移動動物園」でおなじみの動物たちが登場する。

 福田さんの親の代から酪農を始め、一日200〜300リットルの牛乳を搾乳し、県内の乳業会社に出荷する。「昔はこのあたりの農家は借りた牛から毎日搾乳し、牛乳を納めて日銭を稼いでいたけれど。今はうちだけ」と福田さん。当初は近隣の乳牛業者から牛を借りていたそうだ。

 市の統計によれば、2006年には市内で酪農家5軒が計93頭の乳牛を飼育していたが、23年には福田さん1軒に。酪農以外の畜産業者も減少傾向が続き、23年の時点で養豚業2戸、養鶏業が5戸となっている。

 もとは「見渡す限り田んぼだった」という牧場の周辺はすっかり住宅地だ。家畜の臭いや鳴き声が迷惑にならないよう、気を使うことも増えた。さらに物価高騰の影響で飼料代などの経費も高騰している。福田さんは「ぎりぎり赤字にならないよう踏ん張っている」と語る。

 毎年恒例の「畜産まつり」では、子どもたちの笑顔が楽しみという。福田さんは「まつりに来て、動物に触れてほしい」と呼びかけている。

 18日はまた、「花と緑の市民フェア」が新たに農業従事者主体型の「かわさき農業フェスタ」として開催され、飲食ブースなども多数、出店する。いずれも会場は等々力緑地内で、畜産まつりは野球場インフォメーション前広場、農業フェスタは催し物広場で、午前9時から午後3時まで。荒天などにより開催中止の場合もある。

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画像は川崎フロンターレHPより