八王子版【5月29日(木)号】
2026年10月の開設に向け工事が進む八王子駅南口集いの拠点=5月20日撮影

JR八王子駅南口集いの拠点 愛称は「桑都の杜(そうとのもり)」 開設500日前に発表

 2026年10月の開設に向けてJR八王子駅南口の八王子医療刑務所跡地に整備を進めている大型複合施設「(仮称)八王子駅南口集いの拠点」について、市はオープンまで500日前の5月20日にセレモニーを開き、施設の愛称が「桑都の杜」に決まったと発表した。

 2018年に閉鎖された八王子医療刑務所の跡地を含む約5万2000平方メートルの敷地に、公園やライブラリ(図書館)、交流スペース、歴史・郷土ミュージアムなどが整備される。防災機能も備え、災害時には公園が広域避難場所に、建物は一時滞在施設になる。土地は3分の2を市が国と都から取得し、残りは国から無償で貸与。2041年までのPFI事業契約で既存施設の解体、新施設の設計・建設、維持管理や運営まで行う。契約金額は約187億円。

応募886件

 市は今年1月17日から2月10日にかけて施設全体の愛称を公募し、市内在住・在勤・在学者から886件の応募があった。施設のコンセプトに合っているか、近隣の施設名と類似していないかなどの条件から候補を8案に絞り、その中から市内の小中学生にWeb投票を募った。その結果、1万323票の投票総数中、最多の2785票を獲得した「桑都の杜」に決定した。市担当課によれば、同じ愛称の提案が4件あったという。

 市は愛称に込められた思いを「『桑都』は養蚕や織物が盛んだった八王子のかつての呼び名。文化や歴史にふれあい、みんなで大切に育てていく場所になってほしいと思い『杜』とした」と説明している。

市のシンボルに

 子安町の桑都日本遺産センター八王子博物館(はちはく)で開催された愛称発表セレモニーには、投票に参加した子どもたちを代表して市立第三小学校の6年生19人が出席。パネルにかぶせられていた布を初宿和夫市長と一緒に外して愛称を披露すると、会場から拍手が沸き起こった。

 あいさつに立った初宿市長は、医療刑務所になる前の八王子監獄署からのこの地の歴史に触れ、「世紀を超えた中で、子どもたちの思いを愛称に込めさせていただいた。八王子の新しいシンボルとなり、100年先も親しまれる場所にしていきたい」と期待を寄せた。

 セレモニー終了後、出席した小学生には特別に集いの拠点のバーチャル体験の時間が設けられた。子どもたちはVRゴーグルやタブレット端末を使って施設の3Dモデルを見学。順番に端末を譲り合いながら「目の前に建物が見えた」「広くて色々なスポーツができそう」などと興味津々にのぞき込んでいた。

 このバーチャル体験はオープン500日前イベントの一環として、6月8日(日)に旭町のえきまえテラスで実施される。正午から午後4時まで。

金賞の通知書を持つ島村さん=万町の製造所で

八王子産リキュール 英で金賞 桑の実使用、世界で評価

 三崎町のオーセンティックバー「洋酒考」のオーナーである島村悟さん=人物風土記で紹介=が製造したクラフトリキュール「mulberry &hops(マルベリー&ホップス)28%」が5月1日、英国で開催された国際的な酒類品評会のリキュール部門で金賞を受賞した。地元産のマルベリー(桑の実)やホップを用いており、その希少性も含め審査員から高く評価された形だ。

 島村さんが酒を提供するだけでなく、製造側にチャレンジしたのはコロナ禍がきっかけだ。「造り手側に立ってみたい」と酒造免許を取得し、万町にあるアパートの一室に製造所を構えて地場産素材にこだわった酒造りを開始した。

 完成したのは、クラフトジンの「翠靄(すいあい)」とリキュール「マルベリー&ホップス28%」の2種類。ジンの方は別の品評会に出品していたこともあり、今回はリキュールのみを英国ロンドンで毎年実施されている大手酒類メディア主催の酒類品評会「The Asian Spirits Masters 2025」に出品した。アジアで製造・販売する企業がエントリーする中で、味や香りなどを審査。リキュール部門で金賞を獲得した。島村さんは「日本企業として唯一の受賞かつアジアナンバーワンの栄誉に驚いている」とよろこびを語った。

地場産にこだわり

 「つくるなら地元八王子らしい素材を活かした酒を」と思っていた島村さん。養蚕が盛んだった歴史的背景から桑の実に着目し、市議で農家の舩木翔平さんの協力のもと、市内の農園で桑の実やホップを栽培。10種類のハーブをじっくり漬け込み、甘酸っぱさとほろ苦さが融合したフルーツビターリキュール「マルベリー&ホップス28%」が完成した。

ラベルは市内アーティスト作

 ラベルのデザインは、ジン、リキュール共に市内在住の女子高生アーティストsaoriさんが手がけた。ペンで描き上げた緻密な線画は島村さんの思い描くイメージとぴったりだったという。

 今回の品評会は見た目を隠してのブラインドテイスティング方式で、瓶のデザインが評価対象だったかは定かではないが、「審査項目の一つに『外観』もあることから、saoriさんのラベルも金賞の一因になったのでは」と島村さんは考えている。

 同リキュールは市内の小売店や飲食店などで販売・提供されているほか、市のふるさと納税の返礼品としても現在国に申請中だ。

英国で行われた酒類品評会のリキュール部門で金賞を獲得した 島村 悟さん 万町在住 50歳

八王子の恵み、酒に込め

 ○…三崎町の一角、細い階段を上った先にある正統派バー「洋酒考」。そのカウンターで23年、情熱を注ぎ続けてきた。数年前から作り手にも挑戦。地元産の桑の実などを使用したクラフトリキュールが今月、権威ある海外の品評会で金賞を受賞した。アジアで製造や販売する企業が出品する中での快挙に、「まさか初めてのエントリーで受賞するとは」と思いがこみ上げる。

 ○…帝京大学を卒業する頃、時代は就職氷河期。「就職するより手に職をつけたい」と考え、飲食業界へ飛び込んだ。たどり着いたのは、奥の深さを感じたバーテンダーの世界。尊敬する師匠に出会い、9年ほど修業したのちに開いた店が洋酒考だ。「一人で作業が完結するこの仕事は社会性のない自分には合ってました」と冗談めかすが、聞き役や話し役を客の表情によって使い分け、客との距離感を大切にする姿勢に客足は絶えない。

 ○…リキュールづくりで苦戦したのは桑の実の扱いだ。水分を多く含むため、他のベリー類と比べ保存がきかないのが難点だ。そこでフードドライヤーを購入し、ドライフルーツの要領で実の水分を飛ばし美味しさをぎゅっと凝縮。苦みのあるホップをアクセントに、地元産を存分に使ったリキュール「マルベリー&ホップス」を完成させた。

 ○…妻と二人の子、愛犬が家族。今度下の娘が初任給で食事をご馳走してくれることになり、その日が楽しみだ。今回の金賞には満足しつつも「まだまだ知名度が足りない」と一言。世界で認められた酒が八王子から生まれたことをもっと市民に知ってもらいたいと願う。そんな思いを胸に、次に商品化を目指す素材は市の名産品・パッションフルーツだ。

幅広いジャンルのアートやクラフト品が並んだ

手作り品の祭典 盛大に ユーロードでアートムーチョ

 都内最大級の屋外アートマーケット「第42回アートムーチョin八王子」が、5月24日・25日にJR八王子駅北口の西放射線ユーロードで催され、多くの来場者で賑わいをみせた。

 この日は市内外から200組にのぼるアーティスト・クラフト作家が出展して、手作りのアクセサリーや布細工、陶器、木工品、革製品、アート作品などの展示販売やワークショップなどが行われた。横山町公園ではフラメンコや津軽三味線などのライブステージも披露され、猿回しも登場して芸を披露するなどイベントを盛り上げた

 今回のアートムーチョを主催した横山町モール街は「八王子駅から甲州街道に至るまでの700メートルある商店街を盛り上げようと20年以上、二つの商店街で春と秋に開催している。これからもたくさんの人に楽しんでもらえるよう続けていきたい」と話している。

中央LCが献眼呼びかけ

 会場には奉仕団体の東京八王子中央ライオンズクラブ(LC/谷合ひろよ会長)も出展し、目の不自由な人のために角膜を提供する「献眼登録」(アイバンク)への協力を呼びかける街頭活動を実施した。

 これは同クラブが「目の不自由な人に光を!」をテーマに、継続的に実施している活動。この日は12人の会員がLCのロゴが付いた風船を配りながら、道ゆく人に献眼登録を呼びかけた。谷合会長は「角膜は血液と同じで、人から頂かないと提供できない。年齢などに関わらず協力できるものなので、多くの人に知って頂けるようクラブとしても呼びかけ続けていく」と思いを語った。

興味関心調べ発表 八王子千人塾

 千人町の市中央図書館で、市内在住の60歳以上を対象にした調べ学習講座「八王子千人塾」の参加者を募集している。

 講座は6月19日から7月17日までの毎週木曜日に全5回開催。午後2時(最終日のみ1時)から4時まで。参加無料。

 食や郷土、文化、歴史など自身が興味や関心があるテーマについて図書館の豊富な資料を使って調べ、その成果を発表するまでの進め方を学ぶ。希望者は講座終了後に自主グループ「塾生の会」に参加も可能。

 先着順で定員20人。申し込みは同館【電話】042・664・4321。6月18日(水)締切。

<PR>
電気・ガス高騰に支援金
八王子市
電気・ガス高騰に支援金
事業者対象、申請は6月6日まで
エネルギー価格の高騰によって厳しい経営状況にある市内の中小企業者と個人事業主に朗報。八王子市が事業者の金銭的な負担軽減を目的に、5月7日から「電気・ガス料金高騰... (続きを読む)
<PR>
【地元業者だから安心】生前・遺品整理、空家片付けはプロにお任せ!買取もできる八王子のPUGNUS(パグナス)
【地元業者だから安心】生前・遺品整理、空家片付けはプロにお任せ!買取もできる八王子のPUGNUS(パグナス)
「実家が物であふれて、どこから手を付けていいかわからない…」 「家具など大きいものもあり、一人では空き家の片付けができない…」そんな悩みを抱えている人はいら... (続きを読む)
高橋支店長(中央)と記念撮影する大城選手(左端)、大金選手(右端)

東京八王子ビートレインズ スポンサーへ感謝 伝える 参加イベントも募集

 オフシーズンを迎えたプロバスケチーム「東京八王子ビートレインズ」は現在、スポンサーへの事業報告のために各社を訪問中。5月19日には、今季キャプテンを務めた大城侑朔選手と、長年チームに貢献している大金広弥選手がスタッフと共に(株)関電工を訪れた。

 今季のチーム成績は17チーム中13位と振るわなかったものの、新B2リーグである「BリーグONE」への参入を目指し奮闘。債務超過の解消と総来場者数の目標を達成したことなどを報告した。また、次季の事業成績は新リーグ2期目の所属リーグ決定に係わることなども説明。「さらなる成長を約束します」と力強く締めくくった。

 迎えた同社の高橋昭彦多摩支店長は「ぜひ上を目指して頑張ってほしい。優勝して八王子を盛り上げてもらえれば」と激励。同社は今季からスポンサーとしてチームを支えており、主にビートレインズが地域貢献として取組む学校訪問活動に協賛している。

 訪問を終えた大城選手は「皆様の支えで成り立っている。スポンサーの方々と直接会って感謝を伝えるのは大切だと感じる」と話し、また大金選手は「直接お会いすると協力して頂いていることを実感する。今年9月末の開幕を楽しみにしていてほしい」と話した。

 ビートレインズではオフシーズン中も地域貢献活動として、各地のイベントや祭りへの参加依頼を募集している。詳細は公式ホームページへ。

佐々木選手が母校を訪問 別所小児童と交流

 日本人初の世界ウェルター級王者に挑戦するプロボクサー・佐々木尽選手が5月19日、母校である別所小学校へサプライズ訪問した。

 佐々木選手は全校朝礼に登場すると、シャドーボクシングを披露。「挑戦したいことがあったら、どんどんチャレンジして、一緒にがんばりましょう!」と呼びかけた。児童からは応援メッセージと校歌斉唱が贈られた。子どもたちは「僕も水泳をやっているので、佐々木選手みたいに毎日がんばりたい」「試合が楽しみ。観に行きたい」と話していた。

 市内の小学校では応援の意味を込めて6月6日(金)から、佐々木選手の好きだった献立が給食で振る舞われる予定。

まちライブラリー

ちとせや 読み聞かせで交流 世代つなぐ居場所カフェ

 八日町にある「まちの駅八王子CHITOSEYA(ちとせや)」で5月31日(土)、子どもから高齢者まで絵本の読み聞かせを楽しむ「おはなしカフェ」が初開催される。午前10時30分から。予約不要。

 同店に寄贈された本などが並ぶ「まちライブラリー」の中から、市内出版社の絵本など数冊の読み聞かせを行う。読み手は、図書室司書の傍ら学童クラブや高齢者施設で紙芝居などのボランティア活動を行う川本あつみさん(ぐるーぷ・がらがらどん代表)。ちとせやの佐藤明子店長は「親子やお年寄りなど誰でも参加できる居場所カフェとして定期的に開催していければ」と話している。

 ワンドリンク制で大人200円、子ども100円。次回は6月28日(土)開催。問合せは同店【電話】042・621・2901。
<PR>
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
メール版タウンニュース、タウンニュース for LINEの読者それぞれ毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼントします。ギフト券の進... (続きを読む)

ラグビーで絆深めて 三世代交流フェス

 八王子市ラグビーフットボール協会主催の「第3回三世代交流八王子ラグビーフェスティバル」が、6月1日(日)に上柚木陸上競技場で開催される。午前9時から午後4時30分まで。観覧無料。

 ラグビーを通じた世代間交流などを目的に催されているイベント。当日は近隣の小学生チームらによるミニラグビー交流試合、プレー技術や知識を学ぶラグビークリニック、市内のラグビー経験者(大人世代)による交流戦などが行われるほか、リレーやゲームなどを通じて親・子・孫が交流する三世代交流タイムも設けられている。この機会にラグビーに触れてみては。

 問い合わせは同協会の山下さん【電話】090・3336・4409。

揃いのTシャツ姿で「SOFT」に取り組む参加者

八王子市 国の交付金対象に選出 介護予防の取り組みが評価

 八王子市は5月13日、介護予防などに優れた取り組みを行っている自治体に対し厚生労働省が交付する「保険者機能強化推進交付金 成果指向型配分枠」に選出されたと発表した。交付対象に選ばれたのは、全国で15自治体のみ。八王子市には1億1676万2000円が交付される。

 全国的に少子高齢化が進む中、多くの自治体が介護予防の普及啓発に力を入れているが、参加者が毎回同じ顔ぶれになってしまうなど、住民の9割以上に手が届かない、いわゆる「介護予防の焼け石に水」問題に直面している。八王子市ではこうした現状に対応しようと、高齢者を対象にした複数の取り組みを組み合わせて「脱・焼け石に水」に挑戦してきたことが評価された。

 特徴的な取り組みとしては、スマートフォンアプリを使ったポイント付与で高齢者の活動を促す「てくポ」(2021年から実施)、オンラインで参加できる運動プログラムの「SOFT」(24年から本格実施)、要介護状態になる前に元の暮らしを取り戻す支援をする「短期集中予防サービス」(21年から本格実施)などがあり、さらにデータ分析を通じてこれらのサービスを支える「EBPMプラットフォーム」(22年から都の補助で民間が実施、23年から市が委託)という仕組みを並行して行ってきた。

 交付金の活用方法について市は「優れた取り組みの好循環を生むための交付金。具体的な内容についてはこれから検討を重ねていく」としている。

SOFT初の対面集会

 東京たま未来メッセで5月20日、SOFT集会が開かれた。SOFTはSlow Online Fitnessの略で、公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所(戸吹町)が開発したフレイル予防などにつながる運動プログラム。週に1回ライブ配信が行われており、地域の通いの場など市内約50カ所で月当たり延べ2300人以上が参加している。

 この日は初の対面イベントとなり、人気のインストラクターから直接指導を受けられるとあって約250人が会場に集った。参加者は配布された青いTシャツを身に付け、インストラクターの軽妙な指導に笑顔を浮かべながらSOFTに汗を流した。由木から友人と参加した80代の女性は「大勢で集まってやるのも楽しい。SOFTはゆっくりとした動きだから続けられる」と語った。会場では脳体力チェックや個別相談会も行われた。終わりに同研究所は「SOFTはまだ始まったばかり。ぜひ定期的に参加し、周囲に広めることで皆さんの力で育てていただければ」と参加者に呼びかけた。

専門家に学ぶ富士 生涯学習センターで講座

 東町にある八王子市生涯学習センター(クリエイトホール)主催の市民自由講座「富士山入門 富士山レンジャーに学ぶ環境保全と富士登山」が、6月28日(土)に同センター10階の第2学習室で開催される。参加無料。

 富士山や富士北麓でパトロールや環境教育活動を行っている山梨県富士山レンジャーから、富士山の成り立ちや動植物・火山などの自然について、また富士登山や環境保全対策などについて詳しく話を聞く。

 午前10時から正午まで。定員60人(応募多数の場合は市民優先で抽選)。申し込みは講座名「富士山」、住所、氏名(ふりがな)、年齢、電話番号を記入し、メール(kouza-create@city.hachioji.tokyo.jp)で。6月9日(月)必着。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
Sr.浦田カズ代・作「希望の聖母ーB」 アクリル F3

希望のトリニテ展 6月3日から銀座で

 東京純心大学(滝山町)の元学長でシスター(修道女)の浦田カズ代さんの絵画が鑑賞できる「希望のトリニテ展〜聖年によろこびの光を〜」が6月3日(火)から9日(月)まで、中央区銀座にあるギャラリーステラで行われる。

 この展示会は、2025年がキリスト・カトリック教会によって定められた特別な年である「聖年」にあたることを記念して企画された。聖年とは25年に一度巡ってくる、大赦と呼ばれる罪の免償が与えられる特別な機会とされている。

 展示会は『聖書と典礼』の表紙を2回飾った赤木美日さんや集英社ブックカバーデザイン佳作の伊藤輝巳さんの作品と共に展示する3人展。

 トリニテとはフランス語で三位一体という意味で、三つが一つになって機能を果たすという意味を込めたという。浦田さんは「3人の個性ある造形の世界が、喜びと希望をもたらし、平和を祈るものとなりますように、ご来場をお待ち申し上げます」と呼びかける。

 午前10時から午後7時まで(日曜は午後1時から。最終日は午後5時まで)。会場はキリスト教書店「教文館」の3Fにあるギャラリーステラ(中央区銀座4の5の1)。

 また、浦田さんは、第3集となる絵画・詩集「いのちの扉に時の足音が―浦田カズ代絵画・詩集―』を5月31日(土)に出版。

 問い合わせはギャラリーステラ【電話】03・3561・8448。

地域みんなで航空写真 上川口小150周年記念で

 今年創立150周年を迎える上川口小学校(市川利幸校長)で5月18日、記念事業の一環としてドローンを使った航空写真の撮影が行われた。全校児童(27人)と教職員、保護者、卒業生、地域住民ら100人以上が参加した。

 この日は前日の雨で延期になった運動会が催され、子どもたちは保護者や地域住民らの声援を受けながら各種目に全力で取り組んだ。その中で行われた航空写真の撮影では校庭に児童と教職員が一列に並び、その周囲を取り囲むように他の参加者が楕円を作って一緒に写真に収まった。子どもたちは興味津々に上空のドローンを見上げていた=写真。

 同校では10月4日に記念式典と祝賀会を開催する予定。撮影した写真は制作中の150周年記念誌に掲載し、児童らに贈られる。

性に関する子どもの人権などについて再確認した参加者ら

市内幼稚園園長ら 包括的性教育を学ぶ

 八王子市は5月22日、市内の幼稚園や保育園の園長などを対象とする包括的性教育を学ぶ研修会を実施した。

 一定の事業者に対し、子どもに接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する「日本版DBS」とも言われる「こども性暴力防止法」が昨年6月に公布、2年6カ月以内に施行されることを受け実施した同研修。子に関わる従事者たちが今一度正しい知識を身に付け、子どもの安全確保に取り組むことが求められている。

計3回を予定

 5月、7月、10月と計3回予定されている研修のうち、5月22日に富士森体育館会議室で行われたのは、市内幼稚園の園長などを対象にしたもの。看護師・思春期保健相談士で包括的性教育に取り組んでいる藤野早織さんが講師として登壇し、「性に関する子どもの人権と尊厳について」をテーマに、約2時間講義した。冒頭では、旧ジャニーズやフジテレビ問題など、性に関する事件が浮き彫りになりやすくなっている社会背景にも言及。「自分らしく幸せに生きていくための健康教育」を包括的性教育とし、「私たち大人が性教育をアップデートしていきましょう」と呼びかけた。

 参加した約75人の園長らが、参加者同士、意見交換する姿も見られた。

製造するギヤや器具を見せる内野製作所の従業員(左)と参加者ら

APEC中小企業作業部会 八王子で先進企業を視察 市内初 国際会議の一環で 

 市で初となる政府系国際会議「APEC中小企業作業部会」が5月22日・23日に東京たま未来メッセで開催されたことに際し、参加者による市内の先進中小企業3社((株)内野製作所、MIRAI-LABO(株)、(株)島田電機製作所)を巡るエクスカーションツアー(体験型見学会)が行われた。

 同ツアーの参加者は、APEC中小企業作業部会に加盟する、21の加盟国・地域の課長級の中小企業政策担当者ら約60人。八王子市内の中小企業の高度な技術や革新的な取り組みを直接視察することで相互の理解を深め、国際的な連携を促進することを目的としている。

精密ギヤに感嘆

 23日の体験型見学会でまず訪問したのは、戸吹町にあり試作用自動車などの精密ギヤ(歯車)製造に高い技術力を誇る内野製作所。内野徳昭社長が参加者に英語であいさつと簡単な会社説明をした後、グループに分かれ社内工場を見学した。

 社員による説明のもと、ギヤの切削や加工機械などを見て回った参加者たちからは、時折感嘆の声やスマートフォンで展示されているギヤを写真に収める姿が見られた。

 参加者からは、「どんな会社から発注が来るのか」「3Dプリンターなどは使用しないのか」などの質問が担当者に寄せられた。

 「価格を下げるための工夫などは何か行っているのか」という質問に対しては、従業員の技術や生産性を上げ「よりスピーディに高品質な製品をつくることがコストカットにつながる」と高技術を有する企業としての自信を見せた。

 内野社長は「海外製の機械を導入している点や工場内の清潔さ、従業員の雰囲気など、言葉は通じずとも伝わるものがあると思うのでそれぞれ自国に持ち帰ってほしい」と総括した。

インフラ整備に太陽光技術を

 一行が次に訪れたのは、『環境に良いことしかやらない会社』を謳うMIRAI-LABO(株)(平塚利男社長)。滝山町に本社を構え、太陽光路面発電パネルの開発や電気自動車の廃バッテリーの再製品化などを手がけている。

 一行は敷地内の駐車場に設置された太陽光路面発電パネルの実物の上に立ったり、廃バッテリーを再製品化した街路灯などを見学。「どれくらいの発電量なのか」「スマホの充電はできるか」など具体的な質疑応答があった。議長を務めたチリ人のマリア・プリエットさんは「チリにはインフラが整わない過疎地がある。太陽光パネルの技術はすごく役に立つし、チリの人が喜びそう」と感想を話した。同社の平塚雷太常務は見学会を終え、「海外の方に直接見て頂いたのは今回が初めてだった。皆様の反応から、インフラのない地域こそ必要な技術だと実感した」と手応えを話した。

 その後、エレベーター関連部品を製造する(株)島田電機製作所(大和田町)にも訪れ工場を見学。24日には、高尾山薬王院の僧侶による境内案内や護摩修行、精進料理の喫食などが行われた。

(左から)樫崎会長、LITTLEさん、初宿市長、ヒロミさん、ファンキー加藤さん

「八王子魂」もうすぐ ヒロミさんら市長を表敬

 歌と笑いの祭典として行われる八王子最大規模のフェス「八王子魂Festival&Carnival2025」の開催に先駆け、主催者の八王子を盛り上げる会の樫崎博会長、アンバサダーを務める八王子出身のタレント・ヒロミさんと歌手のファンキー加藤さん、ラッパーのLITTLEさんの3人が5月21日、初宿市長を訪ねた。

 初宿市長は「楽しみにしていた人も多いのでは。八王子を盛り上げていただいてありがたい」と話した後「(ヒロミさんの妻・松本)伊代さんの出演は…?」と尋ねると、ヒロミさんが「今回もやるんだよと告げたら『わかりました』と出る気満々でした」と答える場面もあった。

 出演は、LITTLEさんがリーダーを務めるKICK THE CAN CREWやファンキー加藤さんのFUNKY MONKEY BΛBY'Sのほか、グッドモーニングアメリカやフラチナリズムなど八王子を代表するアーティストが集結。このほかにも、近藤真彦さんや元光GENJIの山本淳一さん、お笑い芸人のコロコロチキチキペッパーズ、テツandトモなども登場し会場を盛り上げる。

 さらに、アンバサダーの3人はシークレットゲストの存在も明かし、「事前に名前は出せないが、夏を待ちきれない人と聞いています」「夏と言えばって人」「6月は、あー夏休みの前ですからね」とヒント満載の会話を繰り広げた。

 八王子魂は6月14日(土)・15日(日)の2日間、エスフォルタアリーナ八王子で行われる。チケットはウェブサイト「イープラス」または以下の店舗。▽(株)エイト(明神町3の20の5エイトビル2F)▽Match Vox、RIPS(三崎町2の7ヨーロービル5F)▽ZIMOTO STORE八王子商店(中町11の8桑都テラス内)▽(株)ASAHI(台町3の14の4)。詳細は公式ホームページへ。