中区・西区・南区版【5月29日(木)号】
北仲通北公園愛護会のメンバー(右端が一宮会長)

北仲通北公園愛護会 国交大臣表彰を受賞 公園活用し、地域交流も

 花と緑の愛護に顕著な貢献のあった民間団体の功績を称える第36回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰の受賞者がこのほど発表され、中区の「北仲通北第一、第二、第三公園愛護会」(一宮均会長)が選ばれた。

 今年は全国で94団体、横浜市内から4団体が受賞した。6月7日に千葉県松戸市で開かれる「みどりの愛護」のつどいで、表彰される。

 同愛護会は、市庁舎から万国橋通りまでの「水辺プロムナード」の海沿いをつなぐ北仲通北第一、第二、第三の3つの公園と周辺の清掃を目的に2016年に設立した。会員数は現在14人。

 「この辺りは観光客も多く訪れる場所。地域住民としてきれいな状態で迎えたい。毎週日曜朝8時から行う清掃活動は欠かせません」と一宮会長。運河に面していることから公園の愛称を「北仲キャナルパーク」と名付け、地域住民に親しまれている。

親子2人でスタート

 同愛護会は、一宮さんの当時小学1年生だった娘・舞花さんが授業で地域を清掃する人について聞いたという話から、親子3人で海岸通りにある自宅周辺をゴミ拾いしたことがはじまり。その後、舞花さんを隊長に地域住民らと「おそうじ隊」を結成。中土木事務所の助言で、愛護会を立ち上げた。昨年11月に、横浜市公園愛護会表彰も受賞している。

 また公園を有する北仲エリアは、近年マンション建設により新規住民が増えていることから清掃活動にとどまらず、公園を活用した地域交流イベントも積極的に行う。自治会と連携しながら、みなとみらいを望む景観を生かしてランドマークタワーを「やぐら」に見立てた盆踊り大会や、地域住民が飲食を持ち寄って行うピクニック、防災訓練を兼ねた炊き出し、キャンドルヨガなど、アイディア溢れる企画で住民同士の絆を深め、にぎわい創出にも尽力する。

 5月23日には第三公園で地域住民らとともに、ペチュニアやマリーゴールド、日々草など約100株の花を植えた。

洋式化した小学校のトイレ

市立学校 トイレ・空調5年で整備へ 新防災戦略受け加速化

 横浜市は今年度から、市立学校505校のトイレの洋式化と小中学校体育館空調の整備を加速させ、5年をめどに工事を完了させる方針だ。新防災戦略を受けたもので、従来の取組を前倒しする。教育委員会の担当者は「防災の観点からすると学校は地域の公共施設。教育現場に配慮して進めたい」と話す。

残りは3千基

 今回の取り組みは、市が今年3月に改定した「地震防災戦略」に盛り込まれたもの。同戦略では大規模地震の被害軽減を目的に、2029年度までの5年間を集中取組期間としている。今年度予算にも整備の加速が明記され、従来の計画を前倒しして2029年度までに完了する予定だ。

 トイレの洋式化はこれまでも市が重点的に取り組んできたもので、すでに505校中88%は完了。残る約3000基について、従来よりペースを上げて対応していく。

 教育委員会の担当者は「幼稚園や保育園も今はほとんどが洋式。子どもたちの使いやすさのためでもあると同時に、発災時には高齢者など地域の多くの人が使いやすくなるはず」とする。

避難所としても

 また避難所などにもなる小中学校体育館の空調については現在465校中115校(25%)が整備を完了。年に約20校ずつのペースだったものを前倒しして、こちらも5年間での完了をめざす。「夏場の利用などを想定した教育環境の整備が第一だが、能登半島地震を見ても避難所環境は重要。教育活動への影響を最小限にするために長期の休みを活用するなどして進めたい」という。

 今年度予算では22校の工事と80校の設計を盛り込み、次年度以降に80校の工事と80校の設計という計画で進めていく。

 地域施設としての学校の防災化としてはほかに、校庭の夜間照明の整備も行われている。市内25校に設置されており、このうち旧式の22校は順次、LED化と合わせて停電にも備えた防災対応のものに置き換えていくという。

 横浜市町内会連合会の馬場勝己会長は「避難所のトイレや空調は切実。早めてもらえるのならなにより」と話している。

4月1日付けで神奈川県弁護士会の会長に就任した 畑中 隆爾(りゅうじ)さん 中区日本大通在勤 57歳

「矜持保つ”装置”に」

 ○…弁護士と県民をつなぎ、基本的人権の擁護と社会正義の実現のために活動する神奈川県弁護士会。「2030年に発足150年を迎える伝統ある会を預かる立場として、トップダウンで前に突き動かすのではなく、多様性を重んじて様々な意見をまとめ、会の歴史を継承していきたい」と真剣な面持ちで語る。

 ○…東京大学法学部を卒業し、97年に弁護士となった。街の弁護士として大小様々な案件を扱い、現在は妻と中区本町で弁護士事務所を営んでいる。同会では長年公害・環境問題委員会に所属。三浦半島の多様な生物を守るために弁護団を形成し市民と一緒に湿地の埋め立てに反対する声をあげた。裁判には負けたが、今後重要になってくる問題と判決文に記された。「こうした判例が重なると変わる可能性も出てくる」と前を向く。

 ○…幼いころから感受性が強く生き物の「命」についてよく考えていた。「虫も殺せない子どもでした」と振り返る。趣味は、休日に希少生物を求め離島をめぐること。「イリオモテヤマネコに出くわしたこともあるんです。周りの人は信じてくれませんでしたが」と笑う。同会では野球部で活躍する一面も。今までに全国の弁護士会野球部の中で2番目となる通算124勝を誇る投手として躍動。アンダースローから飛び出す変化球が武器だ。

 ○…今年で29年目となる弁護士活動。「丁寧に伝わりやすく、気持ちに配慮した表現を心掛けています」と言葉の重みを意識し、依頼者と向き合っている。「弁護士会は、多様な弁護士の力を結集するための”装置”としての役割もある」と話し「会員全体で議論を重ね、弁護士一人ひとりが矜持を保てるようなサポートを実施していきたい」と語気を強める。

10階のワークショップスペース(予約制)

ボランティアサロン、4月よりワークショップスペース拡充などリニューアルかながわ県民活動サポートセンター

 かながわ県民活動サポートセンター(神奈川区鶴屋町2の24の2/かながわ県民センター内※横浜駅西口より徒歩5分)は、ボランティア活動を行う県民らの活動の場として、登録不要、事前予約不要、無料で利用できる「ボランティアサロン」を9・10階で運営している。ボランティアサロンは、個人・団体問わずボランティアを目的に活動する人が利用でき、会合のほか会報誌の作成等などが可能なように、印刷機・裁断機・紙折機等が用意されている。登録すれば、レターケースやロッカーも借りることができ、これまで多い時には、年間約13万人が利用してきた。

 ところがコロナ禍を経て、利用者は以前の2割程度に。「コロナ禍でWEB上での会合が定着したことも要因の一つ」とボランタリー活動サポート課の齊木律子さんは話す。同センターはこのような現状を受け、昨年4月よりフリーwi-fiの導入、パーソナルワークスペースの試験運用を行ってきた。さらに、この4月からワークショップをサロンで開催できるようリニューアル。「発表やワークショップができ、50人まで入れる場所は市内でもなかなかない、と利用者には喜んでいただいています」(同課長・鈴木美保子さん)。オンラインミーティングが可能なパーソナルワークスペースも5席に増やして本格運用を開始し、これらを幅広く周知していくために、利用案内を記したリーフレットも作成している。

設立は、「ボランティア元年」の翌年、1996年

 1995年に起きた阪神淡路大震災を受けて、各地から被災地を訪れ、食事の手配やがれきの撤廃など、個人での動きが活発となった。以後、ボランティア活動に馴染みのなかった多くの一般市民が、自発的に行動を起こすなど、日本各地で地域への奉仕活動や自分のスキルを活かしたボランティア活動が盛んとなり、1995年は「ボランティア元年」と言われている。

 この流れを受けて、神奈川県でも、1996年にボランティア活動を支援する場として「ボランティアサロン」を開設。会合ができるフリースペースの提供や、ボランティア活動に関して相談ができる専門家の相談窓口も設置。またボランティアについての知識や必要なスキル等が習得できる講座「かながわコミュニティカレッジ」と連携し、ボランティア人材の育成などこれまで活動を広く支援してきた。

 同課では「これからもボランティア活動をサポートをしていくために利用者と意見交換をするなどニーズを捉えて、今後も利用しやすいような施設作りを行っていきたい」と話している。

 問い合わせは、【電話】045・312・1121へ(開館日/年末年始・施設点検日を除く毎日 開館時間/午前9時から午後9時※一部午後10時まで)。

当日のイベントチラシ

Kアリーナ横浜を擁する「ミュージックテラス」で市民向けイベント 6月2日(月)に初開催

 横浜開港記念日に合わせて6月2日(月)、Kアリーナなどを擁する「ミュージックテラス」=横浜市西区みなとみらい=屋外イベントスペースで、市民向けイベント「Music Terrace Open Day 2025」が開催される。主催は株式会社Kアリーナマネジメント。

 初の屋外イベントとして、「音楽・食・ウェルネス」をテーマに、市民が楽しめる多彩なプログラムを展開する。

 会場は主に3つのエリアで構成され、 「ライブステージ」では、地元のみなとみらい本町小学校の児童による校歌合唱をはじめ、神奈川大学のチアリーディング部やK-POPカバーダンスサークル、横浜高速鉄道による「みなとみらい線音頭」、Youth Theatre Japanによるミュージカルなど、多彩なパフォーマンスが繰り広げられる。また、「みなとみらいSTREET MUSIC」からは秋野紗良さん、チカエ嬢さんの出演も決定している。ステージにはHyundaiの最新EVが展示され、車両から電力を供給しステージを盛り上げるという。

 「にぎわいエリア」では、横浜にゆかりのある企業や店舗が出店し、焼き菓子などを販売する予定だ。地元の食材やこだわりの商品を楽しむことができる。

 「ウェルネスエリア」では、ホットヨガスタジオCALDOによるヨガ教室が開催される。小学生から参加可能で、事前登録制(当日参加枠もあり)となっている。ヨガマットは用意されるが、飲み物やタオルは各自持参となる。

 さらに、ヤマハ発動機による電動アシスト自転車「YPJ・PAS」の体験会も同時開催される。

 イベントは屋外での開催となり、雨天決行、荒天中止。時間は午前10時から午後4時30分まで。入場無料。イベント内容は変更となる可能性があるため、詳細は公式サイトなどで確認を。

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横浜市 緊急輸送路下の水道管「異状なし」 京都の漏水事故を受けて調査

 横浜市水道局は5月28日、市内の緊急輸送路下に埋設されている水道管の調査結果を公表し、管路の漏水は確認されなかったと報告した。

 調査は4月30日に京都市で発生した水道管の漏水事故を受け、国交省が全国の水道事業者に要請していたもの。この事故では、布設から60年以上が経過した鋳鉄管(ちゅうてつかん)が漏水し、道路が広範囲にわたり冠水していた。

 緊急輸送路は、災害時に応急活動のために緊急車両が通行する道路。市は5月9日から27日まで、緊急輸送路下にある鋳鉄管(約33Km)とマンホール437カ所を調査し、道路上の目視とマンホール内を点検した。その結果、「管路の漏水などによる道路上の異状やマンホール内の漏水は確認されなかった」と発表した。

 市は古くなった鋳鉄管を耐久性や耐食性に優れたタイプのダクタイル鋳鉄管に取り替える作業を続けており、今後も緊急輸送路などを優先して取り組んでいくという。

山中市長、再選出馬報道を認める 自民一部市議と面会

 横浜市の山中竹春市長は5月28日の市会本会議で、次期市長選(7月20日告示、8月3日投開票)へ出馬の意思を固め、25日に自民党の一部市議に報告したとされる報道について「報道は事実」と認めた。しかし、市長選への態度表明を求める質問には明言を避けた。

 本会議の一般質問で井上桜氏(鶴見区)が「週明けから市長が2期目出馬(の意思)を固め、自民党の一部市議に報告したとの報道が相次いでいるが、報道は事実か」と質問。これに対し、山中氏は「新聞報道は事実」とした上で「(一部市議との)面会のきっかけは、議員の方から声掛けがあったため」と説明した。井上氏は改めて立候補の意思を質問したが、山中氏は「残り3カ月、しっかりと一日一日を頑張っていきたいという思いでいっぱい」と述べるにとどまった。

 各社の報道では、山中氏が25日に自民党市議団の約10人と面会し、再選出馬の意向を伝えたとされている。

講義に登壇する市の加藤さん

神奈川大学 市職員の目線で政策考える 学生約30人が参加

 神奈川大学は5月26日、横浜キャンパス=神奈川区六角橋=で横浜市の職員・加藤慎介さんを講師に招き、3〜4年生の学生約30人に向け、講義を行った。同大学経済学部の寺嶋正尚教授が担う「社会教育経営論」の時間内で実施された。

 この講義は、生涯学習や社会教育の専門職として「ひとづくり」「まちづくり」の中核となる人材育成を目指す社会教育課程の一環。社会教育士や社会教育主事などの資格取得を目指す学生が受講している。今回は市の職員を招くことで、横浜市の政策を身近に感じ、まちづくりを実践的に学ぶ狙いがある。

 市の政策経営局で予算編成などを行う立場にある加藤さんは、市の中期計画で政策の全体像を説明したあと、防災・減災対策の推進などいくつかの政策を紹介した。そして、学生と地域が連携した取り組み事例などから協働の大切さを伝える場面もあった。

協働・共創の視点で

 講義の後半では、学生たちが市の職員の立場で政策を考えるワークショップを実施。子育て支援や医療提供体制の充実、観光・MICEの推進など20の政策について「市役所だけで完結できる政策か」「市役所だけでは実現できない政策か」をグループに分かれて話し合った。また、市だけでは完結できない場合、どのような連携先が考えられるのかも意見交換を行った。

 あるグループでは「子育て支援」について、「子育て地域支援拠点の運営者や親子の居場所づくり担う市民団体と連携することで、政策が進められる」と意見を述べた。加藤さんは「20全ての政策が行政と市民や企業・NPOなどとの協働・共創で成り立っていることを理解してほしい」と伝えた。

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家元の一條賀奈之さん(右)と三代目の貴鳳さん

正派一條流が70周年 6月8日、南公会堂で記念公演

 南区浦舟町を拠点に活動する正派一條流の舞台公演「華蝶会」が6月8日(日)、南公会堂(みなみん)で開催される。午前11時30分開演。入場無料で全席自由。

 正派一條流は、1955年に宗家・一條賀奈女さんが日本舞踊の五大流派である藤間流から独立して立ち上げた。日本舞踊だけでなく、歌謡曲や演歌などの楽曲に日本舞踊の振り付けをする「新舞踊」も指導する。「しきたりにとらわれず、好きな踊りを楽しんでもらえれば」と3代目の貴鳳さんは話す。  

 同公演の最大の見せ場はフィナーレだ。演者全員が舞台にあがり、会の最後を盛り上げる。「何年か前は綱引きをやったことも。日頃の様々なことを忘れ、最後は笑って帰っていただきたい」と貴鳳さん。記念公演ということでティッシュケースや粗品を弟子たちと一緒に手作りし、来場者に配る。「心を込めてお客さまに踊りを届けたい」と意気込む。

福祉と舞踊を融合

 「辛いことがあっても、踊ったら忘れられる」という貴鳳さん。現在、力を入れているのは、踊りを福祉に取り入れることだ。

 「1日前のことでも忘れてしまう認知症の方が、1年前に踊ったことを覚えていてくれたことも」。こうした経験から、認知症予防のための舞踊プログラムや、手話を取り入れた舞踊など、新たな可能性を模索する。「今までなかった福祉と関係する踊りの教室を作り上げることができたらと思っている」とにっこり。伝統に甘んじず、挑戦を続ける。

児童から質問を受ける牧選手(右)と中川選手

ベイ選手が夢の授業 間門小6年を訪問

 横浜DeNAベイスターズの牧秀悟選手と中川颯選手が5月20日、中区の間門小学校をサプライズ訪問し、特別授業を行った。

 「星に願いを」プロジェクトと題されたこの取り組みは、夢や目標を持つことの大切さを伝えようと、20年前に三浦大輔監督(当時選手)が考案してスタート。当日は約110人の6年生児童が参加した。

 大きな拍手と歓声で迎えられた2人は、キャッチボールやバッティングを披露した後、児童全員とキャッチボールを行った。地元の少年野球チーム・間門イーグルスでピッチャーを務める男子児童は「緊張していつもの調子で投げられなかったけれど、プロの選手とキャッチボールができて嬉しかった」と話した。

 選手への質問タイムで「夢がない」という児童に夢の持ち方を問われ、牧選手は「大人になるまで好きなことをやり続ければ、それが夢になる」と答えた。

 戸塚区出身の中川選手は、小学生時代にベイスターズの野球教室に参加したことを思い出しながら「今度は自分が子どもたちに夢を与える存在になれれば」と話した。

ホテルとして活用される横浜郵船ビル

横浜郵船ビル 市認定歴史的建造物に 外観を保存し、ホテルへ

 横浜市は5月9日、日本郵船(株)が所有する横浜郵船ビル=中区海岸通=を横浜市認定歴史的建造物として認定した。同社を含め2者がホテルとして活用することを発表した。26年秋に竣工予定で開業は2027年春を見込む。

 認定された建造物は、今回で105件目。郵船ビルは1936年に建てられ、長期間、事務所や訓練所として使用されてきた。横浜港から乗船する多くの乗組員を輩出しており、貿易産業を盛り上げ同市の発展に寄与した歴史がある。また、市内で古典主義様式が用いられた最後期の建物で特に正面は、コリント式の16本の並んだ柱が特徴的。海岸通り地区の歴史的景観を形成する代表的なランドマークとなっている。

 市は、郵船ビルに対して専門家などの調査を踏まえ価値の高い建造物として判断し、歴史的建造物に認定した。今後、保全改修などで市の助成を受けることが可能になる。

再開発事業の一環

 郵船ビルがある海岸通り地区は、22年に同社を含む3者が都市計画の変更を提案したことで、再開発事業がスタート。すでに一部の施設がオフィスとして生まれ変わったほか、同ビルの隣接地には、オフィスや文化施設を兼ね備えた高層ビルの建設を予定しており、昨年5月に新築工事に着手している。さらに、海岸線を歩けるように水際線プロムナードの整備も計画している。

 郵船ビルの外観はそのまま保存され、建物内部を宿泊・レストラン・バンケットを備えたホテルに改装する。同時に、チャペルなどの付帯施設や広場も整備される。市の担当者は「外観の特徴をそのまま残して活用いただけるのは、ありがたい。この事業による新たなにぎわいを期待したい」と話した。

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展示作品の1つを持つ岡部さん

イラストレーター・obetomoさん 横浜市内で初の個展 入場無料、6月1日まで

 横浜市内在住のイラストレーター・アニメーション作家のobetomoさん(岡部知子さん)は、個展「花耳ポップ!のカラフルまいにち」をGallery CHARLOTTE.USAGI=中区石川町=で開催する。6月1日(日)まで。入場無料。岡部さんはEテレ『シャキーン!』のショートアニメ「おべとも学園」で2008年にデビュー。

 市内初となる今回の個展では、耳が花の形をしたクマの3兄妹「花耳ポップ!」のカラフルな日常を描いたタペストリー8枚やポストカードサイズの原画10枚を展示。また3兄妹が描かれた大きな画用紙にシールを貼る参加型の企画やグッズ販売もある。

 このキャラクターは2年前にデザイン会社を退職し独立した岡部さんが、個人の作品として初めて世に出したオリジナルキャラクター。メガネをかけている慎重派の長男「イチ」、元気で向こう見ずな次男「ニコ」、食にしか興味がない妹「サン」の3兄妹で、「耳が花になっているクマがいたらかわいいのでは」というアイデアから誕生した。耳はアサガオやチューリップなど、三者三様の形をしている。

 岡部さんは「展示中は会場におりますので、気軽に声をかけてください」と呼びかける。平日正午〜18時30分(土日は11時〜18時)。問い合わせは同所【携帯電話】050・3574・6903。

神奈川県看護賞 中区内の病院から2人

「第60回神奈川県看護賞」の贈呈式が5月14日に行われ、保健師2人、助産師1人、看護師7人の計10人が表彰された。中区から選ばれた、かながわクリニックの弘中千加さんとみなと赤十字病院の間瀬照美さんを紹介する。

児童虐待防止に一役(弘中 千加さん)

 神奈川県採用の保健師として9年ぶりに受賞。「想定外でしたけど、県の保健師として賞をいただけたことが嬉しい」とほほ笑む。東京都出身で22歳から神奈川県に入庁。保健師として県内の様々な保健福祉事務所で県民の健康増進に向けた取組みや感染症の対応などを行ってきた。39年間勤め上げ、昨年退職。現在、(公財)神奈川県結核予防会の看護部かながわクリニック=元浜町=看護科科長を担う。

 保健師として県内で初めて児童相談所に配属された。県内の他の児童相談所にも保健師が順々に配置されていく方針のなかで、保健師の役割や業務の整理が求められた。「かなりのプレッシャーでしたね」と話すが「学校や家庭など何かあれば何でも同行させてもらいながら整理していきました」と振り返る。

 この経験を生かし平塚保健福祉事務所では、児童虐待を防ぐために地域の仕組みづくりに奔走した。児童相談所と産科医療機関、行政などの多機関で連携し、妊娠期から母子ケアを行うため、「リスクアセスメントシート」を作成したモデル事業を実施。児童虐待防止が出産前から取り組める事例として県の事業化にまで発展した。

 昨年度は人材育成に力を入れ、研修を県内各地で実施。「『誰も取り残さない』という行政の保健師の役割が広まれば」と後進に期待する。

体制構築し人材育成(間瀬 照美さん)

 「自分の功績というよりも、現場で尽力する職員一人ひとりの活躍の集大成」と話す。根岸にあった前身の横浜赤十字病院時代を含め、横浜みなと赤十字病院=新山下=に40年近く勤務。現在は副院長兼看護部長として活躍する。

 鹿児島県出身。助産師だった祖母の家で見た医学書がうっすらと記憶に残る。進路を意識し始めた高校時代、「毎日が違う日々を過ごしたい」と、日々違う患者、違う病気に対応するイメージのあった看護師を志した。

 長女出産と同時に看護師長に。毎日が精一杯で「いつも辞めたいと思っていた」と苦笑する。だが、個々の得意分野を見ながら組織を形成する中で、スタッフの成長は純粋な喜びとなった。その成長とともに、組織もアメーバのように進化していくのを目の当たりにし、マネジメントの面白さに目覚めた。

 赤十字の「人が人を救う」という使命を胸に、国内外の災害救護活動の派遣・支援体制の構築にも尽力。「派遣できる人材は、これも適材適所で、時間をかけて育てないと」と話す。

 「自分のテーマはやっぱり教育。人を教育しないと組織は良くならないし、いい医療を提供できない」ときっぱり。赤十字グループ内にとどまらず、地域のネットワークづくりにも貢献し、後進の背中を支え続ける。
金賞のたすきをかける鈴木代表

中区・横浜ベイブルーイング ビール世界大会で金賞

 世界最大のビール審査会「ワールドビアカップ2025」の授賞式がこのほど、アメリカ・インディアナ州で開催され、中区福富町に本店を構え、戸塚区に醸造所を置く横浜ベイブルーイング(株)の「ベイピルスナー」が金賞を、「ゆずヴァイス」が銀賞を受賞した。鈴木真也代表(44)は「ビールをつくり続けて20年分の喜びがあふれた瞬間でした」と話す。

 アメリカの業界団体・ブルワーズアソシエーションが毎年開催している同大会は、製法ごとに約100の部門に分かれて審査が行われる。今年は37カ国から8375銘柄が出品され、日本からは13銘柄が受賞した。

 今回金賞を獲得した「ベイピルスナー」は世界で最も普及しているチェコ生まれの「ピルスナー」と呼ばれる製法でつくられている。すっきりとした飲み口ながらも、奥にしっかりと苦みを感じるような深い味わいが特徴だという。

 昨年「ゆずヴァイス」で同大会初入賞を果たした同社。「今年こそは看板商品のベイピルスナーで入賞したい」と前回大会後に大きなレシピ変更を行い、試行錯誤を重ねてきた。「6週間の醸造期間を繰り返し、販売を続けながら毎回微量の調整を加えていきます」と鈴木代表。調整した回数は合計で100回を超えたというが、1回の醸造で2000リットルつくるため毎回が「一発勝負」だと話す。

各国で修業を重ね

 もともと趣味として様々な酒を楽しんでいたという鈴木代表がビールづくりに興味をもったきっかけは23歳の時。テレビ番組でドイツのビール醸造所を紹介していた。「飲みたいビールを自分の手でつくれることに魅力を感じた」

 その後、24歳でクラフトビールを醸造する(株)横浜ビール醸造所に入社。特に好きなスタイルだったピルスナーの開発に着手した。30歳で独立後も開発を継続。ピルスナーの本場であるチェコで修業を積んだほか、以前同審査会で金賞を獲得したアメリカの醸造所でも学んだ。

 そんな各地の良いところを取り入れ、独自の風味を追求していったという鈴木代表。「この業界は仲間意識が強く、どの醸造所に行っても快く受け入れてくれるので助けられた」と話す。

販路拡大目指す

 受賞後は、飲食店などから問い合わせが多く寄せられ、供給が間に合わない状態になるなど反響は大きいという。

 現在は出荷するほとんどが業務用の樽だが、今後は営業専門の部門を立ち上げ、6月から販売予定の缶ビールをコンビニなどの小売店に流通させていきたいという。「今後も設備拡充などを続けながら、商品のブラッシュアップを続けたい」と話した。

子育て地蔵尊を見守る「堂守」として今も活躍する久保さん。毎週火曜日に常駐している

横浜大空襲から80年 「一六縁日」と戦争の記憶 中区伊勢佐木町在住 久保照夫さん

 伊勢佐木町7丁目商店街にある「子育て地蔵尊」を中心に長年行われている「一六縁日」が、今年も6月1日から始まる。一六縁日は戦後、関東大震災と横浜大空襲で亡くなった人たちの供養を込め、その霊を慰める目的で毎月1と6が付く日に行われるようになったといわれる。

 1945(昭和20)年5月29日の横浜大空襲から80年-。子育て地蔵尊の名誉総代で、同商店街で生まれ育った久保照夫さん(92)=中区伊勢佐木町=が、当時の記憶をたどった。

     ◇

 戦時中、日枝小学校に通っていた久保さんの実家は、伊勢佐木町7丁目商店街の一角で「のまや」の屋号で、かんざしやつげぐしを扱う小間物屋を営んでいた。商店街には店舗兼住宅の長屋が立ち並び、家の前には各家庭に1つ、防空壕が掘られていたという。「空襲警報があるたびに、店の売り物など何でも防空壕に入れたもんです」

 覚えているのは、操縦士が見えるのではないかと思うほど頭上近くを行き交っていた戦闘機。「関東学院周辺を旋回して。撃ち落とそうと思ったんじゃないかな」。戦争が激化する中、一人っ子だった久保さんは小学校の卒業を機に、親戚のいる長野県に母と疎開した。横浜大空襲は、そのわずか2カ月後。5月29日午前、B29など米軍の爆撃機が横浜に襲来。約1時間で数十万個の焼夷弾を投下し、市街地が壊滅した。約8000人の死者が出たといわれる。

 横浜に残って店を守っていた父は、身一つで根岸競馬場近くまで逃げて助かったが、伊勢佐木町一帯は焼け野原に。「残ったのは(鉄筋コンクリートの)野澤屋くらい。焼夷弾が頭を直撃するほど雨のように降ってきた」。そんな話を聞き「父も逃げる方向を誤っていたら」と震えた。

 終戦から1年後に疎開先から戻ってくると、街は一変。街の至る場所が米軍に接収され「商店街に平行して飛行場(若葉町付近)ができていたのには本当に驚いた」と振り返る。戦後の混沌とした中「店の区画は陣取り合戦のように早いもの勝ちで決まり、商店街が再建していった」という。

 一六縁日が始まったのは、戦後4、5年が経った頃と記憶している。子ども時代にも縁日はあったが、思い出す風景は、我が子の手を引いて訪れた平和な日本になってからの縁日だ。今も変わらない綿菓子や射的、金魚すくいなどの屋台のほか「本を10冊ほど束ねて100円で売る本の叩き売りなんかもあってね」「昔の縁日は夜中までやっていたもんだよ」と懐かしむ。今では地蔵尊も縁日の名から「一六地蔵」と呼ばれるように。

     ◇

 今年の縁日も約45店の屋台が並ぶ。路上ライブも行い、地域交流を深める場にも。「どこからこんなに集まって来ているんだろうと思うほど縁日には子どもたちがたくさん来る」と商店街の人が驚くほど賑やかだ。縁日は6月〜8月の1日、6日、16日、26日(路上ライブは6月1日、7月6日・26日、8月16日)。17時〜21時。雨天中止。

現場での実習も

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 6月22日(日)、8月17日(日)、9月21日(日)によこはまユース横浜市青少年育成センター(関内ホール地下2階)で行われる集合研修で、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。別日に個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは6月15日(日)まで。受講料3千円。事前説明会は6月1日(日)、よこはまユースで午後2時から。同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と参加を呼びかける。

 問い合わせは【電話】050・3577・5829(横崎さん)。サイト(https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

西区 こんにちは区長です。

被災後の生活支援災害ボランティア

 大規模災害時には区役所の要請により、西区社会福祉協議会が中心となって「災害ボランティアセンター」を設置します。被災地域の住民のニーズに応じた物資の仕分けをしたり、ボランティアの活動支援を行います。

 地域とのネットワークを持っている区社協の力を発揮し、発災から生活再建まで、継続した支援を担っていただきます。

 今年1月には区役所と区社協合同で運営シミュレーション訓練を行いました。区社協の安部力事務局長は「災害時は地域をよく知る地元のボランティアの協力も不可欠」と話します。日頃から自治会や警察署、消防署などの関係団体との連携を大切にして機動力を高めていきます。

陳謝する水野氏

参院選 立民・水野氏が不出馬表明 パワハラ報道で陳謝

 今夏の参院選神奈川選挙区からの出馬を表明していた立憲民主党の水野素子参議院議員が5月21日、立候補辞退の会見を開いた。

 週刊誌でパワハラ疑惑が報じられた水野氏。「不快な思いをされた方に深くお詫びする」と陳謝する一方で、「事実誤認や誇張がある」とも述べた。今後については「今は残りの任期を全力で全うしたい」とした。

岡村三郎氏

参院選 無所属・岡村氏 出馬へ 75歳、相模原の会社社長

 参院選神奈川選挙区(改選定数4)に自動車部品製造会社社長の岡村三郎氏(75)が無所属で立候補すると表明した。

 岡村氏は輸入半導体商社を経て1994年、相模原市に「オーエス精工」を設立し、現在も社長を務める。5月21日の会見で「今の国会議員は世の中を変えられない。EUのようにペットを飛行機内に持ち込めるようにしたい」と述べた。

出馬について語る田中氏

横浜市長選 田中康夫氏が出馬へ 「みどり税」撤廃訴える

 任期満了に伴う横浜市長選(7月20日告示、8月3日投開票)に元長野県知事で作家の田中康夫氏(69)が無所属で立候補することを表明した。

 田中氏は5月22日に戸塚区で行った支援者集会で、「『脱お役所仕事』で市民のために尽くす行政を目指す」と話し、「横浜みどり税」の撤廃などを訴えた。6月2日に中区で会見を開き、具体的な政策を発表する予定。

 田中氏は2000年から06年に長野県知事、07年から09年は参議院議員、09年から12年は衆議院議員を務めた。横浜市長選への出馬は21年の前回選に続いて2回目。

 市長選には青果卸「つま正」会長の小山正武氏(76)と市議の高橋徳美(のりみ)氏(56)が立候補の意思を示しており、山中竹春市長(52)は態度を明確にしていない。

活動するメンバー

科学の魅力 子どもに NPOがスタッフ募集

 県内で実験や工作で子どもに科学の楽しさを伝える活動を行う認定NPO法人「おもしろ科学たんけん工房」が理科推進スタッフ体験講座の受講生を募集している。

 同NPOは理科好きの子どもを育てながら、科学の面白さを一緒に楽しもうと活動。講座は主に高齢者や主婦が対象。

 6月22日(日)、8月17日(日)、9月21日(日)によこはまユース横浜市青少年育成センター(関内ホール地下2階)で行われる集合研修で、活動内容や子どもとの接し方を学ぶ。別日に個別実習も行い、アシスタントの役割を現場で経験する。申し込みは6月15日(日)まで。受講料3千円。事前説明会は6月1日(日)、よこはまユースで午後2時から。同法人は「あなたの経験を次世代に伝えられる活動です」と参加を呼びかける。

 問い合わせは【電話】050・3577・5829(横崎さん)。サイト(https://www.tankenkobo.com/)からも申し込み可能。

横浜出身の落語家2人が出演する

関内ホール 寄席に5組10人招待 6月2日必着で応募

 横浜出身の二つ目による落語会シリーズ「関内寄席 ここらの4人〜真打への道〜二人会」が6月11日(水)、関内ホール・小ホール(JR関内駅北口6分)で行われる。

 今回は「全国若手落語家選手権」で大賞に輝いた三遊亭ごはんつぶさん=緑区出身=と、春風亭昇羊さん=旭区出身=の2人が出演する。

 午後6時開場、6時45分開演。入場料は全席指定で前売り2000円、当日2500円(未就学児入場不可)。購入・問合せは、同ホールチケットカウンター【電話】045・662・8411へ。

読者プレゼント

 この寄席に5組10人を招待。希望者は、はがきに〒住所、氏名、年齢、感想を明記し、〒231―0033横浜市中区長者町2の5の14タウンニュース社「関内寄席係」に郵送を。6月2日(月)必着。

ホンモノとニセモノを見分けるクイズに参加する来場者

ブランド品「ホンモノ」と「ニセモノ」を見分ける 横浜市役所でイベント、「ももクロ」高城れにさんも

 偽ブランド品などの不正商品を知り、知的財産権の重要性を学ぶイベント「ほんと?ホント!フェア in 横浜」が5月25日、市役所1階アトリウムなどで行われた。映像や音楽などのコンテンツに関係する団体によって組織される不正商品対策協議会の主催。

 会場では、バッグや財布の偽ブランド品やCD、DVD、ゲームソフトなど、約100点の「ホンモノ」と「ニセモノ」が比較展示され、違いを見分けるクイズがあった。

 ステージでは「ももいろクローバーZ」のメンバーで西区出身の高城れにさんの「不正商品撲滅キャンペーン1日応援隊長」任命式とミニトークショーがあった。ももクロとの共演も多い、アナウンサーの清野茂樹さんが進行し、盛り上がりを見せた。

125周年のプレイベントには平沼高校の在校生や卒業生、学校関係者らが集まった(提供写真)

横浜平沼高校が125周年プレイベント 開校記念日に同窓生ら集い

 横浜平沼高校(小島由美校長)の小ホールで5月5日、創立125周年記念事業のプレイベント「開校記念日をお祝いしよう!応援しよう!」が行われた。

 このイベントは、11月7日に開催が決定している同校の125周年記念式典に先立ち、開校記念日にあわせて実施されたもの。今年3月に発足した生徒実行委員会が準備から企画運営まで担ったといい、在校生や卒業生、学校関係者ら約150人が参加した。

 プレイベントは、応援団OBの須藤尚紀さん(78期)による伝統の応援演技でスタート。現役ダンス部が学年ごとに華やかなパフォーマンスを行ったほか、全日本篆刻連盟理事の原龍児さん(80期)による書や佐川蒼太さん(2年)のエレキウクレレ演奏が披露された。

 原さんは、大きな額装用紙に125周年記念のキャッチコピーである「学びの灯火 次なる世代へ」の文字を一気に描き、「自身の高校生活の中で『書』の世界で生きていくことを目指すことができました。皆さんも自分の好きなことを探して努力していってください」と後輩たちにエールをおくった。参加者全員で体育祭の伝統演目「ファウスト」を踊ったり、最後は応援団OBの指揮で拳をあげて校歌を歌うなど、会場が一体となって盛り上がった。

平翠戦のオープニングセレモニーも

 当日プレイベントが始まる前に、横浜平沼高校と横浜翠嵐高校の部活対抗戦「平翠戦」のオープニングセレモニーも実施された。翌6日に剣道部の試合が平沼高武道場で行われ、現役戦を5勝1分4負、OBOG戦を4勝3負で両試合を平沼が制し、勝点6をあげた。

 平沼高剣道部OBOG会「剣想会」の篠原顯祐さん(73期)は「今回を機にますますOBOG同士の交流が盛んになり、試合に触発されて剣道を再開する者も増えているのは喜ばしいことです」とコメントした。

 平翠戦は3月にサッカーの試合を終え、今後も年内にテニス、ハンドボール、バスケ、野球の各競技で対決する予定。勝利校に勝ち点3、引き分けは1が与えられ、年間の合計勝ち点を競う。

出馬について語る田中氏

横浜市長選 元長野県知事の田中康夫氏が出馬へ 「みどり税」撤廃訴える

 任期満了に伴う横浜市長選(7月20日告示、8月3日投開票)に元長野県知事で作家の田中康夫氏(69)が無所属で立候補することを表明した。

 田中氏は5月22日に戸塚区で行った支援者集会で、「『脱お役所仕事』で市民のために尽くす行政を目指す」と話し、「横浜みどり税」の撤廃などを訴えた。6月2日に中区で会見を開き、具体的な政策を発表する予定。

 田中氏は2000年から06年に長野県知事、07年から09年は参議院議員、09年から12年は衆議院議員を務めた。横浜市長選への出馬は21年の前回選に続いて2回目。

 市長選には青果卸「つま正」会長の小山正武氏(76)と市議の高橋徳美(のりみ)氏(56)が立候補の意思を示しており、山中竹春市長(52)は態度を明確にしていない。

間門小2024年度6年1組卒業制作作品

本牧 気まぐれ歴史散歩 90 新名所「八聖殿で本牧を知ってみない?」

 本牧は6千年前の縄文遺跡から古代・中世の面影も残り、小田原北条氏が統治する頃には海の要衝となっていました。お馬流しもその頃から始まった伝統行事です。葛飾北斎が描いた世界で最も有名な絵「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」も、漁業が盛んで風光明媚な本牧の海を描いたものとも言われています。嘉永7年(1854年)には本牧沖にペリー艦隊が2か月近く停泊し、黒船の上で日米和親条約の締結交渉が行われました。

 横浜が開港場になると、外国人も風光明媚な本牧で暮らすようになり、市電も開通して、本牧は大きく発展しました。しかし、横浜大空襲で被災し、広大な土地を米軍住宅として接収され、海の埋め立てや港湾施設の整備・接収地返還・MYCAL本牧の誕生・バブル崩壊、新しい住宅の建設...本牧の街並みは、今も大きく変化し続けています。

 間門小の昨年の6年1組は、総合学習の時間に本牧の過去から現在までどのように変化し現在があるのかを学びました。そして、本牧のことをより多くの方々に知っていただくために、八聖殿に行ってみなさんにもっと本牧のことを知ってもらおうと考え、この素敵な案内板を三溪園前バス停前に制作してくださいました。壁面をご提供くださったお宅にも本当に感謝です!卒業後も子供たちがこの看板をメンテナンスしていくそうです。

 このあとは、新緑が美しい三溪園にお邪魔できたらと思います。(文/横浜市八聖殿館長 相澤竜次)