高津区版【8月1日(金)号】
首元にウェアコンをつけながら作業するスタッフ

梶ケ谷(株)末長組 作業員に「冷却機器(ウェアコン)」導入 猛暑下の現場で業務支え

 企業の熱中症対策が6月に義務化されたことなどを背景に、(株)末長組(高津区梶ヶ谷)と、その協力会社で構成される「末長組協力会」がこのほど、(株)富士通ゼネラル(高津区末長)の製品で、首元にかけて活用する「ウェアラブルエアコン(ウェアコン)」を約260台購入。猛暑の中、現場で作業にあたるスタッフに配布した。

 末長組はこれまでも、スタッフへの暑熱対策として製氷機や冷水器の設置、温度計や塩タブレット配布、また2022年からは「空調服(ファン付き作業着)」も導入している。だが、同社の久保田篤志取締役によると、この空調服ではカバーしきれない「首元」を直射日光から守り、なおかつ効率的に冷やすことなどを目的に先頃「ウェアコン」と呼ばれる機器の購入を決めたという。

高い冷却効果

 ウェアコンは、電流を流すと一方の面で冷却、もう一方の面で発熱する半導体「ペルチェ素子」を利用した水冷式のネッククーラー。外部温度との差が最大マイナス20度の冷却能力を持ち、40度を超えるような過酷な環境下においても優れた冷却性能を発揮する。また約2、3時間の充電で最大約7時間の連続使用が可能とされている。

「欠かせぬ道具」に

 導入されたウェアコンはスタッフの間で好評を博しており、本紙取材日(7月28日)、高津区内で行われていた末長組の新築工事現場でも活躍。当日、昼過ぎには温度計が40度を記録し、照り返しによる厳しい環境下においてもネッククーラーを着用する作業員の顔は涼やかだった。

 現場の作業監督を務める村居慶星さんも「ウェアコン」を着用し作業に当たっており「炎天下の中でも首元を涼しくしてくれるので、今ではなくてはならない大切な道具」と、その効果を実感。久保田取締役は「作業員が熱中症にかからないことが一番。これで快適に作業できると思うが、今後も猛暑が予想されるので、引き続き気をつけて仕事に取り組んでもらいたい」と語り、作業員の安全と健康を最優先する方針を打ち出している。

例年多くの参加者で賑わう(写真は昨年)

8月3日(日)橘ふるさと祭り 「2年後」見据え今年も開催 新会場探しは今後検討

 橘地区連合自治会などが中心となる「橘ふるさと祭り」が8月3日(日)に行われる。「住民手作り」が特徴のこの催しは、今年で46回目。だが長年、会場となってきた川崎市民プラザが2026年度末での閉館を控えていることなどから関係者は、2年後を見据えた会場探しに着手し始めている。

 橘ふるさと祭りは、会場となる川崎市民プラザ(高津区新作1の19の1)が完成したことを契機に1980年、第1回を開催。以来、橘地区連合自治会や社協、子ども会や区役所などで構成される実行委員会が主催し、半世紀近くにわたり趣向に富んだ娯楽プログラム等を近隣住民らに提供してきた。例年、8月第1週の日曜日に川崎市民プラザで行われる地元の風物詩として広く親しまれると共に橘地区の一体感醸成にも大きく貢献。今年も8月3日(日)、午前9時半からの開催を予定している(プログラム詳細などは右記二次元コード参照)。

会場使用、終了へ

 だが一方で今年に入り川崎市は施設の老朽化や耐震性の不足などを理由に、2026年度末を目途とする川崎市民プラザの施設利用終了を決定。これを踏まえ橘ふるさと祭りの実行委員会メンバーらは先頃、検討委員会を発足した。来年の開催については今回と同様に実施する方向を確認すると共に2年後(2027年度)の開催に関しては既に会場探しや日程調整などに着手している。

 区役所橘出張所の高木克之所長は「(約6000人が来場する)川崎市民プラザでの開催規模と、室内での実施という条件を勘案すれば、代替会場はかなり限られる。屋外となれば夏場の実施も難しく、日程から再構築しなければならなくなるのでは」などといった見解を示している。

サッカークラブ運営を通し、体育学生と企業を繋ぐキャリア支援を展開する 堀田 一樹さん 下作延在住 26歳

学生と企業をリンクする

 ○…県の社会人サッカーリーグに所属している「FC GRANSUMA」。チームの特徴は、所属メンバーが全員大学生で、競技と並行してスポンサー営業や広報を担当していること。最近では、選手がクラブのスポンサー企業の職場に出向いて仕事を体験することで、選手たちがサッカー以外の社会経験を積み、将来の道を探る機会も創出している。「学生と企業がお互いを知り、円滑な就職を進めるための流れを作っていきたい」と力強く語る。

 ○…静岡県出身。生粋のサッカー少年で、さまざまなチームに所属し、活躍した。体育教師を目指して大学に進学するも、入学直前に病を発症し、スポーツが長くできない身体になった。「サッカーができなくなり、一時は抜け殻のようになっていました」。そんな中、同じ境遇の学生と話す機会があり、自分の人生を考え直した。「自分と同じように、アスリートの道を断たれる人がこれから大勢でてくるはず。そんな人を支援したい」と、大学1年生の時に「FCGRAN SUMA」を設立した。

 ○…Jリーグのファンで、さまざまなチームの試合を観戦することが癒しの時間。また、付き合って6年になる彼女とのひと時も大切にしている。「自分の仕事を理解し、支えてくれる最高の人」と笑顔で語る。

 ○…大学卒業後は一度クラブの運営から離れるも、社会人経験を経て復帰。その際、学生時代から土地勘があり、馴染み深かった高津区への移住を決めた。昨年11月にはクラブを運営する(株)Pivonを立ち上げ。メンバーたちを束ねる一方、体育会系の学生を対象にした就活イベントの開催に向け準備を進めている。「学生と企業をリンクする」を合言葉に、歩みを進めていく。

剪定を通して交流した(株)小林植木の社員とFC GRAN SUMAの選手ら

学生サッカー選手 剪定を体験 小林植木(子母口)の協力で

 県の社会人サッカーリーグに所属する、メンバー全員が大学生のクラブ「FC GRANSUMA(横浜市)」の選手と(株)小林植木(小林政春会長・子母口)が7月12日、橘樹神社(子母口)の植栽の剪定作業を通して交流した。なぜ、学生選手たちは、普段接点のない地域の企業と協力することになったのか。その理由とは――。

円滑な就活へ

 今回の試みは、クラブを運営する(株)Pivon(下作延)の堀田一樹代表=人物風土記で紹介=が、クラブスポンサーを務める小林植木に恩返しをしたいという思いで発案・実施されたもの。

 また、普段接点のない学生と直接交流することで、企業が「こんな社員が欲しい」と考える機会にしてほしいという狙いがあり、また、学生側も中々体験する機会のない仕事に触れることで、自身の適性や興味を発見でき、将来のキャリア選択の幅を広げられるとも考えていた。

木々を通して交流

 当日、選手たちは小林植木の職人が剪定した枝葉を清掃し、ごみ収集車に入れる作業に取り組んでいった。

 また、小林会長の仕事の様子を見学し、剪定する枝の見比べ方や、木々の特徴を生かした育て方、仕事をする上での大切なことを小林会長から教わる場面もあった。

 クラブに所属する渡部瑠太さんは「高所で作業する大変な仕事だと感じた。一方、木々を育てていく過程が、選手育成と共通しており、面白さも感じた」とコメント。また、小林会長も「剪定の仕事を手伝ってくれてありがたかった。今時の学生と交流できる、またとない機会になった」と、笑みを浮かべていた。

 交流を経て堀田さんは「学生と企業の双方がお互いを知り、円滑な就職を進めるための仕組みを、これからも作っていきたい」と語った。

下作延第二町会子ども会のメンバーら

高津区少年野球大会 下作延第二が連覇 粘りのプレイで勝利

 「第57回高津区少年野球大会(高津区子ども会連合会主催)」が6月から7月にかけて開かれ、下作延第二町会子ども会が優勝を飾った。同チームは昨年大会も制覇しており、連覇となった。

 スポーツを通して精神と身体を養い、地域の子どもたちが親睦と交流を図るために企画された野球大会。当日は、各地区の子ども会から12チームが参加した。

 下作延第二町会子ども会は、初戦を7対6と僅差で勝利すると、次戦を15対0、準決勝を11対2と勝ち進んでいき、決勝戦でも7対0で勝利し、栄光を掴んだ。

 下作延第二町会子ども会の奥田智也主将は「全ての試合でチームが一丸となり、粘り強く戦うことができました。練習の成果を出せてよかった」と語った。

 大会の結果は以下の通り。▽優勝/下作延第二町会子ども会▽準優勝/坂戸第一町会子ども会▽三位/蟹ケ谷ひかり子ども会▽三位/上作延町会子ども会

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「川国で遊ぼう」
川崎国際生田緑地ゴルフ場
「川国で遊ぼう」
8月16日・17日 市民開放日
川崎国際生田緑地ゴルフ場で8月16日(土)・17日(日)、市民開放日「川国で遊ぼう」が開催される。午前9時から午後4時。入場・イベント料無料。ゴルフ場の一部... (続きを読む)
準備を整えた高津署員ら

夏の交通事故防止運動 高津署で出発式 警察車両が地域を巡回

 「夏の交通事故防止運動」の実施に合わせ、キャンペーン初日の7月11日に、高津警察署(今中隆洋署長)で出発式が行われた。

 当日は、警察や交通安全団体の代表者らが高津署に集合。参加者が見守る中、準備を終えた署員らは警察車両に乗車し、関係団体の広報車両とともに出発。地域を巡回し、住民に向けて交通事故防止を呼びかけた。

 同署の担当者によると、今年1月1日から6月30日までに区内で発生した事故の件数は、昨年同時期と比べて51件増加の266件となっている。

 担当者は「最近は、自転車や高齢者に関連する事故が多い。道路を利用する際は、歩行者もドライバーも周囲に気を配り、十分注意してほしい」と話した。

野末明美氏

市長選 野末氏が出馬表明 無所属、共産党推薦で

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、野末明美(のずえあけみ)氏=高津区在住=が無所属で共産党の推薦を受けて立候補する考えを、7月25日の記者会見で発表した。

 野末氏は茨城県境町生まれの60歳。専門学校を卒業後、作業療法士の資格を取得し、結婚を機に2001年に高津区へ転居した。現在は社会福祉法人理事と政治団体「川崎民主市政をつくる会」の代表委員を務める。

 会見で野末氏は「今の川崎を変えたい。市民生活を最優先できる市政を実現したい」と出馬理由を説明。3人の子どもを育てた経験から、安心して子育てできる環境と、ライフワークである子どもの医療費無料化を促進する考えを示した。「自治体の役割は住民福祉の増進。市民の声を聞き、市民生活に寄り添う市制に変えるために努力したい」と述べた。

 市長選への出馬意向の正式な表明は新人の國谷涼太氏、現職の福田紀彦氏に次いで3人目。(7月25日起稿)
当時の写真を見返す大橋さん

戦後80年 戦禍の記憶【7】 麻生区白山在住 大橋健一さん(96) 「死ぬため」懸命に操縦訓練 3度の窮地 残った命

 「典型的な軍国少年だった」15歳のとき、東京陸軍少年飛行兵学校に第17期生として入校。以来、3度にわたる「九死に一生を得る」経験をしてきた。

 1度目は1945年4月。立川飛行場でB29による爆撃を受けた時。6人の同期生は一瞬のうちに吹き飛び、影も姿もなくなった。防空壕に居たために辛うじて命は残ったものの、低空で飛行する機体に恐ろしさを覚えた。「あれは魔物だ」

 6月、陸軍航空士官学校の選抜試験に合格した。慣れてくると練習機の操縦訓練を行うように。2回目に「死」を意識したのはこの頃だった。練習中、100mほど上昇したところでエンジンが停止し降下。機体を安定させようと咄嗟に操縦桿(そうじゅうかん)に手をかけると、「馬鹿者。手を放せ」。同乗していた教官の怒鳴り声が聞こえた。理解できず呆然とする中、教官の冷静な操作のおかげで、機体も人も事なきを得た。

 死と隣り合わせの日々だったが、格別に生活や学びの環境が整った航空士官学校での時間は楽しくもあった。「陸軍初めての画期的な編成」と評された当時の訓練。その特徴の一つが心理学者の登用だ。訓練生一人一人に心理テストを行い、個々の性格にあった「個別化教育」が徹底された。「この間は教官から理不尽な扱いを受けなかった。僕は自由にやらせた方が伸びるタイプ。2年間の少飛(少年飛行隊)生活の中で唯一納得できる日々だ」

 7月ごろになると優秀な仲間は1人で飛行を行うようになった。「早く一人前になることは早く死ぬということ。死ぬために一生懸命になっているのだ」。皆、内に秘めた思いは同じだった。

 そんな中、「3度目の死」が近づく。艦上戦闘機・F6Fが列をなして急降下し、機関砲を連射。至近弾の衝撃で生き埋めになった。救出されるも、体の感覚はない。だが、命は残った。

 そして、8月15日を迎える。軍の命令で飛行機に関する情報は、三日三晩徹夜で燃やした。

 あれから80年。仲間のほとんどがいなくなった。「僕が口で伝えなきゃ」。思いを強くした。

 「心が傷つき、泣くのに、なぜ戦争をする指導者がいるのか。戦争だけはしちゃいけない」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

川崎市子ども会議 「子どもの権利」を議論 拡大版「カワサキ☆U18」

 よりよい川崎の姿を子どもたちが考える「川崎市子ども会議」の拡大企画「カワサキ☆U18」が7月19日に開かれ、集まった34人の子どもが「子どもの権利」について意見を交わした。

 川崎市では「川崎市子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもたちの考えや意見を市政に反映するしくみ「子ども会議」を2002年に開設。加えて22年からは会議の拡大企画として幅広い子どもが参加できる「カワサキ☆U18」を年に数回、開いている。

 今回の「カワサキ☆U18」には小学4年生から18歳までの34人が参加。今年度の子ども会議の年間テーマである「私たちの『子どもの権利』をもっと大切に!」に基づき議論した。グループに分かれ、条例が定める7つの「子どもの権利」のうち、大切にしたいと思う権利について意見を交わし、その権利が大切にされるにはどうすればよいかについて、アイデアを出し合った。

 「ありのままの自分でいる権利」が大切と考える子どもたちは、「権利を大切にされるためのアイデア」として「自分が安心して好きなことを言える環境を作る」「先生と直接ではなくオンラインで相談できる場所が欲しい」などと発言。「参加する権利」を大切に思う子どもからは、「民主主義をもっと学校でも取り入れる」「子ども会議だけでなく、他の場所でも(意見を)言えるところが欲しい」といった意見が出た。

より子ども主体に

 この日出された意見や要望をもとに、毎月の子ども会議の定例会で議論を続ける。

 今年度の子ども会議や「カワサキ☆U18」では、会議の進め方なども可能な限り子ども自身が決め、進行役なども子どもが担うという。かねて子ども会議の委員などから「もっと子ども主体にして欲しい」との要望があり、今回の「カワサキ☆U18」でも、進行役を高校生が務めた。

 川崎市教育委員会の地域教育推進課の二瓶裕児課長は、「『子どもの権利条例』の制定から時間がたち、残念ながら『子どもの権利』を知らない子もいるので、大事なテーマを選んでもらえたと思う。子どもたちの議論をしっかりサポートしたい」と話している。

過去の「高津さんの市」の様子8月3日は区役所が会場となる

地元野菜販売高津さんの市 猛暑受け会場が区役所に 8月3日午前10時から

 地元の採れたて野菜を販売する「高津さんの市」が8月3日(日)、高津区役所で開かれる。午前10時から正午。

 これまでは久本薬医門公園で開かれてきた高津さんの市だが、今回は猛暑が予想されるため、夏限定の処置として会場を区役所に変更することになった。

 当日はトマトやキュウリ、ナスのほか、野菜を使ったさまざまな食品も販売される予定だ。駐車場は用意していないので、来場時は公共交通機関を利用。また、主催者はマイバッグの持参を呼びかけている。

 催しの担当者は「農作物の生育状況により、出品物の種類や数が変動します。品切れの場合はご容赦ください」と話す。

 問い合わせは高津区役所【電話】044・861・3133。

わくわくプラザの昼食 川崎市 夏休みに全施設で提供 昨年度9割が「よかった」

 川崎市は、市立小学校内に設置している児童の居場所「わくわくプラザ」での夏休み期間中の配食サービスを、今年度は全校の施設で試験的に実施する。

 市立小学校に通う児童たちの放課後の居場所である「わくわくプラザ」は現在、115カ所あり、運営は市から委託を受けた指定管理者が行っている。「夏休み期間中に昼食を提供してほしい」という保護者からの要望が強かったことから、昨年の夏休み期間中の一定期間、一部の施設で配食サービスを試験的に実施。利用した児童の保護者7121人にアンケートで感想を尋ねたところ、総合的な評価として9割近くが「良かった」と答えたことから、今年はさらに実施施設を拡大することになった。

 実施期間は8月末までで、料金は弁当事業者ごとに異なるが、一食あたり600円前後。サービス利用を希望する保護者が、配食サービス事業者のインターネットシステムから直接、注文する。

 市の担当者によると、今年度の実施状況を踏まえ、来年度以降の本格実施を検討するという。

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(上)宮崎さん(中央)と6年生の児童たち(右)5月の交流会の様子

「SHISHAMO」 宮崎さんと校歌を作成中 新小倉小の児童たち

 今年4月に開校した川崎市立新小倉小学校(幸区)の児童らが、川崎市出身の3ピースロックバンド「SHISHAMO」のギターボーカリスト、宮崎朝子さんと一緒に校歌づくりを進めている。完成する校歌は、12月13日(土)の開校記念式典でお披露目される。

 新小倉小学校は川崎市で115番目の小学校として開校した。6年生の児童から「自分たちの学校の校歌を自分たちで作りたい」という要望があり、「総合的な学習の時間」の中で、校歌づくりに向けた学習を開始。2019年に開校した市立小杉小学校(中原区)が川崎ゆかりの音楽家に校歌作成を依頼していたことが分かり、幸区ゆかりの音楽家について調べたところ、幸区出身で、新小倉小の校章を手掛けた市立川崎総合科学高校(幸区)の卒業生でもある宮崎さんが最有力候補になった。

 6年生の児童らは「宮崎さんに校歌づくりをお願いしたい」と校長に相談のうえ、宮崎さん宛ての手紙を自分たちで考えて送付。すると宮崎さんから返答があり、5月27日には宮崎さんを学校に招いて交流会を開催した。児童が手作りのスライドで経緯を説明し、改めて「お願いします」と伝えると、宮崎さんは笑顔で快諾。このとき宮崎さんから「校歌に入れたい言葉をみんなで考えて」という宿題を与えられ、6年生を中心に全校生徒で言葉を考え、「新たな絆」「虹色のピース」などの8つの言葉が決まった。

 7月17日、再び宮崎さんを新小倉小に迎え、選んだ言葉と言葉に込めた思いを、児童が一人ずつ伝えた。宮崎さんは「一つ一つの言葉の意味を考えながら、新小倉小らしい校歌をつくりたい」とコメント。福岡弘行教頭は「児童一人一人の『自分たちが学校を作っていく』という思いを感じた。どんな校歌になるか楽しみ」と語った。

川崎市役所

24年度分「市長への手紙」 「公園」関連が最多 等々力緑地に高い関心

 川崎市政に関する市民の声を市長に直接届ける「市長への手紙」制度の2024年度分の概要がこのほどまとまった。内容別件数では等々力緑地再編整備に関する意見や要望を中心に「公園」関連が最多で、等々力緑地に対する市民の関心の高さが浮き彫りになった。

 「市長への手紙」は、市民の声を把握して市政に反映するため、1972年に始まった。市長がすべてに目を通し対応方針を示したうえで、担当部局が対応している。

 2024年度に受け付けた手紙は2160通で、寄せられた要望や意見を内容別に振り分けた件数では3783件だった。このうち手紙やファクスで届いたものは750件、メールは1410件。投稿者の年代では40代が最も多く、50代、30代の順だった。

 内容に応じた振り分け先では建設緑政局が572件で最も多く、次いで教育委員会事務局が401件、健康福祉局が359件と続く。内容別でみると「公園」に関するものが最も多く、「等々力緑地再編整備に関する意見」が突出していたという。市の担当者によると、再編の方向性や新設を希望する設備のほか、再編整備に伴う樹木の伐採に対する危惧などが寄せられた。

 2番目が保育料の減額などを求める「子育て支援」関連、3位は「学校教育」で「教育費や給食費の無償化」に関する要望が多かった。

緑化フェアの影響で

 内容別件数3783件のうち、寄せられた意見や要望を市の施策や事業の「参考」としたものは約6割の2209件。意見や要望を受け具体的に「対応」したり、事業や施策に「反映」したものは、全体の約3割の1187件だった。

 具体的には、「熱中症アラート発令時はテニスコートを無料でキャンセルできるようにして」という要望を受け、猛暑が続く一定期間、熱中症警戒アラート発令時などに無料でキャンセルできる運用に変更。「がん治療時のウィッグ購入費を助成してほしい」との要望に対し、ウィッグや胸部補整具などを対象に費用の助成を開始した。

 市の担当者は「緑化フェアの影響で、等々力緑地など公園に対するご意見が多かった。市民の指摘で気づかされるものも多く、今後も大切にしていく」としている。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.33 「第49回高津区民祭」について

 第33回目は、町内会や地域団体、企業、行政みんなで作り上げた第49回高津区民祭をご紹介いたします。

 私たちSELFは、昨年よりこの区民祭の事務局を担ってきました。昨年は、衆議院議員選挙と重なり、まさかの中止でしたが、今年は、7月13日(日)に無事、開催することが出来ました。

 区民祭の規模も通常の形に戻し、6年ぶりのフルスペック開催、楽しみにしている多くの人からの期待を感じながら、各関係各所と調整し、いざ本番スタートとなりました。

 オープニングセレモニーの会場となる高津スポーツセンターでは「タカスポ祭り」が開催され、館があふれるくらいの来場者がいる中、パレード出発式を行いました。アトラクションでは、川崎市消防音楽隊、KADOKAWA DREAMS、高津高校書道部がパフォーマンスを披露し、出発式を盛り上げてくれました(迫力満点でした!ありがとうございました!)。

 15時30分、いよいよパレード出発!高津警察署のパトカー&白バイを先頭に楽しみに待っていた出演団体が、外気温度以上の熱気で大山街道を向かっていきました(当日は、幾分気温が低く、主催者側も運が良かったです)。二子神社、高津図書館前、溝口南公園で行われたイベントも盛り上がり、大山街道周辺は人・人・人の状態でした。

 来場者25万人(延べ人数)と発表がありましたが、大きな混乱や事故もなく開催する事が出来ました。以前このコーナーでもご紹介した「高津区民祭実行委員会」の結束力が功を奏しました!皆様お疲れ様でした。

 SELFは、地域の企業・団体の皆様、町内会、自治会、商店街の皆様と更なる繋がりを持つことが出来ました。皆様と共に高津区を盛り上げていきます。これからもよろしくお願いします。

GO!GO!!フロンターレ

シニアの健康を応援!

 川崎フロンターレが運営するAnker フロンタウン生田で9月15日(月・祝)、「健康長寿フェスタ2025 supported by ひまわり調剤薬局株式会社」が開催される。午前10時から午後1時。

 いくつになってもワクワクした毎日を過ごせるよう、シニアの心と体の健康を促進するさまざまなブースが出展する。注目は「聞こえのケアは『ヘルスケア』」と題したミニセミナーと聴力測定。普段見過ごされがちな聴力と健康の関わりについて、専門家がヒントを交えながら楽しく解説する。会場には自身の聞こえを手軽に確認できる「簡単聞こえのチェックコーナー」も設置。

 今年も富士通スタジアム川崎(10月13日〈月・祝〉)、フロンタウンさぎぬま(11月3日〈月・祝〉)との合同開催で、パワー満点のプログラムを届ける。担当者は「健康と向き合えるさまざまな企画をご用意しております」と呼び掛けている。詳細は同所公式ウェブサイトで公開予定。

不定期連載 市民健康の森だより 第194回 「高津区民祭」に出店参加しました

 7月13日に実施された高津区民祭、私たちは高津図書館前広場に出店参加しました。この区民祭、令和2年からコロナ禍によって開催中止、令和5年は規模を縮小しての開催でした。昨年は選挙と被って中止、今年は6年振りのフルスペック開催でした。雨天中止ですから関係者のみなさんは事前の天気予報は気になったことでしょう。当日は直前に発生した台風の影響もなく無事に開催できたことが何よりでした。

目玉のパレードに劣らぬ賑わいぶり

 私たちが出品したのは炭焼きで出来る竹炭竹酢液や会員手作りの各種竹細工品に加えてイチジク苗木や観葉植物と多彩です。イチジクや観葉植物は会員が丁寧に育てて提供してくれました。竹酢液は午後1時の開店と同時にまとめ買いが入り、炭部会長が春日台まで追加の竹酢液仕入れに走ってくれました。会員手作りの竹細工品の飾り物もよく売れました。子供たちも大勢私たちのブースを訪れてくれて竹細工おもちゃ「ガリガリトンボ」を興味深げに試してくれました。売り上げ好調で2年前の区民祭時の売上げの約2倍となりました。人出が多かったのが幸いしたようです。

 図書館前では川崎市の「特別市」を目指す取組みやごみ減量への取組みなど多彩な行政の取組みを紹介するブースも人を集めていました。それでも区民祭の呼び物はタウンニュース高津区版7月18日号のTOWN PHOTOで紹介されたパレードでしょう。開始の3時30分に向けて人出が増えて行った感じです。6年振りのフルスペック開催を待ちわびた区民が大勢いたようです。パレードの目玉は7基のお神輿ですが、様々な団体が参加していました。川崎市消防音楽隊はこのような催しには欠かせませんし、加えて「高津区老人クラブ連合会」「高津区社会福祉協議会」「神奈川民間保育園協会」など普段はあまり表に出ない団体もパレード参加していました。まさに高津区の老若男女皆で盛り上げる「区民祭」です。