多摩区・麻生区版【8月29日(金)号】
100号を紹介する高橋さん

つながる新聞 長沢の魅力届け100号 地域と連携し、情報紙発行 

 長沢まちづくり協議会(多摩区/末吉一夫会長)が発刊する地域情報紙「ながさわつながる新聞」が、8月27日の発行号で100号となった。同協議会の事務局長で、紙面の編集を担う高橋弘幸さん(高橋工務店)は、「本当によく続いた。名前の通り、地域をつなげていくのがこの新聞の役割。今後も発行を続けていきたい」と思いを述べた。

 つながる新聞はB4判2頁刷りで、地域の出来事やイベント、団体や個人の紹介、生活に役立つ情報などが細かく掲載されている。印刷・配布は朝日新聞販売店「ASA南生田」が、編集は高橋工務店が協力し、月1回程度のペースで同協議会が発行。多摩区長沢を中心とした周辺地域に、3500部から5000部を新聞折込と店舗への設置で配布している。

 発行者の同協議会は、長沢商店会内の空き店舗活用事業をきっかけに長沢自治会をはじめとした近隣自治会、地域住民など約20人により、2007年5月に設立。多目的レンタルスペース「長沢ひろば」の管理運営(24年まで)や、地域の団体や学校などと連携してイベントに参加・協力するなど、住民交流の創出による魅力あるまちづくりに取り組んでいる。

「伝え隊」が創刊

 新聞の創刊は2014年8月20日。まちおこしを目的に長沢商店会の店主や店員数人を中心に結成された「ながさわ魅力伝え隊」が、地域情報発信のために発行したのが始まりだ。現在と同じB4判で印刷された第1号には、自転車安全運転講習会などの地元ニュースや地域の人をリレー式で紹介するインタビュー、イベントの告知などが掲載された。

 当初はオブザーバー的な立ち位置で発行に携わっていたという高橋さんは、「まずは情報発信が必要だということで、新聞の発行に至った」と振り返る。創刊後、地域に詳しい人の寄稿なども始まり、歴史や文化を伝承する内容も盛り込まれて深みを増していった。

 「伝え隊」が49号まで続けると、50号からは同協議会にバトンタッチ。「地域のつながりを断ってはいけない」と、休まず情報を届けてきた。コロナ禍の20年3月には、一斉休校により学校という日常を失った子どもたちのため、2回にわたりクイズやパズルなど自宅で楽しめる企画を盛り込んだ号外を出した。

 近隣住民による漫画やアートの寄稿、南生田小学校のわくわくプラザを利用する子どもたちが新聞記者として取材記事を書くなど、地域の協力も得ながら11年間でこのほど100号に到達。「本当に良く続けられた。子どもたちの原稿は発行の原動力になった」と高橋さんは微笑む。記念の100号には、佐藤直樹多摩区長をはじめ近隣自治会や商店会からの祝辞、新聞の沿革、漫画や書、俳句、コラムなどがフルカラーで載っている。

 高橋さんは「地域の人の視点で作ってきた。イベントなどの情報を載せることで人と人をつなげられている」と思いを語る。一方、時代に即した情報発信や担い手不足などの課題にもふれ、「読み手から書き手、参加者から主催者へと地域の人の行動や意識に変化が生まれれば。まずはつながることから」と期待を込める。同協議会の末吉会長は、「地域の皆さんに長年読んでいただきありがたい。長沢を知ってもらい、地域とのつながりを深めていただくことが一つの目的。地元のことを把握するツールとして役立てていただき、地域の活動に参加するようになってもらえればうれしい」と話した。

エジプトに赴任し、日本式教育の普及に努める 中村 邦彦さん 麻生区在住 64歳

「寄り道もまた楽しい」

 ○…稗原小の校長を退任後、昨年9月から「エジプト日本式学校スーパーバイザー」として、第二の人生を歩んでいる。7月に一時帰国し、菅生中学校区地域教育会議で近況報告を行った。エジプトは、2017年から日本式教育を導入。来期は、15人の退職校長が、日本の学校運営と学級経営方法などを伝えていくという。「何があっても『アラーの思し召し』で済んでしまうアバウトな社会。純粋で自己主張が激しい人も多い」と現地の印象を語る。

 ○…「西生田小の仲間や恩師とは、今も旅行に行く関係。いいクラスだった」と振り返る。西生田中では陸上部に所属。駅伝チームは市大会で優勝したが、補欠だった自分には後ろめたさがあった。そんな雰囲気を察した顧問から「お前たちがいたから優勝できたんだぞ」と電話が掛かってきて心が震えた。教員を目指したきっかけは、恩師の存在が大きい。

 ○…「陸上を通じて出会った仲間たちは宝物」と共感してくれる存在の大切さを説く。浪人して青山学院大へ。「青学の陸上部出身っていうと驚かれるけど、当時は予選会敗退ばかりだった」。卒業後、アメリカ大陸を1周する旅に出掛け、人と人は言葉ではなく、心でつながっていることを再認識。実践の場として教員の道を選んだ。人間関係が構築できていれば、不登校も無くなると信じてやまない。

 ○…退職後、すぐに市子ども夢パークの副所長となる予定だったが、期せずして学級担任を経験。そして特別活動研究会の会長としての手腕を買われ、スーパーバイザーに声がかかった。「寄り道も楽しいもの」と人生訓を語る。趣味はサーフィン。「この夏は7回行ったけど、しばらくはできないね」とエジプトに旅立った。

昨年の神輿の宮入り

五反田神社 今年も例大祭 9月13日・14日 生田で

 五反田神社(多摩区)で9月13日(土)・14日(日)、秋の例大祭が開催される。神輿を守護する扇睦会による渡御もある。

 同神社は鎌倉時代に創始されたと伝えられ、例大祭を主催する奉賛会が代々守り続けている。

 13日の午後2時に子ども太鼓が神社からJAセレサ川崎生田支店に向け出発。4時45分から小学生らの太鼓演奏。6時から素人演芸・カラオケ大会(申込み下記)。

 14日は午前9時30分に大神輿の宮出し、午後5時の宮入りまで神社界隈を練り歩く。6時30分からウルトラマントリガーと写真撮影会(先着100人、4時30分から整理券配布)。その後、大道芸や未来太鼓道場の和太鼓、終了後は福銭と投げ餅を予定。両日共、境内には屋台が出店する。五反田神社奉賛会の磯野清会長は「長い歴史のある神社を守ってきた先人たちに感謝し、神輿の渡御で活気溢れる五反田のまちになれば」と話す。

 扇睦会は次代の若者へ伝統文化を受け継ごうと当日の担ぎ手を募集する。対象は中学生以上の男女。未経験可。神輿の参加申込みは扇睦会の渡辺文寛会長【電話】044・911・8468(午後2時〜5時)。カラオケ大会の申込みはクリオホーム【電話】044・932・3219((水)(木)休み)。

(左から)大久保選手、福田市長、山本HC、近田選手

富士通フロンティアーズ 目指すは「日本一奪還」 福田市長に決意語る

 社会人アメリカンフットボール・Xリーグ「富士通フロンティアーズ」のキャプテン・大久保壮哉選手、副キャプテン・近田優貴選手らチーム関係者が8月22日、川崎市役所を訪れ、福田紀彦市長に今シーズンの日本一奪還を誓った。

 Xリーグは8月29日(金)に秩父宮ラグビー場(港区)で今シーズンが開幕。昨季リーグ1位で臨んだ日本一を決めるライスボウルで「パナソニック インパルス」と対戦し、惜しくも4連覇を逃したフロンティアーズ。山田厳英部長は「来年1月3日のライスボウルで日本一のタイトルを目指してやっていきたい。101年目の川崎市に新しい歴史を刻んでいきたい」と抱負を語った。

 続いて、山本洋ヘッドコーチは「チームの総合力を高める練習をしてきた。1戦1戦勝ち上がっていきたい」と意気込みを語った。大久保選手は「今季は『NO EXCUSES』をスローガンに掲げ、何事にも言い訳せずに、自分たちと戦ってやり切ろうと3月からスタートした。日本一という目標がぶれることなく、8月29日から1戦1戦全力で戦っていきたい」と話し、近田選手は「日本一奪還が使命。目の前の試合、日々の練習、一瞬一瞬を全力を出し切ることをチーム全員でやっていきたい」と誓った。福田市長は「悔しさをばねに、さらに強くなるシーズンになると思うので、期待している」とエールを送った。

調布花火は9月20日 約1万発が夜空彩る

 「第40回調布花火」が9月20日(土)、調布市多摩川周辺を会場に開催される。主催は調布市花火実行委員会。

 大玉70連発、花火と音楽がコラボレートする調布名物「ハナビリュージョン」、日本煙火芸術協会が厳選する「匠の花火玉」など多彩なプログラム。二ヶ領上河原堰付近の中州から約1万発を打ち上げる。

 午後6時開会式、打ち上げは6時15分から7時15分まで。荒天中止。

 詳細は公式ウェブサイト【URL】https://hanabi.csa.gr.jp/を参照。

福田市長(中央)に要望書を手渡す4会派の団長

川崎市議会4会派 「小児医療費助成制度拡充を」 福田市長に要望書手交

 川崎市議会の自民、みらい、公明、川崎・維新の4会派が8月18日、小児医療費助成制度の拡充を求めた要望書を福田紀彦市長に手渡した。

 小児医療費助成制度を巡っては、県内31市町村が高校3年生相当までを対象にしている。川崎、横浜2市のみ中学3年生までだが、横浜市は山中竹春市長が8月の市長選で18歳までの拡大を掲げ再選した経緯がある。

 要望書では「物価高騰や教育費・医療費の家計負担増加が子育て世帯に影響を及ぼし、支援拡充が急務」と指摘。自民市議団の野田雅之団長によると要望書を受け取った福田市長は「主要4会派の要請を重く受け止める」と述べたという。市長は25日の定例会見で小児医療費助成を18歳まで拡大する考えを示した。

傾聴の技術学ぶ 全7回 参加者を募集

 全7回の「シニア傾聴講座」が、てくのかわさき(高津区溝口1の6の10)で10月から始まる。

 市高齢者在宅サービス課、認定NPO法人かわさき創造プロジェクト主催。傾聴の基礎を学び、回想法を通じて、高齢者の心の健康に寄与できるような技術を身につける。傾聴ボランティアや日常生活にも役立つ。

 市内在住、在勤の40歳以上の人が対象。定員24人(全日程参加できる人)。3千円。10月9日、16日、23日、30日、11月13日、20日、午後1時30分〜4時30分。11月4日〜7日のいずれかで体験実習。申込は「傾聴講座を受講希望」と明記の上、氏名(ふりがな)、年齢、郵便番号、住所、電話番号を記載し往復はがき(〒210―8577川崎市川崎区宮本町1番地健康福祉局高齢者在宅サービス課)かファクス(【FAX】044・200・3926)。二次元コードでも受付。9月17日必着(応募多数の場合抽選)。(問)【電話】044・200・2677

音楽でふれあいを 9月20日 多摩市民館

 多摩市民館大ホールで「ふれあいミュージックフェスタ」が9月20日(土)に開催される。午後0時15分開場、0時45分開演。観覧無料。

 音楽を通じ、学校や世代の壁を超えて親子で楽しくふれあえる場を作ることを目的に、生田地区青少年指導員会が主催する手作りのイベントだ。

 23回を数える今年は、明治大学Wind Orchestraや南生田小合唱団、生田小合唱団、南生田小PTAコーラス、東生田小音楽クラブ、枡形中吹奏楽部、南生田中吹奏楽部、生田中吹奏楽部が出演する。

 会場へは公共交通機関の利用を。詳細は同会事務局(多摩区役所生田出張所内)【電話】044・933・7111。

岡本太郎美術館 3月末から展覧会休止 老朽化による改修で

 川崎市岡本太郎美術館(多摩区枡形)は、施設や設備などの老朽化に伴う改修工事のため、2026年3月30日(月)から29年3月末(予定)まで、展示室での展覧会を休止する。

 防水や特定天井、空調設備などを改修する。期間中は館内展示室での展覧会の開催を休止するが、工事に影響のない範囲で施設の一部を使った作品展示やワークショップなどを行う。加えて、市内公共施設などで収蔵作品を活用した取り組みを実施する。カフェテリアTAROとミュージアムショップの営業は現在調整中。詳細はウェブサイトで順次公開される。

 同館は、高津区二子に生まれた芸術家・岡本太郎氏から市が約1800点の作品の寄贈を受けたことを契機に、1999年に開館した。

ギャラリーで作品を前にする廣田さん

新百合丘オーパ ギャラリーで芸術文化支援 2年連続「メセナ」認定

 企業の芸術文化振興への支援活動を認定する制度「This is MECENAT(メセナ)」に、麻生区の商業施設「新百合丘オーパ」の「アートdeみらいギャラリー」が2年連続で選ばれた。

 企業が社会貢献として取り組む芸術文化の支援活動を顕在化し、社会的意義を広めようと創設され、今回は198件が認定された。オーパでは「誰もが利用でき、誰もが表現できる」をテーマに、同館2階に昨年3月、ギャラリーをオープン。地元の障害者施設が発表の場を求めていたことも開設のきっかけとなり、施設利用者の作品をはじめ、学生のゼミの発表や麻生区の観光写真展の入賞作品など、障害の有無を問わず多様な展示を行ってきた。

 担当の廣田周さんは「展示を通じて福祉施設の利用につながったという声もある。今後は障害のある人の仕事にもつながれば。引き続き地域のイベントとの連携も図りたい」と話している。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
【中途募集】「タウンニュース」の記者として、街の力になりませんか?
【中途募集】「タウンニュース」の記者として、街の力になりませんか?
神奈川県と東京多摩地域で発行する地域情報紙「タウンニュース」。制作するタウンニュース社では、紙面、Webプロモーション、イベント企画運営、公共施設の管理業務など... (続きを読む)
春風亭昇太さん(左)と米多朗さん=主催者提供

一玄亭米多朗さん たま寄席、今年も 9月28日 多摩市民館

 かわさき産業親善大使の落語家・一玄亭米多朗さんがプロデュースする公演「たま寄席」が9月28日(日)、多摩市民館大ホールで開催される。

 同寄席は、米多朗さんが真打に昇進したときに「真打昇進披露落語会」として開催してから今回で24回目を数える。毎年落語を中心に、地域に笑いを届けている。

 たま寄席(午後の部)は、午後3時開演。長寿演芸番組『笑点』の司会者で、落語芸術協会会長の春風亭昇太さんを特別ゲストに迎える。指定席S席3千円、A席2500円、自由席2千円。すべて当日500円増。終演は5時30分を予定している。

 なお、こども寄席(昼の部)も行われる。正午開演。麻生区出身の江戸曲独楽師・三増れ紋さんも登場し、日本の伝統芸を披露する。指定席大人2千円、高校生以下1千円。すべて当日500円増。子ども寄席には、大人同伴の子どもを約200人無料招待。メールで要予約。終演は午後1時30分予定。

 昼の部と午後の部は録画され、後日有料(1千円)で録画配信される。

 チケット購入や問い合わせは主催の米多朗ファンクラブ(【電話】044・944・3346/【メール】yoneta0609@gmail.com)。

中野潤也会長

生田ライオンズクラブ

■川崎生田ライオンズクラブ▼会長/中野潤也((株)栄伸テクノサービス)▼幹事/吉澤章子(川崎市議会議員)▼会計/吉川大我((株)Luxem)

■発足/1987年

■会員数/30人

■今年度の主な事業予定/献血活動(3回)、障害者団体との交流事業、多摩区民祭でのバザー、10月に札幌でOSEALフォーラムなど

■中野会長テーマ「笑顔と愛を届けたい」

■中野会長「LCのメンバー、そして携わっていただく皆さんに集っていただけるクラブにしたい。専修大学生田キャンパス、読売ランド前駅、多摩区役所で年3回実施している献血活動を励行する。新規メンバーも続々と入会しており今後も会員増強に努める。移動例会を積極的に行い皆が楽しめる会にしたい」

佐藤区長(右)に質問する小中学生

小中学生10人 多摩区役所を探検 「食レポ」にも挑戦

 子どもたちの地域愛着形成を図り体験型ワークショップなどを行っている市民団体「たま結び」(なかむらなつき代表)は8月20日、小中学生が多摩区総合庁舎内を探検しながら、役割や魅力を学ぶツアーを実施した。

 当日参加した10人は、フリーアナウンサーの若月千春さんと共に、多摩市民館の舞台裏や、図書館の書庫など、普段は入ることができない場所を見学。区役所の職員や佐藤直樹区長らに質問も行い、学びを深めた。レストランたまでは、「食レポ」にも挑戦した。

 当日の様子を撮影した動画は編集後、ユーチューブなどで発信をする予定だ。参加した加藤壱花さん(12)は「区長と会うのも初めてで新鮮だった。区役所のいろいろな部分を知ることができ、さまざまな人が支えていることが分かった」と話した。なかむら代表は「子どもたちが区役所に親近感を持ってもらう機会になった」と笑顔を見せた。

一昨年の収穫風景

禅寺丸柿の収穫体験 9月27日 参加者募集

 麻生区の木である「禅寺丸柿」の収穫体験が9月27日(土)、麻生区黒川地区で開催される。午前10時から正午。荒天中止。

 麻生区観光協会と麻生区役所が主催する同イベント。昔ながらの道具「ばっぱさみ」(もぎとり棒)を使った柿もぎのほか、芋掘りも行う。

 小田急多摩線黒川駅北口集合。参加費用は1人500円(保険代など)。対象は市内在住または在学の小学生とその保護者のグループ30人(抽選)。申し込みは麻生区役所ウェブサイト内のフォームから。9月16日(火)まで。

 問い合わせは麻生区地域振興課【電話】044・965・5113。

新たに導入する防災ラジオ

川崎市 防災ラジオを導入 1000台を無償貸与、500台を有償配布

 川崎市は、災害発生時に自動で起動し情報を届ける「防災ラジオ」を新たに導入し、市民に無償貸与・有償配布を行う。申込受付は、9月16日(火)から(有償配布は10月15日(水)まで受付)。

 この防災ラジオは、緊急地震速報や国民保護に関する情報、避難指示、河川洪水・土砂災害等の気象に関する情報などを受信すると、自動で起動し最大音量で放送する仕組み。コミュニティ放送「かわさきFM(79.1MHz)」の電波を活用し、情報が得づらい高齢者や障害者らにも、命を守るための災害情報を届けたい考えだ。

 今年度は、高齢者や障害者、町内会自治会らを対象に1000台を無償貸与するほか、500台を抽選(申込多数の場合)で有償配布する(詳細は下記リンクより)。

 市危機管理本部は「災害情報はいち早く入手することが重要。インターネットなどから情報を収集できない人でも命を守る行動がとれるよう、この防災ラジオを活用してほしい」と話している。

 申込みは下記リンクから、問合せは、川崎市危機管理本部災害システム担当【電話】044・200・1906。

不登校を考える 麻生市民館で講演会

 スクールカウンセラーから見た不登校の子どもたちをテーマとした講演会が8月31日(日)、麻生市民館第1会議室で開かれる。午後2時〜4時30分。主催は子の不登校や引きこもりに悩む親の居場所づくりを行う「しんゆり親の会Our Place」。

 講師は野村朋央氏。対象は不登校に悩んでいる親、関心がある人。申込み先着50人。参加費500円。申込みは同会【メール】shinyuri.ourplace@gmail.com。

市場規模は1千億円へ かき氷が酷暑で大人気 街の氷屋は縮小傾向

 酷暑でかき氷の需要が増している。市場調査会社によると、全国のかき氷の市場規模は2024年に過去最高の964億円を記録し、今年は1千億円超えも予測されるという。一方で街の「氷屋」は減少し、高齢化や零細化が進む。市内の「氷事情」を取材した。

 「グレープひとつ、お願い」「私はイチゴ!」

 8月末の週末。35度を超える猛暑日となったが、小田急向ヶ丘遊園駅近くの住宅地に止まるかき氷のキッチンカー「登戸パーラー」には常時人が集まり、かき氷をほおばっていた。

 同店では、多い日には150〜200食近くを販売してきた。事業主の堀尾佑記さんはコロナ禍にこの事業を始めたが、この数年の「変化」をこう語る。「猛暑日は客足が鈍く、常連客が『夕方に来る』と声をかけていく。実際、暑さが収まってから客が集中する」

 市場調査会社「インテージ」の調査によると、かき氷の市場規模は、23年度には前年比121%、24年度は前年比114・8%と、年々拡大傾向にある。世間ではかき氷好きを「ゴーラー」と呼ぶ人気ぶりで、JR川崎駅近くの「ホテルメトロポリタン川崎」(幸区)内のレストランでは、これまでビュッフェメニューの一つだったかき氷を、今年からティータイムのアラカルトメニューとして提供。純度の高い「天然水氷」を売りに、一杯980円〜1480円という価格設定だが、人気を集めているという。

コンビニの余波

 県内の氷販売店が加盟する「神奈川県氷雪販売業生活衛生同業組合」(氷雪組合)の幹部によると、コロナ禍が明け、飲食店の営業再開やインバウンド需要により「氷の売り上げは全体的に1割以上伸びた」という。特に夏場は伸び幅が大きく、氷の在庫が底をついたため県外から調達して販売店に卸す氷雪製造メーカーもあるそうだ。

 好調にみえる氷業界だが、街の「氷屋」の状況は厳しい。

 厚生労働省の調査によると、全国の氷雪販売施設数は08年度に2384施設だったが、17年度には1581施設まで減った。店の規模では、16年の時点で従業員数「2人」の店が約3割で、「1人」も全体の約25%と、零細化が著しい。さらに経営者の年齢別では「60歳以上」が全体の4分の3を占め、「70歳以上」も4割以上だった。

 川崎市内の氷屋の店主は「この数年で知り合いの氷屋がいくつも店をたたんだ。今ではどこにでもコンビニがある。仕方がない」と苦笑いを見せる。氷雪組合の幹部も「夏の祭りを秋以降にスライドさせる主催者が増え、気象が不安定で急なイベント中止も少なくない。天気に振り回され、疲弊する氷屋も増えている」と話していた。

ウクライナの避難女性 宙と緑の科学館 プラネタリウムで支える 解説員の田中さんも伴走

 プラネタリウムの仕事を通じ、ウクライナから避難中のオレナ・ゼムリヤチェンコさんの生活を支えよう――。日本国内のプラネタリウム関係者の間で、そんな活動が続いている。その名も「One Sky for All」。発起人の一人である「かわさき宙と緑の科学館」(以下科学館、多摩区)職員の田中里佳さんも、プラネタリウム解説員の仲間としてオレナさんに伴走している。

 今年7月19日、「科学館」で、オレナさんによるプラネタリウム特別投影「ウクライナの星空の下で」が開かれた。オレナさんが「科学館」で投影会を開くのは、昨年2月に続き2回目。来場者に向け、オレナさんはウクライナの夏至の行事「イワナ・クパラ」など故郷の文化に関する説明を交えながら、星たちの物語を解説。最後に客席にこう呼びかけた。「生きる場所や文化が異なる私たちにできることは、星空の下に集まること。またここでお会いしましょう」

「川崎にも」と声掛け

 オレナさんはウクライナ北東部のハルキウに家族と暮らし、プラネタリウム解説員として働いていたが、2022年2月からロシアによる侵攻を受け、同年4月末に夫と日本へ避難。戦禍が収まらず、日本で仕事を得たいと、宇宙航空研究開発機構にプラネタリウム解説員の経歴をメールを送った。ここから首都圏のプラネタリウム関係者の間に情報が広がり、複数の施設がオレナさんを招待し始めた。

 情報は「科学館」でプラネタリウム解説員を務める田中さんにも届き、22年の夏ごろ、都内でオレナさんと対面。田中さんが「ぜひ川崎にも来てください」と声をかけたところ、秋には夫婦で「科学館」へ。解説台へ案内すると、「オレナさんの表情が明るくなった」と田中さんは言う。

 そして23年6月、岡山県で開催された「全国プラネタリウム大会」の場で、田中さんのほか東京、千葉などの解説員ら7人が発起人となり、全国の施設で協力してオレナさんの解説員としての活動を支える「One Sky for All」が始まった。すると各地から「うちもぜひ」という手が上がり、今年7月末の時点で、オレナさんは全国約25カ所の施設で計60回、ウクライナの星空について解説してきた。

 田中さんは、長野県伊那市や長崎県佐世保市など地方での活動に同行し、施設案内や補助解説も務める。オレナさんは今では簡単な日本語を話すが、単独での地方出張は困難が多いからだ。

 田中さんは「オレナさんの苦しみに寄り添う気持ちを言葉で伝えるのは難しいが、避難生活の中でも彼女らしく生きられるために、母国に戻る日まで支えたい」と語る。「科学館」の久保愼太郎館長も「星空に国境はないということを、オレナさんとの交流を通して改めて痛感した。ウクライナに平和が戻りオレナさんが帰国しても交流を続けたい」と話していた。

広い人工芝の上で楽しくプレー

GO!GO!!フロンターレ

スタジアムでグラウンド・ゴルフ大会

 富士通スタジアム川崎で9月26日(金)、多くのシニアが参加する「第113回 富士通スタジアム川崎グラウンド・ゴルフ大会」が開催される。小雨決行。

 50歳以上であれば誰でも参加でき、緑の人工芝の上で、8ホール2ラウンドを2回、計32ホールの個人戦を行う。参加者全員に参加賞が用意されているほか、男女別の上位5位までの入賞者には景品が贈られる。さらに、ホールインワン賞や、誰にでもチャンスがあるお楽しみ抽選会もある。

 午前9時から午後3時。参加費は保険料込みで1600円(税込み)。先着100人。申し込みは氏名、郵便番号、住所、電話番号、生年月日、グラウンド・ゴルフ歴を記載し、電話、FAX、メールのほか、スタジアム事務所への直接持参でも受け付ける。9月21日(日)締切。

 スタジアムの担当者は「初心者からベテランまで、皆様のエントリーをお待ちしています。気持ちの良いグラウンドで一緒に楽しみましょう」と参加を呼び掛けている。

 (問)同スタジアム【電話】044・276・9133。

画像はいずれも川崎フロンターレ