高津区版【8月29日(金)号】
キャラクターを紹介する高津市民館の竹本さん

高津市民館・プラザ橘 2人に「愛称をつけて」 施設のマスコットが誕生

 今年4月から高津市民館(溝口)とプラザ橘(久末)の指定管理を任されている「たかつ・未来共創パートナーズ」は現在、各施設にとって初となるマスコットキャラクターの愛称を9月15日(月)まで募集している。企画を担当する高津市民館の竹本はるかさんは「まだ生まれたばかりの2人に、あなたが愛称をつけてください」と呼びかけた。

 生涯学習社会の実現に向け、複数の企業・団体が協力して設立された共同事業体「たかつ・未来共創パートナーズ」は、高津市民館とプラザ橘が、より市民に親しみを持ってもらうための取り組みとして今回、この企画を立ち上げたという。

 竹本さんは「キャラクターを見れば『高津市民館だ』『プラザ橘だ』とすぐに認識してもらえるようになれば」と目標を語っている。

マークと施設名を基に

 キャラクターデザインを手掛けたのは、地元溝口を拠点とするクリエイター集団「ノクチ基地」(山本美賢代表)。担当者によると、各施設の特徴を基に、協議を重ねながらデザインを決めていったという。

 高津市民館のキャラクターは、高津区のマークを参考に、上部にある若葉を「二葉」、下の円を「種」に見立ている。植物が成長する最初の一歩である「二葉」のように、施設での学びや人との出会いが、地域の成長につながるという願いが込められている。

 一方、プラザ橘のキャラクターは、施設名の「橘」がモチーフ。ミカン科の橘を輪切りにした姿を、実と花に見えるようにデザインされた。また、「橘」が渡り鳥によって広がったという説から、多くの人が集まり「新しい知識」や「新しい出会い」を見つけられるように、という思いを持たされている。

9月15日締め切り

 名前の応募は、高津市民館とプラザ橘の館内に設置されている応募用紙入れ、またはウェブの応募フォームから9月15日(月)まで受け付けている。

 締め切り後、応募された名前の中から、施設の職員が5つの候補を選出。その後、市民による投票で最も多く票を獲得した名前が採用される。

 企画に関する問合せは高津市民館【電話】044・814・7603。
リングで観客を魅了した大原選手

高津区在住大原はじめ選手 視覚障害者に「プロレス」を 「共生」の観戦招待、今年も

 大手プロレス団体「プロレスリング・ノア」に所属する人気選手・大原はじめさん(高津区溝口在住)が、8月11日にカルッツ川崎で開催された主催試合に、視覚障害者を招待した。6年目となる今回の観戦招待企画には約30人が参加。大原選手の発案で導入された、特別な「音声実況ガイダンス」を聞きながらプロレスの迫力を満喫していた。

 大原さんは、現役のプロレスラーとして活躍する傍ら、介護にまつわる活動を通じて勉強と資格の重要性を再認識し、30代から学び直しを決意。現在は、星槎大学で学びを深めている。その中で「誰もが社会の一員として互いに支え合い、認め合う『共生』という概念を知りました」と話す。

 そんな折、知人の眼科医を通して知り合った市内の視覚障害者から「健常者のように目で見られないので、エンターテインメントから取り残されてしまう」という話を聞いた。「世界から排除されている、というグサッとくる言葉だった」と当時の心境を明かすと共に「共生」の理念をプロレスの世界で体現すべく、所属団体に「音声実況ガイダンス」の導入を提案。団体の承認を得た後、川崎市の視覚障害者情報文化センターと連携しながら、視覚障害者へのプロレス観戦企画を、2020年から川崎大会限定で実施している。

専門の弁士が「実況」

 大原さんが導入に向けて尽力した音声ガイダンスは、視覚障害者専門の弁士による実況が、専用のヘッドフォンを通じて観戦中に届けられる、というもの。技の種類や選手の動き、さらには場内の熱気までもが的確な言葉で表現され、視覚に障害がある人も、リング上の激しい攻防を頭の中で鮮やかに描き出せるという。

「今後も継続」

 今回の観戦招待試合は8月11日。カルッツ川崎で開かれた「KAWASAKI SUMMER VOYAGE」のタッグマッチに出場した大原さんは、パワー溢れる華麗な技の数々で多くの観衆を魅了。前出の弁士による実況も冴えわたり、観戦した視覚障害者からは「白熱の試合が繰り広げられ、感動した」「エンターテインメントの舞台に招いてもらえて嬉しい」などといった感想が数多く寄せられていた。

 6年目となった観戦招待企画を終えた大原さんは「これからも、この取り組みを続けていきたい」と話しており、今後も誰もが同じ空間で、同じ熱量でプロレスを楽しめる「共生」の場を創造する方針を打ち出している。

施設や里親の養育で育った経験を語り、里親制度推進に協力する 池田 累さん 南足柄市在住 34歳

川崎の里親が人生を変えた

 ○…7歳のころ、母が自分と兄、そして再婚相手の男性を残して家を出た。9歳の時に神奈川県内の児童養護施設へ入所。14歳から18歳まで川崎市内の里親のもとで育った。現在は3児の父となり、不動産業を営む傍ら、里親制度を推進するこども家庭庁などの依頼を受け、「語り部」として自身の経験を語る。

 ○…幼い頃から野球に夢中になり、1998年の横浜高校の「春夏連覇」に刺激を受け「野球選手になる」と決意。施設から通う中学の野球部で力をつけると、野球に打ち込める環境を求めて中学3年で川崎市内の里親家庭へ。市大会3位の成績を収め、10校以上の高校から推薦の誘いを受けたが、「養育」を受ける立場では選択肢が限られていた。すべて断り、地元の公立である市立橘高校へ進学を決めた。

 ○…1番目の里親は「1年間」の条件だったため、高校進学直前に2番目の里親家庭へ。明るい女性看護師と無口な自動車整備士の里親夫婦は、野球に打ち込むことを歓迎してくれた。野球三昧の日々で「ろくに言葉を交わさなかった」というが、「2人が毎日仕事に出かけ、暮らしを回す姿を見ていたことは大きかった」と振り返る。

 ○…18歳で自立すると、何でも相談できる「人生の先輩」として里親の存在感が増した。交際相手との結婚を考え始めた20代半ばには、家庭を持つイメージが湧かず、「先輩」にあれこれ尋ねた。「母は『この女性なら間違いない』、父は『嫁の言うとおりにしとけ』と。そうか、この2人のように暮らせばいいのかと思えた」。結婚式では泣きじゃくりながら、2人に「ありがとう」を連呼した。「確実に自分の人生を変えてくれた。里親のおかげで、『この生き方で大丈夫なんだ』と思えている」

高齢者の就労を支援 川崎市シルバー人材センター

 川崎市シルバー人材センターは男女問わず、働く意欲のある高齢者の経験と能力を活かした働く場を確保、提供する公益法人。家庭や企業、公共機関などから受託した仕事を会員に提供する事により、地域社会の発展や福祉の増進に寄与すると共に、高齢者が社会の担い手としての責任と自覚を持って、生きがいを感じながら豊かな生活を送れる事などを主な目的として設置されている。

 会員登録は市内在住で60歳以上、元気で働く意欲のある人が対象。会員登録後は、求人情報を探すために自ら事務所に出向かなくても、自宅でセンターからの自分に合った仕事の紹介を待つだけで良いのも特長的。また、仕事を開始してからもセンターの担当職員がフォローしてくれるから安心。詳細などの問い合わせは下記参照を。

新たに導入する防災ラジオ

川崎市 防災ラジオを導入 1000台を無償貸与、500台を有償配布

 川崎市は、災害発生時に自動で起動し情報を届ける「防災ラジオ」を新たに導入し、市民に無償貸与・有償配布を行う。申込受付は、9月16日(火)から(有償配布は10月15日(水)まで受付)。

 この防災ラジオは、緊急地震速報や国民保護に関する情報、避難指示、河川洪水・土砂災害等の気象に関する情報などを受信すると、自動で起動し最大音量で放送する仕組み。コミュニティ放送「かわさきFM(79.1MHz)」の電波を活用し、情報が得づらい高齢者や障害者らにも、命を守るための災害情報を届けたい考えだ。

 今年度は、高齢者や障害者、町内会自治会らを対象に1000台を無償貸与するほか、500台を抽選(申込多数の場合)で有償配布する(詳細は下記リンクより)。

 市危機管理本部は「災害情報はいち早く入手することが重要。インターネットなどから情報を収集できない人でも命を守る行動がとれるよう、この防災ラジオを活用してほしい」と話している。

 申込みは下記リンクから、問合せは、川崎市危機管理本部災害システム担当【電話】044・200・1906。

傾聴の技術学ぶ 全7回 参加者を募集

 全7回の「シニア傾聴講座」が、てくのかわさき(高津区溝口1の6の10)で10月から始まる。

 市高齢者在宅サービス課、認定NPO法人かわさき創造プロジェクト主催。傾聴の基礎を学び、回想法を通じて、高齢者の心の健康に寄与できるような技術を身につける。傾聴ボランティアや日常生活にも役立つ。

 市内在住、在勤の40歳以上の人が対象。定員24人(全日程参加できる人)。3千円。10月9日、16日、23日、30日、11月13日、20日、午後1時30分〜4時30分。11月4日〜7日のいずれかで体験実習。申込は「傾聴講座を受講希望」と明記の上、氏名(ふりがな)、年齢、郵便番号、住所、電話番号を記載し往復はがき(〒210―8577川崎市川崎区宮本町1番地健康福祉局高齢者在宅サービス課)かファクス(【FAX】044・200・3926)。9月17日必着(応募多数の場合抽選)。

 講座に関する問合せは【電話】044・200・2677。
読経を行う大橋住職(中央)ら

久本大蓮寺 「施餓鬼会(せがきえ)」で先祖偲ぶ 今年は防犯講話も実施

 久本の古刹、大蓮寺(大橋雄人住職)で8月18日「大施餓鬼会」(だいせがきえ)が開かれ多くの檀信徒が参列した。

 「施餓鬼会」とは、餓鬼道で苦しむ餓鬼たちに食べ物や飲み物を施し、供養する法要のこと。大蓮寺では長年に渡りこの取り組みが行われており、大橋住職は「その善行による功徳を、先祖や亡くなられた大切な人へ向けることも、大きな目的です」と話している。

 当日は大橋住職のほか、近隣の浄土宗の寺院の住職や僧侶が本堂で読経を行った。儀式後には、大橋住職が登壇し、近親者が戦争に行った話をするなど、終戦の日に合わせて平和に思いをはせる時間も設けられた。

詐欺に注意呼びかけ

 施餓鬼会の終了後は、高津警察署の生活安全課担当者による防犯講話も開かれた。

 この取り組みは、昨年秋から補導員として活動している大橋住職が「詐欺など、巻き込まれやすい犯罪やその対策について檀信徒の皆さんに知ってもらいたい」という思いで高津署に依頼し、実現したもの。

 署員は参列者に対して「今年の始めから8月17日までに、区内で26件の特殊詐欺の被害が発生。約1億円が騙し取られています」と解説。さらに、警察を騙った詐欺や、SNS型投資詐欺などが最近は多く発生しているとして「騙されないよう、十分気をつけて欲しい」と訴えた。

講師を務めた菱沼さん(左)と菊地さん

かわさき市民アカデミー 「川崎学」体験講座に66人 市民館で地域の歴史学ぶ

 地域住民にさまざまな学習の場を提供している「かわさき市民アカデミー」が、8月8日と9日に、地域の歴史や文化を学ぶ「川崎学」の体験講座を開講した。高津市民館での実施は今回が初。

 この講座は、今年4月から施設の運営を担当することになった「たかつ・未来共創パートナーズ」が、大人が学問を学びなおす「リカレント教育」の推進を始めたことがきっかけに企画したもの。事業の一環として、これまで生涯学習プラザで開講されてきた「川崎学」の講座が採用され、高津市民館でも実施されることになった。

市内で多い地名とは

 両日合わせて66人が参加したこの講座。8日には、國學院大學栃木短期大学で教授を務める菱沼一憲氏が登壇。「鎌倉幕府の成立と南武蔵の武士」をテーマに講演し「保元物語」などの文献を参考に、源頼朝の活躍以前から続く関東周辺の武士団の動きを解説した。

 9日には、日本地名研究所研究員の菊地恒雄氏が、「川崎の町名」を題材に、大師河原(川崎区)や宿河原(多摩区)など、市内では「河原」に関連した地名が多いことや、町名の由来、歴史などを説明した。

 参加者は「面白い、深い話ばかりで自身が生まれ育った地域の歴史や由来に興味がわいてきた」などと語っていた。

携帯にも便利なスリムボトル

防災ボトル 災害時に役立つ6品が1つに 自治会・町内会での採用例も

 いつ、どこで遭遇するかわからない災害発生時に備え、「いざ」への対応策は常日頃から考えておきたいもの。

 そこで今、注目を集めているのが防災ボトル。発災時に役立つグッズ6点が、500ミリリットルのスリムボトルにコンパクトにまとまっている。鞄や車に入れて常備しておけば、災害への心強い備えとなる。中身は、【1】フタ付ボトル【2】ホイッスル【3】LEDライト【4】圧縮タオル【5】体温保持を助けるアルミシート【6】ジッパーバッグ。

オリジナル品制作も

 タウンニュース社ではロゴや団体名を印刷したオリジナル品の制作に対応。数量は印刷なしが60本から770円(1本・税込)、印刷ありが300本から880円(同・税込)。

災害時に必要な備蓄食について説明する松元宏機代表

非常食 必要な備蓄数は? 不動産のプロが解説

 不動産コンサルティングのプロとして「防災・減災」に早くから取り組む「株式会社MREコンサルティング」(松元宏機代表=区内末長2の10の19/【電話】044・872・9928)。

 「建物調査」や「建物診断」の紹介なども手掛ける同社では、防災情報も幅広く提供。その一環として、同社が取り扱う備蓄食「サバイバル®フーズ」を参考例に、被災時に必要となる「非常食の数」を解説してくれた(左欄参照)。

 松元代表は「災害が発生してから救助体制が整うまでには3日はかかると言われています。 そのため1人3日分×家族の人数分を最低限、用意しておく必要があります。また子どもの必要量は大人の1/2から2/3を目安に用意して下さい」と説明。また「非常時は不安やストレスで十分に食事をとれない場合がありますので、味のバリエーションなどについても配慮すると、なお良いかと思われます」とも。さらに「被災時に、すぐ取り出せる場所に格納する事も重要。遠方の倉庫では交通マヒで辿り着けなかったり、床下収納では水害時、食べられなくリスクもあります」と注意を呼び掛ける。

 同社では前出の備蓄食「サバイバル®フーズ」をはじめ、各種防災グッズ、ハザードマップやその他資料の提供、さらには建物診断なども行っており、備蓄食については試食も受け付けている。

写真のたなかや 防災キャンペーンを実施 家族写真値引き 8月まで

 防災の日(9月1日(月))を前に、溝口の老舗写真館「写真のたなかや」は「家族防災キャンペーン」を8月31日(日)まで行っている。

 期間中は、1家族につき13500円(税込)の撮影料を、1100円(税込)で実施。ミニ写真カードを1枚贈呈する。

災害での経験活かし

 「写真のたなかや」で働く熊谷浩永さんによると、この取り組みは台風で水没被害に遭った友人宅の清掃を熊谷さんが手伝ったことがきっかけに始まったという。当時、泥まみれになった写真を洗う中で「携帯があれば誰でも写真が残せるが、データが失われることもある。実物の写真は家族の思い出になるし、災害時に家族を探す手がかりとなるのではないか」と考え、企画を立案したと話す。

 写真について熊谷さんは「もし家族とはぐれてしまった時、口頭で特徴をうまく伝えられない場合や、小さなお子様が親御さんを探す時、また大事なペットを探したい時にも、写真1枚あれば大きな助けになるはずです」と語っている。

 (問)写真のたなかや【電話】044・822・3466。

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市場規模は1千億円へ かき氷が酷暑で大人気 街の氷屋は縮小傾向

 酷暑でかき氷の需要が増している。市場調査会社によると、全国のかき氷の市場規模は2024年に過去最高の964億円を記録し、今年は1千億円超えも予測されるという。一方で街の「氷屋」は減少し、高齢化や零細化が進む。市内の「氷事情」を取材した。

 「グレープひとつ、お願い」「私はイチゴ!」

 8月末の週末。35度を超える猛暑日となったが、小田急向ヶ丘遊園駅近くの住宅地に止まるかき氷のキッチンカー「登戸パーラー」には常時人が集まり、かき氷をほおばっていた。

 同店では、多い日には150〜200食近くを販売してきた。事業主の堀尾佑記さんはコロナ禍にこの事業を始めたが、この数年の「変化」をこう語る。「猛暑日は客足が鈍く、常連客が『夕方に来る』と声をかけていく。実際、暑さが収まってから客が集中する」

 市場調査会社「インテージ」の調査によると、かき氷の市場規模は、23年度には前年比121%、24年度は前年比114・8%と、年々拡大傾向にある。世間ではかき氷好きを「ゴーラー」と呼ぶ人気ぶりで、JR川崎駅近くの「ホテルメトロポリタン川崎」(幸区)内のレストランでは、これまでビュッフェメニューの一つだったかき氷を、今年からティータイムのアラカルトメニューとして提供。純度の高い「天然水氷」を売りに、一杯980円〜1480円という価格設定だが、人気を集めているという。

コンビニの余波

 県内の氷販売店が加盟する「神奈川県氷雪販売業生活衛生同業組合」(氷雪組合)の幹部によると、コロナ禍が明け、飲食店の営業再開やインバウンド需要により「氷の売り上げは全体的に1割以上伸びた」という。特に夏場は伸び幅が大きく、氷の在庫が底をついたため県外から調達して販売店に卸す氷雪製造メーカーもあるそうだ。

 好調にみえる氷業界だが、街の「氷屋」の状況は厳しい。

 厚生労働省の調査によると、全国の氷雪販売施設数は08年度に2384施設だったが、17年度には1581施設まで減った。店の規模では、16年の時点で従業員数「2人」の店が約3割で、「1人」も全体の約25%と、零細化が著しい。さらに経営者の年齢別では「60歳以上」が全体の4分の3を占め、「70歳以上」も4割以上だった。

 川崎市内の氷屋の店主は「この数年で知り合いの氷屋がいくつも店をたたんだ。今ではどこにでもコンビニがある。仕方がない」と苦笑いを見せる。氷雪組合の幹部も「夏の祭りを秋以降にスライドさせる主催者が増え、気象が不安定で急なイベント中止も少なくない。天気に振り回され、疲弊する氷屋も増えている」と話していた。

(上)「科学館」の解説台で準備するオレナさんと田中さん(下)7月のイベント後に記念撮影=「科学館」提供

ウクライナの避難女性 宙と緑の科学館 プラネタリウムで支える 解説員の田中さんも伴走

 プラネタリウムの仕事を通じ、ウクライナから東京都内に避難中のオレナ・ゼムリヤチェンコさんの生活を支えよう――。日本国内のプラネタリウム関係者の間で、そんな活動が続いている。その名も「One Sky for All」。発起人の一人である「かわさき宙と緑の科学館」(以下科学館、多摩区)職員の田中里佳さんも、プラネタリウム解説員の仲間としてオレナさんに伴走している。

 今年7月19日、「科学館」で、オレナさんによるプラネタリウム特別投影「ウクライナの星空の下で」が開かれた。オレナさんが「科学館」で投影会を開くのは、昨年2月に続き2回目。来場者に向け、オレナさんはウクライナの夏至の行事「イワナ・クパラ」など故郷の文化に関する説明を交えながら、星たちの物語を解説。最後に客席にこう呼びかけた。「生きる場所や文化が異なる私たちにできることは、星空の下に集まること。またここでお会いしましょう」

「川崎にも」と声掛け

 オレナさんはウクライナ北東部のハルキウに家族と暮らし、プラネタリウム解説員として働いていたが、2022年2月からロシアによる侵攻を受け、同年4月末に夫と日本へ避難。戦禍が収まらず、日本で仕事を得たいと、宇宙航空研究開発機構にプラネタリウム解説員の経歴をメールで送った。ここから首都圏のプラネタリウム関係者の間に情報が広がり、複数の施設がオレナさんを招待し始めた。

 情報は「科学館」でプラネタリウム解説員を務める田中さんにも届き、22年の夏ごろ、都内でオレナさんと対面。田中さんが「ぜひ川崎にも来てください」と声をかけたところ、秋には夫婦で「科学館」へ。解説台へ案内すると、「オレナさんの表情が明るくなった」と田中さんは言う。

 そして23年6月、岡山県で開催された「全国プラネタリウム大会」の場で、田中さんのほか東京、千葉などの解説員ら7人が発起人となり、全国の施設で協力してオレナさんの解説員としての活動を支える「One Sky for All」が始まった。すると各地から「うちもぜひ」という手が上がり、今年7月末の時点で、オレナさんは全国約25カ所の施設で計60回、ウクライナの星空について解説してきた。

 田中さんは、長野県伊那市や長崎県佐世保市など地方での活動に同行し、施設案内や補助解説も務める。オレナさんは今では簡単な日本語を話すが、単独での地方出張は困難が多いからだ。

 田中さんは「オレナさんの苦しみに寄り添う気持ちを言葉で伝えるのは難しいが、避難生活の中でも彼女らしく生きられるために、母国に戻る日まで支えたい」と語る。「科学館」の久保愼太郎館長も「星空に国境はないということを、オレナさんとの交流を通して改めて痛感した。ウクライナに平和が戻りオレナさんが帰国しても交流を続けたい」と話していた。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.36 「KSPふれあい夏祭り」について

 第36回目は、「KSPふれあい夏祭り」についてご紹介いたします。

 長い夏休みが終わり、SELF事務所がある高津中学校内に元気な生徒の声が戻ってきました(本心は、もう夏休み終わっちゃった...って思っているんだろうな。笑)。

 今年の夏は、ありがたい事に各所のイベントにお声がけを頂き、喜んで参加してきました。その中でも7月25日から2日間行われた「KSPふれあい夏まつり」では、SELFフラダンスチーム「マイカイオハナ」が、何とステージの大トリを務めました(お招きありがとうございました!)。

 このイベントの主催は「KSP商店会」および「ふれあい夏まつり実行委員会」が中心となり、日頃の施設利用者への感謝と、近隣住民との交流などが目的となっており、出演依頼のお声がけを頂いた時は、即答で参加する旨を伝えました。6年ぶりの開催、待ち望んでいました!

 引き続き来年も楽しみにしています!当然ですが、SELFも惜しみなくご協力させていただきます!

不定期連載 市民健康の森だより 第197回 「橘ふるさと祭り」に出店参加しました

 8月3日に市民プラザで行われた「第46回橘ふるさと祭り」に私たちは今年も出店参加しました。今年は同祭りのプログラム表紙に私たちの「親子サツマイモ堀り体験」の様子を写した写真が使われました。この写真は昨秋の区役所主催「ステキに映え農フォトコンテスト2024」に応募し「緑化フェア記念賞」を受賞したので採用されました。当会のいい宣伝になると思ったのですが、写真の説明はなく、ちょっと残念でした。

区民祭を上回る売上を記録

 私たちのブースは例年と同じ、バスターミナルからの西玄関を入ってすぐの場所です。場所がいいこともあり沢山の来場者が立ち寄ってくれました。出品したのは3週間前の高津区民祭の時とほぼ同様です。竹炭竹酢液、各種竹細工品に加えてイチジク苗木やサンスベリアと多彩です。竹炭は12時には完売、竹酢液もほぼ完売、区民祭で完売した女性会員の手作り「風車」はまたもや完売と好調な売れ行きでした。幼稚園児から小学校低学年位のお子さんも大勢訪れてくれたので竹トンボや竹笛も完売しました。お陰で区民祭を上回る売上を記録しました。

 お祭り内容は昨年とほぼ同じです。屋内広場で9時30分から開会式が行われ、10時過ぎからは川崎市消防音楽隊の演奏とフラッグダンスです。消防音楽隊はお祭りの度にご活躍です。館内の「ふるさと劇場」では芸能大会からカラオケ大会と続きました。移動動物園や地元野菜の直売コーナーも設けられ、主催の「橘ふるさと祭り実行委員会」の皆様の熱意が感じられました。橘地区の活性化や住民の「ふるさと意識」醸成に大きく寄与しているでしょう。

 タウンニュース8月1日号の記事によると市民プラザは令和8年度末で利用終了となり、「橘ふるさと祭り」も来年は実施できるがその後をどうするか、検討委員会が発足したそうです。開催時期と場所を検討するようです。継続はして欲しいですね。
広い人工芝の上で楽しくプレー

GO!GO!!フロンターレ

スタジアムでグラウンド・ゴルフ大会

 富士通スタジアム川崎で9月26日(金)、多くのシニアが参加する「第113回 富士通スタジアム川崎グラウンド・ゴルフ大会」が開催される。小雨決行。

 50歳以上であれば誰でも参加でき、緑の人工芝の上で、8ホール2ラウンドを2回、計32ホールの個人戦を行う。参加者全員に参加賞が用意されているほか、男女別の上位5位までの入賞者には景品が贈られる。さらに、ホールインワン賞や、誰にでもチャンスがあるお楽しみ抽選会もある。

 午前9時から午後3時。参加費は保険料込みで1600円(税込み)。先着100人。申し込みは氏名、郵便番号、住所、電話番号、生年月日、グラウンド・ゴルフ歴を記載し、電話、FAX、メールのほか、スタジアム事務所への直接持参でも受け付ける。9月21日(日)締切。

 スタジアムの担当者は「初心者からベテランまで、皆様のエントリーをお待ちしています。気持ちの良いグラウンドで一緒に楽しみましょう」と参加を呼び掛けている。

 (問)同スタジアム【電話】044・276・9133。

画像はいずれも川崎フロンターレ

教えて!職人さん vol.67 「外壁塗装」で毎日の暮らしを快適に!【3】

 Q...ようやく秋を迎えるこの時期、改めてマイホームの塗り替えを考える人も多いと聞いた事があるのですが?

 A...そうですね。とりわけ例年このタイミングで見積りのご依頼を頂く機会が多いのが「玄関扉のクリヤー塗装」です。

 Q...どのような塗装?

 A...築年数が20年〜30年程度経過しているお宅で時々見かける「木製の玄関扉」で多く用いられています。こうした扉の塗装には主に2パターンの施工方法があります。

 Q...具体的には?

 A...「一色で塗りつぶしてしまう方法」と「木目を生かした再塗装」です。この2つの工法は、見た目の仕上がりも全然違いますが、工事にかかる手間暇も格段に変わります。特に木目を生かした「再塗装の作業工程」については、まず剥離剤を使って古い塗膜を剥がしていきます。根気のいる作業ですが、後の塗装工程に大きく影響するため、しっかりと行います。次に特殊な薬品を使ってシミやカビなどを除去する「下地調整」。こうした作業を経てようやく塗装工程に入ります。これもプロの専門家は下塗りを2回、仕上げの塗装を2回、計4回行うなど入念な工程を踏むため場合によっては玄関扉だけで丸3日を要する事も珍しくありません。

 玄関扉の再生塗装については、左記二次元コードからアクセスできる当社のYouTubeでも公開しています。