川崎区・幸区版【9月5日(金)号】
記念のつどいであいさつする金城会長

宮古島の石敢當(いしがんとう) 友好の歴史に思い馳せ 川崎駅前で建立55周年祝うつどい

 川崎駅東口駅前広場にたたずむ、宮古島から贈られた石敢當。1970年に設置され、今年で55周年になることを祝う記念のつどいが8月29日、同所で行われた。5年ごとに開催されているもので、主催は(一財)川崎沖縄県人会。当日は30人前後の聴衆とともに、石敢當が贈られた来歴などを振り返った。

 今から60年以上前の1959年9月。宮古島を襲った台風は最大瞬間風速64・8m/sを記録。死者47人、島の7割の住宅が損壊するという甚大な被害を出した。

 これを聞いた当時の同県人会事務局長・古波津英興(こはつえいこう)氏などが中心となって、募金活動を展開。翌60年5月には、川崎市から約355万円(当時はアメリカ占領下のため約1万ドル)が当時の琉球政府駐日代表に謹呈された。石敢當はその返礼として、宮古島から贈られたもの。同年10月頃に4基、また66年に宮古島を襲った台風の際にも募金活動を展開し、69〜70年頃にはさらにもう1基が届けられた。現在同駅前広場に設置されているのは最後に届いたもので、そのほかは川崎市市民ミュージアムなどで保管されている。同県人会の喜屋武(きゃん)靖さんによると、「石敢當は中国由来の魔除け石。沖縄ではとてもポピュラーで、今でも大小さまざまなものを現地で見ることができる」という。

歴史の継承に「感謝」

 記念のつどいでは、同県人会の金城宏淳会長があいさつ。「これまで先人たちがつないできた川崎と沖縄の絆のバトンを、新たな世代にも渡していきたい」と意気込みを述べた。福田紀彦市長は「川崎と沖縄の関係は、400年前の江戸上りの頃から続いている。友好をつないできたすべての方に感謝したい」と謝意を示した。

 古波津氏の子息や親族・親戚計6人も出席。東京都豊島区に住む次男の直也さん(83)は「当時すでに東京にいたので、父親の活動はあまり知らなかった。川崎がここまで歴史をつないできていることに驚き、今回はそのお礼を言いに来た。脈々と交流の歴史を紡いできていただき、ありがとうございました」と感謝を述べた。

川崎市総合防災訓練 避難所設営など「本番」並み 福田市長も細部を確認

 「防災の日」に合わせ、2025年度の川崎市総合防災訓練が8月31日、川崎総合科学高校と多摩川緑地(幸区)で開かれ、近隣住民ら約500人が参加し、避難所運営や防災トイレの設置などを本番さながらに取り組んでいた。

 今回の防災訓練は幸区の総合防災訓練を兼ねて開催された。市消防局や神奈川県警、自衛隊による救出救護訓練や、地元消防団による放水体験会、同区の自主防災組織のメンバーらによる避難所運営訓練などを実施。福田紀彦市長も冒頭から参加し、防災トイレのしくみの確認や、治療などが必要な避難者の「二次避難」の作業を担う「保健衛生福祉班」の実務内容などを見学し、疑問点などを細かく確認して回った。

 昨今の気象状況の影響か、校庭に設営された国土交通省の「降雨体験車」は、約100人分の体験枠が早々に埋まった。小学4年の息子と体験した幸区の女性は「豪雨の中の移動は、とても見通しが悪いことが分かった。体験できてよかった」と話していた。

「自助」の意識を

 今年度の国の「防災白書」では、冒頭に「国民の防災意識の向上」を掲げ、災害を自分事として捉えて防災・減災意識を高め自ら行動を起こすことで、「公助」(行政)ではなく「自助・共助」による防災意識を醸成することが「重要」と位置付けている。

 このうち「共助」である地域防災の一部を担うのが「自主防災組織」だ。災害時の近隣住民の状況の把握や避難所運営の補助など、役割は大きい。市内に769の組織があり、このうち町内会や自治会を母体としない組織は160ある。市の担当者によると、数は増えているが活動に対する補助金の利用実績を見ると「休眠組織」も半数近いという。同担当者は「実態を把握し、活動して頂けるよう周知している」と話す。

 川崎市自主防災組織連絡協議会会長の川田和子さんは、「市内には174の避難所があるが、人口規模が大きいため『在宅避難』が基本。そのため一人一人が『自助』の意識を持って欲しい」と語る。

 協議会では今年1月、川田さんの地元である宮前区民を対象に避難所運営に関する講習会を開催した。「共助の担い手」としての啓発が狙いだった。川田さんは「一人ひとりが知識を持って防災対策を行うことで、地域防災力は高まる。取り組みを市全域に広げたい」と話していた。

エジプトに赴任し、日本式教育の普及に努める 中村 邦彦さん 麻生区在住 64歳

「寄り道もまた楽しい」

 ○…市北部にある小学校の校長を退任後、昨年9月から「エジプト日本式学校スーパーバイザー」として、第二の人生を歩んでいる。7月に一時帰国し、近況報告を行った。エジプトは、2017年から日本式教育を導入。来期は、15人の退職校長が、日本の学校運営と学級経営方法などを伝えていくという。「何があっても『アラーの思し召し』で済んでしまうアバウトな社会。純粋で自己主張が激しい人も多い」と現地の印象を語る。

 ○…「西生田小の仲間や恩師とは、今も旅行に行く関係。いいクラスだった」と振り返る。西生田中では陸上部に所属。駅伝チームは市大会で優勝したが、補欠だった自分には後ろめたさがあった。そんな雰囲気を察した顧問から「お前たちがいたから優勝できたんだぞ」と電話が掛かってきて心が震えた。教員を目指したきっかけは、恩師の存在が大きい。

 ○…「陸上を通じて出会った仲間たちは宝物」と共感してくれる存在の大切さを説く。浪人して青山学院大へ。「青学の陸上部出身っていうと驚かれるけど、当時は予選会敗退ばかりだった」。卒業後、アメリカ大陸を1周する旅に出掛け、人と人は言葉ではなく、心でつながっていることを再認識。実践の場として教員の道を選んだ。人間関係が構築できていれば、不登校も無くなると信じてやまない。

 ○…退職後、すぐに市子ども夢パークの副所長となる予定だったが、期せずして学級担任を経験。そして特別活動研究会の会長としての手腕を買われ、スーパーバイザーに声がかかった。「寄り道も楽しいもの」と人生訓を語る。趣味はサーフィン。「この夏は7回行ったけど、しばらくはできないね」とエジプトに旅立った。

夏の甲子園でチームを準優勝に導く活躍をした竹中選手

日大三高竹中秀明選手 川崎が原点「野球続ける」 甲子園準優勝 支えた捕手

 第107回全国高校野球選手権で準優勝を果たした日大三高。全試合でマスクをかぶり、チームを支えた捕手・竹中秀明選手の実家は川崎区にあり、宮前区内の少年野球チーム・有馬フレンズで野球の基礎を学んだ。優勝は逃したが、甲子園を沸かせたプレーは記憶に新しい。

 正捕手として投手を盛り立て、強力打線の6番を担った竹中選手。甲子園では3回戦の高川学園戦で初回に2塁打、2回には2点適時打を放つなど3安打と活躍した。また、エースの近藤優樹投手や毎試合かわる先発投手たちを好投に導いた。

 日頃から投手とのコミュニケーションを心がけているという竹中選手。「近藤は芯を持っている、山口は少し慎重なところがある」と投手一人ひとりの性格を理解し、「投手が投げやすいように」とそれぞれに合わせた声掛けやリードを心がけたという。決勝では惜しくも涙をのんだが、「今思うと、仲間と高校最後の試合を特別な場所で戦えたことは誇りです」と微笑んだ。

 野球部を率いる三木有造監督は「明るい性格で、いつも周りに目を配ることができ、仲間思い。そうした人間性が魅力」と厚い信頼を寄せ、「捕手は竹中しか考えていなかった。大黒柱として活躍してくれた」と褒め称えた。

小2からチームの要

 竹中選手が野球を始めたのは小学1年。同級生に誘われ、3つ上の兄もプレーしていた有馬フレンズに入会した。兄が全国大会に出場した姿を見て、「ベンチで見ているだけだったけど、レベルが高く、自分もその中で戦いたいと思った。それが野球に夢中になる原点になった」と振り返る。

 監督をしていた伊藤真也さんは「捕手を始めたのは2年生の頃。体格が大きかったことが理由だった」と振り返る。優しい性格で、甲子園で審判にボールが当たった時に、心配して声を掛けている姿を見て「昔と変わっていない」と感じたという。有馬フレンズからは、栃木県代表・青藍泰斗高の中田吏投手も甲子園の土を踏んだ。「小学生の頃は2人でバッテリーを組むこともあった」と感慨深げだった。

 竹中さんは、今後、大学でも野球を続けていく予定。将来はプロを目指す。「一つでも上のレベルで野球ができたら」と抱負を語った。

市議会が開会 10月10日まで

 川崎市議会の第3回定例会が9月1日から開会した。10月10日(金)までの会期期間中、論戦が繰り広げられる。

 10日(水)と11日(木)は代表質問が行われ、10日は自民党とみらい、11日は公明党と共産党、川崎・維新が登壇する。

バスカーライブが行われる川崎銀座街

川崎銀座街 浴衣姿で路上ライブ 9月13日から4日間

 京急川崎駅前の商店街・川崎銀座街で9月13日(土)から9月28日(日)までの4日間、路上アーティストが浴衣姿でステージで演奏する「浴衣まつりバスカーライブ」が開催される。いずれも午後1時から。

 同商店街で開催当日、一定金額以上の買い物をした人に投票券を配布し、参加者の投票で女王を決定する。金額は開催日によって変わる。開催日とイベント名、出演アーティストは次の通り。敬称略。

▽9月13日(土)「裏の裏は表なのか!?勝手に浴衣まつり」=相澤香純。、茜音愛、ayakaLABO、上倉悠奈、小出美里、harupii

▽9月14日(日)「おとなの浴衣まつり」(投票は行われない)=伊藤さくら、上野まな、上村叶恵、大森真理子、松岡里果

▽9月23日(火・祝)「裏・浴衣まつり」=金田一芙弥、SUZUNE、純美音、SENA、せりかな、野崎万葉

▽9月28日(日)「本家!浴衣まつり」=海老沢茜、藤本あかり、前田有加里、marina、MoMoka

オリエンタルバイオシルバースター アメフトXリーグの活躍誓う 川崎区長を表敬

 富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)を本拠地とする社会人アメリカンフットボールⅩリーグ「オリエンタルバイオシルバースター」の選手とスタッフが8月27日、川崎区役所を表敬訪問=写真=し、今季の活躍を誓った。

 藤縄大樹GM(ゼネラルマネージャー)、藤江琢司MD(マネージングディレクター)、ドノバン・アイソム選手、デビン・フェルプス選手、ニック・ラビ―選手の5人が訪れ、山崎浩区長と懇談したほか、職員による腕相撲対決や記念撮影で交流を図った。

 同クラブによると、8月31日から始まった秋季リーグ戦に向け、地元で活躍するチームをPRし、地域の応援につなげていこうと企画された。

参加した川崎市の福田市長(右から3人目)と各市議会の正副議長ら

県内3政令市 「特別市」へ連携強化確認 懇談会に福田市長ら出席

 川崎市、横浜市、相模原市の神奈川県内3政令市の市長と市議会正副議長が8月26日、相模原市内で懇談会を開催し、新たな大都市制度である「特別市」の法制化に向けた連携について意見を交わした。

 特別市の実現により、都道府県との連携強化に加え、市町村との水平連携が推進・強化され、行政サービスの充実などの成果を市民、近隣自治体を含めた圏域、日本全体に還元できるとしている。

 座長を務めた相模原市の本村賢太郎市長は、今年5月、6月に超党派の国会議員、指定都市市長らで14年ぶりに開催された「指定都市を応援する国会議員の会」で、「次期地方制度調査会に特別市制度の法整備を含めた大都市制度の在り方の調査審議について諮問し、議論を進めること」を求める決議があったことを報告した。

 川崎市の福田紀彦市長も、総務省に研究会やワーキンググループが立ち上がったことを「大きな成果」だと強調した。横浜市の山中竹春市長は、この3年間で国への要望などを通じて「機運が盛り上がってきている」と述べた。3市の市長と正副議長は意見交換の後、今後も連携を深め、特別市制度の早期法制化を目指すことを確認した。

 特別市を巡っては黒岩祐治県知事が実現に懸念を示す。本村相模原市長は「特別市の法制度化は必要と国に訴えていく」と述べた。

受講生らとゲイリー博士(画面右)、玉川講師(画面左)、落合隆教育長

市立川崎・橘高校生 米国大教育講座に挑戦 来年3月まで学び深め

 米国スタンフォード大学と連携し、多様性やアントレプレナーシップ(起業家精神)を学ぶ「Stanford e-Kawasaki」の開講式が、8月30日、川崎市役所本庁舎で行われた。受講する市立川崎高校、橘高校の生徒20人と、同講座の講師陣などが出席した。

 「Stanford e-Kawasaki」は、スタンフォード大学の国際異文化教育プログラム(SPICE)と、市が共同で開発・提供する高校生向けのオンライン講座。市の「グローバル人材育成事業」の一つとして、2019年から実施している。受講生は来年3月まで、全5回の講座や課題提出、自らが選んだ研究テーマのプレゼンなどを行い、学びを深める。

 開講式では、SPICE所長のゲイリー・ムカイ博士がオンライン上であいさつし、関係者らに労いと感謝の言葉を伝えた。受講生に向けて「シリコンバレーで成功している起業家たちは、ほぼ全員が失敗を経験し、そこから学んでいる」と話し、「間違いを恐れずに、間違いから学んで前進して」とエールを送った。講師の玉川麻衣子氏からプログラムの説明が行われ、「安全圏から出て挑戦を大切に」「他者の意見を尊重する」などのルールと目標も示された。その後、受講生の英語による自己紹介が行われた。

 受講生の橘高校1年・松澤青蓮さんは、自身のルーツや中学時代ユネスコスクールに通った経験から、グローバルな課題に向き合いたいと感じていたという。「中学生の時から取り組みたいと思ってきたプログラムがやっと目の前にあると思うとワクワクする」と目を輝かせた。同校2年の北條莉央さんは「始まる前はすごく緊張していたけど、講師の二人の話を聞いて、間違えてもいいんだと前向きになれた。講座を通してビジネスについて学びたい」と期待を込めた。

小学校時代を振り返る石日分さん

戦後80年 戦禍の記憶【10】川崎区在住 石 日分(ソクイルブン)さん(94) 子ども心にも感じた差別 「ヘイトが戦争招く」

 「引っ込み思案で、周りの友だちより10センチほど背が高いのが嫌だった。朝鮮人ということにも劣等感を抱いていた」と子ども時代を振り返る。

 1931年に長崎県諫早で生まれた在日コリアン2世。韓国出身の父親は渡日後、建設・土木作業現場をまとめる親方だった。そんな父親のもとには、働く場を求めてやってきた同郷の人たちが集まった。飯場として、常に20〜30人の朝鮮人と共同生活を送り、工事が終わるたびに新しい仕事場へと移った。佐賀や大分、福岡など九州を転々とし、小学校4年生までに3回転校した。日本の植民地支配による「創氏改名」で当時の名前は石原桃子。本名を名乗るようになったのはずっと後年になってからだ。

 朝鮮人が徴用などでやってきた時代、小学校1クラス50〜60人の中に5〜6人の朝鮮人の子どもがいた。あまり日本語が話せない子は、いじめの対象となっていた。日本人とけんかになっても公平に叱らない教師もおり「子ども心に差別を受けていることを感じた」。キムチ入りの弁当は「臭い」と言われた。特に冬場はストーブの上に弁当を置いて温めていたため、「いくら食べ慣れているとはいってもあの臭いは強烈だった。日の丸弁当がうらやましかった。だけど母親に言いだすこともできないし、梅干を手に入れる方法もわからなかった」。

 足が速く、運動会の選手に選ばれたこともある。その翌日、選考から漏れた子の姉に呼び出され「新入りのくせに、朝鮮人のくせに」と5、6人に囲まれて蹴られた。家庭訪問では朝鮮人集落に住んでいたことで担任が訪れなかったこともある。仲良くしていた日本人の友だちの誕生会に誘われたのは6年生の時。「いつも可愛い洋服を着ている子でした。初めて日本の家庭に遊びに行きましたが、その子のお母さんからジロジロとみられていました」

 一方で分け隔てなく接し、お使いや大事な用事も任された教師は忘れられない。

 紛争や戦争が絶えない現在。日本でもヘイトスピーチが大きな社会問題となっている。「人種差別が戦争を招いている。差別に対し一人ひとりが良識を持って団結しなければ」と話す。

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

開催告知のポスター

映画「河を渡る人々」 市労連会館で特別上映会 9月13日 日本未公開作

 2006年に釜山国際映画祭でドキュメンタリー賞を受賞した「河を渡る人びと」(金徳哲監督)の川崎特別上映会が

9月13日(土)、川崎市労連会館(川崎区東田町)で開催される。主催は多文化共生をめざす川崎歴史ミュージアム設立委員会、後援は川崎地方自治研究センター。

 映画タイトルの「河」は、多摩川とイムジン河を指す。川崎に関係する4人の主人公が日韓の歴史と向き合い、文化の架け橋づくりに心を砕く様子が描かれた日本未公開作品。

 上映は午後2時から。金上映後には監督、主人公の宋富子さん、高木久美子さんによるトークショーが行われる。終了予定時間は4時40分。定員は150人。入場料は当日1200円(学生1000円)、前売りは1000円(学生800円)。80歳と高校生以下は無料で事前申し込みが必要。

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かわさきミュートン

ゆるバース 川崎から唯一参加 「ミュートン投票して」

 「音楽のまち・かわさき推進協議会」の公式マスコットキャラクター「かわさきミュートン」が、日本全国からご当地キャラクターが参加する投票イベント「ゆるバース」にエントリーしている。多くの市民に投票協力を呼び掛けている。

 ゆるバースは、ご当地キャラの人気を競う「ゆるキャラグランプリ」の後継イベント。今回は299のキャラクターが参加し、かわさきミュートンは川崎市から唯一出場している。

 かわさきミュートンは、市のシンボルマークをモチーフにした外見と、音楽を愛する心を持つキャラクター。市内のコンサートホールやイベントに多数出演し、市民に親しまれている。

 投票はウェブサイト「ゆるナビ」ページから9月27日までの期間中、1人1日1回まで毎日可能。最終結果は、28日に東京都墨田区立隅田公園で開催の「ゆるバースフェスティバル」で発表される。9月1日時点で公表されている中間発表でかわさきミュートンは46位。「上位入賞を目指し、頑張っている」と音楽のまち・かわさき推進協議会の担当者は語る。

最優秀賞の漬物を紹介する高津区の代表

市老連女性委員会 漬物作りで健康を 最優秀賞は高津区

 地域の高齢者で組織する(公財)川崎市老人クラブ連合会の女性委員会が8月5日、「おつけもの大作戦」と銘打った漬物の品評会を市教育文化会館で行った。

 漬物作りをいきがいや健康づくり、認知症予防などに役立ててもらおうと開催されたもので、今回が初。同女性委員を含む33人が参加し、連合会に所属する9地区の代表(幸区は出品なし)が夏野菜を漬けた自慢の一品を持ち寄った。

 川崎区からは中央地区2人が「金糸うり(そうめんかぼちゃ)」、田島地区3人が「赤毛瓜一夜漬け」を出品。各地区2人ずつの女性委員計18人の投票によって、高津区代表の「キューリの佃煮風つけもの」が最優秀賞に輝いた。

文化協会 小向獅子舞テーマに講演 9月28日 幸市民館

 幸区文化協会(市川佳子会長)は「小向獅子舞」をテーマにした文化講演会を9月28日(日)、幸市民館大ホールで開く。

 小向獅子舞は江戸時代、この地域の僧が伝えたとされ、約300年の歴史を持つ。小向八幡神社の例大祭や小向会館の舞台で奉納舞が行われている。

 講演では小向獅子舞保存委員会の山本範一9代目委員長が登壇。獅子舞を動画で紹介するほか、保存会の活動や存続について考える。

 午後1時30分開演、1時開場。入場無料、申し込みは不要。問い合わせは同文化協会事務局(幸市民館内)【電話】044・541・3910。

傾聴の技術学ぶ 全7回 参加者を募集

 全7回の「シニア傾聴講座」が、てくのかわさき(高津区溝口1の6の10)で10月から始まる。

 市高齢者在宅サービス課、認定NPO法人かわさき創造プロジェクト主催。傾聴の基礎を学び、回想法を通じて、高齢者の心の健康に寄与できるような技術を身につける。傾聴ボランティアや日常生活にも役立つ。

 市内在住、在勤の40歳以上の人が対象。定員24人(全日程参加できる人)。3千円。10月9日、16日、23日、30日、11月13日、20日、午後1時30分〜4時30分。11月4日〜7日のいずれかで体験実習。申込は「傾聴講座を受講希望」と明記の上、氏名(ふりがな)、年齢、郵便番号、住所、電話番号を記載し往復はがき(〒210―8577川崎市川崎区宮本町1番地健康福祉局高齢者在宅サービス課)かファクス(【FAX】044・200・3926)。二次元コードでも受付。9月17日必着(応募多数の場合抽選)。(問)【電話】044・200・2677

約7万人が来場した昨年の夏祭り

チッタに世界の夜市集結 9月13日〜15日

 20回目を数える「CITTA’の祭り」が9月13日(土)から15日(月・祝)までの3日間、川崎駅前の複合商業施設ラ チッタデッラとチネチッタ通りで開催される。主催はチネチッタ通り商店街振興組合と株式会社チッタ エンタテイメント。各日午後2時から9時(最終日は8時)。

 毎年お盆に開催していた夏祭りを、今年から名称と時期を9月に変えて開催。世界中の観光地で人気の夜市と懐かしい日本の夏祭りが融合したイベントとなる。

 ネオンが輝く幻想的な空間に、100種類を超える多彩な飲食メニューが登場。メキシコのグルテンフリータコス、ベトナムのバインミー、インドのビリヤニなど、本場の味が楽しめる屋台が並ぶ。また、沖縄のイカ墨焼きそばや浅草からあげ、博多ひとくち焼き餃子など、人気のご当地グルメも堪能できる。クラフトビールやクラフトジン、日本酒といったアルコール類も充実。

 さらにメインステージでは、洗足学園音楽大学の和太鼓チーム「鼓弾」や、「下北沢一番街やっとこ連」の阿波踊りといった日本の伝統芸能、インドネシア・バリ島のガムラン演奏と舞踊、エレクトロと民族音楽が融合した「HUGEN」など、ジャンルも国境も越えた多様なパフォーマンスが繰り広げられる。

 オリジナルうちわや提灯づくりなどのワークショップのほか、子どもから大人まで楽しめる塗り絵企画や、スーパーボールすくいも予定。

 詳細・問い合わせは同施設公式ウェブサイト。

川崎市役所

有馬小でプールの水流出 市教委「防止策を確認」 文科省は負担軽減策推奨

 川崎市教育委員会は8月27日、市立有馬小学校(宮前区)でプールの止水作業を怠ったためプール約0・7杯分相当の167・2㎥を流出させた事案があったことを公表した。市教委は再発防止に向けた取り組みや、文部科学省が推奨するプール管理業務の外部化を推進していくとしている。

 経緯としては、7月17日午後にプールの水が半分程度であることに気づいた校長が、消防用水として満水にしておくよう教務に指示し、教務から指示をうけた教員が同日午後2時ごろから注水を開始したものの、止水作業の確認が漏れ、約17時間にわたり水が流出したもの。翌日朝に出勤した同校教員が、プールの水が流出していることに気づいた。

 流出量に基づく損害額は約14万円だが、参議院選挙関連の準備や校内工事に向けた業務などが立て込んでいたといい、市は諸事情を勘案し、関係者への損害賠償請求は行わない。市教委の担当者は「止水漏れ防止策が適切か否かなど、各校に注意喚起のうえで確認していく」としている。

9校で外部施設利用

 全国で続くプールの水の流出事案に関し、文部科学省は昨年7月に「学校における働き方改革に配慮した学校プールの管理の在り方について(依頼)」と題した文書を全国に通知した。この中で、学校プールの管理業務が教員の過度な負担につながる事態も見受けられ、管理を任された教師が過失の責任を問われ損害賠償を求められる状況を「望ましくない」とし、指定管理者制度の活用や民間業者への委託などを推奨している。

 市内でも現在、小学校9校が市営や民間の屋内プールを活用して水泳の授業を実施している。市教委の担当者は「屋内プールは天候に左右される心配がなく、プール管理の負担軽減にもつながる。取り組みを広げていきたい」と話している。

実証実験が重ねられるオンデマンドバス「のるーとKAWASAKI」

「総合都市交通計画」素案 川崎市 持続可能な環境整備へ パブコメ、10月6日まで

 川崎市は総合的な交通体系の構築に向けた「第2次川崎市総合都市交通計画」の素案をまとめ、9月5日からパブリックコメント(市民意見募集)を実施している。

 「総合都市交通計画」は、市の交通政策の基本的な考え方を示すもの。第2次計画では20年後の2045年に、市のイメージ調査で「川崎市が便利と感じる」市民が約55%となることを目指して計画を策定する。

 素案によれば、高齢化やバス運転手の担い手不足などの社会環境の変化に対応し、市民の暮らしやすさと移動しやすさを組み合わせた持続可能な交通環境の整備を目指す、としている。

 具体的にはまず、運転手不足による路線バスの減便などの課題に対応するため、鉄道やオンデマンド交通、電動キックボードなどの新世代モビリティといった複数の交通手段の中継拠点を整備し、地域公共交通ネットワークの構築を進める。市の担当者によると、「バス運転手に必要な大型第二種免許の取得者は減少する一方だが、(タクシー運転手に必要な)普通第二種免許の取得者はたくさんいる。この層にご協力いただきながら構造転換を図りたい」という。

 また素案では、カーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)エネルギーの供給拠点となる計画が進められている臨海部に関して、「首都圏を支えるエリアになる」(市担当者)ことを視野に入れた交通基盤ネットワークの形成を目指すとしている。

 素案は市のウェブサイトのほか、各区の区役所や図書館、市民館などで閲覧できる。パブコメは10月6日(月)までで、ネットかFAX、郵送のほか、市まちづくり局交通政策室(市役所本庁舎19階)に持参も可能。対面方式による説明会も、市内3カ所で実施する。詳細は交通政策室【電話】044・200・2760。

関東大震災 朝鮮人犠牲者を慰霊 9月7日、川崎区桜本で

 関東大震災での川崎の朝鮮人被害者らを慰霊する集いが9月7日(日)、在日大韓基督教会川崎教会(川崎区桜本)で開催される。午後4時から5時まで。市民団体「在日コリアン生活・文化・歴史研究会」(山田貴夫代表)が主催する。

 集いでは、山田代表が「かわさきも無縁ではない!」と題し、関東大震災朝鮮人虐殺の歴史背景と、当時の川崎の状況を報告する。追悼の言葉や献花のほか、金迅野牧師による追悼の祈りが行われる。

 問い合わせはメールsakuramoto.map@gmail.comで受付。

くらしの相談センター 登戸研究所について講演 9月13日 川崎区本町で

 「くらしの相談センター」(川崎区東田町/宮原春夫所長)は、9月13日(土)、開設22周年を記念し「より賢くなって楽しく生き抜こう!」と題したセミナーを東海道かわさき宿交流館4階(川崎区本町)で開催する。午後2時開会、1時30分開場。参加費はワンドリンク付きで1000円。

 2部構成。第1部では、登戸研究所資料館の展示専門委員である渡辺賢二氏による講演、第2部では、ペロ中島氏による「ギター漫談」が披露される。

 問い合わせは同センター【電話】044・246・6823 。

ハングル入門講座 市ふれあい館で全10回

 川崎市ふれあい館(川崎区桜本)で好評を博す「ハングル入門講座」が9月29日から開講する。主催は同館、川崎市教育委員会。

 全10回講座で韓国語の読み書きを学ぶ。講師の李相粉さんとともに「丁寧にゆっくり」学んでいく。費用は無料。講座当日の持ち物は筆記用具だけで可。対象は15歳以上、定員は先着20人。

 期間は12月22日までの毎週月曜日で祝日は休講となる。時間は午後7時から8時30分まで。申し込みは、同館【電話】044・276・4800。

設置されたおむつ替えテント©川崎フロンターレ

GO!GO!!フロンターレ

ホーム戦でおむつ替えテント設置

 川崎フロンターレは東急電鉄と共催して、明治安田J 1リーグとJリーグYBCルヴァンカップのホームゲームで、小さな子どもを連れたサポーター向けに、おむつ替えのための専用テント「のるふろベビーステーション」を設置した。

 東急電鉄が沿線の子育て世帯や学生を応援する「東急スクラムプロジェクト」の一環として、共同で設置するもの。スタジアムでの観戦のハードルとなりがちな乳幼児のおむつ替えスペースを確保することで、より多くの家族に安心して観戦してもらうことを目指している。

 設置場所は、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuのメインスタンド前広場(ガチャガチャブース横)。おむつ台とジョイントマットを用意し、一組ずつ利用できる。時間はキックオフ3時間半前から30分前まで。

 同クラブの島貫篤さんは「小さなお子様がいるご家族に、少しでも快適に試合を観戦してもらえたら嬉しい。ご来場をお待ちしています」と利用を呼び掛けている。