町田版【10月2日(木)号】
実行委員会の代表に就いた大野さん(左)と木村さん

子どもに「一票」の経験を 市内母親ら 模擬選挙を企画

 子どもたちが選挙を体験する「まちだこども選挙」を市内の母親らが企画している。来年2月の町田市長選挙に合わせ実施する予定で、取り組みを進める大野薫里さん(51)は「主権者教育と主体性の育成が目的。子どもたちが自分の頭で考えて判断する機会を提供したい」と話している。

 企画したのは大野さんと小学生の子どもをもつ木村香澄さん(49)。「こども選挙」という活動が行われていることを木村さんが知り、子どもたちが政治や社会に関心を寄せる機会になると大野さんに活動を紹介したことが始まりだったという。話を聞いた大野さんは昨年の東京都知事選挙の際に当時17歳だった長男が「選挙権が欲しい」と言った時のもどかしさを重ねた。同級生の中には18歳となり選挙権をもつ友人がいる中で、息子には意見を選択する場がなく悔しい思いをした記憶が残っていたという。「こればかりは親としてどうすることもできなかったので」。そして、2人の思いが重なった今年7月、こども選挙を実施する実行委員会を立ち上げた。

 企画するまちだこども選挙は他の地域で実施されているものを参考に「本物の選挙と同時開催」がルール。2月の市長選当日に市内の子どもセンターなどに投票箱を設けて投票を体験できるようにする。

 一方で、選挙や市長の仕事などについて子どもたちが学ぶ全4回のワークショップを10月13日(月・祝)から開くといい、自由民権資料館(野津田町)で絵本から民主主義を学び、以降は「自分が市長になったら」などをテーマに子どもたち同士で議論。最終的に考えた質問を実際の市長選候補者に届ける計画もあるという。

 ワークショップの対象は市内在住の小学校1年生から17歳までとし、年齢で区分けせず、「年下の子は年上への憧れを、年上の子は忘れていた視点に気づける。縦割りの交流で互いに良い影響を与え合えれば」と大野さん。準備を進めるなか、「子どもを使って市政を批判したいのでは」という声も耳に入ったが、「主権者教育と主体性の育成が目的。子どもたちが自分の頭で考えて判断し、表現する機会を提供したい」と話している。木村さんは「この活動が、子どもたちが大きくなった時に『そういえば』と思い出すような、政治や社会との接点になれば。自分の意見を持ち、他者と対話できる大人になってくれたらうれしい」と期待を口にする。

 ワークショップへの参加は専用の申込フォームから(https://x.gd/r7K10)。問い合わせは、まちだこども選挙実行委員会machidakodomosenkyo@gmail.com
会を紹介する佐藤さん

市内小児科ら 連携し「発達課題児」支援 教育や福祉とネットワーク 

 発達に課題のある子どもを支えようと町田市周辺の医療や教育、福祉の各分野間でネットワークづくりが進んでいる。情報共有できる会を発足し、発達に課題のある子どもがそれぞれにとって最適な道へと歩めるように導いていきたい考えという。

 会発足の発起人となったのは、鶴間で小児科のクリニックを開き、障害児通所支援施設なども運営する佐藤明弘さん。小児科医・子どものこころ専門医として患者と向き合うなか、発達に課題のある子どもがまわりになじめず、不登校や引きこもりになってしまうケースを多数見てきたことが声を挙げるきっかけになったという。発達に課題のあることが分かっても、医療機関として「その後」のフォローをするのには限界があり、保育園や幼稚園、放課後等デイサービスなどと連携していれば孤立することを防ぐことができるのではないかと考えたという。

 そこで今年5月に立ち上げたのが、医療や教育、福祉の仕事に就く人たちが名を連ねる「町田MEWの会」。情報共有の場としてオンライン会議などを開催していき、発達に課題のある子どもの特性、その対応策について意見を交わすことで、対象者それぞれにとって最適な道を歩めるように導いていきたいという。

 佐藤さんは「町田市内ではそんな連携が進んでいないのが現状。当会がきっかけとなり、発達に課題のある子どもに目を向ける人が増えていけば。いずれより細分化した各地域ごとのグループをつくり、子どもたちの支援にあたっていきたいと考えています」と話す。

会員100人

 町田MEWの会は発足後、医療や福祉など、さまざまな分野の講師を招いたオンラインセミナーを月1回のペースで開催。視点を合わせるため、共に学び始めた。今後は対面での研修や交流会なども予定しているといい、佐藤さんは「9月末までにおよそ100人の会員が集まった。活動を充実させていきたい」と意気込む。

 一方で、課題となるのがその持続性だ。ボランティアで運営するネットワークのため、セミナーで登壇してくれる講師の謝礼や研修会を開いた際の費用などをいかにまかなっていくかに頭を悩ませているという。

 「社会福祉事業にあたる団体からの助成が決まり会を発足したが、これからは寄付やクラウドファンディングなども検討していきたい」と佐藤さん。経済的にも支え合える仕組みづくりにも目を向けていきたいとしている。

10月もセミナー

 町田MEWの会の次回オンラインセミナーは10月5日(日)に開催される。大学の准教授を招き、医療・福祉・教育の枠組みを超えたつながりや連携について学ぶといい、佐藤さんは「当会に加入された方は参加できる。お気軽に問い合わせしてもらえれば」と話している。

 詳細は町田MEWの会のSNSなどで。

町田市シルバー人材センターの会長に今年度就いた 坂田 亮一さん 小山町在住 71歳

「教授」の看板掲げず黙々と

 ○…入会して7年目。草刈りや配布などの業務にあたるなか、大役を任された。四半世紀前、ふるさとの福岡県から呼び寄せた父親が生き生きと働く姿をみて興味を抱くようになったシルバーの仕事。経験のない仕事の依頼も断ることなく、チャレンジ精神をもって取り組んできた。「シルバーの仕事は健康づくりや新しい発見につながる。魅力を伝えていきたい」と意気込む。

 ○…食肉に関する研究の第一人者。相模原市の麻布大学で長く教員として学生らに指導し、第一線から離れた今もさまざまなところから意見や講演を依頼される毎日だ。大学時代、動物愛護の分野を選ぶ同級生が多いなか、「人が少ないから」と何気なく選んだ畜産学。研究を深めるほど、新しい発見と出会い引き込まれてきた。「この分野を選んでよかったですよ」。人一倍、動物好きでもある。

 ○…いつの間にか人の輪にとけ込んでいる。シルバーの仕事では大学の名誉教授という「看板」を掲げることなく、いち会員として指示された仕事に黙々と取組み、九州なまりで冗談を言う姿に惹かれる人は少なくない。日課となっている庭いじりも好きだが、仲間とお酒を酌み交わす時間を何よりも大切に。忙しい毎日の原動力だ。

 ○…「何か新しいことに取り組みたいね」。6月に会長に就任して以来、口にしてきた言葉。企業の定年延長などを受け、減少傾向にあるシルバーへの加入者。交流イベントを開くなどして認知度を上げ、会員獲得につなげていきたい考えだ。「他のシルバーで実施していない企画をやっていきたい。町田独自のものをね」。次々と浮かぶアイデア。任期の1期2年を予定調和通り過ごすつもりはさらさらない。

異色のコラボレーションが、会場を大いに盛り上げた

「ズンバ」と和太鼓が競演 多彩な舞台奉納に拍手

 能ヶ谷神社で先月、例大祭が行われ、多くの地域住民で賑わいを見せた。今年は3年に一度の本祭りとあって、舞台奉納も一層華やかに実施。能ヶ谷囃子連による舞台清めから始まり、子どもたちの太鼓やダンス、プロ奏者によるサックス演奏など多彩な発表が続いた。また、鶴川でフィットネスプログラム「ズンバ」の普及に取り組む杉山直子さんと、能ヶ谷囃子連の小川郁弥さんは、「ダンスと和太鼓」の異色コラボを披露。軽快なリズムと力強い太鼓の響きが会場を包み、観客からは大きな拍手が送られた。

 杉山さんは「能ヶ谷に脈々と受け継がれる伝統とコラボさせていただいたことに、感謝の気持ちで踊らせていただきました」と笑顔で語った。

リニア工事に関する勉強会 陥没事故の被害者招き、12日

大蔵町で

 小野路町にある民家の玄関先で水がわき出し気泡が発生してから、もうすぐ1年――。「リニア中央新幹線の工事によるものでは」と周辺地域などから声が挙がるなか、「小野路・小山田に迫るリニアトンネル〜外環調布陥没に学ぶ・安全と財産を守る」と題した学習会が10月12日(日)、大蔵町の鶴川市民センターで開かれる。調布市で起きた道路陥没事故の被害者で、「住宅の真下に巨大トンネルはいらない」の著者である元共同通信記者の丸山重威さんが講師を務める。午後1時30分から。資料代は500円。問い合わせは主催するリニア中央新幹線を考える町田の会・桜井さん【携帯電話】090・3547・1067まで。

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桜実コーラスで講師を務める大村みのりさん

玉川学園のデイサービス 5日に「まつり」 無料送迎バスも

 桜実会デイサービス玉川学園(玉川学園3の35の1)で10月5日(日)、地域とのふれあいの場として、「桜実会まつり」が開催される。当日は、桜実会が開く歌の教室「桜実コーラス」で講師を務める大村みのりさんのコンサートが実施されるほか、マンドリンの演奏なども行われる。また、健康測定・福祉用具の体験ができるほか、パンや花の販売もあるという。

 大村さんは「今年で3回目のオファー。私自身も、このあたたかいイベントを楽しみながら、精一杯お手伝いさせていただきます。ご家族、お友達などお誘いあわせの上、多くのご参加を会場でお待ちしております」と話している。

 同イベントは午前10時から午後1時まで。雨天催行。駐車場はなく、無料送迎バスが運行する。時間はそれぞれ、次を参照▽7・8丁目ルートさくら号・駅前発(午前9時30分発・40分発)、南大谷都営アパート4号棟こどもクラブ前(9時45分発・10時5分発)

 イベントに関する問い合わせは桜実会【電話】042・710・3370へ。

東京都認定こども園協会の会長を務めている小山園長

常盤町・子どもの森幼稚園 「一歩先」の取組み進め、50年

 常盤町の子どもの森幼稚園が今年度、設立50周年を迎えた。個性を伸ばし、社会生活の基礎を身につけさせることなどをモットーにたくましい子どもの養育にあたってきた同園。現在は保育園機能ももち、子どもたちが年齢に応じて自ら意欲的に活動できる環境づくりにつとめている。

 同園を運営する学校法人常盤学園理事長の小山貴好さんは「遊びなどを通じて、自分で考えられる子どもたちを育ててきた。もう50年ですね」と振り返る。

 町田市の成長を支えてきた側面もある。高度経済成長期を経て人口が急増した町田において、街の「西側」に幼稚園が無かったことから、同園の初代園長となる小山さんの父親が設立。以来、いち早く最新の遊具を取り入れるなど、市内幼稚園のなかで常に「一歩先」の取組みを進めてきた。

 小山さんは「子どもやその保護者たちにとってよりよい環境にするため、今はこども園となった。今後も乳幼児教育の振興に貢献していきたい」と話している。

シルバー会員らが市内清掃 18日 全域で

 仕事を提供し高齢者の生きがいづくりを進めている町田市シルバー人材センター(坂田亮一会長=写真・人物風土記で紹介=)は10月18日(土)、町田市内一斉美化清掃を実施する。ボランティアで行う恒例行事で、当日はごみ袋を手に会員の高齢者らが担当地区の清掃にあたる。

 坂田会長は「シルバー人材センターを知る機会にもなれば」と話している。

「こども体験会」ののぼり

市内20局で11月27日まで 18日から、お薬相談会

市薬剤師会が主催

 町田市薬剤師会は10月18日(土)から、町田市内20の薬局で「お薬相談会」を開催する。11月の町田市総合健康づくり月間に合わせ実施するもので、町田市民が対象。普段服用している薬についての質問などに薬剤師が答えてくれるといい、相談は無料で11月27日(木)まで。詳細は同会ホームページから。

子ども向けも

 一方、同会は来月、子ども薬剤師体験会を小学生から18歳を対象に開く。お菓子やジュースを「くすり」として調剤するなど、薬剤師の仕事を体験できるものといい、10月13日(祝)に開催。午前11時から午後2時30分まで。全7回で1回6人、会場は金森の子どもセンターばあん。

4日までに

 申し込みは10月4日(土)までにばあんのHPなどから。先着順。(問)ばあん【電話】042・788・4181。

「まちだの木」活用知る 27日から市役所で催し

 国が毎年10月に定めている「木材利用促進月間」に合わせ、町田市役所1階イベントスタジオ内で10月27日(月)から31日(金)まで、「まちだの木」を使った物品の展示やワークショップが実施される。各日午前8時30分から午後5時まで。まちだの木の活用事例などが紹介される。詳細は町田市のHPで。

コンサート告知を手にする主催者の柴田さん

主催者インタビュー 「その声は、生きる力」

 町田市民フォーラムで10月13日(月・祝)に開催される「5大テノールコンサート」。主催する町田イタリア歌劇団の柴田素光さんは、自身もテノール歌手としてプロを目指した経験から、現在はプロデュースに情熱を注ぐ。そんな柴田さんにテノールの魅力を聞いた。

--テノールの魅力は 

 「その声の力です。アスリートが100mで10秒を切るために毎日訓練するように、彼らも日々鍛錬を重ねて、たった半音の違いを出すために音域を上げていく。その鍛え抜かれた声こそが、テノールの魅力です」

--公演の聴きどころは

 「同じテノールばかり聴かされると思うかもしれませんが、一人ひとり全く個性が違います。声は取り替えのきかない、自分だけの楽器ですからね。その違いをぜひ楽しんで欲しいです」

--読者へメッセージを

 「最後のアンコールは特に必聴です。5人が同時に歌う高音は、耳が割れるかと思うほどの迫力ですよ。元気がない人も希望を失っている人も、この2時間で必ず力を貰えると信じています」

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3匹の「ベトナムコケガエル」がいる水槽

ふれあい科学館 ヘンな生き物展 12月7日まで

 相模川ふれあい科学館アクアリウムさがみはら(相模原市)が現在、一風変わった生き物を集めた特別企画展「かわりものいきもの展 〜ヘンだっていいじゃない!〜」を開催している。12月7日(日)まで。

 体の表面にたくさんの突起があり、コケのような見た目をした「ベトナムコケガエル」や、同展担当者が「よくわかんない名前と見た目が好き」と言うもじゃもじゃした見た目のヒトデ「テヅルモヅル」の仲間、鳥の卵しか食べない偏食家の「ガンスタマゴヘビ」など25種100点を展示中。

 また、「タスマニアデビル」の悪魔を連想する鳴き声といった珍しい鳴き声を聞くことができるコーナーなど、多彩な企画を用意している。

「想像を超える」

 担当者は「私たちの常識は限られていて、この生き物はこう、という固定概念がある。カエルだけどツルっとしていなくてボコボコしていたり、ウニだけど平べったかったり、想像を超えるおもしろい生き物がいることを知ってもらいたい」と話している。

安保さん

会場揺るがす魂の絶唱 5大テノールコンサート

 町田イタリア歌劇団の恒例企画「テノールの祭典」が、スポーツの日にあたる10月13日(月・祝)、町田市民フォーラムで開催される。町田イタリア歌劇団が掲げる「生の歌声の力」を存分に体感できる一日だ。

豪華な顔ぶれ

 出演は、藤原歌劇団デビューの若き逸材・堀越俊成さん、二期会『道化師』の大役が決まった下村将太さん、情熱的な歌声が魅力の実力派・高梨英次郎さん、『超人』と称される芹澤佳通さん、日本音楽コンクール入賞の美声と声量を持つ安保克則さん。主催者は「第一線で活躍する5人が同じ舞台に立つ、またとない貴重な機会です」と話す。

「生の歌声」の迫力を体感

 当日はマイクを通さない「生の声」が会場に満ち溢れ、来場者は全身で音を浴びるような、圧倒的な声量と迫力を間近で体感できるのが大きな魅力だ。「5人が全身全霊で歌うカンツォーネやオペラアリアは、まさに魂の絶唱。日々の疲れを吹き飛ばし、明日への活力を与える『生きる力』そのものです。この興奮を、ぜひ会場で体感していただけたら」と主催者は来場を呼びかける。

 午後2時30分開演(2時開場)。チケットは3千円。会場は町田市民フォーラム3階ホール。予約・問合せは主催者・柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ。

桜美林大でスポーツイベント 25日 子ども向けに

 子どもたちがさまざまなスポーツを体験できる催しが10月25日(土)、桜美林大学町田キャンパス(常盤町)・桜グラウンドで開かれる。アメリカンフットボールやサッカー、野球のほか、チアリーディング、弓道、駅伝などの選手たちが各競技の体験プログラムを提供してくれるもので、スポーツの基本となる「投げる」「打つ」「走る」を楽しみながら実践することができるという。

4歳から小学生

 この桜美林大学スポーツフェスタの対象は4歳から小学生(定員200人)で参加無料(事前申込制)。時間は午前9時から11時45分、雨天中止。専用のサイトから10月23日(木)までに申し込み。当日、同キャンパスでは大学祭「桜李祭」も開かれるという。問い合わせは桜美林大学/地域・社会連携課【メール】cer@obirin.ac.jpまで。

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