大和版【10月31日(金)号】
最高額となったシリウス=10月27日撮影

ネーミングライツ シリウスは年額1千万円 市内7施設で公募開始へ

 大和市は22日、自主財源の確保や地域活性化などを目的に、新たに文化創造拠点シリウスや大和スポーツセンターなど7施設でネーミングライツ(命名権)のスポンサー公募を開始することを発表した。

 ネーミングライツとは、施設に企業名や商品名を愛称として付ける権利のこと。施設の正式名称を変更するのではなく、愛称をつけることで、企業や団体側にとっては自社のPRが期待でき、市は命名権料が得られるメリットがある。今年4月から大和ゆとりの森(福田)でネーミングライツを初めて導入し現在、「F・マリノス 成城石井パーク」の愛称で利用者に親しまれている。

 市は10月7日に引地台公園(年額200万円)と引地台温水プール(年額100万円)の公募を先行して開始している。

 今回新たにスポンサーを公募するのは、文化創造拠点シリウスと市民交流拠点ポラリス、つきみ野学習センター、桜丘学習センター、渋谷学習センター、星の子ひろば、大和スポーツセンター。

年2250万円

 シリウスの命名権料は利用者数や知名度、立地条件などを考慮し、市内の命名権の中で過去最高となる年額1000万円に設定した。そのほかの施設はポラリスが200万円、各学習センターが50万円、星の子ひろばが100万円、大和スポーツセンターが500万円で、契約年数は5年間。

 これら7施設と先行している2施設すべてが市の希望額で契約された場合、年間2250万円の自主財源となる。

 シリウスは、市内外で高い認知度を誇ることから、愛称に「シリウス」を含めることが条件となった。一方で、ポラリスについては、原則愛称に「ポラリス」を含まないことを条件とした。

 大和スポーツセンターの命名権の範囲は、同センター内の体育会館や陸上競技場(スタジアム)といった個別の施設に分けて適用することも可能だという。

 大和スポーツセンターは11月4日から28日まで、その他施設は12月12日まで募集する。
ぬり絵の一部を紹介する担当の片山さん

やまと産業フェア 巨大ぬり絵に未来描く 11月8日、9日に設置

 市民と商工業者が交流する「やまと産業フェア2025」(主催/大和商工会議所)が11月8日(土)・9日(日)、同会議所、中央1号公園、やまと公園で開催される。今年は会場に縦1・8メートル、横7・2メートルの巨大ぬり絵を初めて設置し、来場者に色を付けてもらう。

 主催する大和商工会議所(本田誠一会頭)は、昨年4月に創立30周年を迎えた。シリウスで行われた記念式典では本田会頭が「大和をもっと素敵にデザイン〜Buy Local One Yamato〜」と題したビジョンを掲げるなど、同会議所では大和市の魅力向上などに力を入れてきた。

 産業フェアでは「未来のYAMATO」と名付けた巨大ぬり絵をやまと公園にあるプロキオン内に設置。ぬり絵には厚木基地や大和スタジアムなど大和にちなんだ街並みが描かれており、来場者に色鉛筆などで「素敵にデザイン」してもらう。完成後はステージでお披露目される予定だ。

 初めての試みに担当者は「多くの市民の皆さんと明るい大和の未来を想像できれば」と広く参加を呼びかけている。

 受け付けは両日午前10時〜午後3時(2時30分最終受付)。

 問い合わせは同会議所【電話】046・263・9112(片山さん)

(一社)やまとカルチャーカレッジの代表理事を務める 福原 広さん つきみ野在住 68歳

知と感動を届けたい

 ○…今年4月にシリウスメインホールで初開催した講演会では、青山学院大学陸上競技部の原晋監督を招き、多くの市民が来場した。その前月に「一般社団法人やまとカルチャーカレッジ」を大和の有志と立ち上げた。「シリウスは素晴らしい場所。催しのない日も多くの方の憩いの場になっている」。県外出身者だからこその気づきから、「さらなる施設の充実に寄与できれば」と話す。

 ○…岡山県に生まれた。幼いころから「テレビっ子」で「いつかブラウン管の向こうに行ってみたい」と思っていた。大学在学中は吉本新喜劇の小道具としてアルバイトに没頭した。「芸人さんが犬を連れて舞台に上がるというシーンでは、慌ててペットショップに頭を下げにいったり」と、めまぐるしい現場だったが、「観る人に楽しい体験をお届けすることが、楽しかった」。

 ○…卒業後は広告代理店を経て、求人誌や住宅情報誌を扱う会社に転職した。以来、15年間にわたり法人営業に携わり、40歳で常務取締役に就任した。大和へ移り住んだのは2022年のころ。「人様に素晴らしい体験の機会を届けたい」とイベント事業の会社を立ち上げ、関東で仕事が増えたことが「少し遅い上京」のきっかけになった。現在は愛犬「ハナ」とつきみ野に暮らす。

 ○…やまとカルチャーカレッジでは、来年4月から9月に各界の著名人を招いた講演会を計画。「イベントは赤字と隣り合わせ」が現状だが、「大和の方々に『知と感動』をお届けしたい」という思いが原動力になっている。今後は健康教室なども検討中。「趣味はないので仕事に全力を注ぐ」覚悟を固めている。「市民の一人として大和に少しでも貢献できたら」。生涯、大和に暮らす考えも固まっている。

手工芸作品を展示 2日まで

 第8回「ポルトガル刺繍と糸のパッチワーク展」が11月2日(日)まで、つきみ野学習センター(つきみ野5の3の5)で開催されている。午前10時〜午後4時(最終日は3時まで)。

 ポルトガル刺繍の師範で中央林間西在住の増田百合子さんと、増田さんの生徒らが手がけた作品100点ほどが並ぶ。

 問い合わせは増田さん【電話】046・293・8201へ。

虫歯ゼロ啓発 産業フェアで

 大和湘南保育園やつきみ野湘南保育園などを運営する(株)湘南保育は11月8日(土)・9日(日)に開催される「やまと産業フェア」(主催/大和商工会議所)の期間中、やまと公園で「むし歯0」ブースを初めて出展する。

 同社が運営する保育園では歯科衛生士と保育士による健康教育に力を入れている。会場では口腔機能を育てる遊び体験や歯科衛生士による歯磨き体験などが行われる予定。アンケートに答えると口遊びグッズのプレゼント企画もある。

 問い合わせは同社【電話】046・278・3652へ。

ふるさと納税住民税控除額 流出額は10億超 前年度比1・3億円増

 大和市民が「ふるさと納税」の制度を活用し他の自治体に寄附したことによる住民税の控除額(流出額)が、2025年度で10億9690万円(公表値・7月末)だった。総務省の現況調査結果によると、流出額は県内の真鶴町を除く33自治体で増加。大和市は前年度比1・3億円増で、過去最多を更新した。

 ふるさと納税は、全国の自治体に寄附金を納める制度だ。寄附額から自己負担額の2千円を引いた分が翌年度の住民税などから控除される。

 さらに、地元以外の自治体に寄付した場合、寄付額の3割程度の「返礼品」を受け取ることができる。

 大和市では、21年1月から返礼品を開始した。寄附金の受け入れ額は21年度から1億2757万円(3010件)、翌年度は1億2963万円(3152件)、7910万円(2745件)、1億757万円(1314件)と推移している。

 一方で、流出額は5億1949万円、6億8982万円、8億3850万円、9億7048万円と増加傾向にあり、差し引きでマイナスが膨らんでいる。25年度の県内の流出額も901億7765万円で、昨年度より105億5246万円増加。真鶴町以外の33自治体で前年度を上回った。

 今年10月からは、制度を利用するために活用する各ポータルサイトでの「ポイント付与」が廃止。政策総務課の担当者は「これまで12月に集中していた寄附が、廃止により9月に集中したのでは」と話す。

 同課によると、大和市の返礼品は243品目(10月27日時点)にのぼる。市外のイベントに初めて出店し、大和市のふるさと納税についてのPR活動も行ったという。担当者は「これからも変化していく制度に対応できるようにしていく。大和市を応援したいという人を増やすためにも、返礼品をさらに充実させていきたい」と語った。
昨年の様子

消防車の乗車体験も 1日に防災イベント

 引地台公園で11月1日(土)、「防災・消防体験フェスタ2025」が開催される。午前10時〜午後1時。荒天中止。主催は大和市。

 市では、防災を身近に感じてもらう「防災フェスタ」、消防に関心を持ってもらう「消防体験フェスティバル」を毎年開催してきた。昨年度は市消防本部60周年を記念し、両イベントを合同開催。多くの人でにぎわった。今年も合同開催が決定。「『知ろう』『学ぼう』『備えよう』」をテーマにさまざまな企画が用意された。

 災害時を想定したキッチンカーで調理する飲食物提供訓練のほか、AED(自動体外式除細動器)体験などさまざまな体験企画を予定。ほかにも、はしご車搭乗撮影、ミニ消防車の乗車体験などの消防体験ブースも充実し、子どもから大人まで楽しめる。

 (問)市危機管理課【電話】046・260・5728。
目録を受け取った古谷田市長(左から3人目)=28日・大和市役所

大和市に「応援」届ける 明治安田生命保険相互会社

 明治安田生命保険相互会社が28日、大和市に寄付を行った。同日、同社新横浜支社の音成基支社長、七田久司神奈川本部推進役らが市役所を訪れ、古谷田力市長に目録を手渡した。

 同社では全国各地への転勤もあることから、「私の地元応援募金」として社員の意思でゆかりのある土地に寄付をする制度がある。今回、社員からの募金と同社からの拠出金を合わせた88万7488円の善意が大和市に贈られた。

 目録を手にした古谷田市長は「市民の幸せのために使わせていただく」と感謝を述べ、音成支社長に感謝状を贈呈した。

 同社では、昨年度も80万8700円の寄付を大和市に行っている。
大賞作品「踏まれたって負けない花のように」

やまと子ども絵画大賞 入賞46点が決まる 11月13日から市内で展示

 子どもたちに絵の素晴らしさを知ってもらおうと毎年開かれている「やまと子ども絵画大賞」(主催/(株)ジェイコム湘南・神奈川 かながわセントラル局、ギャラリーおがわ)の入賞作品46点がこのほど決まった。大賞には門脇恵衣さん(引地台中2年)の「踏まれたって負けない花のように」が輝いた。門脇さんは2年連続の大賞。

 17回目となった今回は市内の小中学生から107点が寄せられた。審査を終え、コンクールを主催するギャラリーおがわの小川政男さん(81)は「『花と緑』をテーマに力作がそろった。2027年に開かれる国際園芸博覧会の盛り上がりにもつながれば」と話した。

 表彰式は11月27日(木)、シリウス1階ギャラリーで午後6時を予定。

 入賞作品(一部)は次の通り(順不同、敬称略)。

【大賞(最優秀賞の中から選出】▽門脇恵衣(引地台中2年)「踏まれたって負けない花のように」【最優秀賞】▽大廣一葉(緑野小3年)「にじの森の遊園地」▽井上航(渋谷小4年)「100年クスノキとアサガオ」▽門脇恵衣(引地台中2年)「踏まれたって負けない花のように」【特別賞(横濱花博連絡協議会賞】▽峯美咲(渋谷中3年)「開花」

 入賞作品は11月13日(木)〜23日(日)、ギャラリーおがわ(上和田1777)で展示される。観覧は無料。

 問い合わせはギャラリーおがわ【電話】046・267・8085。

約4000人が来場 聖セシリア祭

 聖セシリア女子中学校・高等学校(森永浩司校長)で18・19日、第16回「聖セシリア祭」(佐藤彩音実行委員長)が開催され、2日間で保護者や卒業生など約4000人が来場した=写真。

 今回は「創立100周年に向けて、初心に帰ってプロローグを始めよう」、「『RPG』のように仲間と共に道を切り拓いていこう」という思いから、「Re:ProloGue」をテーマに行われた。各教室ではゲームやクイズなどの出し物が用意されたほか、コーラス部や吹奏楽部などによる発表もあり、会場は大いに盛り上がっていた。

 森永校長は「子どもたちが100周年につなげようと作ってくれた文化祭であり、とてもうれしい」と話した。

県内小中体育館の空調設置率 全国平均を下回る 本紙調査 今年度末までに2割超に

 近年の猛暑日の増加による児童、生徒の活動環境の悪化、災害時の避難場所の機能強化の観点から急務となっている公立小中学校の体育館等の空調設置。本紙は設置状況について県内の各自治体にアンケート調査を実施した。今年度末までに設置率が21・9%になる見込みである一方で、依然として全国平均を下回ることが分かった。

 文科省では学校体育館の空調設置に国の支援制度を周知するなど導入を推進している。

 県内小中学校の普通教室の設置率が99・9%に対して、文科省が今年6月に発表した「公立学校の体育館等(小学校は体育館、中学校は体育館・武道場)における空調(冷房)設備の設置状況調査」(2025年5月1日現在)によると、体育館等の設置率は14・6%で全国平均の22・7%を下回っている。県内の自治体別に見ると、設置率100%は神奈川県を含む34自治体のうち綾瀬市、寒川町、大磯町、大井町。一方で0%が17自治体あり、27の自治体で50%を下回っている。

 アンケートによると、今年度中に空調設備の設置を行う(もしくは行った)と回答したのは12自治体で、来年度以降に設置を予定していると答えたのは16自治体。すでに設置完了の4自治体を除き、23の自治体で検討が進んでいる。「今のところ設置の予定はない」と答えた自治体でも、具体的な予定はないが、おおむね設置に向けて「検討している」と回答した。今年度末までに設置率が100%となるのは神奈川県、茅ヶ崎市、海老名市の見込み。

 また、設置予定がないと答えた自治体の中には、「気化式冷風機を導入して空調対策を行っている」と回答した自治体もあった。

大和市では

 大和市は昨年度までに北大和小学校の体育館と、渋谷中学校の武道場の2棟で設置済み。今年度は4棟の中学校体育館での設置が進んでおり、これを合わせると設置率は18・8%になる見込み。市教育総務課の担当者は「他の学校の設置についても、順次検討していく」という。

 なお、アンケートは9月に神奈川県を含む県内34の市町村に送付。文科省の資料を示した上で、「今年度、来年度以降の空調設備の設置予定」などについて聞いた。
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食材や料理を描く 11月1日から参加者募集

 市文化創造拠点「シリウス」などを指定管理する「やまとみらい」は、「金城まみ シズルボードワークショップ」の参加者を募集する。

 シズルボードとは、五感を刺激するような臨場感を持つ看板のこと。ワークショップは2026年1月11日(日)・25日(日)・2月1日(日)・8日(日)・22日(日)の全5回。チョークアーティストの金城まみさんを講師に迎え、食材や料理を題材としたシズルボードの制作体験ができる。2月27日(金)から3月1日(日)には、1階ギャラリーで作品の展示も行われる予定だ。

 対象は、ワークショップ全日程と3月1日に必ず参加できる小学4年生〜高校生。定員は20人。参加無料(要事前申込)。11月1日(土)午前10時〜同30日(日)午後6時まで受け付ける。申込・詳細はHPへ。(問)【電話】046・263・3806

大和のアート展 11月1日から

 大和ゆかりの作家に焦点を当てて、文化芸術による街おこしを目指す「やまと『匠』プロジェクト」(金子欣平会長)が11月1日(土)から5日(水)まで、大和スカイギャラリー(大和スカイビル5階)で第2回「大和のアート展」を開催する。午前10時〜午後5時(最終日は3時)まで。

 同展は市内で創作活動をしていた陶芸家・斎藤鷹郎さんの陶器や絵画作品のほか、鈴木健次さんの作品など40点ほどが展示される予定だ。入場無料で、事前申し込みは不要。(問)金子会長【電話】046・274・3914

やまとCC 著名人招き講演 来年4月から予定

 一般社団法人「やまとカルチャーカレッジ」(福原広代表理事=「人物風土記」で紹介)では来年4月から9月にかけて著名人を招いた講演会を開催する。

 同団体は今年3月、「知と感動を共有できる市民文化大学」を掲げて発足した。4月には青山学院大学陸上競技部の原晋監督を招いた初となる講演会をシリウスメインホールで開催し、古谷田力市長も駆け付けた。

 次回は、元関取の舞の海秀平氏や俳優の竹中直人氏らが登壇予定。

 問い合わせは【携帯電話】070・5580・7775(福原さん)。

やりがいを伝える 説明会に11人参加

 大和市シルバー人材センター(杉間泰則理事長)は10月20日、保健福祉センターで出張入会説明会を開催し、11人が参加した=写真。

 これは同センターの新規会員の募集を目的に行われた。説明会の前半は映像で同センターの理念など紹介。後半には、実際に活動する会員による仕事のやりがいなどの講演があった。同センターの担当者は「ぜひ挑戦する気持ちで働いてもらえたら」と期待を寄せた。
リーグ2部を戦った選手と応援に駆け付けた観客ら=提供

全公式戦が終了 大和シルフィード

 「2025プレナスなでしこリーグ2部」で戦う女子サッカーチーム「大和シルフィード」(高橋和幸監督)のホーム公式戦(第22節)が10月18日、大和なでしこスタジアムで開催された。

 「三機工業DAY」と銘打った今回は、ディアヴォロッソ広島と対戦。試合は開始早々に安東麻耶キャプテン(MF)がゴールを決めるも、その後は立て続けに点を奪われ、1対2で惜敗。この試合で、同チームの今シーズン全公式戦が終了。6勝12敗4分で12チーム中9位となった。

 高橋監督は「リーグ終盤は残留争いをする形になってしまい、力不足を痛感している」と今シーズンを振り返るとともに「まだまだ成長していくチーム。これからも応援よろしくお願いします」と語った。安東キャプテンは「苦しいシーズンの中でも、温かい言葉や熱い応援が選手全員の闘う力となっていました」と感謝を伝えた。