足柄版【11月22日(土)号】
紅葉のアーチをくぐる階段=昨年

大雄山最乗寺 自然美際立つ9日間 紅葉ライトアップ始まる

 県内でも有数の紅葉名所として知られる南足柄市の大雄山最乗寺で11月22日(土)から30日(日)まで「あしがら灯りの祭典」が開かれる。期間中は、毎日午後4時半から8時半まで紅葉をライトアップ。季節の移り変わりを知らせる紅葉を一層際立たせる灯りの数々が、ほかにはない独特の空間へと誘う。

 神奈川県西部エリアの活性化を目指した広域プロモーションとして実施される同イベント。全国に4000余りの門流を持ち、600年以上の歴史がある同寺は、その中心となる。期間中は日中から参加型のイベントが多数企画され、実行委員会では最乗寺を起点とした周遊観光の広がりを期待している。

 初日は点灯式が開かれ、相洋高校和太鼓部の演奏やランタンの打ち上げなどが予定されている。イベントの見どころは、ライトアップに加え県西エリアの各市町に伝わる灯りが集結する点。南足柄市の金太郎ねぶたや小田原市の小田原ちょうちん、大井町のひょうたんランプなど、連なる灯りが各所で闇を照らす。このほか、土日を中心に企画も多数。

 またイベントに合わせ、大雄山最乗寺主催の演奏会・ワークショップ・座禅体験・お抹茶体験などもあり、いつにも増してにぎやかな9日間となりそうだ。

 実行委員長の加藤修平南足柄市長は「歴史とロマンを各市町の灯りでつなぎ、地域愛を心に燈し、明日の発展を目指します。黒岩県知事をはじめ『あしがら』を共通のフィールドとする地域の首長の皆様のご参加に心から感謝いたします」などと話している。

 期間中のイベント詳細はかながわ西観光コンベンション・ビューロー(https://www.kanagawacvb.com/)、大雄山最乗寺(https://daiyuuzan.or.jp/)。
報告をする青木さん(左)と対馬さん(右)

山北町シルバー人材C 「お茶班」もうすぐ10年目 独自事業で足柄茶生産

 関東大震災の復興作物として1925年(大正14年)に山北町で栽培が始まり今年100周年を迎えた「足柄茶」。山北町シルバー人材センター(山崎正次理事長)では、2017年から茶農家を支援する自主事業に取り組み、もうすぐ10年目に入る。

 きっかけは、16年秋ごろ。高齢化で茶畑を維持できない農家が増えて「収穫量の減少や放置された畑の広がりが課題になっている」と相談が寄せられたことだった。もともと農家からの依頼を受け、茶の摘採や肥培管理など個別の作業を請け負っていた同センター。会員たちの就業機会の拡大に加え、町の主要作物である茶の生産振興につながるならばと、畑を借上げ栽培することにしたという。

使命感がやりがい

 お茶班の青木英ニさん(79)と対馬明さん(72)によれば、自主事業と受託業務をあわせて16反(約1万6000平方メートル)を管理している。借り上げた茶畑では、2月から11月にかけて草刈りや施肥、摘採、収穫後の整枝など年間を通し作業の連続。新芽刈り時には班を超え収穫にあたる。

 青木さんは事業開始当初からのメンバーで、対馬さんは19年から参加した。ともに定年後に家庭菜園を始め、育てた野菜が実る過程に喜びを感じたことが、お茶づくりに携わるようになったきっかけだ。

 青木さんは「やるからにはやっぱりいいお茶を作りたい。その思いがやりがい」、対馬さんは「機械を持ちながら作業をしているので、筋トレにもなっています」と話すなど、健康づくりにもひと役買っている。「将来にわたり地域の名産品を守っていく」という強い使命感が背中を押している。

 独自の取り組みは足柄上地域1市5町のシルバー人材センター間でもよく知られている。11月14日には、山北町で開かれた「足柄地区シルバー人材センター連絡協議会」の会合で、各センターの役員ら15人が出席する中で、2人による事業報告会が企画された。

 会場では茶畑の現状や収穫量の推移、年間の作業スケジュールなど詳細な数字が発表され、参加者らからは驚きの声も上がっていた。青木さんは「足柄茶は、自分たちにとっても昔から飲み続けてきた地元のお茶。地域にとって大事なお茶だからこそ、これからもお茶づくりに関わり続けていきたい」と話した。

開成町まちづくり情報特派員の代表幹事を務める 石塚 敦さん 開成町延沢在住 64歳

時代の空気を紙面に

 ○…開成町の「広報かいせい」で毎月記事を執筆している開成町まちづくり情報特派員。2015年から参加し、代表幹事を務める。町民目線で町を歩いて紹介する「調べて 町の調査隊」は10年ほど前から始まった。「読んだ人がくすっと笑って、親しみを持ってもらえたらうれしいんです」と語り、現場での気づきや空気感をそのまま紙面に落とし込むことを心がけている。

 ○…大学卒業後にさがみ信用金庫に就職。多忙な日々で「仕事が終われば寝るだけで、休日は山登りでリフレッシュ。生まれ育った町なのに何も知らないまま過ごしていた」と振り返る。20年を一区切りと考えていた人生設計に従い、44歳で退職。横浜で2年間修業したのち、木工作家として独立した。

 ○…退職に伴う手続きで役場を訪れた際、幼なじみの職員から特派員への誘いを受けた。やってみると、見えてきたのは自分が知らなかったふるさとの一面。行事や何げない日常も「その時代、その場所で暮らしてきた人たちの積み重ねでかたちづくられている」と気づいた。今年の8月号で自ら提案した終戦80年に合わせた町内の戦没者慰霊碑を巡る企画。刻まれた名に同じ町で暮らした人の生活を重ね、「戦争の話を聞くことができる人が少なくなる中で、慰霊碑から何か感じてもらえたら」と願いを込めて言葉を綴った。

 ○…60代半ばになり、改めて次の人生設計を考える時期を迎えている。オーダーメイドの家具づくりを中心とした働き方から、各地の「クラフトフェア」を巡るライフスタイルを思い描いている。「作品を持っていろいろな町を訪ねて、その土地のお店やお酒をいただきながら、素敵な景色を眺めたい」、弾む声に踊る心がのぞいた。
参加者と栄養のある食生活について話す高校生

健康的な食生活を 吉田島高生が弁当配布

 県立吉田島高校の生徒が11月18日、開成町の下延沢自治会館で行われたフレイルチェック測定会の参加者にヘルシー弁当を配布した。町の健康増進につなげる取り組みに合わせ、健康づくりを栄養面からも考えてもらおうと企画された。

 この日の弁当は鉄分を多く含み、塩分を控えた献立。秋野菜の炊き込みご飯、ぶりの山椒焼き、弥一芋の磯部揚げなどを盛り込んだ。会場には生徒2人が訪れ、メニューを説明。味付けの感想について参加者と言葉を交わしていた。

 高橋真花さん(3年)は「笑顔で話してくれたので、美味しいと感じてもらえたことが伝わってきてうれしかった」と話していた。

南足柄市 中学生対象の交流イベント 12月20日、中部公民館

 青少年のボランティア団体「南足柄市ジュニアリーダーズクラブ」が12月20日(土)、市内中学生を対象にした交流イベントを中部公民館で行う。午後1時30分から5時。参加無料、先着15人。

 当日は、予知トレーニングで日常に潜む危険や安全な行動を学んだあと、後半ではクリスマス交流イベントと題し、ケーキのデコレーションや試食を行い交流を深める。申込みは生涯学習課に電話か市ホームページの申込みフォームから。(問)生涯学習課【電話】0465・73・8036
<PR>
耳あな型補聴器のご紹介
補聴器豆知識【10】
耳あな型補聴器のご紹介
耳あな型補聴器のメリットと言えば、やはり装着の容易さとマスクやメガネに干渉しないこと。また、多少激しい運動をしていても落ちにくい点が挙げられます。小さいサイズの... (続きを読む)
記念の盾を持つ小林さん

「現代の名工」決まる 東雄技研(株)の小林さんら

 FRP製品の設計・製作専門メーカーである東雄技研株式会社(南足柄市、菊地哲雄代表取締役)の小林好之さん(62)が厚生労働省が11月7日に発表した2025年度の卓越した技能者(現代の名工)として表彰された。

 同表彰は、技能者の地位向上や技能承継などを目的に、厚生労働大臣が毎年授与するもの。1967年度に始まり今回が59回目。今年度は全国で142人が選ばれた。

 小林さんは高い技術を有しFRP手積層成形作業に長年従事。後進の指導育成にも尽力している。また、西陣織や箱根寄木細工などとコラボレーションした製品を共同開発するなど、FRP業界の新たな可能性も広げている。今回の受賞について「大変うれしい。より一層、業務に励みたい」と話している。

障害者施設の交流会 12月6日、小田原で

 第41回県西地区障害者文化事業「つなごうみんなの心」が12月6日(土)、小田原市の川東タウンセンターマロニエ(小田原市中里273の6)で開かれる。午前9時半から午後3時。

 障害者週間の啓発イベントとして、県西地区の障害児者施設や事務所が行政と協力して開催している文化事業。地域の障害に対する理解を深めることなどが目的。

 当日は、各事業所の紹介や作品展示、食品・雑貨などの販売会が行われるほか、利用者によるピアノやギターの弾き語り、太鼓パフォーマンスなども予定されている。また、画家によるワークショップ(事前申込制)や、城下町スポーツクラブ協力のもとボッチャ体験も。(問)県立中井やまゆり園【電話】0465・81・0288

紅葉の下でしし鍋を堪能 西丹沢もみじ祭りに約700人

 西丹沢の紅葉を楽しみながら鍋を囲む「西丹沢もみじ祭り」が11月15日、旧三保中学校グラウンドで行われ、町内外から訪れた約700人が秋の恒例行事を満喫した。

 山北町観光協会が主催し今年で59回目を迎えた同祭り。自然豊かな同町はイノシシが多く出没することから、イノシシの肉を使ったしし鍋は古くから地元で親しまれてきたという。

 会場では木で組んだ三又につるされた鉄鍋が並び、しし肉と地元野菜をふんだんに使用した鍋を10人で囲むスタイルで提供。参加者は湯気の立つ鍋を前に会話を交わしながら箸を進めていた。

 秦野市から職場の同僚と訪れた参加者は「何度も来ているが、しし鍋は毎回楽しみ。皆で鍋を囲む雰囲気もいいですね」と話していた。
あしがら灯りの祭典IN最乗寺のチラシ

県西の灯りが集結 最乗寺で「灯りの祭典」 11月22日から 物販、体験企画も

 大雄山最乗寺(南足柄市)で11月22日(土)〜30日(日)、「第2回あしがら灯りの祭典IN最乗寺」が開催される。主催は同実行委員会(加藤修平実行委員長)。

 境内には金太郎ねぶた、小田原ちょうちん、ひょうたんランプ、竹灯籠など県西部エリアの灯りが一堂に集結。みごろを迎えた紅葉のライトアップとともに、幻想的な空間を演出する。

期間中イベント

 22日午後4時15分からの点灯セレモニーで開幕。主なイベントは以下。▽「天狗ランタン」打ち上げ/22日・23日(日)・29日(土)・30日/1基3千円(事前申込制・持ち帰り可)、▽大雄山線開業100周年記念イベント/29日、30日/ミニ電車乗車体験(雨天中止)、▽わをんライブ/30日(午前・午後)/中学生以上2千円(予約制)。ほか土日祝日を中心に物販・マルシェ、ワークショップなど開催。

 最乗寺駐車場/22日〜24日(月)・29日・30日午後4時〜8時は1台500円となる。

 詳細はホームページから確認を。
ステージの太鼓演奏を見守る利用者ら

ひかりの里で笑顔輝く

 大井町にある高齢者福祉施設「あしがら広域福祉センターひかりの里」(西大井1055)で10月26日、6年ぶりとなる地域交流イベント「光の祭典」が開かれた。

 この日は利用者とその家族をはじめ、地域の保育園児や高校生、各種活動団体が参加。歌や踊り、ゲームなどで会場を盛り上げた。

 小山田雅子施設長は「参加団体やボランティアの方々のご協力のもと、盛大に開催できた。ご利用者のいつにも増した笑顔が素敵な一日になりました」と話した。
<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
  毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)