青葉区版【9月5日(木)号】

社会貢献団体が多様化 社団法人での設立進む

 地域社会の課題に取り組む活動団体の組織体が近年多様化している。横浜市内ではNPO法人が2019年をピークに減少傾向にある中、一般社団法人などの形態で立ち上げるケースが近年目立っている。

 阪神淡路大震災をきっかけに始まったNPO法人制度は、地域団体の一つとして有名だ。市内ではまちづくり団体などのほか、福祉や子育て支援団体、地区センターの指定管理や放課後キッズクラブの運営を担うNPO法人もある。都道府県と政令指定都市が認証権と監督権を持つ。

市内NPOは減少傾向

 横浜市内のNPO法人数は2007年3月には896団体だったが、翌年には1千団体を突破。以降も毎年増加していたものの、2019年10月末の1542団体をピークに減少傾向に転じ、今年6月末現在で1482団体となっている。

 NPO認証を所管する横浜市の市民協働推進課の担当者は「解散が急増したわけでもなく、新規設立が減っているという印象。地域活動の担い手の高齢化などが影響しているのでは」と話す。

 併せて同課が影響の一つと考えるのが、NPO法人以外での活動団体の増加。一般社団法人の場合、NPOと比べて少人数で設立できるほか、所管庁による認証審査もない。非営利型の場合、収益事業以外の所得は課税対象外となる。

特徴理解して選択を

 泉区を拠点に不登校児童支援などを行う「かけはし」は2021年に一般社団法人として設立。代表理事の廣瀬貴樹さんは、設立までのスピード感を理由に社団法人を選んだが「NPOじゃないのかと怪しまれたり、補助金がNPO限定だったりと苦労した部分もあった」と話す。

 市の市民協働推進センターでは団体設立の相談が毎月20件近く寄せられる。同センターでは「各法人の特徴を知らずに設立して合意形成や資金難で苦労する団体が多い。社会課題にどう向き合うかで法人格を選ぶのが本来の趣旨。しっかり準備をした上で選択してほしい」と釘を刺した。

笑顔で「くじゃく」ポーズをとる部員ら

もえぎ野中吹奏楽部 県吹コンで初の最高賞 雪辱果たし、東関東へ

 第73回神奈川県吹奏楽コンクールが7月、8月に開催され、もえぎ野中学校吹奏楽部が金賞・朝日新聞社賞(最高賞)を受賞した。同部は県代表として、9月に行われる第30回東関東吹奏楽コンクールに出場する。

 同部が出場したのは、中学生の部B部門。全33校が競う中「ハンガリー民謡『くじゃく』による変奏曲」を演奏し、東関東コンクール出場権を与えられる金賞受賞校11校に選出された。さらに同部初となる最高賞・朝日新聞社賞受賞を果たした。

 昨年、銀賞という悔しい結果に終わった同部。雪辱を果たした部長の森田優菜さん(3年・クラリネット)は「悔しさをバネに1年間たくさん練習してきた。その成果が出た」と嬉しそうに振り返った。

 同部は現在、21日に千葉県で行われる東関東コンクールの舞台に向けて、練習に励んでいる。

10年ぶりの舞台へ「全コンクール金賞・代表」

 昨年、惜しくも東関東コンクール出場を逃し、悔しい思いをした同部。この1年間は「コンクールに対するみんなの気持ちが今までと全然違った」と森田部長は語る。

 今年、演奏曲に選んだ「ハンガリー民謡『くじゃく』による変奏曲」の原曲は、弦楽器のパートも多いオーケストラ。ハンガリー民謡特有の雰囲気にこだわり、「弦楽器が出す音のつながりを、息継ぎが必要な管楽器でどうやって表現するか意識した」と木下友愛さん(3年・アルト・ソプラノサックス)。パートの垣根を越えて積極的に教え合い、自分たちで計画しながら練習に励んできた。顧問の大木かおり教諭も「仲は良いけれど馴れ合わない。しっかり意見を言い合い、自主的に動けるのが『もえ吹』の強み」と話す。

全国へはばたけ

 東関東コンクールでは、神奈川、千葉、栃木、茨城の代表35校が、6枠の東日本学校吹奏楽大会出場をかけて競い合う。同部の東日本大会出場は、2011年と14年の2回。「課題はメンバーの実力差。3年生が2年生をカバーしているままでは東日本大会へは行けない」と坂田芽音さん(2年・パーカッション)。全員の音色のまとまりを大事に、より迫力のある演奏で10年ぶりの出場を目指す。

 皆で掲げた目標「全コンクール金賞・代表」。東日本大会の先には、全日本吹奏楽コンクール出場を見据える。実現すれば、同部史上初の快挙だ。「1年間、全員でつくってきた物語『もえ吹のくじゃく』のはばたきを見届けてほしい」と木下さん。森田部長は「目標に向けて次が勝負所。気持ちだけでは先に進めないと皆分かっている。精神面も技術面も伸ばして挑む」と意気込んだ。

市が尾駅前のアルファード商店会の活性化を目指す 原口 良胤(よしつぐ)さん 市ケ尾町在住 58歳

商店会復活へ、奔走

 ○…「駅前なのに全然集客できない」――。3年前、商店会の会計の仕事を引き継いだ際、とあるテナント主に言われた言葉だ。マンションと商店会が融合し、様々な世代で賑わっていたのは過去の話。現在は加盟店が二桁を切るなど厳しい状況にある。そんな中でも「当時の人出と活気を取り戻したい」と一念発起。「誰でも気軽に集まり、交流できる場所を」と、9月1日にフリースペース「baobab(バオバブ)」をオープンした。

 ○…9歳で今日まで暮らす市ケ尾町に。小中高は桐蔭学園に通うなど生粋の「青葉っ子」だ。大学は国際基督教大学に入学し、物理学などを学んだ。卒業後は一般企業に就職したが、「宇宙関係の仕事をしたい」との思いから仕事を辞め、宇宙飛行士の試験を受験したものの不合格。その後、大学院へ入学し、黎明期だったインターネットやAIについて知識を深めた。2006年に起業、10年にアルファード商店会内へ事務所を移転した。商店会と関わりだしたのは、この頃から。「色々な経験が商店会の運営に生きています」

 ○…24歳で結婚。2人の子宝に恵まれた。子どもが巣立ったあとも趣味の旅行は継続中。妻とともに日本全国を車で巡り、訪れた先々で星の写真をカメラに収める。「都内だと見られない景色を見るのが好きです」

 ○…昨年7月には「商店会復活祭」と称し、夏祭りを行った。商店会としての行事は約30年ぶりにも関わらず、600人ほどが集まった。「復活の狼煙を上げられた」と手応えを感じた様子。9月もバオバブで薬膳教室や映画好きの交流会などを企画中。「『こんな面白い場所がある』と知ってもらうことで自然と人が集まる場所にできれば」。復活に向けた歩みはまだ始まったばかりだ。

絵画を夢中で鑑賞する児童

対話楽しみ絵画鑑賞 自由な発言で感想共有

 大場みすずが丘地区センターで8月、「対話型アート鑑賞講座」が初めて行われた。同地区センターで美術鑑賞の講座が開かれるのは初めてで小学生を対象に低学年と高学年に分けて実施された。

 対話型アート鑑賞は、ニューヨーク近代美術館発のプログラム。先入観を持たず、知識に偏りすぎずに、対話しながら絵画を鑑賞することで、視覚的な情報を読み解く思考力や、言語化し伝えるためのコミュニケーション能力、人の意見を聞く傾聴力が培われるという。

 講師は、(一社) 日本アート教育振興会認定の

指導者である今村久子さん(青葉区在住)が務めた。2枚のスペイン絵画を鑑賞した児童たちは思い思いに感想を話し、1人だと気づけない発見に「なるほど」「確かに」と互いの意見に同意するなど自由な意見が飛び交っていた。今村さんは「学校では正解を求められる授業も多い。絵画鑑賞は同じ作品でも人によって見る視点が異なる。自由な意見を話すことで発言力も身についていく」と話した。

知事に優勝を報告 青葉緑東リトル

 7月に石巻市で行われた少年野球全国大会「 MLB CUP 2024 」で優勝した「青葉緑東リトルリーグ」の選手と関係者が8月23日、県庁で黒岩祐治知事に優勝を報告した。

 小学3年生から5年生が対象の同大会で、青葉緑東は神奈川連盟代表として初出場。全国の強豪を相手に初優勝を飾った。沖山優監督は大会を振り返り、全国大会の4試合がすべて逆転勝ちだったことを伝え、選手たちが成長した証だと胸を張った。また、牧野昊天キャプテンは「全国の相手は強いけれど、僕たち選手みんなが一丸となり応援、プレーできれば、絶対に勝てるということが改めて分かり、とてもうれしかった」と感想を語った。

 黒岩知事は優勝経験が大きな力になると選手たちに伝えた他、将来、プロ野球選手やメジャーリーガーになった際に、今日報告に来たことを教えてほしいと話し、「そんな日が来ることを夢見ている」と激励した。

 報告を終え、牧野キャプテンは「いろんな人の支えがあって勝てた。お父さん、お母さん、監督、コーチに感謝したい」と話した他、「プロ野球選手やメジャーリーガーになってまた黒岩知事に報告にきたい」と笑顔を見せていた。

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〈2025年度園児募集〉たまプラーザ「東洋英和女学院大学付属かえで幼稚園」深く遊ぶ中で育む根っこ【青葉区】
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子どもたちは、様々な大人と子どもたちとの関わりの中で、「自分らしく居ること」と、「共に生きること」の楽しさや大切さを体験しています。また、キリスト教を基盤とした... (続きを読む)

すすき野団地 安心に暮らせる老後とは 実証プロジェクト報告会

 すすき野団地で個・孤の時代の人生ケアシステム」の構築を目的とした実証プロジェクトの報告会が8月28日に行われた=写真。2023年10月から「個・孤の時代の人生ケア会議」、(一社)横浜イノベーション推進機構が取り組んでいた。

 家族機能の弱体化によって課題となる孤独・孤立化。頼れる家族の有無に関わらず、安心して暮らし続けるにはどうするすべきか。この課題に、意思決定支援を専門に担う「アドボケーター」という職業の必要性や役割を確立すべくプロジェクトを進めた。

 今回アドボケーターを務めた社会福祉士や看護師などが対象の高齢者11人に個別面談を実施。病気になった際に希望する治療法や入院、施設の入所、逝去時の葬儀会社との対応などの聞き取り、また、実際に支援を必要とする場面では駆け付けることもあったという。

 極めて個人的な情報を共有するため信頼関係も不可欠。プロジェクトに参加した高齢者からは情報開示への不安感で辞退したケースも。これらを踏まえ、アドボケーターという資格制度や研修・認定制度などの必要性や情報管理などの課題点も報告会では上がった。

 また、プロジェクト途中で参加者3人が逝去。アドボケーターによる情報の聞き取り途中で、死後事務委任契約の権限を受けるまで至らなかった事例も。老後の生活や死後のサポートを受けるためにアドボケーターと元気なうちから関係性を築いておく必要性や、アドボケーター自体の役割の必要性も再確認された。今後はモデル事業として推進していく予定だ。

介護後の思い語る場を 9月8日、県民センターで

 介護を終えた「ポストケアラー」と呼ばれる人たちを対象に想いを語り合う集まり「ポストケアラーのつどい」が、9月8日(日)に横浜駅近くのかながわ県民センター=神奈川区=14階第1相談室で開催される。午後2時から4時まで。同所で活動している親を介護する家族のグループ「やすらぎ」が初めて行うもの。

 やすらぎは介護を必要とする親を支える家族たちのグループとして、2011年から活動をスタート。県民センターで毎月第2日曜日に集まりを開き、当事者同士が自分の経験などを語りあっている。今回は初めて、「ポストケアラー」に焦点を当てたイベントを開くことになった。

 大切な人を亡くした直後から、自らが体調を崩したり元の仕事に戻れず金銭的に困窮したりなど、多くの課題に直面するのがポストケアラーだ。周囲から前向きな言葉を掛けられても当事者は「無理解」と感じ、余計に問題を一人で抱え込むこともあるという。

 グループ代表の小井手陽子さんは「介護を終えたことで、公的なケアも届きにくい」と課題を指摘する。その上で「想いを語り合うことで『苦しかった部分はここだったんだ』と少しでも自分を取り戻す場になれば」と参加を呼び掛ける。

 介護を終えた人だけでなく、身近な人を亡くしたり、現在介護中でこれからが不安な人も参加可能。申し込み・問い合わせはやすらぎ【メール】yasuragi.yokohama@gmail.comへ。同団体のフェイスブックページ(https://www.facebook.com/yasuragikazokukai)でも情報を発信している。

BübblesのHACHI(ハチ)さんと歌う選手・エキストラ

日体大SMG 公式応援歌を制作 MV撮影に選手、ファン出演

 日体大SMG横浜の公式応援歌『繋がる世界』のMV撮影が8月26日、日本体育大学横浜・健志台キャンパスで行われた。「地域との絆をより深め、共にチームの活動を盛り上げていく」という目的の下、応援歌制作に乗り出したSMG。今年の5月から6月にはクラウドファンディングを実施し、今回のMV撮影に至った。

 『繋がる世界』は、青葉区を拠点に活動している「Bubbles(バブルズ)」がこのために書き下ろしたもの。選手の要望で青葉区の「青」がサビに盛り込まれるなど、選手や地域住民と話し合いながらメロディーや歌詞が作られている。Bübblesは、「今を生きる全ての人の応援歌になってほしい。試合中にみんなで歌って応援する姿が楽しみ」としている。

 コーラス収録や紅白戦の撮影など、MVには選手も多数出演した。西村萌選手(2年)は「頑張る人と応援する人がつながれる曲。一人でも多くの人にこの曲を届けたい」、北沢明未さん(3年)は「チームの活動を通して地域を盛り上げたいという想いを肌で感じた。選手として、より一層気合を入れて頑張ろうと思えた」と撮影を振り返った。

 クラウドファンディングの支援者やBübblesのファンも区内外から集まり、エキストラとして参加。選手と言葉を交わし、交流する姿も見られた。綱藤(あみとう)雅博さん(54/相模原市在住)は「MVで選手とファンのつながりを見て、応援する人が増えてくれれば」と話していた。

 MVは9月16日(月)、フィリアホールで初上映を予定している。

幼稚園でも長時間保育 市型預かり「わくわく!はまタイム」

 横浜市では、市が定めた時間や職員配置等の基準を満たし、認定を受けた幼稚園・認定こども園で市私立幼稚園等預かり保育事業「わくわく!はまタイム」を実施している。市内在住の園児の保護者が就労や病気などで、園の正規教育時間の前後に家庭で保育ができない場合に利用することが可能だ。

 同事業は「通常型」と「平日型」があり、両方とも平日の保育時間は午前7時30分から午後6時30分まで。一部の園は午後6時30分以降の延長保育を行っている。通常型は土曜も午前7時30分から午後3時30分まで保育を実施するほか、夏休み等の長期休業期間も対応。一方で、平日型は土曜は休園、夏休み期間にも最大5日間休園する。年末年始は両方とも休園。

無償化対象は

 保護者負担は「幼児教育・保育の無償化」に伴い、施設等利用給付認定2・3号を受けた園児の他、国の無償化対象外の園児も市独自の助成で無償化に(満3歳児市民税課税世帯は対象外)。

 青葉区内では、19園が同事業認定園として預かり保育を実施(通常型か平日型かは各園に要確認)。利用には保護者の労働状況などの条件があり、保育の必要性に関して、横浜市から認定を受ける必要がある。

 各園とも特色ある教育を行っているだけではなく、園庭など設備の充実度は保育園とは比べものにならない。共働きなどの場合に保育所だけを選択肢にするのではなく、幼稚園、認定こども園の預かり保育の利用も検討してはいかがだろうか。

幼児教育・保育の無償化 施設によって上限有り

 子育てや教育にかかる費用負担軽減や少子化対策の観点から国が2019年から始めた「幼児教育・保育の無償化」。横浜市では幼稚園や認定こども園等を利用する3歳から5歳児クラスの子ども及び、市民税非課税世帯の0歳〜2歳児の子どもを対象に、幼児教育・保育の利用料の無償化を実施している=表参照。

 また、障害児通園施設等は3歳〜5歳児クラスの子どもの利用料を無償化。幼稚園や認定こども園、保育所等と併用する場合も対象となる。

 多くの場合は保護者による請求を必要としないが、認可外保育施設・一時保育事業、幼稚園・認定こども園等が実施する預かり保育(市型預かり保育除く)を利用する場合は必要となる。

 (問)横浜市無償化専用ダイヤル【電話】045・840・6064

満3歳児クラスも

 青葉区内では年少クラスの下にあたる満3歳児クラスを開設する園も増えている。3歳の誕生日を迎えれば、年度途中からでも入園可能なクラスで、年少組と同じように幼児教育を受けられる。幼児教育・保育の無償化対象となっている。

 親と離れて過ごす園生活に子どもは慣れるまで時間がかかるが、各園の2歳児のプレ保育なども含めて活用し、スムーズな園生活を始めるきっかけにしてみては。満3歳児クラスについては、各園のHPで確認を。

夕方ごろ。雨でも賑わう会場

あざみ野まつり今年も盛況 後半雨天も多くの人出

 第35回あざみ野まつりが8月31日に小学校予定地で行われた。主催はあざみ野まつり実行委員会(小島裕道実行委員長)。

 当日は多数の模擬店が出店した他、ステージでは子どもたちを中心にパフォーマンスの披露も。あざみ野第一小学校、第二小学校のソーラン節やあざみ野中学校吹奏楽部の演奏などが行われ、多くの人出があった。

 当日は台風10号の影響もあって天気の想定がしづらく、主催者も安全性などを苦慮しながら開催を決めた経緯がある。残念ながら午後5時頃から雨が降り始め、当初の予定より2時間早い7時での終了となったものの、来場者も雨天を見越して早い時間帯から楽しんでいた。

 小島実行委員長は「あざみ野まつりは子どもたちが普段やっていることを発表する場所。開催ができて良かった」と振り返っていた。

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横浜市 定額減税補足やコロナワクチン接種などで183億円の補正予算案

 横浜市は定額減税を補足する給付金や新型コロナウイルスワクチン接種の事業費など盛り込んだ総額183億9600万円の補正予算案を9月10日に始まる第3回市会定例会に提出する。

 定額減税の補足給付金は、減税可能額が所得税、住民税の課税額を上回る人に支給するもの。今年度の住民税課税情報に基づいて算定した結果、給付対象者が当初見込みの約45万人から約53万人に増えたため、115億6300万円を給付費として増額する。

 コロナワクチンは、国が想定する接種単価が見直されたため、40億6700万円を充て、自己負担額を3千円とする。対象は65歳以上か60〜64歳の一定の障害がある人で、10月から来年1月末までに49万回の接種を見込んでいる。

 補正予算案などの議案の議決は9月25日。その後は2023年度の決算審査が行われる。

会場彩る四季の花 花散歩FCが写真展

 都筑区内を拠点に活動する写真サークル「花散歩フォトクラブ」(高辻修会長)の写真展が9月24日(火)から30日(月)まで、横浜市民ギャラリーあざみ野2階の「アートフォーラムあざみ野」で開かれる。午前10時から午後5時(初日は午後1時から、最終日は午後4時まで)。

 会員11人と講師の力作約60点が展示される予定。

 写真展に関する問合せは高辻さん【携帯電話】090・4912・9368。

9〜11月号の表紙

神奈川県が文化芸術の情報冊子発行 「かながわ県民文化祭」を特集

 神奈川県は、県内の魅力的な文化芸術イベント情報をまとめた冊子、「イベントカレンダー」の9月〜11月号をこのほど発行した=写真。

 文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出すマグネット・カルチャー(マグカル)の取り組みを推進している県が発行する冊子で、毎号、県内文化施設の公演や展示情報などがカレンダー形式で紹介されている。今号では、9月から県内各地で行われる「かながわ県民文化祭2024」を特集。県、各市町村で開催される主なプログラムを紹介している。また、アンケートに答えてチケットやカレンダーが当たるプレゼント企画も実施している。

 冊子はA4判で、オールカラー32ページ。県内各文化施設や一部の商業施設、自治体などで無料で受け取ることができる。

救命講習の様子

横浜市消防局 救命講習の受講者を募集 10〜12月分を受付

 横浜市消防局が10月から12月に行う救命講習の予約受付が始まっている。受講対象は市内在住、在勤、在学(中学生以上)者。

命をつなぎ留める

 救命講習とは、突然の病気で心臓が止まって倒れた人や、大けがをして大出血をしている人を発見した時、救急車が到着するまで、その人の命をつなぎ留めるための応急手当法を身に付けるもの。 病気やケガで心臓が止まると、約4分で脳の細胞が死んでしまうといわれている。救急車が到着するまで、心肺蘇生法などの応急手当をいかに早く始めるかが傷病者のその後を左右することになる。

 横浜市内では救急車の出動件数が増加傾向にあり、119番通報から救急車が現場に到着するまで平均8.8分かかっている(2024年上半期の発表データ)。この約9分間にできる応急手当を学ぶのが救命講習だ。

 主に成人に対しての応急手当を学ぶ「普通救命講習I」で空席のある(9月2日時点)開催日は10月15日(火)、25日(金)、11月15日(金)、18日(月)、12月6日(金)、12日(木)。教材費は1,200円。会場は横浜市民防災センター=神奈川区沢渡=または長津田消防出張所=緑区長津田=で、開催日により異なる。定員になり次第、受け付けが完了。

 小児・乳児・新生児に対しての応急手当法を学ぶ「普通救命講習III」やさらに詳しい応急手当を学ぶ「上級救命講習」なども開催される。

 申し込みは予約ページ(https://sy-koushu.city.yokohama.lg.jp/kyumei/)または救命講習受付(市防火防災協会)【電話】045-714-9911。10人以上の団体の場合は、各消防署での開催も可能。

台風10号 横浜市内で倒木、護岸変形の被害

 大雨や突風などで各地に被害をもたらした台風10号に関し、横浜市内では倒木によって家の一部が壊れるなどの被害が出た。

 市の発表によると、緑区東本郷で倒れた木によって家の一部が壊れたほか、瀬谷区阿久和南では川の護岸の一部が変形した。南区では永田東で12㎥の土砂が流出し、中里ではマンホールの枠が陥没した。

 8月30日に土砂災害のおそれがある区域に避難指示(警戒レベル4)が出され、市内94カ所の1482世帯・3101人が対象となった。ほかにも、浸水被害のおそれがある地域にも高齢者等避難(警戒レベル3)が発令された。地区センターや学校など、61カ所で避難所が開かれたが、避難者は11カ所、14世帯・23人だった。避難所は9月1日午前に閉鎖された。

 消防局の雨量計では、戸塚区の大正消防出張所で8月31日午後6時からの1時間に37ミリ、都筑区の仲町台消防出張所では29日午後2時からの24時間で214.5ミリを記録した。

認知症と防災を考える 山内地区センターでイベント

 誰もがなりうる認知症と、いつでも起こりうる災害。この2つを考えるイベントが9月7日(土)に山内地区センターで開催される。

 「認知症と防災」と題して「やさしい街あざみ野実行委員会」が主催する同イベント。午前10時から青葉消防署の署員による防災講話「能登半島地震の教訓と認知症」、10時30分から正午までシンポジウム「これまでの震災から学ぶ、配慮やサポートが必要な家族のための準備と対策」、1時から3時まで災害図上訓練「いざという時、どこへ行けばいい?」を開催。また、会場内では10時から5時15分まで骨密度測定、アロマハンドトリートメント、歩行/筋力計測、血管年齢測定も実施。

 参加無料。申込不要。直接会場へ。問い合わせは【メール】8341azamino@gmail.comまで。

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あおば子ども食堂 「お米がない」 開催の危機 支援呼びかけ

 ふれあい青葉と、美しが丘・さつきが丘・もえぎ野地域ケアプラザで毎週水曜の夕方に開催されている「あおば子ども食堂」。子ども100円、大人200円でおにぎりと味噌汁などを提供しているが、現在「令和の米騒動」に苦しんでいる。

 実行委員会の三村徳子代表によると、1週あたり4会場合計で150人ほどが利用し、米25kgを消費。しかし、近頃の米不足で小売店に在庫がなく、調達が難しくなり、今後の開催が危ぶまれているのが現状だ。

 「新米が出てくれば落ち着くと思うが、子ども食堂を開催できないと困る人もいる」と三村代表。実行委員会は日々小売店を探し回る一方で、米の寄贈などの支援を呼びかけている。あおばボランティアセンター【電話】045・972・7018

すすき野中学校吹奏楽部の演奏

嶮山公園で夏祭り 今年で開催50回目

 50回目の開催となる、ふるさと祭り盆踊り大会が8月24日と25日、嶮山公園少年野球場で行われた。主催は、すすき野連合自治会(齋木稲子会長)。

 齊木会長によると「50回目だからと特別なことはしないが、今年はテントの設営負担を軽減しようと、キッチンカーを多く招集した」という。両日とも、10数台のキッチンカーが並び、来場者が列を作っていた。また、盆踊りやすすき野中学校吹奏楽部による演奏も行われ、来場者は夏の一幕を楽しんでいた。

 来場者は2日間で約5000人とのこと。

 齋木会長は「地域の人たちが毎年楽しみにしてくれている。暑い日が続き、熱中症アラートが出ないか心配だったけど、無事に開催できてよかった」と話していた。

8月31日の「ドラクエ花火」打ち上げ可否は当日午後3時発表 横浜スパークリングトワイライト

 横浜港周辺で8月31日(土)に予定されている打ち上げ花火のイベント「横浜スパークリングトワイライト」について、主催する実行委員会は台風10号の影響を見極めながら、当日午後3時に開催可否をサイト(https://www.yokohama-sparkling-twilight.com/)で発表するとした。

 予定では午後8時から5分間、新港ふ頭から花火を打ち上げることになっている。

 同イベントは8月10日の開催も台風5号の影響で中止になっており、31日はその時に行う予定だった「ドラゴンクエスト」をイメージした花火が打ち上げられる。

秋の月が観賞できる

三溪園 秋の夜に観月会 9月14日から、音楽も

 三溪園=中区本牧三之谷=で日没後に音楽と月見を楽しむ「観月会」が9月14日(土)から18日(水)まで開催される。

 観月会は三溪園の秋の風物詩だったが、コロナ禍の影響で2022年から中止されていて、今回3年ぶりの開催となる。

 期間中の5日間は日替わりで、いずれも午後6時台から園内の臨春閣で雅楽、筝曲、サックスとピアノ、薩摩琵琶、篠笛の演奏が披露される。臨春閣は江戸時代に建てられたと伝えられる重要文化財。22年に屋根の葺き替えなどの保存修理工事が終わり、装いを新たにした。

 三溪園は実業家の原三溪によって創られ、古建築と自然が調和した四季折々の景色が楽しめる日本庭園として名高い。

 入園料は大人900円。観月会への参加は無料。問い合わせは三溪園【電話】045・621・0635。

脇雅昭氏

参院選 自民が脇雅昭氏擁立へ 42歳、前県局長

 来夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に自民党が前県産業労働局長の脇雅昭氏(42)を擁立することを決めた。

 脇氏は東京大学大学院を卒業し、2008年に総務省入省。13年に神奈川県へ出向した後、県へ転籍していた。自民党県連の公募に応募し、41人の中から選ばれた。

 脇氏は8月29日の会見で「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と述べた。

31日、あざみ野まつり 台風により変更の可能性も

 第35回(2024年度)あざみ野まつりが8月31日(土)午後2時から9時まで、小学校予定地(あざみ野1の15/あざみ野駅徒歩5分)で行われる。入場無料。荒天中止。あざみ野商店会協同組合と、あざみ野まつり実行委員会の共催。

 当日は地元の小学校、中学校、高校などの児童・生徒によるステージパフォーマンスや飲食の模擬店など盛り沢山の内容だ。

 一方、台風10号の進路等の状況により、開催時間の変更や中止の可能性もあると主催者。あざみ野商店会公式HPやフェイスブックで情報を随時発信するとしている。

【URL】https://azaminoshops.com/

 

【URL】https://www.facebook.com/azamino.yokohama

 

 

 

御朱印探訪【1】 横浜最古の寺 南区 弘明寺 記者の参拝レポート

 御朱印(ごしゅいん)とは、神社や寺を参拝した証として押印される印章印影のこと。参拝の記録として集める人も少なくない中、タウンニュース記者が横浜市内の寺社で入手できる御朱印を紹介する「御朱印探訪」。第1回目は横浜最古の寺として知られる南区の弘明寺(ぐみょうじ)を訪れた。

本堂の床板も1000年級の歴史

 京急線の弘明寺駅から徒歩2分、市営地下鉄ブルーラインの弘明寺駅からは商店街を通って約5分。弘明寺には2つの門があり、京急側からは楓関門(ふうかんもん)、ブルーライン側からは市指定有形文化財の仁王門(におうもん)が近い。

 御朱印は参拝の証のため、まずは本堂にお参りを。1044年(寛徳元年)に光慧上人が建立、開山したもので、現在の本堂は、1766年(明和3年)に智光上人によって再建されたもの。拝観料500円を納めて中へと進むと、重厚な雰囲気に圧倒されている。すると、通りかかった僧侶と思しき人から、「床も1000年前のものですよ」と声を掛けられた。調べると、光慧上人が建立した際の古材が床板に使われていた。自分の足元にそんな歴史を経たものがあるとは...と若干ひるむ。

国宝の本尊は十一面観音像

 奥へ進むと本尊である十一面観世音菩薩立像が姿を現す。平安時代中期の作で1915(大正4)年に国宝、1950(昭和25)年に国の重要文化財に指定されている。像高181・7cm、ハルニレの1本の木から丸ノミで観音像を彫り出したもので、表面にその彫り痕が見て取れる。

 「一刀三礼で、三日三晩かかったそうです」と教えてくれたのは、弘明寺の執事長、山下

実明(じつみょう)さん。一刀三礼とは、ノミを一回入れる度に三回礼拝したという意味で、737(天平9)年にこの地を訪れた行基が流行していた疫病を鎮めるために彫ったとされる。山下さんによると「観音様の開眼作法から1週間のうちに、疫病が去った」という。

月替わりを含め、御朱印は13種類

 弘明寺で授与される御朱印は全部で13種類。御朱印には御朱印帳に直接書いてもらう「直書き」と、あらかじめ御朱印を書いた状態の和紙を授与される「書き置き」の2パターンがあるが、弘明寺では基本的に書き置きで、唯一、本尊の十一面観音の御朱印が直書きで授与されている。絵柄が月ごとに変更される特別御朱印もあり、季節を感じられる絵は「住職の奥様が描いているんですよ」と山下さん。

 また、弘明寺の場合、本尊以外に大日如来、不動明王、身代わり地蔵などが本堂以外にも点在していて、それぞれの御朱印が用意されている。お参りをしないまま御朱印をいただくことのないよう、境内をゆっくり回る時間を確保しておこう。

パワースポット、七ツ石も必見

 山下さんは「七ツ石はぜひ見ていただきたいですね」と話す。奈良時代、インドから渡来した善無畏(ぜんむい)法師が山の上に紫雲がたなびく様子を見て、「将来、この地に観音が訪れるだろう」と予見し、七つの石で囲んで結界を立て、弘明寺一帯を霊域としたと伝わっている。現在、点在していた石は本堂近くに集められ、自由に見ることができる。

 毎月8が付く日には、病気平癒や心願成就などを願う「本尊十一面観音様ご縁日」を、3が付く日は、縁結びや子宝を願う「大聖歓喜天様ご縁日」が行われ、境内がにぎわう。

■南区弘明寺町267

【電話】045・711・1231

▽参拝時間午前8時から午後5時(境内自由。御朱印授与は午前8時15分から午後4時45分)

▽本堂拝観500円、御朱印授与1枚500円