市が尾駅前のアルファード商店会の活性化を目指す 原口 良胤(よしつぐ)さん 市ケ尾町在住 58歳
商店会復活へ、奔走
○…「駅前なのに全然集客できない」――。3年前、商店会の会計の仕事を引き継いだ際、とあるテナント主に言われた言葉だ。マンションと商店会が融合し、様々な世代で賑わっていたのは過去の話。現在は加盟店が二桁を切るなど厳しい状況にある。そんな中でも「当時の人出と活気を取り戻したい」と一念発起。「誰でも気軽に集まり、交流できる場所を」と、9月1日にフリースペース「baobab(バオバブ)」をオープンした。
○…9歳で今日まで暮らす市ケ尾町に。小中高は桐蔭学園に通うなど生粋の「青葉っ子」だ。大学は国際基督教大学に入学し、物理学などを学んだ。卒業後は一般企業に就職したが、「宇宙関係の仕事をしたい」との思いから仕事を辞め、宇宙飛行士の試験を受験したものの不合格。その後、大学院へ入学し、黎明期だったインターネットやAIについて知識を深めた。2006年に起業、10年にアルファード商店会内へ事務所を移転した。商店会と関わりだしたのは、この頃から。「色々な経験が商店会の運営に生きています」
○…24歳で結婚。2人の子宝に恵まれた。子どもが巣立ったあとも趣味の旅行は継続中。妻とともに日本全国を車で巡り、訪れた先々で星の写真をカメラに収める。「都内だと見られない景色を見るのが好きです」
○…昨年7月には「商店会復活祭」と称し、夏祭りを行った。商店会としての行事は約30年ぶりにも関わらず、600人ほどが集まった。「復活の狼煙を上げられた」と手応えを感じた様子。9月もバオバブで薬膳教室や映画好きの交流会などを企画中。「『こんな面白い場所がある』と知ってもらうことで自然と人が集まる場所にできれば」。復活に向けた歩みはまだ始まったばかりだ。
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