横須賀・三浦版【9月20日(金)号】
三浦サーモンで作った缶詰のパスタソースを紹介する海洋科学高校の生徒ら

県立海洋科学高校 地元"陸の幸"缶詰に 三浦サーモンで商品開発

 三浦市で陸上養殖されたニジマスを使って新たな地産商品を作ろうと、横須賀市長坂にある県立海洋科学高校の生徒らがオリジナルの缶詰製作に取り組んでいる。9月中には完成させ、11月に市外のイベントで販売する予定で生徒らは「今までで一番の自信作。地元の名産品や学校のことを知るきっかけにしてもらえたら」と意気込んでいる。

 商品名は「サーモンクリームパスタソース」。同市初声町高円坊の農業生産法人「デリーターファーム」が「三浦サーモン」のブランド名で販売するニジマスにニンジンやタマネギなどの香味野菜を加え、特性のクリームソースを合わせた。上質な脂や旨味など素材本来の味わいが楽しめるという。

 開発に取り組むのは水産食品科3年生の山口桃さん(17)、坂本優月(ゆづき)さん(18)、鈴木知里さん(17)の3人。生徒らが新商品を考案する「課題研究」の授業で地元の特産品である三浦サーモンに着目した。

 同校ではこれまでも同社の協力で、ニジマスの水煮缶を製作。提供された材料で新たな商品を作ろうと、4月から試行錯誤を重ねてきた。山口さんは「塩味や濃度の調整が難しくて試作を繰り返した。ようやく満足ができる仕上がりになってきた」と自信を見せる。

社会課題知る機にも

 温暖化に伴う海水温の上昇や海洋資源の減少が近年、社会問題となっており持続可能な海産物の安定供給の手段として陸上養殖への注目が高まっている。同校は県内では唯一の水産・海洋系の学科を設置しており、陸上養殖の研究などにも取り組む。3人は「地元でもまだ三浦サーモンを知らない人もいると思う。缶詰を手に取った人に陸上養殖や私たちの学校のことが伝わったら」と期待に胸をふくらませる。

イベントで販売

 完成した商品は11月9と10の両日に県内の専門高校25校が出展する「県立神奈川工業高校(横浜市)で開かれる「横浜STEAM EXPO」(神奈川県産業教育フェア)に出品。価格は300円程度で約100個を販売する。11月以降、JAよこすか葉山の直売所「すかなごっそ」でも店頭に並ぶ予定。
横須賀商議所で開かれた「よこすかビジネスプランラボ」入校式

横須賀商議所 若手起業家を育成 「N高・S高」の生徒に学び提供

 横須賀商工会議所は9月11日、日本最大の通信制高校「N高・S高」を運営する学校法人角川ドワンゴ学園、オンライン大学「ZEN大学」の開学を目指す日本財団ドワンゴ学園準備会と連携して高校生・大学生の起業意識を高めるビジネス塾を展開することを発表した。同商議所では支援の仕組みを用意することで、地域に新たな雇用や投資を生む若手起業家を呼び込むきっかけにしていく考え。

 横須賀市が直面している人口減少や事業者数の減少といった課題を学生らと共有し、解決につながる新しいビジネスアイデアを編み出してもらう。活性化の起爆剤として市が積極推進しているeスポーツ、サブカルチャーといった分野でも若い発想を生かした取り組みを期待する。

 「インターネットの高校」として知られるN高・S高は、生徒数が3万人を超える。来春に開学するZEN大学もオンライン中心の学びを提供していくが、リアルな体験から得る学びの重要性を認識しており、運営法人は実践教育の場として導入を決めた。

 「よこすかビジネスプランラボ」の名称で9月末にプログラムがスタートする。初回は7人の生徒が参加。地域課題を理解するフィールドワークや市内で起業してビジネスを行っている経営者の話を聞き、自身の起業プランをまとめる。11月に発表会があり、アイデアだけでなく実行を同商議所が後押ししていく。平松廣司会頭は「『若者の起業を応援するまち』であることを全国に発信していく」と話している。

9月21日(土)、三浦海岸の砂浜で「みうらビーチヨガパーティー」を主催する 中野 伸子さん 三浦市初声町在住 41歳

人生を変えたヨガ 三浦で

 ○…三浦海岸のビーチで海景色を眺めながら心と体をリフレッシュする「みうらビーチヨガパーティー」。人生を好転させたヨガで地元を盛り上げるべく、三浦の象徴でもある砂浜でイベントを行うことに決めた。市内で活動するインストラクター4人に声をかけ、意気込み十分で初開催を迎える。

 ○…三浦へ移住したのは10年前。離婚を機に大和市から引っ越す際、「子どもたちが健やかに育つ場所」として選んだのがきっかけだ。ほどなく市内の介護施設に従事するも、子育てとの両立に悩む日々。激務で連日の延長保育が重なり、自身が理想とする母親像との乖離に苦しんだ。少しでも気を紛らわせるために深酒を繰り返し「家にいても心は落ち着かないまま。娘たちに申し訳ない気持ちでいっぱいだった」と振り返る。

 ○…そんな生活を送っていた3年前、職場の同僚の勧めで始めたのがヨガだった。ヨガの基本は、目を瞑り深い呼吸を行うことで「自分の心と体に向き合うこと」。不安や体の不調の原因について意識的に捉えることで気持ちが楽になったほか、「何事も完璧にやり遂げなければ」という強迫観念からも開放された。心が穏やかになっていく実感とともに、「雰囲気が優しくなった」と同僚や友人に変化を気づかれることも増え、「ヨガが人生を変えてくれた」とにこやかに話す。

 ○…捉え方次第で生きる世界は変わる。成功体験を広く伝えるためインストラクターの資格を取得し、今年2月から専業として独立した。「かつての自分と同じように悩んでいる人の力になりたい」との思いから小学校で親子を対象にした無料レッスンも開講。ヨガの門戸を広げ、誰もが気軽に楽しめるようイベント開催などを続けていく。

横須賀中央のコーヒーショップの頭上にあるサイネージ

「決着」後押し 小泉氏の地元、広がる応援の輪

 自民党総裁選に立候補した小泉進次郎衆院議員を応援する輪が同氏の地元である横須賀・三浦で広がりを見せている。

 地元有志から成る「小泉進次郎応援団」は応援企画として同氏の顔を模したフォトモザイクアートを制作した。9月12日から市内8カ所にあるデジタルサイネージ「よこすかビジョン」で放映をスタート。総裁選投開票日の27日(金)まで行う。

 同応援団は同月4日からSNSなどを通じて支援者らに周知を行い、6日間で300枚の顔写真を収集。提供画像を散りばめて、遠くから見ると小泉氏の顔が浮かび上がってくるモザイクアートに仕上げた。

 制作を担当したローカルビジョン(株)の大澤貴行さんは「短期間で多くの素材を集め、放映を告示までに間に合わせたスピード感はすごい」と話しており、支援者の応援ムードの高まりを感じている。

カレーで元気

 ご当地グルメ「よこすか海軍カレー」を提供するカレーの街よこすか事業者部会の有志4人は、都内に置かれた小泉氏の選挙対策本部に海軍カレーの差し入れを行った。上町の松坂屋のメンチカツを乗せた特別メニュー。セットの牛乳は長坂の関口牧場から調達した。小泉氏は「元気をいただいた。これで勝てるようにがんばります」と選挙中の緊張を解き、相好を崩した=中段写真。

横断幕もお目見え

 平成町にある横須賀魚市場では構内の一角に、「新時代の扉をあける」と書かれた横断幕を設置した=下段写真。施設は1万mプロムナード(うみかぜ路)沿いにあり、道行く車やランナー、ウォーキングを楽しむ人などにも見える場所に掲出し、小泉氏の奮闘をアピールしている。

オートバイの男性死亡 米軍人運転の車と衝突

 9月18日午後6時40分ごろ、横須賀市小川町の国道交差点で米海軍横須賀基地に所属する軍人男性(21)が運転する乗用車とオートバイが衝突した。オートバイを運転していた市内在住の男性(22)が身体を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認された。

 横須賀警察署によると、乗用車には米軍関係者数人が乗車。右折禁止の交差点で右折し、直進してきたオートバイと衝突した。事故を目撃した通行人が110番した。

 同署は自動車運転処罰法違反(過失致死)の容疑で捜査を進めている。現場は横須賀市役所にほど近い片側2車線の国道16号線。

 事故を受け市は翌19日、米海軍横須賀基地司令部に対し、再発防止の徹底を申し入れたと発表した。基地内で周知し交通安全教育の徹底を図ることや、遺族への対応について誠意をもって行うよう、口頭で要請したという。

三冨さん(右から2番目)の手ほどきで大漁旗に色をつける三崎小の児童ら

大漁旗の絵付けに挑戦 デザインも三崎小児童考案

 三崎小学校の児童らがこのほど、10月に開かれるイベントで活用するため、オリジナルの大漁旗12枚を制作した。

 大漁旗は縦0・9m×横3m。7月に全児童がデザインを考え、児童の投票で各学年2枚ずつを選んだ。

 この日は江戸時代から染物業を営む三富染物店(三崎)の三冨由貴さんが制作を手ほどき。児童らはもち米と糠を練って縁取りする「のり置き」という技法で描かれた下絵に筆を使って赤や青、黄など色鮮やかな染料を熱心な表情で塗り込んでいった。

 マグロが跳びはねる様子に「ロマンな昭和町〜三崎〜」とキャッチフレーズを付けた大漁旗を考案した4年生の田辺瑛人さんは「自分で考えたデザインが大漁旗になってうれしい。完成するのが楽しみ」と満面の笑みを浮かべた。デザインはマグロを題材にしたものが多く、その他、富士山や宝船、オオサンショウウオをあしらったものなど多彩な作品が揃った。

 完成した大漁旗は洗濯と乾燥の工程を経て、あす9月21日(土)から3日間、三崎の産直施設「うらり」で展示。その後30cm幅に裁断し、10月5・6日の「みうら夜市」と同日開催されるイベントで120個の灯籠として下町の夜を照らす。

 同小卒業生でもある三冨さんは「絵柄からマグロが三崎の象徴として子どもたちに浸透していることが分かる。伝統工芸を通じて郷土愛を育む機会にもなれば」と目を細めた。

特設ステージで十八番を披露する参加者

老若男女57組が熱唱 衣笠商店街でのど自慢大会

 聴いてください、私の十八番――。

 衣笠商店街で9月16日、初の「のど自慢大会」が開かれた。商店街に足を運ぶきっかけにしてもらおうと有志が企画。老若男女57組が特設ステージに上がり、自慢の歌声を披露した。

 同商店街では「みんなで健康・長寿」を合言葉に毎日午後3時に商店主や買い物客が一斉にラジオ体操に取り組むなど、健康増進を兼ねた賑わい創出に力を入れている。のど自慢大会も参加者が人前で歌声を披露し、日頃の活力にしてもらうことを念頭に企画した。

 この日は6〜88歳の男女がエントリー。演歌や民謡、ポップスなど思い思いの得意曲を選んだ。飛び入り参加で「かもめが翔んだ日」を披露した田辺紬(つむぎ)さん(10)は「緊張したけど、思い切り歌えてすっきりした」と笑顔を見せた。企画した同仲通り商店街の中西真理理事長は「想定以上の参加者数だった。コロナ禍を経てこういうイベントも開けるようになったので、今後も継続したい」と話した。

仕上げ作業などが行われている新院

市立総合医療センター 新院建設、着々と

 横須賀市立うわまち病院の移転先となる神明公園(神明町1の8)内では、新院となる「市立総合医療センター」の建設が着々と進んでいる。

 新院は鉄骨造一部鉄筋コンクリート造で地上7階建て。担当者によると工期は11月14日までで、竣工後は来年3月1日の開院に向けて各種準備を進めていく。

 同院は老朽化や手狭により患者受け入れが限界になっていることから、2018年に市が移転建て替えを決定した。

出張所機能廃止も検討 初声市民センター

 三浦市の吉田英男市長は9日の市議会本会議で、初声市民センターが今後建て替えや改修を行う場合、市役所の出張所機能の廃止も選択肢として検討する考えを示した。小林直樹市議(共産)の一般質問に対して答弁した。

 出張所機能を備える同センターは1981年に完成。築40年が経過して老朽化が進んでいる。

 市は2026年4月に市役所を現在の場所から引橋地区への移転を予定。この日の答弁で吉田市長は「市域の中心的な場所に市役所が整備されることを踏まえ、建て替えや改修に際しては出張所機能の廃止も含めた検討が必要」と述べた。

空中でアクロバティックな技を披露する選手(JFBF提供)

BMX日本杯 世界レベルの技、間近で 26日からうみかぜ公園

 国内トップクラスのライダーが集結するBMXフリースタイル「マイナビ JapanCup Yokosuka」が9月26〜29日に平成町のうみかぜ公園で開かれる。全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)と横須賀市の共催。

 市と同連盟は2022年に連携協定を締結。3回目となる今回は国内外から214選手がエントリーし、パリ五輪BMXフリースタイル男子パークで5位の中村輪夢選手(22)や横須賀市出身の大和(おわ)晴彦選手(22)、女子では浜田琉瑠選手(11)らが出場する。

 同連盟によると年々来場者数は増加傾向にあり、昨年は約2万人を動員。五輪で注目が高まるアーバンスポーツを切り口にさらなる地域活性化を図る。9月12日には記者会見が行われ、同連盟の出口智嗣理事長は「選手が活躍することで街に元気が届けられる。皆さんも楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。

ラビスタ観音崎テラスの外観

ラビスタ観音崎テラス 地元客利用増へ新施策 温泉と食事満喫、宴会プラン開始

 東京湾を一望するリゾートホテル「ラビスタ観音崎テラス」(走水)がこのほど開業1周年を迎え、地元客の利用増に向けた新施策を打ち出した。忘年会や新年会シーズンに向けて日帰り温泉と地産食材を使った料理がセットになった宴会プランを開始。市外集客に加え、地域への発信を強化する。

 同ホテルは2022年9月に閉館した観音崎京急ホテルを改装。全国でホテル事業を展開する共立メンテナンス(東京都)が既存の外観をベースに貸切温泉風呂を新設するなどし、翌23年8月に再スタートした。

 ホテルは3階建てでホテル棟の客室数は60。従来の絶好のロケーションを生かし、優雅なキャンプが楽しめるグランピング施設を15室新設、京急時代から人気だった温浴施設「SPASSO」は当時の施設を踏襲した。

 リニューアル後は首都圏を中心に県内外から集客があるといい、関口洋輔支配人は「夫婦やカップル、ファミリー層、幅広い世代にご利用いただいている」と1年を振り返る。一方、全国的な認知度向上や繁忙期をのぞく平日の集客が課題といい、利用客をリピーター化するための顧客満足度の向上にも注力する。

 そうした中で新たな施策として展開するのが、地元客向けの宴会プランだ。リゾートホテルという市外向けの発信に加え、地元住民が利用できるコンテンツを作ることでさらなる誘客を図る。

 特に食事は地産食材にこだわっているといい、ホテルでは三崎のマグロを始め三浦半島の魚介や野菜をふんだんに使用。「三浦半島は首都圏にあって食の宝庫。ホテルに毎月足を運ぶリピーターもいる」という。

 宿泊客向けに隔週で実施している三崎の朝市ツアーも好評といい、地元客にも地産食材をつかった食事や東京湾を望む天然温泉露天風呂を楽しんでもらう。関口支配人は今後に向けて「地元の皆様に愛されるホテルを目指すとともに、観音崎の魅力発信に努めていきたい」と話した。

 宴会プランは10人〜の要予約で1人1万円〜。
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よこすかアートセンター 表現で世界を塗り替えろ コンテスト作品募集

 「アートを通じた地域交流の創造」をコンセプトとするヨコスカアートセンター(横須賀市上町2の3の11)では、「ヨコスカアートアワード2024」の出展作品を募集している。

 地域で多様な芸術文化に親しむ機会を提供するとともにアーティストの表現活動をサポートする狙い。「自由表現プラン」と三浦半島を拠点とした活動や地域を題材にした芸術表現に特化した「三浦半島プラン」のほか、今回から次世代のアート表現を担う高校生を後押しする「高校生プラン」が新たに加わった。各グランプリ受賞者には同センターでの展覧会開催やプロモーション支援(PR映像制作)を行う。

 参加資格は高校生以上で芸術を愛し、表現の可能性を探求できる人。プロ・アマは問わない。グループの場合は代表者名でエントリーする。作品は新旧作どちらでも可。ジャンルや手法、素材、形態、サイズなどは自由だが、オリジナル作品に限る。12月1日(日)締切り。同センターのホームページ(【URL】https://www.yokosuka-ac.jp/)に募集に関する詳細。問い合わせは【電話】046・876・9272。

よこすかさかな祭り 海の幸を満喫 10月6日、横須賀魚市場

 「見て、食べて、買って、遊んで、学べる」をテーマにした「第23回よこすかさかな祭り」が10月6日(日)、平成町の横須賀魚市場で催される。午前7時から正午。

 魚介類の特価朝市や誰でも参加できる「せり販売」(10時45分〜)のほか、音楽に合わせて踊りながらさばいていく「マグロの踊る解体ショー」「珍しい魚の目方当てクイズ」などの企画が盛りだくさん。子どもが楽しめる「さかなのタッチングプール」もある。

 雨天決行。横須賀中央駅付近から無料送迎バスの運行も。問い合わせは同実行委事務局【電話】046・825・4111。

三戸の歴史巡る 来月未病ウォーク

 地域を散策しながら健康増進を図る三浦市社会福祉協議会主催の未病ウォークが10月2日(水)に開かれる。「古代・中世・近世と歴史を刻む三戸の地を巡る」と題し、観光ガイドの案内で仲秋の三戸地区を歩く。

 午前9時に三崎口駅に集合。三戸福泉寺、新田次郎ゆかりの地、旧長谷川家住宅・槐(さいかち)遺跡、赤坂遺跡などを巡り、11時15分頃同駅で解散する。約4・2Km。滑らない靴で飲み物、雨具を持参する。

 参加費300円。対象は三浦市内在住または在勤者。定員25人(最少催行10人)で先着順。雨天中止。問い合わせは市社協地域福祉課、山田さん【電話】046・874・9882。

早咲きのコスモスを見ながら散歩を楽しむ来園者(9月16日撮影)

100万株が開花リレー くりはま花の国でコスモス見頃

 四季折々の花が楽しめる「くりはま花の国」(横須賀市神明町)で、秋の風物詩であるコスモスの開花リレーが始まった。約1・8haの緩やかな丘陵地に4品種・約100万本のコスモスが咲き乱れ、10月中旬ごろまで秋景色を楽しむことができる。

 現在は、赤い花びらが特徴の「ロードスカーレット」、爽やかな黄色が映える「レモンブライト」が見頃を迎えている(9月16日現在)。鮮やかな赤、白、ピンク色の「センセーションMIX」は10月上旬、「イエローキャンパス」は中旬ごろから順次見頃を迎える予定だ。

 早咲きのコスモスを見物しようと、9月16日には写真撮影や散歩を楽しむ家族連れやカップルなどで賑わいを見せた。

 同園では10月27日(日)まで「コスモスまつり」を開催しており、園内で子ども向けイベント(一部有料)が開かれているほか、見頃の終盤を迎える10月26日(土)・27日(日)には恒例の花摘み大会も実施される。午後2時から。

 詳細は同園【電話】046・833・8282。

来庁者に自社の取り組みを紹介する富士防の女性社員ら

女性活躍する企業PR 富士防が県イベントで

 建設現場でも女性が活躍しています――。

 首都圏を中心にマンションの大規模修繕を手掛ける(株)富士防(森崎)が9月7と8の両日、県庁で行われた催しで自社の取り組みをPRした。同社はかねて女性の視点を生かした現場施工に取り組んでおり、2019年と20年に県の「なでしこブランド」に選ばれている。

 マンションの大規模修繕は住民が居住しながら行うため、安全や環境への配慮が不可欠。特に日中在宅するのは女性や子どもが多く、女性目線での現場管理の需要が高まっているという。

 同社は社員の3割が女性といい、現場の事務所やトイレの清掃状況、現場作業員のあいさつや身だしなみが行き届いているかなどを点数化。女性社員が巡回し、確認する現地パトロールや女性が相談窓口となるコンシェルジュなどを創設した。いずれも好評という。

 この日は同社社員らが来庁者に取り組みを紹介。同社常務取締役の岡田圭太さんは「住民皆様に寄り添うには女性の視点が欠かせない。女性が当たり前に活躍できる環境を作っていきたい」と話した。

いきいき市民塾 里山の再生と保全を語る

 市民活動に取り組む人から始めたきっかけやノウハウを学ぶ「いきいき市民塾」が9月28日(土)、横須賀市本町の市民活動サポートセンターで開かれる。参加無料。

 17回目を数える今回のゲストスピーカーは、YRP内にある光の丘水辺公園を拠点に活動する「水辺公園友の会」代表の別府史朗さん。2000年に設立して以来、かつてこの地にあった里山の自然環境を再生し、保全する活動を行っている。現状や経緯、活動への思いを話す。

 午前10時30分から正午。受講希望者は同センター【電話】046・828・3130まで。

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大人のランニング教室 地元ゆかり4氏が指導

 初心者から市民大会ランナーまで気軽に参加できる「大人のランニング教室」が10月20日(日)と11月2日(土)の2日間、不入斗公園陸上競技場で開かれる。一般社団法人シティサポートよこすかの主催。参加無料。

 講師には地元ゆかりの4氏が参加。元全日本実業団駅伝選手の河口文さんや、2014年の世界リレー選手権日本代表の経歴を持つ藤森安奈さんなどが丁寧にレクチャーする。

 10月ごろから市内外で市民マラソン大会の開催が続く。同法人の担当者は「大会に参加するランナーにも有意義な教室になりますので、お気軽にご参加ください」と呼びかけている。

 両日午前9時30分から11時30分。定員は先着50人。年齢性別不問。運動できる靴とタオル、飲み物を持参する。事前申込制で9月30日(月)までに右上二次元コードもしくは同法人HPから。

 

神奈川衛生学園専門学校 地域とつながる「陽光祭」

 鍼灸マッサージ師や看護師を養成する神奈川衛生学園専門学校(佐野町2の34)は10月5日(土)、毎年恒例の学園祭「陽光祭」を開催する。学校・学生と地域をつなぐ場として、ビンゴ大会、紙飛行機対決などのイベントや飲食販売を実施。広く来場を呼び掛けている。

 例年好評の同校生徒が教員指導の下行う「マッサージ体験」(人数制限有、当日予約制)=写真=や、看護師体験ができる「なりきりナース」など、同校ならではの企画も行われる。

 時間は午前10時から午後4時。参加無料。問い合わせは同校【電話】046・850・6310。

講演する芳垣氏と生徒ら

武山支援学校 性の多様性知る学ぶ

 横須賀市武にある県立武山支援学校で9月4日、性の多様性について学びを深める特別授業が行われた。講師を務めたのは朝日新聞横浜総局エリアリポーターの芳垣文子氏。外部講師を招き、ジェンダーに関する講演を実施するのは同校初の試みで知的高等部の1〜3年生を対象に行われた。

 講演では、「医師」というワードを元にクイズを実施。言葉の印象から医師が「男性」であると認識する生徒が大多数であり、固定観念を取り払う重要性を説いた。ほかにも男女の賃金格差など、社会的課題にも触れ、生徒らは興味津々な様子で耳を傾けた。

 芳垣さんは自身が社会人になった十数年前と比べ、「男女格差などは改善されつつある。希望を持って社会に出てほしい」とエールを送った。

三笠通り商店街前で放映されているフォトモザイクアート

有志が笑顔のエール「横須賀から首相を」 デジタルサイネージに小泉氏のフォトモザイク掲出

 自民党の小泉進次郎衆議院議員の党総裁選立候補を巡り、地元有志から成る「小泉進次郎応援団」は応援企画として同氏の顔を模したフォトモザイクアートを制作した。9月12日から市内8カ所にあるデジタルサイネージ「よこすかビジョン」で放映を行っている。総裁選投開票前日の26日(火)まで。

 同団体は4日からSNSなどを通じて支援者らに周知を行い、6日間で300枚の顔写真を収集。提供写真を散りばめ、遠くから見ると小泉氏の顔が浮かび上がってくるモザイクアートに仕上げた。

 同ビジョンを運営するローカルビジョン(株)取締役の大澤貴行さんは「この短期間で多くの素材を集め、放映を告示までに間に合わせたスピード感はすごい。支援者の熱意を感じた」と話した。

日米和親条約締結の地(横浜開港資料館)

OGURIをあるく 〜小栗上野介をめぐる旅〜第17回 アメリカ編【1】文・写真 藤野浩章

 小栗にとって大きな転機となったアメリカとの出会い。本書から少し離れて、その経緯を追ってみることにする。

 ペリーが4隻の艦隊を率いて浦賀に来航したのは、西暦1853年7月8日。幕府は久里浜に上陸させ、開国を迫る大統領の国書を受け取ることになる。──誰もが知るこの出来事だが、実は日本の存亡の危機とも言える状況を招いていた。

 米墨(べいぼく)戦争でカリフォルニアを手に入れたアメリカは、ついに太平洋に道が開けることになった。こうなると当時欧米諸国が競って行っていたクジラの乱獲競争が激化。その補給基地として日本を重要視することになる。

 一方、ペリーがいきなり江戸湾へ入った事に衝撃を受けたのがイギリス、フランス、ロシア。各国はアメリカに反発するとともに、遅れまいと積極的に日本への接近を図ることになる。言ってみれば、ペリーの強引な来航が、アジアでの覇権争いの引き金を引いてしまった、とも言えるのだ。

 しかし、ペリーが帰国すると、大統領選挙で民主党のピアスが当選して政権が変わるという波乱が起こり、国内世論がペリーの手法に批判的になっていく。追い詰められた彼は予定を大幅に早め、今度は7隻の艦隊で翌年1月13日に再来日する。慌てた幕府は横浜への上陸を認め、老中・阿部正弘はついに日米和親条約を締結。この条約によって総領事となったハリスは、続いて幕府に通商条約の締結を迫り、1858年、日米修好通商条約が結ばれたのだ。

 後に国内外で重い課題となるこの条約の批准(ひじゅん)書を交換するために行われたのが遣米(けんべい)使節だ。小栗忠順(ただまさ)34歳。外交デビューの場が、突然訪れた。

わたしのまちでいきる 【30】商工会議所との連携「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

 この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。

 障害者雇用を拡げるための一歩として、障害のある子どもたちと地域企業とが関わり合える環境を作ることが一番の近道だと考えた私は、これを放課後等デイサービス、つまり福祉サービスの枠組みの中で実施できないかと考えました。

 対象を中高生とし、地域企業での職業体験を繰り返し行うことで、社会経験の積み重ねができる。企業側はその子たちと関わる中でさまざまな障害に触れ雇用に必要な準備や心構えができるといったイメージです。ただ実際に職業体験を受け入れてくれる企業がどのくらいあるだろうかと考えた時、私たちのつながりだけでは到底難しい...。そこで相談へ向かったのが、横須賀商工会議所でした。

 商工会議所とは、2017年から連携して運営している「よこすかテレワーク」の繋がりもあり、心強い存在です。職員の方に、職業体験をベースとした放課後等デイサービスの開所、そして将来的には横須賀市の障害者雇用の促進につなげたいという思いを伝え、どうか力を貸してもらえないかとお願いをしました。商工会議所としても「地域企業のサポートになるなら」と賛同してくださり、アドバイスを受けながら準備をしていきました。

 こうして2022年10月、協同事業として中高生特化型の進路支援を目的とした放課後等デイサービス「one step」の開所が実現したのです。

-次回に続く

三浦半島 草花歳時記 第60回 1000以上の別名を持つ「ヒガンバナ」 文・写真 金子昇

今年も「ヒガンバナ」の開花シーズンを迎えました。

 ヒガンバナは古い時代に中国から入ってきたといわれています。染色体数が3倍体のため、種子ができず球根で増やすクローンで、全国的に広がりました。そのため基本的には、9月の彼岸頃全国一斉に開花するようになりました。ただ、気候や風土の違いにより多少の差はあります。

 ヒガンバナは、展葉時と開花時との差が約半年あるため、同時に見ることは殆どありません。別名「マンジュシャゲ」(曼珠沙華)といい、古代インド語「マンジューシャカ」(天上の花、赤い花の意)からつけられました。その他ハミズハナミズ(花は葉を見ず、葉は花を見ず)、幽霊花、死人花、火事花、キツネの松明、カマワレバナ、イッポンカッポン等1000以上の別名を持つ最も多い植物です。

 最近「白花ヒガンバナ」がよく見られるようになりました。この種は中国原産の「シナヒガンバナ」と「ショウキズイセン」との雑種で、花被(花弁と萼片)の反りがヒガンバナよりやや少ないようです。