中区・西区・南区版【10月31日(木)号】
米山理事長(前列左)と支援委員

西区藤棚 5年ぶりにへそ祭り 11月3日、商店街で神輿や踊り

 「商店街が一体となり盛り上がる祭りを再開させよう」--藤棚地区商店街=西区=の「へそ祭り」が11月3日(日)、5年ぶりに復活する。午前11時から。主催は西前中央商店会、藤棚一番街、藤棚商店会。恒例の神輿や、オリジナル音頭と踊りが初披露される。

 藤棚が西区のへそ(中心)であることから名付けられた、34回目を迎える秋の恒例行事。コロナ渦で中止になって以来、担い手不足などから再開できないでいた。

担い手不足解消へ

 祭りの再開を望む声を聞き、街の情報を発信するフリーペーパー「藤棚新聞」が主体となり、企画支援委員を募集。「商店街だけに頼るのではなく、参加する人や団体など関わる全員が担い手の一部」という考えのもと今年2月ごろから学校や企業に声をかけ7人が集まった。委員の1人は「19年に神輿を見て次は子どもと参加したいと思っていた」という。

 藤棚一番街の米山博之理事長に商店街を紹介してもらったり、街の人に課題や期待することなどの意見を聞き、継続できる仕組みづくりを模索してきた。

 当日は、学生や子どもの参加を促すため、岩崎学園と横浜国立大学が親子向けワークショップを行う。また、「へそ」モチーフのオリジナル音頭と踊りをつくった。踊りの動画は祭りのホームページで公開中だ。スタンプラリーなども企画している。一番の盛り上がりを見せる神輿とお囃子は正午、参加型の「へそ踊り」は午後1時から。

 各商店街が「街を盛り上げよう」と始めた。地域の子どもや団体のステージ発表など、地元の人による地元の祭りとして長年愛されてきた。米山理事長は「久しぶりの開催にワクワクしている。祭りで交流を深め、商店街の魅力に気づいてもらえたら」と話す。

当確の報を受け万歳をする篠原氏=写真右=と、公示日の15日に弘明寺で演説する菅氏=同左

衆院選1区2区 前職が議席守る 松本氏は及ばず

 衆議院議員総選挙の投開票が10月27日に行われた。前職、元職、新人計5人が出馬した神奈川1区(中区・磯子区・金沢区)は、立憲民主党の前職・篠原豪氏(49)が小選挙区を制して4度目の当選を果たした。2区(西区・南区・港南区)では、自民党の前職・菅義偉氏(75)が次点候補に大差をつけて10回目の当選を決めた。

 篠原氏は9万1809票を獲得し、2021年の前回選挙に続き元職の自由民主党・松本純氏(74)に競り勝った。

 午前0時20分頃の当確の報を受け事務所に姿を見せた。篠原氏は「ありがたい結果を皆さまに生んでいただいた。明日からまた心機一転、国の未来のためにしっかり働いていきたい」と語った。

 松本氏のもとには首相経験者の菅義偉氏や麻生太郎氏らが応援に駆け付けたが、及ばなかった。今後については「これまでの経験と人脈を生かし、地域の皆さまに寄り添い力を尽くす」と言及するに留めた。

 2区は菅氏に対し、立憲、共産、れいわ、参政の新人4人が挑んだ。

 27日、投票終了の午後8時すぎにNHKが全国で最初に菅氏の当選確実を報じると、選挙事務所に集まった約50人の支援者から歓声が上がった。菅氏は党副総裁として東京の党本部にいるため事務所には顔を見せず、代わりに妻の真理子さんが「厳しい選挙の中、当選できたのも皆さまのおかげです」とあいさつした。

 菅氏が選挙期間中に2区内で活動したのは公示日の15日と最終日の26日の2日間だけ。前回選挙から約2万6千票落したものの、自民逆風の中、安定した地力を見せた。

11月11日から17日まで中区吉田町のギャラリー・ミロで写真展を開催する 平林 靖敏さん 南区永田山王台在住 84歳

独自視点で一瞬を切り取る

 ○…昨年10月の個展終了から独自の視点で横浜の風景を切り取ってきた。「猛暑の夏以外、週3回は外出して撮影した。今はどれを展示するか、床に並べて選んでいます」と笑う。「瞬間を写すのが写真。ありのままでないと」という信条から、撮影後の修正や色補正は絶対にしない。現代の風景を写しながら、どこか懐かしい雰囲気が作品から漂う。「皆さまにぜひご覧いただきたい」と呼びかける。

 ○…中学生の頃、叔父の家にあった押し入れ暗室で、写真の現像を体験した。「徐々に像が浮かび上がってくるのが面白くて」。進学した早稲田大学第一文学部美術専修科には学生が自由に使える暗室があった。写真好きの友人に感化され、初めて二眼レフカメラを持った。「でも壊しちゃいけないと思って、気楽に持ち歩けなかった」と苦笑い。就職はカメラの腕を生かそうと産経新聞の写真記者になった。

 ○…最初の配属は、発刊2年のサンケイスポーツ。当時はフィルム撮りの1発勝負だった。「ボクシングは打ってからでは遅い。自分がボクサーになった気になってシャッターを押す。カンですね」とにっこり。よく言われた「フラッシュが入っていて焼きにくい」という言葉は、タイミングが合っているからこその誉め言葉だ。瞬間的に事象を切り取る”職人技”を磨いた。

 ○…60歳の定年退職後も、他企業で広報室カメラマンとして活躍。一方で月刊誌「日本カメラ」の表紙や口絵で作品を発表したほか、写真集も出版した。2011年に完全にフリーとなり、興味のあった水彩画を開始。「撮影で培った構図力と光線の捉え方は、絵を描く上でも生きている」。「体が動くうちは、写真も絵を続けたい」と更なる意欲を示した。

「地元の方もフラっと来てくれたら嬉しいですね」と野村さん

弘明寺滞在の演出家・野村眞人さんが作品発表 『分身と観客』11月2日から4日

 (公財)横浜市芸術文化振興財団はアーティストのキャリア形成を支援する「アーティスト・フェローシップ助成」を2016年度から行っている。横浜の風土や歴史、文化を調べたり、滞在し住民と関わることで創作活動に良い影響を与えたり、市民が芸術への関心を深めることを目的とする。

 京都で活動する演出家・野村眞人さん(33) は、2024年度の採択者の1人。10月18日から京浜急行弘明寺駅徒歩2分の「アートスタジオ アイムヒア」に滞在し、11月2日(土)から4日(月)に、上演と展示『分身と観客』を行う。

 この4年ほど「故郷」や「血縁」との結びつきから離れた人と出会うことが多かったという。横浜には青森出身の祖父母がかつて住んでおり、なぜ居着くことになったのか興味を持ったことがきっかけで応募した。

「出会い」から生まれる

 野村さんは「ここ最近、出会うことで何かが生まれてきた。滞在中にどんな人に会い、どんな話ができるか楽しみにしている」と話す。空いた時間は街を散策しており、今一番気になっている人は2日目に偶然足を運んだ上大岡駅前の焼き鳥屋の大将。「この人に話を聞いたら面白そうという嗅覚には自信があるんです」と笑う。

上演と展示で構成

 上演する『吉日再開』は、長年精神科訪問看護師として働いてきた男性と俳優である息子の親子2人による作品。父は息子を相手に仕事を再現し、息子は利用者を演じることで俳優の仕事を見せる。互いの仕事を再現することで人と人、親と子という関係について見つめる。野村さんは「親子という身近かつ大きな関係性の話。それぞれの視点でとっかかりがあるのでは」と話す。上演時間は約85分。

 展示は演劇作品の要素を取り入れた。野村さんが高齢者福祉施設で出会った利用者に、かつて暮らした思い出深い街を電話を通じて声で案内してもらう音声作品など、何らかの理由で故郷に帰れない人とのやり取りから生まれた作品を発表する。

 また、滞在中に横浜で出会った人に当日スタジオに来てもらい、頭の中に浮かぶ「行きたいけど今は行けない」街や場所や風景を実際に話して案内してもらうことも計画している。

 上演は各日午後1時からで2000円。予約はホームページから。展示は午後3時から7時まで。入場無料で予約は不要。上演の予約・詳細【URL】https://theatre-sokudo.jimdofree.com/%E5%88%86%E8%BA%AB%E3%81%A8%E8%A6%B3%E5%AE%A2/

火打石でお祓いをする雨宮宮司

住吉神社で初の龍神祭 火づくり祭や奉納演奏も

 南区井土ヶ谷にある住吉神社の境内社「秋葉神社」で10月19日、龍神祭が初めて執り行われた。

 「神楽殿での奉納演奏などコロナ禍前から構想はあった」という雨宮知詩宮司。秋葉神社の御祭神が龍神で、折しも今年が龍年ということで開催が決まった。さらに、氏子総代の吉田千里さんや村本吉男さん、仲間の三枝洋さんのアイデアで、火伏の神としても知られる龍にちなみ「火づくり祭」(ふいご祭=鍛冶職の人が火伏せの神に感謝を捧げる祭)も行うことに。この日のために3人が中心となって、押しても引いても送風できる四弁式の「手押しふいご」を設計・制作した。

 当日は秋葉神社に集まった氏子らの前で式典を実施した。続く火づくり祭では、火打石でお祓いをした後、着火。約800℃まで温度を上げ、鉄を鍛えて船釘を作った。

 また多くの人が見物する中、地元の人々が奉納演奏を披露したほか、最後は江戸龍踊り会の「龍踊り(じゃおどり)」で締めくくった。

あいさつに立った佐伯理事長

アイネット地域振興財団 市民活動支援し5周年 助成団体ら集い、交流会

 市民活動の支援を行う(公財)アイネット地域振興財団が10月15日、アイネット本社=西区=で設立5周年を記念した交流会を開催した。

 同財団はシステム開発サービスなどを手がける(株)アイネット創業者の故・池田典義さんが2019年3月に設立。県内を拠点に子どもや地域などの社会貢献活動を行う団体を助成してきた。

 今回の交流会は、助成団体同士や財団役員らが情報交換を行うことで、各団体が抱える問題の共有や課題解決の一助につながればと初めて開催された。これまでに助成した75団体のうち、32団体の代表者らが集った。

 団体の活動報告も行われ、「コロナ禍での活動や団体の創成期に、助成金で大きく支えていただいた」と涙ながらに感謝する姿も。同財団の佐伯友道理事長は「創設者の想いがつながっていると感じた。今後も県内の団体を継続的に支援していきたい」と話した。

横浜国際プール

プロバスケ横浜BC 西区民計80人を招待 区制80周年を記念

 横浜市がホームタウンのプロバスケットボールチーム「横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC)」は、西区制80周年を記念して横浜国際プール=都筑区=で開催する試合に区民を招待する。

 対象試合は11月6日(水)のアルバルク東京戦(午後7時5分開始)、9日(土)・10日(日)の越谷アルファーズ戦(ともに2時5分開始)。東京戦に20組40人、越谷戦に各10組20人、合計40組80人を招待する。席種は2階自由席。応募は西区在住・在勤・在学者に限る。希望者は申し込みフォームから必要事項を入力し、4日(月)までに申し込みを。当選者に横浜BCからメールで連絡がある。

AOKIの回収ボックス

AOKI 不要な服を回収 11月2・3日、大通り公園で

 ファッションを通じたSDGsの取組を発信しようと、紳士・婦人服を展開する(株)AOKI=都筑区=が大通り公園で11月2日(土)と3日(日)、不要な衣類の回収を行う。

 同取組は、関東学院大学関内キャンパスで開催される街イベント「関キャンfes.2024 × KAN―KAN Park」の中で、ぴあ(株)との共同ブースとして実施されるもの。ブースではエコ商品の展示やファッション企画も行われる。

 回収は11時〜17時で、対象はAOKI製品を問わずウール・ポリエステル使用のスーツ、フォーマル、ジャケット、スラックス、セーター、コート、スカート、ワンピース。1人3点まで。協力者はハズレなしの抽選くじに参加できる(1人1回。景品の数に限りあり)。(問)【電話】03・5774・5257

指導を受け胸骨圧迫をする生徒

聖隷横浜病院 関東学院中で救命講習 早期処置の重要さを指導

 聖隷横浜病院=保土ケ谷区=は10月21日、南区三春台の関東学院中学校でサッカー部の部員約30人を対象に「BLS(一次救命処置)講習」を行った。

 救命救急士による胸骨圧迫や人工呼吸の方法、AEDの使い方の座学の後、訓練用マネキンを使い実践した。

 心肺停止から1分以内に救命処置を行えば95%が救命されるが、何もしないまま8分が経過するとその可能性は極めて低くなるという。救急車が到着するまでの間に、その場に居合わせた人が適切な一時救命処置を行うことが重要だ。

 初めて講習を受けた高橋淳さん(2年)は「胸骨圧迫は結構、力が必要なことが分かった」 、伊澤奨介さん(同)は「倒れている人がいたら声を掛け合って助けたい」と早期の処置の重要性を感じていた。

 指導した同院の戸張靖一郎救急救命士は、「いざという時にどう対応すべきか知り、いち早く動けるようになってもらいたい」と話した。

 同院と同校は所在地が近いこともあり以前から交流が続く。今年3月には同校のオーケストラ部が患者や職員の前で演奏を披露した。今後も学生による院内での演奏会の開催や職場体験の場を提供するなど、連携を深めていくという。

中区 こんにちは区長です。

中区民まつり「ハローよこはま」

 秋恒例の中区民まつり「ハローよこはま」が、いよいよ11月10日(日)10時〜16時、象の鼻パークで開催されます。

 会場には市内最大規模の地元企業・団体らによるブースが並ぶ。2027年の「GREEN×EXPO(国際園芸博覧会)」と中区制100周年を、木のおもちゃで遊べる木育コーナーや環境をテーマにしたイベントを通じて、区内外の人に広くPRします。

 また、船内で行う廃材を使ったオーナメント作りやプロスポーツチームの体験コーナーなども、中区ならではの魅力の一つ。ステージでは、みなと総合高軽音楽部が初参加。ダンスや音楽、パフォーマンスなど若い世代が多数出演します。大人から子どもまで楽しめる中区みんなの区民祭りに、ぜひお越し下さい。

イベントのチラシ=同大学提供

関東学院大学横浜・関内キャンパス まちと学びが交じり合う「関キャンフェス」11月2日・3日に開催

 関東学院大学横浜・関内キャンパスは11月2日(土)と3日(日)に同キャンパスと大通り公園で「関キャンfes.2024 × KAN-KAN Park」を開催する。地域の「知の交流拠点」を目指す同大学。今回、「まちと学びが交じり合う2日間」として、大学の研究や教育活動を地域へ還元していく。

 「KGU RESEARCH EXPO 2024」では、最先端の研究に取り組む経営学部、法学部、人間共生学部コミュニケーション学科の教員が研究テーマや大学での教育内容を紹介する。「観戦がもっと楽しくなる!? プロ野球の経営学」、「教員・学生による!民法◯×クイズ」など、気になるテーマがならぶ。

 また、連携協定を結ぶ沖縄県や長崎県にちなんだ企画も。名産品が集合する物産展や料理体験教室のほか、沖縄県与那原町の名物の大綱曳や沖縄三線、シーサーの色付けなどの沖縄体験ができる。他にも、学生が取り組む社会連携活動の事例紹介や、公開講座の講師を招いたウクレレコンサートなどを行う。

沖縄との連携企画も

 同大学がこれまで取り組んできた沖縄との連携事例を紹介する企画として、「It's a Champloo World」を同時開催。2日(土)の午後5時30分からは、横浜と沖縄のミュージシャンたちが競演するチャリティーコンサートを同校のホールで行う。横浜からは元サザンオールスターズのギタリストが率いる大森隆志バンドが出演し、サザンメドレーを、沖縄からはKiroroの金城綾乃さんが同大学大学沖縄県人会「KGUおきなわファミリー」とのコラボで「Best Friend」を披露する予定。入場無料。会場内で募金を行い、「沖縄こどもの未来県民会議」に寄付される。

 3日(日)の午後1時からは、「沖縄学」の教授や与那原町の町長らが集い、それぞれの専門見地からアカデミックに沖縄を語りあうシンポジウムが行われる。

 入場無料で誰でも参加可能。一部プログラムは事前申し込み制。詳細は同大学のホームページで。(問)同大学 学部庶務課【電話】︎045・306・9333

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衆院選 横浜市内の投票率1位は青葉区 全体では前回下回る

 与党が過半数割れとなった今回の衆議院選挙の投票率は全国で53.85%と戦後3番目の低さだった。

 横浜市内の投票率は全体で55.49%で3年前の前回選を0.58ポイント下回った。区別では青葉区が60.35%で前回に続いて最も高かった。2番目に高かったのは、前回まで選挙区が2つに分かれていた都筑区。今回は区全体が川崎市宮前区とともに1つの選挙区(19区)となった。前回2番目の栄区は減少幅が最も大きく、3番目だった。最も低かったのは南区で51.44%だった。

パリ五輪の思い出を語る 神奈川県ゆかりの五輪選手24人が凱旋

 神奈川県は10月、神奈川県庁の本庁舎大会議場でパリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会に出場した入賞選手の祝賀会を開催した。出席したのは、神奈川県にゆかりのあるアスリート。オリンピック競技から8人、パラリンピック競技から16人の全24人の選手が参加した。

 会で、黒岩祐治知事は「テレビに釘付けとなって応援した」と熱狂した日々を振り返った。また「改めてスポーツには感動があり、国民の皆さんに夢を追うことの大切さを再認識させたのでは」と感謝の旨を選手たちに話し、これからも国民の励みとなる存在になってほしい事を伝えた。

 また柳下剛県議会議長や関係者からも祝辞が述べられ、神奈川県立横浜緑園高等学校吹奏楽部の演奏も祝賀会の雰囲気を盛り上げた。そして会場には、県民らが選手に向けて送った応援メッセージの横断幕も展示され、式典に花を添えた。

 入賞した選手たちには、2027年に横浜市で開催予定の国際園芸博覧会「GREEN× EXPO 2027」より提供された「ビクトリーブーケ」と記念品が贈呈。この記念品は、県のマスコットキャラクター「かながわキンタロウ」のぬいぐるみ、またタンブラーは「神奈川県産の間伐材で作られたもの」と司会者から紹介があった。

 

パリ五輪を振り返る

 祝賀会では、選手たちへの質問コーナーも設けられ、各選手から、普段は聞けない選手村での裏話などがされる中、東京五輪がコロナの影響で無観客だったため、今大会はパラリンピックの競技でも、多くの観客の中で競技できた喜びの声が、多数あげられた。またゴールボールに出場した佐野優人選手は、東京五輪では5位だったが、2回目の五輪出場となった本大会の印象として、「自分の武器は守備でしたが、決勝で自分のゴールが金メダルにつながったので、苦手だった攻撃も努力してきて良かった」と笑顔で語った。また決勝の相手となったウクライナの選手たちと、試合終わりにユニフォーム交換を行ったりと、互いを称えたエピソードも話した。他にも「今後の目標」「大会中一番印象に残ったこと」などに関して各選手が答え、最後に記念撮影も行われるなど、盛大な中、会を終えた。

 

 祝賀会に出席した選手らは以下(順不同・敬称略)。

オリンピック出場

▽眞野秀成/競泳 男子4×200m自由形リレー7位 (湘南工科大学付属高等学校卒業)▽杉野正尭/体操 男子団体1位、男子種目別あん馬6位、男子種目別鉄棒7位 (徳洲会体操クラブ所属)▽岡慎之助/体操 男子団体1位、男子個人総合1位、男子種目別鉄棒1位、男子種目別平行棒3位(徳洲会体操クラブ所属)▽藤波朱理/レスリング 女子フリースタイル53kg級1位(日本体育大学在学)▽岡田奎樹/セーリング 男女混合470級2位(神奈川県鎌倉市在住)▽吉岡美帆/セーリング 男女混合470級 2位(神奈川県藤沢市在住)▽村尾三四郎/柔道 男女混合団体2位、男子90kg級2位(東海大学卒業)▽永山竜樹/柔道 男女混合団体2位、男子60kg級3位(東海大学卒業)

 

パラリンピック出場選手

▽高桑早生/陸上競技 女子走り幅跳び(義足・機能障害T64)5位(慶應義塾大学卒業)▽吉田彩乃

/陸上競技 女子100m(脳性まひT34・車いす)8位(県立横浜修悠館高等学校在学)▽志田淳/陸上競技 女子マラソン(視覚障害T12)道下美里選手のガイドランナー3位(東海大学卒業)▽古和田響/陸上競技 男子5000m(視覚障害T11)和田伸也選手のガイドランナー4位(神奈川大学卒業)▽稲葉将/馬術 個人規定(障害2)8位、個人自由演技(障害2)8位(神奈川県横浜市出身)▽萩原直輝/ゴールボール 男子1位(神奈川県内のゴールボールチーム Be☆Stars所属)▽鳥居陽生/ゴールボール 男子1位(神奈川県小田原市出身)▽佐野優人/ゴールボール 男子1位(神奈川県内のゴールボールチーム Be☆Stars所属)▽水田光夏/射撃 男女混合エアライフル伏射(運動機能障害SH2)3位(森村学園中等部卒業)▽窪田幸太/競泳 男子100m背泳ぎ(運動機能障害S8)2位(日本体育大学卒業)▽田中映伍/競泳 男子50mバタフライ(運動機能障害S5)5位、男子50m背泳ぎ(運動機能障害S5)6位、男女混合200mメドレーリレー(運動機能障害)7位、男子100m自由形(運動機能障害S5)8位(県立二宮高等学校卒業)▽村上舜也/競泳 男女混合400mリレー(知的障害)5位(NECグリーンスイミングクラブ溝の口所属)▽日向楓/競泳 男子50m背泳ぎ(運動機能障害S5)7位、男女混合200mメドレーリレー(運動機能障害)7位、男子50mバタフライ(運動機能障害S5)8位(宮前ドルフィン所属)▽齊藤元希/卓球 男子ダブルス(車いす8)5位(横浜隼人高等学校卒業)▽七野一輝/卓球 男子シングルス(車いす4)5位、男子ダブルス(車いす8)5位(株式会社オカムラ所属)▽羽賀理之/車いすラグビー 男女混合1位(ペプチドリーム株式会社所属)

 

※都合により以下2人の選手は欠席

▽富田宇宙/競泳 男子100mバタフライ(視覚障害S11)3位、男子400m自由形(視覚障害S11)3位、男女混合400mリレー(視覚障害)6位(日本体育大学大学院卒業)▽芹澤美希香/競泳 女子100m平泳ぎ(知的障害)6位(宮前ドルフィン所属)

のこぎりで木を切る参加者

横浜ロータリークラブ 道志村で間伐奉仕活動 水源保全へ70人参加

 社会奉仕団体である横浜ロータリークラブ(工藤誠一会長)は10月26日、横浜の水源の一つである山梨県道志村で間伐奉仕活動を行った。

 同クラブは1988年に道志村にある水源林のうち、約3ヘクタールを「横浜ロータリーの森」と名付け、整備活動を支援。水源かん養林の間伐に携わることで森を守る大切さを学ぼうと、毎年、活動を行っている。今回は横浜ローターアクトクラブ、聖光学院インターアクトクラブの会員らを合わせて約70人が参加した。

 参加者はインストラクターの指導を受けながら、のこぎりを使って4本の木を伐採し、枝を払って幹の処理まで行った。また、医師で道志村国民健康保険診療所の松田潔所長から救命救急医療の体制整備などに関する話を聞いた。

 参加した会員は「水源林の重要性や森林の保護・保全の大切さを考える貴重な機会となった」と話していた。

 

当選確実が報じられ、万歳をする関係者(27日午後8時10分)

衆院選神奈川2区 自民・菅義偉氏が10回目の当選を確実に 野党新人4人を寄せ付けず

 衆議院選挙が10月27日に投開票され、神奈川2区(西区、南区、港南区)は自民党の前職・菅義偉氏(75)の10回目の当選が確実となった。(27日午後11時起稿)

 2区には届出順に共産党の新人・並木まり子氏(73)、れいわ新選組の新人・三好諒氏(39)、自民党の前職・菅義偉氏、参政党の新人・平本幸次郎氏(62)、立憲民主党の新人・柳家東三楼氏(48)の5人が立候補し、菅氏に野党の新人4人が挑む構図だった。

全国最初の当確

 27日、投票終了の午後8時すぎにNHKが全国で最初に菅氏の当選確実を報じると、南区井土ケ谷下町にある事務所に集まった約50人の支援者から歓声が上がった。菅氏は党副総裁として東京の党本部にいるため、事務所には顔を見せず、代わりに妻の真理子さんが「厳しい選挙の中、当選できたのも皆さまのおかげです」とあいさつした。支援者の女性は「全国最初に当確が出るのは気分がいい」と喜んでいた。事務所には横浜市の山中竹春市長があいさつに訪れていた。

地元入り2日間

 菅氏が選挙期間中に2区内で活動したのは公示日の15日と最終日の26日の2日間だけ。首相退陣直後だった2021年の前回選では期間中の地元入りは4日間だった。

 15日は港南区の上永谷駅付近、南区の弘明寺商店街、西区の藤棚付近をいずれも歩きながら集まった人とグータッチを行い、短時間の演説を行った。26日は南区の横浜橋通商店街と港南区の上大岡駅付近を練り歩いた。演説では、自身が安倍内閣や首相時に進めた携帯電話料金の値下げや不妊治療への保険適用などの実績を訴えていた。

 その他の日は全国を回り、他の候補の応援を行っていた。23日には1区(中区、磯子区、金沢区)で立候補していた元職の松本純氏の応援のために2人で杉田駅付近を練り歩いた。関係者によると、選挙で菅氏が松本氏の応援に入るのは初めてだったという。

 自民党が大幅に議席を減らすことが確実な状況となったことを受けて、菅氏の陣営幹部は「党副総裁として、これから難しい役割を求められるのでは」と話していた。

 

 

レシートキャンペーンで当たる「横浜・畜産加工品セット」のイメージ

「食べて・参加」して横浜の「農」プレゼントをもらおう 地産地消月間の11月に2つのキャンペーン

 横浜市では、多くの野菜が旬を迎える11月を地産地消月間と定め、横浜の農業の魅力を発信しようと、2つのプレゼントキャンペーンを行う。

レシートで横浜のおいしいものプレゼント

 1つ目は、市が市内産農畜産物を取り入れて地産地消を推進する飲食店を認定している「よこはま地産地消サポート店」でのレシートキャンペーン。11月1日(金)から30日(土)までの期間中にサポート店を利用すると、利用金額に応じて抽選に参加できる。2,000円以上の利用で5人に「横浜・畜産加工品セット」、500円以上の利用で30人に「横浜・ティータイムセット」が当たる。応募は11月1日から12月8日(日)まで。応募方法、対象店舗などの詳細は市のキャンペーンサイト(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/nochi/manabu/receipt.html)で確認を。

公式インスタのフォロー&「いいね!」でもプレゼント

 2つ目は「横浜農場Instagramキャンペーン」。横浜農場Instagramは、市が市内の農業の魅力を発信するために運営している。横浜農場公式Instagramをフォローし、指定の投稿に「いいね!」をした人を対象に、抽選で計40人に横浜産の農産物セットがプレゼントされる。11月1日から30日まで。詳しくは市のサイト(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/nochi/manabu/yokohama_farm.html)で。

感謝状を受け取った行員と飯塚署長

三井住友信託銀行、横浜銀行 特殊詐欺被害を防止 戸部警察署から感謝状

 特殊詐欺の被害を防止したとして、10月16日、三井住友信託銀行 横浜駅西口支店の男性行員と横浜銀行 横浜駅前支店の女性行員2人に戸部警察署(飯塚博史署長)から感謝状が贈られた。

 三井住友信託銀行の槙本康平さんは、インターネットバンキングの申し込みに使用された登録アドレスが過去に詐欺に使用されたものと類似していたことから、申し込み者の高齢女性に電話で確認した。女性は開設した記憶がなく、詐欺の被害に遭っている可能性があったため、槙本さんが粘り強く説得し、警察に通報した。

 横浜銀行の鈴川有樹乃さんと石崎真紀さんは、高額の預金引き出しに訪れた高齢女性に対し積極的な声掛けを実施。引き出し理由などから特殊詐欺を疑い、警察に通報。金融機関をかたった被害を未然に防止した。

 飯塚署長は「金融機関は被害を防ぐ最後の砦と言っても過言ではない。今後も特殊詐欺の疑いがあれば積極的に通報していただきたい」と感謝を述べた。

 特殊詐欺の被害は全国的に多発しており、新たな手口も増えている。飯塚署長は「『私は騙されないと思っていた』と話す方も多い。手口を知ってもらい、詐欺被害の防止に努めていきたい」と話した。

 

ポスターコンクールの受賞者

安心の街へ 西区民のつどい 防犯協会、戸部署、区役所が主催

 「地域安全西区民のつどい」が10月19日、西公会堂で行われた。10月の安全・安心まちづくり旬間にあわせ、犯罪のない安全で安心して暮らせる西区を実現するため、西区防犯協会、戸部警察署、西区役所が主催した。

 戸部警察署の飯塚博史署長は、西区内における9月末現在の特殊詐欺の発生件数が昨年比で10件増加していることに触れ、被害防止へ注意を呼びかけた。また、特殊詐欺の受け子・出し子に若者が巻き込まれるケースも多いと話し、地域の安全のために各団体へ引き続きの連携を求めた。

 式典では非行防止等ポスター制作の優秀者への表彰も行われた。小学校低学年の部、高学年の部、中学生の部の受賞者がステージで表彰状を受け取った。

 式典後は、富士見台小学校と西中学校の児童、生徒による防犯活動の発表や県立平沼高等学校吹奏楽部の演奏も披露された。

 非行防止等ポスター制作の優秀者は以下の通り。敬称略。

▽最優秀賞=伊澤拓真(一本松小3年)、齋藤夏奈(浅間台小6年)、元島有莉耶(老松中3年)

▽西区長賞=八木富美加(浅間台小3年)、吉原るか(富士見台小5年)、蛭子井みなみ(軽井沢中3年)

▽学警連会長賞=村木実弦(平沼小2年)、小谷美織(富士見台小5年)、永野柚花(軽井沢中2年)

▽補導員会長賞=佐波瀬結愛(平沼小3年)、島村望(一本松小5年)、飛田唯衣(岡野中3年)

▽特別賞=門馬直生(みなとみらい本町小3年)、大竹優幸(稲荷台小2年)、陳雨彤(東小5年)、安西暖(西中2年)

バドミントンS/Jリーグ横浜大会に市民50組100人を招待 12月8日、横浜武道館

 横浜市は、横浜武道館=中区翁町=で12月8日(日)に開催される「バドミントンS/Jリーグ2024横浜大会」に抽選で市民50組100人を招待する。日本代表選手も出場予定の白熱した試合を観戦できるチャンスだ。

 対戦カードは午前10時から、NTT東日本対山陰合同銀行(女子)、午後2時から(女子の試合終了20分後に開始のため、目安時間)、NTT東日本対日立情報通信エンジニアリング(男子)。

 招待対象は、横浜市内在住の人。応募は横浜市特設サイト(https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/6d259ee0-eea8-4e51-b78a-ab1f7cbe5dbf/start)から。

申し込みは11月22日まで

 申し込みは11月22日(金)午後5時まで受付中。申込多数の場合は抽選となる。当選者には11月29日(金)午後5時までにメールで連絡がある。

 席種は2階スタンド席で、未就学児は膝上観戦なら申込不要。

 問い合わせは、市にぎわいスポーツ文化局スポーツ振興課【電話】045-671-4566。

八聖殿入口にあるスタンダード石油社宅建築賞受賞記念レリーフ

本牧 気まぐれ歴史散歩 84  レーモンドとスタンダード石油社宅 

 アントニン・レーモンドはチェコで生まれた建築家です。アメリカで著名な建築家フランク・ロイド・ライトの事務所で働いていました。初代帝国ホテルの設計を任されたライトの助手として大正8年(1919年)に来日したレーモンドは、大正11年(1922年)に独立。日本で数々の美しい近代建築作品を造りました。エリスマン邸やフェリス女学院10号館・パークシティ本牧管理棟(復元)など、近隣で目にする作品も多いです。

 レーモンドは、第二次世界大戦が始まるとアメリカへ戻り、焼夷弾の効果検証実験のために日本家屋を再現することに協力し葛藤したとも言われていますが、終戦後の昭和22年(1947年)に再来日し、戦後も日本で活躍して各地に数々の名作を造っていきました。その戦後最初の作品となった建物が、本牧元町の丘の上に造られたスタンダード石油社宅です。東京湾が一望できる丘の上に、コンクリート打放しで宙に浮くようなフロアを持ち、大型の木製サッシをはめ込んだ工法とデザインは斬新なものであり、建築史・文化史上、非常に貴重なモダニズム建築と称えられ、本牧のシンボルのひとつとなりました。

 敷地が売却されて空き家となった社宅を保存し活用していこうと、多くの署名や陳情が横浜市に寄せられましたが、平成18年(2006年)に解体され、その姿を消しました。

 スタンダード石油社宅があった場所からちょっと登ったところに八聖殿が建っています。(文・横浜市八聖殿館長 相澤竜次)

日本被団協事務局次長の和田征子さん  ノーベル平和賞受賞が決まり、新聞やテレビ、ラジオなどの取材、出演依頼が数多く舞い込んでいるという

横浜「注目の人」インタビュー ノーベル平和賞受賞 日本被団協事務局次長・和田征子さん「被爆者の言葉が核抑止に」

 ノーベル平和賞の受賞が10月11日に決まった日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)で事務局次長を務めているのが、鶴見区市場上町在住の和田征子さん(81)。ノーベル平和賞受賞を機に、さらに精力的に活動を続ける和田さんに話を聞いた。(取材=2024年10月18日)

諦めかけていた受賞

 ――ノーベル平和賞の受賞が決まり、改めて今の心境を教えて下さい。

 「これまでも推薦されていたことは分かっていましたが、受賞に至らず、諦めかけていました。受賞の連絡をもらった時は驚き、本当に嬉しかったです」

 ――今回、受賞した意義をどのように感じていますか。

 「今の世界の状況を考えて選ばれたのかなと思います。受賞理由を読むと、私たちのこれまでの活動を高く評価してくれたものでした。本当にありがたいことです。(非核三原則を提唱した)佐藤栄作元首相が1974年にノーベル平和賞を受賞してから50年。当時、この受賞は物議を醸しました。それから50年目の受賞は皮肉にも感じます」

 ――自身の被爆体験を教えて下さい。

 「長崎の爆心地から2.9Kmのところにある自宅で1歳10カ月で被爆しました。当時の記憶はありませんが、被爆した両親や親族から話を聞いて育ちました」

被爆者の意識 ずっとある

 ――どのような経緯で日本被団協の活動に携わるようになったのでしょうか。

 「私の中に被爆者という意識はずっとありました。米国で生活していたことがあり、向こうでは第二次世界大戦や原爆の話はできませんでした。帰国して、何かをしなくてはいけないと思いました。被団協で多くの被爆者の先輩方の証言を聞くうちに、自分も活動に参加したいという思いが強くなり、40歳頃から積極的に活動するようになりました」

若い世代の活動も

 ――横浜市原爆被災者の会の会長なども務めていますね。

 「横浜でも慰霊祭や講演会などを行っています。日本被団協のメンバーの平均年齢は86歳です。80歳を超えた私が『青年部』なんておかしいでしょう。活動資金は、皆さんからの募金で賄っています。資金が少なく、全国にいる被爆者に被団協の本部がある東京に呼ぶことも大変です。ただ、最近は二世、三世の若いメンバーもいて、グッズ販売などを通して活動資金を確保し、活動を継続しようと努力している姿は頼もしく感じます。一緒に活動してくれる学生なども出てきて、発信力もあり、心強いです」

国家補償を強く求める

 ――政府に訴えたいことはありますか。

 「核兵器の廃絶とすべての被爆者への国家補償を強く求めています。また、日本は核兵器禁止条約に参加すべきです。これまでの被爆者の先人がどれだけ苦労したか。核使用は過去の話ではありません。世界で使用のリスクは高まっています。私たちが証言することで悲惨さを伝え、核は絶対悪、絶対に使ってはいけないということを今後も伝えていきたいです」