藤沢版【11月1日(金)号】

藤沢市 生成AI 効率化に光明 人材難見据え活用促進へ

 将来の働き手不足などに備え、デジタル化を進める藤沢市で、生成AIの普及が進んでいる。先月17日と18日に行われた職員向けの研修でも、業務負担軽減の有効性に驚きの声があがった。市デジタル推進室では「さらに活用を進めていきたい」と力を込める。

 膨大なデータからの自動文書作成や、質問への回答ができる生成AI。社会の人口減少が加速するなか、業務の自動化や効率化につながる技術として注目されている。

 市ではセキュリティーを高めた自治体向けの生成AIを今年4月から導入。同室の大町篤史さんは「担当者や別部署への確認、内容の思考時間も省略され、作業時間は数分の一に短縮できているのでは」と実感を話す。

 研修では、市職員65人が生成AIを体験。「こんなに便利とは知らなかった」「使わなくてはならない時代が来ると思う」など参加者の評価も高かった。

 さらに、今年1月から6月にかけて、市の建設関連部署を中心にNTT東日本の生成AIの実証実験も行われた。専門知識が必要な技術職員の採用が難しくなる同関連部署では人材難への危機感が強く、実証実験では問い合わせ対応や建築基準法などを学習させての業務支援で有効性が確認されたという。

 一方で、「課題も見えてきた」と大町さん。AIが意図を読み取りやすい入力をしなければ、期待する回答が得られないケースがあり、「工夫が必要」と分析する。また、職員の温度差もあり、「『デジタルに強い人が使う』というイメージを払しょくできるように、便利さを実感できる研修など積極的に取り組んでいきたい」と話す。

当選確実の一報が入ってすぐに、支援者らと共に万歳する阿部氏

衆院選神奈川12区 立憲・阿部氏が連勝 小選挙区最年長で9期目へ

 第50回衆院選は10月27日に投開票され、神奈川12区(藤沢市・寒川町)では立憲民主党前職の阿部知子氏(76)が自民党前職の星野剛士氏(61)ら4氏を破って9選を果たした。小選挙区では2017年から3連勝、県内の当選者では最年長となった。9期目に向けては「核兵器廃絶の先頭に立ちたい」と抱負を語った。

 午後11時40分ごろ、当選確実が報じられると選挙事務所に集まった支援者らが歓声をあげた。阿部氏は「皆さん、遅い時間までありがとうございます。おかげさまで9回目の当選が叶いました」と喜びを露わにした。

 選挙戦では「命に寄り添う政治の実現」を掲げ、世界各国で起こる戦争を「時代の課題」と捉えて核廃絶を強調。また小児科医の立場から、健康保険証の存続や産後ケアの拡充なども訴えた。

 選挙戦前から公民館などでタウンミーティングを重ね、早い段階から幅広い層の支持を集めた阿部氏。「憲法9条と25条を守り、平和そして尊厳ある人間の生存権の問題を軸に活動していく」と意気込みを語った。

自民・星野氏は比例復活

 星野氏は、阿部氏に約1万8千票差で敗北。選挙戦では、内閣府副大臣として防災担当を務めた経験をもとに、自公連携による防災体制の強化などを主張した。

 小選挙区で敗北を喫した星野氏は、選挙事務所に駆けつけた支援者らを前に「全ては私の責任。結果を重く受け止めなければならない」と深々と頭を下げた。

 一夜明けた28日、比例復活を受けたことに関して本紙取材に応じた星野氏は「政治とカネ」の問題を強く感じた選挙戦に触れた上で「お金の問題を含む政治改革を進める」と決意を新たにすると共に「これまで取り組んできた防災庁の創設や子育て支援、景気対策などにまい進していく」と述べ、再起を誓った。

 日本維新の会元職の水戸将史氏(62)は税理士の知見を生かし、政治資金の流れの透明化や複数税率の見直しなどを掲げたが、落選した。「『政治とカネ』の問題を取り上げてきたが、国民の関心事にきちんと向き合えたのか、私の訴えが有権者に届かなかったのでは、と反省している」と選挙戦を振り返った。

 教育予算の拡充や減税による消費拡大などを政策の重点に置いた参政党新人の江岡貴宏氏(38)は「約1年4カ月、政治活動に力を注いできただけに、とても悔しい。しかし政策はインターネットでも発信でき、有権者に刺さらなかったわけではないと思う。参政党の存在を知ってもらうことはできたのではないか」と締めくくった。

 日本共産党新人の加藤なを子氏(66)は、災害に強いまちづくりや憲法9条を生かした軍備に頼らない平和外交などを訴えた。「選挙期間中は社会保障や医療、物価高騰に対する不安の声をたくさんいただいた。小選挙区では当選が叶わなかったが、比例で日本共産党に託していただいた皆さまの思いを力に変えていきたい」と前を向いた。

 藤沢市内の小選挙区投票率は53・56%。前回衆院選より3・2ポイントマイナスとなった。

パリオリンピックのセーリング混合470級で銀メダルを獲得した 吉岡 美帆さん 湘南台在住 34歳

努力は裏切らない

 ○…パリ五輪のセーリング競技男女混合ディンギー470級で、「風を読む天才」と評される岡田奎樹選手とコンビを組み、「努力の天才」が銀メダルに輝いた。日本勢のメダル獲得は、アテネ大会以来20年ぶりの快挙。3度目の五輪は「これまでの集大成としてやり切った」と満面の笑みを浮かべる。

 ○…前回の東京大会後、男女別種目が混合に変更され、岡田選手とペアを結成。自身はヨットのバランスを取るクルー役で、「舵取り役のスキッパー、岡田選手の判断力と行動の速さに追いつくのが精一杯だった」と振り返る。たった1秒のロスが勝敗を分けるレース。自分の考えを伝えるのが苦手だったが、海外の選手やコーチとのトレーニングでコミュニケーションスキルを磨き、岡田選手とは言葉を交わすことは少なくても意思疎通が図れる信頼関係を築き上げた。

 ○…広島県出身。中学時代はバレーボールに打ち込んだが、高校の体験入部でヨットと出合い、「風を切って走る魅力に取りつかれた」。立命館大学時代は「無名の選手」だったが、持ち前の長身と努力で頭角を現し、リオ、東京、パリで日本代表の座を掴み、全日本や世界選手権、アジア大会で優勝も飾った。

 ○…セーリングの醍醐味は「自分で決めたコースを走れること」。練習拠点の江の島は第二の故郷ともいえる地で、思い入れは深い。季節や時間帯によって表情を変える富士山を望み、海岸沿いをランニング。「フルマラソンを走ってみたい」と目標を掲げる。また、「ジュニア時代から活躍するメダリストは少なくない。頑張り次第で大舞台に立てることを多くの子どもたちに伝えていきたい」と競技の普及活動にも貢献していくつもりだ。

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市社会福祉大会を開催 ふじさわの地域づくりを考えよう

 人口の高齢化に伴い、社会保障費の増大や労働力不足が深刻化する「2025年問題」が目前に迫る。その先の2040年のまちの姿と、そこから見える問題とは―。誰もが安心して暮らしていける社会のために、「地域福祉」の重要性が高まっている。

 藤沢市と市社会福祉協議会では、11月17日(日)に市役所分庁舎で「第56回藤沢市社会福祉大会」を開催する。

 当日は、藤沢市役所担当部署の室長がこれまでの取り組みを基調報告するほか、多彩なパネリストを招く座談会では、未来を見据えた地域福祉の課題や解決策を考える。

 参加費無料。時間は午後1時30分から。参加は事前申し込み制。会場の定員は60人。来場が難しい場合はZOOMによるオンライン参加も可。

 詳しくは二次元コードまたは市社協【電話】0466・50・3525。

感謝状やグッズを手にする関係者

新日本プロレス 福祉施設に観戦チケット

 新日本プロレスの試合が今月23日(土)、秩父宮記念体育館(鵠沼東)で開かれる。先月23日には、新日本プロレスリング(株)、プロモーターの(株)創、藤沢遊技場組合、(株)メディケアーの関係者が藤沢市役所を訪問し、観戦チケット114枚を鈴木恒夫市長に手渡した。また、藤沢市社会福祉協議会にTシャツやパーカーなどのグッズも贈られ、今後市内の福祉施設などに配布される。

 地域貢献活動の一環。同試合は藤沢市愛の輪福祉基金チャリティーとして、売り上げ金の一部が寄付される。新日本プロレスの棚橋弘至社長は「観戦に来られる人に少しでも元気を与え、夢を持ってもらえれば」とあいさつ。鈴木市長は「藤沢の福祉・民生の向上に活用させてもらいます」と謝辞を述べた。

 ゴングは午後6時。

西山組合長(左)と鈴木市長

JAさがみ ポータブル電源を寄贈 7市1町に30台台設置へ

 さがみ農業協同組合(JAさがみ/西山國正代表理事組合長)は10月28日、ポータブル電源13台を藤沢市に寄贈した。両者は2008年に災害時応急生活物資供給等の協力に関する協定を結んでおり、寄贈は防災連携と地域貢献事業の一環。

 ポータブル電源1台でスマートフォン(11Wh)143回分の容量があり、今月までにJAさがみ管内の7市1町に計30台を贈る予定。

 「今年は元日から大きな災害に見舞われた。地域のお役に立てれば」と西山組合長。寄贈を受けた鈴木恒夫市長は「災害時に情報伝達手段となるスマホも電源がなければ使えない。市民も安心できる」と感謝した。ポータブル電源は災害時に、市内13地区の防災拠点本部の運用に活用される。

自転車の罰則強化 11月から道交法改正

 道路交通法の改正により、今月1日から全国で自転車運転の罰則が新設・強化される。近年、自転車の酒気帯び運転による死亡・重症事故率の高さや、運転中にスマートフォンなどを利用する「ながらスマホ」による交通事故が多発していることを受けての法改正となる。

 従来の道交法では酩酊状態で運転する「酒酔い運転」のみが罰則対象だった。今回の法改正からは「酒気帯び運転(血液1ミリリットルにつき0・3ミリグラム以上または呼気1リットルにつき0・15ミリグラム以上のアルコールを保有し運転すること)」に3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。また、自転車の飲酒運転をするおそれのある人に、自転車を提供することも同様の罰則、酒類を提供した場合は2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。

 「ながらスマホ」への罰則は、6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられ、事故を起こすなど危険を生じさせた場合は1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。

 藤沢市内では、今年9月末までに藤沢署管内で99件、北署管内で100件の自転車事故が発生しており、北署管内ではうち約7割が自転車の運転者の過失によるものだという。

 市内での自転車事故の主な要因として、交差点の飛び出しなどが多く挙げられる。ルールの強化に際し、両署では「自転車は自動車やオートバイと同じという意識を持って引き続き安全な運転をしてほしい」と呼び掛けている。

ユーミーらいふグループ 夜の「えのすい」全館貸切 契約オーナーに感謝

 湘南エリアを中心に不動産業を展開する(株)ユーミーホールディングス(本社藤沢/木村光貴代表取締役)が先月26日、新江ノ島水族館を貸し切り、オーナーや入居者、取引先を招いた「秋の大感謝祭」を開催した。

 当日は夜の「えのすい」に1607人が来場した。「ナイトイルカショー」=写真=の冒頭、木村社長は「グループは設立48年を迎えた。今後も皆さんと一緒に成長していきたい」とあいさつ。館内では「大工さんと作れる小物入れ」などのワークショップも行われ、子どもから大人まで大いに賑わっていた。

花苗を植える園児たち

園児と花苗を植え付け 藤が谷公園愛護会

 公園の清掃や除草、花壇の手入れなどをボランティアで行っている藤ヶ谷公園愛護会が10月22日、同公園で花苗の植え付けをした。近隣にある鵠沼めぐみルーテル幼稚園と保育園のキディ鵠沼・藤沢の年長園児合わせて40人も参加。赤や黄色、紫色のパンジーやスミレ、ノースポールなど色とりどりの花およそ380株を花壇に植えた。

 同会は子どもたちとの交流を兼ねた植栽活動を十数年前から実施。コロナ禍の間は共同での作業を中断していたが、今年の春から再開した。

 山田聡会長は園児らに「みなさんのおかげで花壇が花でいっぱいになりました。公園にまた遊びに来て」と呼びかけた。

参加申し込みや詳細はこちらから

片瀬で海守るフェス 10日に体験イベント

 海の環境問題や漁業について知る「『江の島の海を守ろう』フェスタ」が11月10日(日)、片瀬漁港で開催される。午前10時からと午後1時からの2部入れ替え制で、参加費は1人2千円。

 当日は、水中ドローン操作や定置網コーナー、海の生き物タッチプールなど多彩な体験ブースがある。また、海底ゴミの展示や藤沢翔陵高校科学部コーナー、10分程のミニクルージングなども行われる。

 同イベントは、NPO法人江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクトと江の島片瀬漁業協同組合、藤沢市の3者による「ブルーカーボン江の島」事業の一環で初めて企画されたもの。

 同法人の北村治之理事長は「漁業や海の現状について、体験で見て触れて、知ってもらえたら」と話す。イベントについて詳細は左記二次元コードへ。

土砂に埋まった車両から人を救助する訓練

災害備え24時間訓練 図上と実動で経験積む

 大規模災害に備え、藤沢市消防局が先月24日と25日、「24時間震災対応訓練」を行った。同局をはじめ、市消防団や近隣の消防本部なども参加して、図上や実動の訓練が行われた。

 この日は、相模トラフを震源とするマグニチュード8・2の地震が発生し、市内でも各地で甚大な被害が発生している状況を想定。市防災センターでは図上訓練が行われた。

 また、市消防訓練センターでは実動訓練として、土砂崩落に巻き込まれた乗用車からの救助や、倒壊建物の堆積物に埋もれた人の救出、火災を想定した放水、人命検索救助、給水等後方支援など、さまざまな活動が行われた。

 乗用車からの救助では、消防隊員らが手作業で土砂を取り除き、「後ろの窓を割って入りますよ」など声をかけながら作業を進めた。現場では「車に進入する時に内部に土砂が入ってしまうから、もっと上の土砂を除去して」などの声もあがっていた。

 市消防局では「大規模災害に備えて初めて行った。いざという時に備えて、訓練の経験をいかせられたら」と話す。

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「みまもり食堂」で提供している食事を楽しむ式典参加者

地域を見守り10周年 「ヨロシク♪まるだい」が記念式典

 地域の高齢者や子どもたちに交流の場を提供してきた地域ささえあいセンター「ヨロシク♪まるだい」が先月、開所10周年を迎えた。25日には、運営する認定NPO法人「ぐるーぷ藤」が記念式典を同センター内で開き、利用者や関係者ら合わせて約30人が来場。スライドショーで施設の歩みなどを振り返った。

 同センターでは、日常生活や福祉に関する相談会や太極拳、体操などの講座を行ってきた。また「みまもり食堂」と銘打ち、おにぎりとスープの日替わり定食を安価で提供。相席も珍しくなく、会社員や親子連れのほか、お茶だけを飲みに来る高齢者も訪れ、地域の居場所として周辺住民らに親しまれてきた。

 式典であいさつに立った同センターの鷲尾公子会長は「地域活動はNPOの使命。今後も市民の皆さまにくつろいでもらえるよう、施設の在り方を考えていきたい」と決意を新たにした。

彫刻作品の一部(Nao Satoさん作)=提供

元工場で体験マルシェ 3日 川名のものづくり施設

 元藤沢機器の工場を活用したものづくりシェア施設「KIKI BASE FUJISAWA」(川名1の11の42)で3日(日)、ワークショップを中心とした体験マルシェが行われる。時間は午前10時から午後4時まで。

 「音の出る作業もできるシェアワークスペース」として、ユニークなアーティストが数多く入居する同施設。当日会場では、3Dプリンタが動く様子が見られるほか、木工やランプ、ガラス、キャンドル、リボン織、陶芸といった作品展示、家具製作の相談会も催される。また、ボリューム感のあるサンドイッチやコーヒー、コンブチャなども販売予定。

 問い合わせは同施設のインスタグラムDM、またはホームページ【URL】(https://kikibase-fujisawa.com/)から。

豚味わい尽くすトントンまつり

 養豚農家と消費者のつどい「かながわトントンまつり」が3日(日)、湘南台公園と湘南台体育館で開かれる。午前10時から午後3時。参加無料。

 銘柄豚肉や畜産物、地場野菜の即売のほか、豚のハガキ絵コンクール作品展、かながわ畜産の日フードフェス2024in湘南台も同時開催。

 問い合わせは(一社)県養豚協会【電話】046・238・2502。

所属する細山治男さんは、投手と打者を兼ねる「二刀流」=写真上=、「湘南ドリームズ」の選手たち

いたわり合い、勝てるチームへ シニア野球「湘南ドリームズ」

 スポーツの秋は、若者だけのものではない。叱咤し合う声と打球音が響く市内北部の葛原野球場。ユニフォームをまとい、ボールを追いかけて疾走するのは全員60代以上の「湘南ドリームズ」の選手たち。彼らにとって「還暦は若手」だ。

     ◇

 湘南ドリームズは、藤沢を中心に活動するシニア野球チーム。現在80代までの43人が所属する。近年に刷新したホームページから部員を随時募集しており、加入数は増加傾向にあるという。「還暦リーグ」のほか、70歳以上の「古希リーグ」、75歳以上の「グランド古希リーグ」の選手が加入している。古希リーグは、今年度行われた神奈川県還暦野球連盟が主催する古希2部で、全勝優勝を果たした。

 若者顔負けの熱気で練習に精を出す日々。「声を出し合うことが大事」と語るのは、還暦リーグ監督の渡辺晃さん(70)。高校で野球部の監督を約40年務めた。毎日練習ができないことなど学生への指導と比べ難しい点もある中、「選手層が厚くなってきた。年代に関わらず和気あいあいと上位を狙っていきたい」と力を込める。

 異なる世代同士の仲が良いことも、チームの特長の一つ。代表を務める石橋正行さん(79)は、「楽しい野球をすること」を掲げる。「この歳になると体のあちこちが悪くなる。いたわり合いながら練習している」。古希リーグ監督の宮城義彰さん(74)も「一人のスターがいるより、チームワークが良い方が勝てる」と強調。体の衰えも感じるが、「自分たちが若い頃に見ていた高齢者よりは明らかに動けている」とうれしさをにじませる。

 チーム最高齢は、セカンドを守る宮島宏行さん(84)だ。戦後、グローブが貴重だった少年期から野球をしていたという宮島さん。「ずっと動いている種目ではなく、息継ぎができることが野球の魅力」とし、「この歳になるまでできることに感謝している」と明るく語った。

川村監督ありがとう

 今季リーグ優勝を決めたプロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの「神奈川フューチャードリームス」(神奈川FD)川村丈夫監督=写真中央=の退任式が先月26日、八部球場で開かれたファン感謝デーで行われた。

 川村監督は元横浜(現DeNA)で通算71勝を挙げた投手。1998年の日本一にも貢献した。同チームの監督は2022年シーズンから3年務めた。

 取材に対し川村監督は一番の思い出として8月からの連勝で掴んだ「今季の逆転優勝」と語った。3年間のチームづくりでは「次のステージを目指す場所であり、やりきる場所でもある。悔いなく全力を出し切れるよう考えた」と独立リーグへの思いを乗せて語った。

 ファンに向けては「レベルの高さはもちろん、皆さんとの距離が近いのがチームの魅力。高校時代はライバルだったなどドラマもあるのでぜひ応援に来てほしい」と呼び掛けた。

男子混合優勝の「藤沢スカイ」(上)と女子優勝の「羽鳥」

優勝は藤沢スカイと羽鳥 小学生バレー 市長杯

 市内小学生バレーボールチームトップ4チームで行われる藤沢市長杯が先月13日、秋葉台文化体育館で行われ、小学生男子混合の部では藤沢スカイ、女子の部では羽鳥が優勝した。

 藤沢スカイは初戦の藤沢JVCを21対2、21対9と大差をつけて勝ち抜くと、決勝でも実力を発揮。藤沢クラブ相手に21対13、21対11とダブルスコアに近い点差で優勝を決めた。

 羽鳥も同様に初戦の善行大越FROGSを21対7、21対3と危なげない試合運びで下すと、決勝の湘南台ジュニア戦にも21対8、21対10と大差で勝利。頂点に立った。

 市バレーボール協会の荒井勝男会長は大会を振り返り「子どもたちの頑張りが見られたいい大会だった。これからも練習に励み、より高いレベルを目指してほしい」と話した。

ボルダーで神奈川県チーム優勝に貢献した濱田さん(左)と、44年前に国体で優勝経験を持つ藤沢市山岳・スポーツクライミング協会の東会長

佐賀国スポ 濱田さんボルダーで活躍 神奈川の優勝に貢献

 佐賀県で先月12日から14日にかけて行われた「SAGA2024国民スポーツ大会」のスポーツクライミング少年男子で、大鋸在住の濱田琉誠さん(鎌倉高校1年)が神奈川県代表として出場し、チームのボルダー優勝とリード5位入賞に貢献するなど、実力を発揮して活躍した。

 国スポへの出場は今年が初の濱田さん。向上高校3年の角田暁さんとチームを組んで試合に臨んだ。ボルダーは、制限時間内にいかに多くの課題をクリアできるかを競う。予選4課題のうち第3課題が難関で、有力チームが脱落する波乱の展開。神奈川県チームは8位で優勝への望みをつないだ。「通過がギリギリだったことで、かえってプレッシャーを感じずにいけた」と振り返る。決勝では、ルート選択のひらめきで全課題を完登。逆転での栄光に「強豪や年上の選手が多いなか、優勝は奇跡みたいな気持ち」と喜ぶ。

藤沢勢は44年ぶり

 藤沢市山岳・スポーツクライミング協会によると、国スポで藤沢市の選手が優勝に貢献するのは前身の国民体育大会時代から数えて44年ぶり。当時選手として優勝を経験し、現在は会長を務める東昭一さんは「藤沢市から優勝選手が出ることをずっと楽しみにしていた。うれしいですね」と満面の笑みをみせる。

踊りを披露したパレード参加者(提供)

湘南台ファンタジア17万人来場

 市北部地域最大のイベント「湘南台ファンタジア」が先月26、27日の2日間、湘南台駅周辺を会場に開催された。実行委によると両日で昨年を超えるおよそ17万人が来場。会長の酒井一二さんは「本当に多くの方々の笑顔が見られた。実行委や協力してくれた方々、企業に心から感謝したい」と謝意を述べた。

 湘南台ファンタジアは、9月の藤沢市民まつりの一環として、1999年から始まった。準備から運営まで市民と地元事業者が中心で組織した実行委の手作り。最近ではボランティアとして慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスなどの学生も参加し、地域一丸のイベントとして成長している。

 今年も名物のパレードやステージは健在で、飲食では地元の人気店に加え、味自慢のキッチンカーが登場。毎年人気のフリーマーケットは場所を拡大して実施し、魅力アップに貢献した。酒井さんは「来年もより楽しませる企画にしたい」と意気込みを語った。

大縫フェス実行委員長(左)から感謝状をもらう布施会長

ふじさわ湘南RC 国際交流フェスに寄付

 「外国人市民と共に生きる地域社会を目指して」をテーマとした催し「ふじさわ国際交流フェスティバル」が10月27日、藤沢駅北口サンパール広場で開かれた。共催団体の一つ、ふじさわ湘南ロータリークラブ(RC/布施洋平会長)は「多文化理解の推進に役立てて」とフェス実行委員長の大縫光宏さんへ寄付金5万円を手渡した。

 同RCでは青少年交流事業として、デンマークやカナダなどから8人の留学生を受け入れている。この日は留学生たちが日本語であいさつ。日本の好きな食べ物などについて話したほか、RC会員と共にポリオ撲滅募金を呼びかけた。

大釜をかき混ぜて湯玉を登らせる「掻湯」

たぎる釜に吉凶占う 白旗神社で湯立神楽

 熱湯に浮かびあがる湯玉で吉凶を占う「湯立神楽」が10月28日、白旗神社(藤沢)で行われた。

 江戸時代から受け継がれる藤沢市指定重要無形民俗文化財の同神楽。この日は厚い雲が空を覆う天候だったが、多くの来場者が境内に集まった。

 「打囃子」や「初能」など神職による十二座で構成され、同神楽を象徴する「掻湯」では、御幣の串で大釜の湯をかき回した。渦巻の中の湯玉を見た鈴木大次宮司は「今年の湯玉は、昨年ほどではなかったので、しっかりと皆様の無病息災を祈祷したい」と話した。

 その後の「湯座(笹の舞)」では、舞手が笹の葉で参列者の頭上にしぶきを散らして無病息災を願った。

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

10月21日▽所用外出

10月22日▽藤沢市防火協力会工場防火連絡協議会消防操法大会▽湘南ベルマー眞壁潔取締役会長▽市民ギャラリー▽多摩大学グローバルスタディーズ学部主催シンポジウム

10月23日▽パークゴルフ体験会▽FujisawaSSTサスティナブル・スマートビジョン発表会▽キューバ諸国民友好協会フェルナンド・ゴンサーレス・ジョルト総裁ら▽藤沢市生活環境連絡協議会市民大会▽日本大学生物資源科学部飯塚和一郎事務局長ら▽新日本プロレスリング、創、藤沢遊技場組合、メディケアーから新日本プロレスリング観戦チケット等の寄贈式▽中山副市長

10月24日▽中山副市長▽定例記者会見

10月25日▽地域ささえあいセンターヨロシク♪まるだい10周年記念式典▽葬儀通夜▽百歳訪問▽藤沢市職労定期大会▽三菱重工相模原ダイナボアーズ表敬訪問▽川崎副市長▽湘南キャンドル2024視察▽龍の口竹灯籠視察

秋の森で自然体験 参加者を募集

 秋の森で自然を楽しむ「ふじさわ子ども森の探偵団」が11月17日(日)、藤沢市少年の森(打戻2345)で開催される。時間は午前9時から12時30分。雨天中止。

 当日は、ノコギリ体験や焼き芋があるほか、希望者には「森を知る樹木観察ツアー」も行う。対象は小学3年から6年で定員は先着20人。参加費は300円(当日集金)。持ち物は飲み物、タオル、軍手、自転車用ヘルメット。森に入るので長袖、長ズボン、運動靴で参加を。参加申し込みは藤沢グリーンスタッフの会【電話】080・4629・8284。