緑区版【11月21日(木)号】
十日市場センター地区に完成した「アイマーレ十日市場」

横浜市 持続可能な住宅を推進 十日市場町に整備誘導

 十日市場町の市有地に、横浜市が目指す最高レベルの断熱性能と気密性能を備えた戸建て住宅「アイマーレ十日市場」が完成し、11月16日に現場見学会が行われた。事業主である株式会社ICSのほか、整備誘導を行ってきた横浜市建築局住宅部住宅再生課の職員も駆け付けた。

 横浜市は、2012年から市内4カ所の郊外住宅地で、地域住民、企業、UR都市機構、大学等と連携しながら、持続可能な魅力ある郊外部づくりに取り組んでいる。そのうちの一つである十日市場町でも、民間活力を導入し地域の課題解決を目指すため、市有地を活用したまちづくりを進めてきた。

 十日市場センター地区のうち、十日市場ヒルタウン20・21・22街区では、民間事業者が市有地を活用して、多世代住居、子育て支援等の地域課題解決に向けた企画提案型事業を実施。19年にはサービス付き高齢者向け住宅と多世代向け分譲住宅が、23年には子育て世帯向けの分譲住宅の共用が開始されている。

 また、地域の環境や価値を向上させるため、住民・事業者・地権者等が主体的に取り組む「エリアマネジメント」を推進する体制も構築され、ハードとソフトが連携したまちづくりの実現を目指している。

最高レベルの評価

 今回整備された4戸の戸建て住宅「アイマーレ十日市場」は、これまでの取組を踏まえ、一定の条件を付与した市有地公募売却事業により、環境性能に優れた建物の整備誘導を行ったもの。

 同住宅は断熱等性能等級で最高となる7の評価・認証を取得。建築物省エネルギー性能表示制度で『ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス』の評価・認証を受けている。また電気自動車の充電設備や太陽光パネルも設置している。

 市担当者は「こういった住宅を市内に増やしていくことが、SDGs達成に向けた取組の推進や脱炭素、健康づくりにもつながっていく。持続可能な住宅地を推進するにあたり、今回の取組をモデルケースにしていきたい」と話している。

電柱共架型の防犯灯=保土ケ谷区

横浜市 電柱への防犯灯設置拡充 青葉区の強殺事件受け

 山中竹春横浜市長は11月7日の定例記者会見で、青葉区で10月に発生した強盗殺人事件を受け、既存の電柱につける「共架型」防犯灯の設置拡充を発表した。市は当初予算を増額し、新たに約260灯の防犯灯を今年度中に市内全域へ整備する。

 市は住宅地における夜間の地域住民の歩行の安全確保と犯罪防止を図るため、LED防犯灯新設事業を実施している。自治会町内会から寄せられた申請を予算の範囲内で選定し、進めてきた。

 今年度、電柱に灯具をつける電柱共架型については144灯の新設を予定し、約500万円の設置費用を用意していた。しかし、10月中旬に青葉区鉄町の住宅で男性が殺害され金品を奪われた事件を受け、市は5月末までに申請のあった330件のうち、設置条件を満たす約260件について当初予算を超えて対応する。市民局地域支援部地域防犯支援課担当者によると、約900万円の費用を見込む。

 市は約18万灯の防犯灯を管理しており、昨年度の事業費は約6億5千万円を計上。そのうち、電気代が約3億5千万円と50%以上を占める。物価高や電気代の高騰もあり、比較的費用を抑えられる共架型の防犯灯でも過去5年に要件を満たした約2240件のうち、約1560灯と設置は7割にとどまる。すべてに対応できない市予算の台所事情があった。

 しかし、山中市長は会見で防犯カメラの設置拡大にも触れたうえで「LED防犯灯の整備など、ハード面の支援を積極的に行う」との方針を自ら示した。

「安全のために必要」

 事件が発生した鉄町内会では、通学路などスクールゾーンを中心に防犯灯の新設を進めており、今年度も10灯を申請していた。事件を受け、住民からも防犯灯設置を求める声があり、金子茂文町内会長は「夜間の安全のために防犯灯は必要。(拡充については)今年度だけでなく、次年度以降も増設できるように予算を確保してほしい」と訴える。

 市民局担当者は「今年度に関してはスピード感を持って要件を満たしたすべてに対応をしていく」と整備方針を語る。

絵本作家で地区センターのプレイルームのリニューアルをプロデュースした 市原 淳さん 中区在住 54歳

憧れの横浜で「楽しい」を形に

 ○…プレイルームの壁紙や家具に明るいタッチで船やカモメ、魚などを描いた。さまざまな親子が利用する施設のリニューアルにあたり、横浜をイメージした上で「明るく、楽しい場所になるよう、不快感を与えないこと」を心がけた。施設のリニューアルは初の体験だったが、「とても楽しかったのでまたやりたい」と意気込む。

 ○…陶芸が盛んな愛知県常滑市の出身。7歳の時に叔母が陶芸家と結婚。工房へ遊びに行き、ラフな服装や時間の使い方が自由な仕事ぶりを目の当たりにし、「遊んでいるみたいで、楽しそうな仕事だな」と陶芸家や画家に興味を持った。

 ○…大阪芸術大学でイラストレーションを学び、その後にデザイン会社に就職したが、作業的な仕事に満足できず、1年で退社。フリーランスのイラストレーターとして仕事を得ようと、自身の作品をまとめたファイルを持って出版社を20社以上訪問。徐々に認められ、2009年にテレビアニメ化された絵本『ポペッツタウン』、17年には「赤ちゃんが泣きやむ絵本」として話題になった『もいもい』を世に出し、絵本作家としても世界中から評価されるようになった。

 ○…04年から中区に住む。東京でも物件を探したが、山手で港を眺めながら描き続けたイラストレーター・柳原良平さんへの憧れが転居の決め手となった。「横浜は景色がいいので、散歩するのが気持ちがいい」と話し、1日おきのジョギングや絵本作家仲間とのフットサルで汗を流す。アメリカのバンド「スパークス」にほれ込み、自主的に送った企画書が本人たちに気に入られ、公式ツアーグッズを制作・販売した。「音楽関係の仕事もやりたい」と意欲を見せ、横浜から活動の幅を広げていく。

能登豪雨 横浜市の募金で326万円集まる

 石川県能登半島地方を襲った9月の豪雨に関し、被災地支援のために横浜市が行った募金の総額が326万4,611円だったことが11月19日に発表された。

 募金は9月25日から10月31日まで、市役所と各区役所の計19施設で実施していた。集まった募金は石川県を通じて被災地の生活支援に役立てられる。

「103万円の壁」見直しなら横浜市は1,200億円税収減 市税1割超、山中市長「基礎的サービスに影響」

 所得税の負担が生じる「年収103万円の壁」に関し、横浜市の山中竹春市長は11月20日の会見で、所得税の課税最低額が178万円に引き上げられた場合、年間で1,200億円の税収減になるとの試算を明らかにした。

 1,200億円は年間市税収入の13%に相当するとしており、山中市長は「子育てや福祉などの基礎的なサービスに影響する」と述べ、国に対して代替財源の確保など、一体的な見直しを求めた。

 見直しをめぐっては、総務省が約4兆円の減収になるとの試算を示しており、自治体の首長から懸念の声が相次いでいる。

 山中市長ら政令市の市長が出席した18日の「指定都市市長会」の会議では「税収への影響が甚大であり、行政サービスの提供に支障をきたす可能性がある」との意見をまとめている。

前列に並んだ道志小の児童が出したクイズに、手を挙げて答える中山小の児童たち

中山小5年生 道志小の児童と交流 互いの地域を紹介し合う

 横浜市の水源として関係の深い山梨県道志村から、道志小学校の5年生が横浜を訪問。11月14日には中山小学校を訪れ、同小学校の5年生と交流した。

 両校の交流は、宿泊体験で中山小の児童が道志村を訪れていたことなどから、2019年にスタート。コロナ禍で県外移動が制限された時期もあり、道志村での宿泊体験は休止になっているが、交流は続いている。

 当日は道志小の児童12人と佐藤龍文校長、道志村教育委員会の職員らが来校。交流会の会場となった体育館に足を踏み入れると、中山小の児童から大きな拍手で迎えられた。

 交流会では、道志小の児童がクイズ形式で道志村や学校について紹介。人口が約2000人で、児童数が52人であることや、野ウサギやイノシシ、ツキノワグマなどがいることを伝えると、中山小の児童は驚いた様子だった。また、食べ物や観光スポットなども紹介し、最後には「道志村は自然が豊かでとても良い場所。中山小の皆さんもぜひ遊びに来てください」と呼び掛けた。

 中山小の児童も、横浜に関するクイズやゲームでおもてなし。両校の児童が一緒に「爆弾ゲーム」などに興じていた。

 佐藤校長は「他校の児童と触れ合えるのは貴重な機会。本当にありがたい」と話していた。

体育ホールの天井まで熱気球が上がった

星槎学園北斗校 手作り熱気球「発射」 親子が参加「宇宙の学校」

 星槎学園北斗校(十日市場町/矢吹勝彌校長)はJAXA宇宙教育センター、認定NPO法人子ども・宇宙・未来の会(KU―MA)との連携で、9月から11月に掛け、3回にわたり「宇宙の学校」を開催した。自然科学をテーマとした実験や工作などを通じて、家族の絆を深めるだけでなく、子どもの好奇心などを育むことを目指して実施している。

 地域の小学生とその保護者を対象に開いており、参加者は9月に万華鏡の原理を学んだほか、10月には傘袋ロケットの工作などを楽しんだ。

 最終日の11月16日、同校の一室には親子連れ約20人が来場。KU―MAの稲葉茂副会長から、熱気球が空に上がる原理などを学んだ。熱気球の発明者とされるフランスのモンゴルフィエ兄弟に関する話などにも熱心に聞き入った参加者たち。貼り合わせたビニールに、ペンでロケットや果物、虹、オムライスなど思い思いの絵を描くなどして、熱気球の製作に取り組んだ。

 熱気球を体育ホールに運び、稲葉副会長が内側にドライヤーで温風を送り込むと、みるみるうちに熱気球が膨らんだ。

 「5、4、3、2、1、発射!」。掛け声と共に手を離すと、熱気球はすぐに体育ホールの天井まで上昇。参加者から「おーっ」と歓声が上がった。

 稲葉副会長は「なぜ熱気球は空に浮くの?」「なぜ熱い空気は冷たい空気よりも軽いの?」などと問い掛けながら、熱気球が空を飛ぶ仕組みを伝えていた。

 参加したレイス亜怜忍(あれいに)さん(小5)は「理科の実験が好き。熱気球の原理が分かって楽しかった」と話していた。

表彰式に出席した入選者で記念撮影

横浜みどりLC 「五七五」で注意を喚起 防犯川柳コン 表彰式

 横浜みどりライオンズクラブ(斉藤達也会長)が主催する「防犯川柳コンクール」の表彰式が11月14日に緑警察署で開催された。

 同コンクールは今年で4回目。区内の14校から312点の作品が寄せられ、厳正な審査の結果、最優秀賞、緑警察署長賞、緑区長賞が各1点、優秀賞5点、入選22点が選ばれた。

 表彰式には緑警察署の金成賢一署長、佐藤康博緑区長、森の台小学校の本多響校長も出席。入選者一人ひとりに賞状と記念品が手渡された。

 最優秀賞に輝いたのは長津田小学校6年の渡辺仁さんの川柳「人生を こわしてしまうよ 薬物は」。また、緑警察署長賞には長津田小学校6年の大浦叶翔さんの「落とし穴 うまい話に 迷いこむ」、緑区長賞には山下小学校6年の前田陽登さんの「空き巣犯 苦手は町の目 みんなの目」が選ばれた。

 祝辞に立った金成署長は、「作品の一つひとつが今の問題を捉えていて驚いた。川柳にすることで心に響くようになる。作品を作った時の気持ちを忘れずに持ち続けてほしい」と入賞者に語りかけた。佐藤区長も「SNSの普及により闇バイトなどの問題も噴出している現代だが、地域の皆さんがお互いに声を掛け合うことが未然防止につながる。今回の川柳のことも家庭や学校、地域で話題にしていただきたい」と話していた。

 斉藤会長は「多くの児童に参加いただき、感謝の気持ちでいっぱい。大人もハッとするような言葉が使われていて素晴らしい作品ばかりだった」と振り返っていた。

 優秀賞、入選者は以下のとおり(敬称略)

【優秀賞】寺田花梨(山下小5年)、荻野永都(長津田小6年)、濱根聖真(森の台小5年)、中沢美咲(山下みどり台小5年)、山本禾織(東本郷小5年)

【入選】山田侑生(鴨居小6年)、青山菫(十日市場小6年)、川本峻(長津田小6年)、バンキア杏(長津田小5年)、清水幸弥(同)、伊東にこ(同)、牧野美月(同)、本間希咲(同)、田所優奈(同)、青山果鈴(同)、銭村宗(長津田第二小6年)、出山咲李(中山小6年)、坂田慈音(東本郷小5年)、中井ゆきの(緑小6年)、黒田詩織(三保小5年)、北川碧生(森の台小5年)、藤瀬智希(同)、蜂谷咲紀(同)、神谷颯佑(同)、前田淳之介(山下小6年)、梁池優太(同)、古俣和夏(山下小5年)

講演した桂福丸さん(提供写真)

桂福丸さんが防災講演 130人が来場、霧が丘で

 霧が丘にある複合施設「霧の里」の体育館で11月3日、防災講演会(主催・霧が丘学園校区学校家庭地域連携事業実行委員会、協力・霧が丘連合自治会)が開かれ、約130人が来場した。

 講師を務めたのは、落語家の桂福丸さん。「心と心をつなぐ防災〜阪神淡路大震災からの学び〜」と題して講演した。

 「噺家ならではのユーモアあふれる口調だったので、楽しく聞くことができた。『防災力は地域力につながる』というフレーズに共感した」と霧が丘連合自治会の塚田順一会長。「講演会の来場者が一人でも多くの人と顔見知りになり、有事のときには協力できる関係を構築できれば」とした。

参加者たちが、プレーを通じて交流を深めた

緑区老人クラブ連合会 楽しみながら連帯感も 晴天の下、ペタンク大会

 緑区老人クラブ連合会(平井充子会長)は11月12日、十日市場少年スポーツ広場で「ペタンク大会」を開催した。約50人が参加し、プレーを楽しんだ。

 ペタンクとは、金属製のボールを投げ、コート上にある木製の小さな目標球にどれだけボールを寄せることができるかを競うスポーツ。この日は15チームが出場し、5チームずつに分かれて3つのコートで対戦した。各チーム、女性を含む3人が選手としてプレーした。

 同大会の上位2チームは来年4月開催予定の横浜市老人クラブ連合会の大会に出場でき、さらに市老連大会で上位に入ると来年10月に岐阜県で開催される「ねんりんピック」への出場権が得られるという。

 平井会長は「気軽にできるけれど奥が深いスポーツ。チーム戦だから連帯感も生まれるのが良いですね」と話した。

ワードを基礎から学ぶ MICS、長津田で講座

 NPO法人「みどりITコミュニティサポーターズ」(MICS)による「ワード基礎講座」が12月16日(月)から18日(水)までの3日間、長津田地区センター(長津田町2327)で開催される。時間はいずれも午後0時30分から2時30分まで。

 講座ではワードの基本操作のほか、文字入力、表、罫線、画像、イラストの使い方、簡単な文章の作成方法なども学ぶ。

 希望者は、はがきに講座名(ワード基礎)、郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記し、「〒226―0019横浜市緑区中山4の36の20 みどりーむ内 NPO法人MICS」宛に郵送する。

 電話での申し込みは【電話】045・932・3272(火・木・土曜の午後1時から4時30分まで)。メールでの応募の場合は、【メール】kousyuu@mics-npo.comへ。

 応募締切は12月3日(火)。受講料は3000円。

 問い合わせも上記の電話番号へ。
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アート、小物などの創作も 23日に「十日市場文化祭」

 さまざまなワークショップや販売会などが行われる「十日市場文化祭」が11月23日(土)、緑ほのぼの荘・十日市場地域ケアプラザ(十日市場町825の1)で開催される。午前10時30分から午後1時30分まで。

 食品サンプルやクリスマスのランタン作り、カラフルな砂でミニミニアートなど多彩なワークショップを予定。参加料は内容によって異なり、無料から1200円まで。事前予約無しで参加可。また、手芸作品の販売なども予定している。

 詳細は同地域ケアプラザ【電話】045・985・6321。

多くの関係者が詰めかけた会場

「命を自分で守れるように」 防災プロジェクト報告会

 防災用品の製造販売を行っている(株)ペガサス=港北区=と横浜市は共創事業として中学生への防災教育「はまっ子防災プロジェクト」を実施している。11月8日には今年度の報告会がワークピア横浜で行われた。

 プロジェクトは中学生向け副読本「はまっ子防災ガイド」等の教材セットを製作、公立中学校の1年生全員に無料で提供することが柱。今年度で3年目となり、全学年分7万8000人に届けた計算になる。教材セットは地元企業の協賛金で賄われており、今年度は163社が協力している。

 報告会では協賛企業や下田康晴教育長ら市教育委員会関係者、行政関係者などが多数出席。収支報告などが行われた。

 同社の吉川元宏代表取締役は「若い世代が防災の知識と認識を高める必要がある。オール横浜の連携により、子どもたちが自分の命を自分で守れるようになる未来を培っていきたい」と語った。

食のフェスタ 12月1日、参加無料

 福祉クラブ生協主催の「食のフェスタ」が12月1日(日)、みどり福祉ホーム(十日市場町808の3/十日市場駅徒歩3分)で行われる。午前10時30分から午後1時30分。参加無料。

 試食や生協加入ができるコーナーに分かれて行われる同フェスタ。生産者コーナーでは、平田牧場の豚肉の試食やミサワ食品、東京カリントの試食ができる。他にも惣菜コーナーや組合員コーナー、クイズ・スタンプラリーも。

 事前申込制。申し込みは右上の二次元コードか【電話】044・977・0705へ。

市内公立小中学校 いじめ認知件数 最多に 市調査で3年連続増

 横浜市教育委員会によると、市内の公立小中学校で2023年度に確認されたいじめの認知件数は1万6174件で、3年連続で増加したことが分かった。市教委は、いじめの定義が広がり、初期段階のいじめを積極的に認知したことなどを増加の理由としている。

 いじめの認知件数は小中学校ともに過去最多を記録。小学校では前年比32・2%増の1万3261件、中学校では前年比31・2%増の2913件だった。いじめ行為の内容は、小中学校ともに「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多く、小学校で53・2%、中学校で66%だった。

支援の輪広がり

 いじめの認知件数は近年、全国的に増加傾向だが、13年に成立した「いじめ防止対策推進法」が背景にあるとされる。同法では、いじめの定義を「被害を受けた子どもが心身の苦痛を感じているもの」と明確化。市教委は「子どもが少しでも嫌な思いをしたら、積極的にいじめと認知して件数が増えた」といい、必ずしもいじめ自体が増えているとは断定できないと分析する。

 市教委は20年に市立中学の女子生徒がいじめが原因で自死したことを受け、今年9月からスクールカウンセラーの派遣回数を増加。いじめなどに悩む小中学生らが学校を通さずにスクールソーシャルワーカーに電話で相談できる窓口「学校生活あんしんダイヤル」の利用者は、開設した17年度は182件だったが、23年度は382件と約2倍に増えた。こうした取り組みがいじめの認知につながっているという。

 市内でいじめなどの相談を受けるNPO法人の関係者は「見過ごされがちな小さないじめが認知されることは良い傾向で、大きないじめを未然に防ぐ足がかりになる」と話す。市は「小中高生が主体的にいじめの未然防止について話し合う『横浜子ども会議』などを通し、啓発に努めていきたい」としている。

持ち運びに便利なスリムボトル

災害時に役立つ6品が、これ1つに 自治会・町内会むけ防災ボトル 名入れ、オリジナル制作も対応

 昨年は、関東大震災から節目の100年。その後も阪神・淡路や東日本、トルコなど大震災は続き、「いざ」への備えは喫緊の課題だ。

 そこで今、注目を集めるのが防災ボトル。いつどこで遭遇するかわからない発災時に、すぐ役立つグッズ6点が、500ミリリットルスリムボトルにコンパクトにまとまっている。折り畳み傘のように鞄に入れておけば、災害への心強い備えとなる。

 「いざに備える」中身は、【1】水などを入れられるフタ付ボトル【2】閉じ込め時に、自分の位置を知らせるホイッスル【3】大地震に伴う停電で、光を灯すLEDライト【4】ペットボトルキャップ1杯分の水で、元のサイズに戻る圧縮タオル【5】体温保持を助ける大判サイズのアルミシート【6】水害の際に携帯電話を保護したり、仕分けに便利なジッパーバッグの6点。

ロゴなどのプリントも

 タウンニュース社では、ロゴや団体名を印刷したオリジナル品の制作にも対応。数量は印刷なしが60本から770円(税込)、印刷ありが300本から880円(税込)。

 相談、見積もりはタウンニュース営業推進部【電話】045・913・4141(土・日曜除く、午前9時〜午後6時)。

【Web限定記事】 犯罪・事故発生状況 緑警察署管内 11月7日〜11月13日

 緑警察署管内の11月7日〜11月13日までの犯罪・事故の認知件数を配信する。交通事故の認知件数は6件、死者は0人、重傷者は1人、軽傷者は5人だった。

 犯罪の認知件数は、自転車盗(施錠有3件、施錠無し2件)5件、特殊詐欺(架空請求詐欺、預貯金詐欺それぞれ1件)2件だった。

 なお、緑警察署公式のX(旧ツイッター)アカウント(@midori_police)でも情報を発信している。

政令市の市長が参加した会議(横浜市提供)

指定都市市長会「103万円の壁」見直しに懸念 税収減で行政サービスへの影響危惧

 所得税の負担が生じる「年収103万円の壁」の見直しに関し、横浜市など全国20政令市で構成される「指定都市市長会」は11月18日、東京都内で開いた会議で「税収への影響が甚大であり、行政サービスの提供に支障をきたす可能性がある」との意見をまとめた。会議には横浜市から山中竹春市長が出席した。

 総務省は所得税の課税最低額が178万円に引き上げられ、個人住民税の基礎控除を引き上げた場合、約4兆円の減収になるとの試算を示している。

 今回の意見では「手取りの増加、労働市場への労働力の供給などの効果が期待される」とした一方、「全国の人口の約2割を占める指定都市では約8,000億円の減収が見込まれるため、強い危機感を持っている」と懸念を示した。その上で「代替となる財源を確保し、住民に必要な基礎的行政サービスを提供するための基盤である地方税財源に影響を及ぼすことのないよう強く求める」とした。

金沢地区センターのプレイルーム

地区センターのプレイルームがリニューアル 市内27館、イラストレーター・市原淳さんプロデュース

 横浜市はこのほど、市内27館の地区センターのプレイルームを親子が利用しやすいようにリニューアルした。全体のデザインは横浜市在勤のイラストレーター、市原淳さんがプロデュースし、絵本コーナーを充実させたほか、壁面をカラフルにするなどした。

子どもの意見を反映

 プレイルームは市内に81館ある地区センターのうち、79館に設けられている。これまで利用者から「古くて暗いイメージがある」「絵本やおもちゃが古い」などの声が出ていた。

 リニューアルは、乳幼児の利用者数や交通の利便性などを考慮して27館を選定。事前に希望が丘、神奈川、金沢、寺尾、生麦、西の各地区センターで子どもたちに投票してもらい、3パターンの中から人気の高いデザインを選んだ。

絵本コーナーに120冊を配架

 壁面や家具には市原さんが描いた船やカモメ、魚など、横浜をイメージしたイラストが配置され、カラフルな空間にした。絵本コーナーには、中央図書館の司書が推薦した120冊の乳幼児向けの新しい絵本セットを27館共通で配架。プロデュースを担当した市原さんは「明るく、楽しい場所になるよう、そして不快感を与えないように心掛けた」と話す。金沢地区センターで実際の仕上がりを見て、イラストの大きさやレイアウト、発色の良さにとても満足したという。

 市の担当者は「このリニューアルで、より快適な親子の居場所として活用してほしい」と話す。利用者の反響を見ながら、他の地区センターのリニューアルも検討する。市は今後、子育て相談会や絵本の読み聞かせ会などのイベント開催も拡大していく方針だ。

ファンとともに祝う

ベイスターズ 11月30日に日本一パレード ハンマーヘッドから1.5Km

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームがファンとともに祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日(土)に行われることが15日、球団から発表された。

 パレードは球団や横浜市などで構成される実行委員会が主催する。

 コースは横浜ハンマーヘッドを出発し、赤レンガ倉庫前を通って横浜スタジアムにつながる日本大通りまでの約1.5Km。午前10時から11時30分の予定。

クラファンでパレード参加権利も

 出発地点の一部を特別観覧エリアとしてチケット販売する。最前列エリアは5千円、特別観覧と車椅子観覧エリアは各3千円。実行委員会は警備や交通誘導などにかかる費用を募るクラウドファンディング(CF)を実施。第一目標を1千万円に設定し、16日午後3時に開始する。4千円から50万円まで、9つのプランを用意。10万円の返礼品は「パレードで行進できる権利」(ファンクラブ会員対象、100人)、最高額の50万円(1人)では、パレードの先頭で使った横断幕に参加選手や三浦大輔監督のサインが入ったものが渡される。最終目標は5千万円。CFはCAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/808506/view)のサイトから。

 実行委員長の山中竹春市長は「皆様の心に残る素晴らしいパレードとなるよう、横浜のまちを挙げて全力で取り組む」とコメントしている。

周辺施設はライトアップ

 パレードに合わせ、コース周辺の45施設が29、30日の午後5時から9時まで、ブルーのライトアップを実施する予定。

電子申請での申込はこちらから

横浜市緑区中山でチャレンジ講座 12月1日 ちょっと先生が指導

 知識や技術を地域で役立てようとボランティア活動に取り組む「ちょっと先生」が講師を務める「ちょっと先生のチャレンジ講座」が12月1日(日)、みどりーむ(横浜市緑区中山4の36の20)で開催される。午前10時から午後3時まで。

 講座は、バルーンアート制作やクリスマスのランタン作り、マジック体験、日本舞踊体験など全12種類。参加費は講座により無料〜500円。各講座とも事前申込制。応募者多数の場合は抽選。希望者は電子申請、またはメール(【メール】md-midreamkouza@city.yokohama.lg.jp)で申し込む。締切は11月22日(金)必着。

 講座内容など詳細は、みどりーむのHP、または同館【電話】045・938・0631へ。

「THE LIVE」のイメージ((C)YDB)

ベイスターズが関内駅前に日本最大級の常設型ライブビューイングアリーナ 2026年春開業、試合やライブ放映も

 横浜DeNAベイスターズは11月13日、JR関内駅前に2026年春に開業する大規模複合施設「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」内にベイスターズの試合などの様子を放映する日本最大級の常設型ライブビューイングアリーナ「THE LIVE(ザ ライブ)」を開設すると発表した。

大型LEDビジョンで試合放映

 「THE LIVE」は約2,800平方メートルの空間に、幅約18m、高さ約8mの大型LEDビジョンと高性能音響設備を備える。ベイスターズのホームゲームとビジターゲームをはじめ、バスケットボールやサッカー、音楽ライブなど多様なコンテンツを放映する。施設内には8つの飲食店とバーカウンター「CENTRAL BAR」を設置し、飲食を楽しみながらライブビューイングができる新しいエンターテインメント体験となる。

没入型施設も

 ベースゲートには、ディー・エヌ・エーが没入型エデュテインメント施設「Wonderia(ワンダリア)」を開設する。約4,200平方メートルの空間にプロジェクションマッピングなどを駆使し、想像上の島を再現。スマートフォンを使って空間を撮影すると、環境や生物に関する情報が得られるなど、同社がゲーム事業で培ったノウハウも活用する。

 ベースゲートは、旧横浜市庁舎の跡地を活用する事業で、三井不動産を代表企業とし、ディー・エヌ・エーや京浜急行電鉄など8社が進めるプロジェクト。飲食店が集まるゾーンや星野リゾートによるホテルも設けられる予定。