十日市場町の市有地に、横浜市が目指す最高レベルの断熱性能と気密性能を備えた戸建て住宅「アイマーレ十日市場」が完成し、11月16日に現場見学会が行われた。事業主である株式会社ICSのほか、整備誘導を行ってきた横浜市建築局住宅部住宅再生課の職員も駆け付けた。
横浜市は、2012年から市内4カ所の郊外住宅地で、地域住民、企業、UR都市機構、大学等と連携しながら、持続可能な魅力ある郊外部づくりに取り組んでいる。そのうちの一つである十日市場町でも、民間活力を導入し地域の課題解決を目指すため、市有地を活用したまちづくりを進めてきた。
十日市場センター地区のうち、十日市場ヒルタウン20・21・22街区では、民間事業者が市有地を活用して、多世代住居、子育て支援等の地域課題解決に向けた企画提案型事業を実施。19年にはサービス付き高齢者向け住宅と多世代向け分譲住宅が、23年には子育て世帯向けの分譲住宅の共用が開始されている。
また、地域の環境や価値を向上させるため、住民・事業者・地権者等が主体的に取り組む「エリアマネジメント」を推進する体制も構築され、ハードとソフトが連携したまちづくりの実現を目指している。
最高レベルの評価
今回整備された4戸の戸建て住宅「アイマーレ十日市場」は、これまでの取組を踏まえ、一定の条件を付与した市有地公募売却事業により、環境性能に優れた建物の整備誘導を行ったもの。
同住宅は断熱等性能等級で最高となる7の評価・認証を取得。建築物省エネルギー性能表示制度で『ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス』の評価・認証を受けている。また電気自動車の充電設備や太陽光パネルも設置している。
市担当者は「こういった住宅を市内に増やしていくことが、SDGs達成に向けた取組の推進や脱炭素、健康づくりにもつながっていく。持続可能な住宅地を推進するにあたり、今回の取組をモデルケースにしていきたい」と話している。
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