海老名・座間・綾瀬版【11月29日(金)号】
会計窓口前で患者にアンケートを行う職員(左)

海老名総合病院 「医療事故」未然に防げ 独自に啓発活動

 患者誤認による医療事故を防ごうと、海老名総合病院(服部智任病院長)は11月25日、通院患者向けに啓発活動を行なった。看護部と医療技術部に所属する職員6人が受診時の本人確認について協力を呼びかけた。

 この活動は、厚生労働省が実施する医療安全推進週間(11月24日〜30日)に合わせた取り組み。医療従事医者と患者が医療安全について理解を深める機会として、各地の医療機関でさまざな活動が実施されている。

 患者の氏名確認を怠ったケースで起きる医療事故は、全国で後を絶たない状況が続いている。中には薬の誤投与や必要のない手術など命に関わる重大な事故もあり、社会課題になっている。

 こうした背景を受け、同病院では患者氏名を確認する基本ルールを徹底しながら、確認不足が招いたヒヤリとした事例をまとめ、情報共有するなど事故防止策を講じている。今回の通院患者向けの啓発活動は初めての試みで、同病院の医療安全対策室職員は「患者さんにも協力してもらうことで誤認は防げる事故になる」と説明する。

 この日は、同病院本館エントランス前などで「フルネームと生年月日を教えてください」と書かれた啓発グッズを配布し、「医療安全の基本は名前から」と通院患者に呼びかけた。また受診を終えた患者を対象に、医師や看護師から本人確認があったかについてアンケート調査も実施した。

 安全な医療について服部病院長は「患者誤認は医師や看護師はもちろん、患者さんにも氏名確認の重要性が共通認識として広まれば今まで以上に防げる」と話した。

 アンケート結果は後日職員らに公表し、本人確認の徹底などに役立てられるという。

綾瀬市役所

綾瀬市市長部局 所管事務を変更へ 「道の駅」組織名称消える

 綾瀬市は2025年度の行政組織の変更で、市長部局9部の所管事務を一部変更する方針を明らかにした。4月からの改編に必要な条例改正案を11月27日開会の市議会12月定例会に提出した。

 市長部局の既存9部などに名称の変更はないが、今年度の37課から2課増の39課体制とする。

 商業、工業、農業の分野を担う産業振興部の事務に、「中心市街地の活性化」を追加。総務部が担う、「公共施設マネジメント」を経営企画部に移管する。経営企画部が担う「情報化」は、市長室にその事務を移す。

 条例改正による所管事務の変更に伴い、都市部にある「道の駅整備推進室」を、産業振興部に新設する「中心市街地振興課」に集約する。経営企画部には「公共施設マネジメント推進課」、市長室には「情報政策課」を新設する方針で、DX化は市長室で進めることになる。

 健康こども部には、子どもや子育て世帯、妊産婦を対象に医療、福祉、保育、教育などの支援を継続的に行う、課相当の「こども家庭センター」を新設。さらに「児童青少年支援課」と「医療健康課」を新設し、保育課とスポーツ課の5課体制に拡充する。

 産業振興部は、2課で商工業向けの事務を担っているが、「商工振興課」を新設して集約。農業振興課と中心市街地振興課との3課体制とする。福祉部には、生活支援と保護を担当する「生活支援課」を設ける。

 関連する条例改正案は12月4日に開かれる市議会の総務教育常任委員会で付託審査が行われ、同17日の本会議で採決が行われる。

 委員会の付託審査や本会議の一般質問では、組織変更に伴う「道の駅整備」の今後の進め方について、橘川佳彦市長がどのような意向を示すかが焦点になる。

海老名市議会の議長に就任した 戸澤 幸雄さん 海老名市上今泉在住 63歳

多様な声つなぐ

 ○…議会運営の舵取り役である議長に就任し、「重責をしっかりまっとうしたい」と抱負を話す。多様性が尊重される昨今を踏まえ、「傾聴する姿勢を大切にしたい」と、それぞれの意見に丁寧に向き合うことが合議制の活性化につながると考えている。体調不良による欠席が議事進行に支障をきたすとし、「迷惑はかけられない。体調管理は注意していきたい」と今まで以上に気を引き締める。

 ○…東京都品川区出身。2児の父親となってから、知人に誘われて訪れた海老名市で、自然豊かな光景を目の当たりにして転居を決めた。思い浮かべたのは、日が暮れるまで遊んだ幼少期の記憶。「上手ではないが野球に夢中になっていた」と当時を懐かしむ。上星小学校のPTA会長を3年間務める中で、子どもたちの教育環境に関心を深めて議員を志した。2011年に初当選を果たし、現在4期目。

 ○…子どもたちは親元を巣立ち、現在は妻との暮らしを楽しむ。「仲良し」という夫婦生活は、日常の何気ない出来ごとでも同じように笑い、感動したり。「感覚が似ているから毎日楽しいですよ」とほほ笑む。健康づくりとして始めたウォーキングが共通の趣味だという。運動会で実母が作ってくれたコロッケといなり寿司が幼少期からの大好物で「安上がりと言われる。毎日続いても大丈夫」と頬が緩む。

 ○…鉄道3路線が乗り入れる利便性や海老名駅周辺の開発が進んだ影響で、人口増加が続く現状について「まちづくりの方向性は間違っていない」と分析する。一方で今後の高齢化の進展を踏まえると、公共施設の複合化や交通網の整備に課題を感じている。「良いカタチで次代にタスキをつなぐことが私の使命」と力を込めた。

25年度開設へ 総合教育支援センター

 綾瀬市が開設をめざす「(仮称)総合教育支援センター」の開設場所がこのほど、同市早川城山のクリニック跡地に決まった。市は11月15日に貸主と賃貸借契約を結んだ。当初の計画を約3年早めて25年度中に開設することを明らかにした。

 総合教育支援センターは、不登校や特別支援学級、国際教室など特別な配慮を必要とする児童・生徒や、義務教育修了後の学校生活や学習に悩みを抱える子どもたちなど、複雑化・多様化する課題に対応する。所管する教育委員会が、学校だけでなく関係機関と連携して相談や支援などに取り組む。

 今年1月、同市深谷上に整備する方針を発表し、3月には整備に向けた基本構想も策定。28年中に供用を開始する計画だったが、地域の声を受けて方針転換した。

 契約の経費204万円は11月11日に橘川佳彦市長が専決処分した。月額賃料は40万円で、12月補正に年度末2カ月分の賃料80万円を計上した。

教壇に立つ木村教諭

優秀授業実践で表彰 座間高校 木村梢教諭

 県立座間高校(富澤桂子校長)の木村梢教諭(32)が11月6日、県教育委員会から優秀授業実践教員として表彰された。これは、学校教育で優れた授業実践を行う教員を他の模範として表彰するもの。教職の経験年数と年齢に応じた2部門で構成されている。

 木村教諭は教職経験9年目の数学担当教諭として受賞。グループワークを取り入れ、生徒とこまめにコミュニケーションを図りながら、気づきを促す対話的な授業を行っていることなどが評価された。

 木村教諭は「今までの工夫を評価してもらえたことはとてもうれしい。今後もより良い授業を実践し、生徒の期待に応えていきたい」と話した。

 本紙の発行エリアでは、海老名市立海老名小学校の平田智也教諭と座間市立旭小学校の藤原力教諭も表彰されている。

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ジャンプを決める梅林さん

綾瀬市在住 梅林さんが連覇 BMX世代別王者に

 綾瀬市立天台小学校3年の梅林夢舞(ゆま)さんが、11月3日と4日に岡山県で開かれた「全日本BMXフリースタイル選手権」のパーク部門で優勝し、7―9歳世代の年間チャンピオンに輝いた。梅林さんは、昨年も同世代の年間チャンピオンを獲得しており、2連覇を果たした。

 BMXフリースタイル・パークとは、大小様々なジャンプ台で作られたパークの中で、競技用自転車を使い、ジャンプの高さ、空中でのトリック(技)の難易度や完成度などを競う競技。

 梅林さんはスピードとジャンプの高さが強みで、空中でハンドルを1回転させるバースピンが得意技。レベルアップのために、今年は新たな技にも挑戦した。

 年間チャンピオンは、4月のマイナビジャパンカップ名古屋大会と9月の横須賀大会、11月の全日本BMXフリースタイル選手権の3大会の成績によるポイントの合計で競われる。

 梅林さんは名古屋大会では優勝するも、横須賀大会では2位となり、同率首位で最終戦の岡山大会を迎えた。岡山大会で今季2度目の優勝を果たし、2年連続での世代別王者に輝いた。

 梅林さんは「去年も優勝したので、今年はプレッシャーがあった。途中で2位になって、悔しい思いをした分、最後に優勝できたことがすごいうれしかった」と喜びを語った。

 父の政明さんは「プレッシャーを乗り越えてくれたことは本当に誇らしい。来年からは世代別の階級も上がり、大変だと思うが、全力で支え続けたい」と話した。
佐藤市長から記念品を受け取る徳田さん(右)

JICA派遣で表敬訪問 相模が丘の徳田龍人さん

 座間市相模が丘在住の徳田龍人さん(24)が、JICA青年海外協力隊として、東ティモールに12月から2年間派遣される。派遣を前に、11月18日に佐藤弥斗市長に表敬訪問した。

 現地では、7歳から16歳の子どもにサッカーと日本語を教える。徳田さんは少年サッカーチームのコーチとして活動しており、中学生の頃から海外での活動に興味を持っていたという。自身の強みを活かせると考え、JICAに応募した。

 徳田さんは「失敗することも多いと思うが、そこから立ち上がる姿を子ども達に見せたい」と意気込みを話した。

 佐藤市長は「若いからこそ挑戦に意味がある。精一杯頑張ってほしい」とエールを送った。

衣装や小道具は、保護者が手作りした

全国大会前に演奏 12月7日 綾北マーキュリー

 綾北中マーチングバンド部を母体とする綾北マーキュリーウィンズが12月14日に埼玉県で開かれる第52回マーチングバンド全国大会に出場する。大会を前に12月7日(土)、午後3時から演奏を披露する見学会をIIMURO GLASS綾瀬市民スポーツセンターで開催する。入場無料。

 小学2年生から中学3年生までの約50人のメンバーが映画「ゴッドファーザー」の曲「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ニューヨーク」を演奏。6分半の曲で戦前のニューヨークの風景を息のあった演奏と動き、こだわりの衣装や小道具を使い表現する。

 指導を担当する中澤彩子さんは「OBやOGが指導者として加わった新体制での全国大会です。期待に応える結果を残したい」と話している。

意見をホワイトボードに貼り出す参加者

綾瀬市 道の駅 意見交わす 基本計画の具体化へ

 綾瀬市が総合計画に位置づける「道の駅」について、市民向けワークショップが11月23日に市役所で開かれた。21人が3つのテーブルを囲み、暮らしの課題や、どんな道の駅にしたいかなど、意見を寄せ合った。

 道の駅は今年1月に基本計画が発表され、市役所南側周辺を予定地とし、2027年度開業、年間67万人の利用を見込んでいる。これまで農業、工業、商業関係者によるワークショップが2回実施されており、米軍基地との連携や工業製品のものづくり体験などのアイデアが出ている。

 市民参加による今回は、ホワイトボードに意見を貼り出すスタイルで進行。「日常生活での不安や課題」として思いを書き出した中には、交通渋滞や違法駐車を懸念する声のほか、子どもの遊び場や交流の場の少なさなどが上がった。

 道の駅への「期待」としてはドッグランや富士山を見られるスポット、インスタ映えスポットの設置、ソーセージや豚汁の調理体験、雨でも遊べる、子どもたちの遊び場といった意見も出た。

 これらの意見は今後ホームページで公開するほか、イラストにまとめ、基本計画の具体化に生かすという。

会場のファミリーホール綾瀬

サン・ライフファミリーホール綾瀬 終活や葬儀の相談ができる 人形供養祭も同時開催

 株式会社サン・ライフ(本社・平塚市)のファミリーホール綾瀬(綾瀬市寺尾西3の11の21)では12月8日(日)、リニューアルオープン感謝祭を開催する。入場無料。時間は午前10時からと昼12時から、午後2時からの個別対応3部制。

 終活や葬儀に関する参加無料の個別相談会を開催。子どもに人気のミニ縁日なども開催。事前予約の先着20人に通夜料理の試食会に無料招待。

 人形供養祭も同時開催。料金は1体300円から。予約制で受付時間は午前10時から午後2時45分。1人10体まで。午後3時から供養祭を行い、その後人形は同ホールが引き取る。

 当日互助会新規加入者に、葬儀の際に利用できる3万円の特別優待券を進呈。式場見学歓迎。

 予約・問い合わせは【電話】042・753・1600へ。

受賞作を展示 海老名で開催

 全国公募南九州水墨画展で、鹿児島県知事賞・松下美術館長賞を2年連続で受賞した伊與田喜代美さん(海老名市在住)の作品展「墨の跡」が、12月4日(水)から9日(月)まで海老名市民ギャラリーで開かれる。

 期間中は今年の全国公募展で最高賞に選出された作品「灼熱」をはじめ、これまでの受賞作の一部や新作を中心に展示する。

 時間は午前10時から午後5時(最終日は午後4時まで)。入場無料。

(問)【電話】046・235・0366

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副市長に北川氏起用へ 座間市人事

 座間市の佐藤弥斗市長は、11月30日に任期満了を迎える三浦康副市長の後任に、同市元都市部長の北川秀幸氏(65)を起用する方針を明らかにした。11月29日に開会する市議会12月定例会初日の本会議に副市長の選任に関する議案を上程する。

 北川氏は2017年4月から20年3月まで都市部長を務め、同年に定年退職した。退職後は再任用短時間勤務職員として勤務し、22年4月から今年10月までは県立座間谷戸山公園(同市入谷東)で副園長を務めた。

 市議会の同意が得られれば、12月1日付で副市長に就任する。

市民活動を発表 綾瀬市中央公民館で

 NPO法人コミュニティサポートあやせは12月7日(土)、綾瀬市中央公民館で「クリスマス市民活動交流会」を開催する。午後2時から3時30分。参加費は300円。

 当日は「あやせ弦楽アンサンブル」による演奏や「回想未来塾」の授業実践など、市民団体による活動発表を実施。コーヒーやクッキーを食べながら、団体会員と交流することもできる。

 主催者は「一般の方も大歓迎。綾瀬の市民活動を知るきっかけになれば嬉しい」と話している。

 (問)コミュニティサポートあやせ【電話】0467・70・1232

生徒が制作したポスター

座間総合高校「国際フェスタ」 12月5日 外国語で盛り上げる

 座間総合高校の「国際フェスタ」が12月5日(木)に海老名市文化会館大ホールで開かれる。

 第二外国語でフランス語やスペイン語、韓国語などを学ぶ生徒が、それぞれの言葉を使って歌などを発表するほか、民族衣装でも登場する。

 外国籍の生徒は自身にとって外国語である日本語を使い、日本文化を紹介する。開場は午後0時10分、開演は同30分。入場希望者は座間総合高校公式ページから観覧申し込みを。

 (問)同校【電話】046・253・0649

ライトの寄付を募集 高座クリーンセンターで

 高座クリーンセンター環境プラザ(海老名市本郷1の1)では、12月17日(火)から22日(日)まで実施する展望台の夜間開放とイルミネーションに向けて、不要となったイルミネーションライトの寄付を受け付けている。

 寄付されたライトは屋上庭園に並べられ、同プラザを幻想的に彩るために使われる。地上50mの10階展望室から、イルミネーションを眺めることもできる。

 ライトの大きさや形状、色などは不問。点灯するものであれば、受け付ける。窓口は3階受付で、午前9時から午後8時。募集期間は12月20日(金)まで(月曜休館)。

 (問)同プラザ【電話】046・238・3172