鶴見区版【12月5日(木)号】
おにぎりをPRする児童たち

鶴見小学校5年1組 米のPRでおにぎり販売 鶴見銀座商店街と協力

 鶴見銀座商店街で11月30日に開かれたイベント「つるぎんドット来〜い」の会場で、鶴見小学校5年1組の児童たちの声が響いた。商店街の店舗と協力してオリジナルのおにぎりを考案。イベントでは来場者たちに米の大切さやおにぎりをPR。児童の一人は「これからも栄養価などを学び、美味しいおにぎりを作っていきたい」と笑顔で語った。

 今回の販売会は、同クラスの児童たちが学校の総合的な学習の時間などの中で、日本国内の米の消費量が減っていることを学び、どうしたら消費量を増やせるかを考えてきた取組みの一環。

 そして、そのPRの場として、同商店街で子ども食堂を実施する(株)木曽屋の中西美里さんと香取深雪さんに相談し、オリジナルのおにぎりを作って同イベントで販売することにした。

 おにぎり作りでは、具を何にするか皆で相談。韓国のりとチーズを使ったものなど児童らしい斬新なアイデアも出た中、多数決で選ばれた具は「鮭と塩昆布と天かす」と「鮭とねぎとごま油」の2種類。完成までは中西さんたちと試行錯誤を重ねながら、11月にあった授業参観では保護者への試食会も行われ、意見を求めた。

 そして迎えたイベント当日。約80個のおにぎりを用意し、児童たちが商店街を回って買い物客らにPR。店頭での呼び込みもあり、販売から30分ほどであっという間に売り切れた。

 購入者にはおにぎりのレシピやアンケートも配布。販売を担当した同クラスの西桜子さんは、「自分たちが考えたおにぎりを沢山の人が買ってくれて嬉しかった。これからは栄養価のことなども学んで、もっと美味しいおにぎりを作りたい」と笑顔で語った。

区役所 「窓口カスハラ」対応苦慮 職員要望も体制未整備

 企業や店舗が客から理不尽な要求や迷惑行為を受ける「カスタマーハラスメント(カスハラ)」が社会問題となる中、横浜市の区役所窓口でも来庁者からのハラスメントが起き、難しい対応を迫られることもある。職員からカスハラ対策を求める声が出ているが、体制は未整備で具体的な検討には至っていない。

謝罪要求やSNS投稿

 区役所窓口でのカスハラについて、市市民局は「カスハラの定義が明確ではないため、件数は把握していない」とするが、来庁者対応が多い戸籍課や保険年金課などの窓口で迷惑行為が起きやすいという。来庁者が過度に謝罪を求めたり、職員や家族へ危害を加えることをほのめかすことがあるという。SNSに職員の名前や広報物に使われていた顔写真が投稿される例も見られる。

 過去に区役所に勤務していたある職員は「窓口で業務と関連が薄い件で持論を数時間話す人がいた。話を遮ったり、別の部署に回すと余計に時間がかかるため、最後まで話を聞くしかなかった」と対応の難しさを語る。

 同局によると、職員への暴力や脅迫が疑われる場合には、専門部署が対応する仕組みがあるが、カスハラに特化したマニュアルや庁内で事例を共有する体制は確立されていないという。

 窓口担当職員からカスハラ対策を求める声があることに加え、市人事委員会も10月、「職員保護の観点から組織として具体的な対策の検討が必要」との報告を出した。

他自治体では録音も

 他の自治体では、電話の通話を録音したり、話し合いが長時間になった場合は対応を打ち切るところもある。同局は、これらの例を把握し、対策の必要性は感じつつも、「具体的に検討するには至っていない」という。

 市は職員が市民の声に耳を傾ける「広聴マインド」を重視しており、カスハラ対策との兼ね合いが難しい。対策について同局は「市民の理解なくしては進められない」としており、「正しい知識のもとで適切に対応できるように努める」と、まずは窓口サービスの向上を図っていく方針だ。

東台小学校の創立130周年記念実行委員長を務めた 鵜飼 昭利さん 岸谷在住 83歳

子どもを思い、学校支える

 ○…鶴見区内で4番目に長い歴史を持つ市立東台小学校の創立130周年記念実行委員長を務めた。2人の息子が同校の卒業生で思い出も多い。「今回の式典で児童の発表を見たけれど、特に1年生は入学式で見た時とは別人のように立派になっていた。子どもの成長の早さには驚くね」と目を細める。

 ○…「東台小は児童を支えるPTAや同窓会が積極的に活動していて素晴らしいよね」。通学路は細い道が多く、交通量も少なくない。そのため、登下校の見守り活動や周辺のパトロールをPTAだけでなく住民も行うなど、地域ぐるみで児童の安全を守っている。自身も活動に参加し、「子どもたちに安全に過ごしてもらうことが一番。そのためにできることを精一杯やっていきたい。登下校だけでなく、自宅にいると外から聞こえてくる子どもたちの声に元気をもらっている。友達を大切に、みんな仲良く育ってほしいね」

 ○…名古屋出身。45年ほど前に結婚を機に鶴見に越してきた。「昔は生麦駅前はもちろん、今の国道1号線沿いまで商店街だった」と懐かしむが、「本屋が無くなり、床屋が減り、居酒屋も少なくなって寂しいよ」と苦笑する。10年ほど前には岸谷第三自治会の会長も務めた。「会長になっていなかったら、学校とのつながりも生まれていなかった」。現在も学校運営協議会の委員長を務め、学校行事を支える。「縁の下の力持ちってところかな。主役は子どもたちと先生たちだよ」と遠慮がちに笑う。

 ○…書道で漢詩を書いたり油絵を嗜むなど多趣味だが、最近は自宅の家庭菜園の手入れが日課で一番のお気に入り。「野菜や柿、ブルーベリーも育てていてね。収穫が今から楽しみだよ」とやわらかく笑った。

山中市長 再選出馬は「考えられる状況ではない」

 横浜市の山中竹春市長は12月4日の定例会見で来年夏の市長選への立候補について、「残された任期をしっかりやることだけを考えている。今は出馬を考えられる状況ではない」と述べた。

 山中市長の後援会が11月25日に発足し、同日に行われた集会に約1千人(主催者発表)が集まったことに関しては、「会を開いてくれたことは大変ありがたく思っている。残りの任期をしっかり頑張れというメッセージだと思っている」と感想を語った。

左から高橋さん、伊藤さん、小嶋さん、紺野さん

鶴見警察署 叙勲4人に伝達式 警察功労で瑞宝単光章

 鶴見警察署で11月27日、秋の叙勲で危険業務従事者叙勲を受けた区内在住の警察関係者4人に証書を贈る伝達式が行われた。

 今回は警察功労として瑞宝単光章を、元神奈川県警部補の伊藤一美さん(74)、小嶋一文さん(74)、紺野敏秋さん(74)、元神奈川県警部の高橋雅幸さん(74)の4人が受章。伝達式では同署の中西実署長から証書などが贈られた。現在も鶴見安全運転管理者会で事務長を務める高橋さんは「このような立派な表彰を受け、大変名誉。残りの人生も警察の役に立てるよう頑張りたい」と感謝を語った。

区内では他7人が受章

 秋の叙勲では、区内で他に7人が受章した。受章者は以下(敬称略)。

▽旭日双光章/魚津利興(元川崎商工会議所副会頭)▽旭日単光章/塩野武男((株)オオハシ代表取締役)▽瑞宝双光章/内田修(元経済産業省産業技術環境局業務管理官室長)、田中龍子(元日本鋼管病院看護部長)▽瑞宝単光章・危険業務従事者叙勲/大場明弘(元横浜市消防司令)、山口浩(元3等陸尉)、山下佳巳(元横浜市消防司令長)

申込はこちらから

トルコの文化を学ぶ 国際学生会館で14日

 横浜市国際学生会館=本町通=で12月14日、「留学生による文化講座」が開かれる。今回はトルコの文化遺産や料理、地理的重要性などについて留学生が語る。

 午後1時30分から3時。先着30人。参加費一般500円、中高生300円。申込みは12月13日までに上記2次元コードから。

市民オペラ クリスマス音楽会 12月11日(水)、午後1時半

 声楽家団体アンフィニ主宰のオペラ講座「鶴見区教室」の受講生たちによるコンサート「クリスマスの音楽会」が12月11日に開催される。午後1時半開演(開場30分前)。会場は、かなっくホール=神奈川区=で入場無料。全席自由でチケット不要。

 受講生18人が出演予定。全体演奏では、歌劇『蝶々夫人』から「ある晴れた日に」や歌劇『椿姫』から「ああ、そはかの人か」などを歌う。ソロ演奏に加え、講師を務めるプロオペラ歌手の吉村恵さんによる歌唱も行われる。

 問い合わせは、アンフィニ事務局【携帯電話】090・9368・2386。

表彰された受賞者ら

鶴見税務署 8人1団体に納税表彰 児童・生徒の作文、標語も称える

 長年にわたり適正な納税と申告を行い、納税意識向上の活動などに尽力した個人や団体を表彰する「令和6年度納税表彰式」が11月26日に、キリンビール(株)横浜工場=生麦=のレセプションホールで行われた。鶴見税務署の主催。

 今年度は個人8人と1団体に、同署の福永秀文署長から表彰状や感謝状が贈られた。

 受賞者代表で謝辞を述べた鶴見区納税貯蓄組合連合会の新田興助会長は「私どもは本日の栄誉を励みとし、より一層の努力を重ね、申告納税制度の発展と納税道義の高揚に少しでも貢献できるよう引き続き尽力していきたい」と決意を語った。

 納税表彰者は以下の通り(敬称略・順不同)。

【鶴見税務署長表彰】▽小島弘邦((公社)鶴見法人会監事)▽関口京子((公社)鶴見法人会常任理事)▽中西康雄(鶴見青色申告会副会長)▽新田興助(鶴見区納税貯蓄組合連合会会長)

【鶴見税務署長感謝状】▽新井啓太郎(鶴見青色申告会会計理事)▽野路晶基((公社)鶴見法人会常任理事)▽松原悦子(鶴見青色申告会監事)▽横山貴一((公社)鶴見法人会常任理事)

【租税教育推進校等 鶴見税務署長感謝状】▽鶴見間税会

税の作文、標語の表彰も

 同日、全国納税貯蓄組合連合会と国税庁が全国から募集した「中学生の税についての作文」と合わせて、全国間税会総連合会が募った「税の標語」の入賞者の表彰も実施された。

 受賞生徒・児童は以下の通り(敬称略・順不同)。

【作文】▽東京国税局管内納税貯蓄組合連合会会長賞・高橋和花(生麦中)、田中理沙(矢向中)▽同優秀賞・高畑花鈴(鶴見中)▽鶴見税務署長賞・小林優樹奈(鶴見中)▽鶴見区長賞・元橋優姫(鶴見中)▽鶴見警察署長賞・中平悠菜(矢向中)▽鶴見消防署長賞・小竿琥太郎(市場中)▽東京地方税理士会鶴見支部支部長賞・中村海音(鶴見中)▽鶴見区納税貯蓄組合連合会会長賞・田中瑠乃(市場中)、鶴見青色申告会会長賞・小野寺巧眞(上の宮中)▽鶴見間税会会長賞・兼尾心遥(末吉中)、横浜小売酒販組合鶴見支部支部長賞▽酒井凌太(橘学苑中)▽鶴見優法会会長賞・宮崎大和(市場中)

【税の標語】▽全国間税会総連合会入選・小島達己(平安小)▽東京国税局間税会連合会入選・内布莉愛(豊岡小)▽鶴見間税会会長賞・武田透(横浜サイエンスフロンティア高校附属中)▽鶴見税務署長賞・青木葵(岸谷小)

※一部希望により掲載していない生徒あり

入船公園でランタン音楽祭 12月7日

 弁天町の入船公園で12月7日、ランタン音楽祭が開かれる。

 公園で楽器練習する利用者らに披露の場をと毎年行われている恒例イベント。例年、アニメソングやギター、サックスやバグパイプなど幅広い音楽を聴くことができる。

 午前10時から午後6時まで。今年は約20グループが出演予定。ランタンは1千個ほどが飾られる。(問)同園【電話】045・501・2343

白バイに体験乗車する園児

園児たちが交番を見学 「身近に感じて」

 鶴見警察署は11月27日、区役所や区防犯協会などと協力して同日の「交番の日」にちなんだ啓発活動を鶴見駅東口駅前広場で行った。

 当日は「子どもたちに交番を身近に感じてほしい」と、区内のビーンズ保育園と実遊中央保育園の園児を招き、駅前交番の見学や白バイ、パトカーへの乗車体験などが行われ、「かっこいい」「もっと乗っていたい」と楽しむ園児たちの姿が見られた。

 また、手話通訳士の資格を持つ駐在所勤務員による案内なども行われ、参加者たちが交番の重要性を再認識していた。

東台小はずっと心の中に ホームカミングデー

 今年6月には卒業生たちが集う「ホームカミングデー」が行われた。

 5年ごとの開催で、今回は3年生との交流や校内見学、給食試食会、親睦会や合唱団の公演などが行われ、多くの卒業生たちでにぎわった。

 久しぶりの母校訪問に卒業生からは「ここは少しも変わっていない」「給食はずいぶん変わったな」など、昔を懐かしみながら、旧友との語らいを楽しんでいた。

 3年生との交流ではプールが60年も前からあることに驚く児童も。同窓会の担当者は「卒業後もまた帰ることができる『ホームカミングデー』は、我々の心の拠り所です」と笑顔で語った。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
【神奈川・東京多摩ご当地ギフト】お土産、名産、年末年始のご挨拶、お取り寄せなど
【神奈川・東京多摩ご当地ギフト】お土産、名産、年末年始のご挨拶、お取り寄せなど
神奈川・東京多摩で長年愛され続けている・注目、トレンドの「手土産」「お年賀」「名産品」とは?年末年始に贈りたい、地域密着のタウンニュース記者だからこそ知り得る「... (続きを読む)

区民ホールで鶴っこ販売会 9日まで

 鶴見区役所1階区民ホールで12月9日まで、福祉施設利用者による「鶴っこ」製品の販売会などが行われている。

 障害者週間に合わせて行われているもの。会場では、菓子や雑貨などの販売に加え、障害者施設のパネル展示なども行われている(販売は無くなり次第、終了)。

 平日午前10時から午後2時まで。(問)区障害者支援担当【電話】045・510・1847

東台小学校が創立130周年 大きなケーキで児童たちがお祝い

 市立東台小学校が創立130周年を迎え、11月22日に記念式典が行われた。児童による「お祝いの会」ではお誕生日会や各学年の合唱が披露され、にぎやかなムードで周年を祝った。式典であいさつした源関正浩校長は参列した来賓に感謝を述べ、児童たちに「お祝いをするということは、その人のことを沢山知り、沢山好きになるということ。小学校や友達のことを沢山考え、今まで以上に好きになってください」と語りかけた。

 130周年を迎えるにあたり、児童たちで考えたスローガンは「未来へつなごう130のわくわくを―1人ひとりが主人公 輝け光の子―」。校歌にもある「光の子どもたち」を大切に、学校マスコットキャラクターの「ひかりちゃん」の周年バージョンもデザインした。

 式典では、各クラスで作ったお祝いのメッセージや校章のイメージにもなっている鶴の折り紙が会場の体育館に飾られ、華やかな雰囲気に。児童たちが大きなケーキで周年をお祝いし、学年ごとの合唱では、美しいハーモニーに参列した来賓らから大きな拍手が送られた。

 来賓代表であいさつした学校運営協議会の安中久恵さんは40年前の在校時を振り返り、「今の東台小があるのは卒業生や先生方、地域の方々のおかげ。多くの人のおかげで楽しく学校生活を送れることに感謝を」と呼び掛けた。また、児童の実行委員長のあいさつでは、「東台小の歴史や周りの人の支えがあって、今の当たり前があることに気付いた。このお祝いの会では、”ありがとう”と”わくわく”を伝えることができた」と締め括った。

東台小の130年

 東台小の創立記念日は、尋常高等生見尾小学校が設立された1894(明治27)年7月2日としている。

 「生見尾」とは、当時の生麦村、鶴見村、東寺尾村から一文字ずつ取り、名付けられたもの。3村が一つの村にまとめられ、誕生したのが生見尾村だ。生見尾小学校も同様に、鶴見村や生麦村にあった小学校を一つにまとめようと作られたもので、創立当初は今の花月総持寺駅そばにあった。同所近くには歴史を後世に伝えるための記念碑が同窓会によって建てられている。

 創立から現在までの卒業生は1万6058人。

 1914(大正3)年に花月園遊園地が開園し、周辺も賑やかに。また、時代と共に開発が進んで住民も増え、生見尾小から東台、豊岡、生麦、鶴見、岸谷、寺尾、上寺尾と7つの小学校に分離を重ねていった。東台小が現在の場所に移転したのは28(昭和2)年。校名が「横浜市立東台小学校」となったのは47(昭和22)年だった。

 今でも876人の児童数を誇る東台小。130周年を節目とし、次の10年へ「光輝く子どもたち」を育てていく。

夏より熱い記念縁日 準備に奔走、盛大な祭りに

 夏休み初日には、暑くて熱いイベント「130周年記念縁日」が開催された。

 「子どもたちが楽しめるように」と、準備は当初、おやじの会やキッズと協力して教職員を中心に進める予定だったが、次第に6年生を中心とする児童たちやPTA、学校運営協議会のメンバーも参加して、盛大な祭りとなった。

 参加した子どもたちはおもちゃや駄菓子などを手に学校中を渡り歩き、「じゃんけんに勝てなかった、また来る!」「かき氷を3杯も食べた!」など、それぞれが楽しい思い出を作った。

代表によるリレーでは全校児童が応援

劇的大接戦の記念運動会 9年ぶりに赤組が勝利

 天候も心配された朝だったが、10月19日に「130周年記念運動会」が開催された。

 今年度は全校を2つのチームに分けたあと、団長のくじ引きによって紅白が決定した。

 コロナ禍で久しぶりとなった全校記念競技の「大玉転がし」では児童たちが一致団結。最後の高学年代表のリレーでは児童たちの声援が飛び交い、熱も最高潮に達した。

 結果は、608対604のわずか4点差で赤組の勝利。全力で競った後の児童たちの笑顔は、とても清々しかった。

ポスターに使用された「ハイエナの女王」と作家の奥津大希さん

神奈川県の障がい者作品展に約6千人来場 横浜赤レンガ倉庫で「ともいきアート展」

 神奈川県が主催する「第1回かながわともいきアート展〜生きること、表現すること〜」が11月15日から24日まで横浜赤レンガ倉庫で行われ、県内外から約6000人が来場した。

 障がい者アートを「ともいきアート」と称し、県内各地で展示を行ってきた県が、その魅力をもっと多くの人に伝えたいと開催。今回の大型展示では県内在住、在勤、在学、通所する障がい者から募集した作品123点と県内の障害福祉サービス事業所6団体の招待作品77点、合わせて200点を展示。作家らがワークショップを開くなど、来場者は作者の個性と魅力が表現された作品ひとつひとつに足を止め、感嘆の声を上げていた。

 受賞作品、受賞者は次の通り。敬称略。▽大賞…「 不滅の国」 萌木さく▽準大賞…「TUKI 」川戸由紀▽神奈川県知事賞… 「冬の空」ベイ▽審査委員特別賞…「乱暴にやさしく。」 助六(中津川浩章委員)、「 無題 」MAKI(加藤弘子委員)、「顏」 RUKA(小林涼子委員)、「LOVE COLLEAGUES(あいするなかまたち)」 ミモ・ザ・シータ(セインカミュ委員)▽オーディエンス賞…「猫のパズル コアラ」ねもとおさむ▽かながわ地方創生SDGs賞 …「ちから」 渡邉真理▽ともいき賞… 「元気」 佐野仁美、「まきしまきしまきし」 川又悠生、「縫う」 田中努、「大好き」 川村遼亮、「歯医者さん」 小山翔平

生物指標を用いた水質評価結果と下水道普及率の変化(市資料から)

横浜の河川水質調査 50年目で初の全地点高評価 背景に下水道普及、市民意識変化

 横浜市が行う川に生息する生物調査に基づく河川水質評価の結果が11月28日に発表され、調査を行った全41地点で「大変きれい」と「きれい」の評価となった。全地点の高評価は1973年の調査開始以来初めて。

 この「河川生物相調査」は、河川の水質調査を目的にほぼ3〜4年ごとに実施。市内を流れる鶴見川、帷子川、大岡川、境川、宮川、侍従川の6水系41地点を夏冬に調査していて、確認された生物から河川の水質を評価するため、魚類、底生動物、付着藻類、水草などの生物指標を定めている。今回発表されたのは2022年冬季、23年の夏季調査分。

 1984年調査時のデータを現在の指標で評価すると、河川の水質は「大変きれい」と「きれい」が31%だった。水質は徐々に改善され、今回初めて全調査地点で「大変きれい」と「きれい」が100%となった。

 調査を行う市環境科学研究所は「水質が改善したのは、現在ほぼ100%となっている下水道の普及が大きく影響している」と分析し、「市民や事業者の環境に対する意識が変化し、不法投棄や工場排水の垂れ流しなどが減ったことも大きい」としている。

初確認の生物も

 今回の調査では、サヨリやキチヌといった魚類7種、底生動物8種、付着藻類22種が初めて確認された。

 同研究所は「今後も市民の方々に、人間と自然の関係を自分ごととして考えてもらえるよう、啓発活動を行っていきたい」と話している。

沿道を埋め尽くした人の中を進む選手らを乗せたオープンバス

ベイスターズ 歓喜のパレード 日本一を30万人祝福 ファンも参加し1.5Km行進

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームとファンが祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日に行われ、約30万人(主催者発表)が選手らを祝福した。

 三浦大輔監督や選手、コーチらを乗せたパレード用のオープンカーと「横浜日本一」の文字とともにラッピングされた3台のオープンバスは、多くのファンが見守る中、午前10時30分に横浜ハンマーヘッドを出発。横浜スタジアムそばの日本大通りまでの約1.5Kmを1時間かけて進んだ。

 オープンカーには三浦監督や南場智子オーナー、牧秀悟選手、青葉区出身の大貫晋一投手らが乗り込み、三浦監督は時折、席から立ち上がって手を振っていた。

 ゴール地点であいさつした牧選手は「パレードができて良かった。来年はリーグ優勝してパレードをやろう」と語り、三浦監督も「この景色が見られて最高。ファンから『ありがとう』の言葉をもらって感動した。来年は優勝し、もう一度日本一になって盛大に喜びを分かち合いたい」とファンに感謝した上で2年連続日本一を目標に掲げた。

 選手らが乗ったバスの後には、クラウドファンディングに参加したファンが歩いて行進し、参加型のパレードとなった。桑原将志選手のファンだという南区から来た小学3年生の男児は「選手を近くで見られて良かった。桑原選手は大きかった」と興奮気味に話していた。

産業功労者6人と山中市長(右から4人目)、上野会頭(同5人目)

横浜の経済発展に貢献した産業功労者6人を表彰

 市内経済の活性化や産業分野で地域活動に貢献した市内事業主をたたえる「横浜市産業功労者」の表彰式が11月26日に市庁舎で行われ、6人が表彰された。

 今年度の受賞者は、梱包資材販売業の北川商事=中区=の北川剛司代表取締役社長、種子や苗木などを生産・販売するサカタのタネ=都筑区=の坂田宏代表取締役社長、物流事業を展開する丸全昭和運輸=中区=の野口正剛相談役、債権管理回収を行う山田債権回収管理総合事務所=西区=の山田晃久代表取締役、地域活性化に貢献した妙蓮寺=港北区=の山本玄征代表役員、各種情報システムの設計・開発を手掛けるクロステック=港北区=の渡邉安好代表取締役会長の6人。受賞者に山中竹春市長から表彰状が手渡された。

 北川氏は、商店街支援に取り組み、「元町 クラフトマンシップ・ストリート」の地域ブランディング形成に尽力。伊勢佐木交通安全協会副会長や伊勢佐木防犯協会常任理事として、地域社会の安全に貢献した。

 坂田氏は、公益財団法人サカタ財団を設立し、学生への奨学金助成事業に取り組んだ。流通業界に関する講演会や、市内商業取引の促進を目的とした商談会を開催するなど、地域商業の振興・発展に貢献した。

 野口氏は、横浜商工会議所副会頭として商工業の改善発達に尽力するとともに、総務委員会委員長として政策の審議立案に取り組んだほか、横浜市開港記念会館100周年の記念事業でも地域振興・発展に尽力した。

 山田氏は、不動産や債権をはじめ、事業経営で起こる複雑な問題に対するワンストップサービスの提供に尽力したほか、中小企業のIT化、海外販路開拓、外国人材の雇用や中小企業の海外事業展開の推進に努めた。

 山本氏は、寺院の活動のほか、商店街と連携して境内でラジオ体操やジャズコンサートを開催するなど、地域活性化に尽力。観光産業に関する講演会や他都市との交流事業に取り組み、地域振興・発展に貢献した。

 渡邉氏は、産学連携事業「横浜インターンシップ制度」の拡充に努めたほか、中小企業のIT化推進を目的としたイベント「よこはまITフェア」の開催に寄与するなど、地域商工業の振興・発展に大きく貢献した。

150年・100年企業表彰も

 功労者の表彰式と併せて創業から150年、100年を迎えた同会議所の会員企業の顕彰式も行われ、上野孝会頭から各企業の代表者に表彰状が手渡された。

 受賞企業は次の通り。▽150年…ホンマ=中区=▽100年…トシダ=西区=、柳田エンジニアリング=南区=、かもめパン=南区=、電商会=中区=、ニップン横浜工場=神奈川区=、まるこ家具店=港南区=、東亜リアルエステート=鶴見区=、栗田園=中区=、豊商会=西区=、旭平硝子加工=鶴見区=、タテヨコ=瀬谷区=、ロイヤルホール=中区=。