海老名・座間・綾瀬版【12月13日(金)号】
守屋朋龍さん(左)と、運転する父の朗さん

自家用車で「ざまパト」 大学院生ら活動開始

 座間市の大学院生・守屋朋龍(ほうた)さん(緑ケ丘在住・24歳)がこのほど、自前の青パトを使った団体「ざまパト」を立ち上げた。地域の安心を守ろうと思い立ち、10月から約20人の仲間と活動を続けている。

 きっかけは、夏ごろに報道を通じて知った広域強盗事件の増加。近所の自治会員も少なく、「防犯のために自分にできる事は何か」を考えた。普段は大学院生として社会学を学び、地域コミュニティなどを研究、その他の時間を使った青パト活動を思い立った。

 青パトは青色警光灯を装備する車を使った自主防犯パトロールの総称。座間市内では市役所や防犯協会による青パトが活動しており、これまで一般市民による自家用車を使った青パトはなかった。一般車に警光灯をつけて活動するためには、警察署に申請などを行い、車検証も変更しなければならない。

 守屋さんたちは座間警察署に相談し、10月に活動の委嘱を受け、署員による車両運用法などの講習も受けてきた。同署生活安全課では「自主防犯活動がさらに広まってくれれば」と話す。

 活動には守屋さんの家族をはじめ、知人の武道経験者や看護師、医学生など20人が加わる。そのほとんどは座間市民だ。パトロールは重点地域を日によって変えて行い、朝夕は小学校の通学路に立ち、子どもたちが車やバイクとのすれ違いなどの際には「気をつけて」と呼び掛ける。夜も相模川河川敷の不法投棄場所などを巡回し、青い光で犯罪抑止を目指す。

 「ざまパト」活動ではガソリン代も自費でまかなうが、両親がサポートしている。父・朗さんがオフロードタイプのジムニーを提供し、パトロール中と見てわかる外装に変えた。無線やヘルメット、盾、防具などの備品も揃えたほか、メンバーが着用できる記録カメラを寄贈してくれた。

 「犯罪の数を大きく減らすのは難しいかもしれないが、市民の安心感につながれば」と守屋さん。今後は拡声器を使い、特殊詐欺への注意も呼びかける予定だ。

県代表メンバーに選ばれた前列右から岡村さん、定松さん、後列右から北村さん、田中さん

綾瀬ジュニアバドミントン 4選手が県代表入り 全国で活躍誓う

 綾瀬ジュニアバドミントンクラブ(小室和浩代表)に所属する男女4選手が、12月24日から兵庫県で開かれる第33回小学生バドミントン選手権大会に出場する神奈川県代表チームのメンバーに選出された。県代表チームは昨年、同大会で男子が3位、女子は2位の成績を残しており、4選手は「絶対にメダルを取りたい」と意気込んでいる。

 県代表の男子チームには岡村星(しょう)さん(綾瀬・綾北小5)、定松良汰さん(藤沢・大道小5)、北村大芽さん(小田原・前羽小5)、女子チームに田中星(あかり)さん(相模原・上溝南小6)がそれぞれ選出された。

 県代表メンバーは、昨年の県大会ベスト4以上と県小学生バドミントン連盟の推薦を受けた30人の強化指定選手から男女6人ずつを選出した。

 全国大会は、各都道府県の代表チームが出場する団体戦でシングルス2試合、ダブルス1試合で勝敗を競う。北村さんと田中さんはシングルス、岡村さんと定松さんはダブルスで出場する予定。

 同クラブ副代表の大久保慎一コーチは4選手について、「男子3選手は上級生が相手の戦いになるのでパワーで負けても、技術的には申し分ない。女子の田中選手は持ち前のリーダーシップで代表チームの中心的な存在」と期待を寄せる。

 神奈川県代表チームは過去に男子が2連覇、女子は一昨年3位、昨年2位の実績があり、強豪として注目されている。大会に向けて、週末は8時間の合同練習や栃木や埼玉などへ遠征してチームの強化に努めている。田中さんは「小学生最後の全国大会なのでメダルを取りたい」と活躍を誓っていた。

 全国大会では個人戦も行われ、小学5年の部に岡村さんと定松さんがダブルス、北村さんがシングルスに出場する。岡村・定松ペアは今年10月の関東大会で優勝しており、岡村さんは「個人戦では絶対に優勝したい」と笑顔で話した。

 綾瀬ジュニアバドミントンクラブは、綾瀬市バドミントン協会関係者が若手育成を目的に2003年に設立した。

 バドミントンの技術以前にあいさつやマナーを重視する指導方針で、小中学生合わせて27人が所属。綾瀬市内の小学校などで週3回の練習に励んでいる。

有馬中学校の平和学習でTSUNAMIバイオリンを演奏した 霜島 恵さん 元海老名市立小中学校勤務 61歳

奏で続ける元校長

 ○…広島原爆の「被爆ピアノ」が有馬中に来校する。この平和学習の手伝いをしていた時に「TSUNAMIバイオリン」が借りられることが分かり、貴重な合奏が実現した。バイオリン内部の「魂柱」には震災で残った「奇跡の一本松」が使われている。歴史をとどめ、響かせる2つの楽器のコラボ。「しっかり音を引き出さねばと。あまたの弾き手たちの思いも感じた」と語る。

 ○…大和市出身。4歳でバイオリンを始めた。自宅では父が仲間とピアノやアコーディオンの演奏に興じ、よくその輪に入った。国立(くにたち)音楽大学を経て教員になったが駆け出しの頃は試練もあった。授業中に生徒が静まらず、目をはなすと離席する。板書で背を向けるのも心配だった。「私という人間を見てもらうしかない」と向き合い続けるうちに雰囲気が変わった。仲間と高め合い、達成する。音楽の魅力を生徒が吸収してくれた。

 ○…海老名で30年以上働き柏ケ谷中や東柏ケ谷小では校長や教頭を務めた。忘れられないのは、学校の芝刈りやテント設営にも手を差し伸べてくれる地域住民の温もり。有馬中で働いていた時に東日本大震災が発生した。激しい揺れで長い廊下が波打った光景が目に焼きついている。3月の退職を期に友人とデュオを結成し、演奏の収益の一部を被災地支援にあてる活動を続けている。

 ○…南林間で夫の義明さんとカフェを営む。特技は編み物で、初孫のためにベビードレスを作った。この子や生徒たちが大人になった頃を想像すると「いい世の中にしたい」という思いが湧く。来年に向けて演奏や発表が続く。「泳ぎ続けるマグロみたいです。来年は終戦80年。自分たちにしかできない事を探し、発信したい」と誓う。序曲は始まったばかりだ。

グルメと癒しの音楽 クリスマスマーケット

 限定グルメや生演奏を楽しめるクリスマスマーケットが12月14日(土)にプラっとざまで開かれる。午前11時から午後7時。入場無料。

 会場ではプレゼントにぴったりな雑貨やアクセサリーを販売するマルシェを実施(午後4時まで)するほか、午後1時30分から3時30分までサンタクロースと一緒に写真撮影できるフォトブースも用意。午後6時からクラシックギターチーム「ラヴェニエール」の生演奏もある。

 (問)プラっとざま【電話】042・705・3610

「ありがとう」の声の後にバルーンを放つ児童

東柏ケ谷小 50周年 感謝を青空へ 開校時の思い振り返る

 海老名市の東柏ケ谷小学校(奥田五成校長)が開校50周年を迎え、11月30日に児童が風船を空に放った。

 記念式典で奥田校長は50年前の卒業アルバムを手に当時の6年生(現在62歳)の綴った文章を朗読。「開校式を終えたばかりの学校はクリーム色の校舎で沢山の設備がある。みんなの力で素晴らしい学校にしたい」という思いを紹介し「この50年、子どもたちや地域、教職員の努力があった。その歴史の上に歩み続ける」と語った。内野優市長は耐震対策で校舎を建て直した歴史を振り返り「50周年の敬意と感謝を伝えたい。新たな一歩で100周年を目指す。支えるのは皆さん」と児童にエールを送った。

 式典では児童が合唱で 「エスペランサ」を歌い、柏ケ谷中学校の吹奏楽部が演奏を披露。児童や保護者などが校庭に集まり、カウントダウンとともに風船を空に放ち、青空に吸い込まれる様子を見守った。

 同校では50周年を記念した航空写真を6月に撮影し、マスコット「とはにゃん」をあしらった記念品を作っている。

餅をつく参加者

餅つきで国際交流 綾瀬市 吉岡工業団地で

 綾瀬市で海外出身者に向けた日本語教室に取り組む「あやせ未来塾」(渡邉誠一代表)は、11月30日に課外授業「餅つきで国際交流を!」を吉岡工業団地の(株)栄和産業敷地内で開いた。

 日本語教室の受講生やシンガポール社会科大学の学生など、海外出身者45人を含む計110人が参加。臼と杵を使った昔ながらの餅つきに挑戦し、つきたての餅をあんこやきな粉と一緒にほおばった。

 もち米は15キロを用意し5回に分けて餅をついた。主催のあやせ未来塾の開講10周年と(株)栄和産業の創立50周年を記念した紅色の餅もついて節目を祝った。

 参加したシンガポール社会科大学の学生は「餅つきは初めてだったので難しかったが、活気があって楽しかった。お餅もおいしかったので、帰国したら友達に話したい」と感想を述べた。

 あやせ未来塾の渡邉代表は「多くの協力のおかげで成功させることができた。こうした、国際交流の取り組みが広がることを期待したい。興味のある方はぜひご一緒に」と参加を呼び掛けた。
指導を体験する生徒たち

有馬高校 日本語指導を体験 ネパールとオンラインで

 海老名市の県立有馬高校の1年生が、11月28日に日本語指導助手を体験した。

 総合的な探求の授業の一環で、海外で日本語指導助手の不足を踏まえて企画された。この日は生徒31人が8グループに分かれ、ネパールの日本語学校とオンラインで結び、日本語で現地の学生と画面越しで交流した。

 参加生徒は「楽しかったが、思っていたより意思疎通ができず悔しかった。どうすれば伝わるのか考えたい」と話した。

 授業を企画した杉原孝治教諭は「できないことを知ることこそが学び。この体験から、何かに気づいてもらえればうれしい」と総括した。

不要品を譲ろう フリマ出店者募集

 海老名いらないものゆずりますクラブ(尾山沙央里代表)は、12月22日(日)に海老名中央公園で開くフリーマーケットの出店者を募集している。

 自宅にある不要品のみの販売が条件で、出店料は1コマ(2m×2m)で500円。

 当日は、午前10時から午後5時まで海老名クラフターズマーケットも同時に開催されている。

 (問)尾山さん【携帯電話】090・4662・0040

訪問先へは車で向かう

単身世帯、増加の一途 高齢者訪問、担い手負担増

 国立社会保障・人口問題研究所が今年11月に公表した「日本の世帯数の将来推計」によると、全国的に単身世帯の増加傾向が続くと予測されている。神奈川県内では2020年に全体の39・2%だった単身世帯の割合が、50年には45・6%まで増えるとされ、地域社会への影響も懸念される。

 同研究所の推計によると、全国の全世帯数に対して単身世帯数の割合は20年の38・0%から、第2次ベビーブーム世代がすべて75歳以上の後期高齢者になる50年には20年比で6・3ポイント増の44・3%となる。

 このまま単身世帯の増加が進めば、医療や介護体制への影響や、地域コミュニティの希薄化、生活困窮者の増加、孤独死の増加などがさらに深刻化することが懸念される。さらに、消費活動の縮小による税収減など、自治体運営や地域経済への影響も懸念される。

 こうしたなか地域の自治体では、高齢者の単身世帯を対象とした見守りや相談事業の強化に取り組んでいるが、戸別訪問に人手を割く余裕がない状態も課題のひとつとなっている。

綾瀬市では 

 たとえば綾瀬市では、75歳以上の単身世帯を対象に毎年、専門員による個別訪問を行なっている。訪問は市内に4カ所ある地域包括支援センターに委託していて、受託事業者の職員が「認知症地域支援推進員」として、日常業務と並行しながら訪問を担っている。

 同市上土棚南の地域包括支援センター泉正園に勤務する介護福祉士の山崎三枝子さんは、介護業界19年目のベテランで、推進委員5年目の今年度は、1人で年間945人(世帯)を受け持つ。

 2020年の開始当初の受け持ちは710人だったが、この4年間で3割以上増え、「これからまだまだ増えると思う」という。訪問は日常業務をこなしながら1人で行っているため、「1年で全て回るのは現実的に難しい。1日70件の目標を立てて訪問していても多くて60件がやっと」とこぼす。

 23年度は888人分のリストをもとに686件に足を運び、今年度は4月から11月までに392件を訪問した。訪問の際は、「玄関先など、目に見える範囲の室内とご本人の様子から、異常がないかを見極めている」。

 防犯意識の高まりからか、「インターホンを押しても応答がないケースが増えた」という。そうした場合でも連絡先と名前を書いたチラシを入れて帰ると後日、本人から連絡があり、相談や支援、介護に繋がるケースもあるという。

 綾瀬市ではほかにも、民生委員・児童委員による65歳以上の単身世帯訪問も実施。毎年5月と12月に116人(定数128)の民生委員・児童委員が集中訪問しているが、訪問先の世帯主よりも、訪問する側の方が年長者であることも少なくない。人手不足も慢性化しているという。

 同市の関係者は、「高齢者の単身世帯は今後も増え続け、戸別訪問や見守りなどの支援がさらに必要となるが、現状の行政ではそこに人員を割けるだけの余裕がない。いずれも想定される状況なので、行政のあり方にも影響を与えるのではないか」としている。

 少子高齢化や高齢者の単身世帯の増加は、今後ますます加速するとみられる。こうしたなか、従来の自治体サービスにも変容が求められそうだ。

光の装飾で節目祝う 日産座間事業所で

 座間市広野台の日産自動車(株)座間事業所(鈴木俊二所長)で12月6日、クリスマスイルミネーションの点灯式が開かれた。社員約100人のカウントダウンでスイッチが押されると、約3万5千個の青や白の明かりが一斉に点灯した=写真。

 同事業所では3年前から「地域の方々も明るい気持ちになってほしい」と、イルミネーションを実施。部署横断の若手社員11人が装飾を企画した。今年のテーマは「座間に光を、座間事業所創業60周年」。正門に60周年の装飾も施された。

 点灯式で鈴木所長は「装飾のレベルが年々上がっている。アイデアを出し合い、協力して作り上げてくれたおかげ」と社員らをねぎらった。

 点灯期間は12月28日まで。時間は午後4時30分〜10時30分。場所は2地区と3地区の正門付近。

会場の海老名セレモニーホール

ご葬儀の不安を解消 海老名セレモニーホールで

 株式会社サン・ライフ(本社・平塚市)の海老名セレモニーホール(海老名市中央2の1の14)では12月22日(日)、クリスマスフェスタを開催する。入場無料。時間は午前10時からと11時半から、午後1時からの個別対応3部制。

 「ご葬儀保険と互助会の違い」をテーマにしたセミナーを午前11時からと午後1時から開催(1回30分程度)する。また午前10時からは、専門家による相続や遺言などに関する個別対応の無料相談会も実施される。子どもに人気の縁日や新鮮野菜の特別販売も。

 当日アンケートに答えるなどで外れなしの抽選会に参加できる。

 当日サン・ライフメンバーズ新規加入の方にはもれなくご葬儀特別優待券3万円をプレゼント。問い合わせは【電話】042・753・1600へ。

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17日から屋上夜間開放 高座クリーンセンター

 高座クリーンセンター(海老名市本郷1の1)で、12月17日(火)から22日(日)に展望室の夜間開放と屋上庭園のイルミネーションが開催される。

 2年前から始まったイベントで、家庭で使わなくなったイルミネーションライトをリユースした。時間は午後5時から8時まで。(問)同センター【電話】046・238・3172(月曜休館)

爆風の傷が残るピアノ

被爆ピアノと合唱 有馬中の平和学習

 有馬中学校の2年生が12月2日に、広島原爆の被爆ピアノによる伴奏で校歌などを響かせた。

 同校では3年前に修学旅行で広島を訪れ、被爆ピアノと合唱した縁があり、関係者の調整で今回の合唱が実現した。

 ピアノには爆風の傷も残り、演奏した一人、田辺咲樹さんは「音に迫力があり弾きやすい」と語った。会場では東日本大震災の流木で作ったバイオリンを同校元職員の霜島恵さんが演奏、ピアとの合奏も披露した。

障害者の防災学ぶ 講演会の参加者募集

 障害者を取り巻く環境や課題について考える講演会が、来年2月14日(金)午後1時30分から4時まで綾瀬市オーエンス文化会館で開かれる。

 主催は綾瀬市文化会館指定管理者(株)オーエンスと綾瀬市身体障害者福祉協会で、申込みを受付けている。

 講演会テーマは「逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者」。被災地の障害者を追ったドキュメンタリー映画の上映と車いす使用者であり、福島県で被災した小野和佳さんが体験談を語る。手話通訳や要約筆記、バリアフリー席などの用意もある。入場無料。

 定員は150人。申し込み受付けは12月19日(木)から。

 (問)【電話】0467・77・8181

座間で子育てフェス 12月15日(日)

 座間市で子育て支援に取り組むボランティア団体「ざまKOP」(高澤真奈美代表)は、同市こども家庭課と、12月15日(日)に座間市民健康センターで「ざまKOPフェス〜みんなのよりどころ〜」を開催する。午前10時から午後2時まで。入場無料。

 当日は様々な子育て支援団体が参加。歯科衛生士や英会話講師、マジシャンなどが子育てに役立つ講座を開講する。保育や学校への送迎などの相談コーナーも開き、子育てに関する困りごとを解決できる。

 缶バッジづくり体験やクリスマス工作などのワークショップ、サンタクロースとの記念撮影会などのイベントもある。

 (問)ざまKOP 竹田さん【携帯電話】090・8377・1065

受賞花を腕に抱える加藤さん=本人提供

座間市栗原の加藤さん 全国洋らん品評会で連覇 農林水産大臣賞を受賞

 座間市栗原で「座間洋らんセンター」を営む加藤春幸(44)さんが、11月20日に愛知県で開かれた「2024年度全国洋らん品評会」で、最高賞にあたる農林水産大臣賞とその他特別賞2つ、金賞1つの合わせて4賞を受賞した。

 加藤さんが同品評会で最高賞を受賞するのは、今回で8回目。昨年度の品評会でも農林水産大臣賞を受賞しており、2連覇を果たした。

 この催しは「日本洋蘭生産協会」が主催し、国内の洋蘭品評会の中で最も権威があるとされる。今年度は全国から128点の出品があり、その出来栄えを競った。

 洋蘭の生産・販売に加え、品種改良にも取り組む加藤さんは、作品の中に胡蝶蘭の新たな方向性を示すことを意識したという。今回加藤さんは6品種を出品、中でも「PHALヴァイオレットクイーン」は世界初の交配と改良による紫色の胡蝶蘭で、農林水産大臣賞に選ばれた。

 同品種は一般家庭で飾ることも想定し、片腕に収まる程度の大きさとなっている。審査員からは「コンパクトにも関わらず、ボリューム感があり、質が高い。色も珍しく、今までにない作品」との評価を受けた。

酷暑乗り越え

 栽培中は酷暑や多湿に悩まされた。ライトは熱くないLEDに変え、花を保護するビニール袋の開閉をこまめにするなど手間を惜しまず、華麗な花を仕立て上げた。

 加藤さんは「スタッフの努力が評価されたことは本当にありがたい。私たちが頑張ることで座間を世界に向けて発信することが出来たらうれしい」と喜びを語った。

 胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」といい、加藤さんは見た人が幸せになるような花を作ることを心掛けているという。夢は青い胡蝶蘭を作ること。洋蘭職人の挑戦は今後も続く。

様々なジャンルで開花した

すべてバラがテーマ 綾瀬市 手作り80作が開花

 バラのアートクラフト展が11月22日から24日まで綾瀬市役所の市民展示ホールで開催された。

 NPO法人ふるさと環境市民と市みどり公園課が「バラの街づくりを応援しよう」と初企画したイベント。バラにちなんだステンドグラスや紙製の造花など、市民から募った80作品を展示、450人が来場した。会場への通路の壁には紙のバラが満開になり、撮影スポットになっていた。

浄財で野菜お届け 海老名市から輪島へ

 能登半島地震と9月の豪雨災害で被災した石川県輪島市で海老名市がこのほど、被災者に大根450本を寄贈した。

 輪島市で支援物資の配布拠点となっている神社があり、アルピニストの野口健さんが代表を務める環境&国際協力NPO「ピーク・エイド」(山梨県富士河口湖町)が今年6月から週に1回、野菜を無償配布している。

 これに賛同する全国11の自治体からの浄財をもとに能登半島で購入できる野菜を仕入れて食料支援として配布している。海老名市はこの取り組みに参加し、11月9日に最初の支援が実現した。浄財は有志の市幹部と市議あわせて30人ほどが寄せたもので2回分の約15万円を現地に送った。新年1月18日にも同様に野菜を提供する予定という。

 市の担当者は、「被災地の一日も早い復興を願い支援に取り組んでいる」と話している。