八王子版【1月1日(水)号】
新年への意気込みを語る初宿市長

新春インタビュー 将来見据え 人づくり 初宿市長 2025年を語る

 2025年の幕開けにあたり、本紙は初宿和夫八王子市長に新春インタビューを行った。昨年1月に就任し、今年2年目を迎える初宿市長は、市民の安全安心と、市の将来を担う人材の育成に取り組むことを強調。また市が地元企業の成長や企業誘致を促進したことで確保した財源を、市民サービスに還元する循環を生む考えなどを示した。 (聞き手/鈴木健太郎)

 -初宿市長が就任してまもなく1年が経ちます。この1年を振り返り所感をお願いします。

 「振り返る余裕がなかったというのが正直なところです。就任して実感したのは、課題山積ということ。その中でどのようにそれらを解決していくかを模索し続けてきた1年だったように思います」

 -公約に掲げた政策の進捗はいかがですか。

 「24年8月から市立小・中学校と義務教育学校の給食費無償化が始まりました。最速で取り組むと公言していましたが、2学期からになってしまった。就任してすぐの第1回定例会に付議をして新年度予算に反映したかったが、その時点では事業の見直しができておらず財源が捻出できなかった。市としては精一杯やったと思うが、スピード感という意味では十分ではなかったと反省しています」

 -学校関係では学校給食センター全5館が完成し、小・中学校体育館への空調機設置も始まりました。

 「はい。学校や街中で子どもたちや保護者と会った時などに、喜んでいただいているということが伝わってきています。

 うれしかったのは、税の標語や絵はがきコンクールの作品で子どもたちが学校給食費の無償化について取り上げてくれたこと。皆さんからいただいている税によって公共サービスが成り立っているという社会の仕組みを、子どもたちがちゃんと理解してくれていたことに感動しました」

 -市職員のジョブ型雇用や健康経営なども打ち出されました。

 「私が市政運営の根底に据えているのは『人』です。後藤新平の格言に『金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上』という趣旨の言葉があります。行政で言えば、例えば赤字財政体質を黒字化する、基金を残していく、というのは経営として当たり前にやらなければならないことで、評価の対象にならないかもしれない。仕事というのは建物や新しいサービスを作ったということになりますが、これも中ですから5段階の3ぐらいで標準といったところです。人を残すというのは、市職員や市民の中で将来につながるようなサービスができたということ。そのためにまずは市政を担うメンバーの一人である市職員を育て、残していかなければならないと思っています。ですが組織文化を無視した改革では定着しない。やらされ感のある上からの改革(トップダウン)ではなく、ボトムアップにできるような行政改革、日常業務の中で職員が自分たちで改革ができる市役所にしていかなければならない。

 そのために今、事業の見直しについても、時間はかかっても1人1人と話をしながら課題の本質を見極めることができるような進め方をしています。トップが誰であれ自ら考え、市民にとって最適なサービスが提供できる職員や組織にしていかなければならないと思い取り組んでいます」

新たな賑わいの創出

 -市内で進行中の開発事業等の進捗状況についてお聞かせください。

 「26年度の供用開始を目指す八王子駅南口集いの拠点をはじめ、川口土地区画整理事業、いちょうホールの大規模改修などは現在の予定通り進んでいます。資材費や人件費の高騰など施工環境が厳しさを増している中で各事業が順調に進められていることに、事業者や近隣の住民の皆様などに感謝申し上げたい。

 また市の事業ではありませんが、今春には道の駅八王子滝山の目の前にイオンモールの第1期分が開業します。道の駅とあいまった形で、滝山地域に新しい賑わいが創出されることを期待しています」

 -市長の考える市の課題は。

 「経営上の課題としては、既存の行政サービスを継続して提供しつつ、今後新たに必要になるニーズに対応するための財源、特に市税の確保というのが大きな課題の1つだと思ってます。その対策として現在、八王子商工会議所と連携して市内の企業を訪問し、経営課題に対し市がお手伝いできることがないか話し合う機会を設けています。また市外からの企業誘致にも取り組んでおり、市内企業の成長と発展、そして市外からの企業誘致を進めることで生まれる雇用と、雇用により活性化する消費活動によって市税収入を確保し、それを市民サービスに還元できるような循環を生み出していきたい。

 2つ目の課題は市内の賑わい。八王子の観光面で言えば今は高尾山を中心としたインバウンド効果がめざましいですが、この集客力・経済効果を市内全域に広げていきたいと考えています。

 3つ目はやはり人材の育成です。子どもたちはもちろん、私たち大人、市役所の職員も含めて、将来の八王子を担う人材の育成というのを広い形で進めていき、そうした取り組みを通じて八王子を持続ある形で成長に結び付けていければと思っています。

 そして、これらすべての土台にあるのは安全安心です。安全で安心して暮らせる八王子というものを官民ともに市全体で作り上げていかなければと考えています」

 -最後に市民へのメッセージをお願いします。

 「新しい年が皆様にとって安全で安心して暮らせる1年であることを心から願っております」

インラインスケート靴と全日本選手権のトロフィーを持つ藤本さん

インラインフィギュア 目指すは全日本3連覇 越野在住 藤本紗良さん

 タイヤの付いたスケート靴を履いて、床の上で音楽に合わせてジャンプや回転などの演技を披露する「インラインフィギュアスケート」。その全日本選手権大会でジュニア部門2連覇を果たした「若き女王」が八王子にいる。2025年もさらなる活躍が期待される越野在住の高校2年生・藤本紗良さん(17)に、競技の魅力と新年の抱負を尋ねた。

アイスと両立

 アイスフィギュアスケートの選手でもある藤本さん。小学4年生の時に、テレビで見た浅田真央選手の演技にあこがれてアイスを始めたという。それまで習っていたバレエやピアノを辞めて毎週、コーチがいる東大和市や千葉県にあるアイススケート場まで通うほど練習に打ち込み、やがて地方大会で優勝するほど上達した。

 ところが2020年に新型コロナウイルスが流行。スケートリンクが休場して、まったく練習ができなくなってしまった。そんな時にコーチから勧められたのが、体育館などでも練習ができるインラインフィギュアスケートだった。

 「タイヤの付いた靴が重くて、高く足を上げる動作やジャンプをするのが少し大変。すべっている時も氷の上よりも思うようにスピードが出ない」とアイスとの違いを語る藤本さん。それでも持ち前の熱心さで練習に励み、全日本選手権大会にも出場。23年にジュニアB(中学生部門)女子、24年にジュニアA(高校生部門)女子で優勝。見事、2連覇を達成した。

新しい競技

 昨年の全日本大会には、YOASOBIの楽曲『アイドル』で出場。「クラシック音楽などを使うアイスと違って、好きな曲で演技ができる。まだ新しい競技なので、自分たちの演技でこれからのインラインのイメージを作っていきたい」と力強く語る藤本さん。

 近くにアイススケート場がなくても気軽に始められることが利点だが、市内の体育館ではまだインラインの練習が認められていないため、千葉県や横浜市まで出かけて練習していることが大変だという。練習場所への送迎などで藤本さんを支えているのが両親の存在。母親の彩乃さんは「後悔のないように、今できることを精一杯やってもらいたい」と温かく見守っている。

観客を笑顔に

 次の全日本選手権大会は、今年3月に神奈川県綾瀬市で開催される。

 藤本さんは「目指すは3連覇。新しいジャンプに挑戦すること、スピンの精度を高めて安定させることを目標に練習を重ねている。演技を見た人が笑顔になれるようなパフォーマンスができるように頑張ります」と笑顔で今年の抱負を語った。

第60代目の八王子青年会議所の理事長に就任した 白栁(しらやなぎ) 広賢さん 明神町在勤 35歳

郷土愛胸に組織の躍進誓う

 ○…青年会議所(JCI)に入り5年。60代目の大役を担う。今年のスローガンを「温故知新」に決めたのは過去に敬意を払い、未来に向かうという意志。「地元にはJCI出身の先輩がたくさんいる。地域のリーダーを創出するという組織の価値をより向上させ、期待してもらえる組織にしたい」と意気込む。

 ○…JCI活動は熱量をかけてこそ、得られるものがあると感じている。昨年は日本青年会議所に出向し、経済グループに所属。地域経済の活性化のため、コンテスト運営や企業コラボのビジネスアイデアを募ったりと、さまざまなことに挑戦した。「すごく貴重な経験だった。地域経済や価値創出について考えた1年だった」と振り返る。出向を通して自身の成長を感じるように。目的を見定め、達成させるために何が必要かなど論理的思考を手に入れた。

 ○…八王子で生まれ、会社経営者の父の下、5人兄弟の長兄として育った。好奇心旺盛で多趣味な少年時代。ひよどり山中の3年時に独学で会得したヒューマンビートボックスは、当時流行し始めたネット動画を見て真似た。『愛の植木屋』という名前でアーティスト活動していた時期もある。やんちゃな盛りだった19歳で父が経営する会社に内緒でアルバイトとして入ってから16年。現在は同社の建物総合事業部で部長を務める。

 ○…自分の中にある郷土愛に気付いたのは20代。友人との会話で八王子の面積が広いことが伝わらずやきもきして、わざわざ地図を探しに席を立った。そのことを驚かれたとき、自分が地元を愛していることに気付いた。「知らないうちに八王子を誇りに思っていた。自然に郷土愛が醸成されるいい街なんだと思う。恩返しできる機会にしたい」

市民栄誉章顕彰式での高市さん=八王子市役所提供

新生、次は指導者として 市内出身 高市未来さん

 市立上壱分方小学校卒で、昨夏行われたパリ五輪柔道混合団体で銀メダルを獲得した高市未来さん(30)。昨年10月に惜しまれつつも現役引退を発表したが、20年以上の選手生活を振り返り、今何を思うのだろうか。

 高市さんは、小2のときに高尾警察署で柔道を始めた。小3からは、相模原市の名門・相武館吉田道場に通い、高校1年ながら世界ジュニア柔道選手権大会代表に選出され、見事優勝を飾った。コマツ入社後は、リオ・東京・パリと3大会連続でオリンピックに出場。パリ五輪では混合団体の銀メダルに貢献した。

 現役生活を振り返り、「とても幸せだった」とする一方、「個人戦でメダルが取れなかったことに悔しさが残る。もっと何かできたのでは」と選手としてやり残した思いも抱く。ひざのけがにも泣かされ、思うように実力が発揮できなかった時期も、「夢を叶えたいという強い気持ちがモチベーションだった」という。引退後は、所属しているコマツで女子柔道コーチに就任し、後輩の育成にあたることが決まっている。

地元八王子でも

 昨年11月には、市民に明るい希望を与えたとして、八王子市民栄誉章が贈られた。児童に向け食の大切さを伝える事業に協力したり、母校の小学校を訪問したりと、八王子での活動も行っている高市さん。指導者転向を機に、柔道教室など、八王子での活動も増えるかもしれない。

10年前 本紙取材にも

 昨年11月の取材時に、「前も取材してもらいましたよね?」と声をかけてくれた高市さん。過去の紙面をめくると、10年前に旧姓・田代選手として世界選手権で活躍した記事が見つかりました。

全方位、笑顔狙う 東京八王子ビートレインズ 沢登敏也さん

 「日本バスケ界・多摩地域のスポーツ界とスポンサー、八王子市、トレインズ、ブースターの5方よし、を常に意識している」と話すのは、プロバスケB3・東京八王子ビートレインズで統括マネジャーを務める沢登敏也さん。クラブを率いる高松僚常務から教わった言葉だ。「何か物事に取り組むとき、3方はすぐ思いつくんだけど、あと2つの視点を想像することが地域貢献や経済活性に大切なんだよね」と実感を込める。

 クラブは今季、創設10周年を迎えている。沢登さんは「山あり谷あり、いろんな時期があったけど、ここまで来れたのは皆さんのおかげ。最近、設立当初に関わってくれていた人たちがホーム戦に突然来てくれたりする機会が増えて嬉しい限り」と話す。

 チームは2年後のBリーグ革新を見据え、総来場者数3万9000人を目標に集客に力を入れている。これまでの結果はホーム12戦消化時点で2万586人だ。春までにあと約1万8000人の来場が必要。「ここからが正念場。自分の仕事は5方のみなさんが笑顔になること。悔いなく頑張りたい」

■東京八王子ビートレインズ((株)THTマネジメント)/子安町3の6の7 1F/【電話】042・649・4440

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打越弁財天名物・白ヘビの絵馬を手にする保存会の小山会長

今年は巳年 年1回 会えるヘビの絵馬 打越弁財天で

 中谷戸インターチェンジそば、八王子バイパス脇にある打越弁財天(打越町)では、白ヘビの柄をあしらった絵馬が年に1回、5月に行われる例祭の日にだけ授与されている。

 弁財天は弁天様とも呼ばれる七福神のひとりであり、金運、開運、商売繁盛のご利益をもたらす神様として有名で、白ヘビは弁財天の化身とも言われている。

 同弁財天から約650mほど離れており、同弁財天を管理する梅洞寺(打越町)の富岡孝宗住職によると、八王子ではこのヘビを御神体とした弁財天信仰に、古くからの伝統産業も関わっているという。

繭を守る神様

 かつて織物の街として、養蚕業で栄えた八王子。丹精込めて育てた繭をねずみに荒らされてはたまらないと、ねずみを退治してくれる救世主として白ヘビを御神体とする弁財天信仰が盛んだった。

 なかでも打越弁財天は、鍵水より始まる絹の道(シルクロード)に最も近く、市内はもとより、関東圏から多くの信仰を集めていたという。そのような言い伝えをもとに、同弁財天では100年以上前から、絵馬の絵柄は白ヘビとなっている。同弁財天は通常無人であるため、年に1回、5月3日に行われる例祭の日にだけ授与を行っている。

保存会が手入れ

 同弁財天の清掃などを行っているのは、1985年に近隣住民らで結成した保存会(小山拓南会長)だ。定期的に清掃や草刈りを行い、維持管理に努めている。

 義父から引き継ぎ、3年前から会長になった小山会長は、「毎年例祭には1000人近くの人が来る。今年は巳年なので、例祭ではなく大祭として、大いに盛り上げていきたい」と話している。富岡住職は、「今年も授与するのは5月の祭時になるが、ご興味のある人はぜひお越しください」と呼びかけた。

千人同心がつないだ三都 はちはくで企画展

 八王子市と北海道苫小牧市、栃木県日光市が姉妹都市盟約を締結して50年。3都市を結んだのは「八王子千人同心」による縁だった--。

 企画展「八王子の姉妹都市〜千人同心がつないだ三都物語」が、子安町の桑都日本遺産センター八王子博物館(はちはく)で1月13日(月・祝)まで開催されている。午前10時から午後7時まで。入館無料。

 千人同心は江戸時代に日光東照宮の火の番を務め、幕末には北方警備と開拓のため勇払(現在の苫小牧市)へ赴いた。企画展では千人同心の活動と姉妹都市との関わりを展示物や解説文で紹介。千人同心が使用した火消し道具や陣笠、長槍の調練を披露する様子を描いた図解の複製などの貴重な資料を展示している。

 問合せは同館【電話】042・622・8939。

一生懸命皮を剥く聖パウロ学園高等学校の生徒

"ロスゆず"美味しいビールに 市内学生がお手伝い

 聖パウロ学園高等学校(下恩方町)の生徒らが12月19日、出荷予定がなくフードロスになる可能性のあった「ロスゆず」を活用したビールをつくるため、ゆずの皮剥きを行った。

 このゆずは、12月中旬に上恩方町で同校や恩方中学校の生徒らが収穫したもの。そのままにしておくと猿やイノシシが荒らして獣害に発展する可能性があったため、その対策として収穫された。

 市では一昨年から、学校や町会と協働して、収穫予定のないゆずを収穫し、学校給食などに活用する取り組みを行っている。今回はその一環として、民間企業の高尾ビール株式会社(初沢町/池田周平代表取締役)が協力し、ゆずを使ったオリジナルビールを製造することになった。

 19日に行われたワークショップでは、同校や恩方中学校の有志生徒約15人が参加し、自分たちが収穫したゆずの皮剥きを行った。参加した男子生徒は「皮が硬いしピーラーがすべってやりづらい」と苦戦しながらも熱心に手を動かしていた。

 このあと同社では、ゆずを漬け込んだ麦汁を発酵させ、香り高いビールをつくる予定。池田代表は「体験を通してお酒づくりの工程を知ってもらうとともに、地元にうちのようなビール製造会社があることや、ビールを扱う職業があることを知るきっかけになってほしい」と話した。

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助けられたヘビが謝意を表すのに姿を変えたという蛇瀧

ヘビが姿を変えた滝? 高尾山・水行の場「蛇瀧(じゃたき)」

 高尾山のふもとに、高尾山薬王院の水行修行の場、その名も「蛇瀧」という滝があるのをご存じだろうか。

 昔、中興の祖・俊源大徳に助けられたヘビが、滝に姿を変えて、修行の場を提供したことが由来だと言い伝えられている。

 薬王院は水行道場としてもう一カ所、高尾山駅をはさんで琵琶瀧という滝も管理している。古くは修験者(山伏)が、本格的な修行の前に心身を清める前行として密かに水行を行っていたというが、近年では一般御信徒にも開放しているのだ。

年間1200人

 薬王院の担当者によると、水行に訪れる修行者の数は、蛇瀧が年間約1200人、琵琶瀧が約1500人。7月・8月の夏場に来る人が多く、年齢層は20代から60代の男女と世代は幅広い。

 蛇瀧は高尾山登山ルートの「2号路」につながる道の途中にあり、登山者は滝から流れる川を横目に見ながら山頂目指し歩みを進めていく。

大人でも抱えるほどの大きさの「SPHERE(スフィア)」

さわって学べる デジタル地球儀 クールセンター八王子に設置

 北野町のあったかホール2階にあるクールセンター八王子(八王子市地球温暖化防止活動推進センター)に昨年12月13日、直径80センチメートルのデジタル地球儀「SPHERE(スフィア)」が設置された。

 球状の画面に手を近づけることで、表示されている世界地図を動かして好きなエリアを見ることができるほか、国立環境研究所やJAXAなどから提供されたデータを基にした地球上の雲や風の動き、海流、各国の天気、各都市のリアルタイム映像を見ることも。

 国別のCO2排出量や森林の増減、再生可能エネルギー普及率、貧困率、識字率などを音声解説付きで視聴したり、マグロの回遊ルートや東日本大震災の揺れと津波の様子をアニメーションで知ることもできる。

 同センターでは「動いて、しゃべって、さわれる大きな地球儀はインパクトがあるので、SDGsや地球環境に興味をもってもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。今後は搭載コンテンツを活用した講座を検討しているほか、「子どもの自由研究などにも使ってもらえれば」と話している。新年は1月4日(土)から開館。問い合わせは同センター【電話】042・656・3103。

理事長に白栁広賢さん 八王子JCI、新年度始まる

 一般社団法人八王子青年会議所(JCI)ではきょう1月1日から2025年度が始動する。

 理事長には、前年度に出向者特別理事を務めた白栁広賢さん(株式会社エイト・建物総合事業本部部長)=人物風土記で紹介=が就任した。新年度のスローガンは「温故知新」を新たに掲げ、新体制を整えている。

 その他、主な理事と所属等は以下(敬称略)。▽直前理事長/藤田愛樹(FPエージェンツ(株)八王子支社・支社長)▽副理事長/小山竜太郎((株)千賀良織・代表取締役)▽副理事長/伊藤健人((株)伊藤祐次商店・代表取締役)▽副理事長/保坂吉哉((株)みんなのおうち ピタットハウス南大沢店・店長)▽専務理事/山下広祐((株)Stock Fine・IFA)

 八王子青年会議所は、20歳から40歳までの青年経済人で組織された地元団体。1966年に設立。八王子の商業振興や地域活性化のために様々な事業を展開している。

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八王子を地図でたどる 市民自由講座

 市民自由講座「地図でたどる八王子と多摩地域の地名」が、1月28日(火)に市生涯学習センターのホール(クリエイトホール5階)で開かれる。午後2時から4時まで。

 地図研究家の今尾恵介さんが、地名の命名方法、合併や土地開発などで生まれた地名、消えていった地名など、地図をたどりながら解説する。

 定員170人。応募者多数の場合は抽選。受講料200円。申込みは▽講座名「地図」▽住所▽氏名(ふりがな)▽年齢▽電話番号を明記して、メール(【メール】kouza-create@city.hachioji.tokyo.jp)で。申込み期限は1月6日(月)。問い合わせは同センター【電話】042・648・2231。

出展する作品を見せる中山小学校の児童ら

力作ずらり「おおるり展」 児童・生徒の作品展示

 市内の小中学生が制作した作品を集めた「おおるり展」が、1月16日(木)から20日(月)まで、エスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で行われる。

 小学校、中学校、義務教育学校の児童生徒が、図工、書写、家庭科、美術科で制作した中から、各学校で選ばれたものが並ぶ。昨年度は約3700点が掲出された。

 同展に出展する児童の1人、谷合莉美禾さん(中山小1年)は、水彩絵の具で鮮やかに魚の絵を制作。「家族で見に行く」と顔をほころばせた。飯沼華奈衣さん(同5年)は、自分の名前である「かなえ」と入ったイラストに「よく描けたと思う」と太鼓判。若松凌汰さん(同6年)は、夕暮れ時の帰り道を版画で表現。出展が決まったときのことを「うれしかった」と振り返った。

節目の第20回

 おおるり展の名称は、市の鳥「オオルリ」に由来しており、鮮やかな青色が芸術的であること、子どもたちの未来への飛躍を願う意味が込められている。2006年から始まり、かつてはそごう八王子店(現セレオ八王子北館)で開催していたこともあるという。

 同展実行委員会会長で楢原小学校の佐藤栄太郎校長は、「市内の子どもたちや保護者はもちろんのこと、ぜひ子どもの頑張りを見に、応援しにきてください」と来場を呼びかけた。

 開催時間は午前10時から午後7時まで。最終日は3時まで(入場は2時30分まで)。18日(土)、19日(日)の午後は、同施設で別のイベントが開催されるため、来場には公共交通機関利用が推奨されている。

 問い合わせは、市教育委員会学務課【電話】︎042・649・6053。

製造途中のデニム生地を手にする青木さん

”八王子デニム”誕生か めだか屋が新たな挑戦

 子安町で就労支援事業などを行っている会社が、今度はデニム生地の開発を手がける--。

 株式会社あやめ会(子安町)の青木崇浩代表は、株式会社めだかやドットコムの代表も務めており、めだかの育成販売事業を軸にした就労支援事業のほか、多方面に事業を展開している。

 一昨年は、昔八王子で親しまれた懐かしの味「100円ラーメン」を桑都テラス(中町)で復活させるなど、「食」を通して市民の郷愁心をくすぐった。その同社が、今度は衣類業界に挑戦する。

伝統文化を日常に

 以前から郷土愛の醸成につながる事柄に関心を寄せてきた青木さん。「八王子といえば養蚕や織物技術。だけど、いまシルクの服を着ている人はほとんどいない。このままでは廃れてしまう伝統文化を、どうにか守っていけないか」。そんな思いを抱いていた矢先に目をつけたのが、デニム生地だ。

 かつて青木さんは、アメリカまで買い付けに行っていたほどジーンズに思い入れがあった。さらに、ジーンズといえば今や幅広い世代の生活に溶け込んでいる。そこで、青木さんは八王子ならではのオリジナルジーンズがつくれないかと思い立った。

多摩織の工場と

 タッグを組むのは、伝統絹織物である「多摩織」の技術を継承する澤井織物工場(高月町)。代表の澤井伸さんは、多摩織の伝統工芸士としての評価が高く、昨年、東京都と八王子市からそれぞれ「名誉都民」「市民栄誉章」を授与された。

 青木代表は同社と契約し、同社が所有するシャトル織機でデニム生地を織ってもらうことに。デニムの聖地・岡山県で染めた糸を使い、1950〜60年代に流行ったという「あえて野暮ったい」風合いの濃紺色の生地を目指す。大量生産用の織機とは異なり、時間をかけて織られるさまに、「生産効率はいいとはいえず、できた生地には凹凸があるが、それがのちのちいい味になる」とこだわりを見せる。

 春先には完成した生地の販売を始め、並行してジーンズの製作も進めるという。

 問い合わせは同社本店・林さん【電話】︎042・649・4410。

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八王子から世界一に
八王子から世界一に
株式会社エイト 門倉裕さん
世界でも高水準のコンクリート床研磨の技術を持ち、白柳雅文会長が率いる(株)エイト。同社の門倉裕社長は「八王子から、世界で一番と言われる企業を目指したい」と語る。... (続きを読む)

招福・厄除けを祈願 薬王院で新春大護摩

 新しい年の始まりを寿(ことほ)ぎ、1年の無病息災や家内安全を祈願する「新春特別開帳大護摩供」が、高尾山薬王院で元日から行われる。=写真

 きょう1月1日(水・祝)は、午前0時から合計13回(0時、2時、4時、6時、7時30分、9時、10時、11時、正午、午後1時、2時、3時、4時)。2日(木)と3日(金)は午前6時から、いずれも合計11回行われる。4日以降も実施している。

 なお遠方で直接参加できない人には護摩札の郵送も行っている。詳細は同院信徒部【電話】042・661・1115(午前9時から午後4時まで)。

ケーブルカー・リフトも運転

初詣に参詣する人のため、高尾山ケーブルカーは昨年12月31日から1月1日にかけて終夜運転している。1日は午後6時終発。2日は午前5時始発、3日は6時始発で、いずれも午後6時終発。

 リフトは、1日が午前5時から午後5時30分まで。2日、3日は午前8時30分から午後5時までの営業となっている。問い合わせは高尾登山電鉄(株)【電話】042・661・4151。

1日署長就任式に出席する(右奥から)新岡さん、吉呑さん、六車さん、石原さん=12月13日

小中生、税務署長に 入賞者4人が体験

 市内小中学生4人が昨年12月13日、八王子税務署の「1日税務署長」に就任した。任命されたのは、中学生で「税についての作文」において八王子税務署長賞を受賞した新岡愛椛さん(都立南多摩中等教育学校3年)、吉呑咲那さん(城山中3年)。そして小学生で「税に関する絵はがきコンクール」において最優秀賞を獲得した六車歩睦さん(七国小6年)、八王子税務署長賞の石原瑞希さん(大和田小6年)の計4人。

 4人はこの日のためにつくられた自身の名刺を使い、関係者らと名刺交換などを体験。訓示の発表では、「スマホ申告」や「キャッシュレス納付」など、デジタル手続きの活用を訴えた。

 税作文は37中学校から2956点、絵はがきは19小学校から661点の応募があった。

東京ゼロエミポイント 省エネ製品、最大8万円分値引き

 昨年10月から、家電購入時に利用できる「東京ゼロエミポイント」が拡大されているのをご存じだろうか。

 これは、所有している家電などを省エネ性能の高いものに買い替える際、最大8万ポイント分(8万円分)をその場で値引きしてもらえるという東京都の事業。「どうせ買い替えるなら環境にいい製品にしたい」という消費者の思いを後押しするものだ。

対象はエアコン、冷蔵庫、給湯器、照明器具

 東京都が実施する「家庭のゼロエミッション行動推進事業」にもとづき、2019年に始まったこの事業。地球温暖化を抑止するため、CO2の排出(エミッション)をゼロにしていこうという指針だ。

 対象製品は、エアコン、冷蔵庫、給湯器、照明器具の4種類。それぞれの「省エネ度」に比例して、付与されるゼロエミポイントがあらかじめ決まっている。

 一例として、新品の冷蔵庫のうち、省エネ法で定められた「省エネ基準達成率」が100%以上で、定格内容積が501リットル以上の登録商品だと、販売価格から26000ポイント(2万6000円分)値引きされるのだ。

 また、申請するには、

【1】事前に登録された事業者(店舗)で購入すること

【2】都内に住所を有する個人であって、その住所を免許証などの公的な書類で証明できること

【3】すでに住宅に設置済みの製品4種を、省エネ性能の高い新品の対象家電に買い替えること(エアコンと冷蔵庫は新規購入でもOK)

【4】購入した製品は都内の住宅に設置すること

などの条件がある。

15年で更に増

 さらに、エアコンと冷蔵庫は、買い替える家電の製造年から15年以上経過していると、「長期使用家電」としてさらにポイントがアップする。先に例に出した冷蔵庫の場合、製造年が2010年以前のものだと、「通常買い替え」ではなく「長期使用家電からの買い替え」となり、省エネ基準達成率が105%以上だと80000ポイント(8万円分の値引き)と約3倍にもなる。

一部新規買いも

 本事業は「省エネ家電に買い替える」際に適用されるが、一部の家電は買い替えではなく単純な新規購入でもポイントが付与される。

 エアコンと冷蔵庫がその対象。エアコンの場合、多段階評価点3点以上の登録商品で10000ポイント(1万円分の値引き)、冷蔵庫だと省エネ基準達成率105%以上の対象製品で5000ポイント(5千円分の値引き)となる。

期間は

 通常買い替え、長期使用家電からの買い替えの場合、ポイント交付の対象となる販売期間は2027年3月31日まで。新規購入(エアコン、冷蔵庫のみ)の場合、26年3月31日までとなる。しかし、予算の消化状況により期日が早まる可能性があるので注意が必要だ。

 現在、ゼロエミ事業を申請できる登録店舗は、八王子市内で90店舗(2024年12月21日時点)。店舗によって申請できる製品の種類が異なるので、公式ホームページで検索を。

 同ポイントに関する問い合わせは下記のコールセンターへ。

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出場校の選手らが意気込みを語った

箱根挑む4校にエール えきまえテラスで合同壮行会

 年始の一大スポーツイベント「第101回東京箱根間往復大学駅伝競走」(箱根駅伝)に挑む市内ゆかりの4校にエールを送ろうと昨年11月30日、JR八王子駅と京王八王子駅の間にあるえきまえテラスで出場校の合同壮行会が開かれた。主催は八王子市学園都市推進会議(秋間勝仁会長)。法政大学、創価大学、帝京大学、中央大学の選手らが参加した。

各大学が決意表明

 当日は応援に駆け付けた関係者や市民に向けて、各大学の代表選手らが本大会に懸ける決意を表明。法政大学は「総合5位以内という目標を掲げ、チーム一丸となってこの高い壁を乗り越えたい。皆さん、応援をよろしくお願い致します」、創価大学は「総合優勝に向けて練習に励んでいる。これまでの大会で見つかった修正点を直し、今年度のチームスローガン『真価の創花』を見せたい」、帝京大学は「前回大会では総合9位でシード権を獲得した。今大会では総合3位以内を目指し、世界一諦めの悪いチームとして箱根路で旋風を巻き起こしたい」、中央大学は「前回大会では総合13位と惨敗。シード権を逃したが、皆さんの応援のおかげで予選会を通過し、本大会出場をつかむことができた。総合7位を目標に日々努力を重ねている」と、それぞれの意気込みを語った。

 あいさつに立った秋間会長は「日頃の鍛錬の成果を発揮して、今まで以上の結果を出せることを願っている」と選手たちを激励、八王子商工会議所の樫崎博会頭も「選手の活躍を見ると心が温まる。八王子市民58万人の応援を受けて、力いっぱい頑張って」とエールを送った。また選手たちには楢原中学校とひよどり山中学校の陸上部員から花束と、市民から募った応援メッセージが手渡された。

 壮行会では「鳴神流雷神太鼓」の和太鼓や「八王子千人連」の阿波踊り、「レインボーズ」による大道芸とダンス、帝京大学チアリーディング部「バッファローズ」によるパフォーマンスが披露され、選手たちを盛大に送り出した。

2日、号砲

 法政大・創価大・帝京大は、前回の第100回大会で総合10位以内に入り、シード権を獲得。一方の中央大は昨年10月に国営昭和記念公園(立川市)などで行われた予選会を6位で通過して、本大会出場をつかみ取った。

 21チームが出場。往路1月2日(木)・復路3日(金)、いずれも午前8時にスタート。八王子ゆかり勢の力走に期待したい。

都2部リーグへの切符をつかんだアローレレディースのメンバーたち

創部1年で都2部へ昇格 女子サッカー「アローレレディース」

 「多摩地域から女性の輝く姿を発信する」を合言葉に昨年創部した女子サッカーチーム「NISHI SATOアローレレディース」が、東京都2部リーグへの昇格を決めた。

 昨年12月に行われたリーグ第6戦で、主将の鳥海由佳選手、浅田真理奈選手が得点を決め2対0で勝利した同チーム。この結果、昇格条件である2位以内が確定し、12月22日の最終戦を待たずして2部昇格が確定した。開幕から6連勝で昇格を決めたことになる。

 鳥海主将は「サッカーへ熱い思いをもった仲間が徐々に増え、チームとして成長しているのを実感している。個人的な課題に向き合ったり、仲間とのコミュニケーションを取ることで、常に楽しみながらサッカーができている」と手応えを話した。

 同チームを運営するNPO法人はちきたSC(犬目町)の紙本諭代表は、「未経験者からプロ経験者までさまざまなレベルの選手が集まり、創部1年目ならではの苦労があった」と振り返る。そのうえで、「今年は相手のレベルも上がるので、トレーニング回数を増やして戦力を充実させ、WEリーグまで一気に駆け上がって女子サッカー界を盛り上げたい」と抱負を語った。

たくさんの食材が届けられた

加住3団体 創価大駅伝部を激励 地場産食材を差し入れ

 箱根駅伝に挑む創価大学駅伝部を激励しようと、加住地区町会・自治会連合会、加住地区住民協議会、滝山城跡文化協会が恒例の地場産食材の差し入れを行った。12月初旬に3団体の代表者らが同大キャンパスを訪れ田代康則理事長と川嶋伸次総監督、久保田満ヘッドコーチへ手渡した。

 寄贈したのは高月町で生産された白米20キロ、滝山町産の鶏卵20キロ、道の駅農産物出荷組合の協力で揃えた地場産の大根や白菜、かぶなどの野菜合計50キロ。同駅伝部が箱根駅伝本大会に初出場を決めた2014年から始まった交流。隣町からエールを送っている。

 川嶋総監督は「キャンパスの周りを走っていると、地元の方が道を開けてくれたり声援をくれたりと、感謝している。(本選で)自分たちの走りを見て元気になってもらいたい」と話した。

八王子実践 全日本、10年連続出場へ 春高バレー 初戦は1月5日

 台町にある体育館で日夜練習に励む八王子実践高等学校女子バレーボール部が今年も「第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(春の高校バレー)本選に出場する。今回で10年連続47回目の出場となる快挙。1月5日(日)の開幕前に、選手や監督に話を聞いた。

◇  ◇  ◇

 春の高校バレーは高校三大タイトルのひとつで、東京は強豪校がひしめく激戦区。昨年11月に行われた東京都代表決定戦で八王子実践は、準決勝で勝利し本選出場を決めたものの、決勝戦で敗退。東京都第二代表となった。

 同部で27年監督を務める貫井直輝さん(53)は「春高には東京都から3チームが本選に出場できるが、やはり難しい。伝統校で10年連続、といっても選手にとってはいつも新鮮なもの。その年その年で最善のことをやっていくしかない」と話す。

 八王子実践は春高常連校として知られるが、今年のチームには全日本ユースに選ばれるような選手はいない。レギュラーに3年生は少なく、下級生が中心のチームだ。

本音で育む全員バレー

 「超高校級がいない分、とにかく全員が同じ立場でやってきた」と話すのはキャプテンを務める3年生の市川悠乃(ゆの)さん(18)。23人の部員のまとめ役だ。

 同部の強みは寮生活から生まれる結束力。練習を終え、就寝前の午後9時に集合し、毎日ミーティングを行っている。プレーの反省点や練習に取り組む姿勢などについて本音で話し合うことを重視し、チームワークを育んできた。「日本一を掲げて練習してきた。最後に達成したい」と意気込む市川さん。

 同部は2024年の春から都大会でベスト4、関東大会でベスト16、インターハイ東京都予選会では1位通過したものの本選ではベスト8と悔しい思いを続けてきた。

 試合で司令塔を務めるセッターの窪田倖叶(ゆきな)さん(17)は春高本選出場決定の瞬間を「とりあえずホッとした」と振り返る。「これまで悔しい形でおわることが多かった。私たちは挑戦者。全員でつないで、どこにあげても決まるように粘り強いバレーをしたい。一戦一戦勝って、そのたびに強くなりたい」と頂点を見据える。

不断の努力称え晴れ舞台へ

 貫井監督はバレーボールの魅力について「誰か1人がすごくてもだめ。1人じゃ点を獲れない。仲間を大事に、感謝や謙虚、素直さが大事」と語る。悔しい、苦しい思いをしてきた今年の選手たちへ「努力し続けることはできたのがいいところ。辞めるのは簡単。春高に出てくるチームに弱いチームはない。3年生にとっては最後の晴れ舞台。しっかり準備して、思い切りバレーボールを楽しんでほしい」とエールを送る。

 同大会は渋谷区にある東京体育館で、12日(日)まで開催される。八王子実践の初戦は5日に、旭川志峯(北海道)と対戦する。

各寺院で御朱印をもらう

年始に開運 七福神めぐり 元日から市内8寺院で

 招福の神様をまつる市内8カ所の寺院を参拝する「八王子七福神めぐり」が、1月1日(水・祝)から10日(金)まで開催される。受付時間は午前9時から午後5時まで。八王子七福神会の主催。

 7カ所を参拝して七難即滅・七福即生を祈願する「七福神めぐり」。八王子では、八王子の「八」と末広がりの「八」にちなんで、8尊の寺院があることが特徴だ。対象寺院は、毘沙門天=本立寺、福禄寿=金剛院、寿老尊=宗格院、走大黒天=善龍寺、恵比寿天=伝法院、布袋尊=信松院、新護弁財天=了法寺、吉祥天=吉祥院。

 毎年、家族や友人と巡る人もいれば、参加者を募り正月の恒例行事にしている町会もある。

専用色紙か御朱印帳で

 参拝は、どの寺院からスタートしても大丈夫。1カ所目で専用の色紙を拝受(500円/朱印代1回分含む)してから、好みの順番で寺院をめぐる。各寺院で色紙に御朱印をもらい(1尊につき200円)、8寺院めぐったら完成。1日で8カ所すべてめぐっても、数日かけても良い。全カ所めぐった御朱印色紙を7年分集めると「金の色紙」がもらえる。

 御朱印帳で参加することも可能。ただし期間中は手書きではなく、書き置き御朱印紙(1枚500円)となる。期間中に書き置き御朱印紙をすべて集めた人には、記念品として「八王子七福神めぐり謹製しおり」が進呈される(数に限りあり。なくなり次第、贈与終了)。御朱印帳に手書きを希望する場合は、11日(土)以降に訪問を。

子ども用のスタンプ台紙も

 小学生以下の参加者には、無料で参加できる「こども七福神めぐり」も用意されている。

 最初の寺院で子ども用の台紙を受け取り、各寺院で招福の神様の持ち物が描かれたスタンプを押印していく。七福神めぐりの開催期間中に8スタンプ集めると、お菓子がプレゼントされる(数に限りあり)。

商業施設でプレゼント

 8寺院をめぐった色紙を持参するとプレゼントがもらえる商業施設も。

 JR八王子駅前の「セレオ八王子」では2日(木)から3日(金)まで「開運手ぬぐい」、東浅川町の「イーアス高尾」では元日から10日まで「七福神イラスト入り枡」がもらえる。いずれも数量限定で、無くなり次第終了。問い合わせは各施設へ。

 イベントの詳細は記事内の二次元コードから、または「八王子七福神めぐり」で検索を。