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公開日:2025.01.01

インラインフィギュア
目指すは全日本3連覇
越野在住 藤本紗良さん

  • インラインスケート靴と全日本選手権のトロフィーを持つ藤本さん

  • 演技中の藤本さん

 タイヤの付いたスケート靴を履いて、床の上で音楽に合わせてジャンプや回転などの演技を披露する「インラインフィギュアスケート」。その全日本選手権大会でジュニア部門2連覇を果たした「若き女王」が八王子にいる。2025年もさらなる活躍が期待される越野在住の高校2年生・藤本紗良さん(17)に、競技の魅力と新年の抱負を尋ねた。

アイスと両立

 アイスフィギュアスケートの選手でもある藤本さん。小学4年生の時に、テレビで見た浅田真央選手の演技にあこがれてアイスを始めたという。それまで習っていたバレエやピアノを辞めて毎週、コーチがいる東大和市や千葉県にあるアイススケート場まで通うほど練習に打ち込み、やがて地方大会で優勝するほど上達した。

 ところが2020年に新型コロナウイルスが流行。スケートリンクが休場して、まったく練習ができなくなってしまった。そんな時にコーチから勧められたのが、体育館などでも練習ができるインラインフィギュアスケートだった。

 「タイヤの付いた靴が重くて、高く足を上げる動作やジャンプをするのが少し大変。すべっている時も氷の上よりも思うようにスピードが出ない」とアイスとの違いを語る藤本さん。それでも持ち前の熱心さで練習に励み、全日本選手権大会にも出場。23年にジュニアB(中学生部門)女子、24年にジュニアA(高校生部門)女子で優勝。見事、2連覇を達成した。

新しい競技

 昨年の全日本大会には、YOASOBIの楽曲『アイドル』で出場。「クラシック音楽などを使うアイスと違って、好きな曲で演技ができる。まだ新しい競技なので、自分たちの演技でこれからのインラインのイメージを作っていきたい」と力強く語る藤本さん。

 近くにアイススケート場がなくても気軽に始められることが利点だが、市内の体育館ではまだインラインの練習が認められていないため、千葉県や横浜市まで出かけて練習していることが大変だという。練習場所への送迎などで藤本さんを支えているのが両親の存在。母親の彩乃さんは「後悔のないように、今できることを精一杯やってもらいたい」と温かく見守っている。

観客を笑顔に

 次の全日本選手権大会は、今年3月に神奈川県綾瀬市で開催される。

 藤本さんは「目指すは3連覇。新しいジャンプに挑戦すること、スピンの精度を高めて安定させることを目標に練習を重ねている。演技を見た人が笑顔になれるようなパフォーマンスができるように頑張ります」と笑顔で今年の抱負を語った。

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