青葉区版【1月30日(木)号】

東急建設(株) 紙おむつ培養土 効果実証 青葉台東急スクエア屋上

 東急建設(株)(渋谷区)は、使用済紙おむつと昆虫を活用したオーガニック培養土生産の事業化に取り組んでいる。このほど、青葉台東急スクエア((株)東急モールズデベロップメント)屋上で実施している植物育成実験において、良好な結果を測定したと発表した。

 同事業案は、使用済紙おむつを水溶化処理することで、焼却処理に比べて環境負荷を軽減。その過程で発生する汚泥をイエバエに分解させ、生成された有機肥料を原料に、オーガニック培養土や緑化基盤材の元肥を生産するもの。昆虫を活用した有機廃棄物処理技術を有する(株)ムスカ(中央区)と使用済紙おむつのリサイクル処理技術を有するトータルケア・システム(株)(福岡市)と共同で、2026年度までの事業化を目指している。

廃棄物で緑化

 環境省によると、国内では高齢化の進行に伴い、大人用紙おむつの消費量が年々増加している。30年度には、子ども用と大人用を合わせた使用済紙おむつ排出量が、一般廃棄物処理量の約7・0%を占める約260万トンに達するとされている。現在、廃棄する紙おむつの多くは焼却処理されており、パルプ等の素材のリサイクル促進が課題となっている。

 同事業案は「廃棄物で緑化」をコンセプトとし、社会課題である使用済紙おむつの回収・リサイクルに貢献。生成したオーガニック培養土を活用し、国内外の荒廃地・砂漠の緑化を最終的なゴールとしている。

青葉台で実証実験

 植物育成実験は24年5月から行われている。配合比率ごとに、紙おむつから生成した肥料を配合した19種類の実験用培養土を入れたプランターに緑化植物「クラピア」を植栽。植被率を指標に育成状況を定期測定し、2回越夏させる。この度、1回目の越夏が終わり、複数の配合比率で既存培養土と同等の植被率が認められた。

 また、有機肥料の生成には通常6カ月程度の発酵期間が必要だが、イエバエを活用することで生成期間を約7日間まで大幅に短縮。発酵時に発生するメタンガスの削減効果も確認されている。

 実証実験の結果を活かし、建築物の屋上緑化や河川・鉄道法面緑化への応用を視野に入れ、検討を進める方針の同社。事業リーダーの柳原好孝さんは「より一層効率的な生産方法や品質・コスト追及、供給体制の確立等に努める」としている。

2014年10月、台風による大雨で栄区の一部が浸水(市提供)

横浜市 下水道浸水対策を強化 高リスク地区で施設整備

 横浜市が下水道による浸水対策の目標などを定めた「(仮称)横浜市下水道浸水対策プラン」の素案を昨年12月に発表した。素案では気候変動による大雨に備え、排水路や下水道施設の整備を強化する方針やリスクが高いと判断した地区から整備を行い、約20年かけて完了させることなどが示された。市は素案への意見を2月14日まで募っている。

 浸水には大雨で河川があふれる「外水氾濫」と降った雨が河川などに排水できずに起こる「内水氾濫」がある。下水道は雨水(内水)を排除する役割があり、市は河川などに放流する雨水管やポンプ場の整備を行う。

 今回のプランは、下水道の浸水対策の目標や進め方などを定めたもの。市はこれまでも、過去に浸水が発生した地区を優先して施設整備を進めており、2025年度末までに発生地区の約9割で整備が終わる見込み。

 09年〜23年の15年間、市内で最も浸水が多かったのは14年の約240棟。そのほかの年は数棟から100棟以内で推移し、20、22、23年は1棟も被害がなかった。

雨量基準引き上げ

 しかし、13〜22年に市内で1時間あたり50mm超の雨が降った回数は平均で年328回で、1976〜85年の約1・5倍に増加。今後、気候変動によって増加が予測される。国は21年に雨量増を踏まえた整備水準の引き上げを実施。従来より1割増の雨量に対応するよう自治体に求めている。

 この状況を受け、素案では浸水対策の考え方として、下水道から水をあふれさせない「防災」の観点と水があふれても床上浸水させない、浸水しても安全に避難できる環境を整える「減災」の目標を掲げている。

 さらに、市内を6千以上の地区に分け、浸水のシミュレーションを行い、人口や鉄道駅などの状況を考慮してリスクを算出。高リスク地区を含む流域を受け持つ16幹線・252地区の施設を約20年かけて整備する方針を示した。市下水道河川局によると、水が集まりやすい窪地は浸水リスクが高いという。

 市は素案への意見を募っており、プランを3月に公表する見込みだ。

第74代(一社)横浜青年会議所の理事長に就任した 佐藤 直樹さん 鶴見区出身 39歳

横浜の発展へ意見交わす

 ○...論語の「和而不同(わじふどう)」をテーマに、市内の若手経済人からなる横浜青年会議所(横浜JC・会員数311人)の2025年度の理事長を務める。「当事者意識を持ち、慣れ合いではなく意見を交わして横浜の街を良くする」との思いでこの言葉を選んだ。18年に入会後、日本JCに出向し、他地区の理事長や会頭と関わる機会も多かった。「リーダーとしての景色を見てみたい」と名乗り出た。「やった分だけ得られるものがある」と活動の魅力を語る。

 ○...薬剤師として父が代表を務める薬局に新卒で入社。関東を中心に約70ある店舗に携わり、多忙な日々を過ごす。「JCの活動と仕事には垣根がない。JCでの経験は仕事に持ち帰れるし、その逆もある」。会議の仕方などの運営面や、出会った人から吸収した考えや姿勢を双方に生かしている。

 ○...時間ができるとサウナで「ととのう」のがリラックスのひと時。大学まで暮らした鶴見区の温泉施設には家族を連れてよく行くという。「外からの情報を遮断して脈と自律神経と向き合う時間」と話す。妻とは高校から大学まで打ち込んだインディアカの大会で出会った。現在は小6と小4の息子の父親。「男子だけのLINEグループでゲームの話をしたり、早く帰れる日は回転寿司からのゲームセンターが定番」と家族との時間を大切にしている。

 ○...今年度のJCの重要課題は「国際」。「循環経済の潮流を横浜から世界へ」を方針に、横浜から他国の課題解決に取り組む企業やリーダーを育成。長期的な国外資本を確保し、市内経済として循環させることを目指す。広報にも力を注ぐ。「横浜が好きで、本気で街の未来を考えているJCのことを知ってもらい、仲間を増やしたい」
第一部で講師を務めるソフトバンク株式会社の池田昌人氏

かながわSDGsパートナーミーティング 2月6日にパシフィコ横浜で開催

 神奈川県主催による「かながわSDGsパートナーミーティング」が2月6日(木)、パシフィコ横浜で開催される「テクニカルショウヨコハマ2025」内の催しの一部として行われる。時間は午前10時15分〜午後4時20分。

 当日は三部構成で、第一部(午前10時15分〜11時55分)は、ソフトバンク株式会社CSR本部長/ESG推進室長の池田昌人氏と株式会社トビムシによる「SDGsセミナー」、第二部(午後0時10分〜午後1時15分)はSDGsの取組についての表彰式「みんなのSDGs表彰」や受賞企業による取組発表などが行われる。

 休憩を挟んだ第三部(午後2時〜午後4時20分)は、企業同士のマッチングの機会となる少人数の「意見交換会」を予定している。

 参加申込は不要。参加希望者はかながわSDGsパートナーミーティングの会場となるパシフィコ横浜展示ホール内セミナー会場にて受付(参加希望者は名刺2枚必要)を。

 問い合わせは、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室SDGs推進グループ【電話】045・285・0909へ。

街の運営を話し合う「まちづくり組」

子どもが作る理想の街 3月開催に向けて準備中

 子どもと地域の大人が一緒に作る1日限りの仮想の街「チッチェーノ・チッタ」が3月8日(土)、美しが丘公園で開催される。午前10時から午後3時30分。一般参加無料。

 昨年、約3000人が参加し、大盛況を博した「チッチェーノ・チッタ」。子どもたち自らが店舗の出店や街の運営に携わり、そこに地元企業や団体等の大人出店者が加わって街を作る。当日訪れた子どもたちは「子ども市民」として各店舗で職業体験をし、受け取った「給料」を使って店舗で買い物等を楽しみながら社会の仕組みを学ぶ。

 開催に向けて、街づくりに関わる子どもたちは会議を重ねている。街の運営に携わる「まちづくり組」によると、今回の目玉は「鉄道」と「キャラクター」。街に鉄道が開通するのは初めてで、1月18日の会議では駅名を巡って議論が白熱。「普通の名前じゃ面白くない」と個性的な案が次々と飛び出した。また、今まで顔だけだったロゴのキャラクターを全身デザイン。当日、キャラクター名を決めるイベントも実施するという。

 子どもたちは「大人から子どもまで、誰でも楽しめる理想の街。ぜひ遊びに来て下さい」と呼びかけている。

 職業体験の予約は2月9日(日)から受付開始。小学生対象、市民税(参加費)1000円。詳細は下記二次元コードから予約サイトへ。

マジックを披露する児童

児童のマジックに100人 特訓の成果を披露

 嶮山小学校4年1組(梅本樹徳教諭)の児童32人が地域住民を招いて、すすき野地域ケアプラザで1月21日、マジックショーを開催した。

 この活動は「日頃から、すすき野で自分たちを見守ってくれている人たちに恩返しがしたい」と児童たちが企画したもの。担任の梅本教諭がマジックを実践して見せたところ児童が興味を持ったという。

 昨年6月頃から地域でマジックの指導ができる人を探し、毎日特訓に励んできた児童たち。並行して自作したチラシやポスターを掲示・配布したりと、すすき野商店会、ケアプラザなどの協力を得ながらPR活動も行ってきた。

 当日は約100人が同ケアプラザに。児童がトランプや輪ゴム、コインなどを使ったマジックを成功させると、大きな拍手が会場から沸いていた。来場者は「子どもたちが一生懸命に取り組む姿に感動しました」と感想を述べた。

 児童の一人は「来てくれた皆さんが笑顔になってくれて、頑張って良かったと思った」と笑顔で話していた。
スライドを用いて説明

三井住友信託銀行 高校で「お金」の大切さ説く 収入と支出、適切な把握を

 三井住友信託銀行(株)の社員が市ケ尾高校に赴き、「お金」について教える特別授業が1月20日に行われた。

 マネーリテラシーの向上や金融知識について学ぶことを目的に、1年生対象で行われた同授業。たまプラーザ支店、新百合ヶ丘支店、青葉台支店の3人が講師を務めた。今年は1クラスで授業を行い、その他のクラスにはリモートで様子を配信した。

 授業では始めに人生のさまざまな場面で多額の費用が掛かることを説明。代表例として住宅購入費用、教育関連費用、老後生活費用を「人生の3大費用」として挙げた。それらの費用の支出に対応するためには「収入と支出を適切に把握することが大切」と話し、家計簿アプリの活用などを推奨した。また、金融資産の管理には「貯蓄」「投資」「投機」があることを挙げ、順を追って解説。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で資産を活用する必要があると説いた。

 青葉台支店の岩崎誠次長は「最近では、『ローリスク・ハイリターン』などの甘言に騙されてお金を失う人もいる。早いうちから金融知識を身に付けることが大切」と話していた。

左から中島隆雄区長、内田会長、宇多範泰消防署長

奈良北団地連合自治会 22年間無火災を達成 市内最長を更新

 奈良北団地連合自治会(内田清高会長)が22年間連続無火災を達成した。22年前の放火を機に住民一人ひとりが気を配り、無火災達成記録の市内最長を継続している同連合(1月27日時点)。1月20日には市長表彰の感謝状が贈られた。

 市の連続無火災地域表彰は、世帯数ごとに達成期間が設けられている。同連合が該当する5千世帯未満では2年間で区長表彰、その後1年経過ごとに消防局長表彰、横浜市長表彰と続く。

 全戸に火災報知器を設置済みの他、ごみの捨て方など日々注意している同連合。「団地なので、火災が発生すると隣や上下階にも影響する。互いに迷惑をかけないよう、皆さんが責任を持って生活しているおかげ」と内田会長は話していた。

自身の経験を共有する参加者

SMG U-15選手 ジェンダー講座を受講 女子サッカーの未来考える

 男女共同参画センター横浜北で1月18日、日体大SMG横浜U─15に所属する女子中学生を対象としたジェンダーワークショップが行われた。

 青葉区における女子サッカーの環境向上や活性化を図る、東急SレイエスFCと日体大SMG横浜の協働プロジェクト「SMGミライ応援プロジェクト」の一環。11人の女子中学生が、日体大SMG横浜に所属する大学生4人と共に、サッカーを通してジェンダー課題や「自分らしく楽しむ」ことを学んだ。

 参加者は数人のグループに分かれ、プロの女子サッカー選手のインタビューなどを参考に、クラブに所属できない、更衣室や練習場所がないなど、「女の子だから」を理由に経験したことや見聞きしたことを共有。ジェンダー課題や日本のスポーツ界の現状などを学び、「サッカーにどうなってほしいか」「自分にできることは何か」などを話し合った。参加者からは、更衣室の要望や道具支給の希望、女性コーチを増やしてほしいなど具体的な意見が上がった。

 講師を務めた同センターの小田美子さんは、「ジェンダーについて、またジェンダーとサッカーの課題について理解が深まった様子が見てとれた。今後も継続的な取組ができれば」と振り返った。

デジタルツールを紹介 市、町内会向けに冊子作成

 横浜市は市内に約2800団体ある自治会町内会のデジタル化を支援しようと、活動に役立つアプリやサービスなどのツールを紹介する冊子=写真=を製作した。

 冊子には、デジタル化支援のために市と協定を結ぶ15事業者・団体によるサイト作成や電子回覧板の機能があるアプリ、デジタル化のアドバイスのほか、大手事業者のSNSサービスなど、合計で22のツール・事業者が紹介されている。

ダウンロードも

 冊子は2月に市内の全自治会町内会に配布するほか、市のウェブサイトからダウンロードできるようにした。ウェブサイトは「横浜市 自治会町内会DX」で検索。

 問い合わせは市市民局地域活動推進課【電話】045・671・2317へ。

区役所の4階に掲示

桐蔭会 区役所に記念横断幕 ラグビー部の優勝祝う

 1月7日まで行われた全国高校ラグビー大会で桐蔭学園高校ラグビー部が2年連続、5回目の優勝を果たした。これを受け、桐蔭学園の同窓会「桐蔭会」のメンバー6人が1月23日、青葉区役所に優勝を祝う記念横断幕を掲げた。この取組は2021年から始まり、今回で3回目となる。

 「祝Ⅴ5 全国高校ラグビー大会 桐蔭学園高等学校ラグビー部」と記された横断幕は大きさ縦約1m×横約8m。区役所の横浜上麻生線側に掲示されている。

 桐蔭会の会長を務める江川透さんは大会の決勝を現地で観戦。「ケガなどがあり心配もあったが、激戦を勝ち抜いてくれた。諦めない団結力を見られた」と振り返った。

 横断幕は2カ月掲示予定で、その後は桐蔭学園に寄贈される。

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福井さん(左)と夫の久さん=本人提供

黒須田在住福井悠子さん 國際書画展で会員賞 国立新美術館で作品展示

 黒須田在住の福井悠子さん(85)の作品が、国立新美術館(東京都)で開かれている「第47回國際書画展」会員の部で会員賞を受賞した。作品は2月3日(月)まで同展で展示されている。

 書画を通じた国際交流を目的に國際書画連盟が主催する同展。福井さんは毎年会員として出品しており、今回は彩色された梅の花と鳥が2羽描かれた水墨画『春信(しゅんしん)』で初めて会員賞に選ばれ、連盟の評議員に昇格した。

 福井さんは「まさか受賞できると思わなかった。不思議な元気をもらったような気持ち」と喜びをあらわにする。

息子の言葉きっかけに

 35年前に東京から現在の青葉区に移り住んだ福井さん。4人の子育ても一段落した折、次男が体調を崩し入院。家に籠りがちだった福井さんは次男から「家から出て、何か人の役に立つことを」と励まされた。その後次男は急逝してしまったが、「息子の分まで人の役に立ちたい」と、消費生活推進員、家庭防災委員、民生委員などを務めて地域福祉に尽力。趣味として始めた彩色水墨画でも活発に人と交流するようになった。

 福井さんは「みなさんと関われるようになったのも息子の言葉のおかげ。受賞がきっかけで自分のような立場の人を勇気づけられたら」と思いを語った。

実技調査の横浜市と全国の平均値の比較

横浜 全国平均下回る 児童生徒の体力調査結果

 横浜市は2024年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果を発表した。

 各種目の測定値から総合的に判断する体力合計点では、横浜の小学生は男子51・4、女子51・8で、全国平均値の男子52・5、女子53・9を下回り、中学生でも男子39・9、女子44・2で全国平均の男子41・7、女子47・2を下回った。昨年度との比較では小学校の男女、中学生男子がやや上昇、中学生女子は横ばいだった。

 同調査は毎年小学5年生と中学2年生の男女児童生徒を対象に市が実施している。50m走やボール投げなど9種目の記録を10段階で得点化し、体力合計点として算出。調査は4月から7月までに小学5年生約2万6千人、中学2年生約1万6千人を対象に実施した。

 体力・運動能力調査では、小学生男女の長座体前屈、小中男女の反復横跳びなどで全国平均を上回ったが、握力や上体起こしなどでは、小中男女で全国平均を下回った。

 運動習慣については、「運動やスポーツは大切なもの」と回答した割合や、「授業以外で運動やスポーツをする1週間の平均時間」が全国平均よりも高く、横浜市では運動習慣についての意識が高いことが分かった。

「おみせの休日」キービジュアル

たまプラーザテラス 店舗ごとに「お休み」設定 2カ月前から告知

 (株)東急モールズデベロップメントが運営する商業施設「たまプラーザテラス」は、出店店舗が自由に休業日を設定できるフレックス休暇制度「おみせの休日」を1月30日より本導入する。

 同制度導入の背景には慢性的な人手不足と、それによる従業員一人ひとりの負担増加、人材確保難といった課題がある。そうした課題を解決するため、同施設では昨年1月30日から「おみせの休日」を試験的に実施。この1年間に8店舗で計15日間の休業があった。その後、実施についてアンケートしたところ、「リフレッシュや全体一斉の勉強会に利用でき、とても有意義だった」「スタッフ同士の交流が深まり、チームプレーのレベルが上がった」など好意的な意見が寄せられたという。

 そうした経緯から「おみせの休日」の本導入を決定。制度を導入するかどうかは各店舗の判断となるが、導入した店舗では繁忙期や特定の日付を除き、年間4日まで自由に休業日を設定できるようになる。同社の担当者は「従業員の働きやすさ向上やコミュニケーション促進を図りたい」と話している。

HPやSNSで発信

 現在、全142店舗(東急百貨店を除く)のうち8店舗が同制度を利用中(1月16日時点)だ。今後、2月と3月でさらに3店舗が制度を利用予定だという。各店舗の休業日は店頭でのポスター掲示やSNS、たまプラーザテラスHPなどで2カ月前から告知するとしている。

求む、野球審判員 区連盟が募集中

 青葉区野球連盟(原田滋理事長)は、野球の審判員を常時募集中だ。

 週末を中心に区民大会や中学・高校の試合を他の審判員と一緒に担当する。高額ではないが、審判料や交通費、昼食代なども支給される。原田理事長によると、正しい野球のルールを覚えることで、選手としても、観戦者としても、より深く野球を楽しむことができるようになるという。

 応募は同連盟HP(【URL】https://sites.google.com/view/aoba-baseballcircuit/または二次元コード)に記載されている試合予定を確認の上、会場で審判員に声を掛けるか、原田理事長まで連絡。【携帯電話】090・3211・8895

参加無料 知っておきたい、令和の相続 2月20日、新横浜でセミナー

 近年大きな変革があった相続税・贈与税制-。相続税に特化したランドマーク税理士法人では、その内容と令和7年の税制改正についての特別セミナーを、2月20日(木)に開催。午後2時から3時まで。セミナーテーマは『令和7年度税制改正と不動産の相続問題』。

 「相続税についての理解を深め、早めの対策を進めていきましょう」と講師の清田幸佑さん。終了後、希望者には個別相談も(要予約)。

 参加無料。会場は同社新横浜セミナールーム(新横浜駅1分)。申込・問合せは【電話】03・6269・9996まで。

上野 孝 会頭

年頭所感 「Y★X」(横浜トランスフォーメーション)で新たな変革へ挑戦 横浜商工会議所会頭 上野 孝

 これまでの3年間を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症は再拡大の振れを伴いながら収束に向かい、徐々に経済社会活動の正常化が進んだと考えております。

 わが国経済は今、停滞から成長への転換点を迎えております。この好機にデフレマインドを完全に払拭し、自己変革によりイノベーションに果敢に挑戦して、持続的な「成長型経済」を実現することが急務です。しかしながら、地域の経済と雇用を支える中小企業は自助努力をはるかに超えた厳しい経営環境に立たされております。

 厳しい時期だからこそ、地域に密着し企業とともに活動する商工会議所の出番であり、その社会的な存在意義と使命が問われております。こうした認識から、私は今期の活動を進めていくにあたり「三つの基本目標」を設定いたしました。

 一番目は「GREEN×EXPO 2027の会員一丸となった開催支援と横浜の新たな飛躍を目指して」です。この催しは国家プロジェクトであり、横浜で初めて開催される国際博覧会です。開催効果が横浜全体に波及するよう、会員一丸となって開催協力・支援してまいります。さらに、跡地活用の推進等を通じて市内全域の活性化にも繋げていきたいと考えます。二番目は「人口減少に立ち向かう横浜の革新と飛躍を目指して」です。横浜商工会議所も、企業経営や街づくり等における諸課題や施策等を検討・提案することによって、横浜全体の新たな飛躍につなげていきたいと考えております。三番目が「経営基盤の強化を図るDX・GX・CXの先駆的推進を目指して」です。社会的課題の克服にチャレンジする中小企業を全国的にも先駆的に支援していこうという取組みでございます。

 そして、全体を包括するキャッチフレーズとして『横浜トランスフォーメーション(Y★Ⅹ:ワイエックス)の推進による新たな変革への挑戦』を設定いたしました。

 この三つの基本目標を達成するため、「六つの基本政策」、【1】「物価高騰や人手不足等による倒産の防止や事業継続のための(中小企業に対する)伴走型経営支援の強化」【2】「中小・中堅企業の成長段階に応じたきめ細かな経営支援の強化」【3】「GREEN×EXPO 2027の開催に向けた協力体制の強化」【4】「人口減少問題と企業経営の諸課題に関する施策検討と支援事業の展開」【5】「DX・CX推進やSDGs、カーボンニュートラル実現に向けた取組への支援強化」【6】「稼げる都市・横浜の創造を目指した多様な都市開発の推進、交流人口の拡大、観光産業の振興等による賑わいの醸成」を掲げています。

 このように、三つの基本目標とそれを達成するための六つの基本政策を展開することによって、『Y★Ⅹの推進による新たな変革への挑戦』を進めてまいります。

     (以上、要旨。見出しは本紙)

奈良美智《春少女》 2012年 アクリル絵具、カンヴァス 227.0 × 182.0 cm 横浜美術館蔵 ©YoshitomoNara

横浜美術館が全館営業に 2月から記念展

 大規模改修工事のために2021年3月から休館し、昨年11月に一部開館していた横浜美術館が2月8日(土)に全館営業を開始する。これを記念したリニューアルオープン記念展「おかえり、ヨコハマ」が同日から6月2日(月)まで行われる。

 横浜にゆかりのある絵画や写真、工芸、映像などの作品や資料を通し、新たな視点で横浜の歴史を掘り下げるもの。セザンヌ、ピカソ、マグリット、奈良美智など、横浜美術館所蔵のコレクションのほか、横浜市歴史博物館や横浜開港資料館など、市内施設が所蔵する作品や資料も展示する。

活動理念に多様性

 改修後の活動理念の柱とする「多様性」の観点から、開港以前の横浜に暮らした人々や女性、子どもなど、これまで注目されることがなかった存在に光を当てる。子どもも楽しめるように、会場内には「子どもの目でみるコーナー」を設ける。

 タイトル「おかえり、ヨコハマ」には、同館が完全な形で帰ってくることやさまざまな地域から横浜に来た人々を迎え入れたいという思いがある。蔵屋美香館長は、「横浜の歴史を深掘りすると、世界の歴史もきっと違って見えてくる。たくさんの新しい発見をしてもらいたい」と話す。

 今回の改修では、無料で入れるギャラリーを2カ所増設。グランドギャラリーにはテーブルやいすを配置し、アート作品を見ながら休憩できるようになった。

 午前10時から午後6時。木曜休館(3月20日(祝)は開館し、翌日休館)。観覧料一般1800円。詳細は同館【電話】045・221・0300。

参院選 立民 現職2人擁立へ 牧山氏と水野氏

 今夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に立憲民主党がともに現職の牧山弘惠氏(60)と水野素子氏(54)の2人を擁立することを決めた。

 牧山氏は米国での弁護士活動などを経て、2007年の参院選に民主党から出馬して初当選。13年、19年と連続当選している。1月28日に県庁で会見を開き、「物価高への対策として、食料品の消費税ゼロを訴えていく」と語った。

 水野氏は宇宙開発事業団(現JAXA)に28年間勤務した後、22年の参院選で欠員議席分の5位で当選。28日に牧山氏と別に行った会見で、「日米地位協定の改正を進めることや先端技術による産業が元気な日本を作っていきたい」と述べた。

 2人が出馬することに牧山氏は「自分の政策を思い切りアピールする」、水野氏は「議員歴が短い自分がいかに頑張れるか」と語った。

横浜市内 2024年の火災件数は23年より減少も死者は増加 24人、過去10年で最多タイ

 横浜市消防局は1月17日、2024(令和6)年の「火災・救急概況(速報)」を発表した。火災件数は23年より減少したものの、死者は10人増の24人だった。全火災の出火原因は「たばこ」に代わり「放火」が最多となった。救急出動件数、搬送人員ともに3年連続で過去最多を記録した。

出火原因は放火が最多

 発表によると、市内で24年に発生した火災は678件で、23年と比べて55件減少した。

 出火原因で最も多かったのは「放火(疑い含む)」で115件。23年は1番目だった「たばこ」は23年比15件減の110件で2番目となった。3番目は84件の「こんろ」だった。

 住宅火災(290件)の出火原因は例年と同様、「こんろ」が最多で23年比7件増の65件。次いで「たばこ」が38件、「電気機器」が32件だった。

 テレビや掃除機などの電気機器、テーブルタップなどの配線器具を発火源とする「電気火災」は全火災のうち198件で、全体の29・2%。中でもリチウムイオン蓄電池に起因した火災は40件で、消防局の担当者は「近年増加傾向にある」と話す。モバイルバッテリーやスマートフォンなどに使われていることが多いリチウムイオン蓄電池は、強い衝撃に弱いため、「高いところから落下させた場合は、使用を控えてほしい」という。特に膨れていたり、充電中に異常な高温になった場合には、「速やかに使用を中止してほしい」と呼びかける。

火災による死者の8割が高齢者

 火災による死者(放火自殺を除く)は24人で、過去10年間で2016年と並んで過去最多。全員が「住宅火災」で死亡し、そのうち19人(79・2%)が65歳以上の高齢者だった。

 火災による負傷者は108人(23年比9人減)で、そのうち45人(41・7%)が65歳以上の高齢者。23年の32・5%よりも高齢者の割合が増えている。

 火災件数は減ったが、死者数が増えている要因について、同局の担当者は高齢化があると分析。「高齢者は煙の臭いに気付きづらい人が多い。また、足腰が弱っていて逃げるのに時間がかかる人もいる」と話し、今後も高齢化が進むため、火災による死者、負傷者で高齢者の割合が高い傾向は続くとみている。

日頃から整理整頓を

 同局の担当者は出火原因1番目の「放火」に対しての備えとして、「自宅の屋外に余計なものを置かないこと」を挙げる。ごみ袋や使わないものなどを屋外に放置していると、放火犯に目を付けられやすくなるという。

 また、火災が発生した場合、速やかに避難するためには「自宅内も整理整頓してほしい」と同担当者。安全な避難ルートを確保できるだけでなく、リチウムイオン蓄電池が発火しても、周囲に燃え移るものがなかったため、被害が拡大せずに済んだケースもあったという。「日頃からの整理整頓が大事」と呼びかけている。

■過去10年間の救急出場件数・搬送人員の推移

横浜市内で2024年 救急出場、搬送人員ともに3年連続で最多更新 消防局「火災・救急概況」発表

 横浜市消防局は1月17日、2024(令和6)年の「火災・救急概況(速報)」を発表した。救急出場件数は25万6481件で23年を1845件上回り、過去最多を記録。2分3秒に1回救急車が出場し、市民15人に1人が救急車を利用したことになる。

 搬送人員は23年を2501人上回る20万7472人で過去最多。救急出動件数、搬送人員ともに3年連続で過去最多を記録した。

救急出場、1日あたり701件

 1カ月当たりの平均救急出場件数は2万1373件で、23年から153件増えた。月別では7月が最も多く、23年を288件上回る2万5442件。次いで12月が2万4857件、1月が2万3192件だった。消防局の担当者によると、熱中症や感染症の流行時期に救急要請が多くなったという。

年代別では高齢者だけ増加

 年代別に搬送人員を見ると、新生児・乳幼児から65歳未満までは減少している一方、65歳以上の高齢者は23年から6212人増えて12万1349人だった。

 事故種別別の出場件数は、「急病」が最多で18万580件で前年から1302件減少。次いで転倒・転落、やけど、熱中症などの「一般負傷」が4万6939件で前年から2163件増えた。

 搬送人員で高齢者だけが増えていること、一般負傷が増えていることについて担当者は、どちらも「高齢化社会の影響」と分析。高齢者は転倒しやすかったり、体温や室温の変化に気付きにくい人が多いため、「今後も社会の高齢化が進み、同様の傾向が続くと見込まれる」と話す。

迷ったら「救急受診ガイド」か「♯7119」

 出場件数が増加すると、現場から遠い救急車が出場することが増え、一分一秒を争う現場への到着が遅れる恐れがある。救急車を必要な人が必要な時に安心して利用できるよう、消防局は適時・適切な利用を呼びかけている。

 同局はパソコンやスマートフォンから緊急性や受診の必要性を確認できる「横浜市救急受診ガイド」(「横浜市救急受診ガイド」で検索)の利用を推奨。当てはまる症状などを選択してクリックしていくと、すぐに救急車を呼ぶべきか、何かを受診すればいいかなどの結果が表示される。

 電話で「♯7119」にかけると、かながわ救急相談センターにつながり、「救急受診できる病院・診療所」、「今すぐに受診すべきか救急車を呼ぶべきか」をオペレーターと直接、相談できる。

 市は「あんしん救急―知って予防!救急車―」というキャッチフレーズで、救急資源の有効利用の啓発を行っており、日頃の備えや困った時の相談先などまとめた同名のリーフレットを消防署や区役所などで配布している。

喜びを爆発させる横浜の部員(上)と野原監督を中心に集まる横浜清陵の部員

高校野球 センバツに市内2校 6年ぶりの横浜、初の清陵

 3月18日から甲子園球場で行われる「第97回選抜高校野球大会」の出場32校が1月24日に発表され、一般選考で横浜高校=金沢区=、「21世紀枠」で県立横浜清陵高校=南区=がそれぞれ選ばれた。戦後の選抜大会に横浜市内から2校が選ばれたのは、2019年に横浜と桐蔭学園=青葉区=が出場して以来、6年ぶり7回目。

優勝候補の名門

 横浜の選抜出場は6年ぶり17回目。昨年は夏の県大会で準優勝の後、秋に関東大会を制し、11月の明治神宮野球大会で27年ぶりの優勝を果たした。今大会では優勝候補に挙げられる。

 阿部葉太主将は「『頑張ってね』と声をかけてくれる地域の方たちのためにも、自分たちが甲子園の舞台で精一杯戦い抜いている姿を見せたい」と話し、06年以来、4度目の選抜制覇を目指す。

21世紀枠 県勢初

 横浜清陵は春夏通して初の甲子園出場。県内の県立校が選抜大会に出場するのは1954年の湘南以来、71年ぶり。

 21世紀枠は、困難な練習環境を克服しているなどの学校を選出するもの。県内校が21世紀枠で出場するのは初めて。

 野原慎太郎監督は「喜びより使命感を強く感じる」と話し、「今日も甲子園に向けた大事な一日」と監督から言葉をもらった選手は、いつも通りの練習に励んだ。

出演する澤田智恵さん

区内在住澤田さん ウクライナの孤児支援 24日 チャリティー演奏会

 ウクライナの孤児を支援するチャリティーコンサートが2月24日(月・祝)、田園江田協会(青葉区荏田町474の1)で開かれる。

 当日は青葉区在住のバイオリニストで日本ウクライナ芸術協会の代表を務める澤田智恵さんをはじめ、武松洋子さん(朗読)、杉本沙織さん(ピアノ)、ウクライナからの避難者たちで構成される合唱団が出演。マスネ『タイスの瞑想曲』、ジャゾット『アルビノーニのアダージョ』などを披露する。

 入場無料。コンサートは2部制で、第1公演が午後1時30分から2時30分、第2公演が4時から5時(ともに開場30分前)。幼児入場可。

 会場では募金の協力を。振込でも対応可。集められた寄付は孤児たちの支援を続けているウクライナ・キーウの慈善団体「子供達の友人達」に全額寄付される。

 申し込みは下記関連リンクから。問い合わせは同協会【携帯電話】080・5410・9639。

会見で発言する山中竹春市長

中居さん女性トラブル フジテレビと連携協定結ぶ横浜市の山中市長「状況を注視したい」 消防局がドラマ撮影に協力

 タレントの中居正広さんの女性トラブルにフジテレビ社員が関与していた疑いが報じられた件に関連し、フジテレビと連携協定を結んでいる横浜市の山中竹春市長は1月22日の定例会見で「今後の状況を注視していきたい」と述べた。

 市とフジテレビは2024年11月に連携協定を締結。協定に基づき、市消防局が撮影に協力している消防司令センターを舞台にしたドラマ「119エマージェンシーコール」が1月13日から放送されている。

 会見の中で山中市長はフジテレビへの対応について聞かれ、「市として特段のアクションを起こしたことはない。今後、状況を注視していきたい」と述べた。さらに、「(ドラマが)市消防局の業務の理解につながるものとして、SNSなどの発信を続けてきた。しかし、それがあまり許容されない状況になるのなら、対応を考えたい」と語った。

教えて!職人さん vol.19 「雨漏り対策」についてのアドバイス【3】

 Q...「雨漏り対策」についてプロのアドバイスを仰ぐシリーズ3回目。前回の「塗料編」に続き、今回は雨漏りを防ぐ「タスペーサー工法」について教えて下さい。

 A...皆さんにとって聞き慣れない「タスペーサー」とは、簡単に言うと屋根を塗装する際に使用する道具のことです。通常、屋根は雨水の浸入を防ぐために隙間があったらいけないと思われがちですが、屋根には適度な隙間が必要です。そのスペースを作り出すのが「タスペーサー」です。

 Q...なぜ隙間が必要?

 A...例えば冬場は家の中が暖かく外が冷たいため「内部結露」が起きたり、自然に水分を吸い上げてしまう「毛細管現象」により、屋根の劣化が早まるからです。

 Q...どんな道具なの?

 A...形状は板状で、主に「縁切り」という塗装の工程で使用します。この道具を用いると、縁切り部分の塗膜が剥がれる心配が皆無となるほか、先ほど説明した「隙間」が十分に確保されるため、結果的に工期短縮にも繋がります。また隙間確保が難しいとされる「2回目の屋根塗装」や「水性塗料による屋根塗装」さらに1回目の屋根塗装の塗料が剝がれてしまっている場合等は、タスペーサーの使用がほぼ必須となります。今回は専門的な話になりましたが、プロの職人はこうした目に見えづらい作業も大切にしている事を知ってもらえれば幸いです。