鎌倉版【2月7日(金)号】
考案したリッチモンドさん

材木座まあめいど 地元の未利用魚を佃煮に 県なでしこブランド認定

 女性が開発に貢献した優れた商品やサービスを県が認定する「神奈川なでしこブランド」事業。今年度は、材木座の株式会社まあめいどの佃煮「ぎぃちゃん」など10件が認定され、2月1日、横浜で認定式が開催された。

 10回目の今年度は寄せられた100件のうち、10件を認定。鎌倉市からは、リッチモンドひとみさんが考案した、未利用魚ヒイラギの佃煮「ぎぃちゃん」が認定された。

 柊の葉に似た小魚のヒイラギは、粘液をまとい、とげもある。釣り好きにはよく知られるが、スーパーなどには流通しない未利用魚だ。

 リッチモンドさんは、元祖釣りアイドル「上野ひとみ」として活動し、現在も釣り師、料理研究家、飲食店経営など魚にまつわる仕事を続ける。

 材木座には網元も多く、ヒイラギの干物を売っているところもあるが、「煎って酒のあてに食べるくらいで、何かできないかと考えていた。ご飯のお供として楽しめるように、ご近所さんや漁師さんにも味見をしてもらいながら、種類も増やしていきました」。

 「ギィギィ鳴くから」と親しみを込めて商品名は「ぎぃちゃん」に。旨口・辛口・山椒・ガーリックオイルの4種で、各120g入り800〜1250円で販売中。「手土産としても好評です。釣り好きには『ヒイラギ食べられるんだ』と驚かれますよ」

 購入は同社運営の飲食店「凪」(逗子市逗子5の1の12の2階)で。午後4時〜10時半。2月は不定休。ネットショップも準備中。(問)【携帯電話】050・8888・3069

2025年度予算案 一般会計が初の800億円超 人件費、物価高など背景

 鎌倉市は2月3日、総額1348億1117万円の2025年度当初予算案を発表した。行政サービスを行う一般会計は、前年度比65億1890万円増(+8・8%)の809億7390万円を計上。予算規模は2年連続で過去最大となり、初めて800億円を超えた。国民健康保険や下水道事業などの特別会計は、538億3727万円とした。

 松尾崇市長は3日の定例会見で、「ミライへの架け橋予算」と名付けた新年度予算案を発表し、「まちづくり・子ども・教育・安心安全の分野を中心に全力で市政に取り組みたい」と語った。

 財源となる歳入は、全体の47・7%を占める市税が個人の給与収入や企業収益増により前年度比21億9008万円増の385億9346万円。ふるさと納税が好調な寄附金は前年比12億8891万円増の30億1371万円。市の借金にあたる市債は前年比2億1030万円減の42億4050万円発行。貯金にあたる財政調整基金は、51億9000万円切り崩す。

ごみ処理などで23億円

 歳出について市は、「人件費や物価の高騰、児童手当の増大などによる」と説明する。福祉などにかかる民生費が全体の4割を占め、前年から25億8676万円増。総務費は、今年行われる市議選と市長選の費用などを計上し、前年比21億643万円増とした。

 事業別では、今年5月に開幕する東アジア文化都市の事業費に2億円。名越クリーンセンターの解体とごみ中継施設の整備、一部地域でのごみの戸別収集開始など生活環境分野として23億円。市役所移転計画関連は、前年からの債務負担行為として基本設計業務費を3億円計上。深沢地域整備事業では、深沢小学校西側道路の改良設計や埋蔵文化財の試掘調査に5億円。坂ノ下に建設を予定する漁業支援施設の整備には、4億円を計上。由比ガ浜中学校の開校や学校給食の食材費高騰による増額分負担なども予算に盛り込んだ。

 来年度予算案は、2月12日(水)開会の市議会定例会に提出される。

位置条例提出は4月市議選以降

 市役所の深沢移転計画を巡り、松尾市長は3日の会見で、移転に必要な「位置条例改正案」を2月議会に提出しないことを明らかにした。松尾市長は「議員の意向を聞き3分2以上の賛同が得られたら速やかに提出したい」とし、再提出は4月の鎌倉市議選後となる。

スパイス料理のオンライン書籍を出版した メタ・バラッツさん 雪ノ下在住 40歳

可能性は無限大

 ○…極楽寺の古民家・アナン邸から食欲をそそるスパイスの香りが漂う。週1回の頻度で開催する「レシピのない教室」の講師。旬の野菜や鮮魚を日本各地から取り寄せ、スパイスと合わせたレシピを即興で考案し、毎回8〜15品の料理を受講者とともに作りあげる。7年ほど前に始めた料理教室は鎌倉だけでなく、都内や横浜でも開催し、通算500回ほどを数える。「被らないように」と、毎回異なるレシピを披露する。

 ○…スパイスの輸入卸や販売を手がける(株)アナンの3代目。スパイスで蒸した大根やキャベツにレモンとターメリックをあえるなど、幼い頃から食卓には日本食の中にインドの要素を加えた料理が並んだ。都内生まれで1歳の時に鎌倉に移り住み、中学卒業まで過ごす。その後、スイスやスペインで語学とビジネスを学ぶ。大学卒業後に再び鎌倉へ戻り、家業を継いでいる。

 ○…アナンでは、自らブレンドしたスパイスを販売。試食販売では北海道から九州まで各地を飛び回り、お客さんが食べて買って、喜んでくれるのがうれしい。しかし同時に、「残ったスパイスの使い方に困り、容器が家に転がってしまっているのでは」と感じる。スパイスを有効に使い切ってもらえるように、料理教室を通して活用法を広く公開。「レシピは自分だけで抱えるよりも、シェアすることで新たなアイデアが生まれる」と、高め合うことで進化を続ける。

 ○…これまで作った416種類のレシピをまとめたオンライン書籍を昨年出版。1700ページにのぼる大作は、まもなく3万ダウンロードに達するほどの人気ぶり。「インドと日本の持ち味を存分に生かしたい」。秘められた可能性は無限大だ。

16日に市民活動フェス パネル展やバザー、体験

 「第26回かまくら市民活動フェスティバル」が2月16日(日)、市福祉センターで開催される。午前10時〜午後4時。鎌倉市市民活動センター主催。

 市内NPO団体の活動をパネルで紹介するほか、バザー、被災地応援物産販売、鎌倉のいちご販売、ボッチャ体験、竹を使ったワークショップなどを企画。講演や落語もあり。2時30分からSDGsフォトコンテストの表彰式を実施する。

 「めざめ」をテーマに、フェスを通じた市民活動へのめざめ、参加者の交流から新たに生まれるめざめを促す。(問)【電話】0467・60・4555

鎌倉市 職員採用試験2カ月前倒し 優秀な人財確保へ

 多くの人に受験してもらい、優秀な人財確保を目指し鎌倉市は2月3日、一部の職員採用試験の募集を2カ月前倒しする「早期チャレンジ枠」を設けると発表した。

 早期チャレンジ枠を導入するのは、2026年3月に大学を卒業する新卒者の事務職及び技術職(建築職・土木職)の試験から。例年5月に行う募集受付を今年3月3〜24日に前倒し。早期枠では筆記試験を廃止し、書類と面接選考により5月末に内定者を決定する。採用は来年4月1日。

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「詐欺は外〜」「福は内〜」

 「鬼は外〜、福は内〜」。大船観音寺で2月1日、豆まきの歓声が5年ぶりに響いた=写真。

 ゲストに五大路子さん、伊藤かずえさん、ジャガー横田さん・木下博勝夫妻が登場。訪れた人々は、福豆を求め手を伸ばした。途中から大船警察署員がマイクを握り、特殊詐欺の被害防止へ「詐欺は外〜、福は内〜」と注意を呼びかけた。8歳男児は「いっぱい取れた」と笑顔を見せていた。

主宰するバラッツさん=1月21日・アナン邸

416種類のスパイス料理 無料オンライン書籍

 市内極楽寺で、スパイスの輸入卸や販売を手がける(株)アナンのメタ・バラッツさん(40)=人物風土記で紹介=が、400種類以上のレシピを収録した無料オンライン書籍「スパイスカレーユニバース」を出版した。

 書籍では、バラッツさんが5年前から続けるオンライン教室で調理したカレーなど、416種類のレシピを紹介。1700ページに及ぶ内容で、昨年11月の配信開始からまもなく3万ダウンロードに到達するほどの人気ぶりだ。バラッツさんは「レシピを包み隠さずに共有することで、もっとおいしい料理の発見につなげたい」と話す。

 オンライン書籍は楽天Koboなどで配信中。「スパイスカレーユニバース」で検索を。

作家・村上雅郁さんとトーク 23日 COCORU

 『あの子の秘密』で2020年児童文芸新人賞を受賞し、中高生の成長を数多く描く鎌倉出身の作家・村上雅郁さんとのおしゃべり会が、2月23日(日)にCOCORUかまくら(二階堂)で開催される。午後2時から。

 対象は市内在住・在学の中高生。定員20人。無料。申し込み方法などの詳細は市HP。21日(金)締切。(問)市青少年課【電話】0467・61・3886 

青空自主保育映画とおはなし 11日 福祉センター

 園舎を持たず、自然の中で保育する「青空自主保育なかよし会」の3年間を記録した映画『さぁのはらへいこう』が2月11日(火・祝)、鎌倉市福祉センター(御成町20の21)で上映される。

 上映後には、なかよし会で40年間、専任保育者として子どもたちを見守ってきた相川明子さんのおはなし会も実施。午前10時からと午後1時30分からの2回開催で、午前は上映中の託児あり(要予約)。前売り1300円。詳細・託児予約は同会ウェブサイトへ。

大船で15日 かまくら献血部初主催の活動

 市民団体かまくら献血部が2月15日(土)、初主催の献血活動を大船駅笠間口で開催する。骨髄バンクドナー登録会も併催。

 受付は午前10〜11時30分、午後1〜4時。協力者には「エコたわし」を進呈。同団体の小野里秀美さんは「神奈川の『献血率全国ワースト2位からの脱却』を目標に活動しています。この機会にぜひご協力いただければ」と話す。

青森県五戸町と災害協定 鎌倉市との遠距離生かし

 鎌倉市は1月24日、青森県五戸町と災害発生時の相互応援に関する協定を締結した。

 4年ほど前から続く職員同士の交流がきっかけで実現した両自治体の災害協定。具体的には、応急復旧活動に必要な人員派遣や車両提供、資器材や物資・生活必需品の提供、ボランティアのあっせん、児童や生徒の受け入れ体制の構築など7項目を盛り込んだ。

 若宮佳一町長は「平時から市民間交流を深めたい」と言い、松尾崇市長も「五戸町とは遠距離で同時に被災する可能性が低く、応援し合える関係性を築きたい」と話した。市の災害協定は、山口県萩市や宮城県七ヶ浜町などに続き7例目。

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若年性認知症の相談会 16日 玉縄学習センター分室

 (一社)かまくら認知症ネットワークは2月16日(日)、「若年性認知症相談会」を玉縄学習センター分室(台1の2の25)の第2集会室で開催する。

 診断後に就労継続の不安や経済的問題、生活上の困りごとなど課題が増加する傾向にある若年性認知症(65歳未満で発症した認知症)。相談会では、当事者家族や支援している関係者などに対応する。

 午前10時から11時30分まで。定員15人。参加無料。申し込みは同団体事務局【電話】0467・47・6685へ。

円覚寺で15日 二胡コンサートと漢詩の朗読

 鎌倉市日本中国友好協会は2月15日(土)、弦楽器・二胡のコンサートと漢詩の朗読を円覚寺の松嶺院で開催する。午前10時半〜午後2時半。

 若手演奏家の本多ゆとりさんが二胡演奏、中国語講師の楊燕燕さんが漢詩朗読をし、同協会は「中国悠久の歴史や雄大な景観に想いをはせてほしい」と話す。

 参加費4500円(当日支払い)。別途拝観料。申し込みは同協会【電話】0467・23・2100。12日(水)締切。

”愛でたい”ひな人形展 鎌倉国宝館で開幕

 鶴岡八幡宮境内にある鎌倉国宝館で2月1日から、特別展「雛人形―目出度い 愛でたい ひなまつり」が始まった。

 平安時代にまで起源がさかのぼるといわれる3月3日の桃の節句。江戸時代には、年中行事として定着し、享保雛が流行した。今回の展示では、享保雛(国宝館・河内家旧蔵)や古今雛(国宝館・小西家旧蔵)、雛段飾り(国宝館・阿部家旧蔵)、五人囃子(手塚家蔵)など約50件を見ることができる。蒔絵やガラス、陶器で精巧に細工されたミニチュアの調度品類も見どころの一つ。

 毎週水曜日午前10時30分からは、学芸員による展示解説を実施。予約不要。入館料は一般500円。鎌倉市民・市内在学と分かるもの提示で無料に。

 会期は、3月16日(日)まで。午前9時から午後4時30分まで(入館は4時まで)。休館は2月24日を除く月曜日と25日(火)。

 (問)同館【電話】0467・22・0753