高津区版【2月14日(金)号】
ホームドア内側の「発車メロディ放送ボタン」を操作する車掌

JR南武線武蔵溝ノ口駅 さよなら「Jupiter(ジュピター)」 「ご当地メロディー」廃止へ

 JR東日本が3月15日から南武線の「ワンマン運転」を実施する。今後は運転士が車掌を兼務し、これまで車掌が行っていた駅側からの「発車メロディー」のボタン操作ができなくなる事から、武蔵溝ノ口駅で「ご当地メロディ」として親しまれてきた歌手・平原綾香さんの「Jupiter(ジュピター)」も聞けなくなるという。

 南武線はこれまで、車両先頭に運転士、最後尾車両に車掌が乗務する「ツーマン運転」を行ってきた。だがJR東日本では近年の人手不足などを背景に、より効率的な輸送を図るべく運転士がドアの開閉や発車メロディーの操作、車内放送等をすべて担当する「ワンマン運転」を導入。今後も首都圏の主要な線区で順次、採り入れる方針を打ち出している。

全駅「同じメロディー」に

 これに伴い南武線では車両最後尾のホームドア内側に備え付けられた駅側からの「発車メロディー」の放送ボタンを操作できなくなる。3月15日からのワンマン運転実施後は、車両の側面にあるスピーカーから乗車を促す同一のメロディを、すべての駅で流す予定だという。

惜しむ声も

 川崎市内の南武線では、この発車メロディーに当地ゆかりの曲を採用している駅が7つあり、それぞれ地域の魅力発信の一翼を担ってきた。昨年7月から、最寄りとなる洗足学園音楽大学出身の歌手・平原綾香さんのデビュー曲「Jupiter(ジュピター)」を発車メロディーに採用している武蔵溝ノ口駅もそのひとつ。川崎市市制100周年と、同学園創立100周年の節目が重なり実現した「ご当地メロディー」として多くの乗客に親しまれてきただけに、廃止を惜しむ声も各所からあがっている。

 武蔵溝ノ口駅でのご当地メロディー実現に携わった高津区の地域振興課では「市制100周年の事業として(ご当地メロディーは)3月末までの予定だった」としながらも、一抹の寂しさを隠せない様子。JR東日本の広報担当者は「(今後)沿線地域の活性化につながるような、様々な取り組みを行っていければ」と話し、利用客や関係者らに理解を求めていた。

川崎市予算案 防災・防犯、子育てに重点 トイレ対策に2億円

 川崎市は2月6日、2025年度の当初予算案を発表した。一般会計は前年比2・5%増の8927億円で過去最大。近年リスクが高まる自然災害における防災・減災、暑熱、防犯などの安全対策、周産期支援や子育て施策のデジタル化推進などに重点を置き、「誰もが安心・安全に暮らせるまちづくり」を強調した。

 同日行われた記者会見で福田紀彦市長は「生命(いのち)を守る安全・安心予算」と命名し、「私たちの暮らしの基盤を改めて見直したい」と説明した。

 防災・減災、暑熱、防犯などの安全対策では、災害時のトイレ対策に2億2千万円を計上。携帯トイレ約95万枚を公的備蓄として新たに用意し、避難所や市立学校に2日分の備蓄を確保する。全避難所へのマンホールトイレ整備に向けた検討も進めていく。

 近年の気候変動により必要性が高まっていた市立学校の体育館等の空調設備の整備については、2億9千万円を投じる。25年4月1日時点では市内の全体育館178棟のうち7棟の設置にとどまるが、25年度は15棟の整備に着手。27年度までに23棟の設置を目指す。

 また、防災ラジオの導入や木造住宅の耐震化支援、AEDのコンビニエンスストアへの設置、防犯カメラ設置などにも予算を拡充。埼玉県八潮市の道路陥没事故により緊急性が高まる下水道の地震・浸水対策では179億円を投じる。

妊婦健診支援を拡充

 子育て関連では、周産期支援における切れ目ない支援として18億円を計上。7月から妊婦1人あたりの公費負担を現行の8万9千円から13万5千円へ拡大し、妊娠期の経済的負担を軽減する。

 「かわさき子育てアプリ」のリニューアルには3千万円を計上。妊娠届や出生連絡票などの申請・届出機能や、乳幼児健診の手続き機能を搭載して利便性を図る。

 まちづくり事業に関しては、福祉人材の確保・定着に向けた取り組みや市立看護大学大学院の開学などに注力。また、新たに患者の苦痛を軽減するアピアランスケア助成制度を創設し、医療用ウィッグなどの費用を助成する。がん患者以外も対象で、政令市では初。

 市制100周年を契機に生まれた事業を継続し推進する取り組みには1億5千万円を計上。昨年の「みんなの川崎祭」や「Colors,Future!Summit」などを発展させ、市制100周年のレガシーを一過性のものにせず、市の文化につなげたい考えだ。

 地域公共交通の再構築に向けた取り組みでは、路線バスとさまざまなモビリティが連携する「モビリティ・ハブ」の形成に新規で5千万円を盛り込む。

 25年4月から改定される市立小中学などの学校給食費は、国の臨時交付金と一般財源を活用。保護者負担は現行の額に据え置きとなる。

市税、初の4千億超

 歳入で大きな割合を占める市税は、市民税や固定資産税の増加により4年連続の増加となり、初の4千億円を超えた。将来の借金返済のために積み立てている減債基金からの新規借入は92億円で、12年からの借入総額は766億円にのぼった。

 ふるさと納税による市税の流出額は149億円で前年度見込より13億円拡大。一方、受入額は38億円で9億円の増加を想定する。福田市長は「さらに体制を強化し、受入額の拡大を目指したい。市民に対しても、ふるさと納税の影響について伝えていく」と話した。

体の強さと正確な左足のキックが持ち味のディフェンダー 神橋 良汰さん 麻生区出身 22歳

応援される選手になりたい

 ○…即戦力の呼び声高い期待の新人が川崎フロンターレに加入した。持ち味は193cmという長身と体の強さを活かした空中戦、そして正確無比な左足のキックだ。攻撃の起点となる鋭い縦パスも、味方の足元にピタリと届けるスルーパスもお手のもの。「選手の特徴に合わせてキックの球種を選んでいる」と繊細な技術を語る。

 ○…フロンターレの育成組織に所属していたものの、トップチームへの昇格はかなわず大学へ。悔しさはあったが、「4年後にフロンターレに戻る」ことを目標に努力を重ねた。「フロンターレの事業部の皆さんも見守っていてくれたし、両親や友人のためにも必ず叶えたかった」と当時を振り返る。けがでプレーできなかった時期にはマネージャーとしてチームに貢献。ピッチの外から見ることで、チームとして戦う大切さを学んだ。

 ○…麻生区出身。街にはフロンターレのポスターやエンブレムがあふれ、常に身近な存在だった。小学生の頃にはフロンターレの試合は一年間の半分以上も観戦したという。今年1月に商店街回りをした際には「温かい応援の声を聞いて、あらためて良いまちだと思ったし、クラブが川崎を象徴する存在になっている」と実感。「周りの人がいてこそ、今の自分がいる。応援してもらえる選手になって、ピッチでの活躍で恩返しをしたい」と決意を語る。

 ○…休みの日には一人の時間を作るために、都内のカフェや喫茶店に行ってコーヒーを楽しむ。試合前には一転して、KANDYTOWNやBAD HOPといったヒップホップ音楽を聴いて気持ちを高める。あの時、サックスブルーとブラックのユニホームに憧れた少年が、今同じユニホームを身にまとい、ピッチに立つ。

案内チラシ

溝口てくのかわさき 「作ってみよう」 16日 匠の技や、文化を体感

 市内最高峰の匠こと「かわさきマイスター」に加え、着付けやキルト、整体など多彩な団体が集結し、ものづくりや体験、作品展示・販売等を行う「てくのまつり」は、あさって2月16日(日)開催。会場は「てくのかわさき」(溝の口駅徒歩5分)で、多様なものづくりの魅力に触れられる。川崎市生活文化会館主催。

ステージや販売も

 イス作り体験や友禅染め、食品サンプル作り、こどもスタンプラリーの他、親子コンサートや着付け実演等ステージ発表もあり、盛りだくさん。「溝ノ口カレー」等の飲食販売もあり、楽しめる1日となっている。

 関係者は「匠たちの技を見て触れて体験して、ものづくりの面白さを味わってもらえれば」と来場を呼び掛けている。午前10時から午後3時30分まで(体験等は有料のもの有)。(問)同館【電話】044・812・1090

大学ストリートダンスワールドカップに出場した渡邉りんごさん

区内在住渡邉りんごさん 世界魅了する学生ダンサー 台湾で日本代表Ⅴに貢献

 各国・地域から選抜された大学生ダンサーたちが世界一を競う大学ストリートダンスワールドカップが昨年12月に台湾で行われ、日本代表チームが優勝=写真左上。チームの勝利へと大きく貢献したのが、高津区在住の大学生ダンサー、渡邉りんごさん(立教大学3年・ダンサーネーム:Ringo Winbee)だ。

 渡邉さんは昨年3月の全日本大学ストリートダンス選手権決勝大会で選抜され、日本代表チーム5人の一人として世界大会に出場。台湾、香港、韓国、フランス、日本の5つの国・地域が5対5の勝ち抜き団体戦でダンス技術等を競った。「大会までの8カ月間はどんな曲でも30秒という短い時間で最高のパフォーマンスを出し切ろうと練習してきた。台湾の会場は熱量が高くて、そこで踊れることにすごくワクワクした」と振り返る。

 渡邉さんは5歳からヒップホップを始め、ロボットやパントマイムのような動きが特徴の「ポップ」ジャンルを習得。以降、ストリートダンスの世界大会で優勝するなど国内外の大会で活躍し、影響を受ける海外ダンサーもいるほどに。

 今大会でも海外の豊富なダンスバトル経験から「戦略やモチベーション作りを積極的に行おう」と邁進。1試合目では台湾チームを相手に渡邉さんが1曲目から連続で5人勝ち抜きと、実力を発揮した。会場の雰囲気が日本に注目するようになったのを感じたという。流れを掴み2試合目でフランス、決勝戦で韓国と戦い、チームで力を合わせ優勝を掴んだ。

 「全試合がとても難しかったが、相手の個性や音楽との相性を加味してチームで戦略を練った。優勝できて本当に嬉しかった。次の世界大会でも優勝できるよう頑張ります」と話している。

新城高校の公式サイト

市内の公立高校入試 全日制倍率1・17倍 県立新城は県内3番目

 2025年度神奈川県公立高等学校の入学者選抜(一般募集共通選抜)の志願変更が2月7日に締め切られ、志願者数が確定した。市内の公立高校では、県立新城(中原区)の普通科が県内で3番目に競争率が高い一方で、6校8学科で募集人員に満たなかった。

 志願変更後の7日時点の県内の全日制142校の平均競争率は1・17倍で、前年度の1・18倍より0・01ポイント低かった。3434人が志願を変更し、24人が志願を取り消した。

 県内の全日制では県立横浜翠嵐普通科(横浜市神奈川区)の2・04倍が最も高く、県立新城普通科が1・84倍(前年度1・45倍)で3番目に高い。定時制では、県立川崎(川崎区)の単位制普通科が1・20倍(1・04倍)で2番目だった。

 市内の公立高校で募集人員に届かなかったのは、県立川崎工科(中原区)の総合技術科が0・68倍(0・80倍)、県立大師(川崎区)の単位制普通科が0・76倍(0・88倍)など。26年度に県立田奈(横浜市青葉区)と統合される予定の県立麻生総合(麻生区)の単位制総合学科は、0・49倍(0・45倍)と募集人員の半分を割り込んだ。

 学力検査は14日にあり、28日に合格者が発表される。

展示作品

区内・写真家松山さん 「日常にも素晴らしい世界」 2月15日から初の個展

 高津区在住の写真家、松山佐保さんの初の個展「Saho Matsuyama Exhibition こころび」が2月15日(土)から23日(日)まで開催される。会場はPORTER'S PAINTS ショールーム(溝口3の2の5BOIL2階)。

 東京・神奈川を中心に撮影を行い、写真家として身近なものに心動かされた瞬間を切り撮り、作品作りを行う松山さん。個展では2020年から撮影した作品17点を展示する。空間と作品の調和にもこだわり、香りや音楽と共に五感で楽しめる展示になっているという。「今回の展示作品は日常の身近な場面で撮影したものがほとんど。すぐ近くにも素晴らしい世界や景色があることをお伝えしたい」と話す。

 時間は午前10時から午後6時(水曜休館)、無料。(問)【メール】machi.kikaku.worldcafe@gmail.com

地域からサポートも

 今回の個展は、高津区と共に市民参加型でプロジェクトを企画・実施する「まちの企画室」取組のサポートを受けて実施。地域から開催を応援するサポーターズチームが結成され、実現に至ったという。

 また、会場となる同ショールームは、溝口に本社のある(株)NENGOが運営する塗料ブランドのショールームで、同社も連携して会場場所、設備等を提供している。同社では今後もギャラリーやイベントスペースとして、区内などのアーティストやクリエイターが創造的な活動ができるよう、場所の貸出し等の支援を行っていくという。

開催告知のチラシ

高津スポーツセンター 今年も開催「スポーツ縁日」 あす2月15日 関係者「多くの来場を」

 「高津スポーツセンター」(二子3の15の1)で2月15日(土)午前10時から「〜誰でも楽しく、誰でも笑顔に〜スポーツインクルージョン縁日」が行われる。

 このイベントは高津区を拠点に市民のためのスポーツクラブ事業等を手掛ける「NPO法人 高津総合型スポーツクラブSELF」と、高津区役所が主催するもの。「インクルージョン」とは、多様な個性を一つの輪の中に含み、各自の個性を生かす社会を作り上げる考え方などを意味しており、スポーツを通じて具現化しようというのが、この催しの主な狙い。

 「誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域づくり」を目指す「かわさきパラムーブメント」の一環としても位置付けられており、障害の有無にかかわらず誰もが一緒に楽しめるスポーツイベントとして、例年賑わいをみせており関係者は「今年も多くの来場を」と呼び掛けている。

充実のプログラム内容

 今回は「車椅子フェンシング」で東京2020パラリンピックなどに出場した藤田道宜選手によるトークセッションや、同競技を実際に体験するプログラムのほか、各種パフォーマンスやアトラクションのステージ披露、スポーツのみならず英会話、バルーンフラワー、アロマオイルづくりなどに挑戦できるブースも用意される(事前申込み不要・参加無料)。

3月10日川崎商議所 商店街活性化フォーラム 専門家がヒント指南

 個店や商店街の活性に役立つヒントや集客につながるアイデアを10の事例から学ぶ「商店街活性化フォーラム」が3月10日(月)午後2時から、川崎商工会議所2階第3・4会議室で開催される。川崎市商店街連合会と川崎商工会議所が主催する。

 講演では「新時代の新集客法」をテーマに、店舗活性化コンサルタントの村越和子氏=写真=が登壇。また、川崎駅広域商店街連合会による、インバウンド集客に向けた取り組みの報告や、商業者向けの支援メニュー紹介なども行われる。

 主催者は「自分たちでも取り入れることができるものを発掘、活用できる機会」と参加を呼び掛ける。定員は先着100人。市商連会員優先。2月28日(金)締め切り。詳細情報や参加申し込みは、川崎市商店街連合会(【メール】k-shouren@tiara.ocn.ne.jp 【FAX】044・548・4106)。

「ピーク時ほどではないが、地域社会の偏見も課題」と語る岡野敏明会長

国内の感染拡大から5年 新型コロナ 医師会長「初心忘れず」 年末年始の患者数400人 

 2020年1月に新型コロナウイルスの感染者が国内で確認されてから5年が過ぎた。2023年からは感染症法上の位置づけが「5類」に変更されたが、実は再び市内の新型コロナ感染者数は増えている。川崎市医師会の岡野敏明会長に、「アフターコロナ」の現状を聞いた。

 新型コロナ感染症は、23年5月以降、感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に変更され、行政による行動規制などは行われなくなった。しかし厚生労働省の人口動態統計によると、この5年間で新型コロナウイルスが原因で亡くなった人は、24年8月までに13万人以上。「5類」変更後に限っても、約4万4千人が亡くなっている。

 川崎市内でも、年末年始の休日診療体制の6日間で、診療所を受診した約7千人のうち約4千人がインフルエンザを発症し、約400人が新型コロナに感染していた。指定医療機関の患者数を定点調査している市の「感染症発生動向調査」では、今年1月27日から2月2日に304人が新型コロナに感染し、指定医療機関1施設あたりコロナ感染者が4・98人と、インフルエンザの4・84人より多かった。

 川崎市医師会の岡野会長は、「コロナが消えたわけではないことを認識してほしい」と呼びかける。「今まさに感染者は増えている。初心に戻って、マスクや手洗いを徹底してほしい」

 岡野会長によれば、「5類」以後は、医療機関としても、新型コロナの検査を積極的にしないケースが増えているという。さらに会長が「コロナ禍から継続する課題」と指摘するのが、新型コロナに感染している可能性がある発熱患者の対応に、消極的な医療機関があることだ。

 改正感染症法では、コロナ禍では受け入れ可能な病院が限られたために治療を受けられない患者が続出した反省から、都道府県が「感染症予防計画」を策定し、あらかじめ医療機関と協定を結ぶよう制度化した。

 岡野会長はコロナ禍の序盤、集団感染が起きた大型クルーズ船での対応も経験し、コロナ対応の難しさを熟知する。そのうえで「依然として高齢者への感染が怖い。ワクチン接種を呼びかけるなど、経験を生かし、感染のまん延防止にあたっていく」と話している。

ネットの差別的言動34件 川崎市 運営会社に削除要請

 「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」に基づき、川崎市は複数の投稿サイト運営者などに対し、外国にルーツをもつ人たちに対するネット上の差別的言動の削除を要請し、2月4日に公表した。

 同条例の第17条では、ネット上の表現活動が外国ルーツの市民に対する不当な差別的言動と認められるとき、拡散を防止するために必要な措置を講ずる、としている。

 市は条例に基づき、継続的にネット上の差別的言動を調査しているが、このほど掲示板「5ちゃんねる」や投稿サイト「X」、ブログサイト「アメーバブログ」、同じくブログサイトの「ライブドアブログ」に、不当な差別的言動に該当するものが34件、見つかったという。

 いずれも特定の市民に対し、国外の出身であることを理由に非難や中傷する内容で、「5ちゃんねる」では「祖国に帰れ」「なぜ日本に居座るのか」、「X」では「『ともに』ではなく帰れ」、「ライブドアブログ」では「日本もあなたたちの居場所ではない」などの投稿が掲載されていた。このため市は2月3日、「5ちゃんねる」を運営するロキテクノロジー社や、「アメーバブログ」を運営する(株)サイバーエージェントなど、サイトの運営会社に、削除を要請した。

 市の担当者によると、同様の差別的言動は2023年夏ごろから急増しており、市としても啓発動画を公開するなど対策を強めている。担当者は「市が毅然とした対応を続けることで、市民への啓発になる。今後も周知に力を入れていく」と話している。

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不定期連載 市民健康の森だより 第171回 第三京浜横の森の「クヌギの活用」について

 春日台公園の西側斜面、第三京浜の横の森にはクヌギが生育しています。私たちの先人会員が植林したものです。クヌギは成長が早く伐採しても萌芽更新によって10年ほどで再生します。クヌギ材は硬く昔は建築材や車両船舶材として使われ、シイタケ栽培原木、薪など用途が広く、里山の暮らしには欠かせない木でした。広葉樹なので落ち葉は堆肥として循環型農業へも貢献できます。

 私たちはここ数年、秋にクヌギを間伐しシイタケ栽培原木や炭焼き用の薪に利用しています。昨年は12月5日に3本伐採し倒木はそのまま斜面に放置して乾かしていました。1月23日にはこれらの倒木を90cmほどの長さに切り、担いで運搬できる状態にまで準備しました。この倒木の始末は簡単ではありません。チェーンソーを使いますが斜面に横たわる倒木を切る際はちょっとでも切り口の角度が狂うと刃が挟まり動かなくなります。チェーンソーを扱いなれた会長が作業しましたが相当のご苦労をされました。

大和生研さんの協力も

 2月6日には、以前にも紹介した坂戸のKSPに事業所をお持ちの「大和生物研究所」からの参加申し出があり、切ったクヌギを斜面部から広場へと運んでもらいました。クヌギを担いで急斜面を昇り降りしますからかなり大変な作業となります。大和生研さんからの若く体力のある皆さんのご参加はありがたい限りです。このクヌギ、太さがある部分はシイタケ栽培原木として使います。3月13日には今年の「里山保全体験教室」が始まりますが、当日の作業はシイタケ菌駒打ちを予定しています。クヌギの原木に小指の先ほどの大きさのシイタケ菌をまぶした「駒」を打ち込みます。打ち終わった原木は「ほだ木」と呼び、2夏経過するとシイタケが芽を出します。収穫まで日数が掛かりますが、最近はシイタケを収穫できる日が結構あり里山の恵みを実感できます。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.15「一般社団法人 日本ドッヂビー協会」について

 昨年7月にスタート(出航)した当コーナーも早くも第15回目。今回は「一般社団法人 日本ドッヂビー協会」についてご紹介いたします。

 ウレタン製のフライングディスクを使って行うドッジボールのようなスポーツ「ドッヂビー」は、当たっても痛くないので安全に遊ぶことができ、年齢や性別を問わずに楽しめる生涯スポーツです。今では、小学校の体育の授業や全国各地でレクリエーションに取り入れられています。

 そのドッヂビー普及活動をしている日本ドッヂビー協会事務局長の稲垣敬雄さんと理事の石橋典子さんをご紹介します。

 「誰でも楽しめる!親しみやすく多世代、多志向の人達が参加出来る!それがドッヂビーの魅力」と語る2人に、私たちSELFの活動もマッチしました。またスポーツを親しむ人・機会を増やすことを理念とし、障がいのある人にとってもスポーツに親しみやすい環境を創出すべきであると、インクルーシブ(包括的)な活動しているところもSELFとは共通点が多いです。

 石橋さんは、SELFのプログラム(隔週火曜日開催)、地域の寺子屋事業やSELF主催のイベントにも参加していただき、ドッヂビーの魅力を楽しく分かりやすく教えてくれます。特に稲垣さんと石橋さんの2人がスローイングするディスクは、大きな弧を描いたり、ビシッと一直線で相手の取りやすいところに投げたり見ているだけで、惚れ惚れします!ドッヂビーに興味を持った人は、SELFに体感しにきてください。

 日本ドッヂビー協会、稲垣さん、石橋さん、これからもよろしくお願いします。