町田版【4月10日(木)号】
同団体で保護している猫(河底さん提供)

「犬猫保護の負担減らしたい」 市内で団体設立 活動1年

 町田市内で犬や猫の保護活動にあたるボランティアを支える団体が取り組みを進めている。昨年設立した「町田いぬねこ守り手ネットワーク」。今月、活動1周年を迎えた。

 いぬねこ守り手ネットワークは昨年4月に保護猫の支援にあたっている河底有花さんたちが設立。地域猫の管理などにあたるなか、活動にはより多くの支援が必要と考えたことがきっかけになったという。

 多頭飼育崩壊や高齢の飼い主の入院によってペットが残されるケースなど、さまざまな課題が取り巻くなか、河底さんは「保護活動を継続していくには犬猫の医療費や食費などの費用、ボランティアの確保が必要になる。そんな取り組みの負担を少しでも軽減し、活動をサポートできる仕組みづくりが必要と考えた」と語る。

 一方で、犬猫の保護活動に興味があっても、取り組みへの参加はハードルが高く感じられてしまっているといい、「少しでも保護活動に関心がある人の気持ちを後押しできるようにしていければ」と話す。

セミナー開催など

 いぬねこ守り手ネットワークはこの1年、さまざまな支援を行ってきた。イベントなどでハンドメイドのペット用品を販売し、売上の一部を保護活動の寄付にあてたり、犬猫に対する取り組みに興味がある人に向けたセミナーを開催してきたという。昨年12月には町田市防災課と連携し、ペット防災セミナーを開催。避難時におけるペットの扱いや自治体ごとの対応について情報を発信した。

 一方、いぬねこ守り手ネットワークは今年度、防災に関する情報提供を行う防災アンバサダーに就任=中面に関連記事=し、「ペットと家族が災害時に困らないように避難方法や備えなどを発信し、安心して暮らせる環境づくりを進めたい」と意気込んでいる。

NPO化目指す

 河底さんは現在、いぬねこ守り手ネットワークのNPO法人化を目指している。取り組みを進めるなか、団体の法人化が欠かせないと考えたといい、「仲間を増やしていきたい。目指すのは『飼い主のいない犬猫ゼロ』。実現することができれば」と話している。

 いぬねこ守り手ネットワークの取り組みについては団体のホームページで。メール(min.mamorite.network@gmail.com)での問い合わせも受付けているという。

東京都 太陽光パネル設置義務化 4月から 新築戸建が対象

 2030年までに温室効果ガス排出量を50%削減する「カーボンハーフ」を目指すなか、東京都は、4月から新築住宅などへ太陽光発電設備の設置などを義務付ける新たな制度を開始した。

 制度の対象となるのは、大手ハウスメーカー(年間の都内供給延床面積が合計2万平方メートル以上)などの事業者が新築する延床面積2000平方メートル未満の建物。既存の建物や、「屋根の面積が小さい」などの場合は対象外になるといい、小規模の工務店などは義務化されないという。

 都の昨年夏の試算によると、屋根などに4キロワットの太陽光パネルを設置した場合、光熱費は年間約9万2400円が削減されるといい、これは一般家庭の平均年間電力消費量の約8割程度に相当(2人以上の世帯を想定)。設置にかかる費用が117万円であれば、都の制度を利用することで40万円が補助されることになる。加えてリースなど、初期設置費用を抑えるサービスを活用することで住宅の建設費に影響を出さずパネルを設置することも可能という。

 また、都は自立運転ができるパネルを設置することで災害時停電した際にも電力が確保できる点もメリットとして挙げている。

メーカーは

 対象となるハウスメーカー側はどう感じているのか。多摩地域にある大手ハウスメーカーの担当者は、ランニングコストを低く抑えながら環境に良い提案を顧客にできる点は評価しつつ、「希望する外観デザインに太陽光パネルがマッチせず難色を示す人もいる」と話す。

 都の資料によると、新制度による直接的な太陽光パネル導入見込みは年4万キロワット程度。その波及効果を合わせると、2030年までに新築・既存含めた都内住宅で新たに100万キロワット分の導入を想定しているという。

格闘技イベントK-1の選手で、本町田の団地商店街内にジムを開いた 佐々木 大蔵さん 本町田在住 34歳

安心できる「第3の場」を

 ○…子どもから高齢者に対してキックボクシングや空手を指導する。隣接する団地商店街内のカルチャースクールで教えていたなか、生徒が増えてきたこともあり自身のジムを開くことを決意。3月にオープンさせた。目指すのは家庭や職場、学校などとは違う「第3の居場所」。「エネルギーをチャージする場所にしたい。安心できるスポットになれば」と笑顔をみせる。

 ○…これまで60戦近くプロの舞台に立ってきたベテランファイター。K-1とは異なる立ち技の格闘技イベントでチャンピオンベルトを獲得するなど、高い技術をもって第一線を走り抜けてきた。現在主戦場とするK-1では王者まであと一歩のところで勝ちきれず、一進一退の状態が続くが、「格闘技が好き。K-1王者になることを諦めていない」。戦いは自分の弱さと向き合う機会と考える。

 ○…町田市内の中学校に入学してすぐいじめを受けた。「なぜ自分が」と戸惑い、悲しみに包まれるなか、異変を感じた両親の「学校に行かなくてもいいよ」の声に救われた。そして、父親の大介さんに勧められて足を運ぶようになったのが近所にあった格闘技ジム。懸命に練習に励むジム生らに安心感を覚え、共に汗を流すうちに自信を取り戻し学校にも通えるようになった。現在の原点となっている経験だ。

 ○…何よりも大切なのが家族。妻と2人の子ども、両親と二世帯で暮らす。しっかりしている小学生の息子とかわいい盛りの3歳になる娘を見守る毎日は大変である一方、幸せを感じる時間に。どちらかといえば口下手だが、大介さんが自分をいじめから救ってくれたように子どもたちを守っていきたいと思う。「格好いい父親。私も目指したいですね」

公演チラシの一部

野津田でコンサート 27日 自然テーマに公演

 野津田町の農村伝道神学校内にある「IDEA CENTER 浮輪寮」で4月27日(日)、シンガーソングライターの晏奈朱美(あんなあけみ)さんによるライブが開催される。

 晏奈さんは、心や愛、命、自然をテーマに楽曲を手掛けるアーティスト。当日はギタリストの小野晃さんとともに、演奏を披露する。浮輪寮は、建築家・丸谷博男さんが農村伝道神学校内の古民家を再生・改築した施設。日本の文化・歴史・伝統・芸術を次の世代に伝えるための拠点として、2022年の開館以降運営されている。

 午後2時30分から4時30分まで(2時開場)料金は2千円(学生・子ども無料)。予約はh.maruya@a-and-a.netまたは【携帯電話】080・6536・9240へ。

今村緩子さん(左)家族

「きんじょの本棚」交流 12日 玉川学園広場で催し

 自分の好きな本などをオリジナルの「本棚」を通じて一般公開する企画「きんじょの本棚」の参加者らが主催するイベント「きんじょの学園祭」が4月12日(土)、玉川学園3丁目こども広場で開催される。イベントでは、各本棚の店主が持ち寄った本が集う「きんじょの大本棚」や、様々なイベントステージが企画されている。

 企画・運営を担当するのは、一昨年から玉川学園地域で「きんじょの本棚」の店主を務める今村緩子さん・竜平さん夫妻。昨年6月末から近隣の本棚店主を巻き込みながら、準備を進めてきたという。緩子さんは「もともと企画することが好きで、そんな中でいただいたチャンスだった。私たちのやりたいことが詰まっているイベントになっていると思う」と話す。「学園祭」というイベント名について竜平さんは「学園祭の良いところは、普段関わらない人たちでもそれぞれが居場所を見つけて楽しめるところ。そういう場にしたいという思いも込めた」と語る。

 きんじょの本棚としてのイベントはこれまでも開催されてきたが、今回はより、地域に開けた形で行うものだという。緩子さんは「本棚の店主のみならず、私たちが興味を持ってお声がけした方々にも多く出展いただけることになった。今回を機に、良い化学変化が生まれたらうれしい」と話し、竜平さんは「皆さんに『楽しかった』という気持ちを持ち帰ってもらうことができれば」と意気込みを語った。

 開催時間は午前11時から午後4時まで。雨天時は13日に延期。イベントの詳細は今後、「きんじょの本棚」公式SNSで発信される予定だ。

新たに施設長に就いた桑原さん

精舎児童学園 地域とともに歩む施設へ  新施設長に聞く

 児童養護施設「精舎児童学園」(木曽東)に4月、新たな施設長が就任した。施設で暮らす子どもたちの未来を支えるため、どのような運営を目指すのか。新施設長の桑原彭元さんに話を聞いた。

 家庭の事情により親と暮らすことができない子どもたちが安心して生活できる場として運営されてきた精舎児童学園。桑原さんの祖父が設立し、幼い頃は施設の子どもたちと一緒に生活してきたという。桑原さんは「これまでの学園の良さを引き継ぎつつ、地域とのつながりをさらに強めていきたい」と意気込む。これまで外部との関わりが限定的な側面もあったが、今後は「地域の子どもたちとも交流できるような、より開かれた施設を目指す」としている。

 一方で、「学園の子どもたちをしっかりと守ることが第一」とも強調する。外部との連携を進めつつ、子どもたちにとってより良い環境づくりに努めていく考えだ。「最終的な責任者として、子どもたちが安心して暮らせる環境をつくることが大切」としている。

虐待の連鎖断ち切る

 また、虐待や家庭の事情で施設に入所する子どもたちが多い現状についても言及。「虐待は連鎖することがある。だからこそ、ここでの生活を通じて子どもたちが健全に成長できるよう支えていくことが私たちの役目」と話す。今年6月には町田市に児童相談所が新設される予定であり、「地域の子どもたちへの支援がより充実することを期待している」と述べた。

 同学園には今年、新たに12人の職員が入った=写真下=。桑原さんは「自分も施設長1年目となる年。とともに成長しながら、支えていきたい」と語る。「間違えを恐れず、どんどん挑戦してほしい。大人も子どもも一緒に成長できる施設でありたい」と語った。

共産 都議選公認に池川氏 現職 今夏に向け

 日本共産党は先ごろ、今夏に行われる東京都議会議員選挙の公認候補予定者を発表し、町田市の現職、池川友一氏=写真=が含まれた。

 池川氏は和光大学人間発達学科を卒業後、2010年に25歳で町田市議会議員に初当選。2期7年務め、17年に都議に初めて挑戦。当選を果たし、現在2期目で総務委員会に所属している。40歳。

本町田在住K-1選手 木曽団地名店会にジム 「第3の居場所に」

 格闘技イベントK-1の選手で本町田在住の佐々木大蔵さん=写真・人物風土記で紹介=が先ごろ、原町田の町田木曽団地名店会内にキックボクシングや空手を学ぶことができるジムをオープンさせた。隣接する団地商店会内のカルチャースクールで指導するなか、生徒が増えたことなどから自身のジムを開設することに至ったといい、佐々木さんは「家庭や職場、学校などとは異なる第3の居場所になれば」と話している。

 この佐々木さんのジム「DyR studio」は子どもから高齢者が通うことが可能で、初心者コースもあるという。詳しくは佐々木さんのSNSなどで。

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業務にあたる井上さん=3月撮影=

まちだ惜別人 「より丁寧に」地域見守り 鶴川四郵便局・元局長の井上さん

 町田市内でこの春、数多くの別れが今年もみられた。そのなかの一人が町田鶴川四郵便局を定年退職した井上正人さん。社会情勢の変化や局の民営化などを受けながら、局長として長年、鶴川地区を見守ってきた。「この30年でこの街も高齢化が進んだ。年を重ねたお客さんに対して間違いがないようにより丁寧に仕事をするようになったね」と振り返る。

 井上さんは街の盛り上げにも一役買ってきた。Jリーグ入りする前の地元のサッカーチーム「FC町田ゼルビア」を市内郵便局で応援することが決まると人一倍身を乗り出し協力。応援熱を高めようと局員らと共にゼルビアのユニフォームを着用しながら業務にあたり、ゼルビアの地域イベントにも手を貸してきた。「プライベートでもスタジアムに足を運ぶようになりました」。ゼルビアが地域を盛り上げてくれるという期待を込めての協力だった。

 役目を終えた現在は妻や愛犬と共に訪れる旅の計画を考える毎日を送る。「地域の皆さんにお世話になってきた。事故なく終えられたのが何よりです」と笑顔をみせ、後輩たちに対しては、「常にお客さんのことを考えて業務にあたってもらいたいと思いますね」とメッセージを送っている。

来店客に風船を配布する児童ら

忠生小の児童ら 商業施設で職業体験

 忠生小学校の児童らが先ごろ、原町田の商業施設「ルミネ町田」で職業体験を行った。体験は、同校の授業の一環でルミネ町田との連携があったことにより企画されたもの。児童らは、同店で先月末まで同店で開催されていたキャンペーンにちなんだ風船を店舗入り口で配布し、来店客に笑顔を届けた。また、同キャンペーンを告知する館内放送にも挑戦。緊張しながらも、元気いっぱいの声でイベントを盛り上げた。

 一方で、普段見ることのできないバックヤードにも潜入。防災センターでは、従業員に向けた挨拶運動を行い、働く人々への声援を送った。

 参加した船山慧悟さんは「接客の楽しさに気が付けた。風船配りが楽しかった」と笑顔。志村春多さんは「お客さんに風船を配りにいって、喜んでもらえたので渡しがいがあった。人に話しかけたりすることが、自分の好きなことだということに気が付けた時間だった」と感想を話した。

 ルミネ町田店の橋本良治店長は「子どもたちにとって思い出に残る体験を提供できればと思い、企画したもの。子どもたちの楽しむ姿が見られてよかった」と話し、「今後も地元と連携し、町田で愛される存在を目指していきたい」と思いを語った。

防災情報を幅広く発信 アンバサダーが就任

 防災情報を幅広い世代に向けて親しみやすく発信するための役割を担う「町田市防災アンバサダー」の委嘱式が3月25日、市庁舎で行われた=写真=。

 町田市では、災害から命を守る目的として「まなぶ」「とりくむ」の2つをテーマに、2022年度から防災リーダー育成事業を開始。式では石阪丈一市長が直接アンバサダーらに委嘱状を手渡した。今年度委嘱されたのは9個人・4団体で、今後はSNSでの防災情報発信やイベント出演などを通して各々防災・減災に向けた周知活動を行っていく。

 今年度アンバサダーは以下の通り(順敬称略)▽若林ありか(美容コンシェルジュ)▽コウダミキ(オートキャンプインストラクター講師)▽栗原美憂(市内大学在学)▽杉山瑠美奈(学生団体どりーまーず代表▽マサラ(防災士)▽三木佳代子(助産師・ベビーウェアリングコンシェルジュ)▽さるびあ亭かーこ(紙芝居師)▽よっしー(市内高校在学)▽タカフク(認知症サポーター)▽マチダクリップ(地域情報メディア)▽らぶふぁみ事務局(子育て情報誌)▽エッグ&プリン(vocal&danceユニット)▽町田いぬねこ守り手ネットワーク(町田の保護犬猫支援団体)

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東京都 痴漢撲滅を啓発 5月までキャンペーン

 東京都は7日、痴漢撲滅キャンペーンをスタートさせた。新生活を迎える4・5月は痴漢被害が報告されることが多いといい、5月31日(土)までの期間中は啓発動画の展開や、鉄道事業者の協力を得ながら電車内や駅構内放送などで痴漢撲滅を呼びかけていくという。

電車内注意

 都が2023年に行った調査によると、女性の4割超、男性の約1割がこれまで痴漢被害にあったと回答したという。

 そのなかでも電車内での被害が多いといい、ドア付近などで約6割、座席の前の通路でおよそ2割の被害が発生しているという。

 一方で都は電車内で被害にあってしまった場合、「防犯グッズの活用」「まわりに助けを求める」ことが大切とし、「視線を向ける」「手荷物をもち替える」などの行動も効果があるとしている。

原町田の飲食店で交流を深めた不動産業関係者ら

宅建協会青年部 初の同業種交流会を開催 不動産業関係者らが交流

 公益社団法人東京都宅地建物取引業界第十二ブロック町田支部青年部主催の第一回不動産業同業種交流会が先ごろ、原町田の飲食店で開催された。不動産業界の発展と次世代の交流を目的として行われたもので、当日は町田市内外の不動産業界に携わる若手からベテランまで、多くの関係者が一堂に会した。開会の挨拶に立った原康之青年部長は、「業界や地域の枠を超えたネットワークづくりを進め、不動産業界全体の活性化につなげたい」と語り、参加者に向けて積極的な交流を呼びかけた。

 会場では、参加者同士が名刺を交換しながら意見を交わし、新たなビジネスのヒントや協力のきっかけを模索する場面が多く見られた。参加者からは、「他社の取り組みを直接聞けて刺激になった」「同業種でつながりを持てる良い機会となった」といった声が聞かれた。

 原青年部長は「この交流会を通じて得られた出会いや学びが、業界の未来を支える力になることを願っている。続けていきたい」と今後への意欲を語った。

女性に啓発物について説明する署員

町田警察 麻生署と犯罪防止呼びかけ 鶴川駅周辺で

 町田警察署は先ごろ、川崎市の麻生署と合同で地域安全キャンペーンを行った。両署管轄エリアの住民が利用する鶴川駅北口周辺で実施されたもので、当日は両署がそれぞれのリーフレットを配りながら、特殊詐欺防止や交通事故抑止、巡回への協力などを呼びかけた。

協定きっかけ

 このキャンペーンは関連性がある事件の発生に対して連携することを協定で締結したことから実施されたもので、麻生署地域課の担当者は「現場も動きやすくなったと実感している。今後も密に連携していきたい」と話す。

 一方、キャンペーンの翌日は、「地下鉄サリン事件」発生から30年の節目だったことから、署員らは「14人の方が亡くなった凄惨な事件。電車の中で不審者や不審物を見かけたらすぐに110番を」と事件の風化を防ごうといつにも増して声高になっていた。

中川さんと工藤さん

中川郁文&工藤和真デュオコンサート 若手プリマ・プリモ町田初共演

 若手最高峰のプリマ・中川郁文さんとプリモ工藤和真さんの町田初共演デュオコンサートが4月24日(木)、町田市民フォーラムで実現する。主催は町田イタリア歌劇団。

 ソプラノの中川さんは日本のみならず海外でも高い評価を得ている正真正銘のプリマ。工藤さんは国内外のコンクールに次々と優勝・入賞を果たし、新国立劇場他の大舞台で大活躍する若手NO.1テナーだ。二人は昨年開催された巨匠・井上道義氏指揮最後のオペラ「ラ・ボエーム」で主役ミミとロドルフォを全国7ヶ所で歌い絶賛を浴びた。「二人共にまだ若手ですがオペラ好きの方ならばお名前を聞いた事があると思います。町田イタリア歌劇団の史上最高峰と言っても過言では無いコンサートになる事必至です」と主催の柴田素光さんは語る。

 公演の魅力ともなるのが、188席の小さなホール内で浴びることができる二人の歌声と、ピアニスト小森美穂さんの演奏。「オペラ(声楽)を愛する皆様には是非聴いて頂きたい生涯の宝となるような演奏会です。お二人の歌声を聴いて生きる元気、勇気を貰って下さい。お早めのご予約を」と柴田さん。

 午後2時30分開演(2時開場)チケットは特別価格の3千円。(問)柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ

認知症に関心のある人が訪れる匠カフェ

毎月第4水曜に開催 多摩市で認知症カフェ

 多摩市・唐木田駅徒歩2分で認知症カフェ「からきだ匠カフェ人生100年幸齢社会!」が毎月第4水曜日に開催されている。認知症の人やその家族のほか、優しいまちづくりに興味がある人などが対象となるもので、毎回認知症に関する講演などが行われている。

 4月23日(水)には、講師に曽谷真由美さん(天本病院 日本看護協会認定 認知症看護認定看護師)を迎え、映画『ぼけますから、よろしくお願いします。』を観覧しながら、認知症とともに生きる家族について語り合うという。

 また、5月は28日(水)に「認知症やシニアの方とのコミュニケーションのコツ」と題された講演が予定され、加齢などの特性を理解し信頼関係を築く方法を、言語聴覚士が具体的に伝授する。

 各日、午後2時から3時30分まで。参加費は330円(飲み物代)で定員は毎回20人(確実に参加したい人は事前予約を)。カフェでは専門家に医療や介護のことを気軽に相談できるという。主催は社会医療法人河北医療財団、多摩市多摩センター地域包括支援センター。予約・問合せは同センター【電話】042・376・2941まで。

タネツケバナ

町田天満宮 宮司 池田泉 宮司の徒然 其の150

 まだまだ寒さの厳しい日もある2月中旬、ロゼット状に広げた葉を地面につけたまま、ツチタネツケバナは花芽を伸ばして、オオイヌノフグリと競うように開花する。タネツケバナの仲間はほとんどがヨーロッパからの帰化植物。湿地や水辺を好むタネツケバナ(タガラシ)や、湿った山中に出るオオタネツケバナ、水の中から生えるクレソン(オランダガラシ)など。そしてツチタネツケバナはというと、5〜10cmと一番背丈が小さいが開花が最も早く、乾いた土地でも生きられる進化系。名前の由来は、種を水に漬けて稲の苗代を作る頃に咲くから「種漬花」らしい。以前紹介した越冬植物とされ、冬は少ない日差しを効率よく浴びるために、葉をロゼット状に開いて根に養分を蓄え、春の気配を感じたら真っ先に開花する。なんともせっかちだが、生き残りをかけた彼らなりの戦略なのだろう。ただし、タネツケバナの仲間はクレソン同様にどれも食用になるから、私は花芽が出る前に少しだけいただいてしまう。生でも美味しいが少し辛味がある。

 米大統領が関税のアメとムチを繰り出し各国が報復関税で対抗する最中に、ウクライナの停戦に向けて駆け引きを始めている。周囲を7カ国に囲まれたウクライナの歴史は、1800年余りにわたって占領されたり分割されたり、戦争の当事者であったり、大国同士の戦争の土俵になったり、近年独立してもなお苦しい状況に置かれている。トランプだからではないが、カードが多いアメリカに対して、ヨーロッパでもっとも貧困であるウクライナにはカードが少ない。鉱物資源と穀物というカードの奪い合いで、ウクライナを土俵にして戦争が継続する可能性さえある。国同士の駆け引きで多くの命が奪われ、多くの難民を生み、故郷を捨てなければならない人々が増える。3年という長く厳しい冬を耐え忍んだのだから、小さくとも逞しい花を咲かせてあげられないものか。