川崎区・幸区版【4月11日(金)号】
川崎商工会議所

川崎商議所 人材確保支援などに力 2025年度主要事業計画

 川崎商工会議所(草壁悟朗会頭)は3月28日、通常議員総会をKCCIホール(川崎区駅前本町)で開き、2025年度の主要事業計画を決めた。全5項目を重点項目に掲げ、人材確保の支援に対応する事業などに取り組む。

 同商議所によると、新年度の予算案の総額は、約11億3500万円で対前年度比約4500万円増。「地域とともに、未来を創る」をテーマに【1】政策提案・要望活動の展開【2】会員ネットワーク構築・ビジネスマッチングの推進【3】中小企業の持続的成長支援と地域活性化の推進【4】人材の確保・育成支援【5】組織・財政基盤の強化を重点方針に掲げる。

 新規事業計画は6つ。このうち、人材確保支援では民間の求人ポータルサイトの利用を割引価格で利用できるサービスを始める。社員の育成やスキルアップでは、東京商工会議所で実施するビジネススクールの研修講座との連携に取り組む。中小企業の生産性向上を図るためのDX化支援では、ITツール導入支援を行う。JFEスチール東日本製鉄所(京浜地区)の跡地の土地利用転換を受け、国道357号(東京湾岸道路)の道路の早期整備を図るための要望活動を新規事業として盛り込んだ。このほか、会員事業所の新製品・新サービスの販売促進支援に力を注ぐための発表会を定期的に実施していく。

 近年の物価高騰に対しては、価格転嫁の浸透を図り、中小企業や小規模事業者の「稼ぐ力」を強化するためのセミナーも実施していくとしている。

 今年10月末には役員・議員の任期が満了となることから、円滑な役員・議員改選も掲げる。

富士通・窪田氏、副会頭に選任

 通常総会では、窪田雅己富士通アドバイザー(67)=写真=を副会頭に選任した。窪田氏は1958年生まれ。横浜国立大学を卒業後、81年に富士通入社。同社執行役員常務、専務などを経て2022年富士通Japan代表取締役会長CEOに就任。24年には取締役会長を務め、今年4月から現職。

 窪田氏の選任にともない、これまで副会頭を務めてきた岩山眞士氏は3月31日で辞任した。

落下防止のため整備された警告ブロック

川崎アゼリア 警告ブロックを新設 視覚障がい者の請願受け

 川崎駅前の地下街「川崎アゼリア」の地下駐車場に通じる階段に、視覚障がい者が安全に歩行できるように警告ブロック(点字ブロック)が設置された。視覚障がい者団体から川崎市議会に請願が出ていたもので、3月末、地下駐車場へ向かう階段9カ所で工事が完了した。

 「川崎アゼリア」は、市などが出資する川崎アゼリア(株)が運営する広さ約5万6400平方メートル、約150店舗が軒を連ねる地下商店街。JR川崎駅から市役所方面へのルートでもあり、平日でものべ約27万人の往来がある。

 しかし構内にほとんど点字ブロックが整備されておらず、川崎市視覚障害者福祉協会はかねて同社に「点字ブロックが点在するだけで、つながっていない」と指摘のうえ、JR川崎駅や市役所への主要な動線をつなぐ誘導ブロックの設置を求めてきた。また、地下駐車場へ降りる階段手前に警告ブロックがなかったため、視覚障がい者が階段踊り場まで転落する事故もあった。

 協会は昨年10月に川崎市議会に「アゼリア地下街の点字ブロック等の整備に関する請願」を提出。全会一致で採択された。これを受けて市側も点字ブロック整備を支援する「整備負担金」2100万円を2025年度予算に計上。同社は「緊急性が高い」との判断から、まず商店街フロアから地下駐車場に降りる階段の手前9カ所に警告ブロックを設置した。

 同社の担当者は、「今後は市役所やJR、京浜急行の川崎駅をつなぐ点字ブロックの設置について、視覚障がい当事者の方々の意見を取り入れながら検討を続けていく」と話している。

川崎区長に就任した 山崎 浩さん 三浦市在住 58歳

柔和な心に、熱き思い

 ○…「先頭に立つために、現場に出て課題をみつけたい」と早くも意欲に満ちた様子。自身の経験から人と人、地域と人を繋ぐコーディネーターとしての役割を目指し「多くの人に会って、連携を深めていきたい」と考えている。展望を話すその笑顔と語り口から柔和な人柄も垣間見える。めざましく発展する川崎区エリアで、区民と共に物事を解決していきたいと熱を込めていく。

 ○…川崎市役所入庁後は、こども文化センターなどを担当。「子どもたちと触れ合う日々は、良い思い出」と振り返る。生来、楽しいことを企画するのが好きな性格で地域に入り、催しなどを企画。顔の見える関係を構築し、地域の人と共に物事を作り上げる大事さを学んだ。川崎区役所の現在の地域振興課では、かわさき産業ミュージアムの事業にも携わった。直近10年間は、市民文化局などで区民会議の立ち上げや地域活性化に尽力し、市民の声を大事にすることを胸に刻んだりと思い出深い仕事は多い。

 ○…群馬県出身。小学校の帰り道は、友達を川や田んぼに連れて行ったり「ガキ大将でしたね」と苦笑い。高校の硬式テニス部では県大会で準優勝するほどの腕前。大学のテニスサークルでは指導に回るなど、面倒見の良い一面も。「人にために働きたい」と行政の道を志すようになった。

 ○…趣味は、街の変化や自然を求めてウォーキング。三浦市に移り住んだのも訪れた時の心地良さが忘れられなかったりと、自然を愛する気持ちは本物だ。川崎区の課題は「地域の安全、危機管理、自然災害への備え」と話す。海外からの移住者にも目を向け「彼らも不安、受け入れる側も広い心が必要」と外国にルーツを持つ人にもまちづくりに参画できるよう注力していく思いだ。

市・商工会議所 相談窓口を開設 米関税措置に応じて

 米国による一連の追加関税措置に伴い、市と商工会議所はそれぞれ、市内中小企業向けの相談窓口を設置した。

 市の「特別経営相談窓口」では、市経済労働局金融課、同中小企業溝口事務所、公益財団法人川崎市産業振興財団、市中小企業サポートセンター、市信用保証協会が連携。融資や経営、信用保証に関する相談を受け付ける。詳細・問い合わせは同局経営支援部金融課【電話】044・544・1846。

 商工会議所の「米国自動車関税措置等に伴う特別相談窓口」では、自動車等に対する追加関税措置の影響が懸念される企業の相談に対応する。詳細は同所川崎幸支所中小企業振興部【電話】044・211・4114。

川崎市役所

帯状疱疹ワクチン 定期接種を開始 川崎市 約7万人対象に

 「帯状疱疹」を予防するワクチンの定期接種が4月から川崎市で始まった。帯状疱疹は、水ぼうそうウイルスが元で発症し、体に発疹や痛みが生じる。症状が治まった後も痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」は、日常生活に支障をきたすこともある。厚労省によると50歳代以降で罹患率が高くなり、70歳代が最も多い。

 国は予防接種法に基づく定期接種としての実施を決め、接種費用の一部を公費負担する。

 対象は原則65歳になった人だが、経過措置として5年間は65・70・75・80・85・90・95・100歳になる人も対象に加える。年度内の対象のため、1月から4月1日生まれの人は含まれない。

 川崎市は今年度、同事業に約6億円を計上。現在、約7万人の対象者に通知を発送する準備を進めている。発送は6月中を予定。あわせて市医師会を通じて協力医療機関を募っている。市によると4月4日時点で500の医療機関が協力。最終的には550から600施設になると見込む。

 ワクチンには、皮下に1回接種する生ワクチンと筋肉内に2回接種する組み換えワクチンの2種があり、選ぶことができる。市は来年3月31日まで生ワクチンは4千円、組み換えワクチンは1回あたり1万円で実施。生活保護世帯、市・県民税非課税世帯などは自己負担金が無料になる。

 接種場所など詳細は、川崎市ウェブサイトもしくは川崎市予防接種コールセンター【電話】044・200・0144。

<PR>
4月の夜を満喫 川崎競輪場ナイター競輪
4月の夜を満喫 川崎競輪場ナイター競輪
桜花賞/海老澤清杯(GIII) 4/19(土)・20(日)・21(月)・22(火)
川崎競輪伝統の「川崎競輪開設76周年記念 桜花賞 海老澤清杯」が4月19日(土)から22日(火)まで開催される。競輪トップ選手による迫力溢れるレースが生で見られ... (続きを読む)
民族衣装でPR

音楽、飲食「アジア感じて」 川崎駅前で4月19、20日

 アジア各国・地域の名物料理と音楽が楽しめるイベント「かわさきアジアンフェスタ」と「アジア交流音楽祭」が川崎駅周辺で4月19日(土)と20日(日)の2日間、開かれる。今年はアジアの魅力を体感してもらおうと、インド発祥の競技「カバディ」の体験会や民族衣装を着ての撮影体験などの参加型イベントなどを企画する。

 川崎市によると、今年は昨年並みの4万5千人の来場を見込む。アジアンフェスタでは、いさご通りに地元アジア料理9店が屋台村を設け、ベトナム、フィリピン、インド、中華、台湾料理を販売。川崎競輪場ではキムチ入り牛もつ煮込みやカツカレーをはじめとしたB級グルメが味わえる。駅前に店を構える韓国料理店や「かわさき餃子舗の会」も参加。期間中、イベント会場で配架されるパンフレットを持参すると割引サービスなどが受けられる。パレール、東田、銀座街、たちばな通り、平和通など各商店街では関連イベントが行われる。銀座街では女子プロレスのSareee選手が参戦し餅つき大会を行う。

 市役所本庁舎前には、タイで三輪タクシーとして普及する「トゥクトゥク」を展示。民族衣装とともに記念撮影が楽しめるほか、アジアの雑貨販売も行われる。午前11時から午後5時。

 アジア交流音楽祭は商店街や商業ビル、広場の一角など計8会場にステージを開設。アジア各国の民族音楽や舞踊、ストリートミュージシャンによる演奏が繰り広げられる。

 開催時間は午前10時半から午後5時の間で、ステージによって異なる。

多くの人でにぎわうまつり=ウェブサイトより

フリマ・模擬店出店者募集 田島ふれあい公園まつり

 「田島ふれあい公園まつり」を主催する実行委員会は、5月5日(月・祝)に開催するまつりの模擬店、フリーマーケットの出店者を募集している。模擬店は1ブース3000円、フリーマーケットは1000円。

 まつりは午前10時から午後2時まで実施。雨天時は6日(火・振)に順延される。焼きそば、フィリピン料理、ポップコーン、生ビールなどの販売や太鼓、フラダンス、バンド演奏が行われる。包丁研ぎや健康チェックコーナーも開設される。

 申し込み、問い合わせは、障がい者支援ステーション「いろどり」【電話】0044・272・8874。

優勝を喜ぶ木下アビエル神奈川のメンバーらKINOSHITA ABYELL KANAGAWA

2年ぶり王座奪還 木下アビエル神奈川

 川崎を拠点に活動する女子プロ卓球チーム・木下アビエル神奈川が3月23日、国立代々木競技場第二体育館で行われたTリーグ(プロ卓球リーグ)のプレーオフファイナルを制し、2024-2025シーズンで優勝を果たした。

 同リーグは8月から3月にかけて、全6チームによる総当たり戦のレギュラーシーズンを行い、上位に残った3チームが年間チャンピオンをかけて、プレーオフトーナメントを戦う。

 木下アビエル神奈川は2位でレギュラーシーズンを終え、プレーオフに進出。準決勝で日本生命レッドエルフに勝利し、決勝で日本ペイントマレッツと戦った。第1マッチこそ落としたものの、第2第3マッチで勝ち星を重ね、第4マッチを逆転で勝利。2年ぶり2度目のリーグ優勝を果たした。
<PR>
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
メール版タウンニュース、タウンニュース for LINEの読者それぞれ毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼントします。ギフト券の進... (続きを読む)
熱弁する市川氏

「県の補助金負担増を」 市川県議が主張

 幸区選出の市川佳子県議(立民)はこのほど、川崎市産業振興会館(幸区堀川町)で県政報告会を開いた。

 物価高騰対策では東京都や千葉県で実施したキャッシュレスのポイント還元事業を、本県でも実施するよう議会で質問したと報告。子どもの貧困対策では、低所得者世帯や多子世帯の子ども向けに学習クーポン配布事業への補助に約1億1千万円の予算が付いたことを成果に挙げた。

 また、川崎市の税負担に見合う県からの補助金が少ない点を指摘。南武線高架化事業に伴う再開発を見据え、県に求めていきたい考えを示した。

川崎市選管 衆院選の記録を作成

 川崎市選挙管理委員会(市選管)は3月28日、昨年10月27日に行われた衆議院議員総選挙の結果を取りまとめた「令和6年10月27日執行 衆議院議員総選挙の記録」を作成したと発表した。

 この記録には、選挙概要や選挙啓発、候補者などの情報、投開票の結果、選挙公営に関することなどを約180頁にわたって記載している。

 衆議院議員総選挙の記録は、川崎市のホームページ(https://www.city.kawasaki.jp/910/page/0000175171.html)で公開している。

演説する金村氏

年金、別姓問題で抱負 金村衆院議員が国政報告

 神奈川10区に事務所を置く金村龍那衆議院議員(維新/南関東比例)がこのほど、中華料理店「煌蘭」(川崎区駅前本町)で支援者を集め、国政報告を行った。

 金村氏は党代表選への出馬を経て幹事長代理となった経緯を説明。国会内では、政治スタイルである「人と人をつなぐコミュニケーション力」を生かし、与野党との関係づくりに力を尽くしていると述べた。

 議論が本格化する「選択的夫婦別姓」や「年金制度改革」について「皆様の生活が少しでも豊かになる、選択肢が広がる決断をしていく」と意気込みを見せた。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
マイクを握る浦田氏

「防犯カメラ増設を」 浦田市議、駅頭演説で

 川崎区選出の浦田大輔市議(公明)はこのほど、川崎駅東口で街頭演説を行い、同駅周辺の防犯カメラ増設を訴えた。

 川崎駅東口にはこれまでに100台のカメラが設置。「犯罪抑止や地域防犯力の向上のためには引き続き設置を増やすことが必要」との認識を示した。

 また、町内会・自治会の負担軽減を図るため、防犯カメラの補助金が拡充されることに触れ、申請方法の簡素化やリース契約カメラも補助対象となるよう、議会で要望したことを報告。今後も「市民の安全、安心のため力を注いでいく」と結んだ。

所属委員会決まる 川崎市議会

 川崎市議会は4月2日、常任委員会(総務▽文教▽健康福祉▽まちづくり▽環境)と議会運営委員会、特別委員会(大都市制度・税財政調査)などの所属議員を発表した。川崎区、幸区選出議員の所属先は次の通り。()内は会派名、団長、副団長は会派内での役職。敬称略。

 【川崎区】嶋崎嘉夫(自民)…健康福祉委員会▽本間賢次郎(自民)…健康福祉委員会▽山田瑛理(自民/副団長)…環境委員会、議会運営委員会、港湾審議会委員▽林敏夫(みらい/副団長)…総務委員会、議会運営委員会、大都市制度・税財政調査特別委員会副委員長▽長谷川智一(みらい)…健康福祉委員会副委員長、後期高齢者医療広域連合議員▽浜田昌利(公明)…総務委員会▽浦田大輔(公明)…まちづくり委員会▽後藤真左美(共産)…健康福祉委員会委員長▽仁平克枝(川崎・維新/副団長)…健康福祉委員会

 【幸区】野田雅之(自民/団長)…総務委員会、議会運営委員会▽加藤孝明(自民/副団長)…文教委員会委員長、議会運営委員会、都市計画審議会委員▽嶋凌汰(みらい)…総務委員会副委員長▽河野忠正(公明)…文教委員会、監査委員▽枝川舞(公明)…文教委員会、大都市制度・税財政調査特別委員会▽渡辺学(共産)…健康福祉委員会▽那須野純花(川崎・維新)…総務委員会、大都市制度・税財政調査特別委員会

川崎市人事4月1日付 新任特別職、局長級に23人

▽上下水道事業管理者=白鳥滋之(総務企画局長)▽教育長=落合隆(教育委員会事務局職員部担当部長)▽総務企画局長= 池之上健一(教育委員会事務局教育次長)▽財政局税務監=岡田昌弘(財政局税務部長)▽経済労働局長=田邉聡(経済労働局イノベーション推進部長)▽環境局長=中山健一(川崎区長)▽建設緑政局長=河合征生(建設緑政局緑政部長)▽危機管理本部危機管理監=柴山巌(まちづくり局総務部長)▽川崎区長=山崎浩(市民文化局市民生活部長)▽幸区長=山口美穗(総務企画局総務部長)▽中原区長=沖本里恵(こども未来局保育・子育て推進部長)▽高津区長=白井豊一(市民文化局市民文化振興室長)▽麻生区長=東哲也(港湾局港湾振興部長)▽市民オンブズマン事務局担当理事・事務局長事務取扱=佐々木智子(市民文化局市民文化振興室担当部長・川崎市岡本太郎美術館副館長事務取扱)▽会計管理者=山崎陽史(財政局税務監)▽教育委員会事務局教育次長=田中一平(総務企画局都市政策部長)▽選挙管理委員会事務局長=山川浩己(選挙管理委員会事務局選挙部長)▽監査事務局長=井口拓也(病院局総務部長)▽総務企画局担当理事・シティプロモーション推進室長事務取扱=一ノ瀨久美子(総務企画局シティプロモーション推進室長)▽総務企画局担当理事・行政改革マネジメント推進室長事務取扱= 鹿島智(総務企画局行政改革マネジメント推進室長)▽経済労働局担当理事・中央卸売市場北部市場長事務取扱=松川哲司(経済労働局中央卸売市場北部市場長)▽港湾局担当理事・港湾経営部長事務取扱・臨海部国際戦略本部担当部長事務取扱=木村俊介(港湾局港湾経営部長)▽臨海部国際戦略本部担当理事・成長戦略推進部長事務取扱・事業推進部担当部長事務取扱=大山啓祐(臨海部国際戦略本部成長戦略推進部長)敬称略
調達協議会のメンバーと江口政喜さん(中央)

まもなく緑化フェア終幕 祭典支えた「裏方」たち 生産者「無理だと思った」

 川崎市で4月13日まで開催の「第41回全国都市緑化かわさきフェア」では、秋開催と合わせて累計約500種類もの花が会場を彩ってきた。華やかなイベントの裏では、苦労して花を育てた生産者や、数万株の花を同時に管理するチームなど、多くの「裏方」たちが祭典を支えていた。

 今回の緑化フェアは川崎市制100周年を記念し、これまで定番だった春開催に先立つ秋開催も加わった。そのため全会期を通して必要な花の量が多く、生産者たちは初めての品種に挑戦したり、開花時期を調整したりする必要があった。

 高津区の花卉農家、武笠康浩さんは、秋開催に向け9月にガーデンシクラメンを1740株、春開催の準備のため11月下旬にパンジーを3万株納品した。ガーデンシクラメンは7月から育て始めたが、連日40度を超える酷暑から苗を守るため、遮光カーテンなどで工夫したという。それでも「何度も『無理!』と思った」と武笠さん。パンジーやビオラも展示デザインに合わせた色彩を持つ種類と株数が指定されたため、難しい対応の連続だったという。

10万株が一堂に

 「かわさきフェア植物調達協議会」の植物調達実務統括部長を務める江口政喜さん(56)によれば、緑化フェアの全期間で必要となった花の量は約38万株。春開催だけで約12万6千株が、3会場のイベントや設営デザインに応じて植栽された。

 これらの花苗は市内を中心とした神奈川県全域と、千葉県や埼玉県から集められた。すべてをいったん等々力緑地会場に隣接する「バックヤード」で集約し、多種多様な花を適切に管理したうえで、3会場のイベント設営の時期に合わせて正確に届けることが、調達協議会の任務だった。

 バスケットコート1面分ほどのバックヤードに、一時は最大約10万株の花苗が集まった。混乱を避けるためにトレーや苗の入れ物に、品種と「行き先」が分かるシールを貼って管理した。

 江口さんが「最も難しかった」と語るのが、寒さ対策だ。バックヤードも場所によって温度が異なり、花の種類ごとに耐寒性も異なる。「昨年のクリスマスイブの朝なんてマイナス5・8度。花苗の天敵は『霜』。メンバーで夜な夜な動画で霜について学び、対策を練った」。ビニールシートや木材などで「軒」を作り、苗を霜から守ることができたそうだ。

 緑化フェア成功のために、人知れず汗を流し続けた裏方たち。江口さんはこう振り返る。「生産者や造園業者などの職人気質の方々が協力して作業を続けたことで、横のつながりが生まれた。これは今回のフェアが残した宝物の一つだと思う」

ホテルの建て直しについて講義する青木さん

川崎区専門学校4校 教職員対象に研修会 建物診断テーマ

 (一社)神奈川県専修学校各種学校協会 川崎支部は3月14日、2024年度の教員研修会を日本溶接技術センター(川崎区本町)で開催した。

 教職員の知識習得を目的に、同区内の日本溶接構造専門学校、米山ファッション・ビジネス専門学校、神奈川ビューティー&ビジネス専門学校、外語ビジネス専門学校の4校の持ち回りで、年4回開催している同研修会。今回は昨今の防災意識への高まりを背景に、株式会社ジャストの青木孝二取締役を招いて、「建物の健康診断」と題した講演を行った。

被害を未然に防ぐ

 青木さんはまず、建物を木造・鉄筋コンクリート造・鉄骨造の素材別に分類。「例えば、木造は軽量で加工しやすいが、燃えやすいという特性がある。建物の用途に合わせて、素材を使い分けるのがベスト」とそれぞれのメリットやデメリットを説明。具体例として、研修会に参加した4校の構造にも言及した。

 ただ、大きな建物は費用や所有権などさまざまな理由で、建て直せないことが多い。地震などの被害を最小限に抑えるためには、「日頃の日常点検が大切」と訴えた。「タイルのひび割れや、漏水などを目視でチェックするのが基本。日頃から点検を行って、建物を長持ちさせてほしい」と話した。

ホールポストを狙う参加者

幸区 町内会が熾烈な戦い グラウンド・ゴルフで

 幸区スポーツ活動連合振興会による「第22回 幸区町内会対抗グラウンド・ゴルフ大会」がこのほど、小向仲野町少年野球場で開催された。

 当日は約230人の参加者が6人1チームに分かれ、計34チームでスコアを競い合った。多くのチームがスコアを伸ばし合うハイレベルな戦いが繰り広げられた結果、南加瀬原町内会チームが優勝した。

 区の担当者は「穏やかな天候で絶好のグラウンド・ゴルフ日和だった。参加者は楽しそうにプレーしていて、地域の仲間と親睦を深める良い機会になったと思う」と話す。結果は以下の通り。

▽優勝:南加瀬原町内会チーム(計258)▽準優勝:河原町3号館自治会チーム(計261)▽第3位:河原町13・14・15号棟自治会チーム(計261)※スコア同点の場合は、個人順位が上位のプレイヤーがいるチームが上位

屋台に集まる人々

市場めしを夕方に 目利きの屋台が多数出店

 川崎幸市場(幸区南幸町)は4月19日(土)、飲食の屋台が多数並ぶ「夕祭」を開催する。時間は午後3時〜6時。

 今回で5回目となる同イベントでは、市場らしいまぐろバーガーや寿司、人気の豚もつ焼き、テイクアウトができる惣菜や弁当など、さまざまな屋台が楽しめる。

 通常の開市日や市場内のイベントは、午前中には終わってしまうものが多い中、同イベントは朝早くに市場に来られない人でも、市場めしを堪能できる。

 子どもが楽しめるゲームも用意。詳細・問い合わせは同市場ウェブサイト、または【電話】044・223・7140。

意欲を示す福田市長

市制100周年 新たな川崎へ「協調」 約400団体、推進ビジョンも

 川崎市市制100周年記念事業・全国都市緑化かわさきフェア実行委員会の第6回総会が、3月24日にKCCIホール(川崎区)で行われ、参画企業や団体、関係者らが出席した。

 事業年度が残り1週間となる中、会長の福田紀彦市長は「委員会設立当初は276だった参画団体が、397と増えた。川崎への愛着や誇りを示すシビックプライド指標も上がった」と評価。「(3月22日から始まった)緑化フェアの春開催も良いスタートを切った。ここをベースとして、101年目からさらに押し上げていきたい」と意気込みを語った。

 総会ではこれまでに実施された記念事業などを共有。その中で、緑を通じ人やまちをつなぐプロジェクトを進める「midori-ba」が活動を報告。メンバーの齋藤集平さんは「緑に関わる人口を広げ、自走化させたい。100周年で終わりにせず4月以降も発展させることが大切」と話し、趣旨に賛同する新メンバーの参加も呼び掛けた。

 また、100周年を契機に継続・発展させるための推進ビジョン骨子案も示され、公共空間の活用や若い世代の参加、市民・企業・団体との連携、効果的なPRなどが盛り込まれた。

2025年度・持続化補助金 診断士会がサポート

 2025年度、1回目の小規模事業者持続化補助金の情報(暫定)公開にあわせ川崎中小企業診断士会では、申請受付・採択へ向けたサポート業務をスタートする(協力・タウンニュース)。

 補助金の対象となる事業者は、商業・サービス業、製造業などで、従業員の数は20人〜5人以下(業種により異なる)。今回は、5月1日(木)公募の申請受付開始、申し込みの締め切りは6月13日(金)17時。

 診断士会では、申請書作成の支援から申請準備の助言までを、成功報酬(補助金申請額の10%)の形でサポートする。申請については、回を追うごとに難度があがっており、不備なく書類をまとめることが採択のポイントになっている。また、事業者自ら業務に向き合い、動いていくことが重要だ。事業のPRについては、WEBや紙媒体など、タウンニュース社も提案する。

 問い合わせはタウンニュース営業推進部【電話】045・913・4141まで。

調達協議会のメンバーと江口政喜さん(中央)

まもなく緑化フェア終幕 祭典支えた「裏方」たち 生産者「無理だと思った」

 川崎市で4月13日まで開催の「第41回全国都市緑化かわさきフェア」では、秋開催と合わせて累計約500種類もの花が会場を彩ってきた。華やかなイベントの裏では、苦労して花を育てた生産者や、数万株の花を同時に管理するチームなど、多くの「裏方」たちが祭典を支えていた。

 今回の緑化フェアは川崎市制100周年を記念し、これまで定番だった春開催に先立つ秋開催も加わった。そのため全会期を通して必要な花の量が多く、生産者たちは初めての品種に挑戦したり、開花時期を調整したりする必要があった。

 高津区の花卉農家、武笠康浩さんは、秋開催に向け9月にガーデンシクラメンを1740株、春開催の準備のため11月下旬にパンジーを3万株納品した。ガーデンシクラメンは7月から育て始めたが、連日40度を超える酷暑から苗を守るため、遮光カーテンなどで工夫したという。それでも「何度も『無理!』と思った」と武笠さん。パンジーやビオラも展示デザインに合わせた色彩を持つ種類と株数が指定されたため、難しい対応の連続だったという。

10万株が一堂に

 「かわさきフェア植物調達協議会」の植物調達実務統括部長を務める江口政喜さん(56)によれば、緑化フェアの全期間で必要となった花の量は約38万株。春開催だけで約12万6千株が、3会場のイベントや設営デザインに応じて植栽された。

 これらの花苗は市内を中心とした神奈川県全域と、千葉県や埼玉県から集められた。すべてをいったん等々力緑地会場に隣接する「バックヤード」で集約し、多種多様な花を適切に管理したうえで、3会場のイベント設営の時期に合わせて正確に届けることが、調達協議会の任務だった。

 バスケットコート1面分ほどのバックヤードに、一時は最大約10万株の花苗が集まった。混乱を避けるためにトレーや苗の入れ物に、品種と「行き先」が分かるシールを貼って管理した。

 江口さんが「最も難しかった」と語るのが、寒さ対策だ。バックヤードも場所によって温度が異なり、花の種類ごとに耐寒性も異なる。「昨年のクリスマスイブの朝なんてマイナス5・8度。花苗の天敵は『霜』。メンバーで夜な夜な動画で霜について学び、対策を練った」。ビニールシートや木材などで「軒」を作り、苗を霜から守ることができたそうだ。

 緑化フェア成功のために、人知れず汗を流し続けた裏方たち。江口さんはこう振り返る。「生産者や造園業者などの職人気質の方々が協力して作業を続けたことで、横のつながりが生まれた。これは今回のフェアが残した宝物の一つだと思う」

ベトナムでの川崎フロンターレサッカースクール

GO!GO!!フロンターレ

スポーツ庁長官から感謝状

 サッカーJ1・川崎フロンターレがこのほど、スポーツ庁が実施するスポーツ国際交流・協力事業「SPORT FOR TOMORROW」で、室伏広治同庁長官から感謝状を受け取った。

 スポーツを通じた国際交流などを行った団体に贈られるもの。同クラブは他団体と共同で主催する「ベトナム日本国際ユースカップU-13」での活動が評価された。同カップ戦は両国のジュニアユース世代が交流し、サッカーを通じて友情を育む貴重な機会を提供している。

 ベトナムでの活動は2013年、ビンズン省で開催された「東急ビンズンガーデンシティカップ2013」にトップチームが参加し、国際親善試合を行ったことから始まる。その後、同国の子どもたちを対象としたサッカー教室の開催や、川崎フロンターレU-13のベトナム遠征など、サッカーを通じた交流活動を継続的に実施している。2025年12月には、7回目となる同カップ戦が開催される予定。

画像はいずれも川崎フロンターレ